フライト検索エンジン、Googleフライトがアップデートされ、さらに便利になった。飛行機を利用する旅行者にとっていちばんいらだたしいのは、新しいベーシックエコノミー運賃の複雑さとフライトの出発遅延だ。新しいGoogleフライトはこの点で新機能を追加した。出発遅延については単に通知してくれるだけなく、当の航空会社より早く教えてくれる。蓄積された過去のデータと機械学習アルゴリズムを利用して航空会社が警告する前にGoogleフライトは遅延を察知するという。
Googleの説明によれば、 過去のデータとAIテクノロジーの組み合わせにより、航空会社の公式発表以前にGoogleフライトが遅延に気づく場合があるという。ただしGoogleは「確信度」が80%以上にならなければアプリに「遅延」のフラグを立てない(もちろんユーザーは遅延があっても定刻に空港に到着している必要がある。しかし遅れることを事前に知っていれば好都合だ)。
またGoogleフライトには「天候」、「到着遅れ」などと出発遅延の理由が示される。
ユーザーはフライト番号、航空会社名、ルートなどでフライトの状況を検索できる。出発遅延が予想される場合はここで表示される。
今日(米国時間1/31)追加されたもうひとつの機能はベーシックエコノミー運賃の表示だ。
節約派の旅行者には好都合なベーシックエコノミー・クラスだが、航空会社ごとにさまざまな制限が設けられていることに注意しなければならない。
Googleフライトはベーシックエコノミーを検索した際に、オーバーヘッドコンソールが使えない、座席を選択できない、持ち込み手荷物その他の制限を表示する。Googleが世界でこの機能を導入するのは当初アメリカン、デルタ、ユナイテッドのフライトになる。
Googleフライトは1月前にもメジャー・アップデートを実施し、料金とホテルの空室料金が検索でき、ユーザーは予約に最適のタイミングを知ることができるようになった。
Googleフライトの料金トラッキングはKayakなどのスタートアップの機能と似ており、今回のアップデートを含めて、Hopperなどトラベル系スタートアップに影響を与える可能性がある。Hopperは最近ホテル検索機能を追加し、ビッグデータ・テクノロジーを用いて航空運賃その他、旅行で重要となる要素を解析している。Googleの旅行アプリGoogleTripsと一部競合するTripItも最近、セキュリティーゲートでの待ち時間を表示する機能を追加した。Googleはユーザーのロケーション情報から個々の店舗やビジネスの混み具合を推測し、Googleマップで提供している。Googleフライトの次回のアップデートでセキュリティーゲートでの待ち時間の予測が追加されても驚くべきではないだろう。
Googleフライトの新機能の中でも、出発遅延の予測は現実のビッグデータに対して機械学習を適用して解析した結果だという点が重要だろう。 しかし旅行者は航空会社が正式に出発遅延のアラートを出すまでは行動を変えることができないので、そうしたアラートはストレスの多い空路の旅行にさらに不安な要素を持ち込んでいた。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)