米運輸省とAlphabet傘下のSidewalk Labs、新公共交通とWi-Fiネットワーク構築で協力

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米国運輸省Sidewalk Labsは、公共交通機関の監視および管理システムを作ることを目的としたプログラム、Flowを発表した。

SidewalkはAlphabet(Googleの親会社)の子会社で、都市が交通量の多い地区や、公共交通機関の不足している部分を見つけるための分析プラットフォームを開発した ― すべて収集した匿名データから作成した交通パターンに基づいている。

その情報を元に、ソフトウェアが相乗り、新たな輸送手段、あるいは交通の経路変更を提案してコミュニティーの利便性を高める、と声明に書かれている。

Sidewalk Labsによると、Flowテクノロジーは、市民がどこへ移動したいか、どうすれば目的地に効率よく、公平かつ安全に移動させられるかを都市が理解する手助けをするもので、スマートシティー・チャレンジの決勝に残った都市には無料で提供される。

プログラムは、Sidewalkが同社の無料Wi-Fiおよび交通キオスクネットワーク、LinkNYC計画を、全米の都市に広める方法の一つでもある。

LinkNYC計画と同じく、Sidewalk Labsはキオスクのネットワークが、都市のリアルタイム環境に関する有用なデータを提供すると考えている。

同社の展望によると、キオスクは無線インターネットを、環境を持たない人々に提供し、交通パターンを検知することよって、都市は道路状況に合わせてリアルタイムでパターンを調整できる。いずれはこの技術によって、無人走行車が市中を走るための経路作成もできるようになるだろう。

交通以外にも、こうしたセンサーハブは、大気質や天気、さらには歩行者の移動パターンの収集にも使える。

「恵まれないコミュニティーが技術と革新を活用できるようにすることは、スマートシティー・チャレンジの重要課題だ」とAnthony Foxx運輸長官が声明で言った。「高度な技術とコンセプトを取り入れることによって、デジタル格差をなくし、職とのつながりを強化し、移動の物理的障壁を取り除くことによって、国じゅうのコミュニティーを強くすることができる。Sidewalk Labsとの提携によって、都市は市民との結びつきを強め、移動手段を改善することで、変化し続ける輸送問題に都市が対応するのを手助けできる。

プレスリリースで、Sidewalk LabsのCEO、Dan Doctoroffは、輸送手段の不公平は社会の移動性を妨げると語った。

「現在の道路の維持に苦闘している今、解決策はさらに道を作ることではない」とDoctoroffは言った。「だからわれわれはスマートシティー・チャレンジのファイナリストである7都市と組んで、輸送協調プラットフォーム “Flow” を開発した。」

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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