本やDVDの配送にドローンを使うよりも、実際的に役立つこととは何だろう。
たとえば「食品」の配送に使えばより有効だと言えるだろう。
All Things Dの記事によると、Amazonはサンフランシスコでも、生鮮食品の消費者向け配送サービスを開始するのだそうだ。スタートは12月10日の予定らしい。
これまでのところでも、既にシアトル(Amazonのホームグラウンド)およびロサンゼルスにてAmazonFreshを展開している。このサービス地域を拡張するという話なのだろう。さらにAll Things Dに入った情報筋の話以外にも、シアトルでのサービス開始に関する情報が他にもある。
Twitter上にはAmazonFreshのトラックを見たという情報が流れており、また人材募集広告なども傍証になる。
これまでもAmazonは、加工食品については全国的に展開してきていた。Amazon Primeに加入している場合には、こうした加工食品も翌日には配送してもらうことができた。今回展開されるAmazonFreshというのは、加工食品のみならず新鮮な農産物、肉、ミルクなどを当日(ないし翌日)のうちに配達してくれるものだ。なかなか便利に使えそうな感じではないだろうか。
これまでのところこ、AmazonFreshは年間299ドルの会費を徴収するサービスとして展開されている。
食品販売は、さほど儲けの大きいサービスであるとは言えないだろう。しかしAmazonは、消費者の「購入」エクスペリエンスを一手に担いたいと考えている様子。電化製品、洋服、家具、などなど、すべてをAmazonから提供したいと考えているわけだ。
より多くの利用者を「Prime」や「AmazonFresh」の会員として取り込むことができれば、Amazonはより多くのものを売ることができるようになる。少々高めの会員登録費を払った以上、なるべく多く活用しようとするのが人情でもあるからだ。消費者としては「有効活用」で、それがAmazonにとっては「利益」に繋がる。
生鮮食品の取り扱いサービスを広げていくのは、魅力的な選択しであると思われる。小売市場の主な担い手である女性を多く取り込んでいく可能性もある。
*念の為に言っておくが、サンフランシスコでオープンされるAmazonFreshでは、今のところドローン配送を利用する予定は立っていない。
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(翻訳:Maeda, H)