Amazonが企業向けのメールとカレンダーのサービスWorkMailでMicrosoftとGoogleに挑戦

Amazonが今日(米国時間1/28)、WorkMailというプロダクトをデビューさせた(Forbes誌より)。それはメールとカレンダーのサービスで、主に企業利用をねらっている。サービスはAmazon Web Servicesの上で動き、使いやすさとセキュリティでトップシェアのMicrosoftと次位Googleに勝とうとしている。

WorkMailはOutlookなど既存のメールクライアントソフトと互換性があり、企業がそれまでのMicrosoft Exchangeのメールサービスから乗り換えるのも容易だ。Wall Street Journalの記事によると、WorkMailのメールは送信時に暗号化され、受信側でAmazonが管理するキーにより解読される。ユーザは自分のメールが保存されるAmazonのサーバの地理的位置を指定できるので、NSAの手と目を逃れたいと考えているヨーロッパのユーザには便利だろう。

料金は1インボックスあたり月額4ドルで、競合他社と変わらないが、ただしGoogleとMicrosoftが提供している、Office文書の作成などのおまけ的機能はまだないようだ。

本来バックエンドサービスだったAWSの上でエンドユーザ製品を展開するのは興味深いが、しかし元々はAWSの提供機能の一環としてメールサーバ/クライアントがあり、Amazonはあくまでもそのレイヤの復活と位置づけているらしい。Exchangeからの乗り換えを意識しているようで、インタフェイスはデスクトップのOutlookふうやモバイル上のネイティブのメールクライアントふうを、そのまま残している。ただしWorkMailには、もっと機能が豊富なWebメールとしての顔もあり、それ用のソフトウェアなど不要で利用できる。

Amazonは2015年Q2のローンチを予定しており、その際にはやはりAWSベースの企業向けクラウドストレージサービスWorkDocs(元Zocalo)の抱き合わせ特典もある。WorkMailは月額4ドルでインボックスの容量50GBだが、あと2ドル出すとZocaloのストレージが200GB提供される。プレビューはすでに提供されているので、ここでユーザ登録するとよい。

AWSはいよいよ、クラウドコンピューティングのバックエンドを超えて、エンドユーザ向け完成製品も提供していくようだ。とりあえずWorkMailで、企業世界にそのことを知らしめたいのだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))