Amazonは今日のイベントで、21世紀の電子レンジはほとんど変わっていない、とひとこと指摘した。おそらくそれは、遍在するこの家電製品に対する正当な批判だろうが、Amazonbasics Microwaveは、スペースエイジテクノロジーというよりは、Alexaをさらにキッチンに呼び込むための製品といえるだろう。
昨年のEcho Buttonsと同じく、この製品も社内のリファレンスデザインとして出発した、と同社は言う。言い換えれば、Amazonは単なる消費者向け電子レンジを作ろうとしたわけではない。むしろ同社は、Amazonbasicsの低価格製品群にこれを加えたことを喜んでいるように見えた。
最後の部分には説明が必要だろう。これは、なんといっても60ドルの製品だ。多くのハイエンド高級レンジにある便利な機能はついていない安物の電子レンジなので、もしリフォームしたての新しいキッチンに置くための素敵な新商品を探しているのなら、残念だがマリオ、きみの電子レンジは別のお城にある。
新商品の狙いは何よりもまず利便性であることは、同社がポップコーンのDashボタンをレンジそのものに組み込んだことから明らかだ。「笑ってもらって結構」と壇上の担当者がこの純然たるばかばかしさを認めた。そうは言っても、電子レンジ本体にEコマースを統合するなら、ポップコーンは何よりも適した出発点に違いない。
この製品を作るためにはAmazonの裏方が大きな仕事をする必要があった。実は、Wi-Fi信号と共存する電子レンジの設計は極めて困難だ。意味はあるものの、おそらくGeneral Electricに勤めていない限り本気で考えることはないだろう。どうしてもWi-Fiが必要なのは、”Ask Alexa” ボタンがついているにもかかわらず、このレンジがアシスタントを呼ぶためには、Echoなどの外部ハードウェアが必要だからだ。
つまるところ、この電子レンジは…ただの電子レンジだ。そして、低価格製品を目玉商品やリファレンスデザインとして市場に送り出すことで、サードパーティーが独自ハードウェアを開発するよう仕向ける同社の方針に沿っている。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )