Apple、App Storeのダウンロードボタンを「無料」から「入手」に変更。EC対策か?


iTunesおよびMac App Store全体で、AppleがiOSやMacのアプリをどうマーケティングするかに関する、小さいが注目すべき変化があった。無料アプリのダウンロードボタンのラベルが、「無料[FREE]」から「入手[GET]」になった。この変更は、欧州委員会からの度重なる圧力によるものである可能性が高い。EUは今年の夏Googleに対して、アプリ内購入を推めるアプリのラベルを変更させることに成功している。

EU諸国内でGoogleは、”Top Free Apps”[トップ無料アプリ]の名称を”Top Apps”[トップアプリ」に変更し、”Top Free Games”セクションも、”Top Games”に変更しており、これは新しいガイドラインに準拠したものだ。

欧州委員会は、「無料」とラベル付けされたゲームには、実際に関わってくるコストを、消費者に誤解させかねない問題があるため、子供に直接アプリ内購入を薦めたり、親に追加機能をねだらせるべきではない、と言っている。

当時Appleは、いずれ変更を行うこと約束すると共に、特にアプリ内購入については既にいくつかの保護対策を施していることを主張した。Engadgetに提供された声明で同社は「…昨年来、利用者のアプリ内購入が可能なアプリにはそのことを明示させてきた。また、App Storeには13歳未満の子供たち向けにさらに保護を強化したアプリのための、キッズセクションを設けている」と書かれている。

iOS 8では、さらに保護を強めた機能を提供していくとAppleは言っている。

Appleは「無料」アプリに関して、EUに特化した変更を行わないことにしたようだ。代わりに、デスクトップおよびモバイルのApp Store全体について、アプリ内購入の有無にかかわらず、ダウンロードボタンを「入手」に名称変更した。

おそらくこれで、地域別対応が容易になると共に、一部アプリの特質に関して、多少なりとも誠実になった。ユーザーは〈入手〉できるが、必ずしも〈無料〉ではない。

現時点で、Appleのトップチャートは変更されていない ― 従来通り、両ストア共表示は「トップ無料APP」および「トップ有料APP」となっている。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook