先月のWWDCカンファレンスで予告されたとおり、Appleは新しいモバイルOSのiOS 9とデスクトップ版OSのOS X El Capitanのベータ版の一般公開を今日(米国時間7/9)から開始した。
iOS 9のベータにはNewsのような新しいアプリが搭載され、メモも大きく改良された。またApple Mapsには交通機関の乗り換え案内が加わり、Siriの能力向上も図られた。またアプリ内まで検索できるAPIも提供された。その他にも数多くの改良点が発表されている。
一方、El CapitanについてはSafari、Mail、マップ、写真を始めとするアプリが改良され、パフォーマンスも向上した。
「あれ、友達はiOS 9ベータを何週間も前から使っているぞ?」と思った読者もいるかもしれない。
それはいるだろう。しかしその友達が使っていたのは「デベロッパー向けベータ」だ。アプリがOS 9に対応できているかチェックする必要がある開発者向けの製品で、バグだらけだし、まず第一に99ドルを払ってApp Storeでデベロッパー向けアカウントを作らねばならない。今回のベータ版は一般ユーザー向けで、Appleのベータ・プログラム〔日本語対応〕に登録するだけで誰でも無料でインストールできる。
ただし、一つ重要な点は、いくら一般向けであれ、ベータ版はベータ版だという点だ。相当数のバグが残っているはずで、たびたびクラッシュを経験することになるだろう。他のベータ版と同様、新しい機能をいち早く体験できるメリットと自分のバグ耐性をよく秤にかけてみる必要がある。またインストールの前にバックアップを取っておくことも大切だ。公式には安定版にダウングレードする手段は提供されていないが、方法はいろいろある。iOS 9、El Capitanともに製品版はこの秋にリリースの予定だ。
AppleがiOSのベータ版を一般向けに公開するのはこれが初めてではない。今年の3月にはiOS 8.3のベータが公開されている。しかしメジャー・アップデートのベータ版の一般公開はこれが最初だ。
それではiOS 9では何が新しくなっているのか? こちらはわれわれの記事だ。
〔日本版:日本のAppleのiOS 9紹介ページ〕
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)