Appleは昨日(米国時間5/3)、iTunes Connect上の、モバイルアプリデベロッパーのためのApp Analyticsサービスをアップデートした。それにより、ユーザーがどうやってアプリを見つけているかに関する情報…App Storeでの閲覧や検索、ほかのアプリやWebサイトから知らされたなど…がより詳しくなった。またキーワードの変更がApp Store上の検索ランキングに与える影響や、検索よりもチャートで上位にランクされた方がベターか、などを理解できるようになった。
App Analyticsが初めて導入されたのは2年前で、今でもあらゆるサイズのデベロッパーに、技術を要しない方法で、重要な情報へのアクセスを与えている。それらは、ユーザーのエンゲージメント、マーケティングキャンペーンの効果、収益化の動向などの情報だ。このサービスは、Apple Developer Programの会員になると無料で利用できる。
このような測度はサードパーティの統合により、もっと詳細に得られることもあるが、AppleのApp Analyticsのアドバンテージはサードパーティでなくファーストパーティーが測定するソリューションであるところにある。つまりデータがAppleとApp Storeから直接来るので、信頼性が高い。
今週行われたアップデートで、次のようなソースタイプが導入された: App Store Browse, App Store Search, App Referrer, Web Referrer。〔AppStoreを閲覧、〃検索、アプリから知った、Webから〃〕
上記のBrowseでデベロッパーが分かるのは、顧客がアプリを見つけた経路がApp StoreのFeaturedからか、Categoriesからか、Top Chartsからか、という情報だ。一方Searchでは、顧客がアプリを検索のクェリ入力で見つけたことが分かる。
App Referrerでは、どのマーケティング関係が他より好結果だったかが分かるので、そういう、アプリのダウンロードの多いパブリッシャーを今後選べるようになる。
Web Referrer(以前のTop Websites)では、アプリをiOS上のSafariで見たWebサイト上で見つけた顧客が分かる。
これらの変更はAppleが小さなデベロッパーのニーズに応えるようになった最近の傾向の一環だ。昨年はデベロッパー向けWebサイトを改装して情報やビデオを増やしたし、今年はApp Store上でインディーのデベロッパーを優遇する措置を講じた。また最近では、デベロッパーが顧客のレビューに応答でき、ユーザーがいちいちApp Storeへ行かなくてもアプリ内でApp Storeのランキングができるなど、デベロッパーフレンドリーな機能を展開している。
WWDCでApp Storeの改造が発表されると思われるが、それによってアプリ発見における検索やランキングが果たす役割が変わる前に、これらの測度の展開は行われるだろう。つまりそういう変化の前に、アップデートされたアナリティクスサービスをデベロッパーの手に渡したいのだ。
(画像提供: トップ, Sensor Tower; そのほか, Incipia.co)