【抄訳】
Appleはアプリのデベロッパに対する公平を期するためにときどき、App Storeのランク付けのアルゴリズムの仕様を微調整する。
そしてそれによってApp Storeのチャート上のアプリの順位が変わり、ひいてはその目立ち度やダウンロード数、売上などに影響が及ぶ。ほぼ一週間前にAppleは、またランク付け方法の微修正をやったようだが、でも今回のは、合衆国のApp StoreにおけるiPadアプリのごく一部だけが、その影響を被ったようだ。
AppleのApp Storeのランク付けのアルゴリズムについて、具体的に知ってる人はいないと思うが、でも一般的な理解としては、ダウンロード数や売れ足、ユーザの評価やエンゲージメントなどの要素が検討材料になるようだ。
ランク付けの変化を察知する方法はいくつかあるが、いちばん簡単なのは、Facebookなど、最上位のアプリに着目することだ。こういう大物のアプリの順位が変わったなら、こりゃーAppleがランク付けに関して何かやってるな、という目安になる。
その変化が一時的な変化でないことを確認するためには、数日間の時系列を見るべきだ。さきに見られたランクの変化が‘安定’しているようなら、それはたぶんAppleのアルゴリズムのホンモノの変更だ。
7月17日の金曜日に、Apple App Storeのランク付けに異変が生じた:
Yes. something has happened. but what? pic.twitter.com/eLBc2SuvJJ
— Ouriel Ohayon (@OurielOhayon) July 22, 2015
—Twitterより—
[何かが起きてるが、でも、何だろう?]
FacebookのiPadアプリにも、その変化は顕著に現れている。そのアプリは”Social Networking”で2位、”Overall”(全体)で7位だったが、金曜日には、それぞれ4位と24位に下がった。そして翌週の月曜日になると、”Social Networking”で38位、”Overall”では、ほとんど人の目に触れない858位になった。
このアプリのダウンロード数のランクはその後元に戻り、週半ばには”Social Networking”で2位、”Overall”では9位へと復活した(下図)。
でも、アプリのランクが元に戻らなかったデベロッパもいるから、これは明らかに、一時的な事故ではなくて、Appleの人為だ。
また、上位モバイルアプリの、特定のキーワードに対するランクをチェックする方法もある。キーワードに対するランクが劇的に変わったら、やはりアルゴリズムが変わったという兆候だ。ただし、アプリ自身のアップデートはなかった、と想定する。
下図は、ASO(App Store Optimization)というキーワードに対する、約40種の上位アプリのランクの変化だ。その中にはFacebookやTwitter、Instagram、Minecraft、YouTube、Snapchatなどもある。ご覧のようにやはり17日の金曜日にはランクの大きな変化が見られる:
ランクの急降下とその後の復帰を見たデベロッパの多くが、これはApp Storeのバグか、それともAppleが何か長期的な変更を行ったのか、と疑問を感じた。
モバイルマーケティングのFiksuも、やはり金曜日以降のApp Storeの異状を見ていた。彼らはとくに、iPadアプリのランクが影響を受けた、と言っている。
今週の水曜日(米国時間7/22)にFiksuのCSO(Chief Strategy Officer) Craig Palliが、“落ちたアプリは今日、大ジャンプして戻ったが、中には金曜日以前のランクに戻らなかったアプリもある”、と言った。Fiksuは今でも事態を調べ中だがパターンとしては、これまでのランク付けプロトコルの変更の場合と変わらないようだ、という。
iPadアプリのカテゴリー別ランクが大きく変わった
【後略】
(以下、漠然とした推測記事のみ。アプリ名やジャンル等の具体的な挙名はない。)