AT&TによるTime Warnerの買収にあたって、まずCNNが売却されなければアメリカ司法省はこの買収に承認を与えないだろうとFinancial Times(FT)が報じた。昨年秋の大統領選挙の数週間前に、854億ドルに上る買収が合意されていた。
CNNを嫌うドナルド・トランプが大統領選に勝利したためこの取引の将来を危ぶむ声が上がっていた。FTの記事によれば、この予測が現実のものとなるかもしれない。
FTによれば、AT&TはCNN売却という条件に反発しており、法廷で争うという。
New York Timesによれば、AT&TがCNN(実際には親会社Turner Broadcasting)を売却しない場合、司法省はその代わりにAT&Tが所有するDirecTVを売却するよう求めるかもしれない。AT&TはDirecTVを2015年に買収している。
AT&TのCEO、John Stephensは水曜日に開催されたカンファレンスの席上でこの買収が実現する時期については「現在のところ不明確だ」と認めた。当初この買収は今年末までに完了する予定だった。
このカンファレンスの後に発表された声明で、AT&Tは「われわれがTime Warnerを買収することについてのアメリカ司法省との話し合いは継続している」と述べた。Stephensは「(司法省との話し合いの)内容を明かすことはできないが、買収が完了する時期については不明確だ」と述べた。
CNNは買収提案についてコメントすることを避けている。【略】
AT&TがCNNを買収できなかった場合、根強い噂は、CBSによる買収だ。今年初め、CBSのCEO、Les Moonvesは「CNN〔の買収は〕CBSを強化するだろう。しかし現在CNNは売りに出ていない。出たら検討するかもしれない」と述べている。
情報開示:TechCrunchはAT&Tと競争関係にあるVerizonが所有している。この記事の執筆者は以前CNNに勤務していたことがある。
画像: KENA BETANCUR/AFP/Getty Images
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)