今日(米国時間4/2)、GoogleはChrome Web Storeで暗号通貨マイニングを行うブラウザ拡張機能(エクステンション)を公開することを全面的に禁止すると発表した。
ブラウザを利用して暗号通貨マイニングを行うことは手っ取り早く金持ちになる方法とはいえない。しかし運用者がデベロッパーで、何千台ものマシンに密かにアクセスできるなら話は別だ。GoogleのChrome Web Storeではこれまで長い間、暗号通貨マイニングを目的とする拡張機能の公開をを許していた。しかしChrome Web Storeに登録できる拡張機能は単一の機能の実行を目的とし、かつその目的を明示したものなければならない。
ところが暗号通貨マイニングを実行する拡張機能の90%はこのルールに従っていなかった。金持ちになれるという誘惑はあまりに大きく、一部のデベロッパーは一見まともと見える拡張機能にマイニングのスクリプトを紛れこませていた。こういう拡張機能は発見されて即座にストアから削除されることもあれば、首尾よくストアで公開されることもあった。マイニング機能はバックグラウンドで動作し、勝手にCPUパワーを大量に使う〔下図〕。こうした拡張機能はユーザーによって個別に削除される必要があった。当然ながらGoogleはユーザー体験を悪化させるこうした拡張機能を快く思っていなかった。
そこでChrome Web Storeでは暗号通貨マイニングを行う拡張機能の新規登録が今日から禁止され、既存の拡張機能についても6月以降削除されることになった。ただしブロックチェーン関連であってもマイニングを行わない拡張機能は引き続き許可される。
Chromeの拡張機能プラットフォームのプロダクト・マネージャー、James Wagnerは、ブログに「Chromeの拡張機能プラットフォームはデベロッパーが各種の有用な拡張機能を開発することを可能にし、ユーザーにとってChromeの価値を高めるために大いに貢献してきた。残念ながら、これまでこの機能が悪意あるソフトウェアを開発するデベロッパーを引き寄せ、ユーザーを不当に利用することを可能にしていた。今回の措置はChromeユーザーが知らないうちにリスクにさらされることを防ぎ、安心して拡張機能を利用できるようにするわれわれの努力の一環だ」と書いている。
画像:matejmo
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)