Colorの新型コロナ検査データも陽性者の大半は症状軽微か無症状であることを裏付ける

サンフランシスコ拠点のColor(カラー)は米国6月15日、自社の検査プログラムに関するデータを公表した。それによると新型コロナウイルス(COVID-19)で陽性となった人のほとんどは発熱なども含め症状が軽微か、無症状だった。既存のデータや研究と同じ分析結果だ。カリフォルニア州の検査ステーションで同社はこれまでに3万人超の検査を行った。その結果は全米で地域や州の経済を再開させる動きが続いているにも関わらず、広範な検査がいまだに経済再生プログラムの鍵を握っていることを示している。

Colorによると、検査を受けた人の1.3%が新型コロナ陽性で、そのうち78%が症状が軽微か、あるいはまったく症状がなかった。つまり特に目立つ症状が皆無だった。加えて37.7度以上の熱があったのは12%のみだった。職場や共有施設での体温チェックのような方策で感染拡大を抑制しようという取り組みにとっては悪い知らせだ。

Colorのデータは、WHO(世界保険機関)が最近発表した情報と一致する。WHOは新型コロナ検査の結果が陽性となった人の最大80%が症状が軽微か、まったく症状がないと指摘した。またColorは症状があったと答えた人がどんな症状を経験したのかについての具体的な情報も明らかにし、大半の人が咳が出たと答えた。ただし実際に陽性となった人が報告した症状で最も多かったものは嗅覚の喪失だった。これは、熱などよりもましな症状だ。

Colorはサンフランシスコ市との提携のもとに同市の最前線で働いているエッセンシャルワーカーにも検査を行った。そうした人の検査結果も含めたColorのデータで他に興味深いのは、陽性となった人の大半は若く(68%が18〜40才)、白人やアジア人よりもラテン系と黒人系のコミュニティで陽性率が高かった、という点だ。この2点に関するColorのデータは、他の機関や研究者が発表した結果を裏付けるものであり、性急で不用意な経済再開で誰が最も影響を受けるかという懸念をサポートするものだ。

画像クレジット:Justin Sullivan / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi