Facebook、「Fighting Abuse @Scale」カンファレンス開催で姿勢を見せる

誤情報や詐欺、スパム等を阻止する取組みをアピールすることに必死のFacebook は、“Fighting Abuse @Scale”と題した招待制のカンファレンスを4月25日にサンフランシスコで開催する。FacebookのほかにAirbnb、Google、Microsoft、LinkedInから講演者が参加して、偽ニュースの阻止、偽造アカウント作成の抑止、ハニーポット(おとりシステム)を使った敵対組織の破壊、プラットフォームの安全強化のための機械学習の利用方法などについて議論する。

[アップデート:正式発表はされていないが、すでにカンファレンスは満席となった。Facebook広報によると、これは当初本誌が報じたような急遽企画されたイベントではなく最初の招待状は2月6日に送られていた。しかし、開催までひと月を切った時点で急遽報道を呼んだ行動は、現在進行中のデータ不正利用と選挙妨害スキャンダルに対するFacebookの取組み姿勢と一致している。

Fighting Abuse @Scaleカンファレンスはサンフランシスコのウェストフィールドモール内のBespoke Event Centerで開かれる。当日は、Facebookが今日選挙不正防止計画に関する電話会議で発表した先行的AIツールの技術的詳細を聞けることを期待している。この最初のセッションは「Facebookの誤情報と戦う」と題され、同社の技術部長とデータサイエンティストが登壇する予定だ。

過去にFacebookは、似たタイトルの“Fighting Spam @Scale” カンファレンスを2015年5月および大統領選挙直後の2016年11月に開催している。しかしそれ以来、同ソーシャルネットワークに対するいら立ちは限界に達した。ロシアの選挙妨害、有権者に対する誤情報の発信、Facebook Liveでの暴力、永遠に続くサイバーいじめ問題、および最近のCambridge Analyticaデータプライバシースキャンダルといった問題が反発の集中を呼んだ。株価の暴落、元幹部による同サービスの社会への影響に対する批判、CEO Mark Zuckerbergのメディア謝罪ツアーなどが続く中、Facebookはこれが単なる広報の問題ではないことを示す必要がある。ユーザーや規制当局や現在と将来の社員に対して、会社が責任をもってプラットフォームを改善しようとしていることを見せなくてはならない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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