Facebookの子供に優しいメッセージングアプリ、Messenger Kidsが初めて米国外に進出する。今日(米国時間6/24)からカナダとペルーで使えるようになる。同時に、アプリのフランス語とスペイン語バージョンも公開し、”Messenger Kids Pledge” や”Kindness Stickers”(思いやりスタンプ) など、ネット上のコミュニケーションでポジティブな感情を引き出すための機能が追加され、敬意と共感の推進に力を入れている。
スタンプは “MY BFF”(永遠の大親友)や”Well Done”、”Best Artist”などのことばが、シェアする写真に貼るようにデザインされている。
“Messenger Kids Pledge” も役に立つ。親子で一緒に読むように作られていて、オンラインで振る舞うための基本的ガイドラインなどが書かれている。たとえば、「人とのやりとりには思いやりを」「つねに敬意を持って」などの気持ちを思い出させ、誰かがすぐに返信しないときは忙しいだけかもしれない、と説明する。「安全に」「楽しく」もガイドラインに含まれている。
小さな追加に思えるがもしれないが、これは新しいテクノロジーを使わせるとき親から子供に言っておくべきことだった——多くの人はやっていない。子供がどんなアプリを使っているを知らない親もいる。その結果安全性の低いアプリが犯罪者の温床になっている。
Messenger Kidsは、使うためには親の介入が必要という新しいタイプのアプリだ。子供は親の承認がないと友達を追加することができず、アプリは親のFacebookから直接管理できる。
昨今Facebookを信じにくい人が増えていることは理解できるが、子供が管理された環境で人と交流し、社会生活を行う「練習」ができる場として、ほかに有効な代替手段は見当たらない。子供たちは大人や年長ティーンエージャーに向けられたSnapchatやInstagram、Muical.lyなどのアプリを使いたがるが、個人的には “tween”[8~12歳]には使わせたくないアプリだ。
Messenger Kidsはを使う子供は、少なくとも承認された人たち(親が知っていて信頼する人およびFacebook上の家族メンバー)とプライベートに交流する手段を与えられている。まだ親の監視が必要な年齢にあり、よくない行動があれば正す必要がある。
Messenger Kidsを使う代わり多くの親がしていることは何か——子供が一定の年齢に達するまで一切ソーシャルアプリを使わせず、インターネットの狼たちの中に子供を放り出す。それは本当によいことなのか?
囲われた砂場のような環境でありながらも、子供たちはMessenger Kidsが好きだ。そこには、彼らの欲しがる大人向けアプリ(写真フィルターやスタンプ)の機能があるからだ(できればFacebookの新しいリップシンク機能を加えてくれれば、Musical.lyが欲しいという要求を毎日聞かずにすむので、ありがたい)。
思いやりと敬意の追求と関連して、Messenger Kidsは近々アプリ内のインタラクティブガイドとして “Appreciation Mission” を公開予定だ。これは子供が友達や家族に対する感謝の気持ちを発見し表現することを推進する機能だ。子供がビデオ通話や写真を送るやり方を知るための”Mission” セクションに置かれる。
Facebookによると、同社はYale Center for Emotional Intelligenceおよび、世界中のアドバイザーグループの協力を得て、これらのソーシャルや情緒的な学習に着目した機能の開発を行っている(Yale Centerは有償のアドバイザー)。
考えてみれば、多くの大人もこの種の機能の恩恵に預かれるはずだ。FacebookとTwitterも、アプリに思いやりリマインダー機能をつけるべきなのかもしれない。
Messenger Kidsは、ユーザーのフィードバックに基づいて、親2人が子供のアカウントを管理できる機能を、追加した。
アプリはiOSおよびAndroidで無料ダウンロードできる。
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi / facebook )