サムスンが初期調査に乗り出す中、iFixitは折り畳みスマートフォン「Galaxy Fold」の詳細な分解レポートを公開した。その内容は第1世代デバイスの野心を褒め称えつつも、いくつかの明らかな欠陥を指摘している。
iFixitによるおなじみの19ステップの徹底的な分解レポートで注目したいのは、「驚くほど脆い」と評されたディスプレイの構造だ。iFixitが同サイトにて「驚くほど」とまで表現することは、めったにない。
サムスンが発売日の延期と共に発表した声明では、「初期調査では、上下のヒンジの露出部分からの衝撃が、ディスプレイに問題を生じさせた可能性がある」としていた。その脆い構造が、レポートでは実際に確認された形となった。
また、サムスンの他のデバイスにも付属しているので、多くのレビューアーが間違えて剥がした画面の保護レイヤーについても、iFixitは報告している。「確認されたすべてのケースにおいて、この保護レイヤーを剥がすことはディスプレイの損傷につながる。ディスプレイは保護レイヤーなしでも動作するが、密接に接着されており、ディスプレイが壊れるほどの力をかけない限り取り除くことはできないほど画面は脆かった」
一方で、iFixitはヒンジの構造には感心していたが、蝶番部分の大きな隙間は異物の混入を招き、ヒンジやディスプレイの間に挟まる可能性があると指摘している。これはサムスンによる「なんらかの物質がデバイス内部に入り込み、ディスプレイのパフォーマンスに影響を与えた可能性がある」という説明とも一致している。
そして分解レポートは、このような問題がごく少数のレビュー用端末に限らない可能性にも触れている。サムスンが上記の問題を解決することを願うばかりだ。
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(翻訳:塚本直樹 Twitter)