GMとVentec Life Systemsが新型コロナ拡大で人工呼吸器製造で提携

GMは3月20日、人工呼吸器など呼吸関連製品の増産をサポートするためにVentec Life Systemsとともに取り組んでいると述べた。米国中で新型コロナウイルス(COVID-19)感染が拡大していて、呼吸関連の医療機器は多くの病院で必要とされている。2社の提携は、新型コロナウイルスに対応する企業を調整するStopTheSpread.orgが橋渡しをした。

Ventecは人工呼吸器製造のために、GMの物流網、調達、製造における専門的な技術を活用する。両社ともいつから製造を本格化させることができるのか、どれくらいの人工呼吸器を製造できるのかといった詳細は明らかにしなかった。

GMの会長兼CEOのMary Barra(メアリー・バーラ)氏は声明で、迅速に生産を拡大するためにGMがVentecと緊密に連携を取っていると述べた。「我々はこの困難な時に貢献できる方策を引き続き模索する」とも付け加えた。

テストが広く行われるようになるにつれ、感染者数は急激に増えていて、人工呼吸器の需要は差し迫ったものになっている。症状がマイルドな人もいる一方で、肺炎を起こして入院する必要がある人もいる。

人工呼吸器の不足により、各車メーカーは医療機器の増産方法を検討している。Volkswagen(フォルクスワーゲン)とFord(フォード)はホワイトハウスと協議し、協力を約束したと報道されている。フォルクスワーゲンは3月20日、3Dプリンターを使って人工呼吸器を製造するための専門部署を設置したと述べた。

また、Elon Musk(イーロン・マスク)氏は同日、Tesla(テスラ)とSpaceX(スペース)の従業員が「人工呼吸器に取り組んでいる」とツイートした。ただし彼はそうした人工呼吸器が必要とされるとは思っていない。この動きは、ニューヨークのBill de Blasio(ビル・デブラシオ)市長が新型コロナウイルスとの戦いに備える病院での人工呼吸器不足を緩和するのに力を貸してほしいと直接マスク氏に依頼したことを受けてのものだ。やり取りがあった翌日、経営する2社が人工呼吸器の製造に取り組んでいることをマスク氏がTwitterで明らかにした。

製造にどの工場が使用されるのか、どれくらいの量を製造できるのか、そしていつから生産を開始する予定なのかは明らかにされていない。

画像クレジット:Rachel Woolf

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(翻訳:Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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