Googleのプロダクト部門バイスプレジデントであるSundar PichaiがI/Oカンファレンスで発表したところによると、Gmailの利用者数は9億人にものぼるのだそうだ。前回利用者数が発表されたのは2012年のことで、その当時の4億2500万から倍以上に数値を伸ばしたことになる。さらに、そのうちの75%がモバイル環境からGmailを利用しているのだとのこと。
Googleが前回Gmailの利用者数を公表したとき、ちょうどHotmail(今ではOutlook.comとなっている)を抜いて首位になったときだった。それまではHotmailが長らく首位の座に君臨していたのだった。ちなみにこの分野におけるGoogleのライバルたちも、なかなか利用者の実数を明らかにしてはいない。ただ、Gmailが最もよく利用されているメール環境であるということは言えるのだと思う。
多くの人が利用し、そしてさらに利用者数を伸ばしつつあるGmailは、当然ながら大きなアップデートをおこなっていない。デビュー当初のGmailは、ウェブベースのメールクライアントとして革新的なものであると受け止められた。そのGmailも、あまりに多くの利用者を抱える中、「革新的」なアップデートを行いにくいという状況にもあるのだろう。そうした状況の中、Googleはこれまでインビテーションが必要であった「Inbox by Gmail」を一般公開することとしたようだ。Gmailの仕組みを利用した新たなプラットフォームで、Googleはここで最新メールクライアントのあり得えべき姿を示そうとしているのだろう。
Inbox by Gmailは本日よりオープンなクライントとなり、かつまた新しい機能も加わっている。但し、Inboxのオープン化によりGmailクライアントの開発をやめてしまうわけではないとのことだ。
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(翻訳:Maeda, H)