クラウド・コンピューティングではユーザーがバーチャル・マシンを立ち上げた場合、実際の処理はデータセンターの運営者が効率が最適となるよう多数のサーバーに分散される。しかしユーザーが他のユーザーとサーバーを共有することを望まず、物理的にマシンを専有したい場合もある。
こうした要求に応えるべく、GoogleはGoogle Compute EngineでSole Tenant Nodesのベータ版をスタートさせた。これは法規に定められた場合やコンプライアンス上の必要からユーザーが物理的マシンを全面的にコントロール下に置かねばならず、他のユーザーと共有することが不適切なユースケースに対応するサービスだ。
Googleのブログによれば「あるバーチャル・マシンのインスタンスを実行する物理的サーバーは多数のユーザーと共有されるのが普通だ。しかしソール・テナント・ノードでは物理的マシンを自分だけで使える」という。
Googleではサービスに柔軟性を持たせ、カスタマーが必要に応じて適切にCPUとメモリを構成できるようにしている。 ユーザーはどのマシンを専有するかをGoogleに任せることもできる。この場合はGoogleがその時点でもっとも効率が高いと認めたマシンにタスクが割り振られる。さらに高度なコントロールを必要とする場合は、ユーザーがマニュアルで特定のマシンを選択することも可能だ。いずれのケースでも処理を実行するマシンが他のユーザーと共有されることはない。
このサービスを利用したい場合、トライアル用の無料プランがある。その後はコンピューティングの必要性に応じて各種の有料プランが用意される。Googleによれば、すべてのプランは秒単位(最低1分)の課金となる」という。
現在はベータ版であるためSLA(サービス・レベル契約)は用意されない。MicrosoftとAmazonも同様のプランを提供している。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)