2015年初頭にGmailのAndroidアプリにGoogle以外のメール・アカウントをチェックできる機能が追加された。これはYahooのメールやOutlookのユーザーにとっては朗報だった。今日(米国時間2/17)、Googleはこの方向をさらに一歩進め、Gmailifyと呼ばれる新機能をリリースした。これでGmailのアカウントがないユーザーでもGmailのスパム防止、インボックス整理、Google Nowなどの便利な機能をメール・アプリ内から利用できるようになった。もちろんメールアドレスが変わることはない。
Gmailモバイルアプリで@Yahoo.com、@Hotmail.com、@Outlook.comのアドレスでメールを送受信できるだけではなく、GmailアプリでGmailの設定ができるのとまったく同様に他メールの各種設定ができる。Gmailの優秀さは認めながら、各種の理由からGmailにアカウントを移行できない(またはしたくない)多数のユーザーにとってこれは大いに便利な機能だろう。
Gmailのアカウントを持ち、Gmailアプリ内から他のメール・アカウントをチェックしているユーザーもGmailify機能にオプトインすることができる。Googleのブログの説明によると、Gmailアプリを開き、他メールにログインしてから「Gmailifyを有効にする」にチェックを入れるだけいいという。 .
多少テクニカルな説明になるがこれは他のアカウントのアドレスをGmailにリンクさせる操作だ。アプリの「アカウントを追加」画面からGmail以外のアカウントを選択し、アドレスを入力して、「アカウントを関連づける」をタップする。これで他のメールでGmailの各種機能を利用できるようになる。この操作はAndroiアプリとウェブのmail.google.comの双方で可能だ。またGoogleは「ユーザーはいつでも簡単に関連付けの解除ができる」としている。
Gmailifyのおかでで、Gmailのセールスポイントの一つであるスパム防止フィルターを着信メールに適用できるようになった。また他のメール・アドレスに来たメッセージをメイン、ソーシャル、プロモーションなどのように分類して表示させることができる。他のメールのメッセージを高度な演算子で検索でき、交通機関やホテルの予約の確認メールをGmailの場合と同様にGoogle Nowで表示させることも可能になった。
ただしアカウントを持たないユーザーに自社メールの優れた機能を提供しようという動きはGoogleだけのものではない。たとえば昨年12月にYahooはメールのモバイル・アプリでGmailをサポートした。ユーザーはYahooの「パスワードなしサインイン」などの独自機能をGmailアカウントでも利用できるようになった。一方、MicrosoftのOutlook.comは逆インポート・ツールを発表して、Gmailからのユーザーの取り戻しを図っている。
Gmailify機能が発表されたのが、MicrosoftのOutlook.comがプレビュー版から正式版に昇格したのと同日であるのは面白い。
現在、Gmailify機能がサポートするのはYahooメールとMicrosoftのHotmail/Outlookメールだけだが、Googleでは対象を他のプロバイダーにも拡大していくとしている。
〔日本語版〕日本語GmailアプリもGmailify機能をサポートしている。上の紹介ビデオには日本語字幕が表示される。なおネーティブ話者はGmailifyの2番目の"i"を発音せず「ジーメールファイ」のように発音するもよう。
[原文へ]
(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)