GoogleがヘルスウェアラブルFitbitの買収を交渉中か?

Googleの親会社であるAlphabetは、ウェアラブルデバイス大手の上場企業のFitbitと買収交渉を進めているとReuters(ロイター)が報じた。

報道によれば、交渉は現在も進行中でありすべて白紙に戻る可能性もあるという。しかしFitbit買収が実現すればウェアラブル市場におけるGoogleの立場が大きく強化されるのは間違いない。スマートウォッチ向けWear OSなどをリリースしてきたものの、Googleはこの分野で苦戦している。

GoogleのWear OSはあくまでスマートウォッチ市場向けであり、サードパーティやGoogle自身のGoogle Fitアプリによるヘルスモニター機能を内蔵しているものの、スマートウォッチはかなり高価なデバイスとなる。フィットネストラッキングに特化した専用の(かつ安い)デバイスには大きな市場がある。一方、Fitbitは非Wear OSのVersaシリーズでスマートウォッチ市場にも参入している。

Googleは今やPixelシリーズのスマートフォン、Google Hubなどのスマートホームデバイスをプロダクトに加えており、FitbitをGoogleグループ化できればこうしたハードウェア戦略が強化されるのはもちろんだ。2018年にGoogleはHTCのデザイン部門のかなりの部分の買収を完了させている。Googleは今のところ独自のスマートウォッチをリリースしていないが、Pixelシリーズのスマートウォッチを開発中だという噂をこのところよく聞く。

買収交渉の情報が流れるととFitbitの株価は一瞬で30%近くアップした。 2015年に上場した直後に48ドルの高値をつけたものの続落、2017年以降は6ドル前後となり、今年8月には3ドルの安値をつけていた。買収の報道を受けて現在は5.20ドルとなっている(日本時間10月29日朝時点では5.64ドル)。

画像:Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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TechCrunch Japan

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