GoogleのChrome組み込み広告ブロッカーは、品質保証フィルターに近くなりそうだ

GoogleのChromeブラウザーに広告フィルターを組み込む計画はまだ続いているとWall Street Journalが伝えているが、その実体は品質保証フィルターのようだ。現在Chromeに実装されているポップアップを抑制したり、デバイスに害を与える恐れのあるコンテンツの警告を与えたりする機能と似ている。

記事によるとGoogleはパブリッシャー・パートナーとも接触し、新たな品質フィルターの影響について明確なガイドラインを提供する予定だ。いずれは現在サイトにある広告で新しいブロッカーに遮断される広告をパブリッシャーが識別できるツールを提供する。広告ブロッカーの提供は来年を予定しており、ブロッカーの一般公開前にパブリッシャーが有害広告を排除するために半年以上の猶予を与えようという趣旨だ。

計画は変更する可能性もあるとWSJは伝えているが、現時点でGoogleがフィルターでブロックする予定なのは、Coalition for Better Adsという業界団体(Googleも会員になっている)が定める分類による。同団体は3月に不快な広告のリストを発表した。Googleのツールは、一定レベルを超える有害な広告コンテンツを掲載するサイトでは、全広告をブロックすることも基準に記されている。

一方、検索の巨人は “Funding Choices” という新しいツールを提供する。これはパブリッシャーがサイトの訪問者にメッセージを表示して、サードパーティーの広告ブロッカーを無効にするか、使用するのであれば料金を払って広告をなくすかを選択できるようにするものだ。

Googleは4月にこの機能を開発中であると報じられた。自社ブラウザーに広告ブロッカーを組み込む動機付けの少なくとも一部は、広告ブロック技術を自らの手の内に持ちたいという願望に違いない。現在多くの広告ブロッカーがサードパーティーから提供されており、中にはGoogleから料金を徴収し、見返りにGoogle自身の広告コンテンツをホワイトリストに入れるところもある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook