GoogleのDeepMindが今日(米国時間4/7)、同社のオブジェクト指向のニューラルネットワークライブラリSonnetをオープンソースにする、と発表した。SonnetはTensorFlowに置き換わるものではなくて、同社内部の研究のためのベストプラクティスとよくマッチした高レベルのライブラリだ。
DeepMindが同社のブログ記事で述べているところによると、このライブラリはさまざまに異なるモデルへの切り替えが容易にできるように最適化されているので、実験を行うエンジニアが自分のプロジェクトの全体を手直しする必要がない。そうするためにチームはTensorFlowに変更を加え、複数のモデルを容易に階層として見なせるようにした。DeepMindはまた、さまざまな共有形式における透明性を加えた。
Sonnetをオープンソースにするのは、DeepMind自身の利益でもある。コミュニティがDeepMindの内部的ライブラリをよく知るようになれば、ペーパー等でのモデルの共有がやりやすくなる。また逆に、マシンインテリジェンスのコミュニティが自分たちの仕事にSonnetを採用することによって、ライブラリへの寄与貢献がよりやりやすくなる。
[TensorFlowと互換性があるので、コードのミックスができる。]
[Sonnetのオープンソース化でモデルのオープンソース化も容易になる。ペーパーの共有範囲も広がる〔Sonnet語がDM方言でなく標準語(共通語)になる〕。]
DeepMindはこのところ、オープンソースに熱心に取り組んでいる。たとえばオープンソースのAPIを開発して、研究をStarCraft IIの上でできるようにしている。12月にチームはDeepMind Labをリリースして、AI研究の一般化汎用化に貢献した。それは、OpenAIのUniverseにも似ている。オープンソースプロジェクトはDeepMindのWebサイト上で自分のホームページまでもらっている。
ライブラリはGithubで入手できる。ライブラリを内部的に変えるたびに、オープンソース版のアップデートを行うつもりだ。