GoogleのG Suite(元Google Apps for Work)が今日(米国時間10/19)、小さいけど気の利いたアップデートを二つ発表した。今回特別のテーマはないけれども、だいたいのところは、大企業における既存のワークフローのサポートをより充実し、各アプリケーションの機能もGoogleの最新技術(とくに機械学習)によりアップする、というものだ。
仕事をほかの人に割り当てることの多い職場にいる人は、これらのアップデートのうち、最初の新機能に喝采を叫びたいだろう。たとえば“Mathew to create a document with all the upcoming earnings”(決算報告のドキュメントはマシューが作る)、とタイプすると、Docsは自動的に、アクションアイテムを作ってそれをマシューに割り当てるよう示唆する。ただしそのアクションアイテムを実際に作るのは、あなただ。
この自動化機能はデスクトップのDocsのみだが、マニュアル(手作業)による割当はデスクトップとモバイルのDocs, Sheets, Slidesでできる。仕事の割当は、その人にメールで行く。
また、どのアクションアイテムが自分に割り当てられているか、どのドキュメントを見なければならないかが、簡単に分かるようになった。ファイルの上にバッジが表示され、そこに、それに付随するアクションアイテムと、他の人があなたのファイルに対して行った未解決の示唆が表示される。
Google Formsのアップデートもある。Googleお得意の機械学習を利用して、このサービスをやや使いやすくしている。Googleが示している例では: 今度の会社のイベントでは全員が会社のロゴ入りTシャツを着るので、みんなにそのサイズを尋ねるためのフォームを作りたい。すると、その質問をタイプするだけで、答えの項目が提案されるのだ(下図)。
また、今度からFormsでは、記入者にファイルのアップロードを求めることができる(ただしドメインを共有している者同士のみ)。
そしてSlackを愛用している企業にとって嬉しいのは、Googleの生産性アプリケーション(G-Suiteの一連のアプリケーション)がSlackの会話に統合されたことだ。Slackのメッセージボックスの横の+ボタンをクリックすると、メニューが出るので、そこから、新しいドキュメントを作ったり、Google Driveからファイルをインポートしたりできる。
生産性アプリケーションに機械学習の機能を導入することでは、Microsoftも、Googleに負けたくないと頑張っている。長年退屈なプロダクトだったMicrosoft WordとGoogle Docsも、今では人工知能と高度なアナリティクスを装備して、ユーザーの関心を喚起し、フレッシュに若返ろうとしている。