GoogleのProject Bloksは言葉や画像でなく電子回路ブロックでプログラミングを体験する教材のプロトタイプ…広範な参加を呼びかける

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Googleが今日(米国時間6/27)発表したProject Bloksは、子どもたち(5歳以上)が、上図にようにハードウェアのブロックを連結してプログラミングを体験する、という新しいハードウェアプロジェクトだ。

今あるのはGoogleがデザイン企業IDEO一緒に作った参考製品だが、ユーザーはこれらを組み合わせて自分独自のデバイスを作る。Googleはこのプラットホームの基礎を提供するが、自分では商用製品を作らない。同チームを率いるJayme GoldsteinとJoao Wilbertは、“今のところGoogleは玩具産業に進出するつもりはない”、と言っている。

GoogleのCreative LabのメンバーだったGoldsteinとWilbertは、Google Research、Google Education、IDEO、スタンフォード大学のTransformative Learning Technologies Lab〔仮訳: 学習改革技術研究所〕のディレクターPaulo Bliksteinらにより、このプロジェクトを推進した。

触知型〔手で触る方式〕のプログラミング教育は、かねてから関心を喚(よ)んでいるものの、研究はあまり進んでいない。Project Bloksの連中も、触知型プログラミング(tangible programming)は技術的工学的な作業部分が大きくてお金もかかるから、実験が難しい、と言う。そこでチームが自分たちに課した課題は、“触知型プログラミングを研究していくための簡単な基材となるようなものの開発”だ。

Bliksteinは声明でこう言っている: “子どもたちが従来と違って、音楽を作ったり身の回りの物理的な世界をコントロールするときのような、自由な発想でプログラミングを覚えていける方法を、今後はもっともっと多くの人たちが研究していくべきではないか? それを可能にするのが、Project Bloksだ。子どもたちが、コンピューターという箱の外で、コンピューターという機械にまつわるさまざまな技術的制約のないところで、ものごとを自由に考えられるようにしたい”。

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それでは、Project Bloksはどんな構成か? 基本要素は三つある: その中核的要素は”Brain Board”と呼ばれ、Raspberry Pi Zeroを使った小さなボードだ。それは中央処理装置(central processing unit, CPU)の役を担い、システム全体を動かす(スピーカーもついている)。

Brain Boardが対話をする残る二つの要素は”Pucks”と”Base Board”で、以上三つのものが、Project Bloksの物理的プログラミング言語を構成する。

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Pucksにはアクティブな電子部品が何もなく、伝導性インクを塗った紙のような部材だ。これらが、“on/off”、“左へ行け”、“180度回転せよ”など、プログラミングのさまざまなコマンドを提供する。静的なPucksと対話的なPucksの二種類がある。

コマンドはいろんなものを作ることができるが、現在のGoogleの参考実装にあるのは、ダイヤルとスイッチとボタンだけだ。

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Base Boardは、Pucksからの命令を読んでそれらをBrain Boardに渡す。つまりBase Boardは、プログラムのいろんな部分からの命令を脳に運ぶ導管だ。Base Board上には触覚モーターやLEDなどがあり、ユーザーはリアルタイムのフィードバックを得られる。Base Boardを使ってBrain Board上でオーディオを再生/演奏することもできる。

重要なのは、Base Board(s)はきわめて柔軟性に富んでいて分岐ができることだ。だから単純な線形の実行の流れだけでなく、かなり複雑なこともできる。

子どもたちはこれらのBloks(ブロック集)を使ってたとえば、Lego WeDo 2.0のロボットをコントロールしたり、あるいはインターネット経由でタブレットとPucksを接続したりできる。ただし今回の参考実装には、ネット接続のブロックはない。

Project Bloksが今回一般公開されたことによって、教育者や研究者や企業などが今後どう反応していくか、それが問題だ。Google自身は今年の後半に研究プロジェクトを立ち上げて、それへの参加を、教育者、研究者、デベロッパー、父兄などに呼びかけていく。チームが今日発表したポジションペーパーは、このプロジェクトの目標をやや詳しく述べている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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TechCrunch Japan

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