商業施設やレストランなどの場所を調べるのにも使われることの多いGoogle MapsのAndroid版がアップグレードされた。今のところは地域限定ではあるものの、ついにレコメンド機能を搭載したのだ。時間やタイプ(家族向けだとか軽食用など)によるフィルタリング機能なども備えている。当然ながらこれはFoursquareやYelpなどと直接競合するものとなる。
今回のアップデートにより、周辺のスポット情報におすすめ情報が表示されるようになったのだ。これまでのスポット情報を拡張するもので、まずニューヨーク、サンフランシスコ、およびロンドンで利用可能となっている。現在のところ対応しているのはAndroid版のGoogle Mapsアプリケーションだ。
対応地域の人は、表示されるおすすめレストランを時間帯や、探す店の「タイプ」などによって絞り込むことができる。ニューヨークの劇場街などでは「開演前の混雑を避ける」ことのできるディナー施設を見つけたり、あるいは「安い」ランチ施設を探したりすることもできるのだ。
分類には、今ではGoogleが所有しているザガット・サーベイの内容と併せて、ウェブの内容、立地場所、利用者のレビューなどの情報から行なっているのだとのこと。ほとんどの情報はコンピュータープログラムにより自動的に処理されているものだが、特定の地域では「ローカル色を出す」ために、エディトリアルの手を加えているのだそうだ。
カテゴリー毎のレコメンデーションには、レーティング、レビュー、紹介文なども付されている。また、いくつかの場所については、過去に訪問した場所に基づいてより個人的なレコメンド情報が表示されることもある。
今回の変更は、まさにGoogleの強みを活かしたものだといえる。すなわち膨大なデータを使ってそこに構造を生み出し、そして利用者が調べやすい形にととのえて情報を提供しているわけだ。そうした手法をレストラン情報に適用してみた結果が今回のアップデートに見られる。
これまでもGoogle Mapsには周辺のスポット情報を表示する機能があり、距離や時間帯などでフィルタリングすることができた。ここにレコメンド機能などを付加することにより、さらに有益な情報を提供できるようになったわけだ。
新しいアプリケーションはアメリカおよびイギリスで提供開始されている。今回のアップデートもまた、地域レストラン情報を地図上で有効に提供しようとするGoogleの動きに呼応するものだといえる。先日もGoogleマップに食べ物の写真を直接アップロードするテストが行われている旨の記事を掲載した。今回のアップデートにより、そのテストで投稿されている写真も表示されるようになっているようだ。
今回実装したレコメンド機能を、いつの段階で他地域にも反映させるのかについての情報はまだない。しかし数ヶ月のうちには他地域でも展開したいと考えてはいるようだ。
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(翻訳:Maeda, H)