Garminは各種のGPS利用デバイスのトップメーカーだが、スマートフォンの普及によってそういう高価な専用デバイスに危機が迫っていた。今日(米国時間7/8)、Garminはカーナビ・エコシステムに留まってハードウェアを販売する新しい方策を発表した。
Garmin HUDはその名の通り、自動車のダッシュボードに設置する安価なヘッドアップディスプレイのユニットだ。車のフロントガラスに貼ったフィルムに基本的なカーナビ情報が表示される。こういったヘッドアップディスプレイは今まで極めて高価な高級車にのみ用いられていた。これに対してGarminのデバイスは129.99ドルとリーズナブルだ。
ヘッドアップディスプレイに表示される情報は現在の車速、制限速度、次に曲がる方向とそこまでの距離、曲がり角までの予測時間だ。地図や沿道の施設名などの情報は表示されない。これは運転者の注意を不必要に散らさないために非常に適切だ。さらに渋滞と交通監視カメラの情報も表示される。また夜間には照明が自動的に調節される。Garmin HUDはBluetoothでAndroid、iOS、Windows Phone 8と接続できる。この場合、GarminのStreetPilot and Navigonアプリケーションが必要だ。このデバイスは現在、FCCの審査待ちだが、この夏中には発売される予定だ。
Garmin始めサードパーティーのスマートフォン向けナビゲーション・アプリスのメーカーは厳しい競争にさらされている。AppleとGoogleが無料で強力なターン・バイ・ターンのナビ・アプリを提供しているうえに、Waze(最近Googleが買収)のようなクラウド・ソースで交通状況をリアルタイムで刻々とアップデートするナビアプリも人気を集めているからだ。
専用ハードウェア・メーカーがどうやって生き残りを図るかという課題に対して、スマートフォンに接続して利用するユニークなハードウェア・アクセサリを提供するというのは大いに有効な回答だろう。Garmin HUDはさほど高価でなく、はっきりと目に見える有効な機能を追加してくれる。 ヘッドアップディスプレイはやがてカーナビに欠かせない標準的機能になるだろう。
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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)