Instagramの華々しい成長が続いている。対照的にSnapchatやFacebookは停滞している。今日(米国時間6/20)のInstagramの発表では、2017年9月に8億を超えた月間アクティブユーザー数(MAU)が、ついに10億に達した。1日のユーザー数は5億だ(MAUは月内の同一ユーザーの複数回アクセスを数えない)。
この大量のオーディエンスは、今日(米国時間6/20)ローンチした長時間ビデオハブIGTVの大きな吸引力になるだろう。IGTVの収益化の仕組みが動き出すのはまだ先だが、露出とファン獲得を争うコンテンツメーカーは早くから群がるだろう。
Snapchatの1日のユーザー数は2018Q1に1億9100万で2.13%の伸び、そしてFacebookのMAUは21億9600万で3.14%の伸びだが、Instagramの四半期成長率は5%に近い。
ユーザー数10億のオーダーに達したInstagramはFacebookファミリーの中では重くなりすぎて、自身の収益化もままならないかもしれない。FacebookはInstagramの売上を公表しないし、そのヒントもくれない。しかしeMarketerの推計では、Instagramのアメリカでの2018年の売上は54億8000万ドル、前年比70%の増だ。Facebookのモバイル広告の売上の28.2%がInstagramだ。
IGTVによって、テレビに広告を出していたような企業も群がるようになり、よりおいしい広告媒体をInstagramは持つことになる。その余波でFacebookの株価も2.2%上がり、202ドルになった。
というわけでInstagramのブランド力はますます、Facebookの救命ボートに見えてくる。Facebookの人気はこのところ、ティーンを中心に落ち込んでいるし、相次ぐプライバシーの不祥事に揺さぶられている。でも実際には、InstagramがFacebookの子会社であることを知らない人がほとんどだ。Facebookとは無関係に、この写真共有アプリを愛している。ユーザー数10億に達した今後は、企業もコンテンツクリエイターも、写真やビデオをなお一層、重視せざるをえない。あなたの友だちの世界がそこから見える窓を提供することは、儲かる商売なのだ。