iWatchのキラー機能は、支払いの2要素認証かもしれない

Appleは、どうやってわれわれにどうしてもスマートウォッチを買いたいと思わるのだろうか? モバイル支払いのリスクと面倒をなくすことだ。

あなたのiWatchが、支払い前のセキュリティーチェックとして、範囲内に自分のiPhoneがあると認識したとする。次に両者は店のPOSシステムに近距離無線通信(NFC)で接続し、「スターバックスに20ドル支払いますか?」という確認画面がiWatchに表示される。タップかボイスコマンドだけで、パスワードを入力することも、ポケットからiPhoneを出すことさえもなく支払いは完了する。簡単、スピーディー、安全。これでモバイル支払いは、メインストリームへの道が開かれ、その中心にAppleがいる。

赤ちゃんを抱いた母親が、両手が塞っていても優雅に食料品の支払いを済ませる、Appleのスマートなデモビデオが目に浮かぶ。

おびただしい数のスマートウォッチが今年になって出てきたが、その殆どが世間から無視されている。なぜなら今スマホでできている以上のことは大してできないからだ。Google Nowをボイスコマンドで呼び出すことは、キーボード不要の腕時計に大きな可能性を与えるが、一般消費者は人前で腕に向かって叫ぶことに二の足を踏むだろう。

なぜiWatchが必要かに対するAppleの答は、iPhoneにできないことができる、ではなく、iPhoneと一緒にできることなのかもしれない。

Appleにはこの戦略の下地がすでに出来ている。なぜなら多くの人々が様々なハイテク機器をこの会社から買っているからだ。iPhone、iPad、iPod、MacBook。iPodとMac、あるいはデバイス間でiPhotoやiCloudを使うことである程度のシナジーはあった。しかし、このiWatch/iPhoneの2ステップ認証という芸当は、Appleカルトに入信すれば財布はいらなくなる可能性を示唆しているのかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


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TechCrunch Japan

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