アプリケーション開発ツールは競争がますます激化しているが、その中で、JavaScriptでWebやモバイルのアプリケーションを開発するためのフレームワークやツールを提供しているMeteor Development Groupが、2000万ドルの資金を調達した。
このラウンドはMatrix Partnersがリードし、Andreessen HorowitzとTrinity Venturesが参加した。資金は同社が、従来のオープンソースのフレームワークとツールに加えて、有料のプロダクトを開発するために充てられる。
Meteor Development GroupのCEO Geoff Schmidtが描く大まかなロードマップによれば、最初に予定しているプロダクトはGalaxyだ。それは、Meteorで作ったアプリケーションをGoogleのオープンソースプロジェクトKubernetesの上で動かすためのシステムで、Kubernetes自体は、コンテナに収めたサービスとして動くアプリケーションのためにリソースを管理するシステムだ。
リリースは今年後半を予定しているが、SchmidtによるとGalaxyは、すでにMeteorを使ってアプリケーションを作っている一部の企業を対象に、最初の展開を行う。これらの企業がMeteorと密接に協働して、現用経験に基づくフィードバックを提供する。つまり最初のデリバリは、非公開ベータのようなものだ。一般公開の時点では、Galaxyは、無料、時間制料金、エンタプライズの計3種のプランで提供される。
同社のユーザはAmazonのインフラストラクチャを使っているところが多いので、Galaxy も最初はAWSで使うバージョンが提供される。しかし将来的には、Microsoft AzureやGoogleのCloud Platformにも対応していく。
しかし上述のように、Galaxyはあくまでも同社の最初の有料製品だ。Schmidtによると、アプリケーションの構築やホスティングも重要だが、アプリケーションのパフォーマンス分析やテストも、開発と同じ比重で並行しなければならない。そして、そのためのプロダクトも、彼の脳裏のロードマップにはすでに載っている。
以上のような長期的な取り組みのほかに同社は、同社のユーザ層(デベロッパ)拡大のための喫緊のオープンソースプロジェクトも進めなければならない。すでにUIのライブラリは提供しているが、一部のデベロッパはAngularやReactを好む。Meteorはモジュール構造なので、そういう他のUIフレームワークとの併用も可能だが、しかし今では、それらを直接にサポートするための方法を開発中だ。Windowsのサポートに関しても同様で、こちらはかなり前から開発に着手している。