MicrosoftのDraftはコンテナ化の面倒を引き受けるクラウドサービス、デベロッパーはアプリケーションのコードをローカルに書くだけ

Microsoftが今日(米国時間5/31)、Kubernetesのクラスターの上で動くコンテナベースのアプリケーションを、より簡単に作れるオープンソースのツールDraftをローンチした。簡単というのは、デベロッパーは自分のアプリケーションにだけ集中すればよくて、DockerやKubernetesについては関知しなくてよい、という意味だ。というか、そもそも、コンテナという技術を支えるこれらのツールは、自分のマシンにインストールされていなくてもよいのだ。

4月にMicrosoftは、コンテナプラットホームDeisをEngine Yardから買収した。今日のリリースは、その最初の果実だ。Deisは、デベロッパーがコンテナを簡単に使えるようにすることを使命とし、買収されるまでWorkflow, Helm, Stewardといったオープンソースのツールをいくつかローンチしていた。Draftは、これらDeisの成果物の一部を利用している。

今日の発表声明には、次のように述べられている: “Draftは、デベロッパーのワークフローの“インナーループ”に集中する。デベロッパーがコードを書き、それをバージョンコントロールへコミットする直前までの過程だ”。Draftを使う場合、デベロッパーは‘draft create’というひとつのコマンドで“Draft pack”というものを作る。Draftは、そのコードが書かれている言語を自動検出し(Python, Node.js, Java, Ruby, PHP, Goをサポート)、検出スクリプトとDockerのファイルとKubernetes HelmのChartを書いて、packをソースツリーへとビルドする。そこから先は、そのコードを既存の継続的インテグレーションに入れるだけだから簡単だ。

もうひとつのコマンドでデベロッパーは、自分のアプリケーションに対する仕事をローカルに開始でき、そのコードが自動的にKubernetesの開発クラスターへ入れられる…それが動いているのはローカルでもリモートでもどちらでもよい。ローカルに加えた変更は、数秒以内にそのクラスター上で可利用になる。“そのため、デベロッパーがコードをローカルに書いも、しかし開発環境はクラウドにあり、そこでアプリケーションの依存性のすべてにアクセスできる”、とチームは説明している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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TechCrunch Japan

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