LINEの暗号資産事業およびブロックチェーン関連事業を展開するLVCは3月23日、NFT総合マーケットプレイス「LINE NFT」(記事執筆現在はティザーサイト)を4月13日より開始すると発表した。ローンチラインナップとして、吉本興業など計17コンテンツと提携しており、エンターテインメントやスポーツ、ゲーム、アーティスト、アニメ、キャラクター、イベントの7ジャンル100種類以上のNFTを販売する。今後はソフトバンクやZホールディングスのグループ企業などとの協業を通じ、さらなる拡大を目指す。
ローンチ時に販売されるNFTのラインナップは、吉本興業ホールディングスによる人気芸人のネタをNFT用撮りおろした限定NFT動画「よしもとNFT劇場」、歌手や俳優として活躍するNissy(西島隆弘)の今後の活動と関連したNFTやLINE用のヨッシースタンプのNFTなどを予定。
昨今、海外のNFT市場が爆発的に広がり、国内でも多くの企業がNFT事業に参入している一方、NFTは、購入までのハードルの高さやNFTを保有する価値・意味が十分に理解されていないという課題がある。
これに対してLINE NFTでは、月間9000万人が利用するLINEからNFTを購入(一次流通)およびユーザー間で取引(二次流通)できることに加えて、その先にあるNFTを持つことによる楽しみを感じられるような場を提供するという。また今後は、LINE NFTにより誰でもNFTにアクセスできる環境を提供し、Web3への入口をユーザーに届けることを目指す。
LINE NFTで購入したNFTは、LINEアカウントですぐに登録できるデジタルアセット管理ウォレット「LINE BITMAX Wallet」で保管可能。自分のNFTをLINEの友達と交換したり送り合ったりできる。また、キャンペーンプラットフォーム「LINEで応募」といったLINEの他サービスとの連携も進めることで、購入特典やキャンペーン景品などにNFTを付与する機会を増やす。LINEのプロフィールにNFTを設定可能とするほか、現在国内で約600万セット以上が発売されているLINEスタンプにおいて、NFTを活用する予定。
今後の展開としては、ソフトバンクやZOZO、Zホールディングスと協業し各社が提供する各種サービスと連携を予定。ソフトバンクとは、同社提供の動画配信サービス「バスケットLIVE」での動画NFTを取り扱う予定。また同社コンテンツ配信サービス「5G LAB」とも技術的な連携を深めてxR技術を活用した立体感・臨場感のあるNFTの検討を進めているという。加えてNFT購入時の決済手段としてPayPayの導入も検討中。「ヤフオク!」にNFTを出品・落札できるよう準備している。
ZOZOとは一部のファッションブランドとのNFT販売を予定しており、ファッション領域におけるNFTの協業を検討。
「LINE GAME」「LINE MUSIC」「GYAO!」といったエンターテインメントサービスを運営するZホールディングス傘下のZ Entertainmentと連携し、動画やライブ配信といったエンターテインメント領域におけるNFT事業の推進を図る。