OS Xは「macOS」へと改名され、デスクトップで動作するSiriや「auto unlock」などが追加される

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もしも、あなたがApple流のネーミングに頭を悩ませていたのならば、もうその心配はない(これまで、iOS、tvOS、watchOSなど、OS X以降、これまでとは違ったネーミング方法を採用していた)。本日Appleが発表したところによると、OS Xには新しい名前がつき、元祖Apple流の命名方法へ戻る形となる。OS Xの新しい名前に注目せよ。その名も、「macOS」だ。さらに、このOS X/macOSの新バージョンも同時に発表された。カリフォルニア州にちなんだネーミング方法を採用し、新しいバージョンのOSは「macOS Sierra」と名付けられた。

期待されたとおり、macOSのデスクトップ版にはSiriのサポートがいよいよ追加される。本日、Siriそのもののアップデートも発表されたのだが、その新しいSiriを起動するためには「hey Siri」と話しかけるだけで良い。そうすれば、そこそこ役に立つApple社製のAIがあなたの意のままとなる。Siriの機能には、Mac上のファイルを見つける機能、メッセージ送信機能がなどがある。また、Siriはバックグランドで動作するため、たとえユーザーがフルスクリーン・モードで別のアプリを起動していたとしても、その間にSiriに他のタスクを与えることも可能になるとAppleは話す。

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また新しいmacOSには、登録したiPhoneやApple Watchが近くにある場合、Macを自動的にアンロックする機能も新たに追加された(これはChrome OSに搭載されたGoogleのSmart Lockに似た機能だ)。Appleはこの機能を「auto unlock」と呼んでいる。

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その他にも、新しい機能にはAppleが「universal clipboard」と呼ぶものがある。iOSとmacOSで共有できる単一のクリップボードにアクセスできる機能だ。また、改良されたiCloud Drive向けのサポートも発表された。これにより、複数のデバイス間を通じてより簡単にファイルを作成することができるようになった。今回のアップデートにより、ローカル・マシーンに存在する古いファイルを簡単にクラウド上にアップロードが可能になり、容量を節約することできる。

これらに加えて、ユーザーがmacOSを複数台所持している場合、複数のMacのデスクトップ環境を同期できる機能の追加も発表された。ブラウザで動作するApple Payも新しい機能の一つだ。ユーザーの認証には、iPhoneに表示されるTouchIDが利用される。マイナーではあるが有用なアップデートとして、MacOS上のすべてのアプリをSafariのタブのように管理できる機能がある。

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今回のアップデートは、まず6月にベータ版として提供され、今年の秋にはすべてのユーザーに無料アップデートを通じて提供される予定だ。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Twitter /Facebook

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TechCrunch Japan

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