【抄訳】
SonyのテレビライブストリーミングサービスPlayStation Vueが今週、アメリカの有料テレビとしては初めて、Appleのテレビアプリと統合する、と発表した。これまでAppleのTVアプリのコンテンツは、無料や有料のオンデマンドストリーミングアプリからのものだった。つまり、Hulu, Prime Video, HBO NOW, PBS Kids, The CWなどなどと、認証とログインを要するABC, AMC, USA, SYFY, Showtime Anytime,などなどその他大勢だ。
PlayStation Vueの統合により、Sonyの有料テレビサービスの会員はAppleのTVアプリの中でVueの全国的なオンデマンドコンテンツのすべてにアクセスできる。全国や地方のスポーツネットワークも含めて、ライブのスポーツもサポートされる、と同社は言っている。
Sonyの説明によると、ユーザーはTVアプリの中でPS Vueのカタログを検索および閲覧でき、またTVアプリの“Watch Now”や“Up Next”機能を使って番組やムービーやスポーツを指定できる。見たいコンテンツがあったら、そのストリームをPS Vueのアプリの中で開ける。
この統合は、PS Vueだけでなくほかのストリーミングサービスにも契約している人に意味がある。なぜならTVアプリは、いろんなサービスのコンテンツやリコメンデーションを一箇所に集めてくれるからだ。それは、iPhoneやiPadのようなiOSデバイスとApple TVで使える。
PS Vueはいくつかの有料テレビサービスのひとつで、YouTube TV, Hulu with Live TV, Sling TV, AT&TのDirecTV Now, WatchTVなどと競合する。しかしこれまでは、会員数があまり伸びなかった。トップのSling TVやDirecTVが会員数200万前後のところ、PS Vueは50万強、といったところだ。ネーミングに失敗して、PlayStationのオーナーしか見られない、と誤解されているのかもしれない。
AppleのTVアプリとの統合は、言うまでもなく、会員数のジリ貧対策だ。Appleは近く、独自のオリジナルコンテンツを立ち上げる。Apple TVアプリのユーザーが増え、それがPS Vueの認知度アップにも貢献するだろう。
アメリカでTVアプリと統合するのはPS Vueが初めてだが、たとえばフランスではかなり前から、Canal+ “myCanal”とMolotovがこのような統合を提供している。