Qualcommが64ビットチップセットSnapdrabon 410を発表, 安価なLTE統合機として途上国市場を席巻か

Qualcommが今日(米国時間12/9)、同社のSnapdragon 410チップセットシリーズを発表した。同社の初の64ビット機だが、それよりおもしろいのは、4G LTEを統合してかつデバイスメーカーが手を出しやすいコストに抑えたことだ。410の製造サンプルの出荷は来年前半を予定、したがって実装機の発売は2014年内もありうる。

最重要の部位は言うまでもなく64ビット対応の部分であり、デベロッパたちは今後のAndroidの処理性能の向上を期待できる。しかしそのLTEのサポートは、今Snapdragon 400を使っているMoto Gのような大衆機でも使えるレベルであり、今後はインドをはじめユーザ人口の多い途上国市場でも実装機が売れるようになるだろうから、デバイスメーカー、アプリデベロッパ、そしてモバイルオペレータの三者に嬉しい状況をもたらす。これまでブロードバンドへのアクセスは収入や生活水準の高い層に限られていたが、LTEアクセスの低価格化は、消費者製品だけに限っても、世界経済に大きな効果をもたらすだろう。

利益を得るのはAndroidだけではない。QualcommはSnapdragon 410の対応OSとしてWindows PhoneとFirefox OSも挙げている。ただし北米地区でおもしろいのは、GoogleがオーナーとなったMotorolaの、これによる再活性化だ。現時点ではNexus 5が4G対応の無契約スマートフォンのベスト機だと思うが、Motorolaは、国内に残る通常携帯のユーザを一挙にLTEスマートフォンのユーザとして一網打尽にできるかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))