Tencentの音楽ストリーミング事業が、主要ライセンスパートナーである「3大」レコードレーベル企業との結びつきを強めている。現地時間3月23日、Tencent Music Entertainment(TME)はWarner Music Group(WMG)と新たなジョイントレーベルを設立したと発表した。これは2018年1月にSony Music Entertainmentと、2020年8月にUniversal Music Group(UMG)と開始したのと同様の取り組みだ。
TMEは発表の中で、この提携は「Warner Musicのグローバルなリソースとアーティストのキャリアをサポートしてきた経験、そして中国の音楽とエンターテインメント市場におけるTMEの巨大な影響力」のメリットを活かすものになるだろうと述べている。
UMGとのジョイントレーベルも同様に、国際的なアーティストを急速に成長する中国の音楽市場で展開し、中国のミュージシャンを海外に広めることを狙っている。
TMEとWMGはジョイントレーベルに加えて複数年のライセンス契約にも合意し、10年間にわたる両社の提携をさらに延長した。
TMEは3大レコードレーベルと継続的なライセンス契約を結んでおり、一部では資本関係を構築している。2021年1月にTencentが主導するコンソーシアムはUMGの持株比率を20%に増やした。
TMEは中国で人気のオンライン音楽サービスも運営している。系列の音楽ストリーミングアプリにはQQ Music、Kugou Music、Kuwo Musicがあり、TMEは2020年第4四半期に合計6億2200万人の月間モバイルアクティブユーザーを獲得している。
ただし有料ユーザーの割合は依然として低く、2020年第4四半期では9%が有料ユーザーだ。しかし前年同四半期の6.2%からは増加している。
しかしTMEにはSpotifyなど欧米のストリーミングサービスとは異なる主要な収入源がある。それはソーシャルエンターテインメントだ。このジャンルにはカラオケアプリのWeSingがあり、バーチャルギフトの販売で収益化している。バーチャルギフトとはユーザーが購入して気に入ったパフォーマーに贈るもので、現実世界のファンとアイドルの関係性を再現している。
2020年第4四半期に、サブスクリプションとデジタル音楽販売の売上が4億2300万ドル(約460億円)だったのに対し、ソーシャルエンターテインメントは8億5400万ドル(約930億円)と売上に貢献した。
カテゴリー:ネットサービス
タグ:Tencent、ワーナーミュージック、音楽ストリーミング、中国
画像クレジット:TME
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(文:Rita Liao、翻訳:Kaori Koyama)