YouTubeは、Web上の最良のコンテンツと最悪のコンテンツのごった煮にようなサイトだが、これからは子ども向けビデオにおける虐待や間違いを厳しく取り締まる気だ。おふざけビデオや倫理的にいかがわしいビデオで子どもをターゲットにしたり、利用したりしている連中は、ビューを稼ぎお金を稼ぐことが難しくなるだろう。
子どもたちはYouTubeのアルゴリズムが提案/推薦するビデオをよく見ているから、一部のユウチューバーたちは自分のコンテンツをそういう子ども向けストリームに忍び込ませようとする。たとえば自作のビデオにPeppa Pigを登場させれば、YouTubeのアルゴリズムはそれを、フレンドリーな架空の動物が現れる子ども向けビデオだ、と認識する。するとそのPeppa Pigは、屠殺場へ連れて行かれるのだ。退屈しているティーンにとっては笑えるかもしれないが、スポンサーを失いかねないYouTubeの広告部門にとっては、嬉しくない。
子どもが登場するけど子ども向けでないコンテンツも、厄介だ。血だらけの真っ赤な口をした小さな女の子が二分間泣き続けるビデオに、なぜ1億5000万ものビューワーがいるのか、ぼくには理解できないが、理解したくもない。でも、自分の子どもが見るビデオのキュー〔自動再生〜次の動画、など〕にそれが入っていたら、嬉しい親はいないだろう。
この“上昇中のトレンド”と戦うためにGoogleは、子ども向けコンテンツにいくつかの制約を設けた:
- コントロールの強化 こんな警告: “未成年者が登場するが、それがアップロード者の意図ではなかったとしても、子どもを危険にさらすおそれがある”…これは血だらけの口のケースだ。そして、“ファミリー向けのキャラクターが登場するが、テーマやユーモアは大人向けである”。
- いかがわしい子ども向けビデオは広告料無払い Peppa Pigがハムになるビデオは広告料がもらえない。
- 悪質なコメントの監視と排除 YouTubeのコメント欄は、Penny Arcadeに言わせると、“樽の底にまた樽があり、その樽の底にも樽があり〜〜、それらの樽の中には病気の鼠が大量にいて、腐った下水の中へ次々と飛び込んでいる”。登場(出演)している子どもに対する不適切で忌まわしいコメントのあるビデオは、コメントだけでなくビデオごと消去される。
- コンテキストを正しく理解する たとえば、Rick & Mortyは漫画だから子どもが見てもよい、とは言えない。同様に、本来は子ども向けのDora the Explorerが、(なぜか?)セクシーなコスプレになっていたら教育コンテンツではないだろう。
以上、YouTubeは、“監視を手伝ってくれるエキスパートを増員し、また、悪質ビデオの報告協力者(Trusted Flaggers)の数も増やして”、 摘発を強化していく、と言っている。
これで親たちが自分の子どもに、屠殺のやり方を質問されたり、なぜバナナにハンモックが必要か聞かれたりすることが、なくなるといいけどね。〔banana hammcok, 男性用Tバック下着のこと〕