Google、カリフォルニア大サンタバーバラ校と協力して人工知能のための量子コンピュータ開発へ

今日(米国時間9/2)、Googleはカリフォルニア大学サンタバーバラ校(UCSB)のJohn Martinisの率いる研究チームがGoogleの量子コンピュータ研究プロジェクトに参加したと発表した。Martinisのグループは量子コンピューティングの分野でトップクラスであり、超電導電量子コンピューティングを2008年に世界でもっとも早く実現したグループの一つだ。

Googleは以前から量子コンピューティングの研究を行ってきた。たとえば、D-Waveのコンピュータを、それが本当に量子コンピューティングであるのかどうかさえ不明な段階で、世界でもっとも早く購入したユーザーの1つだ。2013年の量子コンピュータの研究開始以来、GoogleはNASAやUniversities Space Research Associationの量子人工知能ラボと協力している。

今回の発表はGoogleが独自のハードウェア開発に乗り出したことを示すものだ。「Googleの量子人工知能チームは独自のハードウェア開発グループを擁することになった。これにより 最近の理論の進歩とD-Waveの量子アニーリング・アーキテクチャーの利用に基づく知見を利用した新しいデザインの量子最適化と推論プロセッサーの実現を目指すことができるようになった」とエンジニアリング担当ディレクターのHartmut Nevenは今日のブログに書いている

MartinisのグループはGoogleのサンタバーバラ・オフィスに本拠を移すが、UCSBの学生、大学院生が引き続き協力する。またUCSBの製造、測定施設の利用も続けられる。

Martinisは「Googleに参加したことにより、量子コンピューティングを機械学習アプリケーションに適用するチャンスが得られることに興奮している」と語った。ディープラーニング・ニューラルネットワークのパイオニアであるGeoff Hintonが2013年にGoogleに参加したことをMartinisはおそらく念頭に置いているのだろう。自ら設立したスタートアップ、DNNresearchがGoogleに買収されたのを機にトロント大学からGoogleに移った。

Nevenは「Googleは自ら量子コンピュータ・ハードウェアの開発に乗り出すが、今後もD-WaveとNASAと協力し、D-WaveのVesuviusマシンを利用していく」と述べた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook <A