Instagramに学ぶビジュアルコンテンツマーケティングの極意

Facebookによる買収の後も拡大を続けているInstagram、日本でもユーザーが多い海外サービスの一つですよね。今回はそんなInstagramに最近のトレンドでもある「ビジュアル」を重視したコンテンツマーケティングを学んでみようという記事をHeidi Cohenから。 — SEO Japan

Instagramの調査と実用的なアドバイス

トップブランドのおよそ60%がInstagram上に存在する。あなたのブランドも?

もしそうでないなら、再検討すべきだ。なぜなら、Instagramは、現在Pinterestと互角の勝負をしているソーシャルメディアサイトだからだ。Facebookが所有するInstagramは、Simply Measuredによると、毎月9,000万人のアクティブユーザー、1日4,000万の写真、毎秒8,500のlikeを誇る。

Instagram: トップレベルの視聴者数

Pew Internet Researchによると、インターネットユーザーの13%がInstagramを使って写真を撮って共有する。多くのソーシャルメディア発生地における参加者と同様に、Instagramを使用しているのは男性よりも女性の方が多い。年齢は、18歳~29歳がInstagramのスイートスポットだ。

実用的なマーケティングのアドバイス: 自分のターゲットオーディエンスについて、彼らがどのように写真を使ったり見たりするかという観点から理解する。これを自分のマーケティング・ペルソナの1つの要素として加える。

Instagramの採用

Instagram使用数は増加し続けていて、画像が豊富で高成長しているソーシャルメディアサイトPinterestとGoogle+との差を縮めている。InstagramはまだFacebookとTwitterには遅れを取っている。(ブランドとソーシャルメディアでのInstagramを含む追加調査はこちら。)Simply Mesuredのデータを詳しく見てみると、PinterestとInstagramの成長率は共に減速していることが分かる。

comScoreが示しているように、2012年のホットなソーシャルメディアサイトであるPinterestが平板化しているように見える中、Instagramは今も出世コースにいるが、どちらもまだビジュアルブロギングサイトのTumblrの下をうろついている。

実用的なマーケティングのアドバイス: 写真に焦点を合わせたソーシャルメディアプラットフォームの使用を多様化して、両面作戦をとる。写真は、テキストコンテンツに比べると簡単に撮れるし、簡単に共有できるということを心に留めておこう。

Instagramとブランド

5つのうち3つのブランドがInstagram上に存在するのだから、あなたもこの写真ソーシャルメディアを自分のマーケティング戦略に追加することを検討する時なのでは?それは自分のビジネスには当てはまらないと断言する前に、B2BおよびB2Cビジネスがこの画像フレンドリーなサイトで安息の場所を見つけたことを知ろう。さらに言うと、すでにInstagramを使用しているビジネスの10社に1社が100,000人以上のフォロワーを所有している。

Instagram上のトップ10ブランドには、ファッションや画像に焦点を合わせたB2Cに加えて、メディアエンティティ(MTV)やB2Bを焦点としたビジネス(GE)が含まれていることは興味深い。

実用的なマーケティングのアドバイス: 自分のブランドを写真の中でどのように表現するかを決めること。それはあなたの製品、または従業員、または顧客のクリエイティブな視点かもしれない。自分のブランドをどのように人気のあるハッシュタグや画像と関連付けるかを決めること。競争に勝つためには、週に2回は写真を投稿すること。

Instagram: 全てのマーケッターが必要とするソーシャルコンテンツマーケティング

Simply Measredの調査によると、Instagramは1000以上のシェアに値する。コンテンツマーケティングの燃料として、Instagramはソーシャルメディア・ゴールドを提供する。ユーザーは、自分の画像のほぼ60%をTwitter、100%をFacebookで共有する。Simply Measuredによると、これは写真ごとに22のツイートと274のFacebookのやり取りにつながる。

Simply Mesuredによると、Instagram上でのブランドエンゲージメントはこの前の四半期ではトップ100ブランドの中で3番目に増加した。Instagram上のトップ8位までのブランドが、このソーシャルプラットフォーム上でのエンゲージメントの80%を占める。マーケッターが理解すべき重要なことは、このトップブランドが自らのエンゲージメントをおよそ5番目に増加していることだ。一つには、これはこのプラットフォームの早期導入者であることに起因する。

Twitterのサポートの変更は、そのソーシャルネットワーク上でのエンゲージメントの著しい減少を引き起こした。これは、様々なネットワークにわたって自分のソーシャルメディアを宣伝する必要性とブログやEメールリストのようなオウンドメディアエンティティを持つ必要性を強調する。

実用的なマーケティングのアドバイス: 自分の製品やビジネスの別の視点を示すことによって見込み客の気を引くため、または、たくさんのクリエイティビティを必要としないコンテンツもしくは参加者側の作品に顧客に社会的に関与してもらうために、Instagram写真を使用する。

過去四半期におけるInstagramの成長とこのプラットフォーム上でのトップブランドによるエンゲージメントのレベルは、マーケッターの注目に値するものだ。これは特に、あなたの提供する物が写真フレンドリーである場合には重要である。

あなたは自分のソーシャルプレゼンスを築くためにInstagramを使用したことはあるだろうか?もしないのなら、その理由は何だろうか?


この記事は、Heidi Cohenに掲載された「Instagram Hearts Visual Content Marketing」を翻訳した内容です。

Instagramの利用者、ネットユーザーの13%が多いかどうかは人それぞれの感じ方と思いますが、周りを見渡しても確かにそんな印象は受けますね。Instagramに限らず、TumblrやPinterest等、ビジュアル系のサービス(Lineもスタンプでビジュアル系メッセンジャーといえるかも?)が大流行している最近のインターネット、色々と参考になる点が多い記事でした。

日本ではまだまだYouTubeを活用した映像コンテンツどころか、画像を活用したコンテンツマーケティングも未開拓の分野ですよね。この辺の差がどこから出てくるのか、日本人も決して映像はともかく画像や写真に関しては欧米に比べて一般的な普及率や利用度では差がないと思うのですが(というか、もっと使われているような)、企業のマーケティング活用となると、何故か静かになってしまうのはインターネットやソーシャルメディアの活用がまだまだ遅れているだけなのか、新しいことに消極的な日本企業の文化なのか、いまいち理由がわかりませんが、日本でももっと映像や画像を活用したコンテンツマーケティングが普及していくと楽しくなりそうなんですけどね。 — SEO Japan [G+]

Googleパンダアップデートの余波を探る – 被害を受けたサイトのオーナーにインタビュー

Googleパンダアップデートの今を探るシリーズ記事最後は(第一弾第二弾)実際にパンダアップデートの被害にあったウェブサイトのオーナーに独占インタビューを敢行したドキュメンタリー番組さながらのリアリティ溢れる記事を。 — SEO Japan

(編集者による注記: これは、2011年2月24日に導入されたグーグルのパンダアルゴリズムアップデートのその後に注目したシリーズ記事の最終章である。前回の投稿をまだ読んでいないなら、Googleパンダアップデートの余波を探る ? 敗者は復活できたのか?(日本語)とパンダアップデートの余波を探る ? 売却 & 閉鎖に追い込まれたサイト(日本語)に目を通しておいてもらいたい)

5-Questionsグーグルがパンダアップデートをデビュー(日本語)させてから2年が経過する中、敗者の多くは今も尚負け組から抜け出すことが出来ず(日本語)、また、その一部はランキングやSEOを超越したインパクトを受けてきた

HubPages.comは、この2つのカテゴリの双方に当てはまるサイトである。

2006年に立ち上げられたHubPages.comは、現在、約13万人の作者を抱え、110万本の記事(同サイトでは“hub”と呼ばれている)を配信している。同サイトは、パンダで大きな打撃を受けたサイトとして常にリストアップされており、CEOのポール・エドモンソン氏もこの点を認め、「パンダによって、トラフィックおよび収益が大幅に減った」と述べている。しかし、少なくともその他の一部の大打撃を受けたサイトとは異なり、HubPagesは、方向性を変え、質を改善することに力を入れようとしている。

このシリーズの1本目と2本目を作成するためにリサーチをしている際、私はパンダによってダメージを被った(そして、厳しい期限であるため容易に連絡を取れる)複数の会社に接触した。最初に連絡を受けたのがHubpagesであり、その他の会社からは、時間、移動等の問題で要請に応じられないと言う答えが返ってきた。と言うわけで、パンダ導入後の2周年を記念して連載してきたこのシリーズを、HubPagesのポール・エドモンソンCEOへのインタビューで締めさせてもらう。

HubPagesのCEOに問うグーグルパンダに関する5つの質問

筆者: パンダアップデートによる初期のサイトへのインパクトは、どのようなものでしたか?

ポール・エドモンソン: パンダアップデートにより、トラフィックと収益が大幅に減りました。まるで、サイトの一部に掲載されていた質の低いコンテンツ(グーグルにも質が低いと評価されました)に影響を与えるため、鈍器でサイト全体を打ちつけられたような気分でした。

グーグルが、質の低いページを選び出し、ランキングを下げるようなピンポイントのアプローチではなく、強引な手に打って出た点は、若干意外でした。私達は、コンテンツは大幅に拡大することが出来るとグーグルは伝えようとしているのだと思いました。

グーグルの検索アルゴリズムのアップデートは、慎重に作られ、私達と同じ目標(オンラインのオーディエンスが目にするコンテンツの質を改善する)を基に構築されている点を理解し、私達はすぐにパターンを探し出し、内部の質の問題を解決する作業に取り組みました。

2年前、パンダに対して、短期的に、そして、長期的にどのような対応を行ってきましたか?

テクノロジーと収益の戦略を大幅に変更しました。

収益に関して、HubPagesは、サイトのコンテンツを管理するため、従業員を増やす必要がありました。その一方で、収益は大幅に減り、当時獲得していたトラフィックも著しく価値が落ちていました。

後続のパンダアップデートにより、収入はさらに減少し、数名を解雇せざるをえなくなりました。その後も、トラフィックの増減に合わせて、引き続きコスト構造を調整してきました。

技術的には、サイトをパンダから逃す様々な手段を試し、グーグルがコンテンツと作者を別々に対応するかどうかを確かめました。最終的に、HubPages.comはサブドメインに焦点を絞りました。[編集者による注記: この件に関する詳細は次のエントリで確認してもらいたい: サブドメインに移すことでパンダから逃れられるのか?]

また、私達は、サイトのコンテンツが以前別の場所で配信されていたかどうかを確認するテクノロジーを構築して、サイトから重複するコンテンツを削除し、加えられる記事が増加しないように対策を取りました。

そして、作者の一人が、質の問題を抱えているとグーグルから指摘された後(むしろ質が高いと私達は考えていました)、ページごとに質を評価するシステムの構築に乗り出しました。より優れた品質に関するガイドラインを策定するためです。この取り組みは現在も引き続き行われています。

私達は、HubPagesのチームおよびコミュニティの特徴、そして、粘り強さを改めて知ることになりました。グーグルが頻繁に変更を加えるものの、私達は諦めず、今後に対して希望を持っています。前に進む道があるはずであり、絶対に見つけます。

サブドメインを選ぶ前に、HubPagesはその他にどのような手段を試しましたか?

hubpages-logoサブドメインではなく、作者別のサブディレクトリに注目した時期もあります。大規模なテストは実施しませんでしたが、同じような結果をもたらすようです。最終的に、私達は作者一人一人が自分のサイトを宣伝する必要があると感じ、サブドメインを用いることで、作者により大きな責任感を持ってもらえると考えたのです。また、トピック別にサブドメインを整理する方針も検討しましたが、この方法で整理したサイトを調査した結果、このアプローチによって、グーグルに十分に区別してもらえるとは思えませんでした。

タグのページや答えが投稿されていない質問のページ等、多くのページのインデックスを無効にしました。“薄っぺらい”ページを削除するためです。一方で、 「質疑応答」セクションやフォーラム等、長期間に渡って他のセクションとな異なる仕組みで編成されていた一部のセクションを維持しました。Q&Aは最終的にサブドメインに移動しています。フォラームはHubPages.comのドメインに残しましたが、大半の投稿のインデックスを無効にしています。

ユーザーが作成する記事を完全に放棄しようとは思いませんでしたか?(例えば、Suite101.comのように)

いいえ。HubPagesは、根本的に熱意を持つ人達のコミュニティである点を理解しなければなりません。私達が実施してきた取り組み、そして、今も継続している取り組みは、オーディエンスが好むコンテンツを識別する品質システムを構築することです。 ある意味、HubPagesのシステムは、グーグルが構築しようと試みているアルゴリズムに似ていますが、私達のアプローチは、大部分において人間の評価をベースにしています。人とは違う意見に対して、発見される機会を与える点を私達は重要視しています。そのため、読者が好むコンテンツを目立たせることが可能な柔軟性のあるシステムの構築に取り掛かっていますが、かと言って、個性を失わせるほど厳格化しないように注意する必要があります。HubPages.comのシステムは、マーク・エウビーのユーモア溢れるスタイルから、HubPagesに参加して間もないライターの作品に至るまで、様々な記事を取り上げます。

パンダアップデートは、実施されて良かったと思いますか?

良かったかどうかは、今の段階では分からないのではないでしょうか。現在、個人レベルでオーディエンスを見つけることが難しくなっています。事実、グーグルで取り上げられてもらえない質の高い新しいページは、数多くあります。

グーグルがトラフィックを送るコンテンツのタイプがころころ変わるため、そして、クリエター達がコンテンツをSERPに掲載してもらえるか分からなくなり、不安が増したことで、コンテンツの作成が大幅に遅くなったと思います。

長く、情報が豊かなページを作るには、より高いコストが必要とされますが、私達のデータを参考にする限り、ページの質が上がると、実際の収益は下がるのです。質の高いページを金銭的な面で作成する状況を作り出すには、トラフィックを大幅に変化させる必要があります。この経済面での変化によって、(低いコスト構造を受け入れ & コンテンツ作成プロセスのあらゆる領域をすぐに統合することが出来る)本物の独立した熱心なクリエイターに成功するチャンスが到来するかもしれません。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Panda Two Years Later: 5 Questions With HubPages CEO Paul Edmondson」を翻訳した内容です。

よくぞ語ってくれたという記事でした。若干、答えは無難な感じもしますが、相当な投資を受けての事業なのでしょうし(今、調べたら6億円強だったのでアメリカ基準ではそれ程でもないですね)、その辺は深読みして理解したいです。いずれにしても未だにピボットしつつ頑張っている姿は涙ものですし、今までそんなこと思ったことはありませんが、Hubpagesを応援したくなりました。。。

日本でこの規模でパンダアップデートの被害に合ったサイトはあるかは不明ですが、それなりの検索トラフィックに依存していたサイトがある日パンダかどうかはともかく何らかの理由でトラフィックを失い収益に大打撃を喰らってしまったケースはあると思います。過激なSEOをやりすぎたせいかもしれませんし、単純にGoogleのアルゴリズムにたまたま影響を受けすぎたせいかもしれませんが、Googleに依存しないビジネスが重要とは理解しつつも、検索がウェブ上で最も行われる行動の1つである以上、検索にビジネスを依存することはある種仕方のないことですよね。。。。ま、SEOがダメでも有料検索広告もあるわけですし。検索広告で成り立たないビジネスは元々の基盤が危うすぎたといえるかもしれません。

しかし話は変わりますが、このHubpages、Googleでアドセンスを活用している事例としてGoogle自身に紹介されているんですよね。ただし何故か日本語はあるのに英語の紹介はないという不思議。パンダの後、英語の記事は削除されたのでしょうか。逆にいえば、パンダでHubpagesの順位が下げられる前は、Google自身がHubpagesをアドセンスで収益を上げている成功事例として紹介していたということですし、まぁ、広告部門とアルゴリズム改善部門は余り関係がないのでしょうけど、世界の大企業Google先生ならではの巧みなダンスですね。 — SEO Japan [G+]

Google、スパム取締りの手動アクション対応の推移をグラフで初公開

前回紹介したGoogleによるインフォグラフィックの中で、Googleが手動で行っているスパム対応の量をチャートで紹介している気になる内容があったので、掘り下げて紹介したいと思います。 — SEO Japan

グーグルは、スパム行為を実施しているウェブサイトに対して、どのぐらいの頻度で「手動アクション」を実行しているのだろうか?グーグルは、10年近く前まで遡って、このデータに関するグラフを初めて公開した。

このグラフは、グーグルの新しい取り組み -「検索の仕組み」(日本語)の一部であり、2004年の8月から現在までのデータが反映されている(クリックすると拡大する):

actions over time

【チャート右側のカテゴリの翻訳(上から下)】

純粋なスパム

レガシー

ハッキングされたサイト

サイトから不自然なリンクが外部に向けられている

自動生成されたコンテンツおよび無限の空間

クローキング/悪意のあるリダイレクト

価値をほとんど/全く加えない薄っぺらいコンテンツ

サイトに不自然なリンクが向けられている

パークドメイン

ユーザー生成スパム

テキスト隠し/キーワードスタッフィング

スパムな無料のホストおよび動的DNSプロバイダー

「レガシー」は、具体的なカテゴリを用いていなかった時代に行われたアクションを意味する、とグーグルが説明してくれた。2007年の年末あたりまでは、「不自然なリンク」か「レガシー」- つまり“その他”に分類されていた。

純粋なスパムに比べて少ない不自然なリンク

全体的に見て、最も多くのアクションが行われているカテゴリは、「純粋なスパム」である。これは、不自然なリンクやクローキング等(どちらもカテゴリが用意されている – そして、比較的、アクションが行われる回数は少ない)、特定の方法以外の方法でグーグルのガイドラインを違反する行為を指す。

グーグルは、関連するページで上述したタイプの定義を提供している。奇妙にも、「純粋なスパム」は、カテゴリが与えられている一部のスパムのタイプも含むと定義されている:

純粋なスパム: 意味のないコンテンツを自動的に生成する手法、クローキング、その他のサイトからコンテンツをコピーする行為、グーグルのウェブマスターガイドラインを何度も、または、大幅に違反する行為等、攻撃的なスパムの手法を用いていると思われるサイト

純粋なスパムの次にアクションが行われている回数が多いカテゴリは、「ハッキングされたサイト」である。グーグルは、ハッキングされただけでなく、もともと提供していた、ランク付けの対象になっていたコンテンツが既に提供されなくなっているサイトに対して、ペナルティを与えている。

一方、昨年大きな注目を集めた(日本語)、不自然なリンクに対するアクションは、少ない部類に入る。

自動アクションは反映されず

当然ながら、グーグルは、例えば、2011年に「薄っぺらいコンテンツ」対策として導入したパンダアップデート、そして、昨年、不自然なリンクに対抗するために実施したペンギンアップデート等、ウェブサイトに対して「自動アクション」も並行して実行している。このタイプのケースでは、通知は行われない。自動的にペナルティを科されるだけである。

この点を考慮すると、このグラフは、グーグルが実施するスパムのアクションを完全に反映しているとは言えない。完全なデータが反映されたグラフをいつか見てみたい気もするが、この取り組みは始まったばかりなので、今後に期待したい。

スパムのピーク & スパムの年表

このグラフには「トータル」の項目が欠けているが、「レガシー」、そして、「純粋なスパム」の線を見ていくと、手動アクションがピークを迎えた時期が何となく見えてくる。「スパム」のピークは、1ヶ月間に55万3994回の手動アクションが行われた時期である:

How Search Works - The Story ? Inside Search ? Google-3

残念ながら、カウントの隣に日付は表示されていない。しかし、その他の大半の時点に対する日付は掲載されているため、このピークの前後の日付から、最も多くの手動アクションが行われたのは、2011年6月であったことが分かる。

ここで関連する年表が役に立つ。グラフの下には、次のように、グーグルのスパム対策の歴史の中で重要な出来事が記載されている:

spam history

しかし、2011年6月に最多のアクションを発動させた出来事は年表で取り上げられていない。パンダアップデート 4(以前はパンダ 2.2と呼ばれていた)が当時行われていたが、これは自動(または“アルゴリズム”主導)のアクションであり、手動のアクションに反映されていないはずだ。

再審査リクエスト

自動アクションの打撃を受けたウェブサイトは、サイトに変更を加え、後はグーグルが自動的に変更点を見つけ、潔く検索結果に戻してくれることを祈るしかない。この件の詳細は次のエントリで確認してもらいたい:

一方、手動アクションに対しては、再審査リクエストと呼ばれる要請書をグーグルに提出することが出来る。どれぐらいの頻度でこの要請は行われているのだろうか?グーグルは別のグラフでこのデータを公開している:

Reconsideration request

残念ながら、日付は明記されておらず、週の番号しか表示されていない。それでも、週の数を変換するサイトのおかげで、再審査リクエストの投稿が得に多かった2010年の43週目が10月25日-31日に当たることが分かった。

年表には、この急激な増加の理由が記されている。この時期にグーグルの通知システムがアップデートされ、手動アクションに関するメッセージの送信が増え始めた結果、再審査リクエストが増加したようだ。

このリクエストのうち、実際に認められたリクエストの割合はどの程度なのだろうか?残念ながら、このデータを示すグラフは公開されていない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Charts “Manual Actions” Against Spam In Search For First Time」を翻訳した内容です。

記事にもあるように自動アクションを含んでいない手動アクションのみのチャートであり、これだけでスパム取締り状況の全体像を把握できるわけではありませんが(その辺の出し惜しみっぷりがまたGoogleらしいですね・・・)、それなりに参考になるデータでもありました。手動アクションが純粋なスパム中心でリンク関連のスパムがほとんど含まれていないのは、逆に考えるとリンクによるスパム認定はほぼアルゴリズムで判断されているということなのでしょうか?確かに手動でリンクプロフィールからスパム認定を行う作業は相当大変な気もしますし、人に任せると判断基準に個人差が相当出てきそうですし、自動ルール化した方がやりやすいのでしょうね。たまにその弊害としか思えない順位下落の憂き目にあうサイトも出てくるわけですが、、、。

最後の再審査リクエスト数もチャートで出ていましたが、Googleの対応が遅れ気味になるのもむべなるかな、というボリュームでした。対応が遅い・無いと無駄に再審査リクエストの再リクエストを出すのは、じっと我慢する忍耐力も必要そうです。 — SEO Japan [G+]

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Google、「検索の仕組み」を描いた公式インフォグラフィックを公開

インフォグラフィックばかりかビデオグラフィックにもはまりつつあるSEO Japanですが、あのGoogleがインフォグラフィックで検索エンジンの仕組みについて分かりやすく解説した特設ページを開いたということで早速のその内容をご紹介。 — SEO Japan

How Search Works

グーグルの検索エンジンが、どのように動き、どのようにウェブでページを見つけ、そして、検索クエリに対して、どのようにページをリストアップするのか、誰しも気になったことがあるはずだ。グーグルがこの質問に答える新しいリソースを用意してくれた。本日発表された、How Search Works(検索の仕組み)と呼ばれるこの新しい取り組みは、インタラクティブなインフォグラフィックであり、グーグルがスパムを処理する方法を含む、検索のプロセスが詳しく描かれている。

この新しい取り組みは、グーグルがeメールを処理する方法を説明するため、昨年リリースしたインタラクティブなインフォグラフィック The Story Of Send(送信物語)に着想を得て、誕生した。

「マット・カッツ[グーグルのウェブスパム対策の責任者]と私を含む[検索]チームの数名で、このサイト[The Story of Send]を一緒に見ていた時、グーグル検索のプロダクトマネージャーを務めるジェイク・ハバートが「同じような形式で、検索に関する情報が提供されていないのはなぜか?」と言い出した。

ハバートは、グーグルは、以前からこのトピックに関するリソースをサイトに用意しているものの、消費者の重視したフォーマットで提供していたわけではない点にすぐに気が付いた。「How Search Works」は、検索の仕組みを説明するために作成されているものの、後半では、パブリッシャーが、グーグルが自分のサイトに満足していない場合に何をすればいいのかを理解してもらうことを目的として、情報を提供している。」

クロール & インデックス

このインフォグラフィックは、3つのパートに分けられている。1つ目は、グーグルがウェブページを探して(クロール)、検索可能にして、(「インデックス」と呼ばれる大きなバーチャルな本の中で)保存する仕組みが取り上げられている:

crawling and indexing

この領域を調べていると、リンク、そして、隠された「イースターエッグ」が見つかる。カーソルを合わせて、クリックすると、より多くの情報が提示される。

アルゴリズムを使ってページのランク付けを行う

2つ目のパートでは、グーグル検索に対してマッチしたページを返す仕組み、そして、グーグルがインデックスから上位にランク付けするべきページを判断する仕組みが描かれている。これは全てグーグルの「アルゴリズム」によって決定される。アルゴリズムは、200種類以上のランキングシグナルを確認し、表示するべきページを決定している:

part2of3

1つ目のパーツと同じように、様々なアルゴリズムの仕組みをさらに学ぶために、調べることが出来る:

part 2 callouts

スパム対策

3つ目のパーツは、グーグルのスパム対策を取り上げている:

part 3 spam

ここでは、「リアルタイムでスパム」がどのようにグーグルの検索結果から削除されるかを実際に確認することが出来る。実際にはリアルタイムではないが、スパムが行われてから1時間以内に削除された検索結果が提示されることが多い。私達のサイトの記事で詳細を確認してもらいたい: 検索結果からスパムが削除される模様をグーグルが生中継

このパーツには、グーグルが以前までは公開していなかった、「手動アクション」- グーグルの従業員で構成されたウェブスパム対策チームが、サイトに対して何かしらの対策を講じる – に関するチャートが含まれている:

actions over time

また、パブリッシャーが手動アクションに対する再審査を要請する際に提出する「再審査リクエスト」のチャートも用意されている:

 

How Search Works - The Story ? Inside Search ? Google

この点に関しては、さらに詳しく調査した記事 – グーグル、スパム対策の「手動アクション」の表を初公開(日本語)で確認してもらいたい。

検索のポリシー

インフォグラフィックと並行して、グーグルは、検索に関連する多くのポリシーの新しいガイドを作成している:

policies

因みに、来月私達が主催するSMX West サーチカンファレンスの「Walk A Mile In Google’s Shoes: Dealing With Tough Calls In Organic Search」セッションでは、グーグルの検索ポリシーのスペシャリスト パトリック・トーマス氏を招き、グーグルが検索のポリシーを策定する仕組みを説明してもらい、また、質疑応答にも参加してもらう予定だ。

今回のインフォグラフィックは、全体的に有益な情報と言えるだろう。パブリッシャーを含め、- グーグルの検索の仕組みを理解する上で何から手をつければいいのか分からない人達は大勢いる。良質な公式のソースが存在することに越したことはない。ただし、だからと言って、非公式なソース(サーチエンジンランド等)の価値が下がるわけではない。いずれにせよ、検索の問題を話す際に、共通の用語と基礎知識を持つことが出来るようになるはずだ。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Releases Interactive Infographic: “How Search Works”」を翻訳した内容です。

最近流行しつつあるインターアクティブなインフォグラフィックで流石一歩先を進んでいるGoogle先生でした。内容自体は初心者向けのものが中心でしたが、こうした形式で情報提供することで、普段なら読まないような内容も思わず読んでしまう人もいることでしょう。さらにSEOマニアにも嬉しいこれまで余り聞いたことがなかった情報も含まれておりこの辺のさじ加減が絶妙なGoogleのマーケティングでした。– SEO Japan [G+]

Googleパンダアップデートの余波を探る:売却&閉鎖に追い込まれたサイト

昨日からお届けしているパンダアップデート関連のシリーズ記事第二弾を。今回は、パンダアップデートの影響でサイトを売却や閉鎖までしてしまった悲しい逸話の数々をご紹介します。。。(合掌)。 — SEO Japan

(編集者の注記: これは、2011年2月24日に導入されたグーグルのパンダアルゴリズムアップデートのその後に注目した、シリーズ記事の第2弾である。1本目を読んでいない方は、遅れを取り戻すため、この記事を読む前に1本目の記事に目を通してもらいたい: Googleパンダアップデートの余波を探る ? 敗者は復活できたのか?(日本語)

panda-birthday-anniversary-icon2年前にリリースされた(日本語)、グーグルのパンダアルゴリズムのアップデートは、SEO業界、そして、オンラインパブリッシング業界全体に大きなインパクトを与えた。

グーグルのアルゴリズムが変更される度に、検索結果において、勝つ者もいれば、負ける者もいる。このシリーズの第1弾では、パンダの初期の負け組のビジビリティの現状、そして、その移り変わりに注目した。

しかし、パンダがサイトに与えた影響は、ランキングや検索結果に留まらなかった。一部の会社は名前を変え、ビジネスモデルを変え、従業員を解雇せざるをえなくなり、また、閉鎖に追い込まれた会社もあった。

それでは、この2年の間、パンダの敗者の一部に起きた出来事を振り返っていく。

HubPages.com

hubpages-logo2006年に立ち上げられたHubPages.comは、ユーザーが作成するコンテンツを配信するサイトであり、作者は記事の投稿(同サイトはhubと読んでいる)、質疑応答、そして、フォーラムでのコミュニケーションを実施することが出来る。このサイトには110万本以上の記事が投稿されており、「コンテンツファーム」の定義に当てはまる。

HubPagesのCEO、ポール・エドモンソン氏は、パンダアップデートが原因で、「トラフィックと収益を大幅に失った」と述べている(明日、インタビューを紹介する予定)。サーチメトリクスのデータによると、HubPagesのSEOのビジビリティは、パンダアップデートが行われる前と比べると、62%低い数値になっている。

下の表には、パンダがHubPagesに与えた強烈なダメージが記されている(オレンジ色の線)。

panda-losers

(Mahalo.comとSuite101.comのセクションでも、再びこの表に触れる)

HubPagesは、当初、コンテンツをサブドメインに移すことで、2011年の夏にビジビリティを若干取り戻すことに成功していた。

現在、HubPagesはユーザー生成コンテンツモデルを用いて、運営を続けている。作者はそれぞれのサブドメインで記事を配信している。エドモンソン氏は、「サイトの未来を楽観視している」と話しているものの、明日投稿するインタビュー記事の中でも取り上げられているように、そして、上の表が示唆しているように、同社は今も長期的なソリューションを模索している。「前に進む道があることは分かっている。そして、絶対に見つける」と同氏は述べていた。

Mahalo.com

mahalo-logoMahaloは2007年に人間が管理する検索エンジンとしてスタートし、ユーザーが、ウェブの人気の高い検索用語の多くにマッチするコンテンツを作成するサイトを謳っていた。Mahaloは、アンサーセクション(ヤフー!アンサーズと同様のコーナー)を2008年に加え、最終的に、リンクの提供と“検索結果”から、出来るだけ多くのコンテンツを作成するサイトに方針を転換した(Mahaloの元従業員が綴った、「コンテンツファームの手口」には、このサイトが進化する経緯に関する観点が興味深く描かれている)。

上の表(HubPagesのセクション)にも示されているように、パンダはMahaloに大きなダメージを与えた。サーチメトリクスによると、マハロのSEOのビジビリティは、パンダが行われた後、77%下落し、その後も改善は見られず、現在のビジビリティは、パンダの前と比べると、92%下回っている。

パンダがローンチされてから1週間が経過した頃、Mahaloを設立したジェイソン・カラカニス氏は、「トラフィックと収益が大幅に減ったため」従業員の10%を解雇すると述べていた。また、Mahaloを中止し、コンテンツ制作を見直すものの、動画作成は切り詰めないと話していた。実際に、現在のMahaloは「How To」および「Courses」セクションにおいて、大幅に動画に偏っている。

アップデート: カラカニス氏が、コメント欄でMahalo.comの最新情報を提供してくれた:

「Mahalo.comに関して、私達は段階的に規模を縮小しており、アドセンスの広告に頼るビジネスモデルを見限った。質の高い動画およびアプリを作成し、手堅く成功を収めるべく、全力を注いでいるものの、まだピンチを乗り切ったわけではない。

今後、検索での露出を必要としないInside.comと言う新しい製品を第2四半期または第3四半期に導入する予定である。私達はパンダアップデートから多くの教訓を得た。その中でも最も身に染みたのは、(前の会社で、エンガジェット、オートブログ、ジョイスティック等で実施したように)直接的な顧客のベースを自ら構築し、検索のトラフィックは、“現れては消える”おまけと考える必要がある点だ。」

Suite101.com

suite101-logo上の表には、ユーザーが作成した記事をベースとするサイト、Suite101.comのビジビリティの推移も描かれている。サーチメトリクスのデータによると、Suite101.comのSEOのビジビリティは、パンダアップデートが行われてから1週間で81%減少し、その後も減少を続けていった。現在のビジビリティは、パンダが行われる前のビジビリティと比べ、96%低い数値になっている。。

現在、Suite101.comはビジネスモデルを完全に変更するプロセスを行っている。2012年1月にマイケル・ケッダ氏がCEOに就任するや否や、新しい方向性を模索する取り組みを始めた。2012年11月のブログの記事のの中で、ケッダ氏は、同社が数年間に渡って採用してきた「浅はかな、広告およびグーグルボットのためのコンテンツモデル」を一掃するために全力を尽くしていると述べていた:

今年の始めに私達が引き継いだSuite101は、もはや抜き差しならない状況に追い込まれていた。このブランドは目標を見失い、量と競争に固執するあまり、質と連帯感が失われていた。このサイトは、一つの目的 – もっと増やせ -をひたすら追求するようになった。広告、クリックスルー、キーワード、SEOの技術、ライター、そして、コンテンツ等、全てを増やすことに一心不乱になっていた。

Suite101が採用していたインセンティブの構造が問題を悪化させていた。寄稿者に対して、読者ではなく、検索エンジンのアルゴリズムと広告ユニットをターゲットにさせていたのだ。2009年、新しいメンバーに向けて配布されていたチュートリアルには、「言葉ではなく、広告が読者のニーズを満たすように作品を構成すること」と記載されていた。

しかし、当時、Suite101はライターのネットワークに過ぎなかった。

しかし、変革の時はやって来た。

先週、ケッダCEOは、寄稿者のコミュニティをアップデートし、新たな方向性を見出した。同氏は、Suite101は「記事」&「チャンネル」と私達が読んでいるコンテンツの配信を止めると発表した。このブログのエントリのコメント欄で、ケッダ氏は、今後3-4週間でこのプロセスを行うことになると述べ、また、数ヶ月前に発表した変更だけでは不十分だと付け加えていた:

多くのライターが、パフォーマンスをベースとして収益を上げることを念頭に多数の記事を投稿する行為を続けている – これはコンテンツファームの定義そのままである。

今後の方向性の詳細は明らかにされていないものの、Suite101は「ディスカッション、意見、そして、熱意に溢れた好奇心を下地にした、新しいタイプのソーシャルナレッジ」として、ブランド再生を進めようとしている。

Associated Content/ヤフー!

yahoo-voices-logo2005年に設立されたAssociated Contentは、大規模なコンテンツファームであり、大きな成功を収めていた。その結果、2010年に推定1億ドルでヤフー!によって買収されることになった。comScoreによると、買収が行われた当時、Associated Contentは約38万人の寄稿者を抱え、毎週、約1万本の記事を投稿し、トラフィックの90%を検索から得ていた。リサーチ会社のExperian Hitwiseは、トラフィックの約55%はグーグルから獲得していたと指摘している。

そして、ヤフー!が同サイトを買収してから1年も経過しないうちにパンダアップデートが行われた。

ほぼ全てのパンダ後の勝者/敗者のレポートに、Associated Contentは、敗者の部門で登場している。サーチメトリクスが先週提供してくれたデータによると、パンダが行われた3週間後、同サイトは、76%のグーグルの検索結果のビジビリティを失っていたようだ。 このデータは、昨日投稿した同シリーズの1本目の記事(日本語)で利用していたスプレッドシートに掲載されている。

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Associated Contentを設立し、買収後にヤフー!のバイスプレジデントに就任したルーク・ビーティー氏は、パンダアップデートが行われた数週間後に開催されたSMX Westカンファレンスで講演を行い、Associated Contentの記事の3分の2において、グーグルからもたらされるトラフィックが大幅に減少したことを明らかにしていた。

ヤフー!は問題を解決するため、抜本的な対策を講じた: Associated Contentの名称とドメインを抹殺し、ヤフー!ボイス( voices.yahoo.com)としてブランドを一新し、その一方で、75000本以上の記事を削除した。

ヤフー!ボイスは、現在も引き続きサービスを提供しているものの、Associated Contentの時代よりも厳しいコンテンツのガイドラインの下、運営が行われている。また、ヤフー!は寄稿者アカデミーを立ち上げ、「良質なウェブコンテンツの作り方」&「倫理にかなった、偽りのないコンテンツのプロモーション」を行い、ビジターを集める方法を伝授している。このアカデミーには、SEOの基礎ヤフー!のサイトで特集されるに値するコンテンツの作成等のコースが含まれている。

About.com

aboutcom-logoコンテンツベースのウェブサイトとして長い歴史を持つAbout.comは、パンダの負け組として、一部第三者のレポートに名前が挙げられていた。

パンダアップデートが実施された2ヶ月後の2011年4月、ニューヨークタイムズのジャネット・ロビンソンCEOは、業績報告会で、「この四半期で実施されたグーグルのアルゴリズムの変更によって、ややネガティブな影響がページビューにもたらされた」と述べていた。

それから16ヶ月が経過した2012年の8月、ニューヨークタイムズは、3億ドルでIACにAbout.comを売却した。同社がAboutの買収に費やした金額、4億1000万ドルから大幅に棒引きされた金額で、同サイトを手放すことになった。この売却に関するロイターの記事は、売却とパンダを明確に関連付けているわけではないが、About.comがグーグルの変更によって大きな打撃を受け、ニューヨークタイムズがIACにAboutを売却する前に、価値を1億9500万ドル低く見積もったと指摘している。

MerchantCircle.com

merchant-circle-logoサーチメトリクスのデータによると、パンダアップデートが行われてから数週間で、MerchantCircleはSEOのビジビリティを61%失っていたようだ。当時、インパクトは報じられているほど大きなものではないが、同サイトは、「検索経験を改善することを目標に、サイトのレイアウトおよびトポロジーに修正を加えることが出来る」領域を再評価すると述べていた(日本語)。

MerchantCircleは、パンダが行われた4ヶ月後にReply! Inc.によって買収され、2012年の始めまでにデザイン変更を行っていた。Reply!は、過去のMerchant Circleのフロントエンドを撤廃し、ビジネスのオンラインディレクトリから、地域のサービスプロバイダーを消費者が探す際に手を貸す取り組みに力を入れると宣言していた。

FindArticles

findarticles_logoこれは記事を検索するエンジンであり、以前投稿された無数の記事(私の記憶が正しければ、その多くは新聞や雑誌の記事)にアクセスするためのサービスであった。無料で閲覧することが出来る記事もあれば、有料制を敷いている記事もあった。私自身、2008年に出版したロックバンドに関する本を綴っていた時、FindArticlesを何度も利用した。

CNETがFindArticlesをLookSmartから買収した。サーチメトリクスの最新のデータによると、FindArticlesは、パンダが行われてから数週間が経過する中、グーグルでのビジビリティを77%失っていたようだ。

現在、FindArticles.comは姿を消し、ドメインはSearch.com(このサイトは、CNETを所有する、CBS インタラクティブによって運営されている)にリダイレクトされる。

今回は、私達が把握しているパンダのその後のストーリーを紹介した。今回取り上げたサイトの他にも、Suite101.comのように大きな変更を行ったサイト、Associated Contentのようにブランドを一新したサイト、Merchant CircleやAbout.comのように売却されたサイト、そして、FindArticlesのように閉鎖されたサイトは存在するのではないだろうか。

大勢の優秀なSEOコンサルタントが、ここ数年の間に指摘してきたように、単一のソースから無料のウェブトラフィックを得る取り組みをベースにビジネスモデルを構築する方針は、やはり賢明とは言えない。

これは、導入後2年目を迎えたグーグルのパンダアップデートに関するシリーズ記事の第二弾である。明日はHubPages.comのポール・エドモンソンCEOのインタビューを提供する。

(ストックイメージは、ライセンス契約の下、Shutterstock.comのコンテンツを利用している)

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Panda Two Years Later: The Real Impact Beyond Rankings & SEO Visibility」を翻訳した内容です。

Hubpages、Mahalo、、一時はネット・検索時代の新メディアともてはやされた時代の寵児(若干言い過ぎかも)がここまでトラフィックを失っていたとは知りませんでした。日本に同様の事例はあるのでしょうか。。。Mahalo創始者による「顧客のベースを自ら構築し、検索のトラフィックは、“現れては消える”おまけと考える必要がある」はネットビジネスに関わる方であれば、頭では理解していることとは思いますが、実際にその日が来た時には対応しきれない・規模を大幅に縮小せざるえないサイトが多々あるのが現実と思います。

検索エンジンに依存はある程度せざるえないと思いますが、極端な手法やトリックで検索エンジンからのトラフィックを一気に無くす可能性があるSEOは避けた方が無難なのは間違いないですよね。コンテンツマーケティングの重要性も叫ばれていますが、この記事に上げられていたような低品質コンテンツを過度に量産してパンダアップデートにかかってしまうような悲劇だけは繰り返したくないものです。 — SEO Japan [G+]

ホワイトデーのお返しは1.6倍!? 男女のプレゼント事情を比較したインフォグラフィック

SBIホールディングスが運営する「保険の窓口インズウェブ」が、バレンタインとホワイトデーに準備するプレゼントに関するアンケート調査結果を、インフォグラフィックで公開しました。弊社がデザイン担当したのでご紹介。– SEO Japan

ホワイトデーのお返しは1.6倍!? 男女のプレゼント事情を比較したインフォグラフィック
※画像をクリックすると「保険の窓口インズウェブ」のサイトに飛びます。

「ホワイトデー」という日があるのはアジア圏の一部だけで、海外ではバレンタインに恋人間でプレゼント交換をするだけの風習のようですが、日本ではバレンタインだけでなくホワイトデーも、最近は女性間で友チョコの交換に盛りあがる日であったり、会社の中の調整に頭を悩ませる日でもあります。

ホワイトデーのお返しは1.6倍!? 男女のプレゼント事情を比較したインフォグラフィック

「保険の窓口インズウェブ」の調査結果によると、女性がバレンタインに用意する本命プレゼントの金額が平均2,986円に対して、男性がホワイトデーに用意するプレゼントは4,882円。義理も女性が565円、男性が908円で、ホワイトデー用のお返しプレゼントの金額は「1.6倍返し」が相場のようです。

その他、「顔が隠れるほどの大きいな花束を贈った」「マシュマロを鼻から飛ばした」!?などのホワイトデーの演出エピソードや、チョコやお菓子を選ぶときに重視する点など、ホワイトデーのお返し準備に役立つ情報がまとめられています。

ホワイトデーのお返しは1.6倍!? 男女のプレゼント事情を比較したインフォグラフィックホワイトデーのお返しにかける金額は1.6倍!? 男女のプレゼント事情を比較したインフォグラフィック

それにしても、バレンタインデーに女性にプレゼントを贈った事がある男性が25%もいるとは、驚きです。 — SEO Japan [G+]

Googleパンダアップデートの余波を探る – 敗者は復活できたのか?

昨年は日本でもついにパンダアップデートが導入され、SEO業界大激震の日々でした。米国では2年前に既にパンダアップデートが登場し、様々なサイトが順位下落の憂き目に会い、順位改善の努力を行ってきたわけですが、今回はそんなパンダアップデートの被害に会った主要サイトの今日の順位状況をパンダアップデート登場前と比較してみよう、というSEOに関わる人なら誰もが気になる記事をやっぱりサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

(編集者による注記: これは、2011年2月24日に導入されたグーグルのパンダアルゴリズムアップデートのその後に注目したシリーズ記事の第一弾である)

panda-birthday-anniversary-icon2年前の今日、グーグルは、パンダアルゴリズムのアップデート(日本語)を導入し、SEO業界だけでなく、オンラインパブリッシング業界全体に衝撃を与えた。

もともと、このアップデートは、グーグルが主に「コンテンツファーム」をターゲットにしていため、「ファーマー」アップデートと呼ばれていた。「コンテンツファーム」とは、質の低いコンテンツを大量に作成するサイトの総称であり、このタイプのコンテンツはグーグルの検索結果に上位にランクインすることがあった。このアップデートが立ち上げられた際、グーグルはコンテンツファームを具体的に狙ったとは明言していないものの、ウェブスパム対策を統括するマット・カッツ氏は、当時、次のように述べていた: 「私達が話題にしているサイトのタイプは、何となく伝わるでしょう」

実際に、十分に伝わった。

そして、グーグルのターゲットは、ローンチの数日後にさらに明白になっていった。複数の検索および検索ソフトウェア会社が、勝者と敗者 – グーグルのアルゴリズムの変更によりダメージを受けたサイト、反対に恩恵を受けたサイト – をリストアップし始めたためだ。

もちろん、検索結果でのビジビリティを失った敗者がいる一方で、ビジビリティを獲得した勝者が存在した。しかし、パンダがローンチされてから2年が経過するものの、恩恵を受けたことを発言するサイトは皆無に等しい。

これから説明していくが、20を超える敗者の中で、パンダが行われる3週間前のSEOのビジビリティの状態に戻ることが出来たサイトは、たった2つだけである。その他のサイトは、今も尚検索のビジビリティを取り戻すことが出来ていない。

パンダの打撃を受けた後、回復したサイトは他にも存在するものの、全てのサイトが完全に回復したわけではなかった。この点に関しては、この記事の後半で詳しく説明する。まずは、背景を確認しよう

背景: パンダの勝者と敗者

たった2日間で、パンダアップデートの勝者と敗者(日本語)が判明した。サーチメトリクスSistrix等のサービスが、それぞれのツールやデータを駆使して、グーグルの検索結果でビジビリティを失ったサイト、そして、得たサイトを発表した。こういったレポートは、公式のレポートではないものの、打撃を受けたサイトの多くは、最終的に自ら影響を受けた点を認めた。

初期の勝ち組の中には、ユーチューブやウィキペディア等の巨大なコンテンツサイト、そして、eBayやアマゾン等の大規模なブランドが含まれていた。その他にも、多くの様々な規模のサイトが、敗者がいる一方で、ビジビリティを高めていった。先程も申し上げたように、グーグルの検索結果から、あるサイトが漏れる一方で、別のサイトがその位置を埋めているのだ。

パンダの初期(日本語)の負け組に関するレポートでは、大勢のサイトをリストアップしたが、以下にその他のレポートでも名前が挙げられていたサイトを幾つか挙げていく:

  • EzineArticles.com
  • HubPages.com
  • AssociatedContent.com
  • Mahalo.com
  • Examiner.com
  • Suite101.com
  • Buzzle.com
  • Squidoo.com
  • Buzzillions.com

ディマンドメディアのサイトがリストアップされると思った方もいるかもしれないが、ディマンドメディアは、基本的に負け組み入りを免れていた。この件に関しては、後ほど詳しく説明する。

パンダの負け組の現状

簡単に言うと、いまだに負け組から抜け出せずにいる。

事実、敗者の一部は、もはや存在せず、また、名前/ビジネスモデルを完全に変更したサイトもある。この件は明日のエントリで詳しく取り上げる。

先日、私はサーチメトリクスに2年前のパンダの敗者のリストを振り返り、再び敗者に対する「SEOのビジビリティ」レポートを実施してもらった。 先週、サーチメトリクスはレポートを実施し、多くの情報を提供してくれた(ちなみに、Sistrixにも同じ作業を要請したものの、この記事にデータを掲載するための期限内に返事をもらえなかった)。

サーチメトリクスは、22サイトのパンダの敗者に注目し、3つの時期で、グーグルの検索結果でのビジビリティを比較した:

  1. パンダが行われる前(2011年2月11日)
  2. パンダが行われた後(2011年3月13日)
  3. 現在(2013年2月17日)

その結果、22サイトのうち、パンダが行われる前のビジビリティを取り戻したサイトは1つもなく、また、パンダが行われた後から現在に至るまでにビジビリティを改善したサイトは、2つのみであった。

以下にサーチメトリクスから提供されたスプレッドシートを掲載する(クリックすると拡大する):

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(注記: 数字はサーチメトリクスの「SEO ビジビリティ」スコアを反映しており、失ったトラフィックの量の予想値ではない。これは、同社が計測した無数のキーワードにおけるグーグルの検索結果において、当該のドメインのビジビリティのレベルを表している)

上のイメージ内で、右側のカラム – HとIに注目してもらいたい。このスプレッドシートは、- 例えば、Suite101.comは、パンダアップデートが行われる前と比べ、ビジビリティを96%落とし、パンダが行われた後と比べ、81%落とした – と読む。

カラム Iを上から下に目を通していくと、プラスのデータを得ているサイトは2つしかない点に気づくだろう。MerchantCircle.comとBusiness.comは、共に十分に回復を遂げ、現在のSEOのビジビリティスコアが、パンダが行われた後のスコアよりも高くなっている。しかし、カラム Hが示しているように、共にパンダが行われる前と比べると、ビジビリティは低く、この傾向はその他の20のサイトにも共通する。

Business.comのSEOのビジビリティの表は非常に興味深い。

businesscom

2011年2月のパンダの影響は明白であり、同サイトのビジビリティはまるでノコギリのように変動している。2011年の年末、または2012年の年始にビジビリティを回復させている。それぞれ、パンダ 9、パンダ 10が行われた時期と一致する。その後、何度か回復を経験し、現在は、パンダアップデートが行われた直後と比べると若干好転しているものの、アップデートの前には遠く及ばない。

ディマンドメディアのサイトのその後

ディマンドメディアのサイトは上のレポートには含まれていない。もともとパンダの敗者としてリストアップされていなかったことが要因だ。

ディマンドメディアを代表するサイト、eHow.com – 「コンテンツファーム」を連想させるサイト – は、パンダがローンチされた際、実はビジビリティを増やした(日本語)と報じられていた。しかし、この状況は長続きせず、数ヶ月後、グーグルがパンダ2.0を導入した際に打撃を受けていた。サーチメトリクスの表には、2011年2月、eHowはビジビリティを獲得したものの、2011年4月、ビジビリティを失っている(日本語)事実が反映されている。

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このサイトのビジビリティは、2012年9月に若干改善されているものの、パンダが行われる以前のレベルと比べると、63%下回っている。

別のディマンドメディアのサイト、Livestrong.comは、昨年、1年間通じて、パンダから徐々に回復していった。

サーチメトリクスによると、同サイトのSEO ビジビリティは、パンダが行われた数週間で35%落ちているものの、その他のサイトと比べると傷は浅かった。しかし、下の表にも記されているように、Livestrong.comは2012年に回復を遂げただけでなく、少なくとも2012年の後半までは、パンダが行われる前のビジビリティを超えるレベルに達していた。

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1年間を通じてビジビリティを再び獲得した後、Livestrong.comは、11月下旬に行われたパンダアップデート 22の打撃を受けたようだ。それ以来、ビジビリティは下がり続けている。現在、Livestrong.comのビジビリティは、パンダ以前よりも約13%下回っている。

パンダはディマンドメディアに確実にダメージを与えている: 1年前、ロサンゼルスタイムズは、ディマンドメディアが、2011年の第1四半期に640億ドルの減益を出した要因をパンダだと報じていた。

しかし、先週、最新の業績報告書の中で、同社は、2012年、ディマンドメディアが所有/運営するサイトのページビューが(2011年と比べ)24%増加し、- 主にeHowとLivestrongのトラフィックの増加を要因と挙げていた。報告書の中で、リチャード・ローゼンブラットCEOは、同社が「2012年にコンテンツの質を改善」し、「現在、2013年のコンテンツへの投資を大幅に増加する準備を進めている」と述べている。

ローゼンブラットCEOは楽観視しているものの、ディマンドメディアのサイトは、パンダ後の回復に関しては、現時点では、必ずしものんきに構えている状況ではないように思える。

しかし、少なくとも1つのサイトは好調を維持している。

MotorTrend.com: パンダ危機から完全復活を遂げる

Motor Trendは、長年に渡って刊行されてきた雑誌であり、ウェブサイトは信頼されているようだ。また、毎年恒例の「Car of the Year」は自動車業界では権威ある賞として浸透している。私はMotor Trendの読者ではなく、また、MotorTrend.comのウェブサイトを実際にじっくりと目を通したこともない。そのため、パンダの打撃を受けるに値するサイトであったかどうかは断言することは出来ない。しかし、実際に、下の表にも示されているように、同サイトはパンダの影響を受けていた:

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MotorTrend.comは初回のパンダアップデートの衝撃を受け、その後、パンダ 5がリリースされた2011年7月に回復している。パンダ 7の導入によって再びビジビリティを失い、その後、以前の記事の中でも取り上げたように、数週間後のパンダ 8のリリース時に再びビジビリティを取り戻すことに成功していた。

現在、MotorTrend.comのビジビリティは、サーチメトリクスのスコアを参考にする限り、安定しているように思える。実際に、パンダ以前のビジビリティを上回るスコアを獲得している。同サイトのパンダ対策に関する記事を読んだ記憶はないが、あるなら是非読んでみたい(同サイトが、5ヶ月間のビジビリティの下落に気づいていると仮定して)。

MotorTrendがパンダの打撃を受け、その後、回復した点において皮肉だったのは、パンダにターゲットにされたウェブマスターに対して、グーグルが挙げた質問の中の一つに、その記事は、印刷版の雑誌、百科事典、または書籍に掲載されていてもおかしくないですか?と言う質問があったことだ。

恐らく、グーグルはこの質問に対する答えが「はい」であった点に気づいたのだろう。

これは、導入後2年目を迎えたグーグルのパンダアップデートに関するシリーズ記事の第一弾である。

(ストックイメージは、ライセンス契約の下、Shutterstock.comのコンテンツを利用している)

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Panda Two Years Later: Losers Still Losing & One Real Recovery」を翻訳した内容です。

パンダアップデートの登場から度重なる更新と共に多くのサイトが順位改善&下落の激震の日々を送っていたことがよく分かる記事でした。しかし一度順位にダメージを受けたサイトの多くが順位改善できていないんですね。最も、パンダアップデート登場以前は、質より量で低品質コンテンツでも特定のキーワードフレーズに特化したページであればサイトのドメインさえ評価が高ければ、それなりに順位が上がっていた時代です。

そういったサイトが低品質のコンテンツを整理し順位改善したとしても、単純に以前よりコンテンツ量が少なく、結果現状のコンテンツの順位が高いとしても以前までのトラフィックは得られないケースは普通にあると思います。なので、パンダアップデート以前よりトラフィックが少ないからといってパンダアップデートから回復できていないとは必ずしも言い切れないことには注意したいです。

日本では余りこの種の順位比較調査は行われてきませんでしたが、悲喜こもごもな状況は様々あるのでしょうね。 — SEO Japan [G+]

最初のスタートアップを始める前に知っていれば良かったと思う11のこと

ウェブマーケティングに誰よりも詳しいシリアルアントレプレナーといえば、CrazyEggやKissMetricsでお馴染みのこの人、ニール・パテル。そんな彼でさえ多くの失敗を繰り返してここまできたわけです、ということで、彼自身が自ら語る起業家志望の皆さんのためのスタートアップを失敗さえないためのアドバイス集を。 — SEO Japan

私はいくつかの会社を共同創設してきたが、初めて自分のスタートアップを作ったのは7年前だ。最初のそれは、ウェブサイトをもっと使用可能にするのを手助けするCrazy Eggだった。そして、4年半前に、初めてベンチャーの支援を受けたスタートアップKISSmetricsを共同創設した。

よく言われるように、スタートアップライフは上り下りのあるジェットコースターだ。だから、もしあなたがそれを始めようと思っているのなら、このブログ記事が役に立つだろう。

それでは、私が最初のスタートアップを始める前に知っていれば良かったと思う11のことを紹介しよう:

レッスン1: 投資家はなぜ自分が投資をしたくないかについて言い訳をするのが好き

Crazy Eggのピッチを始めた時、私たちに小切手を書こうという投資家はいなかった。それは彼らの失敗ではなかった。だって、私と共同創設者はピッチが下手くそだったのだ。彼らはなぜ投資したくないかについてみんな異なる理由を持っていて、投資家から20以上の“No”の返事を受け取った後、私は何かが間違っていることに気が付いた。誰もが“No”に砂糖をふりかけて、良く見えるようにしてそれをあなたに伝えるのだ。

悪い評判が欲しい投資家などいないのだから、彼らに文句を言うつもりはない。しかし、私が起業家として学んだ1つのことは、投資家があなたに“No”と言う時、あなたは自分のピッチを改善するためにどういう風にすればよかったのかを尋ねるべきであるということだ。これを尋ねることによって、あなたは自分のピッチ全体を改善して資金調達の可能性を上げるために使用することができるフィードバックを手にするだろう。

レッスン2: たくさんのお金を調達するからと言って、あなたが高い給料をもらうという意味ではない

KISSmetricsのためのシードラウンドは100万ドルで、シリーズAは300万ドルだった。私たちがシードラウンドを調達した時、外部から資金調達をしたのは始めてだったし、自分たちが給料をもらえることをとても喜んで、私と共同創設者は有頂天になった。私たちは、6ケタの給料がもらえることさえも期待していたのだ。

私たちのリード投資家True Venturesはかなりフレキシブルで、私たちがもらう給料がいくらかに関して制限をしなかった。彼らは、私たちの相談に乗り、もし私たちが望むなら高い給料を取ることもできるが、それが全体の資金燃焼を増やすことになり、それは会社がもっと多くのお金を早く集めなければならないことを意味し、それが私と共同創設者にとって希薄化をもたらすことになる、と説明した。

このことにより、私たちは月5000ドルの給料だけをもらうことに決めた…300万ドルのラウンドを調達した後さえも

さらに、私が、年収60,000ドルではなく月収5,000ドルをもらったのだと言う理由は、物事が自分たちの思うようにいかなかった時にはお金を節約しなければならなかったので毎月いつも自分たちに給料を支払えたわけではなかったからだ。長い目で見ると、全て上手くいったが、もし私たちが倹約していなかったら―自分たちの給料だけでなく全てのことにおいて、私たちはやって行けなかっただろう。

もしあなたが資金調達をするつもりなら、自分にたくさんのお金を支払うようなバカなことはしないことだ。それは単にあなたがもっとたくさんのお金を調達しなければならないという結果を引き起こし、それはあなたが自分自身の会社をそれほど所有しないことを意味する。

レッスン3: オプションは希薄化をする最速の手段

特にベイエリアでは、従業員と顧問は株式の4分の1から2分の1を求めることで有名だ。もちろん、優れた従業員は、GoogleやFacebookで働くよりは少ない給料であなたのために働くのだから、たくさんの株を手にするにふさわしい。

しかし、私たちの過ちは、大量の顧問との契約にサインし、彼らが早くから求めたものを彼らの多くに与えたことだ。このせいで、私たちはオプションプールを早く使い尽くすことになったため、私たちが次のラウンドを調達した時にはオプションプールを10%いっぱいにリフレッシュしなければならなかった。これによって、私と共同創設者は、期待していたよりも多く希薄化されることになったのだ。これは私たちの顧問のせいではなかった。彼らはたくさんの価値を提供してくれた。私たちがより良い契約交渉をすべきだったのだ。

自分のオプションをゴールドのように扱うこと。自分の大切な従業員に渡すことができるように、それらを手放さないこと。もし顧問がたくさんの株を求めたら、それらの株に対して彼らが何をあなたに提供することになるのかについて必ず書面での契約を交わすようにすることだ。

そして、顧問が大きなパーソナルブランドを持っている場合、彼らにはあなたを助ける時間はあまりないかもしれないということを頭に入れておくことだ。だから、株に対して彼らがあなたに何を提供するのかについて書面による契約を手に入れるのだ。(これは、彼らがたくさんの株を要求している場合にのみ必要)。

レッスン4: スタートアップネットワーキングイベントの90%が時間の無駄

大部分のスタートアップネットワーキングイベントであなたが学ぶことは、オンラインで学べることと同じだ。唯一の違いは、スタートアップイベントは一般的にお金がかかるということだ。参加する価値のあるネットワーキングイベントもいくつかあるが、ほとんどはそうではない。

カンファレンスやネットワーキングイベントに登録する前に参加者リストを探すこと。見込みクライアントもしくは自分よりもずっと賢い人のどちらかがそのイベントにいることを確かめるのだ。もしも、会社を経営する方法についてあなたが教える側なら、何かが間違っている。自分よりも賢い人々がイベントにいる場合にのみ、あなたは学ぶことができるのだ。

もし良いネットワーキングイベントに参加したいのなら、私的で招待制のものを探すこと。それらのイベントに参加するのは難しいが、もし参加すれば、それには価値がある。それこそが、新しいフレンドシップとビジネスパートナーシップを作ることを可能にするイベントのタイプだ。

レッスン5: サンフランシスコに住む。でも、そのために作らないこと。

私はサンフランシスコに住んでいないが、よくそこにいる。それに、私のビジネスパートナーはこの街をちょっと出たところに住んでいる。私たち二人の過ちの1つは、テック部門にいる個人から得たフィードバックを元にビジネスを築いたことだ。

これは、本当に賢い人々からフィードバックを得るのだから賢いことのように最初は思われるかもしれないが、あなたは、彼らが自分の理想の顧客ではないかもしれないということに一歩下がって気が付く必要がある。スタートアップの人達は物事にお金を支払うことを好まないし、彼らは世界の人口のほんのわずかな一部を占めているにすぎない。

製品やサービスを作る時には、ベイエリアの外に住む人達全てを考慮する必要があるのだ…リンカーン・ネブラスカに住んでいるかもしれない人のように。世界の大部分の人は、テック中心地に住んでいるわけではないということを忘れずに。

しかし、あなたの顧客がサンフランシスコに住んでいないかもしれないからと言って、あなたがサンフランシスコに住むべきではないないという意味ではない。あなたは、サンフランシスコでは他のどんな場所よりも多くのテック投資家を見つけることになるだろう。そして、彼らは自分たちが知っていて信じている人に投資する傾向がある。あなたは、彼らの近くに住まないことには、彼らのことをよく知ることはできない。

レッスン6: お金を稼ぎ始めるのに時期が早すぎるということはない

初めて資金を調達する時には、自分のスタートアップへの利益の流れを作る緊急性は少ない。シリーズAラウンドを受ける時には、顧客にお金を払ってもらうよりも、多くの時間を製品を作ることに費やすことになる。その一方、もしあなたが自分の会社を作るのに自分の個人的な貯金を使っているのなら、できる限り早く収支が合うようにしたいだろう。

私たちがKISSmetricsで犯した最大の過ちは、早くに販売し始めなかったことだ。私たちは優れた製品を作ることや、プロダクトマーケットフィットに手が届くこと、そしてスタートアップがするその他全てのことに焦点を合わせていた。しかし、プロダクトマーケットフィットを手にする前、もしくは製品に取り組む前でさえ、販売を始めることができないというわけではないのだ。

私たちがこの会社にセールス部長を加えてから1年以上が経つが、彼の参加から6か月以内に、私たちの利益は急上昇し始め、ふさわしいところに達した。どんなに販売に長けている人でも、自分の製品を販売したりそこから利益の流れを生み出す方法を見つけ出すのにはしばらく時間がかかるものだ。

私たちは、製品を作り終える前に販売プロセスを始めるべきだったのだ。なぜなら、それは、お金を取り入れて資金燃焼を減らすのに役立つだけでなく、お金を支払う顧客からより速く学ぶことを可能にするからだ。

レッスン7: 経験のある従業員がハングリーな従業員よりも優れているわけではない

あなたのスタートアップが銀行に数百万ドルを持っている時には、雇用に関してたくさんのフレキシビリティがあることになる。これが理由で、あなたは最も賢い人間を探すだろう。そう、エグゼクティブのように、たくさんの経験を積んだ人間、あなたがしたいことをしたことのある人間だ・・・。

私がすぐに学んだことは、それらの高賃金の人達は直近の仕事では成功したが、それはあなたの会社でも成功するという意味ではないということだ。多くの場合、彼らは大企業の環境の中でより良い結果を出す。彼らに欠けていることは、速く動き、他人に依存せずにそれをする能力だ。

それらの企業エグゼクティブは、自分達で物事を行う方法を見つけることよりも、仕事を請け負うことに慣れている。スタートアップが若い時、これらの人々とは距離を置くことを私はお薦めする。その代わりに、まだキャリアの中でそのような大きなブレイクを経験していないハングリーな人間を雇いたい。戦いを厭わず、成功するためなら何でもする人間を。

あなたは後で企業エグゼクティブを雇うことはできるが、初期の頃は彼らを必要としない。

レッスン8: ソーシャルサークルがあなたを定義づける

子どもの頃、賢い子と付き合うように両親に言われただろうか?私はそうだった…私の両親は、私に影響が及ぶことを恐れて、バカな子や行いの悪い子と付き合って欲しくなかったのだ。

同じことが起業家精神にも当てはまる。私が、自分がどれくらいうまくやるかに自分の仲間が大きな影響を与えるということに気が付いたのは、私のキャリアがだいぶ進んでからだった。もしあなたの友人が成功している賢い起業家なら、それはあなたが良い結果を出すのを後押するだろうし、あなたは起業家としてより早く発展するだろう。

例えば、私のビジネスパートナーはたくさんの製品側の人間やエンジニアと付き合いがある。彼はそのことに大変満足している。なぜなら製品を築くこととなると、それが彼のスキル向上に役立つからだ。そして、私はたくさんのビジネス/ファイナンス側の人間と付き合いがあり、それは、資金調達をする方法や企業買収を組み立てる方法のようなことを理解するのに役立っている。

ビジネスパートナーも私も、私たちが発展するのを助ける人々と付き合い始めたのは、最初のスタートアップを作ってしばらくしてからだった。もし私たちが事前にこのことを知っていたら、もっと前にオレンジ・カウンティから出ていただろう。

あなたは、自分が人生で求める場所に達するのを手助けしてくれる人々に囲まれることができるような場所に移るべきだ。そして、それと同時に、必ず、彼らに報いて、あなたができることは何でもするようにすることだ。

レッスン9: 隣の庭の芝生はいつも青い

もしあなたが勤め人の世界の出なら、恐らくTechCrunchを読んだことがあり、どのようにして若い子が何百万ドルの資金調達をして自分の会社を10億ドルでFacebookに売却しているかを目にしているはずだ。

もしあなたがスタートアップの世界にいるなら、あなたは常に、どのようにして人々が大企業で働いて無料の食事のような特権の付いた6ケタの稼ぎを得ているのかについて耳にしている。特に、彼らは9時から17時まで働けばいいので、たくさんのストレスがない。

現実は、上記2つの状況はどちらも正確ではない。スタートアップの世界にいる人々は、身を粉にして働き、大した給料も手にせず、成功することはめったにない。そして、勤め人の世界にいる人は、常に高い給料をもらっているわけではなく、彼らの多くは、週40時間働いた給料しかもらっていないにも関わらず、週70時間働いている。

起業家的なライフスタイルを送りたいからといって、起業家にならないこと。そして、簡単な仕事が欲しいからといって、勤め人の世界で働かないこと。

私が初めて起業家になったのは、率直にいって金持ちになりたかったからだ。もちろん、私は金銭的にはとても上手くいっているが、これまでにたくさんの失敗をした。私が今起業家であるのは、自分が情熱を持っている問題を解決するという困難が好きだからだ。しかし、もし私が自分の労働意欲を持って勤め人の世界に直行していたとしても、恐らく金銭的には成功していただろう。

私がしたように、単にお金のためだけにキャリアを選ばないことだ。スタートアップの世界は、大部分の人が裕福になるような場所ではない。幸運にも私はうまくいったが、もし私があなたなら、運は考慮しない。もしあなたが、自分が情熱を持っている問題を解決したいのなら、お金のためではなく、それを理由に起業家になるのだ。お金は、人々が直面している問題を解決することの副作用である。

レッスン10: 自分が知っていることにこだわる

Warren Buffettは、自分が理解する企業に投資をすることで有名だ。彼はBill Gatesなどの人々と親しいが、彼は、自分がテック業界を理解していないことが理由でMicrosoftに思い切って投資をすることはない。

私はかつて会社を始めたり自分が情熱を持っていることに投資をしていたが、多くの場合、自分が興味を持っていたことを理解していなかった。しかし、私が早いうちに知らなかった1つのことは、情熱は成功するビジネスを作るのに十分ではないということだ。もし私が自分が理解するビジネスを作ることにこだわっていたなら、自分のスタートアップをもっと先に進めていたことだろう。

例えば、KISSmetricsでは、共同創設者と私は、人々がお金を払ってもいいと思うような物を手にするまでたくさんの製品イタレーションを経験した。私たちの製品の以前のバーションはオンラインゲーム企業のために問題を解決することに焦点を合わせていた。

その当時、Facebookゲームがかなり人気になっていたが、1つ大きな問題があった。ビジネスパートナーも私も、ゲームを作ったことがなかったため、ゲームについてあまり理解していなかったのだ。一方、私たちの現在の製品はマーケッターが直面している問題を解決する。それは、マーケティング企業を所有するビジネスパートナーと私がよく理解していることだ。あなたがそのビジネスを見てみると、私たちの成長は、私たちが自分のしていることを知っているために拡大しているということが分かる。

もしも自分の成功する確率を上げたいのであれば、Buffettのアドバイスに従って自分が知っていることにこだわるのだ。

レッスン11: 成功している人が常に、何が一番かを知っているわけではない

始めた当初、私は他の成功している起業家から指導を受けていた。年間を通して、彼らのアドバイスは役に立ったし、彼らがいなかったら私は今ここにいないだろう。

しかし、私が失敗し続けていた1つのことは、これらのメンターからのアドバイスに疑問を持たなかったことだ。1億ドルで自分のビジネスを売ったことのある人に私が偉そうに疑問を持つことではないという理由で、もし彼らが何かを言ったら、私はそれに従った。

メンターは一般的なビジネスのアドバイスをすることやあなたを導くことに優れているが、その人物があなたの業界についてたくさんの知識を持っているのでない限りは、彼らから特定の業界に関するアドバイスを得ることが常に賢いアイディアというわけではない。

成功しているからといって、その人があなたのビジネスにとって何が一番良いかを知っているという意味ではないのだ。ある成功している人が、私たちにKISSmetricsでソーシャルゲーム市場を狙うように言った…しかし、それは私たちにはうまくいかなかった。そして、それは彼らの失敗ではない…それは、そのアドバイスに疑問を持たなかった私たちの失敗なのだ。

結局、私たちは、ピボットして、顧客のニーズに基づいて独自の方向性を築き、それが上手くいった。私たちのメンターは素晴らしく、私たちをたくさん助けてくれた。ただ私たちは、適切な質問をする方法を学ばなければいけなかっただけだ。

最後に

このブログ記事が、あなたが思い切って起業家精神に飛び込むことを止めなければいいのだが。私自身はそれを気に入っているし、自分が他のことをできたとは思わない。あなたはただ、思い切って飛び込む時に現実的な期待を持つ必要があるだけだ。自分はたくさんのお金を集めて、最高の会社を作って、それをFacebookに10億ドルで売却するのだと考えることは現実的ではない。

あなたは会社を始めることについてどう考えるだろうか?思い切って飛び込む前に知っていれば良かったと思うことはあるだろうか?


この記事は、Quick Sproutに掲載された「11 Things I Wish I Knew Before Starting My First Startup」を翻訳した内容です。

新米起業家に限らず、起業家の方には色々感じ入ることが多い内容だったのではないでしょうか。私も経営歴は10年を超えましたが、共感すると共に改めて勉強になった記事でした m(_ _)m 私も今年幾つかの新規サービスをリリース予定で新人アントレプレナの気分で取り組む覚悟ですが、この記事を読んでどこか気持ちがリフレッシュしましたし、10年前の自分に戻って頑張ろうと思います! — SEO Japan [G+]

ソーシャルコマースの19の定義

ソーシャルメディアの普及と共に注目はされているものの、バズワード扱いを超えられていない「ソーシャルコマース」。とはいえ、海外を中心にソーシャルコマース領域のビジネスや支援企業も増え続けており成功事例が出ているのもまた事実。今回はそんなソーシャルコマースを業界の賢人が定義した例を19紹介します。あなたのコマース「ソーシャル化」のヒントになるかも? — SEO Japan

ソーシャルコマースの19の定義

ソーシャルコマースは、ソーシャルメディアとショッピングの交わりの進化と成熟である。オンラインでの購入、特にソーシャルメディアが供給し作成したコンテンツをリサーチしている消費者の数がかつてないほどに増えているため、マーケッターが購入プロセスを支援するために顧客を追跡調査しているのは当然のことだ。

ショッピングはその特性により常にソーシャルな活動ではあったものの、積極的に関与するソーシャルメディアプラットフォームとスマートフォンを所有している買い物客の組み合わせが、このプロセスを合理化し促進してきた。

あなたがソーシャルコマースをより理解するのを助け、それがあなたのビジネスに影響を与えるために、ここでは様々なソーシャルメディアやeコマースの専門家による19の定義を紹介する。

  1. ソーシャルコマースは、製品およびサービスのオンライン購入と販売を支援するため、社会的交流とユーザー貢献をサポートするオンラインメディアとソーシャルメディアの使用を取り込んだ電子コマースの一部である。もっと平たく言うと、ソーシャルコマースとは、eコマース取引という状況におけるソーシャルネットワークの使用である。ソーシャルコマースという言葉は、共有されたピックリスト、ユーザー評価、そしてオンライン製品の情報やアドバイスを共有するその他のユーザー生成コンテンツのようなオンラインで共同作成する一連のショッピングツールを説明するために、2005年11月にYahoo!によって提唱された。Wikipedia
  2. ソーシャルコマースは、同じ興味、情熱、ニーズを持った消費者が、それらの興味、情熱、ニーズを満たす製品やサービスに関する会話に共同で参加する行動のこと。通常、それらの会話は、製品やサービスをもっと多くの仲間に勧めたり、最終的にそれらの製品やサービスを購入するなど、いくつかの種類の行動にスムーズに移行する。“内情に通じている”とされている人達、つまりインフルエンサーは、この集団の行動の方向に大きな影響を与えることができる。最初の消費者グループは、フォーラムによってはお互いに知っているかもしれないし、知らないかもしれないが(Facebookなのか、Yelpなのか、誰かの家でのパーティなのかによって異なる)、彼らを結びつけるのは、共有された興味なのだ。Julie Barile – Fairway Market
  3. ソーシャルコマースは、ソーシャルメディアとeコマースの結婚であり、消費者があなたのブランドの購入ファネルに燃料をくべるオンラインショッピングの次の進化である。去年のソーシャルメディアの爆発と共に、私たちは、製品やサービスの購入の意思と実際の購入がいかにソーシャルリファラルによって(それが友人のように自分が知っている人であるにしろ、全く知らない人であるにしろ)影響を受けているかについて目にしている。全く知らない人のレビューをもとにAmazonで買い物をしたことが何回あるか考えてみるのだ。私たちがオンラインで購入する製品とサービスの発見と消費の両方は、中心ではソーシャルメディアによって支えられている。次の段階は、いつでもどこでも購入するために実際のコンバージョンへの実際のソーシャルリファラルを追跡することだ。消費者に手を伸ばし続けるための取り組みの中で、リテイラーは買い物体験を強化するためにソーシャルメディアに頼ってきた。中には、消費者に便利さと関連する買い物体験を提供するためにFacebook内にeコマースをローンチしたリテイラーもある。Andrew Beranbom – Extole
  4. ソーシャルコマースは、かなり広範囲にも狭くも定義されることができる。幅広い意味では、ソーシャルコマースは、マーケッターが、製品検討や購入の意図や取引そのものや取引後のアドボカシーとリテンションにまで及ぶ消費者の買い物行動に影響を与えるためにいかにソーシャルメディアを活用するかである。狭い定義においては、ソーシャルコマースは、マーケッターのデジタルプレゼンスもしくは他のソーシャルメディア資産を介して商取引を増やすという目的を持ってソーシャルメディアを活用することだ。マーケッターの目的と興味によって、ソーシャルコマース周辺の議論と戦略は広くも狭くもなり、ソーシャルコマースが前者を示すため、ソーシャルショッピングが後者を示すために使われるようになる可能性が十分にある。David Berkowitz – 360i
  5. ソーシャルコマースは、物を買いたい人々の間の交流を容易にするテクノロジーだ。ある意味でオンラインの“ソーシャルコマース”は、オフラインの“ソーシャルコマース”と何ら違いはない…ショッピングセンターがeコマースを生き延びてきた理由は、彼らが単に物を買うための場所であることをはるかに超越した重要なソーシャル機能を果たしているからだ。ショッピングセンターに行くことは、物を買うことが全てではない。交流を容易にし、エンターテイメントと逃げ道を提供する場所に他の人々と集まることも重要なのだ。つまり、集団“リテール・セラピー”である。
  6. ソーシャルコマースをオンラインで異なるものにしているのは、その潜在的なスケール、リーチ、共有/繋がりの簡単さである。自分の友達100人と実際のショッピングセンターに集まることは難しい…しかし、オンラインで集まることは難しくない。あなたがそれを非同期的に自宅にいながらにしてできる場合は特に。“ソーシャルコマース”は、表向きは物を買うことだが、それは社会的交流とエンターテイメントのニーズも満たしている。Sean Carton – idfive

  7. ソーシャルコマースは、買い物の前、最中、後に買い物客に接触する買い物指向のソーシャルメディアマーケティングである。それは、集団購入、ソーシャルショッピング、モバイルアプリ、ソーシャル機能を追加するリテイラー、ソーシャルメディアに統合されたショッピングなど、幅広い数々の選択肢を網羅する。

  1. 製品がどのように市場に出されるかを変える。
  2. ブランド認知をコスト効率よく築く。
  3. ターゲットオーディエンスを拡大する。
  4. 製品の発見/認知を強化する。
  5. ソーシャルメディアコンテンツを作成する。
  6. 仲間のレコメンデーションを可能にする。
  7. 自分と趣味の合う人との関係を拡大する。
  8. 集団購入の機会を提供する。
  9. ソーシャルメディアプラットフォーム上でのソーシャルショッピングの機会を広げる。
  10. モバイルの使用を介して、実店舗の店とソーシャルの結びつきを繋げる。

Heidi Cohen – Riverside Marketing Strategies

  • ソーシャルコマースは、ソーシャル・レコメンデ―ションを介して生まれたコマースである。ソーシャルネットワークに展開された従来のB2Cマーケティング広告は、ソーシャルコマースとは見なされない。ソーシャルとは、友人と繋がることが全てだ。リテイラーは、どのようにして既存顧客を自分が買った製品を友人に共有したりお薦めしたりするブランド大使に転換させることができるのか考える必要がある。それがソーシャルコマースを解き放つカギだ。Rob DanielsonShop Socially
  • ソーシャルコマース戦略は、最高レベルでは、製品の直接販売を促進するためにデジタルでオーディエンスを繋ぐことを目指す。Sam Decker – Mass Relevance
  • ソーシャルコマースは、私たちのオンラインショッピングに対する考え方を変えた現象である。従来オンラインショッピングは個人的でプライベートであるのに対し、ソーシャルコマースは共有することを奨励する。クーポンサイトでの買い物を見てみよう。クーポンサイトに関しては、時間制限があるために緊迫感が存在するが、それぞれの購入に大きなディスカウントも存在する。これらの制限とディスカウントに加えて、消費者は、クーポンを共有すると紹介クレジットのようなインセンティブを受け取るという報酬が与えられることが多い。消費者がこれらのクーポンを共有したい気持ちになるのは、それが彼らをエキスパートやパイオニアや価値のあるオンラインコネクションのように見られることを可能にするからでもある。そうは言っても、ソーシャルコマースは、つまり、ソーシャルなのだ。Jere Doyle – Prospectiv
  • ソーシャルコマースは、直感では、消費者が製品やサービスを直接(もしくは2~5クリックのほんの少しの労力で)ソーシャルコミュニティ内のやり取りから購入する能力である。それはいくつかのモバイル属性も持つことができるため、マーケッターはモバイルデバイスが今ソーシャルコマースに対して持っている影響力も十分に把握すべきだ。今は、Facebookのようなコミュニティを去らずに飛行機のチケットやホテルの部屋を予約できるなど、自分のソーシャルコミュニティプロフィールから直接ソーシャルコマースを実施している企業も存在する。これもまた、もう1つのソーシャルコマースの例だ。Liana EvansSocial Media Marketing: Strategies for Engaging in Facebook, Twitter & Other Social Mediaの著者
  • ソーシャルコマースは、ブランドの評判(いわゆる、長所や名声)とマーケティングコミュニケーション(いわゆる、認知度)を後押しすることに仕えるソーシャルメディアとは対照的に、顧客獲得と売り上げ(トラフィック、コンバージョン、average order)を増やすことに仕えて、ソーシャルウェブ上の様々な消費者の会話を利用している。Cathy Halligan – Power Reviews
  • ソーシャルコマースは、ソーシャルメディア統合によってより簡単/より便利になったオンラインショッピングである。Facebookプラットフォームによって可能になったFコマースは、ソーシャルコマースの最も大規模な例だ。Dave KerpenLikeable MediaLikeable Social Mediaの著者
  • ソーシャルコマースは、顧客がオンラインで協力し合って、信頼のおける人からのアドバイスを受け、ギフトやサービスを見つけて、それらを購入することができる場所を作ることだ。その保守的な民衆に根差した小売マーケティングが、今はオンラインになり急激に大きな規模になっている。Jon Mandell – 1-800 Flowers
  • ソーシャルコマースは、他の人とのコネクションや人間関係を活用する現実の世界におけるあらゆるソーシャルな行動であり、ソーシャルショッピングはその文脈の中で購入決定をすることである。これは、実際に一緒に閲覧をすることから、個人的なお勧めに反応したり、単に選択をするためにソーシャルメディアから情報を選び取ることまで全てに当てはまる。ソーシャルコマースは、買い物体験をより個人的で個々に適したものにするためにそれらのコミュニティの絆を有効に使う能力である。Maryssa Miller – Create The Group
  • 単純化した用語およびソーシャルという言葉の定義におけるソーシャルコマースは、これが人と共になされる、その商取引がソーシャルメディアプラットフォーム内で完了されるべきであるという理解と共になされる活動であるということを示す。
  • どんなソーシャルコマースの店でも、そのプラットフォーム上にシェア、ライク、ツイート、コメント、レビュー、購入の機能を持っていなければならない。つまるところ、人々に話してもらい、共有してもらい、購入してもらうことが重要だからだ。Joelle Musante – Payvment

  • ソーシャルコマースは、Socialnomics / ソーシャルノミクスの取引の一部だ。ソーシャルノミクスは、ソーシャルメディアを介して生み出され共有される価値、および、結果(経済、政治、関係など)に対するその効果的な影響として定義される。簡単に言うと、デジタルステロイドの口コミだ! Erik QualmanSocialnomicsの著者
  • ソーシャルコマースは、ソーシャルコミュニティが私たちの生活に対して大きな影響力を持つようになり、オンライン購入がより便利になるにつれて、自然と徐々に進化してきた。それは、まさに今本格化している次の段階、コラボレーティブなコマースである。オフラインの集団購入は一般的なことだが、それがついにオンラインでも勢いを増しているのだ。Justin Stanislaw – Giftiki
  • ソーシャルコマースは、購買が発生する過程における、購買を促進するソーシャルな行為である。そのカテゴリーを定義する言葉ではあるが、単なる意味論にすぎなくもある。 Leila Thabet – We Are Social
  • ソーシャルコマースは、自分の製品またはサービスの“マーチャンダイジング”における積極的な役割を果たしてもらうためにターゲットオーディエンスを招待することをいう。
    この参加は、フィードバックやレビューの形だったり、強化コンテンツ(アップロードされたユーザーの写真)、集団購入の誘因(Grouponなど)、口コミ宣伝(例えば、Facebookの共有またはlikeボタンを介して)、特定の製品やサービスに関するグループディスカッション(フォーラム、ツイートチャットなど)がある。ソーシャルコマースの恩恵には、より高い透明性、購入決定に対するコミュニティ“サポート”(もしみんながそれを好きなら、私もそうであるはずだ…もしくはその逆)、特定の商店に対する高い信頼の度合いが含まれると私は考える。Larry Wasserman, Senior Ecommerce Executive
  • あなたがソーシャルコマースをどう定義するかにかかわらず、それがあなたのオンラインおよびオフラインの買い物関係のマーチャンダイジングに影響を与え続けることは間違いない。ソーシャルコマースの基本的な構造は存在するが、それは、消費者がそれを使用することに順応し、ソーシャルメディアがもっとビジネスに統合されるようになるにつれて進化し続けるだろう。

    あなたはソーシャルコマースをどのように定義するだろうか?ここで紹介した19の定義にあなたは賛成もしくは反対だろうか?あなたの意見を下のコメント欄に追加してほしい。


    この記事は、Heidi Cohenに掲載された「What Is Social Commerce?」を翻訳した内容です。

    定義文でどうしても文体が固くなってしまうのと誤訳を避けるためにも限りなく直訳調になっていますので気になる方は是非原文にて。。。とはいえ、大体のニュアンスは伝わるのではないか、と期待しているのですが。人によって微妙な差や、対象の違いはあれ、基本、同じようなことをいっていますよね。

    ソーシャルメディアの普及が従来のショッピング行動に大きな影響を与えているのは疑いもない事実。それをどうビジネスに活用できるかというのは、事業者やマーケッターの課題でもありますし、定義にこだわりすぎる必要はないと思いますが、ここに書かれた定義を見ながら何ができるかを考えてみるのもよいのではないでしょうか。 — SEO Japan [G+]

    15人の専門家に聞くコンテンツマーケティングをSEOに活用する方法

    これからのSEOはコンテンツマーケティングだ!という話は最近よく聞きますが、実際にどう活用していけばいいのか?という点については、まだまだ試行錯誤というか自分の中で実践できるレベルで落ち切っていない人もいることと思います。そんなあなたのために、今回は総勢15人のエキスパートがコンテンツマーケティングをSEOに活用するためのアドバイスを語ってくれた記事を。 — SEO Japan

    コンテンツマーケティング&SEO

    コンテンツマーケティング検索エンジン最適化は、複雑に織り合わされている。コンテンツは、製品とサービスをより理解するためのコンテクストを提供する。

    コンテンツマーケティングは購入プロセスの全てのステップで消費者の疑問に答える。優れたコンテンツは、テキストによる説明だけでなく様々なフォーマットやキーワードを介して、読者にあなたの会社の製品を選択するように説得することを強化する。

    この記事では、検索エンジン最適化プランをサポートするためにコンテンツマーケティングを活用することに関して、15人の専門家からのアドバイスを紹介しよう。

    1. コンテンツ以上のことをする。ただ優れたコンテンツを持つことが、SEOでの成功を意味するわけではない。ただ単に優れたコンテンツを配信すること以上のことをして、ソーシャルメディアを介してそのコンテンツを拡散することに一生懸命取り組むのがあなたの仕事だ。自分のコンテンツやインバウンドリンクや検索エンジンオーソリティを築く手段として、ゲストブログや相互プロモーションを求めて自分の業界にいる他者とネットワークを築いていくのだ。Kipp Bodnar―HubSpotのインバウンド・マーケティング・ストラテジスト(@KippBodner)および、Jeffrey L. Cohen―Salesforce Radian6のソーシャル・ストラテジスト(@JeffreyLCohen)、The B2B Social Media Book: Become a Marketing Superstar by Generating Leads with Blogging, LinkedIn, Twitter, Facebook, Email, and Moreの共同著者。

    2. トレンドと調和し、面白く、本物であること。話題のニュースにあなたのコメントを追加して、あなた独自のニュースにする。Lisa Buyer―The Buyer Group (@LisaBuyer)

    3. コンテンツマーケティングと関連する検索エンジン最適化の目標を決める。これがそのコンテンツのトピックとフォーマットを伝える。効果的なコンテンツをより上手に開発するために、自分の読者のこと、および、あなたが提供する物に関連して彼らが持っている疑問について知る。ソーシャルメディアを含むコンテンツ製作を支援するマーケティングペルソナを作る。彼らの疑問が何なのか分からない?カスタマーサービス担当に聞いて、ウェブサイト上にリンクを置くのだ。常に定期的に十分な量のコンテンツを作るようにするためにエディトリアルカレンダーを作成する。コンテンツごとに1つから2つのキーワードを統合することに加えて、関連した検索情報のついた写真、動画、オーディオ、プレゼンテーションを含める。Heidi CohenRiverside Marketing Strategies @HeidiCohen

    4. リンクタグを介した適切なメジャメント。自分がソーシャルメディアに投稿するどんなリンクにも必ずタグを付けること。Google URLビルダーもしくはPiwikのURLビルダーか何かを使用して、あなたのアナリティクスパッケージが対応しているパラメーターを追跡する。もし自分のインバウンドリンクを適切にタグ付けしなければ、どのソーシャルメディアキャンペーンがコンバージョンに貢献したかをきちんと測定することはできない。あなたがソーシャルメディアについて話をしているにしろ、共有されたコンテンツについて、もしくはあらゆる種類の広告(ディスプレイ、アフィリエイト、Eメールなど)について話をしているにしろ、自分のインバウンドリンクをタグ付けしなければ、正確な取得原価を見極めて適切にコンバージョンに起因することは不可能に近い。Googleアナリティクスは今、ソーシャルおよびマルチソースアトリビューションに対する素晴らしいレポートを持っている。それは、どのチャンネルがどのくらいの訪問者数で貢献したかを見ることを可能にする。これらのレポートは、あなたが自分の様々なコンテンツマーケティング活動に費やしたお金と努力が機能していることを証明する。Thom CraverRochester Institue of Technology (@ThomCraver)

    5. 想像力に弾みをつけて、関連キーフレーズをブレインストームする―広範囲に及ぶ関連キーフレーズでより多くの訪問者を引き付ける豊かな本文を作成することを目的として。ただ単に主要キーフレーズを選んで、何度もそれを繰り返さないこと。Ric DragonDragon Searchおよび、Social Marketologyの著者(@RicDragon).

    6. 望みを高く持つ。今後数年間、私たちは検索とソーシャルに大きな変化を目にすることになる。パンダアルゴリズムと検索、さらにはGoogleによってリリースされたYour Worldは、まだ始まったばかりだ。コンテンツマーケティングは、あなたを本当に目立たせるかなり高レベルのビジビリティを作り出す最高の手段の1つだ。あなたは、多くの主要な地方新聞のサイトが質の高いライターからのゲスト記事を受け入れていることを知っていただろうか?ここで留意すべきは、彼らは本当にちゃんとしたコンテンツしか採用しないということだ。しかし、検索エンジンの観点からすると、まさにそういうことなのだ!最終純利益、信頼できるソースからの信用できるリンク。他の多くの場所でもこの価値のリンクを見つけることができるため、簡単な道を進んだり、価値の低いゲスト投稿をたくさんやるのは止めよう。さらなる努力をするのだ。そうする価値はある。Eric EngeStone Temple Consulting Corporationおよび、The Art of SEOをStephan Spencer、Jessie Stricchiola、Rand Fishkinと共同執筆(@StoneTemple)

    7. 常に顧客のニーズを考え、検索エンジンを操作しようとするより前に顧客のニーズを置くこと。コンテンツマーケティングが顧客と関連する時、それは検索エンジンにも関連する―しかし、それが逆方向に働くことはない。Marc EngelsmanDigital Brand Expressions (@marc_engelsman).

    8. 第一に人間のためにコンテンツを作り、検索エンジンを考慮するのは2番目だ。人々はあなたの製品を購入し、あなたのサービスに関して質問をし、あなたの動画を共有したり埋め込んだりする。だから、まずは、ページを訪問するクローラーのためでなく、検索エンジンを使用する人々のためにコンテンツを作るのだ。これは、検索用語と同様に感情を使用することを意味する。Googleのグローバルマーケティングのバイスプレジデント、Lorraine Twohillがニューヨーク・タイムズのClaire Cainに言ったように、“私たちがあなたを感動させなければ、失敗なのだ。”さらにTwohill氏はこう加えた。“それは、テック企業にとっては奇妙だが、感情が全てなのだ。”Greg JarboeSEO-PRおよびYouTube Marketing An Hour A Dayの著者(@gregjarboe)

    9. キーワード調査と予測キーワードツールを使って、あなたの訪問者に関与することになる関連のある流行のコンテンツを特定する。そして、関連コンテンツとキーワードをランディングページ上にはっきりと描く。Ron Jones―Symetri Internet MarketingおよびKeyword Intelligenceの著者(@Ron_Jones)

    10. 複数のプラットフォームにユニークな意義のある最適化したコンテンツを作る―書き言葉にとらわれずに考えるのだ!サイトに埋め込まれた動画や画像には、ファイル名やその周囲のコンテンツにキーワードを含めること。そして、オンサイトコンテンツがコンテンツマーケティングのメインフォーカスであるべきだが、さらには、プレスリリース、ホワイトペーパー、動画、インフォグラフィック、スライドショー、画像(写真)の中でも最適化したコンテンツをシンジケートするべきだ。このコンテンツが、コンテンツを検索エンジンにインデックス可能にすると同時に、消費者とのエンゲージメントを築くのに役立つ。Chris KeatingPerformicsのVP、SEO、Conversion Optimization

    11. 私はちょうどコンテンツマーケティングに関する調査を終えたところだ。私たちが発見したことの1つは、市場がテキストコンテンツ(ブログ、記事など)に頼らなくなっていて、動画とモバイル、そしてグラフィックや画像やインフォグラフィックのようなビジュアルコンテンツを好むようになっているということだ。これは、ユーザーのニーズに合っているかもしれないが、検索エンジンが理解するのは、簡素な古いタイプのテキストであるということを心に留めておくことが重要だ。タイトル、メタデータ、レーベル、トランスクリプトでは、言葉を使うことが重要である。さもなければ、GoogleやBingからしてみれば、それは“コンテンツ”ではない。Rebecca Lieb―Altimeter GroupおよびThe Truth About Search Engine OptimizationContent Marketingの著者(@lieblink)

    12. 顧客のセグメント情報とそれらの顧客グループの購入サイクルの特徴からアイディアを得た編集プランは、優れたコンテンツSEOに大変役に立つ。見込み客がいつなぜ検索を使用するのかを知ることは、コンテンツマーケッターがどのタイプのコンテンツ、メディア、キーワードを使えばいいか決めるのに役立つ。ウェブアナリティクス、コンバージョンデータ、ソーシャルメディアモニタリング、その他SEOメトリクスを使って、私たちは特定の顧客セグメントのために以下のような道筋を決めることができるかもしれない:

      1.気付き:製品Xによって解決された難しい問題―ターゲットオーディエンスによって読まれる関連発行物での寄稿記事。タイトルと記事内でキーワードが使用される。

      2.興味:問題Yを解決する製品Xのデモンストレーション―関連キーワードで最適化され、ブログ記事に埋め込まれ、Pinterest、G+、FacebookへアップロードされるYouTube上の製品動画。

      3.検討:製品Xのレビュー―Xをレビューするために業界発行紙やブログに売込み、レビュアーに提供される製品データと説明にキーワードを使用する。

      4.購入:製品Xをどこで購入すべきか―場所のキーワードと製品Xの特長で最適化された地理的な詳細ページのある店舗検索機能を作る。

      購入サイクルにまたがるコンテンツおよびキーワードの最適化を計画することによって、ブランドは、消費者が線形経路を通ろうとその間のどこかにいようと、消費者を引き付けることができる。Lee OddenTopRankMarketing.comのプレジデント、およびOptimizeの著者(@LeeOdden)

    13. ・ランキングを築き、トラフィックを後押しし、インバウンドリンクを生成する優れたビジネスコンテンツを生み出すことには、才能のユニークな融合を要する。戦略的で、ブランド中心で、購入者のペルソナに焦点を合わせ、検索エンジンのために最適化され、技術的に安定していて、結果駆動のコンテンツを届けることができるダイナミックなコンテンツチームを集める(社内でもアウトソースのどちらでも)。

      ・自分の見込み客と顧客が何を達成したいのかを知り、その後に、彼らのゴールに合ったコンテンツを作成する。自分のオーディエンスがどのように情報を選択するのかを理解し、彼らに話しかけるコンテンツツールを選択する。ブログ投稿、Eメールニュースレター、動画は当たり前の選択だが、プレスリリース、オリジナルレポート、ケーススタディ、ホワイトペーパー、eブック、コンテンツ・キュレーション、ウェビナー、ストリーミングビデオ、インフォグラフィック、写真、ポッドキャストの可能性も検討する。

      Paul RoetzerPR 20/20のCEO、およびThe Marketing Agency Insiderの著者(@paulroetzer)

    14. 1. 自分のコンテンツを正しくリサイクルする。プレスリリースは、再加工されて宣伝的なブログ投稿になり、Facebookのウォールに投稿したり、ツイートしたりできる。ホワイトペーパーは、いくつものブログ投稿に切り分けられるし、ウェビナーは動画マーケティングキャンペーンのための1年分の2分動画へと変化する。コンテンツのリサイクルはアーティクル・スピニングと同じではないということを頭に入れておくこと―あなたは、同じ欠片のコンテンツをたくさんのサイトに投稿しているのではない。重要なのは、メッセージに一貫性を保ちながら、新しいメディアにフィットするようにスタイルやフォーマットを変えることだ。

      2. トピックについて考え過ぎないこと!話すネタは常に何かある。セールス担当やカスタマーサービス担当に、尋ねられたことのある質問を書いてもらうのだ。ブログコメントの使用はスタート地点だ。ウェビナーやホワイトペーパーで箇条書きを拡大する。大部分のサイトオーナーは、自分が言うことに誰も興味を持たないことを心配して行き詰る。あなたのオーディエンスは、あなたのコンテンツに興味を持つだろう!

      Nick Stamoulis―Brick Marketingのプレジデント(@NickStamoulis)

    15. 私の回答はあまりにも単純すぎるように思えるかもしれない。しかし、私は、ウェブサイトのユーザビリティが“当たり前のことを見落とすこと”がよくあることに気が付いた。自分の顧客や見込み客と話をするのだ。彼らに、どんなコンテンツをあなたのウェブサイトで見たいか尋ねるのだ。そして、そのコンテンツを適切に整理分類する。ユーザビリティ、情報アーキテクチャ(IA)、SEOリサーチの一部として、私たちは、電話に出た人にインタビューをするのが好きだ。あなたが何度も繰り返し受ける質問は何だろうか?ウェブサイトはそれらの質問の多くを取り扱うべきだ。顧客や見込み客がより簡単により良い選択をするのを手助けするツールはあるだろうか?あまりに単純化している?そうだ。ものすごく効果的?間違いなく。Shari ThurowOmni Marketing Interactiveの創設者/SEOディレクターおよび、When Search Meets Web Usabilityの著者(@sharithurow)

    要するに、検索エンジン最適化をコンテンツマーケティングに統合することは、あなたのマーケティングの効率を最大化するということだ。しかし、あなたは、単にコンテンツを検索エンジンに送り込むのではなく、見込み客と顧客が求めているコンテンツを開発することに焦点を合わせなければならない。

    マーケッターが検索エンジン最適化で犯している大きな間違いという点では、他に何を追加することができるだろうか?あなたならどんなことをお薦めするだろうか?


    この記事は、Heidi Cohenに掲載された「Content Marketing: 15 Top Search Optimization Tips」を翻訳した内容です。

    流石、エキスパートの言葉を集めただけあって、どれも納得感答えばかりでした。一番響いた言葉を自身のコンテンツマーケティングの礎にしてもよいかもしれません。同時に最初に出てきた「コンテンツは、製品とサービスをより理解するためのコンテクストを提供する」という一言、改めてしっくりくる言葉ですし、コンテンツマーケティングをトラフィック増加「のみ」など表面的なSEO活用手法に終わらせないためにも重要な意識ですね。

    SEOのためのコンテンツマーケティングではなく、顧客獲得・関係構築のためのコンテンツマーケティングであり、それが成功すれば結果的にSEOにも効果的であり、逆にそれ以上のSEOは存在しない、とSEO業15年以上の私でさえも認めざるえない結論に至ります。

    最も、余り本質論を考え過ぎてしまっても始められるものも始められないですし、「とりあえずブログ書いてみる」「集客できそうなコンテンツをサイトに追加してみる」から初めて後は少しずつ改善の努力を続けていけば十分大半のサイト、口だけのマーケッターより一歩も二歩も先を進んでいけると思います。 — SEO Japan [G+]

    Googleがワード間の関係を基にページのランクを決定する仕組み

    最近、SEOのマニアックな記事が少ない!とお叱りの声を受けることも多いので、今回は久々にSEO by the SeaのディープなSEO記事を。 — SEO Japan

    前回の投稿「アンカーテキストがSEOに与える影響【2012年度末版】」(日本語)は、数週間前にSEOmozに投稿された動画「予想: 瀕死のアンカーテキスト – 共同引用は後継者になれるのか?」への私のリアクションである。当時、次の投稿(今回の記事)で、この記事、そして、特定のワードがページで同時に発生する現象が、ランキングシグナルになり得ると言う見解を再び取り上げることになるとは思っていなかった。

    ランド・フィッシュキン氏は、クエリに対して最適化をあまり行っているようには見えない3つの異なるページがSERPの1ページ目に掲載されている現象を取り上げ、クエリに関連するワードがページ上で同時に発生する共通点があると指摘していた。一方、私はこのようなランキングの原因になったと思われるグーグルによるランキング変更のアプローチを調べ、フレーズベースのインデックス、リーズナブルサーファーモデル、固有表現、クエリに割り当てられたカテゴリ、ウェブページに割り当てられたカテゴリを含むカテゴリをベースとしたメソッド、そして、クエリ内での類義語を利用するアプローチをリストアップした。

    グーグルのフレーズベースのインデックスは、クエリに対する上位(10/100/1000)の検索結果で一緒に現れる(共起)ワード(フレーズ)に注目し、共起に応じてページのランキングを押し上げるアプローチであり、フィッシュキン氏が取り上げたページが1ページ目の結果に表示させた原因のように思える。私が紹介したその他の再ランク付けのアプローチもまたこのランキングの原因になっている可能性がある。その後、今週グーグルに付与された特許が、この現象の背後にあるのではないかと感じたのだ。

    ワードの関係とドキュメントのランキング

    下のイメージは、街の郊外にある古いホテルの前に立てられている看板である。以前、シェナンドア国立公園内で30分の距離にあるスカイラインドライブに向かう途中、このホテルに泊まる人達が大勢いた。看板に描かれた「Vacancy」と「Enter」の2つのワードは、最小限のワードで伝えたいこと表現している。

    この点を踏まえ、文書内で特に重要なワードを幾つか選び、互いの距離に応じて、同時に現れる文書に対する関連性および重要性を特定することが出来るとしたらどうだろうか?

    An old sign stating that there is a vacancy at the hotel it appears in front of.

    例えば「mockingbird」等のクエリをグーグルで検索にかけ、検索結果に表示されたトップ1000の文書を引き出したとする。文書から大半の用語に対して、表示されている場所をマークした後に抽出し、文書内で現れる回数や文書の始めへの距離等を基にそれぞれのワードのスコアを計算する。

    大文字表記の分析および一部の言語分析を実施し、用語が名詞なのか、固有名詞なのか、固有表現なのか、あるいは、文のような情報の塊なのかを特定する。このような用語には、文書内の動詞やその他のタイプの用語よりも高いスコアが与えられる可能性がある。また、その他の分析が用いられ、用語が固有表現かどうかを特定する試みが行われることもあり得る。

    tf-idfスコア等のツールを使って、ウェブで頻繁に登場する傾向のある用語をカットして、一般的な用語を確認する。tfidf分析を基にした閾値を上回った上位20前後の用語を維持し、残りの用語は捨てる。残した用語は、文書内で特に重要な用語だと言える。

    次にそれぞれの文書で残った関係のスコアを計算する。互いの距離が近いことを前提として、相関関係を持つワードは、関係があると見なされる。同じ文または段落、あるいは、特定の本数の文の中で登場する場合は距離が近いと思われる。これはローカルタームの関係と呼ばれる。残った用語がその他の用語とローカルタームの関係を持っていない場合、対象から外される。

    文書の用語のスコアは、文書内の1位の用語、そして、当該の用語と他の用語の間に存在する文の本数を基にした最短距離に応じて算定される。同じ文に掲載されている場合は、距離はゼロとなる。

    An image from the patent showing a flow of local term relationship scores into document scores that could influence rankings of those documents.

    すべての文書の用語が抽出され、スコアが与えられ、関係スコアが判明した後、ローカルタームの関係および文書のもともとの順序を基に関係が特定される。それぞれの文書のスコアは、どの文書が共通する用語を持つのかを確認し、共通する用語を持つ文書同士を比較し、そして、もともとのランキングスコアとそれぞれの文書内の用語の関係スコアに基づくスコアを組み合わせて、生成されると推測される。

    この特許はこのメソッドを利用する利点として次のメリットを挙げている:

    • 曖昧なクエリに対してより広範な検索結果が提示される
    • 検索結果が表示される順序が並べ替えられ、上位の検索結果でより広範な情報を提供するようになる
    • 異なる文書をつなぐハイパーリンクを持たない文書間の関係が特例される。コーパス内のある用語に関連する用語が特定され、コーパス内の文書に対するナビゲーショナルなリファレンスとして利用される用語として提示される可能性がある

    それではこの特許を詳しく説明していく:

    ワードの関係を利用した文書のランク付け

    発明: Sharad Jain

    付与先: Google

    米国特許番号: 8,321,409

    付与日: 2012年11月27日

    申請日: 2012年6月30日

    概要

    文書に得点を与えるメソッド、システム、そして、コンピュータプログラム製品を含む機器。順位が付けられた複数の文書を受信する。複数の文書の用語の間に存在するローカルタームの関係が特定される。それぞれの文書の用語と用語の間の関係が、それぞれのローカルタームの関係に値する。

    複数の文書における関係は、ローカルタームの関係および文書のもともとの順序に応じて特定される。各文書に対するスコアは、文書の関係に基づいて決められる。

    教訓

    この特許で描かれているプロセスは、クエリに対して返された上位のページで特に重要で影響力のある用語を特定する試みを行う。このような用語と同じページ上のその他の用語の関係の強さに注目する。文書内の用語の場所、そして、重要な用語の間の相対距離(用語が複数回登場する場合、最も近い距離が採用される)に応じて、スコアが生成される。

    文書のスコア、そして、重要な用語の違いによって、ランキングが2通りの方法で影響を受けると思われる。文書のスコアは、ページのもともとのスコアと組み合わされ、一連の検索結果で押し上げられることもある。

    文書内のワードにおける重要な用語の違いは、様々なタイプの結果が提示されること、そして、クエリが曖昧な用語であることを示唆し、検索エンジンが結果を並び替え、もともとの検索結果よりも広範な意味を網羅する可能性がある。例えば、クエリ[java]では、プログラミング言語に関する結果、島に関する結果、そして、飲み物に関する結果が提示される。各ページの重要なワードまたは用語は、検索結果の1ページ目に提示されるべき3つの異なる意味を指摘する。

    文書のスコアに応じたランキングの押し上げ、そして、様々な結果を表示する上での並べ替えのおかげで、クエリの用語に対して関連性が低いページが、検索結果において大幅にランクを上げる可能性がある。

    前回作成したウェブページや投稿したブログのエントリをチェックして、ページ上で最も重要なワードとしてグーグルがどのワードを特定したのか、そして、ワード間の関係がどれぐらい強いのか推測してみよう。共起は当該のページのランキングに影響を与えているだろうか?

    ただし、このプロセスは、ページ上のクエリの用語(または用語の類義語)を基にした、あるいはページに向かうリンクの本数を基にした、そして、ページランク等の重要なスコアを基にしたページの情報検索スコアを置き換えるものではない。そうではなく、フィルターや重みを加え、また、検索クエリの結果に多様性を持たせようと試みる。

    グーグルは、この特許で描かれているように、ページ上の重要な用語の共起を用いて、ランキングに影響を与えているのだろうか?


    この記事は、SEO by the Seaに掲載された「Ranking Webpages Based upon Relationships Between Words (Google’s Co-Occurrence Patent)」を翻訳した内容です。

    やっぱりマニアックすぎて恐縮でしたが、Googleがテキストで書かれたコンテンツの意味を正確に解釈するためのアルゴリズムを日々進化させていることは感じられたかと。。。同時にキーワード詰込み型のSEOに効果がなくなっている論理的な理由もまたこういった技術に隠れているのでしょうね。だからといってキーワードを意識しないで文章を書けばよいということにはつながりませんが、最近のSEO全般にいえることですが、何事もほどほどに、がよさそうです。 — SEO Japan [G+]

    SEOとソーシャルを駆使して最強のTwitterマーケティングを実現する7ステップ

    ちょっと出張が多くてパソコンの前に座る時間がなく更新停滞中です。公開できる時にまとめていきますのでご容赦ください。。ということで、今回はSEOとソーシャルを駆使して日本でもすっかりインフラ化したTwitterをマーケティングに活用しようというお話を。限りなくベタなタイトルですが、内容は一読の価値あることは保障します。 — SEO Japan

    多くのトラフィックをサイトに送り込み、コンバージョンを増加させ、大勢のユーザー達とソーシャルメディアで交流する。ソーシャルネットワークでの取り組みをさらにレベルアップさせたいだろうか?それなら、ソーシャル-SEOグループを結成し、相乗効果を活かし、コラボレーションを促進し、そして、ソーシャル & SEOの双方の分野で、さらに良好な成果を出す試みを行おう。

    オンラインでのマーケティングの取り組みを統合する上で最も重要なのは、縦割りの構成を破壊し、ブランドおよびエージェンシーに良い結果をもたらすことだ。ここで鍵を握っているのが、ソーシャルマーケッターとSEOマーケッターである。

    マーケッターとしての最終的な目標は、PPC、SEO、ソーシャル、そして、ディスプレイのグループをシームレスに連動させることだ。しかし、今回は、SEOのデータを活用して、SEO-ソーシャルチームを組織する方法に焦点を絞って説明していく。

    SEOチームとソーシャルチームの連携

    多くの会社においては、ソーシャルチームが、オーディエンスが何を求めているのかに関する理解を基に、ユーザー、顧客、そして、インフルエンサーに対応する。ソーシャルメディアマーケッター達は – 交流の目標を考慮し、何をツイートすればいいのか – と言う大きな疑問を抱えている。この問いに対して、私は常に – オーディエンスにとって重要なことは何か – と逆に質問を返すようにしている。

    マーケッター達は、通常、ツイッターのストリームに目を通して、オーディエンスが何に興味を持っているのかに関して、キーワードとハッシュタグを探す。この取り組みを行うと、ある程度、アイデアを得ることが出来る。また、フォロワー全体を見渡し、コンテンツと興味を分析しようと試みる。しかし、大勢のフォロワーを持つと、規模に関する問題が生じる。このアプローチは、ユーザーが少なく、ある程度興味の範囲が絞られる場合は効果を上げるが、数百名のフォロワーが対象になっている場合、現実的ではない。

    それでは、SEOサイドを見ていく。SEOのチームが、オンページの最適化を巧みに行い、競合者よりも優れたリンクプロフィールを構築していると仮定する。すると、当然の流れとして、次にソーシャルメディアを使って、さらにランキングをアップさせる取り組みを行う。オンページの最適化とリンク獲得の試みだけでは、トップ10入りが難しい可能性がある。この壁を打ち破る鍵がソーシャルメディアであり、ここでコラボレーションを行う機会が生まれる。

    SEO & ソーシャルチームを結成するには

     

    ステップ 1 – キーワードを考える

    キーワードはオーディエンスに関連する用語であり、オーディエンスはキーワードを使って、興味があるトピックやテーマを検索している。また、このようなキーワードを持つコンテンツには、オーディエンスの注目、関心、そして、マインドシェアを獲得する可能性を高める効果が見込める。そこで、ユーザーにとって何が重要なのかを考える際は、キーワードを使って表現してもらいたい。

    SEOの担当者はキーワードを把握している。ページのランクとコンバージョンを高める取り組みを行う上で、キーワードに対する詳細な分析を実施しているためだ。この知識を活用し、ユーザーにとって重要なキーワードを特定しよう。SEOチームが多数のキーワード、特にロングテールのキーワードを持っているなら、リストに目を通して、ユーザーにとって最も重要な関連するキーワードのグループを選んでいく。

    このステップでは、単純にキーワードを特定するだけでなく – キーワード、つまりオーディエンスが関心事を表現する上で実際に利用しているワードの観点から、オーディエンスの興味を検討する考え方を身につけてもらいたい。

    ステップ 2 – ソーシャルメディアでトレンドになっているキーワードを特定する

    ステップ 1で特定したキーワードの中で、キーワード/テーマが、ユーザーの関心にどれだけ存在するかを評価する上で役に立つ基準を探す。以下にこの取り組みを行う際に役立つメトリクスを2つ挙げる:

    1. キーワードが含まれたツイートの絶対数 - 各キーワードに対して、今週、当該のキーワードが含まれたツイートの絶対数を確認する – ツイッターのキーワード量と呼ぶ。
    2. ツイートの本数の週ごとの変化 – トレンドを探す。先週または先々週よりもツイッターのキーワード量が多いキーワードはあるだろうか? ちなみにこの記事では「トレンド」とは、週ごとのツイッターのキーワード量が増加している状況を意味する。また、トレンドのレベルを定義しておく必要もあるだろう – キーワード量が50-100%変化したキーワードは、「並」、100%以上変化したキーワードは「強」と考える。絶対数が多い場合のみ、大規模な変化は重要な意味を持つ。

    ツイッターのキーワード量は、リアルタイムでユーザーにとって何が重要なのかを示唆している。あるキーワードに対するキーワード量が増加していると言うことは、当該のトピックがトレンドになっており、ユーザーにとっての重要度が上がっていることを意味する。これは当該のトピックの勢いを利用する絶好のチャンスと言えるだろう。

    それではデータを集めよう:

    1. ステップ 1で選んだキーワードのポートフォーリオから取り掛かる。
    2. 全てのキーワードに対するツイッターのキーワード量を計測する。
    3. 次に強のトレンド、並のトレンド、そして、弱のトレンド、ゼロのトレンドの割合を確認する。
    4. このデータを使って優先順位をつける(次のステップで説明する)。

    Total Twitter Keyword Volume By Trend Strength

     

    ステップ 3 – ツイッターのアクティビティを活性化させるための、キーワードの優先順位をつける

    ユーザーにとって何が重要なのかに基づき、適切なキーワードを選択する取り組みは、このプロセスの鍵であり、また、ソーシャルメディアの取り組みに優先順位をつける上でも役に立つ。以下にこの取り組みのアプローチを幾つか挙げていく:

    1. 強のトレンドを示すキーワードをすぐに活用する。このキーワードを最優先する必要がある。早ければ早いほど良い。強と並が混じっている場合、最初に強のトレンドのキーワードを全て選び、次に、量に応じて、並のキーワードを選ぼう。
    2. トピックが既存のキャンペーンと重なっているかどうか確認する。重複しているなら、キャンペーンに関連するキーワードの一部を優先することも可能だ。ここでも、トレンドのデータを用いて、どのキーワードを重視するかを判断していこう。
    3. 時間とリソースが無限に存在するなら、次のステップに進んでもらって構わない。限りがあるなら、ツイッターのアクティビティに利用することが出来る量を算定する。キーワード/トピックを選ぶ時は、1日/1週間/1ヶ月に何本のツイートを送信しているのか、そして、どれだけの作業が必要なのかを考慮しよう。最初は少量でスタートし、この作業に慣れ、成果を把握してから、ターゲットのキーワードの量を増やしていくことを薦める。

    このステップを終える頃には、ツイッター戦略のコアとなるキーワードのリストが出来あがっているはずだ。

    ステップ 4 – 既存ページをトレンドのキーワードに割り当てる

    SEOの担当者は、キーワードのページマッピングを熟知している。ターゲットのキーワードを共有し、それぞれのキーワードに対して最も最適化されているページを尋ねよう。

    また、このタイミングでキーワードの優先順位を練り直すことも出来る – 一部のページが、ランキングまたはコンバージョンに関して、良好なパフォーマンスを見せているなら、当該のページに散りばめられたキーワードの優先順位を上げることが出来る。

    既に入手したデータをまとめる – これで、ユーザーにとって重要なトピックに関連するキーワードのリスト、また、ツイッターの取り組みに優先順位をつける上で役に立つキーワードのリスト、そして、キーワードに対して最適化されたページ(コンテンツ)を持っていることになる。

    Keyword Content Mapping For Twitter Campaigns

     

    ステップ 5 – ツイートを作成する

    ステップ 5の小見出しでは、意図的に「作成」と言う言葉を使った。なぜなら、ただ単に大量のツイートを送ればいいわけではなく、適切なタイミングで、適切な言葉を使って、適切な内容のツイートを送信する必要があるためだ。また、適切な配置も重要である。

    適切なタイミング: リアルタイムでトレンドになっているキーワードを利用しよう。時間、曜日等、テストしてタイミングを絞り込むことも可能だ。

    適切な言葉: ユーザーが関心を持つトピックに関して、連想する言葉を把握しているはずだ。このようなキーワードをツイートに盛り込む必要がある。このキーワードを持つツイートがトレンドになっているためだ。ツイートの本文、または、ハッシュタグに掲載することが出来る。この点に関してはテストを実施する必要がある – ステップ 6で詳しく説明する。

    適切な内容: キーワードに対して最適化されたページ上に存在する。このページのURLをツイート内に盛り込もう。

    内容は重要 – 言いたいことをツイートするには、ツイートの構成に関するアイデアが幾つか紹介されている。

    適切な配置: プロモツイートは、ユーザーがトレンド(キーワード)の検索を行った際に検索結果ページの上、そして、ツイートがユーザーに関連している場合、ホームのタイムラインの上部に掲載される。

    プロモツイートは、ツイートのビジビリティを改善するだけでなく、アドワーズを使ってキーワードを見つける取り組みと同じように、ツイートがユーザーの共感を呼ぶかどうかをテストする上でも効果的である。ツイッターに用意されているこのプロモツイートに関する説明には、この取り組みを始める上で必要な情報が掲載されている。予算に余裕があるなら、プロモツイートの利用を検討してもらいたい。

    ステップ 6 – 成果を測定し、微調整を行う & 今後のキャンペーンに反映させる

    ステップ 1から6を振り返っていく。適切なキーワードを含み、適切な内容が盛り込まれたツイートは、関連するトピックがトレンドになっているタイミングで、ユーザーの注目を集め、その結果、より多くのユーザーがクリックする。また、ツイートを送信する度にフォロワー(重要なフォロワー)が増加し、ランディングページのコンバージョンが増えるようになり、ユーザーエンゲージメントも高まる。

    それでは、実際にこの成果をどのように測定すればいいのだろうか?ターゲットのオーディエンスに関する知識、そして、繰り返しA/Bテストを実施する取り組みが鍵を握る。このステップの最終目標は、以下の問いに対する答えを得ることだ:

    1. キーワードを冒頭に掲載するべきか?
    2. ツイートをハッシュタグとしてキーワードに含めるべきか?
    3. どのトーンが最も効果が高いのか?
    4. どの時間・曜日が最も効果が高いのか?
    5. プロモツイートを行う価値はあったか?

    何がうまくいくのかをテストする時間が限られている点を忘れないでもらいたい。簡素で、実行に移しやすいテストプランを策定するべきである。このテストを実施し、何がうまくいっているのかを把握するためには、メトリクス(ツイッターと自分のサイト)、そして、メトリクスを記録する追跡メカニズムが必要である。

    ツイッターのメトリクス: ツイッターで直接メトリクスとアクティビティを分析することを薦める。ツイートのURLがクリックされた回数、RTの数、そして、お気に入りの数を確認して、ツイートがユーザーを引きこんでいるかどうかを感じ取ってみよう。

    また、フォロワーの人数の変化にも注視する必要がある。変更がツイッターの取り組みの結果である点を把握する際は、あまり多くの変数を一度に取り扱わないように注意しよう。

    加えて、このプロセスの一環として、次のように主観的なフィードバックを集める取り組みを薦める:

    1. どのツイートがコメントを獲得し、どのツイートがリアクションを得ていないか?
    2. どのように分類されているのか?
    3. コンテンツをどのように言及しているのか?
    4. ハッシュタグがあるか?幾つあるのか?
    5. 新たなキーワードのアイデアを得られたか?

    サイトのメトリクス: ユーザーにRT、お気に入り、または、ツイート/RT内のリンクをクリックしてもらえたら、第一段階をクリアしたことになる – つまり、ツイートは、オーディエンスに注目してもらえたのだ。ただし、あくまでも

    第一関門

    を見事に突破しただけである。ユーザーを実際に引き込んでいるかどうかを知るには、サイトで有意義な行動を起こしているかどうか – つまり、コンバートしているかどうかを確かめなければならない。サイトで計測することが可能なメトリクスの例を以下に幾つか挙げていく:

    1. ページビュー
    2. サイトでの滞在時間
    3. 直帰率
    4. コンバージョン – ダウンロード回数、登録した人数、投稿されたフォームの数

    ランディングページに対する上述したメトリクスが改善しているなら、喜ばしい限りだ。

    測定メカニズム: 何が功を奏しているのか、何が失敗しているのかを把握するため、ツイッターの取り組みの影響を特定するには、テストの結果を測定し、功績を振り分けていく必要がある。トラフィックが発生している場所を表示する、ウェブ分析プラットフォームのリンク短縮サービスやマーカーは、便利である。

    さらに正確な測定を行うため、少数のキーワードとページを選び、期間を設定し、上のメトリクスから一つ、または幾つか選択し、念入りに計測していこう。この期間中は測定に集中し、速やかに実施するべきである。

    思い出してもらいたい。オーディエンスの注目をピーク時に獲得することが理想である。ただし、タイミングを逃しても、落胆しないでほしい – 学んだことを次のキャンペーンに活かせばいいのだ。

    ステップ 7 – コラボレーション: ソーシャルチームとSEOチームの双方が得をする

    SEOチームは恩恵を施すだけでなく受ける側でもある。グーグルとビングが明確に指摘(日本語)しているように、ソーシャルのシグナルはSEOにおいて重要である。このようなツイートを理解するサイトによるハロー効果は、検索エンジンのランキングに影響を与える。

    ソーシャルはSEOにプラスに作用するだけでなく、トラフィックも呼び込む力を持つ。従って、SEOチームが、一部のページに対して、ソーシャルメディアでの勢いを求めているなら、上述したようにソーシャルチームと協力し、より戦略的にツイートを送信することが可能である。

    すると、SEOチームは、ページに対するツイートの本数とランキングを関連を見出し、何がうまくいっているのかを評価することが出来るようになる。例えば、ソーシャルチームと共有するページに対するツイートの本数が増加しているなら、ランキングとの前向きな相関関係が存在するかどうか確かめてもらいたい。

     

    Tweets vs Keyword Rank

     

    ランキングに影響を与える上で、大量のツイートが必要なわけではない点に留意しよう。例えば、「アドビが検索データを使って、クロスチャンネルのセールスを増加させた方法」の中でも指摘されているように、アドビはたった7本のツイートを介して、28位から2位にジャンプアップしている。

    例: Performics & Feeding America

    一流のデジタルマーケティングエージェンシーのPerformicsは、Feeding Americaがツッターを使って、同団体の活動に関心をもってもらい、寄付や奉仕活動等の行動を起こしてもらえるように支援を行った。

    適切なトラフィックを特定のページに送り込むことが、一つ目の課題であった。Performicsはステップ 1からステップ 6で紹介したプロセスに従って、キーワードをベースとしたオーディエンスに接触し、飢餓問題に関するページに導くことに成功した。その結果、ツイッターからのトラフィックは、キーワードベースのプロセスを実施する前と比べ、250%増加した。

    Performicsの偉業に関する詳細は、ツイッターのディベロッパー向けのサイトに掲載されている。

    結論

    ツイッターのデータの「ファイヤーホース」を確認し、キーワードおよび検索に最適化されたページを求めることで、ソーシャルメディアに大きなインパクトがもたらされるだろう。ソーシャルを重用し、検索への影響を計測する取り組みは、今年、ますます重要性を高めていくだろう。

    検索とソーシャルの取り組みを統合することで、ブランドのビジビリティおよびコンバージョン率は改善される。適切なコンテンツを、オーディエンスが必要としている時に、オーディエンスが訪問する全てのチャンネルで、魅力的な方法で提示することが出来るか否かが重要な鍵を握るだろう。

    SEOチームと協力することで、ソーシャルチームは、ユーザーにとって重要なことを把握し、適切な時期に支援するコンテンツを提供することが出来るようになる。一方、SEOチームは、ソーシャルメディアによるプロモーションから利益を受けることが出来る。こうして、正確なデータを基に検索チームとソーシャルチームのコラボレーションがさらに前進していく。

    この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


    この記事は、Search Engine Landに掲載された「Take Twitter Campaigns To The Next Level With SEO Data」を翻訳した内容です。

    Twitterのトレンドワードを眺める習慣がある人もいるのでは?と思いますが、それをマーケティングに活用しようという姿勢が素晴らしいと思いますし、具体的な手法まで公開されているのは志高い人にはありがたく、早速トライあるのみ、といった感じでしょうか。

    それがTwitterのトレンドワードかはともかく、リアルタイムに旬のトレンドを追いかけてそこに対応するマーケティングを仕掛けていく心意気が素敵ですし、実際それで大成功する場合もあるんですよね。この記事を読んで先日行われたアメリカのスーパーボウルで起こった停電を速攻でCMに反映させたオレオの例が頭に浮かんだ人もいるのではないでしょうか。

    ウェブのリアルタイム性が革新的に進みつつある、これからはリアルタイムウェブの時代だ、なんてことが数年前まで叫ばれていたのを思わず懐かしく思い出してしまいましたが、ソーシャル、コンテンツ、インバウンド等のキーワードが注目されているウェブマーケティング業界、今日のウェブが持つリアルタイム性にも改めて注目してみる価値は十分にありそうです。 — SEO Japan [G+]

    心理学に学ぶ購買プロセスを最適化する6つの説得技術

    サイトの色合いについて心理学に学んだり、究極の交渉術を考えたりしてきたSEO Japanですが、今回はユーザーの購買プロセスを最適化するために必要な「説得の技術」を心理学的に考えてみよう、という中々に興味深い記事をSEO Bookから。 — SEO Japan

    説得を最適化する方法は数多くある。

    SEO業者は、検索エンジンのアルゴリズムを考慮してサイトを最適化し、ランキングを改善する試みを行う。その結果、トラフィックが増える。他の分野の最適化は、ビジターがページにアクセスした後に効力を発揮する。

    その一つが説得の最適化である。

    ビジターをページに迎える取り組みを行ったものの、「戻る」をクリックされてしまうようでは、それまでの努力が無駄になる。ビジターにはサイトに留まり、メッセージを読んでもらい、そして、行動を起こしてもらいたいのだ。

    説得する方法は多い

    アリゾナ州立大学で心理学を教えるロバート・チャルディーニ教授は、一般的な説得の手法の6つのカテゴリを特定している。それは、返報性、一貫性、社会的証明、好み、権威、そして、希少性である。

    このような手法を用いて、コンテンツとサイトのデザインを最適化し、ビジターがサイトに留まる確率および理想的な行動を取る確率を高めることが出来る。

    ビジターの心理を操っているように見られるかもしれないが、それは、利用方法に左右される。善意で利用するなら、自分の意見を他の人達に訴えかける取り組みの一部になり得る。いずれにせよ、このような手法の存在を知っておくことで、自分達に対して使われた時に容易に見つけ出すことが出来るようになる。

    1. 返報性

    返報性とは、誰かに何かを与えると、恩を返しをしたくなる心理を意味する。返報性を意識した行動は私達の文化に刷り込まれており、頼みごとをしてもしなくても、もしくは、お互いを知っていてもいなくても起こり得る。

    返報性は義務感を生み出す。

    製品を確認して、何かしら価値を与えることが出来るかどうか調べてもらいたい。例えば、情報製品のベンダーなら、製品の一部を無償で提供したり、もしくはトライアル期間を延長する手が考えられる。受け取る側は、残りのセクションや製品全体を買うことで、報いるかもしれない。ベンダーが何も与えていないなら、このような行動を取ってもらえる可能性は低い。オーディエンスに何をしてもらうのかよりも、オーディエンスに対して何が出来るのかを考えよう。

    譲歩も返報性を利用する方法の一つである。何か小さなことを譲歩すると(ただし分かりやすく)、相手側はもっと大きなことを後ほど譲歩するべきだと感じる可能性がある。

    例えば、まずは何か大きな願い事をしてみよう。その願いが断られたら、今度は、前から望んでいた適度な願い事をしよう。2度目のリクエストは、既に譲歩しているため、こちらも譲歩しなければならないと言う感情が生まれ、受け入れてもらえる可能性が高い。

    2.約束と一貫性

    人は相手に一貫性を求める。

    一貫性のない人物は、信頼できない人物、もしくは嘘つきと見られる可能性がある。一貫性があると、難易度は下がる。なぜなら、相手が決定を下す度に評価を繰り返さなくなるためだ。一貫性があるなら、過去の評価、そして、過去の決定を変える必要はない。しかし、行動に変化が生じると、再び評価が行われるようになる。

    ウェブサイトにも同じことが言える。

    メッセージが矛盾している場所を探してみよう。製品に関するコピーの過ちのような明白なものもあれば、意見のトーンの変化のように目立たないものもある。一貫性のあるトーンおよびデザインを用いて、ページの流れに一貫性を持たせ、また、メッセージの矛盾や脱線を避ける必要がある。

    当然ながら例外はある。驚かせようとしているなら、あるいは通常とは違うことをして注目を集めようとしているなら、一貫性に逆行する価値はある。しかし、一貫性に反する行動を取る前に、まずは一貫性を確立する必要がある。

    3. 社会的証明

    他の人達が価値を認めている証拠がそのサイトには掲載されているだろうか?推薦、レビュー、つながり等が社会的証明に挙げられる。

    社会的証明は、既存の信頼関係を活かすことで、手っ取り早く信頼関係を構築する効果がある。サイトで紹介したつながり – 例えば「ニューヨークタイムズでも取り上げられていたように」 – を信頼してもらえるなら、もしくはユーザーが自分の判断よりも大勢の判断を信じるなら、信頼してもらえる可能性は高い。

    早く信頼関係を構築する取り組みはオンラインでは非常に重要である。なぜなら、ユーザーは「戻る」をクリックする権利を持っているからだ。そのため、社会的証明は、とても力強い助っ人になり得る。

    ただし、怪しいと思われてしまうと瞬く間に信頼関係は崩れる。サイトが提供する社会的証明が有名な人物である場合、オーディエンスが説得に応じる可能性は高い。オーディエンスがよく知り、信頼しているのは誰だろうか?誤って存在感の薄い人の推薦を利用するサイトが一部見受けられる。

    4. 好み

    誰もが自分の好きな人と仕事をしたいはずだ。

    良くも悪くも魅力的な人達は説得力がある。受け手が前向きな特徴を当てはめようとするためだ。身体的に魅力的な男性や女性のモデルは広告業界にとって欠かせない。これは基本である。また、高度なレベルでは、受けては自分と同じような人の言動に反応する。魅力は、類似に基づいているのだ。

    ウェブマーケティングにおいては、「好感度」のレベルはオーディエンスに左右される。流行りの洋服を売るサイトは憧れが中心的な役割を担う – 実際のオーディエンスとは似ていなくても、オーディエンスが憧れる魅力的な特徴を提示している。テクノロジーによるソリューションを販売しているサイトは、共感と親近感に力を入れるべきだろう。重いテーマのサイトは知性をクローズアップするのではないだろうか。これは、好きなってもらうために、オーディエンスをそのまま、あるいは、オーディエンスが持つイメージを反映する手法である。

    好みの別の領域として、つながりが挙げられる。ビジターが好きな団体や人物に自分を関連付ける手段を考えてもらいたい。一般的に用いられているのは、チャリティ、セレブ、または業界のイベントとの提携である。

    5. 権威

    権威のある人物に反応する人は多い。

    「適切な振る舞い」は権威に左右される。例えばSEO業界での「ホワイトハット/ブラックハット」の位置づけは、権威のある人物、この場合は検索エンジンと検索エンジンの代表者によって決まる。

    ウェブサイトでは、シンボル、資格、そして、つながり等を使って、権威を表すことが出来るものの、過去と比べると、現在は権威を軽視する傾向が見られる。オーディエンスは権威の主張を疑って、主張の証拠を提示せよと要求し、与えられた情報が信頼に値する場合、関係の構築を望むようになるだろう。

    そのウェブサイトには、主張の証言や証拠が用意されているだろうか?

    6. 希少性

    私達は豊富なものを過小評価し、希少なものを過大評価する癖がある。

    この手法に関しては、とりわけ詐欺の世界で、人為的に希少な状態を作るあからさまな手法が存在する。希少性をアピールするため、場所/製品が~個しか残っていないことを主張するマーケッターを皆さんも見たことがあるはずだ。これは衝動的な行動を期待した手法である。

    チャルディーニ氏は、希少性について次のように指摘している:

    「心理的な反応の論理により、人々は自由の欠如に反応し、自由をさらに求める。特定の製品やサービスを手に入れる自由もその一つである。動機を与える要因として、心理的な反応は人生のほとんどの場面に存在する。なかでも顕著に現れるのが魔の2歳児(第一反抗期)と10代である。 この期間では、個性が芽生え、抑制、個人の権利、そして、自由等の問題が気になり始める。そのため、この2つの期間を迎えると、人々は制限に特に敏感になる。」

    通常は、今までは希少ではなかったものが希少になった時に最も引き付けられ、次に他の人が同じリソースを欲しがっている時に魅力を感じる。ウェブサイトにおいては、この2つのコンセプトを組み合わせることが出来る。期限が近づき、供給が追いつかない状態である。当然ながら、これは社会的証明の形式でもある。

    まとめ

    カリスママーケッターのセス・ゴーディン氏は、かつて「マーケッターは嘘つきだ」と語ったことがある。

    マーケティングには操作およびストーリーテリングの要素が存在する。ウェブマーケティングの大きな失敗例の中に、この要素が関わっていることは疑いようもない。しかし、優れたマーケティングに中にも存在する。また、毎日の生活の中で、場合によっては、知らないうちにこのような手法を誰もが用いている。

    ウェブサイトでこういったアイデアを組み合わせるとプラスに働く可能性がある。競合者を今回紹介した6つのカテゴリで評価してみよう。うまく活用しているだろうか?過剰に利用しているだろうか?その後、自分のサイトを調べ、実験を行い、変化を記録しよう。

    説得の取り組みを少し強化すると、既に手に入れたトラフィックの価値を活用する上で大きな効果が見込める可能性がある。


    この記事は、SEO Bookに掲載された「Persuasion Optimization」を翻訳した内容です。

    いきなり「返報性」という専門用語で重たそうな記事だな、、、と思いましたが意外とそうでもなく、読み物としても面白く、勉強にも参考にもなる内容でした。どれも普通に納得できるものでしたが、気になるのはやっぱり最初の「返報性」ですかね。これが例えばネットサービスで、どのように適応できるのか、という点は気になります。例えば無償で何かを提供して、その後に有償サービスへの登録をお願いする、といったギブ・アンド・テイク的手法がわかりやすいのでしょうか。デパートで試食したものを、つい店員に押されて(気兼ねして?)買ってしまう心理は日本人らしくてわからなくもないですが、ネットの場合は対面効果がないですし。。。さり気ない仕掛けや卓越したライティング能力が求められそうです。 — SEO Japan [G+]

    SEOの効果予測は不可能です。

    SEOの最も難しい要素の一つが効果を事前に予測することの難易度の高さ。リスティング広告と比べても順位からトラフィックまで不確定要素が多く、事前想定することは何百というサイトにSEOを導入してきた私でさえも限りなく不可能な作業に思えます。とはいえ、SEOを本格的に導入しようとすると、企業規模が大きければ大きいほど、効果の予測値も求められるわけで。。。今回はそんなSEOの効果予測に関するお話を。 — SEO Japan

    世界が白と黒、そして、原因と結果の原理で出来ていると確信している人達が意外と多い。Xを行うと、ただちに、そして、確実に結果Yに導かれると信じているのだ。

    世界は、区切られており、それぞれの区画は他の区画からの干渉を受けないと考えているようだ。原因と結果が全てである。一生懸命働けば、お金持ちになる。行儀が良ければ、成功する。このような考えを持つ人達は、毎晩ぐっすり眠ることが出来るのではないだろうか。毎日の生活に平穏なハーモニーと喜びが溢れ、自分が信じる行動を起こすことが常に求められている。必ず素晴らしい結果につながるからだ。羨ましい。

    残念ながら、SEO業界はこのような世界とは程遠い。在庫の製品を売りさばくためには、XとYだけ実施してればいいと言う考えは受け入れられない。そして、ある程度のレベルのブログの記事を作成すれば、ピューリッツァー賞を受賞することが出来ると考えているわけではない。

    また、ウェブサイトを出来るだけ(それが何を意味するにせよ)最適化すれば、他に作業を行う必要はなく、ビジターは全てコンバートし、ページは全てSERPで1位を獲得すると期待しているわけでもない。つまり、SEOには完成形がないのだ。だからこそ、私はよく眠れないのだろう。

    今回は優秀なSEOの友達の話をする。この人物から、大規模なオンラインビジネスを展開する重要な、新しいクライアントとの会議に関する話を聞いた。

    私の友達が会った人物はクライアントのオンラインマーケティングマネージャーであった。まず私の友達は、クライアントの上位50ページの初回の評価を終え、ページ全体の一般的な問題を幾つか指摘し、検索からのビジターを増やすために必要な推奨される取り組みをリストアップした(ターゲットのメトリクス)。

    クライアントは慎重に推奨リストを見直し、SEOに対する予算は限られていると明言した(あらゆる会社に共通する)。その後、重要な問いを私の友人に尋ねたのであった – 推奨#2ではなく、推奨#1だけ実行したら、どれだけ多くのユニークユーザーを獲得することが出来るのか?

    クライアントは一ヶ月に獲得する必要のあるユニークユーザー数を社内で決めており(経営陣が決定)、推奨されたそれぞれの取り組みがユニークユーザーを何人もたらし、それぞれ幾ら必要なのかを尋ねることで、最小限の投資で求められている人数を獲得するために最適な取り組みを知りたがっていたのだ。クライアントは具体的な数字を求めていた。まるで具体的な数字があるかのように。

    この会話には聞き覚えがあるだろうか?全く同じではなくても、同様のテーマの話し合いを耳にしたことがあるだろうか?SEOとして、私達は確信した状態でXを実施すると結果Yが導かれると言えるだろうか?私がこの質問に対する完璧な答えを知っていたなら、今よりも遥かに高い料金を要求しているはずだ。

    100%がSEOに存在しない理由

    SEOのプロは、特定の最適化のタスクによって何名の新しいユーザーを獲得することが出来ると確証を持って言葉に出すことは出来ない(具体的な数字を喜んで提供するSEOコンサルタントも存在するが、このような主張の信頼度はネッシーの写真と同程度である)。通常は、確実な数値を提供することは、様々な要素が関連しているため、達成することが出来ない:

    • グーグルが、とりわけここ最近、そして、今後、アルゴリズムにおいてを何を求めているのかを100%の精度で把握することは不可能である。試行錯誤を繰り返し、ある程度目星をつけることは出来るが(希望的観測)、金融業界でよく言われているように、過去のパフォーマンスが今後の見返りを保証するわけではない。
    • グーグルが次にどのような新しい、黒と白の動物の名前が与えられたペナルティーではないアルゴリズムのアップデートを行うのか、そして、そのアップデートが何をターゲットにしているのかを、100%の精度で把握することは出来ない。
    • 同じ分野の競合者が、ウェブサイト、リンク、ソーシャルメディキャンペーンやコンテンツを最適化するために何をしているのかを、100%の精度で知ることは出来ない。
    • 次にターゲットのマーケットや業界に影響を与えるどのような大きなイベント、外部のイベント、地域のイベント、地方のイベント、国のイベント、世界的なイベントが起きるのか、あるいは、ターゲットのマーケットが、会社が提供する製品やサービスをどれだけ求めているのかを、100%の精度で把握することは出来ない。エコ製品(もしくはエコ製品の管理サービス)に底なしのマーケットが必ず存在するわけではない。

    要するに、不確定要素が余りにも多いのだ。検索エンジンの結果ページから向けられた個別のインターネットユーザーの行動、そして、大量のランキングの要素を考慮する検索エンジンのアルゴリズム等、このような複数の多次元の枠組みの中で、SEOのタスクXが結果Yを寸分の狂いもなくもたらすと言う考えは、はっきり言って、浅はかである。

    統計マニアの意志は固い

    友達のクライアントの立場は分からないでもない。このマーケティングマネージャーは、SEOの取り組みを難しくするためだけに頑固な態度を取っていたわけではないはずだ。

    むしろ、当該のマーケティングマネージャーは経営陣から同じことを質問されると予測し、経営陣を満足させる答えが欲しかったのか、あるいは、少なくとも自分が賢く、質問をすることが出来る点を証明したかったのだろう。確かに、重役、特に統計マニアの重役は、コンサルタントの料金に対するROIを立証したがる傾向がある。

    しかし、「SEOのタスクXはきっちり5万人のユニークビジターをもたらし、タスクYはさらに25000人を追加し、そして、タスクZは10000人を加え、合計で1ヵ月間で85000人の新たなユニークユーザーが訪問することになる」に見られるように具体的な結果に対する要望が要求されると、誰かが数字を作り出していることに気づくようになるだろう。そして、最終的に真実が明らかになる。

    これではセールスチームのノルマと同じである。ノルマを設定したところで、そのノルマが達成されるとは限らない。到達したいバーの高さを設定するだけである。そのバーの高さに達するためには、適切な量のリソースを投じなければならない。全力を尽くしているものの、マーケットが不況なら、セールスチームは年次評価で苦い思いをするかもしれない。しかし、予想に反してマーケットの景気が良いなら(あるいはメディアでバイラル化が起こり、無料で大幅に宣伝してもらえるなら)、ノルマのターゲットはそもそも現実的な意味を持たなくなる。

    SEOキャンペーンにおける成功の見込みにおいて、不安定さが存在することを、辛いかもしれないが、正直にクライアントに伝える必要がある。当然ながら、SEOの問題を特定して、ソリューションを実装し、問題を解決することは可能である。また、創造力を駆使して、クライアントのメッセージを拡大して新たなマーケットに伝えたり、あるいは、マーケティングのメッセージをより強力で、より魅力的なトーンに変えたり、または、定着した製品やサービス向けの新しいアプリを宣伝することは可能である(また、そうするべきである)。

    拡大は目標であり、大きなニュースの拡散は使命である。しかし、特定の最適化のメソッドによる予想される成功を数値化する行為には、確実さは存在しない。

    実はクライアントが当てにすることが出来る確実な公式が一つある。マーケティングキャンペーンの取り組みに対して、愚かにもSEOへの投資を拒否する方針を採用すると、確実に失敗する。

    クライアントが何もしないうちに競合者はウェブサイトの最適化を続け、新たなソーシャルメディアキャンペーンを始め、従来のマーケティングキャンペーンをオンラインのキャンペーンで補強していくだろう。SEOは一度きりの取り組みではない。問題の特定、是正措置の実施、実際の結果の調査を継続して行い、そして、この取り組みを繰り返し実施することで、強化を進める活動である。

    辛い現実

    「Xをすると、Yになる」ほど世界が単純だったなら、誰もが裕福になり、すべての製品は質が高く、あらゆるマーケティングの取り組みは成功を収めるはずであり、このコラムはピューリッツァー賞に輝くだろう。しかし、現実はそこまで単純ではない。つまり、皆、同じことをするなら、誰も裕福にならず、すべての製品は同じであり、マーケティングの取り組みは泣かず飛ばずで終わり、そして、ピューリッツァー賞も手に入らないのだ。

    世界には思いがけない不確定要素や未知の深くて要素が存在し、成功と失敗をもたらす。その結果、何か、そして、誰かが、他の何か、または誰かをリードする構図が生まれるのだ。だからこそSEO業界が存在する。クライアントが平凡な集団から抜けられるように手を貸すためだ。「絶対」の欠如をクライアントに伝えるのは勇気がいるが、それは偽りのない真実である。最後に、この記事を投稿したからと言って、ピューリッツァー賞を置く場所を前もって掃除しておく必要はない。残念だ。

    この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


    この記事は、Search Engine Landに掲載された「This Post On SEO Will Win The Pulitzer Prize」を翻訳した内容です。

    数多くSEOに取り組んできた人であればある程、納得できる記事だったのではないでしょうか。経験上、ざっくりとした数字を出すことはできるとは思いますが、検索広告のプランニング等に比べると、はるかに曖昧というか、稟議を通すための予測になりがちな点は否めなかったりもします。

    予測の難しさが特に本格的なSEOの導入を妨げてきた面もあると思いますが、それをいってしまえばソーシャルも全く同じ(というかそれ以上?)。小規模でもまずは初めて見てそこで効果を見た上で次に進む、というような積極的かつ柔軟な姿勢でSEO含めたウェブマーケティングに取り組んだ方が(失敗してもそこで学ぶことは多そうですし)最終的にはより良い結果につながる気もする私です。 — SEO Japan [G+]

    ビジネスプラン抜きでスタートアップが資金調達するための4つの秘訣

    最近、個人的なブームになっているHubSpot創業者によるスタートアップ&投資関連の記事を続けて。起業家が投資を受けるために必須と考えられているものの一つがビジネスプラン。アイデア一つで起業してみたものの、市場規模からビジネスモデル、競合調査に売上予測まで、様々な情報をまとめ上げる作業も大変なわけですが、必ずしも出資を受けるためにビジネスプランが必須なわけではない、、、という筆者の考えを。– SEO Japan

    これに関して深入りする前に、2つのことをはっきりとさせておく。私が“プラン”なしと言う時は、正式に書式化されたビジネスプランがないことを意味する―自分が何をしたいのかについて何の考えも持たないということではない。そして、私がスタートアップファンディングと言う時、エンジェルからのアーリーステージのシードファンディングについて話している(とは言っても、これらのアドバイスの大部分はVCにも当てはまる)。

    地元ボストンの起業家コミュニティのメンバーおよびパートタイムのエンジェル投資家として、私は様々なプロセスの段階にいるたくさんの新しいスタートアップと接触している。そして、ビジネスプランを書くこと(そして書き直すこと)にあまりに多くの時間を費やす起業家がいることにはいつも驚かされる。プロセスの計画を立てることはとても役に立つことが多いが、効率性の度合いはかなり低い。なぜなら、自分の考え、アイディア、ブレーンストーミング、調査を元にして、それを外面的に消費できる書類に“捕え”ようとすることは非常に困難で時間がかかるからだ。あなたが物事について“考えること”(そして、実際にビジネスについて考えることに)に10分費やすたびに、あなたは書類を読む人にとってそれを理にかなう形にしようとして1時間を費やすかもしれない。そして、本当に皮肉なのは、その書類を全て読む人はほとんどいないということだ。

    私がビジネスプランを好まない主な理由の1つは、物事は変化することだ。ビジネスプランを書いてそれを継続的に改善することに時間を費やす代わりに、私はむしろ、市場をテストしてアプローチを改善する起業家を見たい。Josh Kopelmanが最近、“Failing Cheaper(安く失敗すること)”というタイトルの素晴らしい記事を投稿した。一読の価値がある。

    とにかく、どのようにして正式なビジネスプランを書くという窮状を味合わずに資金を獲得するチャンスを増やすのかについて私の考えをいくつか紹介しよう。ここでは、あなたが少なくとも投資家もしくは投資家グループのいるオーディエンスを獲得する能力を持っていると仮定している。もしそうでないのなら、あなたには別の問題がある(そして、ビジネスプランはそれには役に立たないだろう)。

    プランもしくはパワーポイントなしでスタートアップファンディングを調達するための秘訣

    1. ストーリーを持つ:人々はストーリーを好む。ストーリーはワクワクする。ストーリーには登場人物がいて、筋がある(どんなに小さなものでも)。あなたのストーリーは、使用事例に関することかもしれない(すなわち、あなたの製品が、問題を解決するためにどのように使われるのか)。そのストーリーは、あなたがその機会をどのように発見するのかの説明かもしれない:“大企業のオフィスで働いていた私。私たちは、[X]をする方法を必要としていた。顧客を失っていて、[X]を成し遂げる方法を見つけることができずに悩んでいたためにコンサルタントを雇っていた。そして私は思った。この問題の一部を解決する簡単な方法がある…。”このストーリーは期待される“未来の状態”についてかもしれない。例えば:“2年もすると、インターネットと共に育った人達は、今日ほとんどの医者のオフィスに存在している非効率性をもはや受け入れなくなると私たちは思っている。”
    1. レバレッジを示す:人が違えばこれを違う風に呼ぶ(一般的な言い回しは、“不当な優位性”)。基本的に、あなたがする必要のあることは、あなたが持っている(もしくは手に入れそうな)レバレッジの種類を伝えることだ。早期の起業家がほとんど話題にしないレバレッジで私が気に入っているのが、資本効率だ。例:“私たち二人はこの本当にエキサイティングな市場機会に偶然出会った大学生です。私たちは、小豆と米を食べて共同アパートを拠点に仕事をしながら25,000ドル以下でこれを作ることができます…。”このレバレッジポイントは基本的に、あなたが、同じもしくは似たようなことをしている他の人よりも安く身をもって学ぶことになると言っている。[注:誰もがいくつかの教訓を学ばなければならない。問題はあなたがそれらを学ぶのに費やすお金がどれくらいなのか?ということだ。] 他に私が気に入っているレバレッジポイントは、顧客グループへのアクセス(以前の仕事/生活から)、可能性のあるパートナーと流通チャンネルへのアクセス、製品を築くことができるユニークな“才能”へのアクセス、事前に書いたIP(あなたはすでに自分が取り組んできたサイドプロジェクトから必要なコードをたくさん手にしている)などだ。基本的に、ここでのアイディアは、なぜ自分がこれを全く失敗しないという過度なチャンスを持っているのかを説明しようとすることだ。
    1. 自分の子どもが醜いことを受け入れる:ほとんどの親が自分の赤ちゃんは美しいと思っているのと同じように、ほとんどの起業家は自分が美しいスタートアップを持っていると考える。なぜ自分のスタートアップが美しいのかを他人に説明しようとして時間を費やさないことだ。それは違う。その代わりに、なぜ自分の子どもが美しい何かに成長していくのかを説明することにエネルギーを費やすのだ。製品を築いたり、顧客を見つけたり、サポートに取り組んだりするなどの問題にあなたがどのように取り組むつもりなのかを説明するのだ。
    1. 夢は大きく、しかしプランは小さく:アーリーステージの段階では、物事を安く効率的に成し遂げることができる起業家が資金提供を受ける可能性が高い。この理由はシンプルだ。あまりに多くのキャッシュは、市場が本当に求めているものやあなたがそれをどのように届けるかについてあなたが間違った感覚を持つことを許す。持っているキャッシュが少なければ少ないほど、あなたは本当に難しいこと(人々に自分のお金を手放させてあなたが提供するものを買ってもらう方法を探すことなど)に早く取り組まなければならない。大部分のアーリーステージ投資家はこのことを知っている。私は、アイディアには起業家というものよりも多くのお金がかかるということを知っているのだが、少しのキャッシュでそれができると信じ、そうしようと頑張っている人達をサポートする方が好きだ。Joshが言ったように、より安く失敗を学ぶのだ。

    もしあなたがアーリーステージのファンドレイジングの初心者なら、自分とエンジェルファンディングの間に立つ唯一のものは、小切手帳が投資家のポケットから飛び出るほどに魅力的な散文ときらめく財政的な予測を備えたピカピカのビジネスプランだと考えるという落とし穴にはまるのは簡単なことだ。私は、これは事実ではないということをあなたに伝えるためにここにいる。今日のスタートアップの大部分は、ビジネスプランという形で書き記すために、実際に自分たちが次第になろうとしているものについて十分に知らないのだ。


    この記事は、OnStartupsに掲載された「4 Quick Tips on Raising Startup Funding Without A Plan Or A PowerPoint」を翻訳した内容です。

    ビジネスプランを私もたまに読む機会がありますが、実際書いてある8割はどうでもよいことだったりしますし(アプリやネット広告市場について今更語られても・・とか、そもそもサービスが成功することが前提の売上予測とか・・)、特にその分野に出資をする側に多少の経験と知識があれば、ビジネスプランは必ずしも必要ない気もしますけどね。起業家にとっては、それを考えるプロセスで学ぶこともありますから、大事なこととは思いますが、ビジネスプランのためのビジネスプランには陥りたくないものです。

    しかしここに書かれている4つの秘訣、どれもなるほどなぁ、と思えるものでした。ストーリーの大切さは投資家に対しても顧客に対してもいえますよね。無数のスタートアップが存在し、大半がスマホがらみだったりする今、真のレバレッジは最強の差別化要素になりえるかもしれません。自分のサービスを客観視できる力は、それを改善し成功に導いていくためにも必須ですし、大きな夢を持つことは大事ですが、何ごとも1つ1つ達成していくことが長続きの秘訣ですよね。資金調達に限らず、スタートアップにとっては大事だな、と思えることばかりでした。 — SEO Japan [G+]

    思わず二度見してしまう3D屋外広告 15選

    集客狙いのまとめ記事なタイトルで恐縮ですが、内容もその通りです m(_ _)m 。しかししかし、どの広告も巷で話題のコンテンツマーケティングのヒントになるようなアイデアばかり。15位~1位のランキング形式で順番に紹介していますが、最初から最後まで、どれもその発想力の自由さと豊かさに驚かされます。 — SEO Japan

    多くの屋外広告板は嫌われる対象であり、“空のクズ”や“枝についたゴミ”や“アメリカ高速道路のジャンクメール”のような軽蔑的なニックネームに値するが、ほんの少しの創意工夫とユーモアが贖罪に大いに役立つことがある。ここで紹介する革新的な3D広告板は、全てユニークな方法でその環境を利用している。それらは、人目を引き、クリエイティブで、記憶に残り、見ていて面白い。何が悪いというのか?

    15. Nationwide Insurance

    広告キャンペーンの中でも、保険を販売しているもの以上に退屈で嫌がられるものはあまりない。人々は単にそれについて考えたくないのだ―誰も彼らを責めることはできない。このことが自然と広告を保険会社にとって説得し難いものにするが、2007年、National Insuranceが堂々たる態度で粋な挑戦をした。その結果が、ユーモアとしゃれた様式で自らのメッセージを効果的に伝えたこの12階相当の屋外掲示板だった。“運命はものすごい速さであなたに襲い掛かる!”

    この会社の海外本社近くにある人目を引くアトラスビルに取り付けられたこの広告は、オハイオ州のダウンタウン・コロンブスの目立つところにあった。この交通妨害物の仕掛け人はTm Advertisingだ。横に並んだ塗装会社“広告”は、実際は存在しない会社のもので、Nationwideのキャンペーンの一部だったということも注目に値する。

    14. Powerhouse Gym

    建築現場は屋外広告板にとって最も洗練された場所ではないかもしれないが、この場合は、場所と画像がいかついハーモニーで連携して、完璧な―さらにはかなりパワフルな―メッセージを届けている。高くそびえる2つのクレーンを使用しているのだから、これは史上最も恐ろしいケーブルフライエクササイズかもしれない!この屋外広告は、アートディレクターMichael Griffith監修の下、Savannah College of Art and Designが作成した3つのシリーズのうちの1つで、2008年に開始された。

    13. Oldtimer

    トンネルサイズの口に入っていくというのは、間違いなくあなたの注意を引く。そして、あなたに間食について考えさせるということは言うまでもない!この屋外広告はウィーンを拠点とする広告エージェンシーDemnerとMerlicekとBergmannが、オーストリアのパーキングエリアのフランチャイズOldtimerのために作ったものだ。このキャンペーンは、2007年に放たれた。

    このような想像力に富んだ屋外広告デザインには利点が数多くあるが、一般には、全ての企業が屋外広告のアイディアに夢中なわけではない。インターネットマーケティング会社のMarketing Scoopによると、屋外広告会社は3か月契約を使用することが多く、そのことがもっと頻繁に広告を変える企業にとって屋外広告を理想的ではないものにしている。さらにMarketing Scoopは、屋外広告を車で通過する人々がそれらを読む時間は平均しておよそ3秒しかないと見積もっている。それは、メッセージを理解させるには十分な時間ではない。

    12. Law & Order

    このLaw & Orderの屋外広告は、シンプルで、賢く、効果的だ。デザインに合うライトを組み合わせて、その環境を完璧に活用した。夜ここを通り過ぎると、この3Dの取り調べが、これが見逃すべきではない番組であるというパワフルで魅惑的なメッセージを直ちに届ける。

    巧妙なひねりとほんの少しの創造的思考により、この広告は、“視覚公害”を超えた興味をそそる方法で番組の本質を具体化している。オークランドを拠点とした受賞歴のある広告エージェンシーColenso BBDOによって作られた。

    11. Coca-Cola

    コカ・コーラは、クリエイティブできわどい広告キャンペーンを実施することでよく知られている。そして、2010年カナダ全域で実施された大きなキャンペーンの一部であるこの屋外広告も例外ではない。間違いなく、ストローが、平凡になりがちなポスターにイマジネーションとユーモアを与えている。それこそが、私たちが既成概念にとらわれないと呼んでいることだ!トロントを拠点としたカナダのエージェンシーMacLaren McCannがこの広告をコカ・コーラ・カナダのために作成し、スローガンが提案するようにリフレッシュしている。

    10. Panasonic

    Saatchi & Saatchi Indonesiaによって作られたこの愉快なPanasonic製Nose Hair Trimmerの広告は、他のどんなメディアとも異なる。大部分の企業は、大通り沿いや特定の出口の前など、どこで自分たちの屋外広告が最も影響力を持つかを考える。しかし、クリエイティブなディレクターJuhi Kaliaとそのチームは、さらに先に進んで“カスタマイズした配置”のアイディアを全く新しいレベルへと持って行った。自分の手の中にあるものを使って取り組むということだ!そして、我々の意見では、その視覚的インパクトは飛躍的だ。

    2003年の調査では、定期的に屋外広告板を使用する企業は、屋外広告が禁止された場合には利益の平均20パーセントを失うことが予測されると主張した。また、自分たちがメディアを好むのは、それが異なるエリアの特定の顧客をターゲットにすることを可能にするからだとも述べた。そしてもちろん、屋外広告板も企業のビジビリティを促進する。

    9. The Economist

    イギリスを拠点とするエージェンシーAbbott Mead Vickers BBDOは、2004年、The Economistのために、この新聞の半年ごとのポスターシリーズの一部として、このインタラクティブな広告を作成し、賞を受賞した。巨大な電球にはセンサーが埋め込まれていて、誰かがその下を歩くとスイッチが入るようになっていた。

    The Economistのキャンペーンは、自分達の読者が大部分の人よりも知的であることを前提としているため、通常その広告はとても理知的で時には理解するのが難しいこともある。2004年のBBCの記事によると、1984年にキャンペーンが開始されて以来、この新聞の発行部数は70,000部から500,000部に増加した。そして、20年以上にわたって、彼らが同じ広告を二度使用することは決してなかった。

    8. TV2 – Kill Bill: Vol. 1

    2008年、Kill Bill: Vol. 1のTV2プレミアの前にオークランドで最も交通量の激しい交差点の1つに置かれたこの一切れのグラフィック広告は、フォーラムやブログやウェブサイト上に姿を現した時にはねつ造であると疑われた。しかし、本当に、血しぶきをあびた撮影用の車なのだ!

    Saatchi & Saatchi New Zealandがこのポスターを作成した。それは確実に人目を引き、広告板からニュージーランドの交通へと飛び出している。驚いたことに、TV2は政府が所有する放送局である!

    7. Anando Milk

    クリエイティブなディレクターPK Anilが指揮を執り、McCann Ericksonのムンバイチームが2008年6月にAnando MilkのSuperhumanキャンペーンのためにこの広告を作成した。Anando Milkのライバルは、ジュースとエナジードリンクをクールなものとして描写していたため、この会社はミルクに改革を行うことに決めたのだ。

    この受賞歴のある広告は、子どものイマジネーションとファンタジーと張り合って、彼らが飲むのはつまらなくてもしかすると赤ちゃんのためのものだと思っていたかもしれない飲み物に対する異なる視点を提供している。このアイディアは、素手でビルそのものを動かすほどの強さまでにミルクの力を飾り立てることだった。小さな少年ならこれをやってみたいだろう?

    6. Johnson & Johnson – Tylenol

    割れるように痛む頭痛に陥りやすい人は、男性の前頭部に埋め込まれた鉄球の破滅的画像に共感するに違いない。カナダのエージェンシーJWT Torontoが、2008年にこの素晴らしい屋外広告をJohnson & Johnsonの鎮痛薬ブランドTylenolのために作った。そして、このクリエイティブなチームは、リアリズムを追加するために3Dのクレーンを使って効果を完璧なものにした。

    この屋外広告板はトロントの活気あふれるDundas Squareに設置された。そのメッセージは単刀直入でシンプルではあったが、この広告は記憶に残り、要点を得ていて、ユーモアがあった。自分の会社を目立たせるのは難しいが、この手のクリエイティビティは大きな役割を果たす。

    5. Martor Solingen

    このクラシックな屋外広告板では、ナイフのスペシャリストMartor Solingenが、自分たちの刃は飛んでいる鳩を簡単に真っ二つに切断するほど鋭いのだと主張した(どちらかというと残忍に)。鳩を切断することはそれほど困難ではないと思うかもしれないが、この刃の鋭さは、切断された岩をフューチャーした後のキャンペーンによってさらに力説されたのだ!Forst an der Weinstraseを拠点とする広告エージェンシーVenividiがこのむごたらしい広告をデザインした。それは、とても賢く、記憶に残るもので、口コミで広まりそうである。そして、広告では、もちろんのこと、消費者の記憶に長く残る能力が重要なのだ。

    4. FedEx

    この写真では、雨が降っている環境がこのシンプルだがクリエイティブなFedExの屋外広告板―リアリズムを添えるために偽の飛び散った泥を備えた―に完璧な背景を提供する。この広告は、2009年にマニラを拠点とする広告エージェンシーBBDO Guerrero/Proximity Philippinesによって作られ、フィリピンのモンスーンシーズン中にローンチされた。交通量の激しい道路の横に置かれたこの広告は、人目を引くクリエイティブな野外の広告のこととなると、ロケーションの果たす重要性を強調している。メッセージは明確だ:雨が降ろうと、お天気だろうと、泥がはねようと、FedExが優先することは、あなたの荷物の安全です!

    3. Bic Razors

    背景にある白い広告板は人目を引くものでもカラフルでもないが、その空白のキャンバスが目の前にある芝生を刈っている巨大なカミソリに注目を集める。唯一の欠点は、Bic(または彼らの広告エージェンシー)が、この効果を維持するために芝刈り機を操る人を送り込むことを強いられたに違いないということだ!どちらにせよ、この巨大でユーモアのある屋外広告はかなり効果的で、通常のカミソリの広告の考え方に斬新さを与える。さらに、それは目立つし見たままであるため、車に乗って近づいてくる人達はそれが何のための広告であるかすぐに分かる。私たちの唯一のアドバイスは、ブランド名がもっと読みやすかったら、この会社にとってもっと有益なものになったかもしれないということだ。

    2. Belt Up

    巨大なパチンコを投げつけられるのは痛いと思うのなら、車の後部座席に乗っている時にシートベルトを締めるかどうかを考え直す時かもしれない。オーストラリアのエージェンシーClement BBDOによって作られたこの効果的な3D屋外広告板は、ただ人目を引くだけではない。そのシンプルなコンセプトが強力なメッセージを送る。あなたのことは分からないが、もし私たちが後部座席の乗客としてこの屋外広告板を通り過ぎて、“後部座席がより安全なわけではない”というこの率直なメッセージを読んだら、急いでシートベルトを締めるだろう!

    1. Denver Water

    コロラド州デンバーを拠点とするエージェンシーSukle Advertising and Designが、2008年にこの賢い3D屋外広告板を作成した。Sukle によると、Denver Waterは魅力的な屋外広告でかなりの評判を打ち立ててきた。そして、この広告もそれにぴったりと当てはまる!2012年のDenver Postの記事に書かれていたように、Denver Waterの想像力豊かなキャンペーンは、過去10年間にわたって大きな影響を与え、デンバー住民の水道使用を1人当たり1日104ガロン(2001年)から1日85ガロンにまで減らすのに役立った。それは、効果的な広告が地球を救うのにさえ役立つ強力なメッセージを送ることができるということを示している。


    この記事は、Business Punditに掲載された「15 Traffic-Stopping Three-Dimensional Billboards」を翻訳した内容です。

    欧米ならではといった屋外広告ばかりですが、さて皆さんのお気に入りの作品はどれだったでしょうか。個人的には7番のAnando Milkの大胆さが圧倒的でした。どれも広告枠の範囲を超えたダイナミックなものばかりでしたが、1番の柱を使った水道会社の広告はアイデアだなぁ、、、と唸らせられました! — SEO Japan [G+]

    デューデリなんていらない!型破りすぎるエンジェル投資家の秘密

    昨日、HubSpot創業者による映画「マネーボール」のレビュー記事を紹介しましたが、内容が面白かったので彼の他の記事も幾つか合わせて紹介することにしました。筆者のダーメッシュ・シャー、HubSpotの創業者/CTO(MIT卒!)であると同時に、それ以前にも複数の事業立上げ/売却を行っており、得た資金を元に数多くの投資も行っているエンジェル投資家でもあるそうなのです。そんな彼のユニークな投資哲学について語られた興味深い記事を。 — SEO Japan

    数週間内に、私は、現在は存在しない会社に投資をするために25,000ドルのチェックを書くつもりだ。会社もなければ、チームもない。そして、その会社が何をするつもりなのか、何をしたいのかも私には分からない。私はほぼ完全に盲目な状態で投資をしている。この狂気についてはこの記事のもう少し後の方で詳しく書くことにしよう。

    私がそんなにも狂ったことをする理由を理解するために、まずは私のエンジェル投資の歴史と“戦略”(私は戦略という言葉をとても大まかに使用する)について少し説明させてもらう。それは、あなたの典型的なストーリーとは違う。

    私は、MITの大学院生の時に初めてエンジェル投資を始めた。最近、自分の最新の会社を売っていくらかのお金を手に入れ、自分が次に何をしたいかを見出すために大学院へと戻った。それがまた別のスタートアップにならないことを妻に約束したため(スタートアップは難しいのだ)、私のプランはエンジェル投資をすることだった。それは、他の起業家を介して多様に生きることによって、自分の起業家としてのうずきを掻くことだった。とても楽しく、痛みはほとんどない。素晴らしいアイディアのように思えた。そして、実際にそうだった。

    私が初めて投資した起業家は(自分は含めず)、Brain Shinだった。彼の会社がVisible Measuresだ。彼は、MITでの“New Enterprises”のクラスメイトだった。Brainは文字通り、私がMITで出会った人の中で最も賢い人達の1人だった。そして、彼は猛烈に頑張ることができた。だから、私はBrainのことをよく知らないし、最初のアイディアをそんなに好きでもなかった(彼らは途中でピボットした)にもかかわらず、50,000ドルを投資したのだ。そして、私は自分が何をしているのかも本当の意味では分かっていなかった。そして、エンジェル投資家になるためにはたった一つだけ条件があることが分かった:認可されなければならないのだ(すなわち、リスクを冒す財政的余裕があるということだ)。エンジェル投資の学校に通う必要もなければ、何らかのテストを受ける必要もなければ、あなたの根性を証明する必要もない。ただキャッシュが必要であるのと小切手を書く意思がなければならないだけだ。

    私は、大学院在学中および卒業後に自分のスタートアップHubSpotを作っていた時にも投資を続けていた。これまでに35以上の投資をしてきた。あなたは、私のAngelListプロフィールのほとんどを見ることができる。私のアプローチを型破りなものにしているのは、私が持っているいくつかの“ルール”だ。

    これらのルール全ては、1つのシンプルな制約に基づいている:私には時間がない。私は、とてもうまくいっている自分の会社(HubSpot)にひたすら取り組み焦点を合わせているため、スタートアップに費やす時間がないのだ。使用できる時間は全てそこに注がれる。もし私がこれらのルールを持っていなかったら、私は全くエンジェル投資をすることができなかっただろう。

    これが私のルールだ:

    1. デュー・デリジェンスなし。真面目に、ほとんどない。私が携わってきた半分以上の契約において、私は起業家と合ったこともなければ、電話で話したこともないのだ。一般的には一度か二度メールを交換するだけだ。ここでの私の論理的根拠は、2つある:私は、結果の大きさではなく、自分の時間(私の最大の制約)のために最適化している。さらに私は、かなり早い段階で、典型的な投資家が時間をかける大部分のデリジェンスは“不適切”であると考えている。それは、それほど知り得ることではないのだ。その人たちを好きか、そうでないかのどちらかだ。そのアイディアを好きか、そうでないかのどちらかだ(どちらにせよアイディアは変化するため、意味はない)。

    2. 後続の投資なし。これは賛否両論のあるルールだ。多くの人は、私が投資に比例して主張する権利を持つ契約で“倍掛け”しないのは経済的に馬鹿げていると反論するだろう。彼らは正しいのかもしれない(私はそうは思わないが)。私が後続投資をしない理由は、それが時間を要する(私には時間がない)からだ。そして、私が投資をしない契約では、私が起業家にとってシグナリング問題を作るかもしれないからだ。一方的にあらゆる後続投資をしないことによって、全てのシグナリング問題はなくなる。私は、すでに自分が関わっている契約に投資するお金を、新しいスタートアップに回したいのだ。物事の大掛かりな構想の中では、これが全ての人にとってうまく機能すると私は思う。

    3. 社外役員や顧問の地位もしくは公式な関与なし。ここでも、時間がないことに戻る。私には全力を傾ける時間がないため、それに全力を傾けないのだ。場合によっては、Eメールの自己紹介をしたり、自分のポートフォリオの中の起業家とディナーをすることもあるが、それ以外では、彼らが私に会うことや私から連絡があることはほとんどない。

    全面的に私の型破りなアプローチはうまくいっているように思える。私は、あらゆるアーリーステージの起業家(エンジェルまたはVC)に対して自分のエンジェル投資ポートフォリオを掲げる。全てが終わったら、私はかなりの額のお金を稼ぐことになる。もしあなたがそう思わないのなら、私のポートフォリオをチェックしよう

    そして、私の型破りなアプローチを批判し、私を“問題の一部”として分類する人達に向けて、私には簡単な返答/立場がある:操業を開始する会社があまりに多すぎるということはない。しかし、十分なだけの会社が操業停止していないということはある…それはまた別の問題だ。

    重要:もしあなたがエンジェル投資を求めているのなら、最近の私の投資のほぼ全てがAngelListを介している(実を言うと、私はAngelListのメンバーであるだけでなく、投資家でもある)。そして、私はもっぱらインターネット/ソフトウェア会社にのみ焦点を合わせている。

    さて、私の狂気の25,000ドルの投資の話に戻ろう。数週間前、Jason Calacanis主催の近々開催予定のLAUNCH Festivalについて耳にした。JasonはLAUNCHの一部としてそれをアナウンスするEメールを送信し、史上最高のハッカソンを作っていた。Jasonは勝利チームには25,000ドルをエンジェル投資するつもりだった。私はそのメールを見た時、“それはいいアイディアだ。私はもっとバカなことをしたことがある”と、思った。そこで私は、Jasonの25,000ドルと私の25,000ドルを合わせることを申し出たのだ。ひそかに私はHackerpreneurの大いなる信者だ。もし私が、何とかLAUNCHハッカソンに入って勝利する人の株主になることができるなら、それはかなり間違いないことだと思うのだ。

    あなたもLAUNCHに参加するチャンスを得ることを望んでいる。そして、もしあなたがHackerpreneurタイプなら、そのハッカソンに参加して私のお金を手にしてくれたら嬉しい。


    この記事は、OnStartupsに掲載された「Avoiding Undue Diligence: My Strange Approach To Angel Investing」を翻訳した内容です。

    デューデリどころか合わずに投資を決めてしまう?!まさにエンジェル投資家ならではのルール無視の型破りな内容でしたね。一度成功して資金を蓄えたエンジェル投資家にありがちな感情論に走らず、きっちり本人なりのルールに落とし込んでいるのが流石MIT卒。。。?投資規模が少ないからこそできるやり方ともいえるでしょうが、一時の欲望や感情に左右されず、自ら設定した何らかのポリシーに忠実に従って行動する、という手法はエンジェル投資にもそれこそギャンブルに勝つためにも(似たようなものですか)通じる点はあるかもしれません。

    私も今の会社が多少形になってから20位は投資してきましたが(新規社内事業含む)、既に10は完全撤退、半分がどうにか健闘中、半分が大きく化ける可能性あり(まだ夢は見れる)、という感じです。1つも大成功していないですし失敗の方がはるかに多いですが、その分学びも多かったので5年後にはトータルで大勝ちしていたいと思います。。。 — SEO Japan [G+]

    SEOがガーデニングに似ている6つの共通事項

    SEOも一過性のトリック的手法よりコンテンツ、ソーシャルと時間をかけて丁寧に行っていく手法が重要になりつつある最近。そんな最先端?のSEO、実はガーデニングに似ているのではないか、と思った筆者がガーデニングとSEOの共通性について考えてみたネタ記事ながらもあるべきSEOの姿を再確認できる記事を。– SEO Japan

    SEOはガーデニングにとても良く似ている

    SEOとガーデニングの類似性に私は心を打たれた。だって、あまりにも似ているのだ。それでは、その類似性を1つずつ見ていくとしよう。

    プランニング

    ガーデニングの美しさの一つの要因は、それがどれくらい上手に計画されたかにある。平均的な家庭の庭は、所有者が植物のゴールプランを持って始めることを必要とする。なかでも無視できないのは、植える植物、樹木、低木の種類やビジュアルプレゼンテーションのためにどうやってそれらが並べられるかを計画することだ。

    検索エンジン最適化(SEO)は、同じようにゲームプランを必要とする。ペルソナ分析は、自分のウェブサイトに必要なコンテンツの種類を検討するために必須だ。キーワード調査もまた、ウェブサイトのコンテンツに含める必要のあるキーワードを決めるために必須だ。これらの2つの要素は、成功するSEO戦術のために要求される最低限のプランニングである。

    土壌の準備

    ホームオーナーが庭の計画を立てたなら、実際に植え付けが始まる前に土壌が準備されなければならない。これは、新しい植物が一時的な植木鉢から庭の土壌での永遠の生活に移動するため、土壌が新しい植物の根に栄養を与えるために必要な栄養素を含んでいることを確実にするためだ。

    同じように、ウェブサイトには、検索エンジンがウェブサイトのコンテンツを好意的に評価し、人々が関連キーワードを使って検索した時にそのコンテンツを読み出すように、適切にクロールしてそのコンテンツをインデックスすることを可能にする“健康的なアーキテクチャ”がなくてはならない。重要なSEOアーキテクチャ問題には、URL名称構造、URLナビゲーション構造、メタデータの適切な使用、検索エンジンがクロールし易い効率的なコーディングがある。SEOに影響を与える問題は他にもあるが、これらが特に大きな問題である。

    植え付け

    ホームオーナーは庭の計画をし、土壌を準備し、植物や樹木や低木を購入した。次は、庭に植え付けをする時だ。庭に植物を植える時には指が汚れることが予測される。SEOでそれに相当するものは、ページごとにコンテンツを最適化する行動だ。植物が一つ一つ異なるように、各ページは1つのトピックに焦点を合わせなければならない。各ページのコンテンツは、1つのキーワード焦点で最適化される。こんな風に考えるのだ。検索エンジンがあなたのサイトをクロールして各ページの特定のテーマを読み取って、そのトピックに興味のある人のためにそれを表示するため、あなたは検索エンジンがそれを簡単にできるようにしたい。

    肥料を与える

    経験豊富な庭師は、植物に栄養素を与えるために肥料の重要性を理解している。それらの栄養素は、成長、植物の美しさを促し、病気から守るのに役立つ。SEOで肥料に相当するものは、ウェブサイトにコンテンツマーケティングの力を与えるオーソリティだ。そして、オーソリティは、長い存在期間と、他の人がリンクしたりソーシャルメディアを介して共有する豊富な関連コンテンツの組み合わせを通して獲得される。検索エンジンは、コンテンツの量と質および他の人がどのようにそれにリンクしどのようにそれを共有するかを分析することによって、ウェブサイトのオーソリティを決定する。質の低いコンテンツは効果的ではないが、50ページは20ページよりも良く、500ページは50ページよりも良く、2000ページは500ページよりも良いことを調査が証明している。この点は、より多くの関連コンテンツがウェブサイト内に存在すればするほど、検索エンジンから与えられるオーソリティは高くなり、それが検索でより発見されやすくし、ウェブサイトにより多くのインバウンドトラフィックをもたらす結果となるということを示している。

    刈り込み

    庭師は枝葉の刈り込みの重要性を理解している。刈り込みは、庭で死んでいる物を取り除いて新しい植物の命のために場所を作る。SEOでは、自分のビジネスや業界におけるアップデートを反映するためのコンテンツ編集が刈り込みに相当する。検索エンジンは、コンテンツ改定の最後の日および頻度を分析する能力を持っている。アルゴリズム的に検索エンジンは、あなたがコンテンツを定期的にアップデートしたり、ウェブサイトのコンテンツを追加していなければ、あなたがウェブサイト訪問者に良い体験を提供していないと仮定する。その結果、あなたのウェブサイトは低く評価され、残念なSEOの結果となる。つまり、ウェブサイトコンテンツを追加しアップデートすることが、長期的なSEOの成功には必須なのだ。

    継続したケア

    庭師は、庭が計画され、土壌が準備され、植物が植えられた後でも、ガーデニング活動が終了したとは決して考えない。庭が長い間元気に成長するために、庭師は絶えず気を配る。そう、絶えず気を配るのだ。同じように、SEOは絶えず気を配ることを必要とする。注意を必要とする技術的な問題を分析するために、四半期ごとのクロールレポートが実施されるべきだ。顧客があなたの製品を検索する新しい方法を知るには、定期的なキーワード調査をするのが賢明だ。自分の競合相手がローンチするコンテンツの種類を観察するのが良い。そして、最も重要なのは、年間を通してウェブサイトに新しいコンテンツを絶えず追加するというコミットメントだ。業界に関係なく、コンテンツを追加することは効果的なSEOに必須だ。新しいコンテンツは、バーティカル・インダストリ・ソリューション、ユニークなトピックに関するホワイトペーパー、ケーススタディ、教育的リソース、eブック、動画、ポッドキャストなど、あらゆる形になり得る。

    ガーデニングとSEOの類似点にはびっくり仰天だ。実際、私たちが今度SEO施策コンサルタントを雇う時には、庭師の経験がある人を探そうかと思っている。


    この記事は、Find & Convertに掲載された「6 Ways SEO is Like Gardening」を翻訳した内容です。

    ま、この話を当てはめるならソーシャルメディアやコンテンツやインバウンドマーケティングでも何でも成り立ってしまうんですけどね。。。いずれにしても一発ヒットを狙ったキャンペーンや検索エンジンのアルゴリズムの裏を突いたSEOの時代ではなく、ユーザー(&検索エンジン)と誠実に向き合って関係構築していく時代なのでしょうね。。。それだけインターネットやそれを使うユーザー、そしてのプラットフォームも成熟してきたということでしょうか。 — SEO Japan [G+]

    検索リターゲティングのよくある質問とその答え

    今年のディスプレイ広告市場、進化するアドテクの力も借りて昨年以上に盛り上がるかどうか気になるところですが、サーチマーケッターが気になるメニューでいえばやっぱり検索リターゲティング。SEO Japanでも定期的に記事を紹介いますが、いまだによく分からないという人も多いと思いますし、今回は検索リターゲティングに関するよくあるQ&Aをまとめた記事を。 — SEO Japan

    検索リターゲティングを数年前にマーケットに導入して以来、顧客候補が答えを求める質問に変化が見られるようになった。2年前、興奮と好奇心でマーケットは満ち溢れ、「どのような仕組みで効果を上げるのか?」、「どれぐらいコストはかかるのか?」、そして、「始めるにはどうすればいいのか?」を尋ねる声が多かった。

    しかし、模倣する業者が買い手を混乱させたこともあり、質問は遥かに複雑化になった。採用曲線を進むにつれ、この傾向も続いていくと思われる。

    基本的な質問以外にも、次の7つの疑問を問う人達が多い:

    • 検索データをどこで手に入れるのか?
    • グーグル SSLは影響を与えるのか?
    • サイトリターゲティング/リマーケティングと何が違うのか?
    • これは誰が買うのか ? 検索チーム?あるいはディスプレイチーム?
    • 検索リターゲティングは、ダイレクトレスポンスと同じではないのか?
    • 拡大することは出来るのか?
    • どのようなキーワードを利用するべきか?

    検索のデータをどこで手に入れるのか?

    これは慣れていない人が最も混乱する分野の一つである。通常、ベンダーは、複数の様々なソースを利用しているが、ソースは効果によって決まる。

    Chango(チャンゴ)では、主なイベントのデータを利用するようにしている – これは「リファラー」データとも考えられ、ユーザーがグーグル、ヤフー!、あるいはビングで検索を行い、別のサイトに辿りついた際に手に入る。受け入れるサイトはリファラーのURLを見ることが出来るため、リファラーと言う用語が用いられる。

    また、コードを発し、データの取得を支援するため、サイトのオーナーを金銭的に保証するパートナーシップも存在する。このパートナーシップはNAI(ネットワーク・アドバタイジング・イニシアチブ)の標準に準拠している。

    ソースによっては何らかの提携企業を介して、検索が行われる度に検索履歴を入手するツールバーのデータもあれば、インベントリを率先して収益化する「三流」の検索エンジン、そして、その他の形式のソフトウェアも存在する。 

    データによって重要度は異なるため、それぞれの状況で何が効果が高いかを分析し、当該のソースを利用する取り組みは容易ではない。

    グーグル SSLは影響を与えるのか?

    少しはあるが、たいして大きな影響ではない。検索リターゲティング業界の人間なら、この疑問への明確な回答は避けたいはずである。しかし、データへの影響はごく僅かであり、キャンペーンの規模に影響を与えるようなものではない。

    サイトリターゲティング/リマーケティングと何が違うのか?

    いまだにこの点を尋ねる人が多いことに、私は驚いている。しかし、この業界はとても狭いため、このようなひどい製品名をつけた責任を負わなければならない。

    簡単に言うと、サイトリターゲティング(サイトリマーケティング)とは、サイトを訪問し、去った人達に広告を見せる取り組みである。つまり対象のオーディエンスは既存のビジターであり、既存の顧客である可能性もある。サイトリターゲティングには多くのメリットがあるが、このメリットとは、収益を上げるために既に資金を投じたオーディエンスから追加の収益を得ることである。

    反対に検索リターゲティングは(適切に実施した場合)見込み客に焦点を絞っているツールである。検索リターゲティングの目標は、サイトにアクセスしたことがない新たなオーディエンス候補を探すことだ。

    この点を理解してもらえたなら、サイトリターゲティングと検索リターゲティングが共食いしない点も分かってもらえるはずだ。事実、この2つのツールはお互いを補っており、同時に実施することが可能であり、また実施するべきである。検索リターゲティングは、新たなオーディエンスをもたらし、一方のサイトリターゲティングは、購入ファネルから出てきた際にコンバートしてもらうために存在する。

    この違いをさらに理解する上で、「7種類のリターゲティング」(インフォグラフィック)と「リターゲティングを徹底解剖」(ホワイトペーパー)は役に立つはずだ。

    これは誰が買うのか ? 検索チーム?あるいはディスプレイチーム?

    素晴らしい質問だ。また、これは当初、誤って理解していた質問でもある。当時、検索リターゲティングは、SEMの分野にとって理想的なツールだと考えられていた。実際にキーワードをベースにしており、私達の多くが、検索マーケッターが影響力を高めると考える将来有望なRTB(リアルタイムビッディング)を利用し、パフォーマンス主導型であった。

    現実には、検索リターゲティングは、基本的にディスプレイバイイングなのだが、検索マーケッターの心の中には精神的なわだかまりがあり、これが障害になっているように思える。

    弊社のビジネスの約80%はディスプレイのバイヤー(エージェンシーと直接のクライアントを合わせて)、そして、残りの20%はSEMのチームから依頼される。双方のバイヤーはほとんど同じような行動を取るものの、どちらかと言えば、ディスプレイのバイヤーは、バイイングサイクルが短く、大きな予算を持つ傾向が見られる。これは「バナー」用の予算を既に得ているためだ。

    検索リターゲティングは、ダイレクトレスポンスと同じではないのか?

    同じではない。繰り返すが、業界全体で私達は命名に対する責任を負わなければならない – 「リターゲティング」さらには「検索」を何かに加えると、マーケッター達はすぐにダイレクトレスポンスを想像する。

    検索リターゲィングの仕組みに注目してもらいたい – あらゆる行動メディアバイイングに共通することだが、特性ごとに適切なオーディエンスを特定する取り組みが最も重要視されている。

    プレミアムネットワークから購入する場合、デモグラフィックかサイコグラフィックのことが多く、直接サイトから購入する場合、どんな人達がサイトに集まっているかが重要視される。検索リターゲティングにおいては、実際にユーザーが明言している興味とユーズに左右される。

    一部のブランドのバイヤーはこの違いに気づき、大きく得をした – 影響を与えるべき適切なオーディエンスを4分の1のコストで見つけることが出来るにも関わらず、わざわざ25万ドルを購入につぎ込み、そのうち40%を損失する、あるいは、結果が読めないプレミアムのプレースメントに投資するのは理に適っていない。アーリーアダプターは大勝しており、その他の人達もやがてこの点に気づくだろう。

    拡大することは出来るのか?

    有難いことに、拡大することが可能だ。さもなければ私はイングランドに逃げ帰っている。検索リターゲティングが登場して間もないころ、スケールはデータへのアクセスおよびメディアへのアクセスによって制限されていた。進歩の過程で、この2つの問題は既に解決されており、150万ドル/四半期以上の契約を締結する小売業者も現れている。

    メディアの観点では、全てのメディアエクスチェンジに結びつけると大きなアドバンテージになり、ユーザーの90%以上にアクセスすることが可能になる。また、RTBがメディアバイイングに占める割合は現時点では20%程度だが、今後の3年間で50%にまで増えると見られており、機会は右肩上がりに拡大していく。

    メディアの質も変化している – 誰も欲しがらないような半端者ではなくなり、完全無欠のメディアに成長している。

    どのようなキーワードを利用するべきか?

    これは目標に大きく左右される。私達が実際に目にしている主なカテゴリーを挙げていく:

    • 既存のPPCキーワードリスト(通常はすべての製品およびカテゴリーの用語を網羅する)
    • コストが原因で、PPCの中から最適化されたヘッドターム
    • SEOのウィッシュリスト
    • 競合者のブランドおよび製品の用語

    ここで答えが提供されていない質問がある場合

    コメント欄で気軽に質問して欲しい。ここで遠慮なく質疑応答をすることも、あるいは、具体的な情報または公にしたくない情報について尋ねたいことがあるなら、直接連絡を取ることも可能である。

    この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


    この記事は、Search Engine Landに掲載された「The Most Frequently Asked Questions In Search Retargeting」を翻訳した内容です。

    私もこの記事を読んで検索リターゲティングに対して中途半端に理解していた部分が明確になった気がしました。日本ではまだまだ普及が進んでいないような気もしますが、さていち早くこの分野にチャレンジするウェブマーケッターはいるでしょうか? — SEO Japan [G+]

    日本の中学生を可視化した動画インフォグラフィック(ビデオグラフィック)

    米国ではコンテンツマーケティングの有力手法として定着しているインフォグラフィックですが、最近では動画を使った動画インフォグラフィック、通称ビデオグラフィックも盛んになってきているようです。日本ではインフォグラフィック自体の普及がまだまだ進んでいませんが 汗、日本でも一足先に流行に乗ってみよう、ということで今回のインフォグラフィックは画像に加え動画にもチャレンジしてみました。 — SEO Japan

    とりあえずはまずはビデオグラフィックを見ていただければ。

    改善の余地は色々あるとは思いますが、特定テーマについて短い動画で短時間で学ぶ、という手法もあることに気づいていただければ幸いです。

    動画インフォグラフィック、通称ビデオグラフィックは英語圏では昨年辺りから多く作られるようになっており、例えば日本のメーカーである東芝は「Smart Community Country Infographics」というテーマで、国ごとに人口・文化などの情報をまとめたビデオグラフィックを定期公開しています(英語のみ)。

    ビデオグラフィック登場の背景には動画マーケティングが元々さかんな米国市場、インフォグラフィックが大量に作られすぎて画像だけのインフォグラフィックが以前より飽きられてきた、などの事情があるようです。youtubeで「infographic」「videographic」と検索するとかなり沢山引っかかるので、興味があれば是非。

    このビデオグラフィックは、弊社が運営するインフォグラフィックギャラリー兼サービスサイト「infographic.jp」でも公開しています。画像版のインフォグラフィックも掲載しているので興味あれば合わせてご覧ください!

    ちなみに、今回作ってみたビデオグラフィック、海外マーケティングも意識して英語で作成、日本語字幕を入れています。youtubeで探しても日本語で作ってあるものは非常に少ないですが、今後日本でも使用が増えていくのか気になります。 — SEO Japan [G+]