2021年6月コアアップデートに関するニュース他

こんにちは!ナイル株式会社の青木です。

このニュースでは英語の記事を多く取り扱いますが、僕自身はなんとかリーディングできるというレベルで、もっぱら優秀な翻訳ツールに頑張ってもらっています。

これまでGoogle翻訳をメインにしていたのですが、最近DeepL 翻訳ツールを使用するようにしました。

Google翻訳よりも、自然な日本語で返してくれる印象で、コピペする手間はありますが、精読する際にはこちらの方がいいかなと思っています。

無料で使えますので、よろしければ皆さん使ってみてください。

さて、本日は「コアアップデート」など4つのニュースをお届けします!

※トピックは初級者~中級者くらいの方向けを想定して紹介します。

なお、本企画は取り上げるページを実際に読んでいただくことを想定しております。簡単なひとことコメントとお役立ち度(収集部隊の主観です)を参考に、該当ページを読んでみてください。

前回のニュース(2021年6月4日収集分)はこちらから

本日のSEOニュース

①コアアップデートに関連するニュースのまとめ

お役立ち度:★★★★★

今回のコアアップデートはこれで終了ではなく、7月に再度アップデートが行われることから、現段階の評価を鵜呑みにすることはできませんが、それでも情報としてどれも有益で押さえておきたい内容です。

公式ツイート

Search Engine Land
Google’s June 2021 core update was slow to roll out; here is what the data providers saw

→海外情報がベースですが、各順位計測ツールを用い業界毎の変動をまとめており、参考になります。

SISTRIX
Google Core Update June 2021 – The Summer of Google Updates

→これも海外情報がベースですが、自社の順位計測ツールを用い情報をまとめております。忙しい方は最後のまとめだけでも読んでみてください。

Search Engine Roundtable
Google June 2021 Core Update Impact Now Being Noticed

→アップデートが発生したのは3日ですが、順位が変動し始めたのはその後4日~6日にかけてであるというニュース。

Search Engine Roundtable
Google Core Updates Can Impact Product Review Sites – No Product Review Update

→米国ではレビューアップデートの影響がかなり大きかったのですが、今回のコアアップデートはレビューアップデートそのものではなく、もし動きがあったとしてもそれはコアアップデートによるものというニュース。

②コンテンツにおけるキーワードのポイント

動画紹介:Google on How to Use Keywords in Content(Search Engine Journal)

お役立ち度:★★★★☆

ナイルのひとこと
このトピックはお客様からも尋ねられることが多く、ぜひ公式見解として押さえてみてください。

ポイント

  • キーワードの使用回数よりも、自然な文章であることが重要
  • 単数形、複数形のような正確なキーワードの表現はSEO上ではあまりポイントではない
  • 該当キーワードで順位を付けたいなら、少なくとも一度は文章中で言及した方がよい

③PageSpeed Insightsの採点方法が変わり、コアウェブバイタルとの相関性が高まる

記事紹介:PageSpeed Insightsの配点に変化! 採点エンジンLighthouse 8.0.0でCore Web Vitalsとの相関性強化(アイデアマンズブログ)

お役立ち度:★★★☆☆

ナイルのひとこと
PageSpeed Insightsの得点が、よりコアウェブバイタルの状態を反映するように変更されました。

その他、各指標にフォーカスできるように改善しており、直感的に何を改善するべきかがわかりやすくなりました。

PageSpeed Insights

PageSpeed Insightsはこちらからどうぞ

④Above The Fold(ファーストビュー)にはテンプレ以外のコンテンツを

記事紹介:Google: Put Unique Content Above The Fold (Search Engine Journal)

お役立ち度:★★★★☆

ナイルのひとこと
ファーストビュー内が他ページと共通なコンテンツで埋め尽くされるようなことは避け、最低限見出しのようなものでも固有の要素が必要というニュースです。

そもそもの実装がそうなっている場合以外にも、PCサイトありきでSPサイトを作成する場合や、レンダリングが上手くいっていないケースなどはこの状態に当てはまる可能性がありますね。

また、ナビゲーションやアイキャッチなどが表示される関係で、ファーストビューはどうしてもページの主たる内容が表示されなくなってしまうこともありますが、ユーザーからするといきなり本文が表示された方が役に立つケースも考えられます。改めてファーストビューの内容は考えたいところです。

まとめ

みなさまのSEO施策にお役に立てるように、今後もSEOニュースまとめを平日数回更新する予定です。
また、SEO情報やセミナー情報などを配信しているメールマガジンもご用意しておりますので、よろしければご登録ください。

前回のニュース(2021年6月4日収集分)はこちらから

2021年6月コアアップデートに関するニュース他【インハウスSEO無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

プロダクト・レビュー・アップデート(Product Reviews Update)。その勝者と敗者。

Googleが2021年4月8日にアナウンスしたプロダクト・レビュー・アップデートについての記事です。現在は英語で書かれたコンテンツが対象ですが、いずれは、日本語を含む、他言語への展開も予測されています。今回のアップデートではどのような記事が順位を上げ、どのような記事が順位を下げたのでしょうか?具体的な例を含む、Search Engine Journalのレビュー記事を紹介いたします。

Googleのプロダクト・レビュー・アップデートによって影響を受けたコンテンツやページはどのようなものだったのか?その実例を紹介し、そこから学び取れる事項を検証しよう。

2021年4月8日、Googleはプロダクト・レビュー・アップデートをリリースしたことをアナウンスした。

Googleによると、このアップデートは、「単純に複数の製品をまとめた内容の薄い記事ではなく、深い調査を共有した製品のレビュー」に恩恵を与えることを目的としているとのことだ。

このアップデートは、実際にはどのようなアップデートだったのだろう?

製品レビューのコンテンツには、何を含めるべきなのだろう?

このアップデートによって影響を受けたページの実例を検証し、その過程で得られた教訓を紹介しよう。

プロダクト・レビュー・アップデートとは何か?

Googleは、プロダクト・レビュー・アップデートはコア・アップデートではない、と述べている。

しかし、コア・アップデートへのGoogleのアドバイスは、プロダクト・レビュー・アップデートにも適用される、ともアナウンスしている。これは、非常に興味深い。

実際、これはとても理に適っている。

コア・アップデートは、権威性や関連性を判断するために、ページやサイトの品質を確認するものである。

つまり、Googleは言葉の選択がもたらす「トーン」であったり、サイト内のコンテンツがどのように配置され、目的と合致しているか、などを見ている。

これらは全て、ユーザーにより関連性の高いコンテンツを提供するために行われている。

実際、2020年12月のコア・アップデートでは、関連性のあるコンテンツを提供するための機能を、さらに高いレベルにまで改良している。

関連性の高いコンテンツとは、その性質上、ニュアンスが豊富で詳細な内容のコンテンツということになる。これは、今回のアップデートで、レビューページを対象に適用されたことと、全く同じことであると言える。

言い換えると、これまで行われたコア・アップデートと今回のプロダクト・レビュー・アップデートは、同一のアルゴリズムという房に含まれる、2つの豆のようなものと言える。

そのため、今回のプロダクト・レビュー・アップデートでは大きな順位変動が見られ、それは、コア・アップデートの際に起こるレベルのものであったのだ。

この後に明らかになることであるが、プロダクト・レビュー・アップデートの分析から見られるパターンは、過去のコア・アップデートで見られたパターンと類似しているものとなっている。

プロダクト・レビュー・アップデートを分析するためのアプローチ

Googleのアップデートを分析する際、私はページ単位に焦点を当てている。

私はビックデータを重視しているが、Googleのアップデートが影響を与えた領域を把握することに非常に役に立っている。しかし、私は、Googleが現在評価するコンテンツ、評価しないコンテンツを理解したいと考えている。

そのために、私はアップデート中のページごとの関係を見るようにしている。つまり、特定のキーワードに対し、逆の関係にあるページの動きを見るようにしているのだ。

あるページの順位が上昇し、別のページの順位が下降した場合、コンテンツの観点から言う、これら2つのページの根本的な差異は何なのだろうか?

十分な量のキーワードを調査すれば、逆の関係性からパターンを抽出できる場合もある。

今回の場合、私は数百のキーワードを調査し、逆の関係性を調べた。それらのキーワードの中で、非常に明確に逆の関係性を示したパターンを20個ほど見つけることができた。

事前に申し上げておくと、今から共有させていただく事項は、私の定性的な分析に基づくものである。非常に深いデータに基づいた、決定的な調査ではない。

では、私が調査した中で、代表的なパターンと言える例を5つ紹介しよう。

プロダクト・レビュー・アップデートで影響を受けたページの分析

Googleが各アップデートで何を試みているかを理解することは、非常に重要である。私にとっての最良な方法は、Googleが評価したページと評価しなかったページを比較してみることである。

各ページで見られる差異、また、その重要性を分析する。このようなパターンを見極めるのが簡単な場合のアップデートもあるし、難しい場合のアップデートもある。

今回のアップデートでは、少なくとも他のアップデートと比較し、コンテンツのパターンは明確であった。

今回のアップデートで見られるパターンを代表する5つのキーワードを紹介しよう。

1. Best Built-in Microwave(一番良いビルトインの電子レンジ)

勝者:Best Reviews

敗者:St. James Gate

ここで驚いたことは、St. James Gateのゲートページのコンテンツが薄っぺらなものではないということだ。

ビルトインの電子レンジを使用することで、スペースを確保するという利点から始まり、一般的な電子レンジよりもコストはかかるというコンテンツが展開され、良いバランスとなっている。

内容の薄いコンテンツであったり、スパムな内容であったり、ということでは決してない。正真正銘、良いコンテンツと言えよう。

問題は、次のセクションにある。

ここでは、最もお勧めの電子レンジを3台リストアップしている。ここまでは順調に見えるが、製品の説明に注目して欲しい。

これらの商品説明には、マーケティング目的の言葉が並んでおり、アフィリエイトリンクを経由して製品を販売することを訴求する内容となっている。

これが、まさにこのWebサイトが行おうとしているものである。つまり、セールストークのコンテンツなのだ。

このWebサイトはユーザーの注目を集めるため、3つの製品をピックアップしている。アフィリエイトの収益につながることを期待してのものであるが、それを恥じることなく実行している。

これは、レビューという言語ではないことを、Googleは理解している。

Googleは、2019年9月のコア・アップデートの際、金融系のWebサイトを同じように扱っている。このアップデートの期間、YMYL関連の情報ページにマーケティング用語を多用したWebサイトが、検索結果の1ページ目から大きく押し出されるの私は目撃した。

今回のアップデートで見られる現象も、同様の現象である。Googleは、説明文で使用されている単語をプロファイリングし、実際には、これらはレビューコンテンツではなく、マーケティング用のコンテンツであることを理解している。そのため、Googleはこのページを検索結果の1ページ目から除外したのだろう。

このページの他の箇所は本当に素晴らしいコンテンツであるため、そういった意味では、非常に残念である。

典型的な製品レビューのコンテンツの例を挙げてみよう。

この例の説明文においては、そのトーンが全く異なることに注意して欲しい。情報の提供に、主眼を置いているのである。このコンテンツと、補足コンテンツで表示されているセールストークとの差異は非常に大きい。

一方、Best Reviewsの場合、全体的に情報提供を目的としたコンテンツが多くなっている。

純粋にコンテンツの観点で、Best ReviewsとSt. Jamesのページを見比べてみると、前者はセールスを目的としたレビューコンテンツを使用していないことがわかる。

購入する機会が存在しないわけではない。レビューコンテンツを構成するコンテンツは、セールスを目的として作られたコンテンツではない、ということだ。

これら2つのページの内容は、どちらも深い内容であった。購入の際のヒントや、検討すべき製品の特長などの要素も含まれている。

これから紹介するケースでは、これらの要素が勝敗を決しているケースも見られている。しかし、このケースでは、どちらのページにもこれらの要素が含まれていた。

順位の変動は、コンテンツ全体のトーンと深く関係していると、私は考えている。

2.Best Freezerless Refrigerator(一番良い冷凍庫無しの冷蔵庫)

勝者:Refrigerator FAQ

敗者:Amazing Home Decor Co

このケースは、最初で紹介したケースほど、明らかではなかった。

しかし、詳細を見てみると、この順位変動の背景にある因果関係は、ほとんど同じものなのである。

当初、Amazing Home Decor Coの順位が下落した要因は、あまり魅力的ではないデザインにあると考えていた。しかし、この観点で言えば、Refrigerator FAQも、あまり良いものではなかった。

そこで、今回も、このページで書かれているコンテンツを深く読み込むことにした。そして、両者のページに明確な違いがあることを発見した。

まずは、Amazing Home Decor Coのページから見てみよう。導入文は適切であり、目次を見る限り、内容もしっかりしていそうだ。

このページは、冷凍庫無しの冷蔵庫の情報から始まり、そして、製品のレビューへと続いていく。この流れについては何の問題もないだろう。

実際、Refrigerator FAQのページもほぼ同じフォーマットで作成されている。

では、片方のページの順位が上がり、もう片方のページの順位が下がったのは、なぜだろうか?

ここで、Amazing Home Decor Coの製品レビューの扱いについて見てみよう。

先ず第一に、ここのコンテンツの内容は、非常に薄い。the Best Reviewsのコンテンツを思い出して欲しい。the Best Reviewsでは、簡単なレビューが掲載されているが、その製品の良い点と悪い点など、より多くの情報が提供されていた。Amazing Home Decor Coの場合、レビューの内容が薄いのである。

もう少し詳しく説明すると、ページの下部にさらに詳細に書かれたレビューが掲載されている。しかし、最初の表に掲載されている製品と、同様の製品となっている。

このレビューは本当に素晴らしいのであるが、なぜ、それを最初に掲載しないのだろうか?もしくは、最初に表示されている表のリンクを、Amazonへのリンクではなく、レビューの全文への内部リンクにするという手もあるはずだ。

ページの上部に短いスニペットを表示することは、悪いことではない。しかし、ユーザーはスクロールしなければ、レビューの全文があることを知る術は無い。

まだレビューの全文を見ていない状態にも関わらず、ユーザーにセールスへと誘導するのはなぜだろうか?最初に掲載されている短いレビューのリンクは、レビュー全文への内部リンクとすべきだっただろう。

私がこだわりすぎている、という可能性ももちろんある。

しかし、上記の画像内の黄色で着色されている箇所は、私が着色したものではない。実際のページ内に存在している。

また、「!」がついているCTAも見て欲しい。これらの基本的な主張は、「買ってください!」というものだ。

一方、Refrigerator FAQのCTAを見てみよう。

ここでは、ユーザーがこのページを離れ、Home Depotのページへと遷移されることをしっかりと伝えている(ここでの目的は、明らかに、購入の意図が見られる)。

ちなみに、Refrigerator FAQのページでは、その製品が良い製品であることを説明する文章の下に、一連の製品が掲載されている。

ただし、ここでは、アフィリエイトリンクを増やす以外の目的がないレビューを掲載する代わりに、製品を「jumplink」として掲載している。

3. Top Freezer Refrigerator Reviews(冷凍庫付き冷蔵庫のトップレビュー)

勝者:Bellingham Electic

敗者:The Wirecutter by the NY Times

このキーワードにおける順位変動は、一見すると、何の意味を持たないものであった。

ニューヨークタイムズによる権威あるWebサイトが、名もなき洗練されたページに順位を奪われている。

全国規模のパブリッシャーが、地域の家電サイトに負けてしまったのだ。

これが、私がこの例を気に入っている理由である。

ニューヨークタイムズによるこのページは、全ての面において正しい。コンテンツの量は十分であり、レビューの過程にも透明性がある。また、「あなたが私たちを信頼すべき理由」というセクションまである。

ニューヨークタイムズのページのコンテンツは素晴らしいため、検索結果の1ページ目には残っている。

おそらく、このページが間違いを犯していた、というのではなく、何かが欠けていた、ということだろう。このページがどれほど包括的な内容であろうと、欠けているものがあるのだ。

各ページのレビューを見る前に、Bellingham Electricを見てみよう。

長くも無く、見栄えが良いものでもない。しかし、冷凍庫を買う際に検討すべき3つのアドバイスを掲載しており、これは読者にとって有益と言えるだろう。

ニューヨークタイムズのページでも同じような内容は含まれている。しかし、冷凍庫を買う際に検討すべき点を読者に伝えるための、明確なセクションは用意されていない。

実際、Bellingham Electricのページでは、冷凍庫の買い方についての動画を掲載している。また、ダウンロードが可能なチェックリストへのリンクも用意されており、配送の準備も記載されているのだ。

これら2つのページで比較すべき点は、それぞれが製品のレビューをどう扱っているのか、という点である。

ニューヨークタイムズのページでは、家電製品のスペックがパラグラフ形式で記事内に含まれている。

ニューヨークタイムズのページでは、各製品を3か所に分けて掲載している。ページの最初の段落、深い内容の部分(上記画像)、全ての製品を表示しているカルーセル内、の3か所である。

ちなみに、このページでは複数の記事をまとめて掲載している。また、レビューを作成する内容についても掲載しているが、それらについては少々混乱してしまった。レビューの内容と、レビューを集める方法が行ったり来たりしていたのだ。

ページ内では3回も掲載されているにも関わらず、製品のスペックは掲載されていない。

各製品の比較表はあるものの、スペックは掲載されていないのだ。

Bellingham Electricのページを見てみよう。コンテンツのフォーマットはニューヨークタイムズのページほど魅力的ではないが、このようなコンテンツが含まれている。

複数の角度から家電製品について言及することは可能であるが、今回のアップデートでGoogleが狙っていることは、検索者にとって最重要である情報を提供することだろう。

スペックが記載されていないページは上位表示されない、というわけではない。スペックが無くとも上位に表示されているケースもある。

しかし、この例に限っては、Bellingham Electricのページにはスペックが掲載されているが、ニューヨークタイムズのページには掲載されていないことが、比較した上で一番目立っているように感じた。

4. Best Camping Air Mattress(一番良いキャンプ用のエアーマットレス)

勝者:Road Affair

敗者:CNET

CNETはプロダクト・レビュー・アップデートの影響で順位を落としたのだろうか?そんなことが起こりうるのだろうか?

やはり、CNETと言えばレビュー、ということになるのだろうか?

下記を見れば、CNETが今回のアップデートで影響を受けた理由がわかるだろう。

これは、前述した理由と同一であり、ユーザーにとって有益な情報が掲載されていない、単純な製品の羅列ページなのである。

レビューページも存在するが、最初に表示されるコンテンツはレビューとは一切関係が無い。節約できることは素晴らしいが、どの製品が一番良い製品であることを教えてくれるディスカウント情報などはあるのだろうか?

ファーストビューのコンテンツを見た際に思うことは、「これはセールス目的のページなのか?レビューページなのか?」ということである。

さらに悪いことに、深い内容のレビューはこのページのどこにも存在しない。

これらのブランドは最も信頼されているブランドであることは理解できるが、問題に対するコンテンツはどこにあるのだろうか?

文字通り、何もないのである。

マットレスについての情報を探しているユーザーにとって、このページはどのように役立つのだろうか?このページが、該当のキーワードで上位に表示される理由はあるのだろうか?このドメインがどれほど強力であったとしても、その理由を見つけることは私にはできなかった。

Road Affairのページも完ぺきとは言えない。しかし、非常に優れている点は多く見られる。

まず、製品の短いリストがAmazonのページにリンクが張られており、すぐに販売できる状態になっている。しかし、評価の星を掲載したり、お手頃感を掲載するなどして、その価値を高めている。

このようなタイプのページの要素については注意すべきではあるが(前述の例からも明らかだろう)、うまくいくこともある。

実際、Googleが強調スニペットとしてテーブル形式のコンテンツを掲載することもあり、明らかな効果を見込めることもある。

このようなタイプのページにとっては、非常に良い教訓となっただろう。「売り込み」をすること自体は問題ではない。それを、価値をもたらす方法で、行えばいいのだ。

また、それを他の充実したページで行うことも重要だ。このようなテーブル形式のコンテンツは、それ単独で存在するわけではない。あくまで、良いキャンプ用のマットレスを探すための情報を提供しているページの一部として存在しているのである。

さらに、各マットレスで使用されている素材の比較まで分解した詳細なレビューや、使用感や耐久性への影響まで、言及しているのである。

繰り返しとなるが、「購入ガイド」を掲載する重要性が、ここでもわかるだろう。そのページを上位に表示させるか、Googleが判断する際に大いに役立つコンテンツであると、私は考えている。

このページが完璧であるとは思えない。しかし、多くの点で優れているのである。

ちなみに、Outdoor Gear Labのページは検索結果で上位に表示されているが、Road Affairのページ程ではない。

製品を評価するための適切な指標を含めた、より充実したレビューが記載されているにも関わらずだ。さらに、その評価の測定方法についても、詳しく言及されている。

しかし、このページに欠けている要素は、自分にとって最適なマットレスを見つけるための情報である。

言い換えれば、ページの内容は非常に充実しているが、充実させる箇所を適切に判断する必要があるのだ。

製品の評価方法について段落ごとに説明しても、それがユーザーにとって、どの製品を購入すべきかを判断する助けとなるのだろうか?

5. Best Facewash for Oily Skin(一番良いオイリー肌用の洗顔料)

勝者:Medical News Today

敗者:Today

同じことを繰り返し述べるつもりはないが、パターンを探す際、こういうことが必要となる。

なぜ、Medical News Todayのページは上位に表示されたのだろう?

複数の理由があるはずだが、購入ガイドがコンテンツに含まれていることも、重要な理由の1つだろう。

読者に対し、カテゴリーごとに購入をする際の検討事項の説明を授けることは、上位に表示されるための手段として非常に有効であると考えている。

特に、レビュー自体が上位表示の要因となっていない場合は、あてはまると考えている。

製品のレビューが悪いわけではないが、何か特別なものがあるわけでもない。

購入ガイドの有無は、大きな差異となるようだ。もちろん、これらのレビューの医学的な正確さも重要ではある(詳細は後述)。

ところで、(ドメインとしては負けていない)Todayのページには、購入ガイドは記載されていない。

また、レビューの内容も薄く、多くの価値を感じるものではない。

また、このキーワードには医療系のインテントも含まれていることは重要な点である。そのため、Todayのページは「15人の皮膚科医が認めた、ニキビ肌用の洗顔料」というアプローチで、コンテンツを作成しているのだ。

しかし、Medical News Todayのページとは異なり、医学的な意図という点においては、あまり深く言及されてはいない。

実際、Todayのページは、医療の専門家を用いて、「セールス」を目的としたページとなっている。私にとっては、本当に嫌になる方法だ。

Medical News Todayのページには、医学的な正確さと、その製品と医学的な関連性についてのレビューが記載されている。しかし、Todayのページは、医学的権威を利用した、製品を売るためのページとなっている。

特にYMYLという文脈においては、大雑把であり、信頼に足るものではない。

プロダクト・レビュー・アップデートの分析から得られた重要な教訓

マクロな観点で言えば、実際の製品レビューのコンテンツを提供する必要がある。販売目的のコンテンツをレビューに見せかけることは、良い結果を生まないだろう。

そのため、セールス目的の強い表現や、レビューコンテンツ無しで製品をリスト化することは、NGであると言える。

このように、プロダクト・レビュー・アップデートは、コア・アップデートと同様、その内容は非常に細かい。コア・アップデートと同様に、コンテンツのトーン(例:セールス目的)やコンテンツ全体の質と権威性が、この方程式の主要となっている。

実務的な観点で述べると、下記の項目を追加することが、ページの手助けとなるだろう。

  • 購入ガイド
  • 製品のスペック
  • 内容が深く、十分な量のレビューコンテンツ

1つ目立つことを挙げるとすれば、購入ガイドをレビューページに含めることをGoogleは好んでいるようだ、ということである。

これは理に適っていると言える。各製品のスペックや機能を知ることは重要ではあるが、そのスペックや機能が自分に適しているかどうかを、どのように判断すればよいのだろうか?

何を参考にすればよいのだろうか?

購入ガイドや、購入アドバイスが、そうしたニーズに対する答えとなる。

反対に、レビューの背後にある科学的な情報を提供しているページも多くある。レビューの判断基準を明らかにすることは透明性を高めることになるが、ユーザーの行動を促す情報ではない。

これも、理に適っていると考えている。

コンテンツに対して透明性を持たせることは素晴らしいことではあるが、ユーザーが製品を選んだり、製品を選ぶ方法を学ぶ場合に、それがどれほどの意味を持つのだろうか?

そのようなコンテンツを作るべきではない、全く影響がない、と述べるつもりはない。

あくまで、私が見た限りではあるが、このようなコンテンツを掲載していても購入ガイドが掲載されていない場合、(他の条件が同じであれば)大抵そのコンテンツの順位は芳しくなかった。

アフィリエイト市場に変化をもたらすことになるのか?

今回のアップデートが、またしても、アフィリエイト市場に悪い影響を与えるものだと考えてしまうかもしれない。しかし、最近のコア・アップデートでも同様のことが行われているため、今に始まったことではないだろう。

また、このようなアップデートが指し示すことは、アフィリエイト市場の死であるのか?もしくは、アフィリエイト市場が成熟した時期であることを意味しているのか?

1980年代の策略だらけのマーケティングは、マーケティングの死を意味していたのだろうか?いや、そうではない。

それは、ユーザーの趣味、思考、全体的な見通しが変化した、というメッセージだったのだ。

かつてのWebは、明らかなアフィリエイトサイトも受け入れていた状態であった。しかし、今はそれが正しい方法であるとは思えない。

ユーザーはとても賢くなり、Webの情報を見る目も肥えている。

プロダクト・レビュー・アップデートを敵対的な行動であると捉えるのではなく、ユーザーが解決しようとしている課題を的確にし、それに答えるコンテンツでなければならない、というアプローチをGoogleが強化したと考えるべきである。

記事内でも言及されていましたが、今回の記事の内容は、あくまで筆者個人の調査に基づく見解となります。全てのケースが当てはまるとは思えませんし、記事内のアドバイスに従うことが順位上昇を保証するものとも思えません。また、突き詰めれば「そのキーワードでユーザーが欲している一番の情報」を提供することが最も重要であり、このアプローチは今に始まったことではありません。他言語への展開がいつになるのか(そもそも展開されるのか)は不明ではありますが、実際に導入された際の動きについては注視したいと思います。


この記事は、Search Engine Journal に掲載された「Google’s Product Reviews Algorithm Update: Winners & Losers」を翻訳した内容です。



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アイディア発想の三原則【コンテンツづくりの三原則 第15回】

オウンドメディア運営において、コンテンツづくりは最大の肝です。「コンテンツづくりの三原則」では、毎月1つのコンテンツづくりのテーマや目的を取り上げ、そこに紐づく3つのトピックを深掘りしていきます。

第15回は「アイディア発想の三原則」。コンテンツを制作するにあたって意識しておきたい「偶然」「拡散」「収束」の三原則について解説します。

「偶然」から価値を見つける能力

私たちは、歴史上の先達たちの偉大な発明の恩恵にあずかって、快適な暮らしを送ることができています。しかし、そんな私たちに幸福をもたらす発明も、偶然の産物であることが少なくありません。

例えば、世界初の抗生物質のペニシリンは、細菌学者のくしゃみがきっかけでできたといわれています。ダイナマイトは、ニトログリセリンが漏れて梱包材に吸収されるのを、発明者のノーベルが見たのがきっかけ。バイアグラは血管を、弛緩させる狭心症の治療薬がきっかけです。また、QRコードは開発者の趣味の囲碁をヒントに生まれました。
人類史には、ほかにも偶然や失敗から生まれた発明品が数多くあります。トランジスタもブランデーもシャンパンも万年筆もコカ・コーラもポスト・イットも、すべて偶然の産物というのが定説です。

つまり、偉大な発明は、どこから降ってくるかは誰にもわからないのです。アイディアの発想も同様です。探求するテーマで行き詰まったときこそ、まったく違う世界へ飛躍してみると、新しい価値が発見されることがあるのです。

このような偶然が生み出したものを、価値あるものと気づく能力のことをセレンディピティといいます。セレンディピティとは、素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見したりする能力を指します。これは、「セレンディップの三人の王子たち」という、童話の逸話から作られた言葉です。

02

では、すばらしいアイディアを発想するためには、偶然に頼るしか方法はないのでしょうか。いいえ、セレンディピティとは、「偶然を活かす能力」なので、決して運任せという意味ではありません。セレンディピティは、飛躍の発想を積み重ねていくうちに身につく洞察力なのです。

日本の化学者である白川英樹氏が、2000年にノーベル化学賞を受賞したとき、その授賞式で選考委員長が「セレンディップの三人の王子たち」の話を引用して、偶然の発見がすばらしい発明を生んだのだとたたえました。

発明王のエジソンは、「私はこれまで、偶然のひらめきで、価値ある発明をしたことなど一度もない」と語っています。しかし、そんなエジソンも、白熱電球を完成させたきっかけは、偶然机の上にあった日本製の竹の扇子だったことは有名なエピソードです。もちろん、竹をフィラメントとして使うに至るまで、何度も失敗を重ねています。

Vintage Edison light bulbs on dark background with empty space for text.

近年ではほかにも、2002年にノーベル化学賞を受賞した島津製作所の田中耕一氏、2014年にノーベル物理学賞を受賞した名古屋大学の天野浩氏など、いずれも偶然の産物で画期的な発見・開発を成し遂げています。

散歩で見つける偶然

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アイディアを考えるとき、会社のデスクや会議室でパソコンとにらめっこをして考えていても、アイディアがわき出てくるとは限りません。最近は、コロナ禍で自宅に閉じこもっている方も多いかもしれません。そんなときは外に出て散歩したり、お気に入りのカフェでコーヒーでも飲みながら思考を巡らしたりすることをおすすめします。
できれば、パソコンはオフィスや自宅に残して、ノートと鉛筆だけを手に出掛けてみるといいでしょう。あくまでものんびりゆっくりリラックスして。そうすることで、いつもと違う風景が見えてくるに違いありません。

小説「大いなる遺産」で知られるイギリスの文豪チャールズ・ディケンズは、毎日決まって午後2時から3時間歩いたといわれています。ディケンズにとって散歩は、作家として大きな意味を持っていたそうです。ひとつは、ネタ集めとして街の様子を観察するため。そしてもうひとつは、執筆で行き詰まったときのストレス発散。そうやって、頭の鍛錬と心身のリフレッシュを図っていたのです。

ほかにも哲学者のカント、フロイト、キルケゴール、ルソー、音楽家のベートーベンやチャイコフスキー、科学者のダーウィン、アインシュタインなど、歴史上にはそうそうたる偉人たちが散歩を日課としていました。
ルソーは散歩をしながら浮かんだ思索をもとに、名著「孤独な散歩者の夢想」を書いたほどです。散歩を趣味とする知の巨匠たちが歴史上で多いのは、散歩が彼らにとって常にインスピレーションの源になったからなのかもしれません。

もちろん、街を歩くことだけが散歩ではありません。カントは散歩好きで有名でしたが、夕食は必ず誰かを招いて、会話を楽しんでいたそうです。それも、仕事の話は決してしなかったといいます。

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カントの肖像

アイディアのヒントを探るためには、図書館や書店を巡るのもいいでしょう。インターネットではある程度、検索キーワードをもとに目的をもって調べることが多いと思いますが、図書館や書店で無目的に本や雑誌を眺めていると、偶然の発見に出会うことがあります。
特に、書店は店舗によってその分類もさまざまなので、常に新しい発見があります。図書館や書店は、偶然から価値のあるものを発見するセレンディピティを磨く絶好の場なのです。

古書のある空間

カントが食事は必ず誰かとしていたように、異分野のいろいろな人と出会って刺激を受けるのが大好きな人たちは皆、新鮮な情報や考え方を仕入れ、「企画力=人を巻き込んで対話する力」を鍛える習慣があったようです。

「なぜ、私たちはコンテンツを制作するのか?」という原点に立ち返ってみましょう。私たちはユーザーの役に立ち、楽しんでもらうコンテンツを作るために企画を考えます。デスクにかじりついてパソコンとにらめっこをしていても、楽しく、刺激的な会話は生まれないのです。

アイディアを大量に出して「拡散」する

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「最も使えるアイディアは脱線したり、行き先が見えない会議から生まれたりするものです」

アマゾンの創業者で、2021年第3四半期にCEOを退任し、取締役会長となることを発表したジェフ・ベゾス氏はかつて、このような言葉を述べました。
アマゾンでは会議において、PowerPointで作成された箇条書き資料の使用が禁止されていることで有名ですが、このような会議に対する考え方が、同社を世界随一の企業に成長させた源なのかもしれません。孤高の天才といわれるベゾス氏でさえ、誰よりも会議による多くの人のアイディアを尊重しているのです。

アイディア出しを軸とした会議、いわゆるブレインストーミング(ブレスト)で軸となるのは、拡散と収束です。
拡散では「量」を求めます。最初はとにかく、議題とまったく関係なさそうなバカバカしいアイディアで構いません。とんでもなく、絶対実現できない荒唐無稽なアイディアで良いのです。これによって、予定調和的な想定内の正論から抜け出すことが可能になります。

ブレインストーミングを考案した、アレックス・F・オズボーン氏は、ブレインストーミングを効果的にするためのルールとして、下記の4つを挙げています。

<オズボーン氏によるブレインストーミングの4つのルール>

  • 判断を遅延せよ(Defer judgment.)
  • 量を求めよ(Strive for quantity.)
  • 突飛なアイディアを探せ(Seek wild ideas.)
  • 人のアイディアから連想し発展させる(Build on other ideas.)

拡散したアイディアは、すぐにコンテンツとして具現化しなくても気にする必要はありません。
また、飛躍や脱線を否定してはいけません。なぜなら飛躍や脱線は、最終的にたどり着くコンテンツを生むためのカンフル剤だからです。くすぶっている火に注ぐ油なのです。

拡散に必要な心理的安全性

最も効果的にアイディアを拡散するためには、「心理的安全性」が必要だといわれます。心理的安全性とは、チームメンバーに非難される不安を感じることなく、安心して自身の意見を伝えることができる状態のことです。
心理的安全性とは、1999年にハーバード・ビジネススクールのエイミー・C・エドモンドソン教授が論文で発表した概念で、その高さを示す「3つのサイン」として、下記の要素を提示しています。

<心理的安全性の高さを示す3つのサイン>

  • ポジティブな発言が多い
  • 日頃から成功だけでなく、ミスや問題についても話をする
  • 職場に笑いとユーモアがある

近年では、Googleがこれを自社で実証して、2015年に発表した「効率的なチーム」の5つの条件のひとつに組み込まれたことで有名になりました。

<Googleによる効率的なチームの5つの条件>

  • 心理的安全性
  • 相互信頼
  • 構造と明確さ
  • 仕事の意味
  • インパクト

アイディアを拡散するための具体的な方法

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アイディアを拡散するための具体的な方法には、「連想ゲーム」や「マインドマップ」「マンダラチャート」などがあります。

・連想ゲーム
かつて、「連想ゲーム」という昭和を代表するNHKの人気番組がありました。あるヒントとなる単語から連想して、解答の単語を当てるというとてもシンプルな番組です。
例えば、「赤い」「丸い」「青森」というヒントから「リンゴ」という単語を導くというように、正解の単語をたくさん当てたチームが勝ちというゲームです。昨今では、バラエティ番組の定番に「大喜利」「モノボケ」などがありますが、これも連想ゲームの一種といえるでしょう。楽しみながらやわらかい発想を鍛えるには、とてもいい手法です。

・マインドマップ
トニー・ブザン氏が提唱した、思考の表現方法であるマインドマップ。拡散の中でも、思考を整理しながら発想を広げていくのが特徴です。頭の中で考えていることを脳内に近い形に描き出すことで、記憶の整理や発想がしやすなります。表現したい概念の中心となるキーワードやイメージを中央に置き、そこから放射状にキーワードやイメージを広げてつなげていきます。

・マンダラチャート
マンダラチャートは、3×3の9マスの枠で構成される目標達成のためのフレームワークです。1979年に株式会社クローバ経営研究所代表(当時)の松村寧雄氏が考案しました。事業計画や企画作成、勉強、スポーツの練習など、あらゆるシーンに応用できるため、ビジネスに限らず広く活用されています。マンダラチャートも、マインドマップと同様に思考プロセスを可視化できるため、拡散しながらも支離滅裂になることを避け、論理的な思考展開が期待できます。

アイディアの拡散の目的は、自分以外の視点や切り口から刺激を受けることで、イメージを膨らませることにあります。
拡散は、集団の中で生まれるさまざまな視点や切り口を刺激にして、個人の創造性を育むための手法です。そして、思いもよらない発想が個人の中で生まれ、さらにその発想から、別の切り口の新しいアイディアが生まれるという、エコサイクルを作るためのものなのです。

量から質に「収束」する

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拡散が「量」を前提にアイディアを膨らます作業に対して、収束では「質」を求めます。収束は、大量のアイディアを整理しながら、結論に持っていく時間です。拡散で盛り上がっても、企画書にまとめようとすると意外とつまらなかったり、まとめるのが難しかったりすることがあります。それは、アイディアが散らかったまま、つまり収束の作業がないがしろになってしまっているためです。

前述のオズボーン氏は、収束のために下記の5つのルールを設けています。

<オズボーン氏による収束の5つのルール>

  • 肯定的であれ。アイディアの良いところに目を向けよ(Be affirmative.)
  • 配慮せよ。粗い判断をせず、すべてのアイディアを公平に検討せよ(Be deliberate.)
  • 目標をチェックせよ(Check your objectives.)
  • アイディアを改良せよ(Improve ideas.)
  • 目新しさをよく考慮せよ(Consider novelty.)

アイディアを収束させるための具体的な方法

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アイディアを収束させるための具体的な方法には、「KJ法」や「セブンクロス法」「5W1H法」などがあります。

・KJ法
KJ法は、文化人類学者の川喜田二郎氏が、データをまとめるために考案した手法です。拡散で出し尽くしたアイディアをカードや付箋に記し、グループ分けしたり、比較したり、ストーリー化したり、評価したり、反証したりして、実際に使えるアイディアにまとめていきます。学校の講義や企業の研修、ワークショップのような共同での作業にもよく用いられます。

・セブンクロス法
セブンクロス法は、アメリカのビジネス・コンサルタントのカール・グレゴリー氏によって考案された方法で、メンバーが課題解決のために共通理解するときなどに有効とされます。
ブレインストーミングで出てきたアイディアを整理して優先順位をつけ、まず何をすべきかを明らかにします。

<セブンクロス法の方法>

1. ブレインストーミングで出てきたアイディアを付箋やカードに書いていく

2. それらを大きく7つに分類する

3. 7つの項目を重要度順に1から並べる(横)

4. 各項目の中で重要度順に並べる(縦)

セブンクロス法のメリットのひとつは、出てきたアイディアの全体像が一目で把握できることです。全体像が把握できると見落としがなくなり、出てきた意見を無駄なく考慮できます。
さらに、重要項目が左上に集中していることで、何を優先しなければならないかが視覚的にもわかりやすいこともメリットといえます。この方法でまとめることで、話し合いがスムーズに行えるでしょう。

・5W1H法
5W1H法は、アイディアを5W1Hの項目に分類し、整理していく方法です。
一般的に、ビジネスアイディアの検討における5W1Hは、下記のようになります。

<ビジネスアイディアを出すための5W1H>

  • Who(誰に:ターゲット)
  • Why(なぜ、何のために:購買動機)
  • When(いつ:販売・提供時間、時期、期間)
  • Where(どこで:販売チャネル・ルート)
  • What(何を:商品・サービス、技術、価値)
  • How(どうやって:販売・提供方法、戦略)

5W1H法は、コンテンツのアイディアを探索、検討する初期のアイディア検討時よりも、ビジネスモデルとして企画していく段階で使うべき整理法といえます。

優れた芸術家は模倣し、偉大な芸術家は盗む

以上、アイディア発想のために必要な、「偶然」「拡散」「収束」の三原則についてご紹介しました。

アイディアは、一人で時間をかけて考えれば出てくるというものではありません。20世紀最大の天才画家ピカソは、「優れた芸術家は模倣し、偉大な芸術家は盗む」という格言を残しています。どんなに天才と呼ばれる人でも、偶然をチャンスに変え、多くの人の知恵を借り、論理的にまとめるプロセスを経て、初めてすばらしいアイディアにたどり着いているのです。

また、ビジネスの場でアイディアを拡散・収束させるときは、1回の会議時間内で、必ず結論を出すことを目標にすることが大切です。
時間を決めずにいいアイディアが出るまでという意識でダラダラやっても、あまりいい結果は期待できません。タイムキーパーを決め、緊張感を維持するほうが必ず良いアイディアが出るものです。アイディアを出しきれなかった場合は、次回の会議であらためて続きをやるようにしましょう。

アイディア発想の三原則【コンテンツづくりの三原則 第15回】【SEO内製化無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

コアウェブバイタル・ページエクスペリエンスアップデートに関するニュースまとめ

こんにちは!ナイル株式会社の青木です。

6月3日に大規模コアアップデートがついに実行されました。昨年12月以来約6ヶ月ぶりです。

今回のコアアップデートの特徴は6月、7月の2回に分けて実施される点です。
また、6月にはページエクスペリエンスアップデートの導入も控えており、プラスの影響があったとしても喜びにくく、マイナスの影響があっても「回復するのは?」と、何とも施策の成果が見えにくい2ヶ月になりそうです。

さて、本日は「コアウェブバイタル」「ページエクスペリエンスアップデート」に関する4つのニュースをお届けします!

※トピックは初級者~中級者くらいの方向けを想定して紹介します。

なお、本企画は取り上げるページを実際に読んでいただくことを想定しております。簡単なひとことコメントとお役立ち度(収集部隊の主観です)を参考に、該当ページを読んでみてください。

前回のニュース(2021年5月24日収集分)はこちらから

本日のSEOニュース

①Googleのページエクスペリエンスアップデートについて正しく理解しよう

記事紹介:Google Page Experience Update Launching Mid-June on Mobile First(Search Engine Journal)

お役立ち度:★★★★☆

ナイルのひとこと
導入が近づくページエクスペリエンスアップデートについて、改めて概要を把握しておきましょう。

  • ①導入タイミング→6月中旬。
  • ②導入後の流れ→8月までに徐々に効果が発揮し始める。
  • ③デスクトップ版の導入タイミング→未定だが、最終的には対象になる。
  • ④モバイルとデスクトップは統合して評価するのか?→しない。デスクトップページとは別にモバイルページを評価する。
  • ⑤影響は?→大きく順位変動を起こす想定ではない。

②コアウェブバイタルの指標を修正すると、導入前なのにランキングが上昇する理由

動画紹介:Google: Why Fixing Core Web Vitals Already Boosts Rankings(Search Engine Journal)

お役立ち度:★★☆☆☆

ナイルのひとこと
上記のように、ページエクスペリエンスアップデートはまだランキング要素ではありませんが、今回行われた改善でページスピードなどの、導入済みのランキング要素の改善につながったのでは?と説明されています。

ページスピードやSSL化、モバイルフレンドリーかどうかなどは、すでにランキング要素であることを忘れてはいけません。

コアウェブバイタルの指標を改善すること=順位改善するとは限りませんが、ランキング要素であることは間違いなく、下記の成功事例などと合わせて、改善の際のメリットと捉えたいです。

③コアウェブバイタル改善のビジネスインパクト

記事紹介:Core Web Vitals によるビジネス インパクト(Google Developers Japan)

お役立ち度:★★★★☆

ナイルのひとこと
この記事でとても参考になるのが、「どのような施策を行ったのか」や「その施策の効果」が記載されていることです。

「コアウェブバイタルを改善しないと!ただ、社内説得難しそうだな」「どのような施策があるのだろう?」という方はぜひ一読してみてください。

④CLSの定義を変更。各ツールも新指標で測定するように。

記事紹介:Google、CLSの定義を変更。ページエクスペリエンスシグナルは新CLSで評価する
PSIやLighthouse、CrUXレポートなど各種コアウェブバイタル計測ツールが新定義のCLSに対応 (海外SEO情報ブログ)

お役立ち度:★★★☆☆

ナイルのひとこと
「すでに改善してしまった!」という人には少々納得のいかないニュースかもしれませんが、CLSの測定方法が変更されました。

とても簡単に説明すると「ページ内で起きたズレをすべて累積するのではなく、一部のズレを用いてスコアを出すようになる」点が今回の大きな変更になります。よって、今回の仕様変更で悪化するサイトはありません。

CLSの改善手法自体が大きく変わることはありませんので、そこは安心してください。

まとめ

導入を直前に控え、コアウェブバイタル、ページエクスペリエンスアップデートのニュースが多くなってきましたね。

流石にこれ以上大きな仕様変更は起きないと思いますが、導入まで特に注視しておきたいトピックです。

みなさまのSEO施策にお役に立てるように、今後もSEOニュースまとめを平日数回更新する予定です。
また、SEO情報やセミナー情報などを配信しているメールマガジンもご用意しておりますので、よろしければご登録ください。

前回のニュース(2021年5月24日収集分)はこちらから

コアウェブバイタル・ページエクスペリエンスアップデートに関するニュースまとめナイル株式会社 - ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

コンテンツマーケティング戦略の必要性とは?戦略を立てる手順を紹介

コンテンツマーケティングは2010年頃から台頭したマーケティング手法ですが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から直接人と接触することが難しくなり、2020年頃から再び注目され始めました。しかし、コンテンツマーケティングという言葉は聞いたことがあっても、正確な意味や戦略の立て方について理解している人は意外と少ないのではないでしょうか。

コンテンツマーケティングは、単に「自社ブログやSNSを用いてコンテンツを発信する」というものではありません。課題を明確に認識し、それに沿った正しい戦略を立てなければ十分な効果が得られず、失敗する可能性が高くなります。
ここでは、コンテンツマーケティングの定義や戦略の立て方について解説します。

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そもそもコンテンツマーケティングとは?

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コンテンツマーケティングとは、「適切で一貫したコンテンツを配信することでターゲットを呼び込み、利益につながる行動を起こさせるマーケティング手法」です。

ここでいうコンテンツは、「ウェブサイトの記事や映像」だけを指すのではなく、ゲーム・アプリなどの体験型や、展示会イベントなども含まれます。自社のビジネスにプラスとなるよう、メディアやチャネルを選択し、適切なコンテンツを発信しなければなりません。

コンテンツマーケティングの戦略が必要な理由

コンテンツマーケティングを実施するからには、KGI(重要目標達成指標)があるはずです。KGIは、「顧客数を増やしたい」「自社のイメージアップを図りたい」「優秀な人材を集めたい」など、企業によって異なるでしょう。
コンテンツマーケティングはKGIを達成するための手段であり、KGIにたどり着くまでの手段を明確化したものが、コンテンツマーケティング戦略です。自社の課題は何か、解決するためにはどうすればいいのかを検討していく過程が、コンテンツマーケティング戦略の基礎となります。
続いては、コンテンツマーケティングを行う際に戦略が必要な理由を、具体的にご紹介します。

マーケティングにかけられる経営資源を有効活用するため

「オウンドメディアを立ち上げ、記事を配信する」「動画を制作してYouTubeにアップする」など、コンテンツマーケティングの施策はさまざまです。しかし、マーケティングに必要な経営資源(携わるスタッフや物資、資金、時間など)には限りがあります。
ですから、事前に適切なリソースを配分するため、戦略を立てておく必要があるでしょう。

ユーザーと正しくつながるための道筋を決めておくため

コンテンツマーケティングは、ユーザーとの接点を作るための手法ともいえます。コンテンツを提供することでユーザーと関係性を築き、「商品を購入してもらう」「自社のファンになってもらう」といった目的へとつなげます。
ただし、コンテンツを作って配信すれば、自動的にユーザーとの接点が生まれるわけではありません。ユーザーと正しくつながる道筋をたどるため、コンテンツマーケティングで戦略を立てておくことが重要です。

組織内のコンテンツの方向性を統一させるため

コンテンツマーケティングは手間がかかる手法で、複数人で運営体制を組むことが必須です。そのため、しっかり戦略を立てておかないと、組織内でコンテンツの方向性がバラバラになってしまう可能性があるでしょう。
コンテンツの方向性に一貫性がない場合、ユーザーにメッセージが伝わりづらく、意図した目的が果たせなくなってしまいます。

費用対効果を最大化するため

コンテンツマーケティングを実施するにあたって、誰もが最小限のコストで最大限の効果を得たいと考えるでしょう。闇雲に施策を展開して、「思ったより効果が出ない」「方向性が間違っていた」といったことがあれば、かけたコストは無駄になってしまいます。
戦略を練り、コンテンツマーケティングでの目標達成に向けて筋道を明確にしておくことが必要です。

コンテンツマーケティング戦略の立て方

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コンテンツマーケティングを実施する上で、戦略は欠かせないものです。コンテンツマーケティングを始める前に、具体的な戦略の立て方や手順について確認しておきましょう。

1. 現状の課題とコンテンツマーケティングのKGIを明確にする

まず、「広告費に対し顧客数が増えない」「リピーターが少ない」「製品の認知度が低い」といった、現状の課題を明確にしましょう。
課題をピックアップしたら、コンテンツマーケティングで達成すべき目標を設定します。「新規顧客数を増やす」「自社メディアへの再訪者数を増やす」「認知度を高める」など、課題に応じたKGIを設定してください。

2. ペルソナを設定する

ペルソナとは、マーケティングの対象となる架空の人物像を指します。誰と接点を持ちたいのか考えなければ、適切なコンテンツを作ることはできません。
自社の商品を買ってくれる人、魅力を感じてくれる人はどのような人なのか考えてみてください。ユーザーの年齢や性別はもちろん、居住地、職業、収入、趣味など、詳細な人物像を設定することで、提供すべきコンテンツの内容やチャネルが明確になります。すでに顧客となっている人やリピーターを参考にすれば、ペルソナを設定しやすいでしょう。

ペルソナについては、こちらもご覧ください。
集客効果のあるペルソナの作り方

3. カスタマージャーニーマップを設計する

カスタマージャーニーマップとは、ペルソナの思考や感情を行動と結びつけて時系列で表した図で、顧客視点で自社や商品、サービスを捉えることに役立ちます。
ユーザーが必要な情報は、フェーズによって異なるもの。ペルソナの思考や感情、行動を具体的に考えて、カスタマージャーニーマップとして図にすることで、接点を持つタイミングや適切なチャネル、コンテンツの内容が検討できるでしょう。

カスタマージャーニーマップについては、こちらもご覧ください。
カスタマージャーニーマップの作り方

4. コンテンツ方針とチャネルを決定する

どのようなコンテンツを制作するのか方針を決め、運営チームで共有します。その上で、どのチャネルでコンテンツを発信するか検討してください。
オウンドメディア、YouTube、SNS、アプリなど、さまざまなチャネルが存在する中、目的やペルソナに合わせてチャネルを選定しなければ、コンテンツを作成してもユーザーに届かない可能性があります。設定したペルソナとカスタマージャーニーマップをもとに、コンテンツの方針と適切なチャネルを決めましょう。
新規顧客数を増やしたりエンゲージメントを高めたりするためには、複数のチャネルをうまく使い分けることも重要です。

5. コンテンツ運用体制を構築する

運用チーム内で、コンテンツ制作のプロセスやそれぞれの役割を、明確にしておきましょう。自社で制作するのか、外注するのかでも、チームの体制は変わります。
例えば、ブログ記事を1本作るとしても、ライター、編集、校正・校閲という3つの役割があります。全体の統括を行うディレクターや、公開したコンテンツの成果を分析するアナリストも必要でしょう。場合によっては、ウェブサイトの作成やデザインを行うデザイナー、保守・管理を行うエンジニアが必要かもしれません。
一人で1つの役割を担うわけではなく、兼任する場合もあるでしょう。無理のない運用体制を組んでおかないと、リソース不足でコンテンツが制作できないといった事態に陥ることもあります。

6. 適切なKPIを設定する

設定すべきKPIは、KGIによって変わります。新規ユーザーを獲得したい場合のKPIは、PV数やSNSのシェア数、問い合わせの数などが挙げられるでしょう。既存顧客をつなぎとめたい場合は、エンゲージメント率やリピート率といったKPIが考えられます。
ゴールが曖昧なままでは、望む結果が得られません。自社のKGIに合った、適切なKPIの設定が必要です。

KPIについては、こちらもご覧ください。
オウンドメディアのKPI、どう設定すればいい?KGIとの違いも解説

7. コンテンツの内容を決定して制作、配信する

カスタマージャーニーに合わせて、具体的なコンテンツの内容を決め、制作しましょう。制作すべきコンテンツの内容はチャネルによって違いますし、単にコンテンツをたくさん作ればいいわけではありません。
また、自然検索からの流入を集めるために、ペルソナに合わせて適切なキーワードを選んだり、適切なページ構成にしたりといった、SEOも重要です。内容が優れていても、ユーザーに届かなくては意味がなくなってしまいます。

コンテンツの作り方については、こちらもご覧ください。
記事の作り方を5つのステップで解説!基礎からわかる完全ガイド

8. 効果測定し、適宜改善する

しっかり戦略を立てて実施しても、思いどおりの結果が出るとは限りません。施策を実行した後は必ず効果を測定し、適宜改善する必要があります。
効果測定と改善を繰り返していくと、設定したカスタマージャーニーやペルソナを見直す必要が出てくるかもしれません。また、コンテンツマーケティングの目的達成までには、ある程度の時間がかかります。「コンテンツを制作したら終わり」ではなく、随時効果をチェックして改善することが重要です。

戦略を立ててコンテンツマーケティングを成功させよう

コンテンツマーケティングは費用対効果の高い施策とされますが、「効果が出るまでに時間がかかる」「明確な目標値が決めづらい」といった課題もあります。

実施の前にしっかりと戦略を立てて、自社がどのような課題を抱えているのか、コンテンツマーケティングでどのように解決できるのかを検討しましょう。その上で、自社に最適なコンテンツマーケティングを展開することが重要です。

ナイルでは、オウンドメディアの戦略設計に関するサポートを承っております。SEOを中心に、幅広い施策をご提案することが可能です。

また、さまざまなコンテンツを作成して情報発信をしていきたいけれど、記事を書くリソースがないお客様には、コンテンツ制作代行のプランをご用意しております。まずはお気軽にご相談ください。

オウンドメディア・コンテンツ制作を成功に導くナイル流 コンテンツマーケティングの秘訣

コンテンツマーケティング戦略の必要性とは?戦略を立てる手順を紹介【SEO内製化無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

エキスパートによるレビュー付き!40以上のコンバージョン最適化ツールを紹介します。

Webマーケティングのあらゆる領域でツールの活用は欠かせないものとなっております。データの収集、分析、作業の簡易化など、その用途は様々ですが、適切なツール選びは非常に重要です。今回は、CXLより、エキスパートによるレビューも掲載した(一部、ついていないものもあり)40以上のツールを解説した記事を紹介します。CRO寄りのツールとなりますが、ツール選びに悩まれている方はぜひ参考にしてみてください。

人は自ら使うツールのツールとなってしまった

ヘンリー・デイヴィッド・ソロー

顧客体験の最適化の代理店であれ、コンサルタントであれ、もしくは、スタートアップや企業のインハウスであったとしても、適切なコンバージョン最適化ツールへの投資を決断することは重要である。

特定のツールの評価を尋ねられることは今までもあったが、それらをまとめた記事を作成したことはなかった。

このリストは機能や会社の規模などの条件でツールを絞り込めるようにしている。また、各ツールの特徴をざっと確認できるようにもしている。

AB Tasty

AB Tastyはフランス製のツールであり、大衆向けに開発されている。クライアントサイドのベイズ判定のA/Bテストと、一般的に行われている実験である、多変量解析を提供している。

Relay社ブラッド・マリキ氏によるAB Tastyのレビューを掲載しよう。

私はAB Tastyを多くの点で気に入っている。

ダッシュボードは、白の背景にテストのリストが表示されているのみだ。各テストには、、「編集」と「レポート」の2つのオプションがある。また、編集用のページと報告用のページはそれぞれ分かれている。シンプルで直感的と言える。

レポートは1つのページャーであり、信頼区間のグラフと、すべての目標が1つずつ表示されている。レポートの読み込みは多少遅いが、目標をフィルターとして使用する機能などを備えている。例えば、動画を再生したすべての訪問者のコンバージョン率のみを見ることなどができる。さらに、マウスの動きで目標を設定したり、ボットを除外することもできる。このツールを使うことで、詳細な分析が可能となるのだ。

エディタの動作はスムーズであり、それぞれのバリエーションと連携することができる。AB Tastyは、細かい点に配慮されており、それらは、より成熟したツールでは見落とされている点である。自身で設定した目標をコードに含めることができ、それが自動的にレポートに表示される。

レポートの各バリエーションにはプレビュー用のリンクが表示され、そのURLも非常にシンプルだ。ベータ版ではあるが、テストのアイデアを追跡するためのプランニング画面もある。

しかし、AB Tastyにもいくつかのデメリットはある。同期コードであってもフリッカーの問題があり、また、フリッカーを制御する機能にも限界がある。

一方、VWOには、フリッカーを回避するため、特定の要素を一時的に隠すという回避策が用意されている。AB Tastyには全データをエクスポートする機能がなく、ツールの表示内容に制限がある。レポートのタイムチャートは完全ではなく、フィルターを適用すると消えてしまう。

サポート内容は親切ではあるが、VWOやOptimizelyと比較すると、返事が遅い。返事が来るまでに数日、問題の解決に数週間かかることもある。

私は、こうした問題をAB Tastyに報告している。早急に修正してくれることを期待しているからだ。AB Tastyは素晴らしいツールになる可能性を秘めていると考えている。

Adobe Analytics

Adobe Analyticsは、AdobeのMarketing Suiteの1つである、強力なプラットフォームだ。
かつてはAdobe SiteCatalystと呼ばれていたが、リアルタイム分析、モバイルアプリ分析、ファネルトラッキング、プレディクティブインテリジェンスなど、求められる機能のほぼすべてを網羅しているツールだ。しかし、基本的には大規模事業向けのツールであり、価格も安くはない。

分析の専門家であり、コンサルタントでもあり、『Building a Digital Analytics Organization』、『Digital Analytics Primer』、『Ecommerce Analytics』などの著書があるジュアン・フィリップ氏のレビューを紹介しよう。

Adobeは、「Adobe Marketing Cloud」の1つとして、「Adobe Analytics」と呼ばれる一連の分析ツールを提供している。これらの分析ツールは、データの収集、レポート、可視化、ターゲティング、テスト、予測などに利用でき、モバイルを含む、あらゆるデジタル体験がその対象となる。

その他では、マーケティングオートメーション、Eメール、メディア最適化、オーディエンスのインサイト、デジタルとテレビとソーシャルを融合した体験の創造と提供、などの機能を提供している。このように、Adobeは複雑な環境を構築することができ、多くのマーケティング要件をワンストップで満たすことも可能である。しかし、それらがすべてではない。

Adobeの製品は、インストールベースが多く、最高品質と言えるツールもあれば連携が不十分なツールもある。

営業の対応は素晴らしいと言える。また、最高品質とはとは言えない製品を無料で提供することで、他社との競争を勝ち抜こうとしているとの話もある。無料であることが、競争力となることもあるのだ。

Adobe製品を導入するには複雑な作業が求められる。Adobeの機能やカスタマイズ性を考えれば当然のことではある。

購入後のサービスの評価は高いものではない。「取るに足らないもの」になってしまうこともある。Adobeは、顧客と詳細な質問に対応することがなく、場合によっては支払いが必要になると説明されることもある。

アカウントマネージャーは、顧客をランク付けしているとの話も聞く。価値の高い顧客には時間を割くが、それ以外の顧客には時間を割かないと言われることも。しかし、営業文化が強く、担当者の技量をもってすれば、更新時のヘルプは期待してよいだろう。

Adobe Target

Adobe Targetは大規模事業向けのツールだ。、ビジターベースの指標システムを巧みに活用している。エンタープライズツールの中でも最も人気のあるの1つと言えるだろう。

ここでは、アンドリュー・アンダーソン氏のレビューを紹介しよう。

賛成意見:
製品内ベースのセグメンテーションは最高である。GOやOptimizelyのようなツールと比較しても、真のユーザーベースにおける、より良いデータを提供してくれる。また、どのツールよりも柔軟性が高いことが特徴だ。Adobe Suiteの一部であり、Adobe Tag Management、AEM、Analytics、360 Profileなど、他のツールとの連携も可能だ。Adobeのコンサルティングチーム、このツールの理解が深いメンバーと協力することにより、他のツールよりも高い価値を実感できる。100万通りのことが行えることが、このツールの強みである。

反対意見:
このツールの欠点は、100万通りのことが行える、ということである(そして、Adobeは価値の低いことを行うよう、促してくる)。作業を行うための学習曲線が非常に険しいのだ。WYSIWYGの編集機能を有しているが、手書きでHTMLを修正するほうが早い。Adobe Analyticsとの連携やその他の製品の不備によって、以前は最高レベルのツールであったこのツールは、もはやアナリスト向けの製品になってしまった(テストを行う上で最悪の選択肢が2つあるが、その内の1つとなってしまっている)。

インターフェースは、ユーザーが間違いを犯すように作られているようだ。Target Premiumは、Conductricsに次ぐ高度な適応学習システムを提供しているが、理想的な動作のために、大量のデータを必要とする。Adobeのコンサルティングチームは、付加価値を提供することはなく、無意味な「イエスマン」になってしまったように思える。ツールをつなぎ、動作させるだけで進化を発揮することはほとんどない(これは全てのツールに言えることではあるが)。コストも高く、導入のしきい値も高いため、ほとんどの人がこのツールの本当のメリットを理解できず、使わなくなってしまう

全体の所感:
かつては市場で最も優れたツールであった。しかし、今ではそのポジションを失っていると言えるだろう。Offermatica、Omniture、Targetなどが登場する中で、徐々にその価値を失ってきている。さらに、かつては10年先を行くと評されたTouch Clarityのようなツールは、Test、Target 1:1、Target Premiumへと移行するにつれ、機能が低下してしまった。2010年代、製品管理やAdobe Marketing Suiteの中でのポジションが悪かったこともあり、あらゆる段階でその価値を失ってしまった。このツールの真の価値を得るためには、データに精通し、因果関係と相関関係を深く理解する必要がある。

この製品の価値を見出すことはできるが、多くの製品の罪の下にその価値が隠されてしまっている。平均的なレベルの作業者がこれらの機能を得るということは、赤ちゃんが拳銃を持つようなものである。何が起こるかを予測することはできないが、多くの場合、すべてが悪い方向に向かってしまうだろう。現時点では、このツールに投下する追加コストに見合う価値が得られないと言える。

Adobeには優れたセールスチームがあり、彼らは有益なアナリティクスを提供しているが、これが、かつての王者を支えている唯一のものであると言える。導入における高い障壁を受け入れることができるのであれば、VWOやOptimizelyのようなツールよりも高い柔軟性と価値を得ることができるはずだ。

しかし、多くの企業にとって、さらに安価で優れた別の選択肢があるはずだ。

Browserling

Browserlingは、ウェブベースのライブインタラクションのブラウザテストを提供している。

これにより、各ブラウザからの実際のビジュアルを得ることができる。また、あらゆるブラウザで注釈をつけたり、デザインのエラーを報告することも可能だ。

BrowserStack

BrowserStackは、ウェブベースのライブ・ブラウザのテストツールである。

ここでは、AWA Digital社ジョアン・ヴァン・トンダー氏のレビューを紹介しよう。

BrowerStackでは、OS、ディスプレイのサイズ、複数の種類のブラウザなど、あらゆる環境でテストを行うことができる。クロスデバイステストでは、Android、Windows、iOSなど、様々なモバイル環境をエミュレートすることも可能だ。

Google Analyticsのデバイスとブラウザのレポートの組み合わせも指示してくれる。

しかし、動作が遅いことはよく言われており、複数の設定でテストをする場合の課題となる。ローカルの仮想マシン並みの速度ではないことは明らかだ。しかし、手頃な価格で包括的なブラウザテストのシステムを手に入れることを考えると、大きな問題ではないだろう。

ChangeAgain.me

Google Analyticsを設定しており、スプリットテストを試してみたいと思っている企業にとって、ChangeAgain.meは非常に適したソリューションである。

他のスプリットテストのツールと異なり、訪問者数ではなく、実行したテストの数に応じて課金される。

コーディングスキルも必要なく、直感的なエディタで新しいテストを立ち上げることができる。

Clicktale

Clicktaleは、セッションリプレイ、ヒートマップ、コンバージョンファネルなどの機能を持つ、優れたツールである。

アナリティクスの第一人者であり、Analytics Ninja社の創設者であるイェホシュア・コーレン氏によるClicktaleについてのレビューを紹介しよう。

賛成意見:
Clicktaleではユーザーのセッションが記録でき、さらにそれを再生することも可能だ。この定性的なデータは、よく見慣れているGoogle Analyticsの定量的なデータとは全く異なるものであり、ユーザーの行動についての独自の見解を得ることができる。

Clicktaleを使用することで、マウスの動きやクリック数のヒートマップを把握することができる。モバイルデバイスでのトラッキングにも対応してる。Clicktaleのフォーム分析は優れており、他とは比較にならないものである。

コンバージョンファネルのレポート機能もあり、カスタム設定により、データを遡って適用することもできる。Clicktale社では、レポートの分母に「訪問者」を使用している(GAはこれを見習うべきだろう)。JavaScriptエラーレポート機能もあり、ページ毎で確認することができる(素晴らしい!)。

Clicktaleの 「イベント」APIは、カスタム変数で訪問をタグ付けする。ツール内のトラフィックにタグ付けをすることができ、カスタムセグメンテーションも可能とする強力な機能だ(”イベント”という言葉を用いるのは直感的とは言えないきがするが)。さらに、ユーザーインターフェースにも、重要なネイティブセグメンテーション機能がある。

反対意見:
Clicktaleは、クリックストリームのツールとは異なる方法でユーザーの行動を測定する。そのため、うまく答えられない質問も存在する。また、データモデルの性質上、特定の行動が時間の経過とともに何回起こったか、ということを追跡するのには適していない。
このツールでマーチャンダイジング分析を行うことは難しいだろう。他の分析ツールのように、チャネルごとの収益や広告費に対するリターンについてのレポートは得られない(表形式のデータをエクスポートする、などは期待しないほうがいい)。

このプラットフォームには、マルチチャネル分析とアトリビューションモデリングは存在しない。また、Clicktaleには、コホートやリテンション分析のレポートもない。製品の価格についての情報もWebサイトに掲載されいない。私が聞いた限りでは、「大企業」(つまり大きな収益を得られる顧客)に注力しているとのことだ。

Clicky

Clickyは(デイリーのページビューが3、000以下であれば)無料で利用することができ、Google Analyticsの代替となり得るツールとなっている。

Clickyは独自の機能(リアルタイム分析、ヒートマップなど)をいくつか有しているが、GAから完全に乗り換える価値があるとは言えないだろう。また、ヒートマップを使用したいのであれば、他の無料ツールがいくつもある。

Conductrics

Conductricsは先進的なツールである。A/Bテストと機械学習を融合させ、ユーザーごとに最適な体験を、自動的に提供することができる。

サーバーサイド、クライアントサイドのどちらのツールとしても使用可能だ。カスタマイズもお手の物である。

このツールに対する、アンドリュー・アンダーソン氏のレビューを紹介しよう。

賛成意見:
現在使用しているシステムとの統合の方法として、APIから1つのタグのソリューションまで、非常に高い柔軟性を誇る。単純なA/Bテストの利用ではなく、変化する状況に適応し、それに対する体験を生み出すための、能動的な意思決定装置として使用する場合、このツールの効果が最大限発揮できるだろう。

むやみに要素を追加するのではなく、必要な要素を選択できるため、他のツール(Adobe Target Premium、1:1、Touch Clarity、X+1など)と異なり、小さなサイトでもこれらの機能を実現することができる。システムは非常に堅牢であり、ばらつきが少なく、機能も充実している。ヘルプメニューはやや専門的であるものの、サポートの質は高い。

反対意見:
他のプログラム以上に、意思決定を行うさいには知識が必要とされる。特にビジュアル面において、レポートには改善の余地がある。ターゲティングレポートを読み解くには、多少の学習が求められる。潜在能力を完全に発揮するためには、多くのトラフィックが必要である。

全体の所感:
アダプティブラーニングのパーソナル化に本格的に取り組みたい場合、また、インタラクションにおいて柔軟性を求める場合、Conductricsは最適なツールであると言える。

OptimizelyやVWOのようなベーシックなツールと比較すると、多くの知識と学習が必要とされる。しかし、最終的には、他のツールよりも優れた機能と柔軟性を得ることができるだろう。

標準的なツールよりも優れているツールと言える。しかし、Fortune 100のような規模の企業には適していない。

Convert.com

Convert.com社は、簡単で手頃な価格のテストツールを開発した。VWOやOptimizelyと同様であるが、Convertはより大企業向けのツールである。

シドニー在住の応用行動科学者、かつ、CROコンサルタントのジュリアン・ル・ネストゥール氏のレビューを紹介しよう。

Convert.comは素晴らしいツールを開発した。OptimizelyやVWO使用しているあらゆるエンドユーザーやCROのエージェンシーは検討・評価すべきだ。世界的に見ても、Optimizelyと同等のテスト機能を有している。しかし、無料トライアルを除けは、Optimizelyよりも低価格になる。

Convert.comのチームはテストの経験が豊富であり、テスト設計・実行において手厚いサポートを提供してくれる。私個人の経験となるが、技術的な側面や問題はすべてサポートしてくれ、それらはプランの一部として組み込まれていた。

また、テストの作成を直接依頼することも可能だ。追加サービスとなってしまうが、チーム内にテストを行う人がいない場合は検討すべきである。(潜在的な)制限を挙げるとすれば、統計的有意性を測定するためのアプローチが伝統的なそれとなってしまうことになるが、それが重要であるかどうかは、テストのテーマに対するあなたの見解に依存するものである。

Crazy Egg

Crazy Eggは、ヒートマップ、クリックマップ、スクロールマップなどの機能を有している。ユーザーのサイト回遊を視覚的に把握することができる。

Crazy Eggについてのピープ氏のレビューは以下の通りだ。

予算の少ないユーザーのためのマウストラッキングツールである。基本的なヒートマップはあるが、セッション記録やフォーム分析はない。また、セグメンテーション機能も限られている。支払いは、年払いのみ。

Decibel

Decibelは、高機能で、大企業向けのカスタマーエクスペリエンスの分析ツールである。セッションリプレイ、ダイナミックヒートマップ、フォーム分析、行動アラート、エラーレポートなどの機能を有する。

Effective Experiments

Effective ExperimentsはCROの全体的なワークフローを管理するツールである。、CROがアイデアを格納し、テストを計画し、結果を見る、といったことを1つのプラットフォームで完結できる。

CROの時間を節約するための自動化機能も用意されている。自動レポートやA/Bテストツールとの統合などである。

Ethnio

Ethnioでは、Webサイトの訪問者から独自のテスターを募集することができる。テスターの募集に非常に役立つツールだ。

ここでは、AWA Digital社のCOOであるヨハン・ヴァン・トンダー氏のレビューを紹介しよう。

あなたのWebサイトを顧客が実際に操作する様子を見ることで、強力なヒントを得ることができ、Webサイトの最適化につなげることができる。こうすることで、一般的なユーザビリティテストのプラットフォームでありがちな、「定型」の回答を避けるための手段となる。

私たちはあらゆるCROのプロジェクトでEthnioを使用している。そして、リアルタイムで実際のユーザーを雇用しているのだ。エントリーをするためのポップアップを表示させ、訪問者に調査への参加を促している。候補者へは、選別用の質問に回答してもらい、その回答によって候補者を選別する。設定し、キャンペーンを開始することはすぐにできる。
また、Usertesting.comと統合することにより、自動調査することも可能だ。しかし、実際に私たちが試した限りでは、あまり良いものではなかった。ユーザーにサードパーティのツールをインストールするよう要求すると、ユーザーはその時点であきらめてしまうことが多いのだ。しかし、その候補者にすぐに電話をかけ、GoToMeetingのようなツールを使い、画面を共有して説明をすると、非常にうまくいく。顧客の肩越しにビデオを見ることができるのだ。

注意点としては、返答率が低い傾向があることだろう。そのため、大量のアクセスや大きなインセンティブが必要になることは考えられる。

Google Analytics

Google Analyticsは、マーケターによって使用されている、最も一般的な分析ツールだ。

Google Analyticsはほとんどすべてのツールと統合できる。使い方も簡単であるため、使用しない手はない。また、インストールは10分以内で完了する。

Analytics Ninja社イェホシュア・コーレン氏のレビューを紹介しよう。

賛成意見:
Google Analyticsは、あらゆるビジネス上の疑問に答えるために使用できる。このツールは多くの人に使われている。つまり、(少なくともざっくりとした内容は)使い方を知っていて、インターフェイスにも慣れている人が多いということだ。

また、無料と有料を含め、GA用のリソースは大量に存在している。Google Analyticsは、UIとデータビジュアライゼーション機能が優れているとされている。

GAは非常に強力なツールであり、大量のデータを驚異的なスピードで処理してしまう。多くのユーザーがこのあまりの速さに慣れてしまっているため、他のツールのレポートの取得に時間がかかると、それだけていら立ってしまうこともある。(350万行のデータをその場で計算するのに15秒もかかるなんて!」といった具合に。)

アトリビューションモデル、マルチチャネル分析、モーションチャート、eコマースレポートなどが、よく実装される機能として挙げられる。複数の処理をまとめて行うセグメンテーション機能は素晴らしいの一言だ。Google Adsとの統合も非常に密に行える。

Google Analyticsのチームは非常に強力だ。継続的に製品をアップデートしており、分析業界全体をけん引していると言えるだろう。Google Analytics Standardのソフトウェアライセンスは無料で利用できる。

反対意見:
Google Analytics Standardのライセンスは無料であるため、自身のビジネスに適した設定になっているるかどうか、それを確認するための時間とお金を投資する人が少ない。

GAは強固なツールではあるが、「そのビジネスへの対応」が完了しているわけではない。Google Analyticsのデータモデルはかなり厳格であり、データスコープなど、理解が難しい概念もある。そのため、複雑なツールとも言え、理解するのが難しい場合がある。

データが再処理されることはほぼ無い。つまり、誤ったデータを取り込んでしまったり、目標設定をミスしたりすると、きれいな白いズボンについた黒いシミのようになってしまう。ユーザーセグメント(この機能は素晴らしい!)は、93日間に制限されている。

他のツールと比べ、GAのコホート分析はややぜい弱だ。Google Analytics Standardは、日付範囲の50万セッションでレポートのサンプリングを開始するため、これは大規模なサイトに影響があるだろう。

最も重要なことは、GAはユーザーIDを遡ってステッチしないということだ。その結果、ユーザー/顧客分析をGAで行うことは難しい。これは、アナリストがGAで行いたいと考えている、最も重要な分析の1つであろう。

(「不自由である」とは強い言葉だ。しかし、認知や検討の段階にいるユーザー(ログイン前のユーザー)の行動を理解することは、ビジネスにおいて不可欠なのである。)

Google Forms

Google Formsは優れたアンケートツールだ。無料でありながらも、ほとんど全てのことができる。

ベルやホイッスルがないため、アンケートの見た目は地味になりがちではある。

Google PageSpeed Insights

Google PageSpeed Insightsは、ウェブページのコンテンツを分析し、そのページのスピードの改善方法を提案してくれる。

無料のツールであるが、その判断は厳しい。自身のサイトを分析した結果、モバイル体験のスコアが2桁前半(または1桁)であっても、驚かないでほしい。

Heap

Heapは、ウェブやiOSアプリにおける、あらゆるユーザーの行動を自動的にキャプチャし、そのすべてを後から測定することができる。

ピープ氏によるレビューを紹介しよう。

私がHeapを好んでいることは、特に設定をすることなく、すべてのイベント(クリックや送信など)をキャプチャできることだ。必要に応じて後からレポートを設定する必要はあるが、方法はとても簡単である。

ファネル分析、また、ユーザーの行動とコンバージョン率の相関関係を把握するために、非常に有益なツールと言えよう。

Hotjar

Hotjarは(ほぼ)すべてのことを行える。トリガーポールにとどまらず、ファネルトラッキング、セッションカム、ヒートマップなども使用可能だ。

利用金額も高くは無く、無料版も充実している。

Unbounce社のマイケル・アガード氏の意見を紹介しよう。

私はHotJarをベータ版から使用しており、今では非常に気に入っている。

HotJarは7つの機能を1つにまとめたツールであり、作業が非常に楽になった。複数のツールに料金を支払う必要はない。複数のアカウントを管理する必要もない。また、必要なインサイトを得るため、複数のスクリプトをページに実装する必要もないのだ。

あなたがコンサルタントであるなら、これらの作業がどれほど時間がかかるか、おわかりであろう。

インターフェイスも素晴らしく、とても使いやすい。私がこれまで使用してきた同様のツールは、UXのデザインが良くなかったため、ここで言及させていただいた。

次に、アレックス・ハリス氏の意見も紹介しよう。

マウストラッキングの動画機能は、Hotjarの中でも最高の機能の1つだ。この機能を活用することで、訪問客がページをどのように遷移したかを把握することができる。これにより、顧客の観点から、ユーザージャーニーを把握することができる。

さらに便利なことに、録画した動画や訪問者の属性ごとによって、フィルターを掛けることができる。例えば、数ページ以上進んだ訪問者を特定することもできる。こうすることで、1~2ページしか閲覧していないユーザーを監視する必要はなくなる。

また、特定のユーザーID、デバイス、地理情報、オペレーションシステム、ブラウザ、などに基づいて録画を見ることも可能だ。

このファネルトラッキングは、Google Analyticsのファネルレポートよりもはるかにわかりやすい。また、セットアップも簡単だ。さらに、特定のファネル内のポイントに到達した訪問者の動画を見ることもできる。こうした動画を確認することで、訪問者が離脱する理由を仮説立てすることに役立つのだ。

もちろん、このツールがさらに完璧になるために、いくつか要求したい事項がある。例えば、ドメインをまたいだトラッキングができないことは不満である。もし、ブログをサブドメインで作成している場合、メインサイトからサブドメインへの流れしか追跡できない。

Inspectlet

Inspectletは機能が豊富でありながら、安価なツールである。同様の価格帯やカテゴリ内の他のツールと比べ、より多くのクリックストリームのデータを収集し、分析することができる。

また、フォーム分析、セッションレコード、ヒートマップなども備えている。

Iridion

Iridionは専門的なオプティマイザーに注力した、ワークフローのツールである。

konversionsKRAFT社によって作られたこのツールは、アイデア出しから実装、アーカイブ、その他の機能など、テストプロセス全体に活用できる洗練されたツールである。また、Optimizelyのようなテストツールとの統合も可能だ。

また、数千ものA/Bテストによって培われた知識を備えており、より効果の出る実験を行うため、グロースハッカーやオプティマイザーの助けとなっている。

Lucky Orange

Lucky Orangeは「オールインワンのコンバージョン最適化ツール」を提供している。分析、レコーディング、ライブチャット、ヒートマップ、ファネル分析、フォーム分析、アンケート、などの機能を備えている。

Maxymiser

Oracle Maxymiserは非常に強力なツールであり、他のエンタープライズ向けの製品の中では、高額な部類に入る。

複数のソリューションに加え、柔軟性に富み、パーソナライズにも対応している。レビューによると、サービスやサポートも充実しており、UIもユーザーに気に入られているようだ。

しかし、高価であることがこのツールにおける大きな欠点である。小規模な組織にとっては、使用が難しいかもしれない。

Mixpanel

Mixpanelは、ファネル分析とユーザー行動分析の中で、最も人気のあるツールの1つである。

ほぼ全てのことが行えるが、設定は自ら行う必要がある。

LawnStarter社リヤン・ファーレー氏のレビューを紹介しよう。

我々は、ファネルのトラッキングとモバイル分析にMixpanelを使っている。このツールの素晴らしい点は、セットアップが非常に楽であり、高いレベルでのインサイトが得られることだ。また、トリガーとなる、SNSとEメールのプッシュ通知も素晴らしい。ちょっとした癖はあるものの、データの抽出も簡単である。

もちろん、デメリットもいくつかある。例えば、iOSではいくつかのバグがあるようだ。しかし、サポートチームが非常に親切に対応してくれた。

さらに、イベントに基づいてユーザーをセグメントする機能は無く、プロパティしか提供されていない。例えば、説明動画を見たユーザーのコンバージョンが他のユーザーよりも高いかどうか、などを確認する場合、他のツールのように簡単にはできない。

また、ファネルの設定を90日上に設定できない点も不満である。

MixpanelとGoogle Analyticsとの比較についてはこちらの記事を読んでいただきたい。

Mouseflow

Mouseflowはマウストラッキングのあらゆる機能を提供している。クリックマップ、ヒートマップ、スクロールマップ、ユーザーセッションの記録などが可能だ。

Optimizely

Optimizelyは、他を寄せ付けない程、A/Bテストツールのリーディングカンパニーである。

使いやすく、技術的な知識が無くとも、小規模のテストを実行できる。また、Stats Engineによって、初心者でも失敗することなく、テストを行うことができる。

Conversion.comのCEOである、ステファン・パブロヴィッチ氏のレビューを紹介しよう。

賛成意見:
パフォーマンスと配信が素晴らしい。我々は2012年にOptimizelyに切り替えたが、それはパフォーマンスを重視していたからだ。読み込み時間が遅くなったり、正確な測定ができないプラットフォームを利用することはできない。

また、Stats Engineも素晴らしい。Optimizelyは、Stats Engineを発表して以降、この業界のリーディングカンパニーとなった。従来は、応用の利かない統計学的な分析が蔓延していたが、そこからの脱却に成功したのだ。他のプラットフォームがOptimizelyを追随することは素晴らしいことである。

インテグレーションについても言及する価値がある。よく知られていない事実ではあるが、彼らの技術的なパートナーシップは素晴らしい。Mixpanelのようなツールにデータを取り込むことができ、洗練されたテストプログラムに大きな変化を与える。

開発者のサポートも充実している。我々の開発チームは、Optimizelyの大規模なドキュメントのライブラリーを気に入っている。新しい開発者がすぐに使いこなせるようになるのだ。他のエンタープライズ向けのツールと比較しても、テストのセットアップ方法もシンプルである。

反対意見:
Stats Engineは我々にとって長所でもあり、短所でもある。より洗練された分析に注力している点は評価できるが、Stats Engineが「ブラックボックス」であることについてはイライラさせられることもある。予測することが難しいため、伝統的な(そして、適切に適用された)統計分析に頼る場面もある。

クライアントサイドについても言及しよう。OptimizelyはクライアントサイドのJavaScriptによるアプローチであり、サイトのアーキテクチャに根本的な変更を必要とするテストにおいては、制限されることがある。また、サイトがシングルページアプリケーションを採用している場合、大規模な統合が必要となる。

American Express社のアラン・キーザー氏もOptimizelyを愛用している理由について語ってくれている。

我々がOptimizelyを好むのは、このツールが高速でテストを行える、信頼できるツールであるからだ。戦略家にとって、テストのセットアップが簡単でわかりやすい。また、APIを利用することで、開発チームが複数のバリデーションを持つテストを素早く構築することができる。

また、ドキュメントが豊富であり、活発なコミュニティがあることも、見逃せない点である。

PageSense

Zoho社のPageSenseは、複数の最適化機能を1つのツールとして提供しており、Webサイトのコンバージョンに役立つツールである。

PageSenseの主要機能を紹介しよう。

Webサイトの主要な指標を測定する、ゴールトラッキングとファネル分析
・Webサイトへの訪問者の行動を分析する、ヒートマップフォーム分析、セッション記録
・コンバージョン最適化のための、A/Bテスト、スプリットURLテスト

これは、CROのプロセスへの包括的なアプローチである。全ての機能にレポートをフィルタリングするためのセグメンテーション機能が備わっている。これらは、このお買い得なソフトウェアに新しく追加された機能である。

ホーバーが可能な大量のメニューのような、インタラクティブな要素の背後にあるデータを把握することができる点も魅力的である。

Pingdom Website Speed Test

Pingdom社のWebsite Speed Testを使用すれば、ページの読み込み時間をテストし、分析し、ボトルネックとなっている箇所を特定することができる。

Website Speed TestはPingdom社が提供する、複数あるツールの1つである。

このツールについてのピープ・ラジャ氏のレビューを紹介しよう。

このツールが、他の速度計測のツールと一線を画す点は、個々のファイルの読み込みにかかる時間を、ウォーターフォールのレポートとして提供してくれる点だ。

Webサイトの遅延の要因を特定することに非常に便利であり、私は他のツールと併用して、このツールを使用している。

Qualaroo

Qualarooは、オンページの調査ツールの中で最も人気のあるツールの1つである。

シーン・エリス氏が立ち上げ、その後大きく成長し、2020年にProProfs社に買収されるまでに至った。適切な顧客を適切なタイミングでターゲットすることに適しており、設定も容易だ。また、OptimizelyやMarketoとの統合も可能である。

オンボーディングも素晴らしく、他のツールと異なり、わかりにくい点は何も無い。説明ガイドで全てが明らかになっている。

UpliftROI社の創業者であるアンディ・ハント氏のレビューを紹介しよう。

全体的に、素早くテストを行うことができ、低コストの定性調査に最適なツールと言える。Qualarooの調査を行うことで、顧客への詳細なインタビューを行うよりも、迅速で低コストに重要な気付きを得ることができる。

賛成意見:
テンプレートがあらかじめ用意されている。定性調査に必要なテンプレートがすでに用意されているのだ。例えば、「このWebサイトでの購入をあきらめた要因は何ですか?」などである。こうしたテンプレートのおかげで、とても簡単で素早く調査を開始することができる。

ワンクリックで統合が可能である。OptimizelyやVWOのように、JavaScriptを1行追加するだけで、すぐに使い始めることができる。

アップデートも定期的に行われる。新規の回答を得るたびに通知が届き、また、週次のまとめも表示される。これにより、訂正調査の追跡が非常に簡単になる。

反対意見:
回答率は低い。アンケートに回答してくれる訪問者は1~3%だ。10~20件の回答を得るためには、月間で100~200件のコンバージョンが必要となる。もしくは、アンケートをファネルの上位にいる顧客に提示しなければならない。

品質にばらつきがある。回答の約20%は低品質である(オンラインの調査で真面目に回答してくれる顧客は、対面での調査に比べ、少ないだろう)。

課金は4半期ごとになっている。Qualarooは、月単位ではなく、4半期ごとの課金である。多くの場合は問題ないと思うが、短期的なプロジェクトの場合、問題が生じるかもしれない。

Qualtrics

Qualtricsは企業や大学でよく使われている、強力な調査ツールである。大量のデータの収集と分析において、他のツールの追随を許していない。

複数の企業と仕事をしてきた、オースティンでマーケットリサーチのコンサルタントをしているロブ・バロン氏の意見を紹介しよう。

2002年以降、プロボを拠点とするこの企業は、オンライン調査に基づくリサーチの最前線に立ち続けている。

解答者からのパネルを蓄積し、ユーザー主導の新しい手法を導入した。Qualtricsは、ソフトウェアをリースしている多くのCMOに好まれているツールである。

SessionCam

SessionCamは人気のあるユーザービリティツールである。セッション再生とマウストラッキングを主軸に、複数の機能を提供している。

AWA Digital社ジョアン・ヴァン・トンダー氏による、SessionCamについてのレビューを紹介しよう。

GAでファネルの視覚化を行えるため、ファネル機能を使用しないユーザーもいる。しかし、SessionCamでは、問題が発生した箇所をより詳細に把握することができるのだ。

ファネル内の特定の段階に関連するセッションをすぐに再生できるだけでなく、フォームが離脱の要因となっている可能性を正確に把握することにも役立つ。そのため、全体像の把握から開始し、さらに掘り下げることも可能であるのだ。

他のツールと同様、SessionCamでもヒートマップ、スクロールマップ、マウスムーブメントマップを作成することが可能だ。

GA、UA、Optimizely、VWOなど、他のツールと統合できることも魅力である。そのため、コントロールグループと実際のユーザー行動の差異を詳細に調べることができるのだ。スプリットテストを学習の場として捉えている方にとっては、非常に魅力的な機能であろう。

月額1,500ドルからという価格のため、多くの中小企業にとっては手の届かないツールであることは残念である。

また、ピープ・ラジャ氏によるレビューも紹介しよう。

SessionCamは醜いツールだ。仕事はできるが、見た目が良くない。ユーザビリティとユーザー体験が最悪なのである。多くのクライアントと一緒に使用してきたが、その面倒くささにイライラさせられたものだ。

データは良いが、このツールを使う体験はひどいものであった。また、フィードバックもあまり受け付けてくれない。

次に、Dataloop社キーラン・ショヘット氏のレビューを紹介しよう。

複数のマウストラッキングツールを比較した際、SessionCamのインターフェースが古臭いという事実は、使用を決断する妨げにはならなかった。

SessionCamはビジネスのニーズに合わせて、カスタマイズが可能なソリューションを提供している。サポートの対応も素晴らしく、顧客をパートナーとして扱ってくれ、多くの大企業と仕事をしている。また、セッションリプレイ、ファネルやヒートマップの分析に役立つツールをClickTaleよりも安価に提供してくれる。

SiteSpect

SiteSpectはプロキシサーバーを使用するテストツールだ。そのため、クライアントサイドの問題の多くを回避しつつ、サーバーサイドのツールの堅牢性を併せ持っている。

サイトスピードの最適化モバイルの最適化、パーソナライゼーションなど、様々な機能を持つのも、このツールの特徴である。

Building a Digital Analytics OrganizationDigital Analytics PrimerEcommerce Analyticsなどを執筆している、アナリティクスの専門家、かつ、コンサルタントである、ジョーダン・フィリップス氏のレビューを紹介しよう。

SiteSpectはテストツールと最適化ツールの中でも、世界的に有名なツールの1つである。この領域における先駆者であり、10年の歴史を持っている。このツールの技術は特許を取得しており、Webサイトのコードやモバイル体験を変更することなく、テストを測定することができる。

この技術を使えば、顧客が定義したパターンを照合し、パターン認識によってテスト内容を照合するため、遅延が発生することが無く、エラー回避も可能だ。また、テストのパフォーマンス速度を向上させる機能や、複数のテストを並行して行うための機能も備えている。

他のツールと異なり、SiteSpectはあらゆるマークアップ言語 (HTML、WML、JSON、XML)、スタイルシート(CSS)、スクリプト言語 (JavaScriptなど)をサポートしている。音声や動画を含む、あらゆる静的、動的、リッチコンテンツをテストすることが可能だ。SiteSpectは、包括的なモバイルテストのソリューションを初めて提供したツールでもある。

かつて、SiteSpectは専用のハードウェアが必要であったが、現在はクラウドやオンプレミス環境でも動作する。他のベンダーと同様、「フリッカー」の問題も解決しており、モバイルテストにおける革新を継続している。

ネガティブな面があるとすれば、技術的には複雑な製品であり、エンジニアのサポート無しでマーケターがすぐに使えるものではない。自身が行うことへの理解と、テストの計画を深く理解する必要があるツールでもある。

レポートのインターフェースには批判的な意見が多いが、業界標準として広く認められている。月額49ドルか、それ以上を支払いたい人のためのツールではない。テストと最適化に真剣に取り組んでおり、SLAの下、大企業の要求に応えるための技術を求めている企業にとって、強力なツールとなっている。

Survey Gizmo

Survey Gizmoは、簡単に作成できるオンライン調査を提供しているツールである。

無料版では機能が制限されていることを除けば、他のツールと似ている。基本的な機能は備わっており、インターフェースも素晴らしい。

高度なカスタマイズが必要であれば、有料版を使う必要があるだろう。

SurveyMonkey

SurveyMonkeyは、調査の作成と配信を行う、最も一般的なツールの1つである。

アンケートの作成とデータの分析を非常に簡単に行える。私も以前はこのツールを使用しており、賞のノミネートやリサーチプリジェクトのための調査などで活用していた。

このツールへの不満は特にないが、感動する体験でもない。仕事を忠実に行ってくれるだけだ。

マーケットリサーチのコンサルタントである、ロブ・バロン氏のレビューを紹介しよう。

簡単にリサーチを行えるツールだ。質問を考え、サンプルのサイズを決定すれば、SurveyMonkeyが独自のサンプルペースよりアンケートを実施し、その後の分析を行ってくれる。
簡単そうに思えるかもしれないが、SurveyMonkeyは質問を事前に検証したりすることはない。アンケートを作成し、質問数と解答者数に応じて金額が決定される。

こうしたアプローチの問題点は、経験が限られている顧客にとっても、有効なアンケートであるかのように見えてしまうことだ。

この点については注意が必要だろう。

TryMyUI

TryMyUIでは、(自身でテスターを募集すれば)可能な限りの人数をテストに参加させることができる。

Typeform

Typeformはのアンケートは素晴らしく、そして、美しい。この記事で紹介したアンケートツールの中で、最高のUXを備えているツールである。

質問をドラッグ&ドロップして作成できるため、とても簡単である。総合的に素晴らしい体験と言えるだろう。

このツールに対するピープ氏の意見を紹介しよう。

Typeformのフォームは最高に美しい。一般的に、人々はアンケートに答えることが好きではない。しかし、Typeformのユーザー体験は素晴らしいため、回答率は増加するだろう。管理画面も洗練されており、他のツールを圧倒している。価格も魅力的である(無料版も提供している)。

UsabilityHub

UsabilityHubは人気のあるユーザービリティツールである。

Unbounce社のマイケル・アガード氏はこのツールを好んでいる。彼の意見を紹介しよう。
UsabilityHubには素晴らしいユーザービリティツールが備わっている。私はコンバージョンリサーチにこのツールを使用している。特に、実際にテストを行う前の、仮説を確認するために活用している。

招待メールを送信し、プライベートのテストを行うこともできる。また、UsabilityHubのパネルを使い、ランダムに選択することやデモグラフィックに基づいて選択することも可能だ。

私が特に気に入っているツールを3つ紹介しよう。

5秒テスト

スクリーンショット(例:トップページのヒーロー画像)などのスクリーンショットをユーザーに表示し、その後の質問に答えてもらう。これにより、特定のページやコンテンツに対するユーザーの反応を把握することができるのだ。

重要な気付きを得ることができ、コンバージョンの妨げになっている要因を特定することができる。

クリックテスト

この機能では、ユーザーにスクリーンショットやワイヤーフレームを表示し、各要素をクリックしてもらう。

例えば、新しい価格表を検討している際、複数のパターンが視覚的にどのように影響するかを実験したりしている。価格表のワイヤーフレームをユーザーに見てもらい、最もお得と感じられるプランをクリックしてもらうのだ。

質問テスト

基本的な機能ではあるが、顧客からの気付きを得るための、非常に優れた機能である。

例えば、新しい見出しのテストに活用することが可能だ。2つのバージョンをユーザーに表示させ、異なるメッセージに対する反応を知るためのテストを行ったりしている。

UserTesting.com

UserTesting.comは、テスターを探す場所としては最大の規模を誇っている。

Optimizely社のクレア・ヴォ氏のレビューを紹介しよう。

恐竜が現存していた時代(つまり、2010年以前)、私はユーザビリティテストを対面形式で行っていた。これは、怪しげなリストから募集し、彼らをオフィスに招き入れ、Web体験をしてもらうというものであった。

うまくいくときは、セッション画面や音声を記録することができたが、基本的には、メモを取るメンバーを用意しなければならなかった。それも、手書きである。スタートアップ企業としては最悪の打ち手であったが、それが最善の手段であったのである。

UserTestingはこのような無意味な作業を不要なものとしてくれた。遠く離れた場所にいるテスターが、Web体験に関するリアルなフィードバックを提供してくれるようになった。自身のWebサイトと、ユーザーに達成してもらいたいタスクを設定するだけで、高品質で素晴らしい動画を手に入れることができるようになった。それも、1日もかからずに。

自身のWebサイトでうまくいっている箇所、うまくいっていない箇所について、盲目的な意見を排除し、偏見のない状態で知ることができる。このツールを使用することで、素晴らしい気付きを得ることができている。

賛成意見:

  • セッションの価格が低い
  • 対応が迅速
  • セッションの動画と音声の記録の品質が高い
  • デスクトップ、モバイル、タブレットで使用可能
  • スケジュール管理が容易

反対意見:

  • 規模を大きくした場合、割高に感じる
  • プロバージョンでないと、ターゲットそうと離れたテスターが割り当てられることもある
  • 大量のデータに基づいた、定性的なフィードバックが求められる

VWO

VWOは強力で、人気があり、簡単に使えるA/Bテストツールである。

「What You See Is What You Get(WYSIWYG)」というエディタ機能により、開発者の協力を得ずとも、マーケターが簡単にテストを作成することができる。

VWOには、SmartStatsと呼ばれる、ベイズ判定をベースとした機能を有している。これにより、意思決定を容易にし、テストの失敗を防ぐことができるのだ。

VWOは非常に包括的なツールである。ヒートマップ、クリックマップ、パーソナライゼーションツール、オンページアンケートなどの機能を備えている。

Perficient Digital社のCROディレクターである、アレックス・ハリス氏のレビューを紹介しよう。

VWOはコンバージョンテストの素晴らしいプラットフォームである。最も素晴らしい点の1つに、優れたインターフェースが挙げられる。個人的には、ユーザー体験が非常にフレンドリーであり、レポートのビジュアルも魅力的である。他のツールと比較し、レポートやチャートの分析が簡単に行える。その他の良い点としては、新しいテストを簡単に作成できることだ。シンプルで段階的なプロセスであるため、特に初心者にとっては、理解がしやすいツールと言えよう。

以前は、開発者に対して他のA/Bテストを勧めていた。しかし、VWOがコードのエディタを改善を行い、バグが多く、かつては頭痛の種であった課題が改善されている。

欠点としては、WYSIWYGについてのものであり、これは、優秀なオプティマイザーは使用すべきではないと考えている。

コードエディタが無い頃、WYSIWYGは本当に多くのバグがあった。例えば、テストを作成した際、コードを保存していないとバリデーションが壊れ、全てが台無しになってしまうこともあった。今はコードエディタしか使用していないため、そのような事態は避けることができているが、作業内容が失われてしまうこと以上に悲しいことはないだろう。

また、以前はサポート体制が不十分であり、対応が遅いこともあった。

WebEngage

WebEngageは素晴らしいツールだ。(割引のお知らせなどの)通知機能やアンケートなどの機能があり、非常に便利である。

スタートアップや小規模な組織の場合、無料プランでも十分だろう。トリガーとなるポップアップの作成や調査などのカスタマイズはできないが、目的に応じてシンプルに使用できる点は素晴らしい。

WebPageTest

WebPageTestは複数のロケーションからWebサイトのスピードテストを行えるツールだ。

無料ツールの中では最も詳細なデータを得られる。コンテンツを分割したチャート、ファーストビュー、リピートビューなどを備えている。非常に便利なツールではあるが、Googleのツールほど読みやすくはない。

Woopra

Woopraはリアルタイムのデジタル分析ツールであり、セットアップが簡単で、すぐに使用することができる。

リアルタイムの顧客分析、カスタマーファネル分析、イベントトラッキング、コホート分析など、優れた機能も有している。

基本的には、あらゆるタッチポイント(ウェブサイト、モバイルアプリ、ヘルプデスク、マーケティングオートメーションなど)のユーザーをトラッキングすることが可能であり、各ユーザーの包括的な行動データを構築することができる。特にスタートアップ企業にとっては有用だろう。

Woopraは匿名のWebサイトやモバイルアプリのユーザーを、最初の接触から本人確認ができるまで追跡する。ネガティブな面は、GAのようなユニバーサルツールと比較してしまうと、他のツールとの統合が限られている点だが挙げられる。

Zuko

かつてはFormisimoと呼ばれていたZukoは、優れたフォーム分析のツールである。The Next Webの表現を借りれば、フォーム分析版のGoogle Analyticsと言える。

このツールに対するピープ氏のレビューを紹介しよう。

フォームがある場合、そのパフォーマンスの分析が必要となるだろう。Zukoは、最適化に役立つ詳細な情報を提供するという仕事を十分にこなしてくれる。

特に、(機能しないことも多い)他のマウストラッキングツールと比較すると、フォーム分析の機能は非常に優れている。

メジャーなツールからあまり馴染みのないツールまで、非常に多くのツールを紹介した記事でした。これらすべてのツールに精通する必要は全くないと思いますが、自社に最適なツール選びを心掛けたいものです。また、ツールは活用して初めて意味がでてくるものですので、既存で使用しているツールを含め、最適な運用を目指したいと思います。

この記事は、Digital Marketing Training Delivered by The Best. に掲載された「40+ Conversion Optimization Tools (Reviewed by Experts)
Home
」を翻訳した内容です。


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「Multitask Unified Model」略して「MUM」という言語理解技術の登場

こんにちは!ナイル株式会社の青木です。

本日は小話なしで、「MUM」を含む4つのニュースを早速お届けします!

※トピックは初級者~中級者くらいの方向けを想定して紹介します。

なお、本企画は取り上げるページを実際に読んでいただくことを想定しております。簡単なひとことコメントとお役立ち度(収集部隊の主観です)を参考に、該当ページを読んでみてください。

前回のニュース(2021年5月14日収集分)はこちらから

本日のSEOニュース

①「Multitask Unified Model」、略して「MUM」という新しい検索技術

記事紹介:MUM: A new AI milestone for understanding information(The Keyword | Google)

お役立ち度:★★★★★

ナイルのひとこと
このMUMはまだ実装されていませんので、そこだけ誤解しないようにしてください。
記事などから読み取れる点を以下にまとめます。

MUM登場の背景

・現状のGoogleではかなり複雑な検索や言外の意味が含まれる検索に対して、適切な回答を出すのは難しい。(上記記事内の例など)

・そうした検索においてユーザーは平均して8つのクエリで検索を行い、情報を取得している。

MUMが可能にすること

・検索内容の意味、意図、各単語の理解を行い、そこから必要な情報を推測し、合わせて提供する。

・テキストだけでなく、画像を含めた様々な形式の情報を同時に理解できるようになる。
└靴の写真を撮って、これで富士山登れる?みたいな合わせ検索も将来的には可能になるかも。

・言語の壁を超えた情報提供が可能になる。

その他

・言外の情報も提供するため、バイアスがかかってはいけない。→調整中

今後数か月および数年以内に、MUMを利用した機能と改善を製品にもたらす。

・BERTと同様に、MUMはTransformerアーキテクチャ上に構築されていますが、1,000倍強力です。
理解だけでなく、生成できる点が大きな違い。

ナイルの所感

・導入されることによって、ユーザーの検索行動は変わるかもしれないが、検索意図自体が変わることはないので、コンテンツ制作においてはやることは変わらない。

・逆にその段階で思いついていない重要なポイントに関しても、MUMでユーザーに届けられるようになる可能性があるので、検索ボリュームに踊らされない本質的な情報提供を心がけたほうが良いと考えられる。

・とはいえ、実装されないとわからない部分が多いので、続報を待ちましょう。

②ページエクスペリエンスアップデート(ランキング)の対象をデスクトップに拡大する予定

動画紹介:Preparing for page experience ranking | Session

お役立ち度:★★★★☆

ナイルのひとこと
6月に導入が開始されるページエクスペリエンスアップデートは、スマホに範囲が限定されていますが、それに続いてデスクトップも対象になると発表されました。

スマホに限定せずUXは高い方がいいだろうという考えの元、デスクトップも対象に含まれるようになります。

明確な導入時期は未定ですが、スマホへの導入が完了した後に、実装されるものと思われるので、どんなに早くても夏以降と考えられます。

スマホと同様に順位への影響は大きくないと考えられますので、課題があるサイトは即座の対応ではなく、無理のないタイミングでの対応を推奨します。

③WebP(ウェッピー)に関する15の疑問

記事紹介:WebPってどうなの? すぐに役立つ問答集 2021年版(アイデアマンズブログ)

お役立ち度:★★★☆☆

ナイルのひとこと
WebPは同程度の画質のJPEGに比べ、圧縮率が高い画像のフォーマットです。

ただ、まだまだJPEGが主流なこともあり、実装となると不安な点もあると思います。そんな方はぜひこの記事を読んでWebPを正しく理解するところから始めましょう。

画像の枚数が多いECサイトやDBサイトでは表示速度改善などにとても有効に働く一方で、いくつか実装においては押さえておくべきポイントもあります。また、「データ転送量を減らすことにもつながるため、コストダウンに貢献する」というのは、とても参考になりました。

④リードを獲得するために

記事紹介:10 Lead Generation Tactics That Work (With Examples)(Ahrefs Blog)

お役立ち度:★★★☆☆

ナイルのひとこと
「コンテンツを作成したけど、一向に申し込みなどが増えない!」という場合には、ターゲットユーザーにリーチできていないケースも考えられますが、多くの場合は「適切にリードを生成する仕掛けが足りていない」ことの方が多いと個人的には考えています。

この記事ではそんなリード生成のヒントを紹介しています。
ポイントはユーザーとの接点を適切に広げることと、ユーザーの興味関心のレベルに合わせてコンバージョンポイントを調整するところにありますので、「コンバージョンが増えない!」という方は、この2点を中心に再検討してみてください。

まとめ

みなさまのSEO施策にお役に立てるように、今後もSEOニュースまとめを平日数回更新する予定です。
また、SEO情報やセミナー情報などを配信しているメールマガジンもご用意しておりますので、よろしければご登録ください。

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「Multitask Unified Model」略して「MUM」という言語理解技術の登場ナイル株式会社 - ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

YouTubeショートの機能を知っていますか

こんにちは!ナイル株式会社の青木です。

いよいよ来週5月18日(火)からGoogle I/O(年次開発者向け会議)が始まります。
SEOに限らずGoogleの様々な新情報が出てくると思いますので、とても楽しみです。

このニュースでも有益な情報は紹介しますが、興味がある方はぜひライブでも見てみてください。

SEOに関連するトピックはこちらのTwitterで紹介されています。

さて、本日は「CWVの調査」を含む5つのニュースをお届けします!

※トピックは初級者~中級者くらいの方向けを想定して紹介します。

なお、本企画は取り上げるページを実際に読んでいただくことを想定しております。簡単なひとことコメントとお役立ち度(収集部隊の主観です)を参考に、該当ページを読んでみてください。

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本日のSEOニュース

①h1について正しく理解できていますか?

記事紹介:H1 Headings: Over 50% of SEOs Doing it Wrong?(Search Engine Journal)

お役立ち度:★★★☆☆

ナイルのひとこと
h1だけでなくSEOの世界では「Googleはこう言っているけど、本当はこうなんじゃないか?」と考えたくなるようなものがいくつもあります。

しかし、Googleもわざわざ嘘をつくことはないと思いますし、多くの場合は我々が過去の慣習を引きずって、Googleの進歩、変化に追いついていないことが多いです。

h1の使用方法や影響についても、改めてアップデートしておきましょう。

②順位変動の原理原則を理解しておきましょう!

記事紹介:コア アップデートがないのにランキング変動が発生するのはなぜか?(海外SEO情報ブログ)

お役立ち度:★★★★☆

ナイルのひとこと
アップデート、コアアップデートそしてそれらによる順位変動を理解する上でとても参考になる記事です。

5月に入ってから海外を中心に順位変動が多く起きており、その中には大きく順位変動を引き起こすものもありました。
大きな順位変動といえば、コアアップデートが一番に浮かぶと思いますが、Googleが公表してくれるコアアップデートは正確には「broad core update」であり、broadではないコアアップデートはより頻繁に実施されていると考えるのが良さそうです、

③YouTubeショートの機能を知っていますか?

記事紹介:YouTube Shorts Launches 4 New Creation Tools(Search Engine Journal)

お役立ち度:★★☆☆☆

ナイルのひとこと
YouTubeショートは通常の動画と異なり、15秒から60秒ほどの短い動画を投稿する機能です。専用のブロックで表示され、スワイプすることで様々な動画を連続することができます。(インスタのストーリーやTikTokに近いです)

今回のニュースはそんなYouTubeショートのクリエーションツールが追加されたというニュースです。いきなり10分の動画を作成するのは難しいという方はこちらから始めると良いと思います。

日本ではまだベータ版ですが、近いうちに米国のように本実装されると思います。

YouTubeショート

④Google Search Consoleのデータの仕組みを理解できていますか?

記事紹介:Search Console を正しく活用するために知っておくべきこと(株式会社JADE)

お役立ち度:★★★★☆

ナイルのひとこと
Search Consoleは非常に優れたツールですが、全く制限がないかというとそういうわけではありません。普通に扱っていると、一定以上のデータは欠損したりすることもあります。

特に大規模サイトを運用されている方で、一日あたりの自然検索流入数が多い場合などは、この仕様を理解した上で、データを取り扱えるようにしましょう。

まとめ

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最後に告知です
来週2021年05月18日(火)15:00~15:30で30分で基本が分かる!インハウス(内製化)SEO実践ウェビナーを開催します。
今回は現在SEOコンサルを導入しているけれど、本当はインハウス化したい企業のご担当者さま向けに、 30分でインハウスSEOを実現するポイント、もしインハウスSEOが難しい場合はセミインハウスを実現していく考え方を共有します。30分という短時間でのウェビナーですので、下記バナーからお気軽にご参加下さい!

(クリックするとセミナー詳細ページに遷移します)

YouTubeショートの機能を知っていますかナイル株式会社 - ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

検索結果とマップパックを独占する、12の実績のあるローカルSEOのアドバイス

ユーザー行動の変化やモバイルデバイスの普及もあり、「近くの」何かを探す検索行動は日々増加していると思われます。いわゆるローカルSEOの範疇となりますが、Googleの検索結果も進化し続け、完全に無視はできない存在となっています。通常のSEOと同様、ローカルSEOにも様々なベストプラクティスが存在しますが、確実に押さえておきたいポイントをまとめた、Search Engine Journalの記事を紹介させていただきます。

競争が激化している今日の検索結果においては、ローカル検索での強力な露出は今までにないほど重要となっている。この記事で紹介する12のローカルSEOのアドバイスは、きっとあなたのお役に立てるはずだ。

特に、物理店舗を構えるビジネスでは、検索結果における露出の重要性は今まで以上に高まっている。

レストラン、小売店などのローカルビジネスにとって、あなたの商品やサービスを探している潜在顧客を獲得することは非常に重要である。

コロナウイルスは我々のビジネスのあり方を大きく変容させ、顧客による情報のニーズは高まるばかりだ。ローカルでの露出を高めることは、売上の発生と新規顧客へのリーチにとって、なくてはならないものとなっている。

しかし、自身のローカルリストが最適化されているかどうか、どのように判断すれば良いだろう。

以下に、私が実践している12のローカルSEOの戦術をご紹介する。あなたのビジネスの検索での露出向上に、きっと役立つはずだ。

ローカル検索のプラットフォーム

Moz、Yext、RIO、RenderSEO、Chatmeter、SweetIQなど、あなたの予算に合うローカル検索のプラットフォームはたくさんある。

プラットフォームを活用することで、リストの管理が非常に楽になる。いわゆるNAP(Name、Address、Phone number)と呼ばれる、店名・住所・電話番号の管理も含まれる。重複したデータの管理も含め、正確で一貫したデータを数百あるローカル検索エンジンやディレクトリサービスに提供しよう。

こうした管理を手動で行うことはとても時間がかかり、退屈な作業となってしまう。また、ローカル検索のエコシステムに対し、不正確な情報を提供してしまうことになるだろう。

備考:ECサイトの場合、Googleの新しい機能であるSWIS(See What is in your Stores)を活用してみるといい。

これは、Googleマイビジネスに在庫の現況を伝えることで可能となる。

日々、あなたの商品やサービスを探している顧客に対し、画像、Googele Shopping、GoogleマップなどのGoogleのプロパティで、商品リストに在庫状況を表示させることができる。

これに対応するプラットフォームの数は限られているが、無料である今のうちに試してみる価値はあるだろう。

構造化データの活用

Googleによるコンテンツの理解において、構造化データは非常に重要である。また、クリック数、表示回数、コンバージョン数の増加も期待できる。

この原則は、ローカル検索にもあてはまる

そのため、「local business」、「geocoordinates」、「postal address」、「reviews」などの構造化データを実装することは非常に重要であり、パフォーマンス向上の手助けとなる。

Googleマイビジネスの最適化

Googleマイビジネスを活用し、最適化していないのであれば、あなたの商品やサービスが重要な場所で表示される機会を逃していることを意味する。

Googleマイビジネスの最適化には、写真、メニュー、説明、サービス内容など、可能な限りの情報を入力することが含まれる。

適切なカテゴリに自身のビジネスを掲載していないブランドは多く存在する。

例えば、ピザ屋の場合、レストランとダイニングの両方に掲載することが可能だ。

これは、ローカル検索の最適化における、最重要項目の1つだ。メニューや説明などの情報をしっかりと記載するための時間を作ろう。

加えて、情報は常に最新の状態を保つことが重要だ。

例えば、「近くのタイ料理」と検索し、レビューが高く、営業時間内のレストランを探したとしよう。しかし、実際に車で行ってみたところ、一時的に閉店していた。このような場合、ユーザー体験は悪いものとなってしまうだろう。

このレストランが営業を再開したとしても、もう一度行こうという気が起きないかもしれない。

このように、店舗側がローカル検索の情報を更新し、一時的に休業していることを潜在顧客に明確に伝えることは、とても重要なのである。

テイクアウトに対応している場合は、ローカル検索を活用し、ダイニングルームは閉まっているがキッチンは営業している旨を顧客に伝えることができる。

加えて、Googleは店舗の営業状況をGoogleマップ上に表示することを開始している。

1店舗に複数の部門がある大規模な小売店の場合、下記のようにGoogleマイビジネスを活用し、それぞれの営業時間を表示させることができる。

必要に応じ、この機能を活用して情報を更新しよう。

  • 営業時間
  • 高齢者向けの営業時間
  • ドライブスルーの営業時間
  • デリバリーの時間
  • テイクアウトの時間
  • 訪問時間
  • 受け取りの時間

また、Googleマイビジネス内のQ&Aにもタイムリーな情報を更新しよう。

  • 休業や営業時間の変更
  • イベントの中止、チケットの払い戻しや交換
  • 電話やメールの件数と予測される遅延
  • 予約時の手続きの変更
  • 健康や安全対策の強化について
  • 提供するサービスの変更内容

イベントステータスの更新

イベントを開催する場合は、eventの構造化データを付与しよう。EventStatusは新しいスキーマのタイプであり、予定されているイベントの現在の状況をユーザーに伝えることができる。

属性は下記の通りだ。

  • EventCancelled:イベントはキャンセルされた。
  • EventMovedOnline:イベントはオンラインに移行された。
  • EventPostponed:イベントは延期され、新しい日程は未定。
  • EventRescheduled:イベントは延期され、新しい日付に更新された。
  • EventScheduled:イベントは予定通り開始される。

イベントの情報は、Webサイトでのマークアップや、Facebookイベント、Eventbrite、Meetupなどの外部ソースを通じて、あなたのビジネスのプロフィールに取り込むことができる。

リスティングの編集

常にリスティングの内容を確認し、特に以下の項目を注意しよう。

  • 営業状況の自動更新(「一時的に閉鎖」など)
  • 営業時間の変更が予定されている場合
  • 属性の変更が予定されている場合
  • ビジネスの詳細の変更が予定されている場合
  • その他、変更が予定されている場合
  • 無効なリスティング

評判の管理

ポジティブなレビューと良いユーザー体験を与えることが、ローカルのマップパックでの上位表示において重要である。ネガティブなレビューでも、ポジティブなレビューであっても、返答をしていないケースが多く見られる。

塗装業者を選んでいる場合、4つ星のレビューが20件、2つ星のレビューが5件あったとしたら、その業者に依頼することをためらうかもしれない。

ユーザーはレビューを信用している。また、ネガティブなレビューを放置しておくと、状況はさらに悪化していまう。

返信をしていれば、その返信が他のユーザーの信頼を高めることにつながり、別のビジネスチャンスが生まれるかもしれない。

備考:ポジティブなレビューも、ネガティブなレビューも、常に内容を確認し、対応しよう。また、自然なレビューを獲得することに注力しよう。加えて、ファーストパーティーのレビューをWebサイトに掲載しよう。

ローカルコンテンツの活用

SEOは、あらゆるデバイスやプラットフォームにおいて、ポジティブな体験を提供することで、エンドユーザーが情報を得る手助けをすることだ。

各地域に適応した、独自の高品質なコンテンツを掲載しよう。ローカルに特化したコンテンツは、近隣の潜在顧客に対する認知度の向上に役立つはずだ。

また、オンページの最適化として、地域固有の用語を含めるようにしよう。こうした情報を記載する対象は、見出し、タイトル、メタデータ、画像のaltテキスト、テキスト情報などが含まれる。

また、コロナウイルスに関連するコンテンツは常に用意しておこう。

エンドユーザーからの信頼を得ることにつながり、素晴らしいレビューの獲得も期待できる。

適切な予防措置をとっていることを伝えることで、顧客が食べ物をピックアップしに来たり、店内で買い物をする場合、より多くの商品やサービスを販売することができるかもしれない。

メッセージを活用した顧客との接点

Googleマイビジネスのアプリをダウンロードし、メッセージ機能をオンにしておき、顧客があなたに連絡が取れる状況にしよう。

電話での対応ができない場合、また、営業時間外の場合、メッセージ機能を活用することで、顧客は必要なサポートを受けることができる。

備考:自動のウェルカムメッセージを用意し、顧客に営業状況を伝えるようにしよう。

トレンドの把握

Googleトレンドをよく確認し、自身のブランドや業界に関連するキーワードやトピックに対し、検索における関心や行動の変化を把握しよう。

自身のビジネスにとって最重要であるキーワードを分析し、それらのキーワードに対し、検索がどのように推移しているかを確認しよう。

そして、Webサイトのパフォーマンスを計測し、ユーザーがコンバージョンするタイミングや、コロナウイルスの影響を考慮に入れ、予測を立て、レポートを作成しよう。

備考:ExplodingTopics.comでは、Googleトレンドのデータをもとに、「爆発的」なトレンドのあるトピックを表示している。市場調査や新規ビジネスの発見に役立つだろう。

音声検索とモバイルへの最適化

ユーザーは常に質問をしている。ユーザーが質問する相手がデジタルアシスタントであっても、あなたのブランドが答えを提供する必要がある。

また、Webサイトに最適化を施し、自身の商品やサービスに関する一般的な質問への回答を提供する必要もある。

掲載する内容のヒントを得るために、サイト内検索のデータやGoogle Analyticsのデータを確認し、ユーザーがどのような質問をしているか、確認しよう。

また、サードパーティー製のツールや、GoogleのPeople Also Askの機能も活用しよう。

さらに、ローカル検索の多くはモバイル端末で行われるため、高品質な画像、コンテンツ、素早いロード時間など、モバイル端末への最適化も怠らないようにしよう。

順位測定とランディングページの作成

ランキングが全て、というわけではない。しかし、ローカル検索の施策に対する効果測定の指標として、有益である。

良いユーザー体験を提供するためのランディングページを用意しよう。そのランディングページは、レスポンシブ対応、ロード時間の短縮、最新のスキーマコード、コールトゥアクション、デザイン要素などに対応すべきだ。

これらの全てが、あなたのブランドの上位表示とコンバージョンの向上に寄与する。

備考:多くのローカルプラットフォームでは、最適化されたランディングページがすでに用意されている。社内で新たにテンプレートを構築する必要がなく、すぐにページを作成することができる。また、ページのホスティングも行ってくれるため、社内のリソースをほとんど必要としないだろう。

リンクが依然として重要であることを忘れべからず

ローカルや一般的なサイト、ブログなどを常に調査し、質の高いリンクを獲得する機会を探そう。

良いコンテンツを保持し、ユーザーからの評価も高いコンテンツからのリンクを獲得することができれば、信頼と信用を得ることにつながる。

ローカルをターゲットとしたリスティング広告やブログからの掲載も検討しよう。

これは、あなたのWebサイトの露出を高めるために、今でも非常に重要な要素である。

ローカルでの存在感を強めることは、競争が激化している現在の状況において、今までにないほど重要となっている。

ユーザーはあなたのブランドに関連する商品やサービスを探している。彼らに対し、あなたの存在を訴求しよう。

今回の記事で紹介したアドバイスに従うことで、検索結果の上位に表示され、ローカル検索を支配することができるだろう。

ローカル検索の領域においては、Googleも次々と新しい機能や表示方法を提供しており、これらの情報は常にキャッチアップしておきたいものです。こうした、新しい機能を実装することで新たな露出を獲得できるかもしれません。また、機能は同一であっても、伝える内容などは時流に即したものにしていきたいです。多少の手間はかかってしまうかもしれませんが、それに対するリターンを考えれば、対応の時間を割くことは無駄ではないと思いました。


この記事は、Search Engine Journal に掲載された「12 Proven Local SEO Tips to Dominate the SERPs and Map Pack」を翻訳した内容です。



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【無料ダウンロード】「SEOの基礎ガイド」をリリースしました

こんにちは、SEO Japan編集部です。

この度、ホワイトペーパー「Webサイトの集客力を向上させるSEOの基本」を作成・リリースしましたのでお知らせいたします。
※ダウンロードはこちらから

今回のホワイトペーパーは、SEOの基本を押さえられる汎用的なSEOガイドとなっています。

SEOは業種やサイトの性質や、お客様の運用状況によって、施策の内容が大幅に変わる取り組みです。

しかしながら、ベースとなる考え方は同じであり、社内でSEOへの認識を統一しておくことが成果創出へと繋がります。

ぜひ社内でSEOを実施するにあたり、社内の勉強会や認識統一などの用途で活用いただけますと幸いです。

ホワイトペーパーの目次

  1. SEOの概要
  2. SEOの3つの軸
  3. 成果を出すために必要な考え方
  4. SEOの流れ

※全53ページ(会社概要を除く)

ダウンロードはこちら

ダウンロードは以下のページよりお願いいたします。

>>Webサイトの集客力を向上させるSEOの基本

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オウンドメディアリクルーティングで採用を強化する方法

会社にとって、人材は宝。いかに良い人材を採ることができるかどうかが、事業の行く末のカギを握っているといっても過言ではありません。少子化や働き方の多様化により、従来の求人広告では人材が集まりにくくなっている中、注目されているのがオウンドメディアリクルーティングです。

ここでは、オウンドメディアリクルーティングを活用して、採用を強化する方法について解説します。

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オウンドメディアリクルーティングとは?

オウンドメディアとは、「自社で保有するメディア」のこと。そして、オウンドメディアリクルーティング(Owned Media Recruiting)とは、「オウンドメディアで自社の魅力を発信し、適した人材を採用すること」を意味します。頭文字を取って「OMR」と略すこともあります。

オウンドメディアを通して情報発信することで、企業が求めている必要な人材のイメージが明確になるのが、オウンドメディアリクルーティングの大きなメリットです。これにより、採用のミスマッチが起こりにくくなります。

オウンドメディアのリクルーティングとは

求人サイトにはないオウンドメディアの強み

オウンドメディアリクルーティングの特徴を把握する上で、求人サイトとオウンドメディアの違いを確認しておくことが重要となります。

ここでは、求人サイトと比較した、オウンドメディアの強みについて解説していきましょう。

多様な情報を発信できる

求人サイトでは、職種、給与、勤務時間といったように、掲載内容の項目があらかじめ決まっています。また、レイアウトや文字数が固定されていることがほとんどです。

一方、オウンドメディアであれば、多様な記事を用意することができます。現役社員のロングインタビューや事業内容の詳細レポート、あるいは職場周辺のグルメ情報など、深くて幅広い情報を掲載することによって、自社の魅力を伝えていけるのです。

掲載期間をコントロールできる

一般的に、求人サイトは掲載期間が決められており、応募が集まらなかったとしても、掲載が終了してしまいます。

その点、オウンドメディアでは、自社で掲載期間をコントロールすることが可能です。また、比較的短いスパンで記事を更新できることも、オウンドメディアの強みといえるでしょう。適した人材を獲得するために、能動的な働きかけを行うことができるのです。

継続的にユーザーと接点を持てる

採用サイトでは、求人の掲載期間のみ、ユーザーと接点を持つことになります。

一方、オウンドメディアでは、情報発信を通じて、継続的に求職者と接点を持つことができます。オウンドメディアを通して、求職者と中長期的な関係を構築できる可能性が高くなるのです。

オウンドメディアリクルーティングが求められる背景

今、なぜオウンドメディアリクルーティングが求められているのでしょうか。どのような時代背景があるのか、確認していきましょう。

売り手市場による採用難

少子高齢化によって、とりわけ若い層の人材を確保することが、難しくなってきています。そのため、採用する企業側から、求職者に積極的にアプローチしていく必要があるのです。

このような採用難の時代を受けて、さまざまな記事で求職者にアピールできるオウンドメディアリクルーティングに、注目が集まっています。

働き手の価値観の多様化

勤務先に滅私奉公すれば、安定した人生を送れる。もはや、そんな時代ではなく、働き手の労働に対する価値観が多様化しています。ライフ・ワークバランスがうたわれて、リモートワークや時短勤務も普及しました。職場を選ぶ際には、「自分らしく働けるかどうか」が重視されているといっていいでしょう。

言い換えれば、仕事内容や待遇面だけではなく、「企業の理念に賛同できるかどうか」「いっしょに働きたいと思える職場環境なのか」といった点について、求職者が重視する時代なのです。求職者に働きたいと思ってもらえるために、自社の魅力を伝えるオウンドメディアリクルーティングが効果を発揮していくでしょう。

求職者の情報収集の活発化

求職者は、これから採用面接を受ける会社について、さまざまなリサーチを行います。スマートフォンが普及した今、気軽に情報にアクセスできますので、求職者は以前に比べて、質の高い情報を多く求めるようになってきているといえるでしょう。

そこで、オウンドメディアリクルーティングで多様な情報を用意することで、求職者が求めている情報を提供できる可能性が高まるのです。

オウンドメディアリクルーティングのメリット

オウンドメディアリクルーティングには、さまざまなメリットがあります。オウンドメディアの特性を活かして、どのような採用活動ができるのかを把握しておきましょう。

採用オウンドメディアのメリットとは

検索やSNSを通した求職者との接点が生まれる

オウンドメディアで情報発信をすることで、求職者との接点が生まれる可能性があります。

例えば、SEO(検索エンジン最適化)を意識して求職者のニーズに合わせた記事を作ることで、検索エンジンからの流入を増やすことが可能です。さらに、TwitterやFacebookなどのSNSでシェアしてもらえるような内容であれば、拡散して読んでもらえる可能性が高まるでしょう。

自社の魅力をさまざまな方法で届けることができるのは、オウンドメディアリクルーティングのメリットです。

採用後のミスマッチを減らす

オウンドメディアリクルーティングを活用することで、企業内での働き方について情報発信できるため、求職者は働く姿をイメージしやすくなります。これにより、採用後のミスマッチを減らすことにもつながっていくのです。例えば、実際に働いている人の一日のスケジュールや、現場の声を丁寧に拾って記事化してもいいでしょう。

その際、自社の実状に即した情報発信をするように、注意してください。取り繕った内容で情報発信することは、企業側および求職者、どちらにとってもマイナスでしかありません。

潜在層にアプローチできる

今はまったく求職の意思がない潜在層へのアプローチも、オウンドメディアリクルーティングでは可能になります。採用オウンドメディアの記事であっても、企業内の働き方については多くの人が関係することなので、記事の内容によっては求職者以外にも読んでもらえることがあります。継続して接点を持つことができれば、自社ブランディングにもつながるでしょう。

自社の存在を知ってもらうことができるのは、オウンドメディアリクルーティングの大きな強みです。

オウンドメディアの効果を分析し、改善できる

オウンドメディアを活用することで、「どのような記事が多く読まれたのか」「どのくらいの滞在時間なのか」といったように、ユーザーの動きを分析することができます。例えば、採用情報ページにアクセスした後に、どのような記事を読んでいるのかといった動線をつかむことが可能です。しっかり分析を行うことで、改善できるポイントが見えやすくなるでしょう。

オウンドメディアリクルーティングの注意点

オウンドメディアリクルーティングでは、いくつか注意すべきポイントもあります。どのような点に気をつければいいのか、しっかりと把握しておきましょう。

長期の運用が前提

オウンドメディアは短期的に効果を出すことは難しく、長期的な運用が前提となります。オウンドメディアリクルーティングを行うにあたっては、数年単位で運用することをおすすめします。どのような情報を求職者が求めているのかを意識しながら記事内容を決めて、情報発信を継続していきましょう。

また、ほかの採用手段を進めながら、さらに詳しく自社を知ってもらう受け皿として、オウンドメディアの記事を活用する方法もあります。オウンドメディアリクルーティングを実施する前に、オウンドメディア自体の目的を設定し、活用方法についてもイメージを固めておくといいでしょう。

記事づくりにおいて体制構築が必要

オウンドメディアリクルーティングを実践しようとメディアを立ち上げたものの、更新がすっかり滞ってしまった…。このような状態ですと、かえって企業のマイナスイメージとなりえます。

見切り発車ではなく、記事の制作体制をしっかり構築してから、オウンドメディアの運用を進めていきましょう。無理なく記事の更新ができる体制を社内で整えてから、運用をスタートさせてください。

また、記事づくりを外注するのもひとつの手です。プロの編集者やライターがいることで、安定的に質が高い記事を更新することが可能になります。

情報発信への社内の理解が必要

オウンドメディアリクルーティングの場合、記事づくりには社内の協力が欠かせません。社員インタビューや社内で行われている取り組みへの取材を行うことが必要になります。場合によっては顔出しをお願いすることもあるでしょう。もちろん、無理強いはいけませんが、記事づくりにおいて社内理解は必要不可欠です。

オウンドメディア運営のコストがかかる

オウンドメディア運営には、当然コストがかかります。オウンドメディアの立ち上げには、デザイン費やコーディング費が発生しますし、運用する上では、記事制作費やレンタルサーバー代などがかかります。

オウンドメディアは効果が出るまでに時間がかかることを前提としながら、発生するコストについては細かく把握しておきましょう。

オウンドメディアの費用についてはこちらもご覧ください。

オウンドメディアの費用は立ち上げ・運用でどのくらいかかる?

オウンドメディアリクルーティングの事例

オウンドメディアリクルーティングで、どのような成果を上げることができるのか。その具体的な事例として、弊社の採用オウンドメディアである「ナイルのかだん」をご紹介します。

ナイルのかだん

ナイルのかだん

「ナイルのかだん」は、2018年にリリースした採用オウンドメディアです。ナイルで働いている人の様子や会社のカルチャー、最近の取り組みなどを紹介しています。

ナイルでは、2019年と2020年、いずれも100名規模の採用実績があり、そのうち半分が中途採用です。エージェントや転職媒体よりも自社サイト経由のほうが、内定承諾率が高くなることが数値で明らかになっています。オウンドメディアリクルーティングとして「ナイルのかだん」が少なからず貢献したことで、採用数アップという結果につながったと考えられます。

また、「ナイルのかだん」の記事読了率から、応募者のウェブ行動がわかるようになりました。例えば、新規ユーザーであれば、「ナイルのかだん」の記事読了率は、50%にも達しません。ところが、リピートユーザーの記事読了率は、新規ユーザーの2倍近い数値となっています。

このリピートユーザーの多くは、ナイルに応募している人です。つまり、面接前に「この記事を読んでください」とこちらから情報を伝えているため、きちんと最後まで読んでくれていることがわかります。

限られた面接の時間の中だけで、お互いの個性を知るのは難しいもの。選考中の応募者ほど読了率が高いのは、オウンドメディアリクルーティングが、ミスマッチを防止する可能性を示唆しているといえそうです。

人材難に陥る前にオウンドメディアリクルーティングの活用を

採用活動を求人サイトに委ねるだけでは、適した人材の確保が難しくなっており、今後もこの傾向は続くでしょう。最終的に、採用が決まるかどうかは「縁」ですが、その縁がつながる可能性を高めてくれるのがオウンドメディアリクルーティングです。

オウンドメディアという特性上、効果が出るまでに時間がかかりますが、オウンドメディアリクルーティングでは、自社の強みをしっかり知ってもらった上での採用活動が可能になります。深刻な人材難に陥る前に、ぜひオウンドメディアリクルーティングの活用を検討してみてください。

なおナイルでは、オウンドメディア全体の戦略設計から対応することができます。また、さまざまなコンテンツを作成して、情報発信していきたいけれど、記事を書くリソースがないお客様に、コンテンツ制作代行のプランをご用意しております。まずはお気軽にご相談ください。

オウンドメディア・コンテンツ制作を成功に導く ナイル流 コンテンツマーケティングの秘訣

オウンドメディアリクルーティングで採用を強化する方法【SEO内製化無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

2021ゴールデンウィーク期間のSEOニュース

こんにちは!ナイル株式会社の青木です。

ゴールデンウィークを挟んで久々の投稿になってしまいました。楽しみにされていた方、大変お待たせしました。

さて、今年のゴールデンウィークは家で過ごされた方も多いと思いますが、それでもある程度は渋滞が発生したようで、ニュースで取り上げられていました。

ちなみにGoogle検索で「渋滞」とか「渋滞情報」などの検索を行うと、以下のように渋滞情報が表示されます。

「渋滞」の検索結果

心置きなく外出できるようになった際など、是非活用してみてください。

本日は特別編として、ゴールデンウィーク期間のSEOニュースをまとめてご紹介します。

※トピックは初級者~中級者くらいの方向けを想定して紹介します。

なお、本企画は取り上げるページを実際に読んでいただくことを想定しております。簡単なひとことコメントとお役立ち度(収集部隊の主観です)を参考に、該当ページを読んでみてください。

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本日のSEOニュース

①2020 年の Google の検索スパム対策

記事紹介:2020 年の Google の検索スパム対策 | Google 検索セントラル ブログ | Google Developers(Google 検索セントラル)

お役立ち度:★★★☆☆

ナイルのひとこと
人工知能を用いた検索スパム対策の概要を紹介した記事です。我々が安心して検索結果をクリックできるのはこうした仕組みの元で成り立っているのかと勉強になります。

また、そうしたスパムだけでなく、オンライン詐欺などへの対応も紹介しています。

②〈2021年版〉いつ、どのようにバックリンクの否認を行なうべきか

記事紹介:When & How to Disavow Backlinks in 2021(Moz)

お役立ち度:★★☆☆☆

ナイルのひとこと
基本的にリンクの否認は行わなくて大丈夫ですが、どういった時にリンク否認を行なうべきかは知っておいた方がよいでしょう。

記事内のチャート画像をベースに知識として身につけておきましょう。

③Googleは再び人々が旅行するために、3つの機能を追加しました

記事紹介:Google Adds 3 New Features For People Ready to Travel Again(Search Engine Journal)

お役立ち度:★★★☆☆

ナイルのひとこと
「最新の旅行ガイダンス(コロナウイルス関連の旅行の制限など)」「目的地のアイデア」「ロードトリップ計画機能」の3つの機能です。

すでにワクチン接種が進んだアメリカでは、人々の旅行意欲も高まっていますので、良い機能だと思います。

※ロードトリップは数百キロ・数千キロの道のりを主に車で巡る旅のことを指します。

④AMPとGoogleトップニュースのランキングに関して

記事紹介:AMP & Google Top Stories Rankings: An Independent.ie SEO Case Study(Search Engine Journal)

お役立ち度:★★★★☆

ナイルのひとこと
CWVが導入されることから、ランキング対策のためAMPを導入しようとしている人に特に読んでほしい記事です。

驚いたのは、AMPが実装されていない場合でも、トップニュースに出る場合があるということです。これは今後CWV実装のタイミングで導入されるはずだったのですが、一部ニュースは非AMPでも表示されているようです。

また、このサイトにおいてはAMPがトラフィックを伸ばしていたわけでなく、AMPをやめたところAMPと非AMPのトラフィックが統合されたという見解も出しています。

この記事ですべての結論を出すのは難しいですが、AMPを何のために実装するのか、改めて考える必要がありそうです。

⑤米国Google Search Consoleに、インデックス問題の報告機能が実装

記事紹介:Google lets you report an indexing issue(Search Engine Land)

お役立ち度:★★★☆☆

ナイルのひとこと
新機能として、Google Search Consoleより、インデックスに関する問題や適切に順位がついていない場合に報告できるようになります。

現在は米国のみで実装されている機能ですが、これまで問題が発生した場合に、Googleと直接コミュニケーションを取る方法がなかったため、日本での実装が待たれます。

⑥ジョン・ミューラーが画像SEOのコツを共有

記事紹介:Googleのジョン・ミューラーが画像SEOのTIPSを共有(海外SEO情報ブログ)

お役立ち度:★★★★☆

ナイルのひとこと
単純に画像を追加するだけでは順位は上がらないというコメントもありましたが https://www.seroundtable.com/google-adding-images-rank-higher-search-31362.html
そうしたSEO的観点だけでなく、間違いなくWebページを読む上で、画像は重要な要素です。

一方で、闇雲に画像を追加してしまうと、表示速度に影響を与えますので、記事に記載されている手法を用いて対応しましょう。

⑦Rel External, Noopener & NoreferrerはGoogle検索に影響しません

記事紹介:Rel External, Noopener & Noreferrer Do Not Impact Google Search(Search Engine Roundtable)

お役立ち度:★★☆☆☆

ナイルのひとこと
rel=”external”はリンク先が、外部のリソースであることを意味する値ですが、設定することでGoogle検索に影響することはないとのことです。

noopenerおよびnoreferrerはセキュリティ、プライバシー上の理由から設定するもので、同様に影響はないとのことです。

⑧寄稿のお知らせ:検索結果を見てみよう!知っておきたい「強調スニペット」の基礎知識

記事紹介:検索結果を見てみよう!知っておきたい「強調スニペット」の基礎知識(MarkeZine(マーケジン))

お役立ち度:★★★★★

ナイルのひとこと
この度MarkeZineさんに寄稿する運びとなり、全7回に渡って様々な検索結果を紹介させていただけることとなりました。

初回は強調スニペットについて紹介しました。SEO初心者の人だけでなく中級者の人にも役立てていただける内容になっている他、ナイルのSEO相談室の実データも紹介しておりますので、ぜひご覧になってください。

まとめ

みなさまのSEO施策にお役に立てるように、今後もSEOニュースまとめを平日数回更新する予定です。
また、SEO情報やセミナー情報などを配信しているメールマガジンもご用意しておりますので、よろしければご登録ください。

前回のニュース(2021年4月26日収集分)はこちらから

最後に告知です
来週2021年05月18日(火)15:00~15:30で30分で基本が分かる!インハウス(内製化)SEO実践ウェビナーを開催します。
今回は現在SEOコンサルを導入しているけれど、本当はインハウス化したい企業のご担当者さま向けに、 30分でインハウスSEOを実現するポイント、もしインハウスSEOが難しい場合はセミインハウスを実現していく考え方を共有します。30分という短時間でのウェビナーですので、下記バナーからお気軽にご参加下さい!

(クリックするとセミナー詳細ページに遷移します)

2021ゴールデンウィーク期間のSEOニュースナイル株式会社 - ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

オウンドメディアの費用対効果とは?計測する方法を解説

オウンドメディアとは、自社が保有するメディアのことを指します。当然のことですが、オウンドメディアを運営していくには、コストがかかります。そうなると、考えなければならないのが費用対効果です。

ここでは、オウンドメディアの費用対効果をどのように計測すべきかについて解説します。

\オウンドメディアを成功に導く!資料ダウンロードはこちらから/

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そもそも費用対効果とは?

まずは、費用対効果の意味を確認しておきましょう。費用対効果とは、「かかった費用に対して、どれだけの効果があったのか」を測る指標のことです。コストパフォーマンスと同じ意味だと考えていいでしょう。

また、費用対効果は、「ROI」という言葉で表されます。ROIとは、Return On Investment(投資利益率)の略で、「投資に対して、どれだけの効果があったのか」という指標です。

ROIは、下記の計算式で求められます。

ROI=(売上-売上原価-投資額)÷投資額×100

 例えば、売上が300万円で売上原価が200万円だとすると、得られた利益は100万円になります。そして、投資額として、20万円の広告費を使ったとしましょう。
計算式にすると、下記のようになります。

ROI=(300万円-200万円-20万円)÷20万円×100

この計算式からはじき出されるROIは「400%」となります。つまり、投資額に対して400%の利益率を得たことになるのです。

なお、ROIが100%を下回ると、費用対効果が得られていないことを意味します。ROIを用いて、どれくらい費用をかければいいのかを考えるようにしましょう。

オウンドメディアでのROIはどう計測する?

オウンドメディア運営のROIは、どのように計測すればいいのでしょうか。まずは、オウンドメディアの運営費が、どれだけかかるのかを算出します。そして、どれだけの売上を得ているのかを踏まえて、ROIを算出してください。

例えば、100万円の運営費をかけて、120万円の売上を得たならば、利益は20万円になります。ROIは、「20万円÷100万円×100」で20%です。投資額の20%が、利益になっていることがわかります。

オウンドメディアの中長期の戦略を立てる場合は、利益を予測しながらROIを計測していきます。どのタイミングで、どのくらいのROIになっているのが理想なのか、明確になるでしょう。

ただし、オウンドメディアで売上に結びつけるには、数年は運用する必要があると考えておくべきです。そのため、短期的な費用対効果という意味では、オウンドメディアは期待にそぐわない結果になる可能性が高くなります。ですから、無理な目標を立てないようにするのがおすすめです。

また、後述しますが、オウンドメディアの効果は売上以外にもありますので、ROIだけを指標にしないことをおすすめします。

オウンドメディアを売上につなげるには?

オウンドメディアを売上につなげるには、中長期的な戦略が必要です。

まずは、ユーザーのニーズを満たす情報を発信することで、オウンドメディアに来訪してもらいます。そこから自社の商品・サービスを知ってもらうような導線を設置して、認知してもらうことを目指しましょう。

具体的には、オウンドメディアで用意した記事に、申込みや問い合わせページへの導線を置くことで、リード(見込み顧客)との接点が生まれます。自社の商品・サービスを知ってもらうことで、購入してもらえる可能性が出てくるのです。

数年後に売上につながって、オウンドメディアで収益化している状態を目指すには、事前にROIを設計しておくことが重要です。定期的にROIを確認しながら、投資している額や内容が適しているのかを振り返ることで、オウンドメディアが売上に貢献しているかを把握することができるでしょう。

売上だけではないオウンドメディアの効果とは?

そもそもオウンドメディアには、どのような効果があるのでしょうか。ROIを意識しながらも、オウンドメディアには、売上だけではない効果があることをしっかり理解しておいてください。

ブランディング

オウンドメディアによる効果のひとつが、ブランディングです。

一貫した質の高い記事を発信することで、自社の商品・サービスのブランディングにつながる可能性があります。さらに、オウンドメディアを認知してもらうだけではなく、どんな企業なのか興味を持つ機会を作り出せるでしょう。

リード獲得

オウンドメディアの記事を読んで、問い合わせや資料ダウンロードをしてくれれば、リード(見込み顧客)獲得につながります。継続的な接点を持つことで、リードを育てていきましょう。

採用貢献

オウンドメディアで公開した質の高い記事がたくさんの人に読まれれば、企業の認知度が上がります。そうすれば、当然ながら採用への好影響が生まれる可能性が出てくるでしょう。記事を読んだ人が、オウンドメディアのファン、企業のファンになってくれれば、求職のタイミングで関心を持ってもらえるのです。

売上にはつながらないものの、採用面からの貢献度は大きいといえるでしょう。

社内のナレッジ共有

 オウンドメディアで情報発信をすることは、そのまま社内におけるナレッジ共有につながります。外部に向けた発信ではありますが、その外部には「社内のメンバー」も含まれるということです。

社内のナレッジ共有は、社員教育の一環でもありますので、数値化は難しいかもしれません。しかし、記事として公開できるレベルのナレッジが共有できるのは、オウンドメディアのメリットといえるでしょう。

 オウンドメディア運営により、さまざまな好影響が生まれる

 オウンドメディア運営において、費用対効果を把握しておくことは重要ですが、オウンドメディアの効果は多岐にわたり、数値化しにくいものも少なくありません。費用対効果の指標を把握しながら、オウンドメディアの売上以外のメリットについても、どのような好影響があるのかを見極めるようにしましょう。

ナイルでは、オウンドメディア全体の戦略設計から対応することができます。また、さまざまなコンテンツを作成して、情報発信していきたいけれど、記事を書くリソースがないお客様に、コンテンツ制作代行のプランをご用意しております。まずはお気軽にご相談ください。

オウンドメディア・コンテンツ制作を成功に導く ナイル流 コンテンツマーケティングの秘訣

オウンドメディアの費用対効果とは?計測する方法を解説【SEO内製化無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

ページエクスペリエンスアップデートの導入が6月中旬に延期

こんにちは!ナイル株式会社の青木です。

ようやく弊社のサイトのCWVが良好のみになりました!

モバイルCWV値

一連の修正作業の中で、最も効果的だった施策はGoogleタグマネージャー内の、使用していないタグの削除でした。
長年運用されているサイトのタグマネージャーはかなりカオスになっていることもありますので、速度改善に関わらずみなさんも定期的な整理をオススメします。

本日は「ページエクスペリエンスアップデート延期」を含む3つのニュースをお届けします!

※トピックは初級者~中級者くらいの方向けを想定して紹介します。

なお、本企画は取り上げるページを実際に読んでいただくことを想定しております。簡単なひとことコメントとお役立ち度(収集部隊の主観です)を参考に、該当ページを読んでみてください。

前回のニュース(2021年4月17日収集分)はこちらから

本日のSEOニュース

①口コミは集めるだけでなく、集めて整理する時代へ

記事紹介:Review Topic Clusters as Local Business Content Strategy(Moz)

お役立ち度:★★★☆☆

ナイルのひとこと
大層な見出しをつけましたが、実際にただただ数を集めるだけでは、口コミは有効に働かないケースがあります。
例えば、直近の口コミがほとんどない場合や、口コミの中でも「価格」など特定のトピックのみ調べたい場合などです。

そのため、口コミ機能を実装する際には、「どのように口コミを集め、それをユーザーに役立ててもらうか」という戦略をたてる必要があります。

決して簡単なことではありませんが、

  • Googleのように自動でテキスト処理を行い、カテゴリーを生成できるようにする
  • 食べログのように「食べログ4点だから良いお店!」のような世界線を作る
  • @cosmeべストアワードのような形で展開する(食べログ100名店もですね)
などなど、しっかりと戦略立てて口コミを集めることができれば、独自の世界観を展開することもできます。
少なくともSEO評価のために口コミを集める時代は終わりに近づいていると言えますね。

②ページエクスペリエンスアップデートの導入が6月中旬に延期

記事紹介:More time, tools, and details on the page experience update (Google Search Central Blog)

お役立ち度:★★★★★

ナイルのひとこと
要点をかいつまむと、

  • ページエクスペリエンスアップデートは2021年6月中旬~8月末にかけて段階的に導入される
  • ページエクスペリエンスアップデート導入によって、大きな順位変動は発生しない想定
  • ページエクスペリエンスアップデートには、これらの要素がシグナルとなる
  • Google検索のトップストーリーカルーセルの掲載条件からAMP実装がなくなり、非AMPコンテンツも対象となる
  • Google Search Consoleに「ページエクスペリエンスレポート」機能が実装され、ページエクスペリエンスの改善点などのサイト状況を一覧で確認できるようになった
これらの点を理解しておくとよいでしょう。

③ソフト404に関する不具合の多くは解消された模様

記事紹介:Google Seems To Have Fixed The Soft 404 Bug(Search Engine Roundtable)

お役立ち度:★★☆☆☆

ナイルのひとこと
4/13のニュースで「ソフト404に関する不具合」をお伝えしましたが、現在は正常に戻りつつあるようで、Twitterではトラフィックが戻りつつあるという声が見られます。

みなさまのサイトでも、GWに入る前にカバレッジに違和感がないか再度確認されてみてはいかがでしょうか。

まとめ

みなさまのSEO施策にお役に立てるように、今後もSEOニュースまとめを平日数回更新する予定です。
また、SEO情報やセミナー情報などを配信しているメールマガジンもご用意しておりますので、よろしければご登録ください。

前回のニュース(2021年4月17日収集分)はこちらから

ページエクスペリエンスアップデートの導入が6月中旬に延期ナイル株式会社 - ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

実際に効果が期待できる、あまり見ないCTAの具体例

SEOの主目的はオーガニックトラフィックの最大化と考えることができますが、せっかく集客に成功しても、望むべく行動を取ってくれるユーザーが少ないと、コンバージョンの達成には至りません。

CROは、ユーザー行動を改善しコンバージョンを増やす施策として、上記の問題を解決します。

多くのケースでは、コール・トゥ・アクションがコンバージョンに対し大きな役割を果たすこととなりますが、効果的なコール・トゥ・アクションとはどういったものでしょう?

今回の記事は、画一的な事例を紹介するのではなく、風変わりであるものの大きな効果を得られたコール・トゥ・アクションの事例を紹介する記事となります。

全ての例が導入できるわけではないとは思いますが、少しでも参考になれば幸いです。

ユーザーをCTAに向かわせるものは何か?

ボタンの色?
使われている言葉?
それとも、周辺のコンテキストだろうか?

疑いもなく、これらの要素は重要である。しかし、珍しいCTAは他よりも目立ち、コンバージョンにもつながるのだ。

結果を確実に保証するCTAの作り方などは存在しないが、それゆえ、つまらない例も珍しい例もうまくいくことがあるのだ。

通常、コンバージョンを向上させるためにA/Bテストをマーケターは行う。また、その過程において、CTA自体を変更することもある。

こうしたミクロな改善には、色、CTAで使われる言葉、ボタンの形などが含まれる。

配置については、全く別の話となる。

たった1つのボタンやフレーズに多くの可能性があり、その中で何が最も効果を発揮するかの判断は、マーケティング担当の経験則に基づいている。

時には、最も奇抜なCTAが勝者となることもあり、そこには理論や理由が存在しないこともある。

CTAを奇抜とする要素を理解するために、マーケターは通常の基準というものをまずは理解する必要がある。そのため、奇抜で素晴らしいCTAの話を始める前に、まずは通常のCTAの話をしよう。

CTAのベストプラクティスの心理学

人間の感情は、人間の行動の原動力なる。

これは、マーケターにとっての、最も強力な文化的事実である。

これを知ることで、自分がかかわることについてオーディエンスがどのように考えているかを理解する際、合理的に考えることが可能となる。

マーケターがこのプロセスを考えるために、下記の共感マップが非常に役立つ。

  1. 誰に共感するか?
  2. 何を行う必要があるか?
  3. 何を見ているか?
  4. 何を言っているか?
  5. 何を行っているか?
  6. 何を聞いているか?

ターゲットオーディエンスの希望、夢、恐れをマッピングすることで、CTAのコンテキストやコピー文で、マーケターはそれらに語り掛けることができる。

また、オーディエンスはそれぞれ異なっているが、人間として共通する行動原理がある。それらが、CTAに関連する共通の慣習につながるのだ。

例えば、隠れていたり、読みにくかったり、理解しにくいボタンを作成することに意味はない。

簡潔な言葉を使い、明確な期待をユーザーに与えることが、CTAにおいては重要である。

この組み合わせは、ユーザーが感じている恐れや摩擦を、彼らが実際にアクションをする前に、軽減させることができる。

他の一般的なアドバイスと共に、こうしたアドバイスはWeb上のいたるところで見つけることができる。

  • 簡潔に
  • 緊急性を付与する
  • 逆説的な心理学を活用する
  • パーソナル化
  • 対照的な色を使用したボタン

これらのテクニックが有効な理由は、それらが人間の心理学的な要素に働きかけるからである。簡潔であり、明るく対照的な色のボタンを使用することで、そこで求められている行動をさっと目を通すことだけで理解できる。

緊急性と逆説的な心理学は、潜在顧客が持つ見逃すことへの恐れ(FOMO)に働きかける。また、パーソナル化により、ユーザーが行動を起こすために必要な情報を与えることができる。

こうした原則を実践するために、言葉と色について考えてみよう。

言語

説得力のあるCTA作成という意味では、簡潔であることは、つまらないことではない。マーケターは短いフレーズでオーディエンスの注意を引き、行動を促さなければならない。

効果的ではないが、完結的な表現の例は下記のようなものである。

  • ここをクリック
  • 送信する
  • ダウンロード

これらのフレーズは平凡であり、読者とのつながりを生むものでもない。

あまり多くの言葉を追加せずに、これらのフレーズを感情を呼び起こすCTAに変化させることができる。

下記は、簡潔であるものの、つまらなさとは程遠いCTAの例である。

  • もっとください!(Give Me More)
  • 楽しもう!(Join the Fun)
  • 今すぐ見て!(Watch Right Now)

他国のマーケットで訴求するCTAを作成しているマーケターは、文字数を少なくすることに苦労しているだろう。その場合、遊び心のある言葉を使えば良い。

フランス語の“Allez-y”は、英語では“Go Ahead(さあ、どうぞ)”と訳されますが、あらゆるベストプラクティスを駆使し、親しみやすく、ありきたりでないCTAを作成することもできる。

逆説的な心理学を活用したCTAを作成することで、FOMOの潜在性を活用し、エンゲージメントを高めることも可能だ。

FOMOを活用したCTAのテクニックは、ユーザーに対し、望ましい行動、もしくは、良いとは言えない行動のどちらかの選択をさせることで機能する。これは、ユーザーの恐怖心を活用したものである。

反対のアクションがCTAの下部で強く強調されておらず、ウィンドウを閉じるための「×」ボタンの表示もなく、その結果、ユーザーはここでコンバージョンをしないと「見逃してしまう」という恐れを抱く。

この方法以外にも、パーソナル化と呼ばれる別のベストプラクティスを活用することもできる。

HubSpot社は、購買ファネルの各ポジションに応じたスマートCTAを作成することで、コンバージョンを200%以上増加させた。

彼らが行ったことは、Webサイトに訪れたユーザーの種類に応じて、CTAの言語や色を変えるというものであった。

これらのCTAはそれぞれ全くの別ものであったが、同じWebサイトに訪れた異なるユーザーに対し、どちらも効果的であった。

こうした情報を得ずにデータを収集した場合、トラフィックの一部しか対応していないという可能性が生じてしまう。

マーケターはファネルの上部や下部を無視することはできない。ファネルの全ての段階のユーザーに対して効果的なマーケティングページを作成するために、パーソナル化という手法が必要となるのだ。

HubSpot社は、上記の例で挙げた、購買ファネルの異なるポジションにいるユーザーごとに、異なる色を使用していたことは、非常に興味深い。

事実、黒と灰色が使用されたリード目的のCTAは、CTAの愛好家が推奨するものではない。

黒、灰色、茶色は、最も人気が低く、もしくは、CTAにおける最悪の色とされているが、それでもなお、HubSpot社は多くの種類の色をテストしていた。

実際にパフォーマンスの高いCTAを見てみると、色彩の心理学が思い浮かぶ。

道路から職場に至るまで、赤は停止や警告を連想する色である。

こうした色は、ユーザーにコール・トゥ・アクションを促すような、温かく柔らかな印象を与える色ではない。

しかし、200の広告を対象とした、過去に行われたグローバルな調査では、赤がCTAで使用される色の中で、最も人気のある色であった。

この調査は古い調査あるが、赤を用いたCTAは現在でもよく見かける。

この調査は至る所で引用されているが、この限られた調査が普及していることが、将来の赤のCTAにどのような影響を与えるかは非常に興味深い。

この研究を引用した素らしいビジュアルを紹介しよう。

これは、ブランドのロゴでよく使われている色と、それらが引き起こす感情が一致していることから見ても、偶然ではないと言えるだろう。

繰り返しとなるが、赤は摩擦を引き起こす色ではなく、興奮を引き起こす色として認識されている。

しかし、色彩の心理学に反することは珍しいことではない。多くの場合、企業が行うブランディングと合致していれば問題ないからである。

では、ここまでで紹介したベストプラクティスと心理学を念頭に置いたうえで、珍しいCTAの要因となるものを探っていこう。

奇抜なCTAの良い点

CTAの世界において、赤は停止や進行を意味する色ではない。おそらく、赤が効果的であるのは、単純に赤が目立つからであろう。

インターネットは広告であふれており、分別の無いバナーが蔓延している。

目立つことが、この状況を打破する鍵であり、奇抜なものが有効となるのだ。

ベストプラクティスの例を見て学んだことは、理屈や理由がCTAの成功の鍵となるわけではないということだ。ベストプラクティスがあるとはいえ、1人のオーディエンスに対して有効なものが、別のユーザーに対しても有効であるとは限らないのである。

マーケターは、他よりも目立たせるために、敢えて逆の行為をすることがある。

下記の例や、Convince and Convert社の例のように、多くの言葉を使用したCTAがそれにあたる。

また、特定の行動ではなく、潜在顧客の不安に注力することもある。

信頼と自信が金融業界では全てであることを理解しているため、下記の広告の作成者は、オーディエンスに信頼感を与えることを重視している。

これは奇抜なCTAと言えるが、決して不適切なCTAでもない。

時代の流れに逆らうことは、どんな手を使っても目立つ広告を作るということではない。

奇抜で、目立つCTAであっても、オーディエンスの心に訴えかけるCTAを作成することもできる。

それらは、ベストプラクティスと呼ばれる項目の全てを満たしているわけではないが、それでもなお、効果を得ることはできる(この記事に表示されている広告をスクロールすると、目を引く広告を発見できるかもしれない)。

下記に、私のお気に入りのCTAの例をその理由と併せて記載する。

1. Huemor

情報収集者:HubSpot

効果的である理由:
Webサイトを訪問し、「起動」というCTAに「押さないでください」というメッセージが添えられていたら、あなたはどうするだろう?きっと、押したくてたまらなくなるはずだ。この無害で逆説的な心理学を利用した試みは非常に遊び心があり、Huemorのブランドメッセージとも合致するものだ。

2. Firebox

情報収集者:econsultancy

効果的である理由:
「急ごう」や「さあ、行こう」という意味を持つスペイン語のこのフレーズは、休日をテーマとしたプロダクトのカテゴリーと上手く調和しており、遊び心と共にやる気を呼び起こすことで、ユーザーのクリックを促している。

3. Point Blank SEO

情報収集者:Wordstream

効果的である理由:
退屈な「サインアップ」や、最悪な「送信する」ボタンではなく、Point Blank SEOはニュースレターにサインアップすることを楽しく、コミカルに表現している。結局のところ、「素晴らしくある(Be Awesome)」ことを望まない人などいないのだから。

4. Whale and Dolphin Conservation

情報収集者:Campaign Monitor

効果的である理由:
読者の感情に働きかけ、彼らが自身の信念のために行動を起こすように仕向けている。このCTAをクリックすることは、CTAの上部に表示されている統計データに対し、誓いを立てるということになるからだ。

5. Humboldt County’s Tourism Website

情報収集者:HubSpot

効果的である理由:
映像が持つ神秘性を強化し、あたかもおとぎ話の世界に迷い込んだような気分を与えてくれる。

そして、私が最近見た最もお気に入りの風変わりなCTAが下記である。

6. Unqork

情報収集者:yours truly

効果的である理由:
この風変わりなCTAが効果的である理由は、ベストプラクティスを取り入れつつも、非常に目立つからである。私はいつも通りの日を過ごしていたが、このCTAを見た際に思わず笑ってしまい、同僚にシェアしてしまった。マーケターとしての自分に語り掛け、このCTAに対する自信と権威の雰囲気を評価している。

風変わりで素晴らしいCTAを作成しよう

今回の記事で紹介したアドバイスを参考にして、他のCTAよりも目立ちながらも、自身のブランドにとって意味があり、ユーザーの心に訴えかけるCTAを作成しよう。

まずは共感マップを作成し、オーディエンスの行動、言動、聞きたいことなど、ユーザーが自身を取り巻く世界をどのように感じ、それらとどのようにかかわっていくか、その方法の要因となるパターンを考えてみよう。

共感マップから得られたインサイトを参考にし、購買の各段階を重ねていこう。購買ファネルの各段階でユーザーが感じている恐怖心を作り出すものや、その段階でユーザーが抱く別の感情についても考えを巡らそう。

Webサイトのトラフィックをリードと新規ユーザーとで分けられる場合は、CTAをそれぞれのグループに対しパーソナル化することをお勧めする。

そして、ベストプラクティスを心にとどめながら、CTAを作成する。緊急性や行動を促す雰囲気を含めつつ、簡潔でありながらも、あなたのブランドにとって意味のあることを行う。

コントラストのある色は、注意を引くCTAを作成するために必要だ。ボタンやハイパーリンクの文章で使われることが一般的だ。簡潔であることも同様に推奨される。

風変わりなCTAにおける鍵となる要素は、目立つことである。ベストプラクティスに従うことは良いことではあるが、奇抜で素晴らしいCTAを作る際には、常識にとらわれないことも重要である。

自身のブランドにとって、それが意味のあるものであれば、リスクを取ることは必要だ。しかし、その際は、事前にテストを行おう。

敢えてコピー文を長文にすることで、素晴らしいCTAが作れるかもしれない。また、「魔法に従う(Follow the Magic)」のような、簡潔でありながらも型破りなコピー文が、ユーザーの目を引くかもしれない。

赤はCTAに使用される色の中でも人気の色であるが、自分の生活の中で他の意味で使われているかどうかにかかわらず、灰色や黒のような人気のない色が、CTAの色として非常に効果的であることもある。

ユーザーがあなたのWebサイトを訪れ、ゆっくりとスクロールしている間に、彼らの目を引き何かを感じさせるようなCTAを作成しよう。

ユーザーの恐怖心に注力したり、FOMOに焦点をあてたり、もちろん、その他の方法を駆使して、ユーザーとのつながりを見つけ出そう。ユーザーの琴線に触れることや、彼らを笑わせることは、非常に効果的であるのだ。

退屈で予測可能なWeb閲覧の体験の中、ユーザーに一瞬の喜びを感じさせることができれば、クリックやスクリーンショットを取る理由となり得るのだ。

あらゆる領域でベストプラクティスというものは存在し、それを守ることは非常に重要です。
しかし、他者との差別化を図る際には、「皆が行ってないことを行う」といった考えも必要となります。

常にベストプラクティスにとらわれるのではなく、別の視点からの考えも取り入れたいものですね。
今回の対象はコール・トゥ・アクションでしたが、その他の領域でも積極的に活かしていきたい考えだと思いました。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「Unusual Call to Action Examples That Actually Work」を翻訳した内容です。

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専門家レビューとカスタマーレビューの性質の違いを理解しよう

こんにちは!ナイル株式会社の青木です。

専門家のレビューと口コミは違うものと私は考えていますが、一番は誰が言っているのかという主語の部分が異なると考えています。
そのため、口コミだとしても食べログで数千件投稿しているような人であれば信頼できますし、逆に専門家だとしても胡散臭いような人であれば、すっと入ってこないこともあります。

下記のようにUGCレビューの専門性を高めるのは難しくはありますが、「誰が」の部分を際立たせてあげることで、見る人からも信頼できるコンテンツにできるのではないでしょうか?

本日は「検索ボリュームの少ないキーワードの扱い」を含む3つのニュースをお届けします!

※トピックは初級者~中級者くらいの方向けを想定して紹介します。

なお、本企画は取り上げるページを実際に読んでいただくことを想定しております。簡単なひとことコメントとお役立ち度(収集部隊の主観です)を参考に、該当ページを読んでみてください。

前回のニュース(2021年4月13日収集分)はこちらから

本日のSEOニュース

①UGCレビューは、Google検索でうまくランク付けされない可能性があります

記事紹介:User Generate Content Products Reviews Likely Won’t Rank Well In Google Search(Search Engine Roundtable)

お役立ち度:★★★★☆

ナイルのひとこと
前提として、レビューと、口コミ(カスタマーレビュー)の違いを明確にする必要があります。

  • レビュー→基準が明確な、専門家の批評であり、決められたこと(検証対象)に関しては深く知ることができる。
  • 口コミ→基準が十分に明確ではない、一般人の感想であり、その分率直な意見を知ることができる。
という特徴を持っていることが多いです。

口コミも商品を購入する際などに参考になりますが、
レビューに比べると、口コミの方が十分な検証が行われていない場合や、感情が強く入りこんでいることが多く、
十分に検証されたレビューと比較して、信頼性は低くなってしまう可能性が高いといえます。

そのため、上記の記事で語られているような、「UGC(ユーザー生成コンテンツ)の質をキープすることは難しい」「今回のアップデートは専門家のレビューに焦点が合っている」 というジョン・ミューラー氏の発言につながったと思われます。

参考:Googleマップにおける不正口コミとの闘い

②検索ボリュームの少ないキーワードを使用して、B2Bコンテンツを最適化する方法

参考:How to Use Low Search Volume Keywords to Optimize B2B Tech Content(Moz)

お役立ち度:★★★★☆

ナイルのひとこと
B2Bなど検索ボリュームの少ないキーワードの取り扱いに関する記事です。

「検索ボリュームが少ない=ニーズがない」と勘違いされがちですが、逆に明確なニーズに落とし込まれている検索とも考えられます。
検索行動が進むに連れ、多くの場合知りたい情報は細かくなり、検索ボリュームが少なくなることは普通のことです。

記事で紹介されている

  • TOFU(Top of Funnel)…認知した段階
  • MOFU(Middle of Funnel)…関心、検討を行なう段階
  • BOFU(Bottom of Funnel)…購入直前の段階
に合わせて考えても、ファネルが下に行くに連れて、ユーザーの数も減り検索ボリュームが少なくなるのは納得いくのではないでしょうか?

キーワードベースで考える際には、そのキーワードがどのフェーズで役割を果たすキーワードなのか意識しながら実施し、検索ボリュームだけでキーワードを決定しないようにしましょう。

③世の中のサイトの”SEO”の実装状況

参考:Google Lightning Talks: The State of SEO(Search Engine Journal)

お役立ち度:★★☆☆☆

ナイルのひとこと
「世の中のウェブサイトが標準のSEO実装をどの程度実施しているか」というGoogleの統計動画を紹介する記事です。
どれも興味深い数値ですが、「他のサイトがやっているからやる」ようなものではなく、それだけで施策を実施するのは難しいと思います。知識として吸収する程度でもいいのではないでしょうか。

まとめ

みなさまのSEO施策にお役に立てるように、今後もSEOニュースまとめを平日数回更新する予定です。
また、SEO情報やセミナー情報などを配信しているメールマガジンもご用意しておりますので、よろしければご登録ください。

前回のニュース(2021年4月13日収集分)はこちらから

専門家レビューとカスタマーレビューの性質の違いを理解しようナイル株式会社 - ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

最近ソフト404が急に増えたサイトは、検索エンジンの不具合が影響しているかも

こんにちは!ナイル株式会社の青木です。

この記事の④でも紹介しておりますが、WebマーケティングにおけるKPIの設計は、非常に奥深いトピックと思います。
「このサイトにおいてはどの指標を改善すれば、売上が増えるのか」という点を忘れずにしっかり設計していきましょう。

本日は「ソフト404」を含む4つのニュースをお届けします!

※トピックは初級者~中級者くらいの方向けを想定して紹介します。

なお、本企画は取り上げるページを実際に読んでいただくことを想定しております。簡単なひとことコメントとお役立ち度(収集部隊の主観です)を参考に、該当ページを読んでみてください。

前回のニュース(2021年4月8日収集分)はこちらから

本日のSEOニュース

①最近ソフト404が増えたサイトは、Googleのバグの影響かもしれません

記事紹介:Bug in How Google Detects Soft 404s May Be Causing Traffic Losses(Search Engine Journal)

お役立ち度:★★★☆☆

ナイルのひとこと
検索エンジンがソフト404を検出する仕組みを変更したことで発生したと考えられるバグで、ソフト404の検出数が増え、デスクトップのランキングに影響が出ているサイトがあるというニュースです。
全てのサイトで当てはまる話ではないですが、ここ数週間でじわじわとソフト404が増加し、思い当たる原因がない場合には、このバグが原因の可能性があります。
基本的には待つことしかできませんが、気になる場合はGoogle 検索オフィスアワーで質問してみるのはいかがでしょうか?

関連:用語解説「ソフト404とは」

補足:多くのソフト404は、ステータスコード404で返すべきところを200で返しているという、基本的な問題が原因ですので、必要以上に深刻に捉えないようにしましょう。

②検索エンジンが302リダイレクトを301リダイレクトと”同等”のように扱う流れ

参考:Why 302 Redirects Often Are Treated As 301 Redirects By Google Search(Search Engine Roundtable)

お役立ち度:★★★★☆

ナイルのひとこと
301リダイレクトと302リダイレクトは本質的には違いがないものの、インデックスが変わるまでに時間がかかるとこちらの記事で説明したのですが、その流れ・仕組みを解説しています。

301リダイレクト→リダイレクト先URLを優先
302リダイレクト→ソースURLを優先→内部リンクなどのシグナル確認→リダイレクト先URLを優先
ということで、数ヶ月単位で考えると302リダイレクトは301リダイレクトとして処理されるようになります。

よって、公開後1年経った問題のないページのリダイレクトを、わざわざ301リダイレクトに変更する必要はないかと思いますが、これからサイトを移転する場合などは301リダイレクトを用いましょう。

③YMYLトピックを扱う際のサイトのテーマ性に関して

参考:YMYLコンテンツと非YMYLコンテンツを1つのサイトで混ぜて公開すべきでない、Googleのアルゴリズムが判断に迷う(海外SEO情報ブログ)

お役立ち度:★★★★★

ナイルのひとこと
以前紹介した「多言語サイト、アダルトコンテンツをもつサイトはURL構造が重要になる」の記事に関連しているトピックです。
対応としては、テーマ毎に最低でもサブディレクトリで分ける。可能であればサブドメインに分ける。アダルトコンテンツなどを扱う場合には、別ドメインを取得することも視野に入れるの流れが良いかと思います。
例えば、DMM.comでは、メインサイトを「dmm.com」、DMM英会話は「eikaiwa.dmm.com」、FANZAは「dmm.co.jp」などと使い分けています。

④WebマーケティングにおけるKPIの考え方・立て方を解説

参考:WebマーケティングにおけるKPIの考え方・立て方を解説

お役立ち度:★★★★☆

ナイルのひとこと
セールス部門の今﨑が、Webマーケティング領域におけるKPIの考え方・立て方について解説していく記事です。
KPIを設けていないという人や、KPIは設けたけど上手く改善できていない人にもおすすめの内容です。KPIの参考例も複数用意しておりますので、ぜひご覧になって下さい! KPIのロジックツリー ※クリックすると記事に遷移します。

まとめ

みなさまのSEO施策にお役に立てるように、今後もSEOニュースまとめを平日数回更新する予定です。
また、SEO情報やセミナー情報などを配信しているメールマガジンもご用意しておりますので、よろしければご登録ください。

前回のニュース(2021年4月8日収集分)はこちらから

最後に告知です
いよいよ明日、2021年04月14日(水)15:00~15:30で30分でサクッと分かる!Googleアナリティクス4ウェビナーを開催します。
今回は「知らなかった!」では済まないGoogleアナリティクス4に関する情報を大事なところに絞ってお伝えしていきます。30分という短時間でのウェビナーですので、下記バナーからお気軽にご参加下さい!

ナイルセミナーアイキャッチ(クリックするとセミナー詳細ページに遷移します)

最近ソフト404が急に増えたサイトは、検索エンジンの不具合が影響しているかもナイル株式会社 - ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

WebマーケティングにおけるKPIの考え方・立て方を解説

こんにちは。ナイルの今崎です。

この記事では、私が関わっているWebマーケティング領域におけるKPIの考え方・立て方について解説していきます。

KPIは、組織が正しい目標に向かって進んでいるかどうかや、その進捗状況を判断するための重要な指標です。「KPI改善=事業成長」といえるほど大切なトピックであり、しっかりと検討を重ねて設定する必要があります。

KPIを立てるときにありがちなのが、セッション数やCV数、検索順位を設定してしまうこと。これらはただの結果です。本来は、その結果数字を上げるための中間指標をKPIにしなければなりません。

そもそもKPIをどう設定すればいいのかは、事業や業務の内容によって大きく異なりますので、現場で感じているKPIについてまとめていきます。

なお、「KPIとは」という概念の説明は、検索すると良質な記事がたくさんあります。概念の説明は、それらの記事を読んでいただき理解を深めて下さい。

WebマーケティングにおけるKPIとは?

KPIとは

Webマーケティング領域において、KPIはプロジェクトや施策における成果を計測する重要指標となります。

KPIとは「Key Performance Indicator」の略称であり、日本語だと「重要業績評価指標」を意味します。一言でいうと、KPIとは「役割の計測指標」だと思っています。その人の果たした役割を、「どの数字で」測るのか、ということとほぼ同義のイメージです。

逆に「どの数字で測るのか」が定まっていないプロジェクトや施策は、どの程度、役割を果たしたのか計測できないため、正しい評価や判断ができません。

そのため「施策とKPIはセットで考える」のが、基本概念となります。

KPIは最終的なプロジェクトの目的を達成するための指標なので、まずは「目的」が策定されていることが重要です。この「目的」は、事業成長につながるものでなければなりません。担当者目線だと、つい自身の業務目的を設定してしまいがち。そうではなくて、「事業成長」の視点で目的を策定するといいでしょう。例えば、Webサイトを通じてサービスやプロダクトを販売しているのであれば、単に「セッション数を増やす」ことを目的にするのではなく、「契約につながる良質な問い合わせを増やす」ことを目的とするのが望ましいといえます。

KPIの概念図はロジックツリーとほぼ同義

目的を策定したら、KPIを考えていきます。目的からKPIを導き出す概念図は、いわゆるロジックツリーとほぼ同義ととらえてください。

具体的に解説していきましょう。

Webマーケティング領域で考えると、まずは最上位のレイヤーに「事業戦略(事業の目的)」を置き、その1つ下のレイヤーに、事業を達成するための「Web戦略(Webマーケティングの目的)」を置きます。さらに下のレイヤーにWeb戦略を達成したかどうかを測るKGIを置いて、その下にKGIを達成するためのKPIを置いていくという流れです。

なお、KGIとは「Key Goal Indicator(重要目標達成指標)」の略で、ビジネスの目標を定量的に評価する指標を意味します。

KPIのロジックツリー

例えば、「事業戦略(事業の目的)」を「売上」に設定します。売上とは「数量×単価」で表されます。Web経由で獲得したセッションの中から成約できた数が「数量」です。

この売上を上げるためには、Webサイト経由でのコンバージョンを増やす必要があります。すなわち、「Web経由の成約数」がWebマーケティングの目的となります。

ここで注意すべきは、直接的に「売上」をコンバージョンにしなくてもいいということ。通販サイトを例にすると、ユーザーが商品を「お気に入り」に登録したらコンバージョンと見なすこともあります。あるいは「会員登録」をコンバージョンに設定してもいいでしょう。売上に転換する前の状態をコンバージョンにしても構いません。

KPIの具体例設定したコンバージョンをどのような手段で達成するのかが、KPIになります。なぜKPIを立てるのかというと、KPIを定めないと目的が独り歩きしてしまう可能性があるからです。

売上目標を1億円とした場合を例にして考えてみます。1000万円の商材を10社に販売して1億円を達成するのか、100万円の商材を100社に販売して1億円を達成するのかでは、意味合いは大きく変わってきます。会社としては将来の事業成長を見据えて「1000万円を10社に売る」戦略を想定しているのに、現場のメンバーがそれを理解できていないと「100万円を100社に売る」戦略を実行してしまうかもしれません。KPIをしっかり設定しておかなければ、このように事業戦略と現場とのズレが生じる可能性があるのです。

KPIが定められていれば、ズレが生じたときもいち早く気づいて軌道修正をかけられます。営業方法、Webサイトの見せ方や打ち出し方、コンテンツの中身などを精査して、事業戦略に合った落とし込みができます。

このように、最上位レイヤーの事業戦略から現場業務までをつなぎ、ビジネスを加速させることがKPIの役割なのです。

KPIを立てるのに必要な考え方

前段で「KPIの概念図はロジックツリーとほぼ同義」だとお伝えしました。つまり、KPIを立てるためにはロジックツリーから考えればいいといえます。

ロジックツリーを考えるポイントは、「抽象」と「具体」の両面でイメージしていくことです。ロジックツリーは一度作って終わりではなく、全体像を作ってからあらためて見直し、違和感がある箇所をチューニングしていくことが大切です。

ロジックツリーは課題を分析し、原因を見つけて解決につなげるために活用されます。しかし、課題をただ切り分けるだけでは意味がありません。重要なのは「その課題を解決することで事業成長につながるのか」という点です。

適切な課題を抽出し、解決に導く上で便利なフレームワークが「2W1H」です。「Where(どこで)」「What(何を)」「How(どのようにして)」という3点で考えていきます。

Webマーケティングを例にしましょう。

  • Where:サイトのどこで、あるいはマーケティングのどのタイミングで問題が起きているのかを特定する
  • What:どんな項目に問題があるのかを考える
  • How:どのようにして解決していくのか仮説を検討する

どこで問題が発生しているのか、何が問題なのか、どうすればそれを解決できるのかという3ステップで考えていけば、自ずと達成すべきKPIがわかるでしょう。

課題解決のフレームワーク

さらに、「2W1HとKPI検証による改善サイクル」を活用することをおすすめします。

改善サイクルでは、まずは「売上が落ちている」「コンバージョンにつながっていない」といった全体の問題をつかんでおきます。そこから、問題の原因になっているのはどこなのか、「集客」「接客」「CVフォーム」「営業対応」といった「Where」を特定して細分化していきます。

次は「What」に着目です。集客だと「オーガニック流入」「広告流入」といった要素になるでしょう。接客だと「コンテンツの内容」「デザイン」、CVフォームだと「入力項目」「導線」、営業対応だと「対応スピード」「営業資料」といった項目があがるでしょう。

この「What」の変化を計測することが、KPIになります。集客ならセッション数、ユニークユーザー数などが、KPIになるわけです。

そして「Where」「What」がクリアになれば、「How」として「解決策」「優先度」「スケジュール」「担当者」「実施日」「調整」を決めていきます。施策を実行したら、「施策検証(取り組み成果の検証)」「KPI検証(重要指標の検証)」「課題仮説&改善」を忘れないでください。

しっかりKPIを検証することで、改善サイクルを回すことができるようになるはずです。

KPI検証による改善サイクル

「課題解決のフレームワーク」や「改善サイクル」を活用して、自社事業をぐるぐると考えていってみてください。繰り返し考えて数字を見ていくことで、適切なKPIが定まってきます。そうすれば、事業の成長速度が一気にドライブしていくはずです。

Webサイトの役割は「接客」に例えるとわかりやすい

WebマーケティングにおけるKPIを設定するうえで、そもそもWebサイトにはどんな役割があるのか、しっかり考えてみましょう。

まず、Webサイトに初めて訪れた人には、どのような事業をしているのかを伝える役割があります。もし自分たちが高額なお客さまとの接点を持ちたいのであれば、Webサイトもそういう雰囲気にしないといけません。「1万円からご相談ください」といった情報は出せません。接客担当者がやってくれることを24時間やってくれるのが、Webサイトの役割です。

では、接客を担当するWebサイトで何を強化すべきでしょうか。お客さまに対して、接客担当者がどうアプローチすべきかを考えれば、自ずとKPIも設定できるようになります。

そのため、Webサイトでは、「取り組んでいる内容」を説明できているか、「費用感」「他社との違い」「事例」を伝えられているのかといった点をチェックする必要があります。

ここまで分析を行った上で、KPIを考えていきます。初回接触を目的とした基礎コンテンツであれば、「ちゃんと読んでもらえたか」「再訪してもらえたか」といった点が目的となります。計測するための指標(KPI)は、「新規集客数」や「再接触数」「再接触率」「回遊率」「CVアトリビューション(貢献度)」となるでしょう。

これは、接客担当者への要望と同じことです。「新規のお客さんを増やしなさい」であればKPIは新規のセッション数が考えられます。「しっかり事業理解を深めてもらう」であれば、KPIをサービスページへの集客数や遷移数(または率)に設定してもいいでしょう。

どの数字で評価するのか、数字でしっかり落とし込むとKPIが決まってくるのです。

KPIの探し方・捉え方をコンビニの導線で把握する

さらに、Webマーケティングに関するKPIのイメージをつかむために、コンビニを例にしてみましょう。

KPIの探し方・捉え方をコンビニの導線で把握する

■前提となる行動傾向の条件

  • 入店後、レジから見て、反時計回りで大回りする人が単価高い
  • すぐに本を立ち読みする人は単価が低い
  • 商品棚に向かう人は購入数が少ない=単価が低い
  • 弁当を買う人は飲み物を買う割合が高い
  • 弁当を買う人は単価が高い
  • 20、30、40代の男性の単価が高い

コンビニで考えると、CVはお客さんがレジに行くことになります。ここで、汎用的なKPI案にコンビニ経営を落とし込むと、KGIは売上になり、KPIは来客数×単価になります。とは言え、これでは売上を構成する要素に分解できておらず、改善アクションにつながりません。

売上を構成する内容をピックアップし、その数字の変化を追うと、下記のようになります。

■注目すべき行動傾向

  • 入店後、反時計回りで大回りする人が単価高い
  • 弁当を買う人は単価が高い
  • 20、30、40代の男性が単価高い

■行動傾向に合わせたKPI

  • KGI:売上
  • KPI:反時計回りで大回りする人の数(および率)
  • KPI:弁当買った人の数(および率)
  • KPI:20~40代男性の数(および率)

これらは、あくまでも前提の条件傾向を元に策定したKPIです。10、20代の女性や、高齢者向けの施策を強める場合は、まったく異なるKPIになります。つまり、目的によってKPIは異なってくるのです。

KPIの参考例

KPIについて、「BtoBサイト」「BtoC向けサービスサイト」「SEO記事主体のオウンドメディア」「メディアサイト」「メーカーサイト」「ECサイト」「サブスク型サービス」に分けて、参考例をご紹介します。

※あくまでも「例」です。プロジェクトの「目的」や求める「役割」によって実際のKPIは異なります。なお、今回は例としてKPIを複数立てていますが、理想としてはKPIは3つくらいに絞るのがおすすめです。

■前提

  • 事業KGI:売上
  • 事業KPI:数量×単価
  • WebのKGI:CV
  • WebのKPI:セッション数×CVR

■言葉の定義

  • 再訪問:Google AnalyticsやAdobeAnalyticsなどのログ解析ツールで計測する際の「再訪問」
  • サービスページ:サービス内容や事例などを紹介したページ
  • 製品詳細ページ:個別商品の紹介をしているページ
  • 訪問者数:セッション数、ユニークユーザー数など(目的により異なるため、ここではどちらになるかは定義していない)

BtoBサイト ケース1

  • KGI:問い合わせ数
  • KPI:問い合わせフォームのクリック数&入力完了率
  • KPI:サービスページの閲覧数&問い合わせフォームのクリック率
  • KPI:新規訪問者数、再訪問者数、再訪問率

BtoBサイト ケース2

  • KGI:営業上、有効な問い合わせ数(PRなど認知度向上の施策と合わせて「受注率向上」や「質の向上」を含む場合)
  • KPI:取得したい項目における数(「役職」「業種」「予算」「時期」「対象サービス」※) 例)予算50万円、500万円、1,000万円など。ターゲットとしている顧客層からの問い合わせ数の状況計測
  • KPI:指名検索を含む数&率
  • KPI:問い合わせフォームにて「貴社のことを知っていた」にチェックをした企業の数
  • KPI:事例ページの閲覧数
  • KPI:サービスページの閲覧数
  • KPI:資料ダウンロードやセミナー申込み実績のある企業の再訪問数&再訪問率

※サードパーティツールを使うことにより、資本金や売上などより多くの企業情報取得が可能

BtoC向けサービスサイト(問い合せや利用申し込みを目的としたサイト)

  • KGI:問い合わせ数
  • KPI:問い合わせフォームのクリック数&入力完了率
  • KPI:サービスページの閲覧数&問い合わせフォームのクリック率
  • KPI:新規訪問者数、再訪問者数および再訪問率
  • KPI:資料ダウンロード数
  • KPI:メルマガやLINEなど、自社とつながった数

SEO記事主体のオウンドメディア

  • KGI:訪問者数
  • KPI:organic経由セッション数(全体&新規)
  • KPI:サービスページや商品詳細ページへの遷移数&遷移率
  • KPI:各記事に設置したCTAバナーのクリック数(複数バナータイプがある場合は、CTAバナー種類ごとに計測)
  • KPI:全体CV数のうち、SEO記事が初回接触となった数&率

メディアサイト(読者の訪問数により広告収益を得ているようなサイト)

  • KGI:PV数
  • KPI:訪問者数(読者の定着を計測したい場合は「再訪問者数&再訪問率」も計測)
  • KPI:カテゴリ別、ジャンル別、テーマ別などの計測もあり
  • KPI:PV/SS(一人あたりのページ閲覧数)
  • KPI:離脱率(※1) 全体、カテゴリ別、ジャンル別、テーマ別などに分けて計測
  • KPI:記事別の読了率(※2) GTM(Googleタグマネージャー)などで計測

※1 さらに詳細に記事別の離脱や読了率などを計測することで健康状態の計測精度が上がります。なお、離脱率やPV/SSは、熟読しているケースや迷っているケースなどがあり得るため、単に「多い=Good」「少ない=Bad」とは言えません。離脱率だけ、PV/SSだけでは、Webサイトの健康状態を見誤ってしまうため、総合的な観察が必要です。

※2 全体把握ではなく個別把握になるため( )記載にしております。全体感はPV/SSや離脱率で把握しつつ、メディアサイトは記事への満足度が重要な指標となりますので、記事個別の読了率の計測、または、カテゴリ別やテーマ別の読了率の計測をあわせて行うことを推奨します。

メーカーサイト(製品カタログ情報のようなサイト)

  • KGI:訪問者数
  • KPI:訪問者の内訳(新規訪問者、再訪問者) ※読者の定着を計測したい場合は「再訪問者数&再訪問率」も計測
  • KPI:製品カテゴリ別、ジャンル別、テーマ別などの計測もあり
  • KPI:商品詳細ページの閲覧数
  • KPI:指名検索数&指名検索率
  • KPI:PV/SS(一人あたりのページ閲覧数)
  • KPI:離脱率 全体、カテゴリ別、ジャンル別、テーマ別などに分けて計測
  • KPI:資料ダウンロード数
  • KPI:関係会社やサイトからの訪問者数(外部メディアへ掲載やパートナー、代理店との連携などがある場合)

ECサイト

  • KGI:購入完了数(決済された数)
  • KPI:カートへ入れた数、購入するクリック数
  • KPI:商品詳細ページの閲覧数
  • KPI:お気に入りクリック数(※1)
  • KPI:レビューや口コミの閲覧数(※2)
  • KPI:訪問者数(全体、TOPページのみなど)(※3)

※1 お気に入りしていた人のほうが、お気に入りをしない人よりも購入率が高いという場合を想定

※2 レビューや口コミを見た人の購入率が見ない人よりも高いという場合を想定

※3 TOPページは主要キーワードや指名キーワードが多いため分けて計測

サブスク型サービス

契約前よりも契約後の方が事業上重要なため、契約後の例として記載している。

■契約後

  • KGI:会員数
  • KPI:継続期間(金額プランが複数ある場合は、金額プラン別の継続期間の傾向把握などもあり)
  • KPI:解約率(可能であれば、契約から解約「=チャーン」するまでの期間を合わせて計測)
  • KPI:利用頻度
  • KPI:継続率(無料お試し期間などがある場合。「無料お試し」から「有料での継続契約」への転換率)
  • KPI:契約プラン別契約数(金額プランが複数ある場合は、契約プラン別の契約者数傾向)

■契約前

  • KGI:会員登録数
  • KPI:会員登録フォームクリック数&入力完了率
  • KPI:契約プランページ(料金ページ)の閲覧数、および会員登録への遷移数&遷移率
  • KPI:PV/SS(特に商品一覧や商品詳細、サービスページなどにおけるPV/SS)(※1)
  • KPI:キャンペーンページの閲覧数(※2)
  • KPI:無料情報への接触数(※3) 例)無料視聴、資料ダウンロードなど

※1 商品一覧や商品詳細をたくさん閲覧している人のほうが、少ない人よりも会員登録率が高い場合を想定

※2 キャンペーンページを閲覧した人のほうが、閲覧していない人よりも会員登録率が高い場合を想定

※3 無料視聴が多い・資料ダウンロードが多いほうが、しない人と比べて会員登録率が高い場合を想定

KPIを考えるとビジネス理解が深まる

KPIは、事業戦略と現場業務のズレを防ぐ重要な要素です。適切に設定しなければ、ただ目の前の業務をこなすだけで満足する独りよがりな指標になってしまいます。事業戦略から紐づくロジックツリーで自社の課題を分解し、事業成長につながるKPIを考えていきましょう。

KPIを考えるには、物事を全体俯瞰した上で分解して計測する、という思考が必要です。具体的に計測する手段(方法)も想定するスキルも必要です。全体(抽象的なもの)を個別(具体的なもの)に分解して解決を図るため、「抽象と具体の思考」および、「課題解決の思考」が磨かれることになります。これは自社の事業を俯瞰して捉える力を身につけるということでもあります。

KPIを立てられるようになると、ビジネスパーソンとして必要な基礎能力が磨かれ、その後の成長を後押ししてくれることになるでしょう。

Webマーケティングの支援ならナイルにお任せください

ナイルでは1,500社を超える企業のコンサルティング経験から、事業成果に結びつくWebマーケティング支援が可能です。KPI策定、戦略策定、施策の効果検証など、お困りの方はお気軽にご相談ください。成果を見える化し、長期的で安定した集客を実現するために、お役に立てればと考えております。

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また、ナイルではコンサルやアナリストといった職種を募集しています。ご興味がある方は、ぜひページ下部の採用バナーからご応募ください。

マーケ|Webコンサルタント【デジタルマーケティング事業部】

マーケ|Webアナリスト【デジタルマーケティング事業部】

 

記事担当:今崎善秀

WebマーケティングにおけるKPIの考え方・立て方を解説ナイル株式会社 - ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

大規模Webサイトの内部リンク最適化のための11個のポイント

あくまで一般論ではありますが、Webサイトの規模が大きくなればなるほど、SEOの難易度も増加していくものです。

いわゆるデータベース系のサイトでは、アーキテクチャやユーザビリティ、クロールとインデックスなど、見るべき項目は多岐にわたります。

テクニカルな領域の難易度が高くなる状況ではありますが、その分、基本的なことを見落としてしまうこともあるかと思います。

その中でも、「内部リンクの最適化」に焦点をあてた、Search Engine Journalの記事を紹介いたします。

大規模なWebサイトの場合、内部リンクの構築には特別な注意を払うべきだ。

この記事では、内部リンクの最適化のためのシンプルなチェックリストとどこから始めるべきかを紹介しよう。

大規模なWebサイトにおける内部リンクは、その価値に見合うほど、愛され、注目され、最適化されているわけではない。

内部リンクは、Webサイトの権威性と検索結果での上位表示に役立つという確固たる評判がある。また、大規模WebサイトのSEO担当者が効率的かつ大規模に、ユーザー、クローラー、リンク効果を自由に動かすことができる、数少ないリンクベースのリソースでもある。

(内部リンクの「なぜ?」については、こちらの記事によく書かれている。)

優れた大規模Webサイトとは何か?内部リンクの最適化が徹底されており、Googleが新しいコンテンツを発見しやすく、素早くインデックスできるWebサイトと言えるだろう。

この記事では、大規模Webサイトにおける内部リンク構築と最適化をどこから始めればよいのか、無視してもよいものは何か、そして、コンテンツ公開時における注意点は何か、といった疑問にお答えする。

パンくずリストを忘れべからず

パンくずリストは、カテゴリ間や様々なセクション間でコンテンツを結びつけることに役立つが、あまり実施されておらず、多くの場合見過ごされがちな、リンクを自然に設置できる簡単な場所である。

加えて、自動化も可能であり、ユーザーが「戻る」ボタンを押すことなく、簡単に回遊する手助けにもなる。

理想的には、中間に位置する「パンくず」は、中規模な価値を持つページであることだ。具体例を挙げると下記となる。

Home>サブカテゴリー>製品

主要なカテゴリーページやメインとなる製品ページには自然とリンクや注目が集まる。これを活かしつつ、機能性を維持しながら、中規模な価値を持つページに広げていこう。

内部リンクの修正

簡単な整理が最適化にとって有効である。

多くのWebサイトが、壊れたリンクを修正する前に、新しいリンクの構築を検討してしまう。

壊れたリンクは、その役割を果たすことができていない。

管理する対象を広げる前に、既存のリンクを監査し、修正箇所を特定しよう。

大量のコンテンツを持つWebサイトや季節性のある製品を扱うWebサイトの場合、四半期ごとにこうした監査を行うことで、手に負えなくなる前に管理することができるだろう。

リダイレクトチェーンの特定と修正

リダイレクトチェーンは、良く設計されたWebサイトにも起こるモノであり、特に、大量の製品を扱っているWebサイトに顕著である。

ある製品の在庫が切れた場合、その代替の商品にリダイレクトを設置する。

そしてこのサイクルが繰り返され、最終的には10個の製品のリダイレクトチェーンとなってしまう。

手っ取り早い修正方法は、主要なカテゴリページにリダイレクトを設置することだが、不便となる場合もある。

在庫がある関連製品のページへとリダイレクトすると簡単ではあるが、メンテナンスが必要である。

リンクを整理し、可視化できるマップを作成する

複数のリンクカテゴリーを可視化するための簡単な方法は、紙に書いて整理することだ(もしくは、テキストをGoogle Sheetに書き出してもよい)。

整理したマップに主要な内部リンクのカテゴリーを記載することで、Webサイトのリンクツリーの実情を把握することができる資料となる。

また、このマップを作成することで、孤立したページを特定することや、内部リンクが不足している(もしくは、過度に設置されている)ページを把握することができる(Search Consoleには内部リンクのレポート機能がある)。

クリックの深さを修正する

これは非常にわかりやすい課題であるが、見過ごされがちな課題でもある。

特に、ニッチな商品を扱う大規模なWebサイトでよくある課題だ。

特定の商品ページにたどり着くまでに多くのクリックを要する場合は、その道のりを短縮できる方法を検討する価値があるだろう。

一般的には3クリック以内といわれているが、Webサイト内の全てのページが同じように関連しているわけではないため、やや不明瞭な指標となっている。

トップページから3クリック以内、というのは良い指標ではあるが、5クリックを必要とするページは必ず圏外になる、というわけではない。

明確なユーザージャーニーがあり、ビジネスにとって主要なページ(製品トップ、カテゴリートップ、リクエストの多いページ、など)へ簡単にアクセスできる状況にしよう。

そこから、クリック数を減らしていくのだ。

ナビゲーショナルディフェンス

時折、SEO担当者は課題解決のために過剰なエンジニアリングを行い、その結果、不用意な別の課題を作り出してしまうことがある。

最も強力で広範囲なリンクの設置場所(ヘッダー、フッター、メインナビゲーション、サブナビゲーション)は、ビジネスにおける最も価値のあるページのために活用しよう。

検索は重要であるが、ユーザービリティやカスタマージャーニーも同様に重要である。

ユーザーやビジネスにとっての価値が明確でない限り、これらの領域にリンクを設置する衝動に駆られないようにしよう。

一般的には、重要なエントリー、コンバージョン、情報ページなどがこの領域に適しており、すぐにインデックスさせたい新しいコンテンツは適していない。

備考:強力なリンクは魅力的ではあるが、リンクのためにコンバージョンに至る道のりを不明瞭にすべきではない。

リンク数を半分にし、権威性を2倍にする

これは必ずしも一般的な内容ではないが、まずは内容を見て欲しい。

何百ものリンクをページに設置してしまうと、PageRankを伝える能力や効率的にユーザーを遷移させる能力が奪われてしまう。

少なくとも、クリック過多によりユーザーを失ってしまうだろう。

さらに、各リンクから奪われるPageRankが多ければ多いほど、最終的に伝わるPageRankは少なくなってしまう。

これについては、「PageRankについての簡単な解説」という記事を参照して欲しい。

こうした場面で検討すべき項目を挙げていこう。

それらのリンクは必要なリンクであるか?理想的なユーザー行動に余計なアクションを追加していないか?ユーザーを混乱させていないか?ビジネスにとっての目的を果たしているか?

Webサイトやユーザーのためにならないリンクは削除しよう。

コンテンツ公開におけるチェックリスト

優れたコンテンツが詳細な情報に埋もれてしまうことはよくある。

下記の重要な項目に取り組み、基本的な作業が完了しており、後から何時間もかけて修正する必要がないようにしよう。

・新規ページのキーワードにあわせ、キーワードのデータをベンチマークしておく
・本文内に関連する内部リンクを設置する
・リンクマップを更新する
・アンカーテキストの最適化を行う(「続きを読む」、「ここをクリック」、「予約する」などは使用しない)

内部リンク構築の自動化

何千、何十万のページにリンクを設置することは簡単な作業ではない。

「10万本のリンクを手作業で設置したいんだ!」と考える人はいないだろう。

内部リンクの生成プロセスは、可能な限り自動化ができることが望ましい。

CMSの機能を使用し自動に内部リンクを組み込もうが、カスタムスクリプトで関連するカテゴリーのコンテンツに内部リンクを設置しようが、いずれにしても、内部リンクの設置を拡大化させることが重要だ。

手動のサイトマップが未だに存在していることは、ただただ驚くばかりである。

自動化を見据えて作成されていない古いWebサイトを引き継いだ場合、常に新鮮な状態を保つため、自動化を採用することは当然のことである。

内部リンクの自動化に適した一般的な箇所は、パンくずリスト(上記参照)、関連カテゴリーや製品の提案、「次に読む」の記事の提案、などである。

コンテンツ公開時にリンクを指定する

新しいコンテンツは、関連性のある重要なページからリンクが張られている必要がある。

カテゴリーページであれ、関連ブログであれ、関連する価値の高いキーワードでランキングされているページであれ、内部リンクを設置されていない状態で公開すべきではない。

これらは、(SEOや企業によるコンテンツ作成が本格化する前の)ブログ記事、PRは行われているがSEOが行われていない新発売の製品ページなどによく見られる。

おまけ:他部門による協力

正直に申し上げると、これには多くの会話が必要となる。

しかし、リンクの最適化についてのコミュニケーションを図ることや社内での啓蒙活動は、選択肢を広げ、施策の効果を活かすために非常に役にたつ。

良かれと思い行った施策が、他部署のおかげで台無しになってしまうことはよくある。

規模の大きい施策に取り組む場合、賛同を得ること、技術的な変更点を伝えることを、製品に影響が出る前に行うことが必要である。

まとめ

内部リンクはSEOの重要な手段である。

しかし、その効果は、適切に一貫して活用された場合に限る。

大規模Webサイトの場合、その規模に適した管理方法を見つけることが何よりも重要だ。

定期的なメンテナンスと考え抜かれた自動化により、自社のコンテンツを最大限活用する戦略を構築することが可能となる。

管理するページが多くなればなるほど、内部リンクの管理も難しくなりがちです。

記事中にもありましたが、新しく内部リンクを設置する箇所に意識が向きがちですが、壊れたリンクの修正や、それを可能にする管理体制なども事前に強化していきたいものです。

内部リンクの最適化は注力していきたい領域ですが、増やせば増やすほど効果が高まるものでもないため、最適なバランスを見つけられればと思います。


この記事は、Search Engine Journal に掲載された「11-Point SEO Checklist for Enterprise Internal Link Optimization」を翻訳した内容です。



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投稿 大規模Webサイトの内部リンク最適化のための11個のポイントSEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ に最初に表示されました。

Google Search Consoleに「正規表現を使用した検索機能」追加

こんにちは!ナイル株式会社の青木です。

本日は「タイトルタグの文字数」と「経営層とSEO」に関する2つのニュースをお届けします!

※トピックは初級者~中級者くらいの方向けを想定して紹介します。

なお、本企画は取り上げるページを実際に読んでいただくことを想定しております。簡単なひとことコメントとお役立ち度(収集部隊の主観です)を参考に、該当ページを読んでみてください。

前回のニュース(2021年3月31日収集分)はこちらから

本日のSEOニュース

①Google Search Consoleに「正規表現を使用した検索機能」と「比較モードのUI改善」が実装

記事紹介:Improved data filtering and comparison on Performance reports(Google検索セントラル)

お役立ち度:★★★★★

ナイルのひとこと
サーチコンソールに待望?の正規表現を使用した検索機能と比較時のUI改善が実装されました。
比較機能は見るからに使いやすくなっているので分かりやすいのですが、正規表現は使用したことがないという人もいるのではないでしょうか。

そんな人にオススメなのが|(縦棒)です。
焼き肉|ビビンバ
/blog/|/service/|/seminar/
のように、条件(or)の意味で繋ぐことができます。
上記の場合「焼き肉」「ビビンバ」を含むキーワードのパフォーマンス、「/blog/」「/service/」「/seminar/」を含むURLのパフォーマンスを見ることができます。

サイト内で記事ページが別ディレクトリに分かれている場合や、複数のトピックでパフォーマンスを調べたい際に便利です。 使用する際はスペースなどは使わず直接|でつないで下さい。
なお、上手くいかない時は「カスタム(正規表現)」が選択されていることを確認してみて下さい。
(私は既に本日3回位これでひっかかりました) Google Search Console 正規表現

②検索結果のクリック(率)改善をより的確に行う方法

参考:3 Vital Click-Based Signals for SEO: First, Long, & Last(Moz)

お役立ち度:★★★★☆

ナイルのひとこと
非常に興味深い考察を与えてくれる記事です。
クリックを「ファーストクリック」「ロングクリック」「ラストクリック」というユーザーの検索行動に合わせて分類し、それぞれのクリックの概要と改善方法を解説しております。
CTRを向上することにもつながる「ファーストクリック」はみなさんも取り組んだことがあると思いますが、滞在時間を改善する「ロングクリック」、検索結果に戻ることのない「ラストクリック」に関しては確かにな~と私も思いました。

クリック数、率がランク付けに用いられているかは、Googleのみぞ知るといったところですが、クリック数やユーザー行動が改善されること自体は望ましく、記事を参考に皆さんのサイトでも実践してみてはいかがでしょうか。
一方で、ページが表示される全てのキーワードで完璧にすることは不可能なので、ある程度、検索されるキーワードの想定を行うことがポイントです。メインとなるキーワードで検索するユーザーのクリックを最適化するイメージです。

③ナイル記事紹介!マーケターの皆さんこんな悩みありませんか?

参考:マーケターが陥りやすい状況、どうやって悩みを解決する?

お役立ち度:★★★★☆

ナイルのひとこと
SEOHACKS時代の編集長であった平塚が、マーケターのお悩みに対し、気付きを答えていく記事です。

  • ・成果につながっているかよくわからない……
  • ・リード獲得しても売上につながらない
  • ・社内調整がなかなかうまくいかない
  • ・メンバーへの負担を考えて遠慮してしまう
  • ・マーケターの業務は多岐にわたるため人手が足りない
  • ・マーケターの役割をしっかり果たす
どれもあるあるなのではないでしょうか?5分ほどで読めます。みなさんもぜひ!
(私は当てはまりすぎて、オススメの章を上げることができませんでした。)

まとめ

みなさまのSEO施策にお役に立てるように、今後もSEOニュースまとめを平日数回更新する予定です。
また、SEO情報やセミナー情報などを配信しているメールマガジンもご用意しておりますので、よろしければご登録ください。

前回のニュース(2021年3月31日収集分)はこちらから

最後に告知です
2021年04月14日(水)15:00~15:30で30分でサクッと分かる!Googleアナリティクス4ウェビナーを開催します。
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