SEOはインハウス?アウトソース?(前編)

はじめに

みなさんこんにちは。デジタルマーケティング事業部 事業COOの高松です。

今回はデジタルマーケティングに取り組んでおられる企業Web担当様向けの記事です。

皆さんはご自社のWebメディアへ有効なトラフィックを増加させ、コンバージョンを生み出し、顧客を獲得することに日々腐心されていると思います。
その中でも「SEO」「オーガニック」を強くすることは、理想的なCPAを達成する「夢の打ち手」であることは間違いありません。

私も事業会社でメディア責任者を務めていたとき、経営層から「オーガニック強化!」という強いオーダーを受けていました。SEO強化が経営にとって重要な理由昨今はこの認識を持たれている経営層の方々も増えています。

しかし、そのオーダーを果たすのは現場のWeb担当者の皆さんです。「簡単に言ってくれるなよ…(困)」「そんなすぐにSEOで順位UPしたら苦労しないよ…(困)」と日々頭を悩ませているのではないでしょうか。

この記事は「SEO・オーガニック強化」を、インハウス(社内独自)で行うか、アウトソース(支援会社への発注)で行うかの判断基準を、メリット・デメリット、注意点等を交えてお伝えしたいと思います。

大前提は「費用対効果」

この記事の執筆にあたり、ナイルの経験豊富なSEOコンサルタントのメンバーにアンケートを取りました。さすがSEOコンサルタントとして多くの企業様を見つめてきた猛者達だけあり、非常に示唆に富んだ回答が集まりました。

インハウス or アウトソースに様々な意見がありましたが、最も重要なポイントは「費用対効果(ROI)」これに尽きます。費用対効果(ROI)インハウスは「投資額」を抑えることであり、アウトソースは、売上原価に含まれる「人件費」を抑えることです。どちらのアプローチでも目的はROIを100%以上にすることが目的になります。当たり前な話のようですが、SEOをインハウスするのか?アウトソースするのか?を考える時、この原理原則が重要になります。

「このキーワードで自社メディアで1位を取るんじゃー!」という経営オーダーに対して「オス!それで1位絶対とります!」というシングルイシューな反応は賢明とは言えません。

検索エンジンで上位表示された結果、どのような利益インパクトがあるのか?が計算されていないと、社内で人材を確保し組織を作るカロリーをかけてよいか?または、支援会社に依頼した方が良いかの判断はできません。

その上で「事業」であれば、かけた費用に対して得られる利益が、許容できるサイズにならねばなりません。これはインハウス or アウトソースを考察する以前の大前提となります。

「インハウスSEO」の考察

「インハウスでSEO強化に取り組む」ということは、「SEO」に取り組むスタッフを独自採用し、事業活動の中に「自社スタッフ」として組み込み施策を行うことを指します。

インハウスSEOに向いている事業の特徴

コアコンピタンスを内部でコンテンツ化する

コアコンピタンスを内部でコンテンツ化する

最重要因子は、「SEOを徹底的にやればやるほど売上・利益にヒットする」ことです。

トラフィックそのものが売上となるWebメディア、コンバージョンが直接的売上となるEC小売、高価格帯商材(旅行、不動産、金融、求人  等)のリード顧客獲得がそれにあたります。

事業としてのSEO強化は「自社の強みのコンテンツ化」でもあります。コアコンピタンスがハッキリしている事業は、徹底的にそれをコンテンツとして表現していくことが打ち手そのものになります。

企業のコアコンピタンスを明確に情報発信することは、競争が熾烈な市場ほど大切な経営課題です。自社の他社にない付加価値が顧客に伝わらなければ優位性は生まれません。

例えば、女性下着で成功されているワコールさんは、当初日本で下着にこだわりを持つ女性は欧米と比較して少なく、彼らがマーケティング活動をスタートさせた時はニッチな市場だったそうです。
商品開発から販売活動に至るまで、消費者への価値提供を徹底的に伝える独自のマーケティング手法を確立されています。これは市場が活性化し競合他社が出現しても、彼らを支える重要な経営資源となっています。

昨今は、前時代のマスマーケティング一辺倒ではなく、マーケティング全体に「デジタル」が溶け込んでいる時代です。企業のコアコンピタンスをコンテンツ化し、様々な消費者とのタッチポイントで効果的に展開することが大切です。

さらに、情報鮮度が重要なジャンルの場合は、外注よりも、自社の専門性の高い知識を持つチームでスピーディに意思決定し、コンテンツ運営する方が有利です。

情報発信元の部門と蜜連携したコンテンツ編集・デジタル発信部隊を組織に組み込んでいる企業様も昨今多くなっている印象です。

ここまでは大企業を想起するようなお話でしたが、規模がコンパクトな組織(個人店舗・小型EC等・ニッチな業種等)においても、インハウスでしっかりコンテンツづくりに取り組み、マーケティングフォーマンスを高められているケースも多く存在します。

マーケティング予算が多くない事業こそ、Webやソーシャルを駆使し、コアコンピタンスを精力的に発信することが「投資効率の最大化」に対する決定的な打ち手となります。

事業主体として実施する高速なPDCA事業主体として実施する高速なPDCA事業規模に関わらず、SEOをインハウスするメリットに「高速でPDCAを回せる」ことも重要です。特にSEOを主軸としたデジタルマーケティングは「まず実施してみないとわからない」ことが多く、固定の打ち手を打ち続けていても、施策の歯車が噛み合っていないと成果がいつまでたっても上がらない場合が多くあります。

Webサイト運営やコンテンツづくりを外注していると、どうしてもこのPDCAサイクルが間延びしやすく、市況の敏感な変化に合わせた情報発信においては後手に回ってしまいます。

インハウスで成功されているチームは、日々事情主体者として市場動向、季節変動、ライバルの動向、顧客の動向を敏感に察知し、素早くコンテンツをリリースし、即効果測定を行える体制を有されています。

インハウス化にかかる見えない「カロリー」

インハウス化にかかる見えない「カロリー」

インハウス化はキャッシュアウトが少ない打ち手として評価されがちですが、専門的な経験と能力を有したスタッフを採用する、事業組織に定着させるのは、相当なカロリーがかかります。この苦労が経営層になかなか理解されづらい…という企業担当者様の声もよく伺います。

さらに、SEO人材の採用は非常に難易度が高いです。ある意味プログラマー・エンジニアよりも市場母数が少ないかもしれません。さらに、即戦力スキルを保有する人材は、ほぼ存在しません。

弊社でも、ある程度のポテンシャル層を採用し、入社後数ヶ月はみっちりと研修をこなしてもらってからコンサルティングの現場に出るという「オンボーディングプログラム」を導入しているぐらいです。

また、会社規模の大小に関わらず「SEO専任」ポジションを設けることは難しく、なんらかのデジタルマーケティング業務と兼務になる場合がほとんどです。
インハウス人材として働くと、事業理解・専門性は非常に高くなりますが、一方SEO技術の知識・トレンドをプロレベルで維持することは非常に困難になります。

私自身、事業会社で事業推進に没頭しているときは、最新技術、トレンド、ケーススタディの情報取得量はガックリと落ちていました(同職域な方々との交流がぐっと減る)。そこを補うには、外部の信頼できるベンダーからの情報提供が不可欠で、自分の「知見の生命線」としていたのを思い出します。

インハウスSEOのメリット

  • 事業の進捗や方向性に合わせた素早い対応が可能
  • 専門性を持った人材がダイレクトに情報を発信するので情報信憑生が高まる
  • アップデート等による順位変動の対応に即反応できる

インハウスSEOのデメリット

  • 人材採用が困難、人材の退職リスクが大きい
  • SEO専任にすることは難しく他の業務と兼任になる
  • 事業への専門性は高くなるが、SEO技術・知識を高いレベルで維持することが困難

最後に

前編は、SEOの「インハウス or アウトソース」の大前提(「費用対効果」と「資本効率」)、「インハウスSEO」に関する考察についてお伝えさせていただきました。

後編では「アウトソースSEO」についてお伝えさせていただく予定です。(5月末公開予定)

引き続きお付き合いのほどよろしくお願いいたします!

SEOはインハウス?アウトソース?(前編)ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

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1,180万の検索結果を分析した結果、自然検索のランキング要因についてわかったこと

GW中の5/5、Googleによるコアアップデートが行われました。

今回のアップデートは、かなり広い領域で大きな順位変動を引き起こしたこともあり、アップデートを受けてSEOの情報収集を急いでいる方も多いと思います。

この記事は、Backlinkoが1,180万の調査結果から得られたGoogleのランキング要因に関するデータを発表したものです。

コアアップデート前の記事ではありますが、優れた洞察が得られる内容ですので、ぜひ参考にしていただければと思います。

我々は、Googleの1,180万の検索結果を分析し、以下の疑問に対する回答を得た。

検索エンジンのランキングと相関するのは、どの要素か?

我々はページの内容、被リンク、表示速度のすべてを確認した。

また、データパートナーであるAhrefsの協力を得て分析したところ、興味深い発見があった。

今回は、我々が分析した結果を共有したいと思う。

調査結果の概要

1.我々のデータは、サイトの全体的な権威性(※)が検索結果におけるランキングと強く相関していることを示している。
※AhrefsのDomain Ratingで測定

2.被リンクが多いページは、被リンクが少ないページより上位にランキングされる。実際、Googleの検索結果における1位のページは、2~10位のページが受けている被リンクの平均よりも、3.8倍ほどの被リンクを受けている。

3.「コンテンツグレード(※)」が高く、包括的なトピックを含んだコンテンツは、包括的でないコンテンツの結果を大幅に上回っている。
Clearscopeによって測定

4.ページの読み込み速度(※)と、1ページ目のランキングの間に相関関係は見受けられなかった。
Alexaで測定

5.複数の異なるサイトから被リンクを受けることは、SEOにとって重要であるように見える。リンク元のドメインの数は、ランキングと相関関係があることがわかった。

6.検索結果で表示されるタイトルタグのほとんどは、対象となるキーワードと完全に、または部分的に一致している。ただし、タイトルタグでのキーワードの使用有無と、1ページ目のランキングの相関関係はほぼ見受けられなかった。

7.ページの権威性(※)は、ランキングと弱く相関している。
※AhrefsのURL Ratingで測定

8.単語数(文字数)は、上位10位の結果において、ほぼ等しく分散していることがわかった。Googleの1ページ目の検索結果には、平均して1,447語(※)が含まれている。
※日本語に直すと、約6,000~8,000文字になる

9.ページのHTMLの容量は、ランキングと相関関係がない。言い換えると、容量が大きいページは小さいページとほぼ順位が変わらないといえる。

10.URLの長さとランキングの間には、非常にわずかな相関関係があることがわかった。具体的には、短いURLの方が長いURLよりも、ランキングがわずかに有利になる傾向がある。

11.我々のデータは、構造化マークアップの使用は上位表示と相関しないことを示している。

12.平均的な「滞在時間」を超えるWebサイトは、Googleで上位表示される傾向がある。具体的には、サイトの滞在時間が3秒増えることは、順位が1つ上がることと相関している。

調査結果の詳細なデータと情報を以下に示す。

信頼性の高いドメインは、Googleの検索結果で上位に表示される傾向がある

Webサイトの全体的な権威性(Link Authority)は、1ページ目のランキングと相関していることがわかった。

そして、一般的に平均のドメインレーティングはSERPsにおける位置が上がるにつれて、増加する。

つまり、1ページ目に近づくほど、ドメインレーティングは高くなる傾向がある。

実際、Webサイト全体の権威性(Authority)は、ページ自体の権威性(URL Rating)よりもランキングとの相関が強かった。

■重要なポイント
ドメインの評価が高いほど、1ページ目における順位は高くなる。したがって、評価が高いドメインは検索結果で上位表示する上で有利である。

被リンクの数が多いページは、被リンクの数が少ないページよりも順位が高くなる傾向がある

今回の分析から得られた最も興味深い発見のひとつとして、全体を通じてリンクを受けているページが非常に少ないことが挙げられる。

実際、すべてのページのうち、約95%がリンクを受けていないことがわかった。

この調査結果は、9億1,200万のブログ記事を分析した結果と一致しており、すべてのコンテンツの94%がリンクを受けていないことがわかった。

実際、「ゼロバックリンクページ」がデータを歪めていたこともあり、このセクションでは、被リンクがゼロのページを除外して分析を行うこととした。

驚くべきことではないと思うが、総被リンク数が最も多いページがGoogleで1位を獲得する傾向があることを発見した。

また、1位のページは、2位~10位のページよりも平均して3.8倍多いリンクを受けていることがわかった。

■重要なポイント
Googleはアルゴリズムに多様性を加え続けているが、リンクは依然として重要なランキングシグナルであるようだ。

包括的なコンテンツであることは、上位表示されることと強く相関している

多くのSEOの専門家は、包括的なコンテンツはSEOにおいて、最高のパフォーマンスを発揮すると主張している。

別の言い方をすれば、単一のページにおいてトピック全体をカバーすることは、ランキングにおいて直接、または間接的に関係している可能性があるということだ。

この仮説をテストしてみることにした。具体的には、コンテンツの分析ツールであるClearscope.ioを使用し、1,180万のURLを分析した。

我々の分析では、デスクトップとモバイル、両方の結果で「コンテンツグレード」とGoogleのランキングとの間に、明確な相関関係があることが分かった。

実際、上位30件の結果を見ると、コンテンツグレードを1つ上げると、ランキングが1つ上がることとほぼ同義になる。これは重要な関係を示唆している。

例えば、PaleoLeap.comの以下のページを見てみよう。

このページには、通常、Googleの高いランキングと相関する多くの指標が含まれている。

例えば、ページのタイトルタグとh1タグにおいて、正確なキーワードを使用すること。また、AhrefsのDomain Rankが73と、ドメインの信頼性が高いことだ。

ただし、このページが検索結果の1ページ目にあるのは、「Paleo diet Breakfasts」の9位のみだ。

案の定、このページのコンテンツグレードは比較的低い値を示している。

包括的なコンテンツが、順位付けに直接影響するかどうかはわからない。

Googleは、包括的とみなすコンテンツを好む傾向があるのかもしれない。また、ユーザーが検索キーワードに対する包括的な回答を提供する検索結果に、より満足していることも考えられる。

これは相関性の研究であるため、データのみからこの関係の背後にある根本的な理由を特定することは不可能である。

■重要なポイント
包括的で詳細なコンテンツを作成すると、Googleにおける順位を上げることができる。

ページの読み込み速度は、順位との相関関係がない

Googleは2010年以降、サイトの速度を公式のランキングシグナルとして使用している。

また、Googleの最新の速度関連の記事である2018年の「Speed Update」は、モバイル検索ユーザーに対し、ページの読み込みを高速化するように設計されている。
ページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要素に使用します

しかし、我々は「サイトの速度は実際のランキングと相関関係があるのか?」という質問に対する答えを知りたいと感じた。

そこで、AlexaのDomain’s Speedを使用して、100万のドメインの読み込み時間の中央値を分析した。

データセット内の個々のページの読み込み速度は直接測定していない。あくまでも、ドメイン全体の平均的な読み込み速度を確認しただけである。

全体を通じて、サイトの速度とGoogleのランキングとの間には、相関関係がないことがわかった。

一見すると、この発見は驚くべきことかもしれない。

PageSpeedはよく知られたGoogleのランキングシグナルである。その前提に基づくと、一般に速いページは遅いページより優れた結果になるはずだ。

しかし、データは別の結果を提供している。そして、少し掘り下げると、相関関係がないことは理に適っている。

Googleがスピードアップデートを発表した際、彼らはこのアップデートが極端に遅いページへと大きく影響することを指摘した。

「スピードアップデートは、極端に遅いユーザー体験を提供しているページに影響するであろう」

そして、全体へはそれほど影響がないことも指摘している。

「スピードアップデートは、検索クエリのうち、わずかなものに影響するであろう」

要するに、Googleのアルゴリズムは非常に遅いページの順位を下げる一方で、速いページへは利益をもたらすようだ。

また、分析の結果、検索結果の1ページ目の平均読み込み時間は1.65秒であった。

以前行ったサイトの速度分析では、平均的なページはデスクトップでの読み込みに10秒、モバイルでの読み込みに27秒かかっていた。

それをベンチマークとすると、1.65秒の平均読み込み速度は非常に高速だ。

また、上位10位の結果は、比較的早く読み込まれる傾向があるため、Googleの様々なスピードアップデートによる影響は受けないようだ。

■重要なポイント
Googleの検索結果の1ページ目にあるページの読み込み速度は、平均1.65秒である。しかし、サイトの速度とGoogleのランキングとの間に相関関係は見られなかった。

参照ドメインの数が、順位に影響を与えているように見受けられる

多くのSEOの専門家は、同じドメインから複数のリンクを受けると、その恩恵は逓減する傾向にあることに同意している。

つまり、同じドメインから10個のリンクを受けるよりも、10個の異なるサイトから10個のリンクを受ける方が良いということだ。

我々の分析によれば、これは事実であるように思われる。ドメインの多様性は、順位に大きな影響を与えることがわかった。

被リンクと同様に、上位の結果には、下位にあるドメインよりも多くのドメインからのリンクを受けている傾向にある。

■重要なポイント
多様なドメインからリンクを取得することは、SEOにとって重要であるように思われる。

Googleの1ページ目のタイトルタグには、検索キーワードと完全一致、または部分一致であるキーワードが含まれている

検索エンジンの初期の頃からは、タイトルタグはページ上で最も重要なSEO要素とみなされてきた。

タイトルタグは、ユーザー(および検索エンジン)にページの全体的なトピックの概要を提供するため、タイトルタグに表示される単語は、おそらくランキングに大きな影響を与えるはずだ。

実際、Googleによる独自の検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイドでは、そのページの内容を証明するタイトルタグを記述することを推奨している。

案の定、Googleの1ページ目のほとんどのタイトルタグには、対象となるキーワードのすべて、または一部が含まれている。

対象となるキーワードにおいて順位付けされるほとんどのページでは、タイトルタグにそのキーワードが含まれているが、キーワードに最適化されたタイトルタグは、1ページ目の上位表示と相関しているようには見えない。

実際、我々の線形モデルでは、タイトルタグのマッチングとランキングの間には、ほとんど関係がないことが予測されている(1位と10位の違いは1%のみ)

キーワードが豊富に含まれているタイトルタグは、1ページ目にアクセスするのに役立つ「エントリーチケット」のようだ。

しかし、1ページ目に移動すると、タイトルに正確なキーワードを使用しても、それ以上順位を上げることには役立たない。

1ページ目においては、他の要因(被リンク・UXシグナル・ドメインの権威性など)が大きな役割を果たすように見受けられる。

■重要なポイント
Googleの上位10件の結果には、タイトルタグに対象となるキーワードの65%~85%が含まれている。ただし、キーワードに最適化されたタイトルタグと、1ページ目の上位のランキングとの相関関係はほとんどなかった。

キーワードに最適化されたh1タグは、上位の順位と相関しない

タイトルタグの結果と同様に、Googleの結果のほとんどのページには、ページのh1タグに対象となるキーワードが含まれている。

また、h1に対象となるキーワードが含まれていることは、基本的に上位表示されるかどうかということとは関係がない

■重要なポイント
タイトルタグの最適化と同様に、h1タグは、Googleがページを解読するのに役立つ「エントリーチケット」の要素を持つ可能性がある。ただし、h1にキーワードが豊富に含まれていても、上位表示されることを助けるのに十分なランキングシグナルではない場合がある。

Webページの権威性(URL Rating)は、上位表示とわずかな相関関係がある

Domain Ratingに加えて、次の質問にも答えたいと思う。

ページの権威性(Link Authority)はランキングに影響するのか?

言い換えれば、「特定のページへの被リンクを取得することは重要になるのか」、それとも「サイト全体の権威性がより重要になるのか」ということになるだろう。

この質問に対する答えを導くために、ページの権威性とランキングの相関関係を調べた。

URLの評価(Domain Rating)とランキングが関連していることがわかったが、その関係はわずかだった。

具体的には、上位6位に順位付けされたページは、7位から10位に順位付けされたページ(11)に比べて、URL Ratingがわずかに高くなっている(12)。

ただし、この相関関係は、ランキングに対するサイトのDomain Ratingの影響ほど強くはなかった。

全体として、ほとんどのURL Ratingは上位10位で類似している。

また、データセットにおけるすべてのページで、Googleの1ページ目にランクインしているURLの平均評価は11.2であることがわかった。

■重要なポイント
サイト個々のページの権威性は、サイト全体の権威性と比較して、ランキングへの影響が比較的小さいようだ。

検索結果の1ページ目にあるページの平均単語数は1,447語である

長い形式のコンテンツは、200ワードの短いブログ記事よりも優れているか?

他の調査によると、短いコンテンツに比べて、コンテンツは長いほど多くのリンクが蓄積される傾向があることがわかっている。

確かに、Googleでランキングされているコンテンツは比較的長いことがわかった。

全体を通じて、Googleの上位10位に位置するページの平均単語数は1,447語である。
※日本語に直すと、6,000~8,000文字程度

ただし、長い形式のコンテンツはリンクビルディングに最適であるという事実にもかかわらず、単語数と順位との間に直接的な関係は見受けられなかった。

これは、キーワードに最適化されたタイトルタグと同様に、長い形式のコンテンツは1ページに表示されることに役立っている可能性がある一方で、上位表示の要因となっていないことを意味している。

あくまでもこれは相関研究であるため、長い形式のコンテンツが10位以内に表示される傾向がある理由を特定することは不可能である。

■重要なポイント
単語数が多いページは、単語数が少ないページと比較すると、上位表示される可能性は高いと思われる。また、検索結果の1ページ目にあるページの平均単語数は1,447語である。

ページのHTMLの容量と順位に関係はない

ボリュームの小さいページ(リーンページ)があると、Googleのランキングに影響するだろうか?

調査によると、そのような結果はないことがわかった。

ページサイズとランキングとの間に相関関係は見当たらなかった。

SEOコミュニティでは、HTMLが肥大化したページは不利であると推測している。

ただし、分析した結果によると、ページサイズを順位に関連付けることはできない

■重要なポイント
ページサイズは、Googleのランキングに影響を与えていないようだ。

短いURLは長いURLよりもわずかに順位が高くなる傾向がある

Googleは「シンプルなURL」を使用することを推奨している。また、特に「非常に長いURL」は推奨できないともしている。

ただし、これらの推奨事項は、SEOよりもUXの観点からURLを最適化することを目的としているようだ。

これが、URLの長さと順位との関係を調査するために着手した理由だ。

実際、短いURLは長いURLよりも順位が高いことがわかった。

具体的には、1位のURLは、10位のURLよりも平均で9.2文字短くなっている。

また、Googleにおける上位10件のURLの平均は66文字である。

ただし、全体として、Googleの1ページ目におけるほとんどのURLは、ほぼ同じ長さ(40~100文字)である。

短いURLは、いくつかの理由でSEOに良い影響を与える可能性がある。

まず、URLが短いと、オーガニックのCTRが高くなる可能性がある。実際、我々の大規模なCTR調査(500万の検索結果を分析した結果、自然検索のクリック率についてわかった10の事実)では、短いURLは長いURLもCTRが高いことがわかった。

次に、短いURLは、Googleがページの内容を理解するのに役立つ場合がある。

例えば、backlinko.com/my-postのような短いURLは、backlinko.com/1/12/2022/blog/category/this-is-the-title-of-my-blog-post pageid=891/よりもGoogleが理解しやすい。

最後に、長いURLはトップページから数回クリックした先のページを指す傾向がある。これは通常、そのページに流れる権威(Authority)が少ないことを意味する。権威が少ないと、順位は低くなる。

例えば、花瓶製品ページへの次のURLは、サイト内の信頼性の高いトップページから遠く離れているページを表している。

■重要なポイント
短いURLは高いランキングと相関関係がある。Googleの1ページ目にあるページの平均URLは66文字である。

構造化マークアップと順位との間に相関関係はない

ここ数年、SEOコミュニティではSchema.orgについて多くの議論がなされている。

Google自身は、構造化データがランキングに与える影響度合いについては明言していない。

多くの人は、構造化マークアップにより、検索エンジンがコンテンツの意味をよりよく理解できるようになると信じている。

このより深い理解は、Googleが自身のサイトをより多くのユーザーに見せることを奨励する。

例えば、構造化データにより、「トイストーリー」という単語を使用する場合に、フランチャイズ全体ではなく、元の映画のタイトルを参照していることをGoogleに通知できる。

多くのサイトでは、Schema.orgを使用してSERPでリッチスニペットを取得している。

しかし、これらの潜在的な利点にもかかわらず、Schema.orgを実装しているサイトはほとんどないことがわかった。

Googleの1ページ目の72.6%だけがSchema.orgを使用していることがわかった。

また、我々の分析によると、構造化データの有無はGoogleの順位とは関係がなかった。

■重要なポイント
構造化マークアップを使用することもできる。しかし、Googleで上位表示できるかどうかという観点からは、直接相関しているわけではない。

平均以上の「滞在時間」を持つWebサイトは、Googleで上位表示される傾向がある

SEO界の多くの人々は、Googleがランキング要素として「ユーザーエクスペリエンスシグナル」(直帰率・滞在時間・CTR・ポゴスティックなど)を使用していると推測している。

この理論をテストするために、Alexaを介してデータセットからドメインのサブセットを実行し、サイト全体の滞在時間を決定した。次に、滞在時間と1ページ目のランキングの間に相関関係があるかどうかを調べた。

実際、滞在時間とランキングとの間には強い関係があることがわかった。

具体的には、滞在時間が上位のランキングと強く相関していることを発見した。

一般に、Googleの1ページ目にあるサイトの平均滞在時間は2.5分である。

注意してほしい点として、滞在時間が上位にランキングされるかどうかという観点と直接の関係があるとは言っていない。

もちろん、Googleは滞在時間や直帰率などをランキングシグナルとして使用する場合がある(ただし、以前は否定していた)。

あるいは、高品質のコンテンツが人々の関心を高めているのかもしれない。したがって、サイト内の滞在時間は高品質なコンテンツの副産物であり、Googleはこれを測定している。

これは相関研究であり、データのみから判断することは不可能だ。

■重要なポイント
Googleの1ページ目におけるサイトの平均滞在時間は2.5分である。

まとめ

この調査を可能にした多くのデータを提供してくれたAhrefsに再度感謝する。

また、データの収集方法と分析方法について詳しく知りたい場合は、こちらの調査方法へのリンクを見ていただきたい。この分析で使用したデータもGitHubにアップロードしている。

そして、私はあなたの考えを聞きたいと考えている。

この分析から得た最も良い気づきは何か。または、調査結果について質問があるかもしれない。

いずれにせよ、ぜひコメントを残してもらいたい。

この記事は、BACKLINKOに掲載された「We Analyzed 11.8 Million Google Search Results. Here’s What We Learned About SEO」を翻訳した内容です。
SEOの基本がデータによりわかりやすくまとめられた記事でした。

なお、内容はあくまでも「相関関係」のデータであり、「因果関係」のデータではないことに注意してください。

この内容を鵜呑みにするのではなく、「なぜこのような結果になったのか?」という背景まで想像することが重要です。

また、アイオイクスではSEOのコンサルティングサービスを提供しておりますので、ご希望の方はお問い合わせフォームからお問い合わせください。

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Ahrefsの使い方 | ナイルSEOコンサルタントが実践する活用方法

Ahrefsとは

Ahrefs(エイチレフス)とは、自社だけではなく競合サイトの被リンク、自然検索流入キーワード、自然検索トラフィックを把握できる有料SEO分析ツールです。

Ahrefs https://ahrefs.jp/

Ahrefsは、1日毎に約40億のWebサイトをクロールし、15分毎にインデックスを更新している世界最大級のデータ量を保有しています。そして、14兆もの巨大リンクデータを有し、1.8兆のページURLを網羅しています。

Ahrefsを使用しているSEO会社や事業会社のSEO担当者の方も多いと思います。

本記事では「SEOコンサルタントが実際に顧客へのコンサルティングで実践しているAhrefsの使い方」を課題・目的別に、その一部をお教えします。

Ahrefsはライセンスによって使える機能に違いがあります。今回説明している機能のライセンスは確認中のため、確認完了次第追記します。

Ahrefsでわかる主な課題

順位向上・流入向上を狙うためのSEO施策には、既存コンテンツのtitleタグやmeta descriptionの調査、新規コンテンツ制作、サイトの技術的問題の改善、被リンクの獲得など、色々なものがあります。

出来ることは数多くあったとしても、それを闇雲に行っていてはリソースが無駄になってしまいます。
「どのキーワードから狙って、どういう施策を撃つのか」成果とコストバランスを見据えて、優先順をつけて取り組むべきです。

その上で、Ahrefsは「対策すべきキーワードの選定」「現状サイトに欠けているコンテンツの把握」「競合サイトとの被リンク差分の把握」といったことに役立ちます。

目的に沿った具体的なAhrefsの機能・使い方をご紹介します。

1 流入向上につながる対策キーワードを見つけたい場合

対策キーワードを考える上で知っておきたいことは、自社サイトへの流入キーワードと競合サイトの流入キーワードを把握することです。

例えば、自社サイトでは順位がついていないが、自社と同じようなコンテンツを持った競合サイトでは上位表示しているキーワードがあるとすると、そのキーワードで上位表示できれば自社サイトの流入を増やすこと期待できます。

Ahrefsの「Site Explorer(サイトエクスプローラー)」では、あらゆるサイトの自然検索流入キーワードを確認できます。

 Site Explorer(サイトエクスプローラー)

対象サイトの被リンク調査、流入キーワード調査、有料検索広告のキーワード調査などを行うことができます。

  • 使用方法

検索ボックスに対象サイトのドメインまたはURLを入力し、検索条件を選択します。

1

◆検索条件

  • URL:完全に一致した URLのみのデータ
  • 部分一致:部分的に一致する URL データ
  • ドメイン/*:サブドメインを含まないドメイン全体データ
  • *.ドメイン/*:サブドメインを含むドメイン全体データ

条件を指定して検索すると、下記のようなダッシュボードが表示されます。

サイトの流入キーワードを見るためには「オーガニックキーワード」をクリックします。(図赤枠部分のどちらをクリックしても同じページに遷移します)

2

自然検索流入キーワード一覧が表示されます。

3

自然検索流入キーワードと、その検索ボリューム、そのキーワードでの現状順位、ランディングページのURL、キーワード難易度(後ほど解説)、CPC(推計)、トラフィック数(推計)などがが確認できます。

自社サイトと競合サイトについてこれらのデータを比較することで、自社サイトで対策するべきキーワードを選定するヒントを得られます。

対策キーワード選定の考え方については、以下の記事を参考にしてみて下さい。

・キーワード選定方法のコツとは?利用すべき無料キーワードツールと4つのステップ https://www.seohacks.net/basic/knowledge/keyword/

2 キーワード対策の方針を決めたい

 「このキーワードで上位表示を狙いたいが、どれくらい難しいのか知りたい」

「キーワードリストを作成したが、キーワードごとの対策難易度がわからないのでどのキーワードから対策したらいいかわからない」

対策キーワードを洗い出しても、上記のような悩みがつきものです。Ahrefsではキーワードごとの対策難易度を独自の指標(キーワード難易度・KD)で示しています。

※あくまでAhrefs独自のアルゴリズムで算出された数値です。

サイトエクスプローラーでもデータは見れますが、「Keywords Explorer(キーワードエクスプローラー)」をつ開くことで、より細かく見ることが出来ます。

Keywords Explorer(キーワードエクスプローラー)

 対象キーワードの検索上位サイトの被リンクやコンテンツ量などを比較し、そのキーワードで上位表示するために、どの程度力を入れた施策が必要かを判断することができます。

  • 使用方法

検索ボックスに調べたいキーワードを入力、対象としたい検索エンジン、エリア(国名)を選択します。

4

クリックすると、以下のような画面が表示されます。

キーワード難易度は左上に表示されます。

5

キーワード難易度はAhrefs独自の基準で評価されています。

詳しくはこちらをご覧ください。

・Ahrefsキーワード難易度に関して https://ahrefs.com/blog/seo-metrics/#section5

ほかにも、ページ下部には上位表示されているページの被リンク数や流入数などの情報が得られます。

例えば検索ボリュームが近い「ワイヤレスイヤホン」と「イヤホン」のどちらから対策するべきかが問題になった場合などに、「より上位表示を狙いやすそうなものから対策しよう」といった判断を取ることができます。

例:コンピューター周辺機器業界の場合

「ワイヤレスイヤホン」キーワード難易度:5

6

「イヤホン」キーワード難易度:13

7

この場合は、難易度が低く成果が出やすいであろう「ワイヤレスイヤホン」キーワードから対策を行う、といった判断が出来ます。

もっともこのキーワード難易度はあくまでAhrefsが独自に設定した基準であり、常に正しいとか限りません。また簡単だからといって、ビジネスへの影響が小さいキーワードばかりを対策しても、売上や利益には繋がりません。

キーワード方針の立て方は以下の記事を参考にしてみて下さい。

・SEOで「勝てる」キーワードの選び方!カスタマージャーニーを活用しようhttps://www.seohacks.net/basic/knowledge/keywords_to_win/

3 被リンク獲得方法のヒントがほしい

「被リンクを獲得したいが、どういうサイトから被リンクがもらえるのだろうか?」

このような場合は「自社サイトを似た業界・サイトタイプ、かつ検索エンジンから評価されている競合サイトの被リンク獲得状況を調べること」で手がかりをつかみます。

1でご紹介したSite Explorer(サイトエクスプローラー)を使用します。

  • 使用方法

1と同じく検索ボックスに競合サイトのドメインまたはURLを入力し、検索条件を選択します。

8

ダッシュボードで「被リンク」をクリックします。(以下図の赤枠部分はどちらをクリックしても同じページに遷移します)

9

そのサイト・ページが外部から獲得している被リンクの一覧が表示されます。

10

自サイトへのリンクが貼られているページ(参照ページ)、そのページの推計トラフィック数、リンクのアンカーテキストなどが確認できます。ドメインランクやURLランクなどはAhrefsの独自指標ですが、参照ページがどの程度価値のあるページかどうかの参考になります。

このツールを使うことで、競合サイトがどんなサイトのどのようなページから被リンクを獲得しているかがわかります。

同じようなユーザーをターゲットとしてサイトを運用している以上、競合サイトが受けているような自然リンクは、自社サイトもコンテンツの展開の仕方などの工夫で、得ることができる可能性はあります。「自社サイトでも競合サイトと同じようなサイト・ページからの被リンクを獲得できないか」という観点から、コンテンツの展開方針を検討する材料になります。

被リンク獲得方法については、以下の記事も参考にしてみて下さい。

・被リンクはどう増やす?SEO HACKS事例からみるリンク獲得方法
https://www.seohacks.net/blog/backlinks_seo/1032/

まとめ

本記事でご説明した使い方はAhrefsの機能のほんの一部ですが、

SEOの検討の中でよく問題になる「対策キーワードの選定」「優先度のつけ方」「被リンク獲得の方針」といった点だけでも、多くの重要なデータを得ることが出来ます。無料で使えるサーチコンソールなどだけでなく、Ahrefsを使い、競合サイトの情報を活用してみましょう。

Ahrefsの使い方 | ナイルSEOコンサルタントが実践する活用方法ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

Search Console のエクスポート機能の改善とエクスポートできるデータの追加

Search Console のダウンロード機能の改善を求める多くの声を受け、エクスポートできるデータを追加し、エクスポート機能の改善を行ったことをお知らせします。

これにより、特定のテーブルビューだけでなく、ほぼすべての Search Console レポートに表示される全情報をダウンロードできるようになります。また、データを Search Console の外部から簡単に読み取れるようになり、必要に応じて、将来に備えて簡単に保存できるようになります。この記事の最後に、Search Console のツール以外から Search Console のデータを使用する方法についてのセクションがあります。

拡張レポートなど

AMP ステータスなどのレポートからデータをエクスポートする場合、従来のように詳細テーブルだけでなく、グラフの元となるデータをエクスポートできるようになります。つまり、問題とその影響を受けるページのリストに加え、ページの日別の内訳、ページのステータス、Google 検索結果のそのページのインプレッション数も確認できます。特定のドリルダウン ビューからデータをエクスポートする場合、エクスポートしたファイルでこのビューの詳細を確認できます。

Google スプレッドシートまたは Excel(新機能)を選択すると、2 つのタブを持つスプレッドシートが出力され、CSV 形式でのダウンロードを選択すると、2 つの CSV ファイルを含む ZIP ファイルが出力されます。

AMP ステータス レポートからダウンロードしたデータセットのサンプルを以下に示します。この記事の説明のためにスプレッドシートのタイトルを変更しましたが、元のタイトルにはドメイン名、レポート、エクスポートした日付が含まれています。

検索パフォーマンス レポート

パフォーマンス データに関しては、改善点が 2 つあります。

  1. ワンクリックですべてのタブのコンテンツをダウンロードできるようになりました。つまり、クエリ、ページ、国、デバイス、検索での見え方、日付に関するデータをすべてまとめて取得できるようになります。ダウンロードすると、上記の説明と同じように、複数のタブを持つ Google シートまたは Excel スプレッドシート、CSV ファイルをまとめた ZIP ファイルが出力されます。
  2. パフォーマンス データのほかに、[フィルタ] という追加のタブ(または CSV ファイル)もダウンロードされます。これは、データのエクスポート時に適用されたフィルタを示します。

検索パフォーマンス レポートからダウンロードしたデータセットのサンプルを以下に示します。

Search Console のツール以外から Search Console のデータを利用する方法

ここまでデータのエクスポートについて説明してきましたが、Search Console のツール以外から Search Console のデータを使用するための現時点の方法について説明します。データを別のデータセットと結合する、高度な分析を実施する、データを別の方法で視覚化するなど、お客様の会社にとって重要な特定のユースケースがある場合に、Search Console のツール以外からデータを使用します。

必要なデータとお客様の技術レベルに応じて、2 つのオプションを利用できます。

Search Console API

技術的知識がある場合や、お客様の会社の開発者によるサポートがある場合は、Search Console API の使用を検討するとよいでしょう。この API により、プロパティとサイトマップの表示、追加、削除、および Google 検索結果データに対する高度なクエリを行うことができます。

この API に関するドキュメントは多数ありますが、ここではこれから始める場合に役立つリンクをいくつか紹介します。

  1. 概要と前提条件に関するガイドでは、初めてクライアント アプリケーションを作成する前に行うべきことを順を追って説明しています。また、このセクションのサイドバーには、すべての検索データに対してクエリを行う方法に関するガイドなど、高度なガイドが用意されています。
  2. リファレンス セクションには、クエリ パラメータ、使用制限、API から返されるエラーに関する詳細が記載されています。
  3. API サンプルには、複数のプログラミング言語用にサンプルコードへのリンクが用意されており、API を初めて実行するのには最適です。

Google データポータル

Google データポータルは、さまざまなデータソースのデータを統合して調査し、インパクトのあるデータ ストーリーを示すのに便利なダッシュボード ソリューションです。このツールには Search Console コネクタが用意されており、さまざまな指標とディメンションをダッシュボードにインポートできます。このツールは、Search Console のデータを他のツールのデータと並べて表示する場合に役立ちます。

データポータルで利用可能な Search Console データのリストは次のとおりです。緑色のフィールドはディメンション、青色のフィールドは指標を表します。

試してみたい場合は、このテンプレートを使用してデータを視覚化できます。ページの右上隅にある [テンプレートを使用] をクリックすると自身のデータに接続します。レポートの使用方法とレポートから得られる分析情報の詳細については、この手順ガイドをご覧ください。実際にレポートを触ってみたい場合は、サンプルデータを使用した上記テンプレートに基づくレポートをご覧ください。

新しいダウンロード機能、または Search Console のデータの使用全般について、興味深いユースケースやコメントがある場合は、Twitter からお気軽にお知らせください。ぜひ、強化されたデータ エクスポートをご利用ください。

構造化データを使用して、WebサイトのE-A-Tをサポートする方法

「いかにしてWebサイトのE-A-Tを高め、検索エンジン(Google)に認識してもらうか?」は、ここ数年で最も関心の高いトピックと言って良いでしょう。

特にYMYL領域において重要になるE-A-Tですが、今回は構造化データを活用してGoogleのE-A-Tの理解を助けるという内容になります。

適切に実施するにはそれなりの工数がかかるものの、実施すべき価値がある内容となっており、ぜひ参考としていただければと思います。

Googleの提唱する概念であるE-A-T(専門性・権威性・信頼性)は、近年のSEO界隈で話題になり、多くの神話や誤解の源となっている。

E-A-Tを取り巻く最も顕著な疑問と怪奇のひとつは、「E-A-TがGoogleのアルゴリズムにおける直接的なランキング要素かどうか」、そしてその程度である。

しかし、Googleは、E-A-Tがアルゴリズム内で果たす役割と、それが「検索品質評価者によってどのように使用されるか」については一貫しており、E-A-T自体が定量化できることとは対照的に、「Googleのアルゴリズムは、ページの権威性及び信頼性に関連するシグナルを識別する」と述べている。

この点について明確にするために、Googleは最近この疑問に対しての回答を更新した。
参考:Google のコア アップデートについてウェブマスターの皆様が知っておくべきこと

この回答では、E-A-T自体は直接のランキング要素ではなく、Googleが優れたコンテンツを評価し、順位付けするために使用する多くのシグナルを含むフレームワークであることが示されている。

2020年3月のアップデートでは、Googleは次のように述べている。

E-A-Tを基準とした観点から自身のコンテンツを評価することは、アルゴリズムがコンテンツの順位付けに使用するシグナルと概念的に一致させるのに役立つ場合がある。

GoogleのE-A-Tに関するメッセージには、解釈と議論の余地が多く残されている。その結果、多くのSEO担当者の間で、ひとつの共通する質問が生じる傾向がある。

「E-A-Tが非常に重要である場合、E-A-Tを改善するためにコンテンツをどのように最適化できるのだろうか?」

E-A-Tに関連する質問に対するGoogle公式の回答では、次に何をすべきかを多くのSEO担当者が悩んでいる。

しかし、E-A-Tだけでなく、全体的な検索パフォーマンスを改善するために使用できる方法が1つある。

それは構造化データ(Schema.org)を最大限活用することである。

構造化データはE-A-Tの改善にどう役立つか

構造化データの適切な使用は、いくつかの理由でE-A-Tの改善に役立つ。

まず、構造化データはエンティティ間の関係を確立し、固めるのに有効だ。特にオンラインで言及されているものの関係を確立する上で機能する。

Google独自の言葉で言い換えると、こうだ。

「ページに構造化データを含めて、ページの内容についての明確な判断材料を提供すると、Google でそのページをより正確に理解できるようになります。」
引用:構造化データの仕組みについて

構造化データを利用して、エンティティ間の関係を確立すると、特定のページ・Webサイト、またはエンティティのE-A-Tを評価するGoogleの働きを合理化することができる。

  • エンティティ間の繋がりの曖昧さを減らす
  • Googleがナレッジグラフで作成しなかった新しいコネクションを作成する
  • 構造化データなしでは、Googleが取得できなかった可能性のあるエンティティに関する追加情報を提供する

ナレッジグラフとGoogleの特許専門家であるビル・スロースキ氏は、次のように述べている。

構造化データは、検索エンジンが人間の常識を持っていないがために把握できなかったことで必要としている正確さのレベルを補う

検索エンジンがページに含まれているエンティティについて確固たる情報を持ちえない場合、検索エンジンがそれらのエンティティの専門性・権威性・信頼性を正確に評価することは困難な場合がある。

構造化データは、同じ名称を持つエンティティを明確にするためにも役立つ。そして、これはE-A-Tを評価するにあたって間違いなく重要だ。

スロースキ氏は、構造化データがどのように機能するかについて、いくつかの興味深い例を提供してくれた。

ページの主体となる人物がいたとして、その人物が他の誰かと同姓同名だった場合、sameAsプロパティを使用して、Wikipediaなどのナレッジベースでその人物に関するページをマークし、参照する場合に明確にすることができる。

例えば、一般的にマイケルジャクソンは元国土安全保障局長ではなく、Popの王を意味する。彼らはまったく異なる人物だ。

バンドボストンのように、企業は都市や他の人物と共通する名前を持っているケースがある。

構造化データは、基本的にサイトのトピックやトピックに貢献した個人に関するGoogleの重要な情報を補う方法として機能する。

これはGoogleがページを認識するにあたって重要なファーストステップであり、次にサイトとそのコンテンツ作成者の権威性と信頼性を正確に評価できるようになる。

E-A-Tの構造化データの実装

構造化データを実装する方法はいくつかある。

Googleが推奨しているJSON-LD、Microdata、RDFaだ。

Googleは最近、JavaScriptとGoogleタグマネージャーを使用して、動的に構造化データを追加することに関するドキュメントをリリースした(JavaScript を使用して構造化データを生成する)。

WordPressで作られたWebサイトの場合、ポピュラーなSEOプラグインであるYoastには、多くのスキーマ組み込み機能があり、ここ数ヶ月で新しいスキーマタイプと機能を積極的に拡張している。

E-A-Tを改善するために構造化データを実装する方法は、Webサイトでマークアップされたスキーマのタイプほど重要ではない(スキーマタイプ>実装方法)。

E-A-Tを改善するには、Webサイトにコンテンツを提供して会社を構成している著者や専門家の信用、評判、信頼性に関する情報を検索エンジンに提供する必要がある。

またE-A-Tは、ブランドの評判と、ユーザーがWebサイト・製品・サービスを使用する際に体験することを網羅している。

これらの側面は、可能な限りスキーマでマークアップを施すためには特に重要だ。

スキーマを適切に構造化することも重要だ。適切に構造化することで、検索エンジンは、特定のエンティティの様々な属性と、他のエンティティとの関係を理解できる。

アレクシス・サンダース氏が、JSON-LDに関する記事で、スキーマのネストの利点とそれを正しく行う方法に関する素晴らしい説明を提供してくれている(A Guide to JSON-LD for Beginners)。

例えば、以下に示すスキーマは私の個人サイトのトップページからのものであり、正しく行われた場合のネストの様子を示している。

(以下は、Yoastプラグインを使用して、サイト設定を「個人」に設定し、プロフィールのすべての関連フィールドに入力することによって行われたものである)

スキーマを適切にネストすることで、次のことが可能になる。

  • 構造化データテストツールから、本質的な結果のスキーマを読み上げる
  • ページ上の主要なエンティティと、他のエンティティ間における関係を把握する

また、ネストにより、同じページに複数の冗長または競合するスキーマタイプが存在するという問題が解消される(多くの場合、複数のプラグインが同時にスキーマを挿入するため)。

例えば、製品ページにおいては、Webサイトの運営者と製品の製造者を明確に区別することが重要だ。

それらを入れ子構造として正しく配置することで、両方が「ページ上に存在すること」だけでなく、役割の違いを明確に説明できる。

E-A-Tを改善するために使用するスキーマタイプ

組織のE-A-Tについて、検索エンジンに適切なシグナルを送るためには、Webサイトへの提示が重要である様々なスキーマタイプとプロパティがある。

以下は、スキーマを使用して適切なE-A-Tを通知するために最も優先度の高い5つの例だが、これらは多くの要素から成り立っている。

①人物スキーマ

品質評価ガイドラインでGoogleがE-A-Tについて最初に言及したのは、評価者に「専門知識」と「コンテンツ作成者の信頼性」について検討するように求めることだ。

この情報は、人物スキーマを使用して検索エンジンに伝達することができる。

  • affiliation(所属機関名)
  • alumniOf(出身組織)
  • award(賞)
  • brand(ブランド)
  • hasCredential(資格)
  • hasOccupation(職業)
  • honorificPrefix(敬称)
  • honorificSuffix(学位)
  • jobTitle(役職)
  • sameAs(参照URL)

サイト上で創設者・コンテンツ作成者・専門家などの貢献者が記載されている場所に、上記のプロパティを持つ人物スキーマを少なくとも1回含めることを検討してほしい。
(これらの情報がページにも表示されている場合。これは構造化データコンプライアンスの前提条件である)

著者の経歴ページは、このスキーマタイプを掲載するのに適した候補である。

Googleによるガイドライン違反通知を避けるために、スキーマでマークアップされたコンテンツをページに表示する必要があることに注意してほしい(構造化データに関するガイドラインに準拠する)。

人物スキーマの仕様を拡張するもうひとつの方法は、人物スキーマを使用して、Googleのナレッジグラフ上、同姓同名間の人物間における個人の名前を明確にすることだ。

その個人がナレッジグラフに掲載されている場合、sameAsプロパティを使用して、ナレッジグラフのURLにリンクすることを検討してほしい。
(ナレッジグラフに掲載されているかどうかは、Knowledge Graph Searchで確認できる)

適切に構造化データをマークアップすることで、適切な個人のナレッジパネルが特定のクエリに対して確実に表示されるようにするために必要な根拠をGoogleに与えることができる。

ソーシャルプロフィールとして、ふさわしくないsameAsマークアップがあることをGoogleがアナウンスしているにもかかわらず、本来の用途ではない形でsameAsプロパティが使われているケースが存在する。

  • 個人のナレッジグラフURL
  • 彼らのWikipediaページ・freebase・Crunchbaseプロフィール
  • オンラインで言及されている他の信頼できる情報源

さらに、Googleに限らず、スキーマを使用する検索エンジンは多いため、sameAsを使用してソーシャルプロフィールを表示することも、おそらく良いアプローチであることを覚えておく価値はある。

②組織スキーマ

組織スキーマは、E-A-T向上の取り組みをサポートするための最良のスキーマタイプのひとつだ。

このスキーマタイプは、会社やブランドに関する追加のコンテキストを追加できる様々なプロパティを提供する。以下に例を示す。

  • address(所在地)
  • duns(認可)
  • founder(創設者)
  • foundingDate(設立年月日)
  • hasCredential(資格)
  • knowsAbout(専門性の表示)
  • memberOf(所属組織)
  • parentOrganization(親組織)

多くの企業は、これらのフィールドや、このスキーマタイプを使用して他の多くのプロパティを活用せずに組織スキーマを実装している。

このすべての情報を組織に関する最も関連性の高いページ(aboutページやコンタクトページ)に組み込み、それに応じてページのマークアップを検討しよう。

③著者(スキーマプロパティ)

著者(Author)スキーマは、ArticleやNewsArticleなど、CreativeWorkまたはReview分類に該当するスキーマタイプに使用できるスキーマプロパティだ。

このプロパティは、コンテンツの一部に対する著者の署名欄のマークアップとして使用する必要がある。

著者プロパティが該当するタイプは、個人または組織のいずれかであるため、サイトが会社に代わってコンテンツを公開する場合は、個人として著者を掲載することが重要だ。

④監修者(スキーマプロパティ)

監修者プロパティ(reviewedBy)は、Webサイトの優れたE-A-Tをアピールする絶好の機会だ。

医療や法律記事のレビュアーなど、コンテンツに専門のレビュアーを使用している場合は、コンテンツの正確さを確認した個人として、ページにその名前を表示することを検討しよう。

次に、reviewedByプロパティを利用して、その人(または組織)の名前を一覧表示できる。

これは、作成者がE-A-Tやオンラインでの存在感を欠いている可能性がある一方で、レビュアーがオンラインでの存在感がある真の専門家である場合に使用する優れたアプローチだ。

Yoastを使用しているWordPressのWebサイトのreviewBy機能は、現在ロードマップ内で検討されている。これにより、WordPress内で著者を選択し、コンテンツをレビューした個人を示すことができる。

⑤引用(スキーマプロパティ)

引用スキーマプロパティ(citation)を使用して、コンテンツが引用またはリンクしている他の出版物、記事、または作品を掲載できる。

これは、信頼できる情報源を参照していることを検索エンジンに示すのに最適な方法だ。これはE-A-T向上における優れた戦略である。

さらに、スキーママークアップに引用を掲載すると、関連付ける他のブランドとの間でブランドを位置付けるのに役立ち、Googleへ信頼性に関する定性的な情報を提供できる可能性がある。

構造化データを使用して、E-A-Tの理解を助ける

Schema.orgライブラリは、継続的に拡張されている。

また、構造化されたデータ自体は直接のランキング要素ではないが、Googleは一貫して採用しており、検索エンジンがサイトを理解するのに役立つよう、可能な限り多くのデータを使用することを推奨している。

構造化データを通じてコンテンツとサイトに含まれるエンティティをGoogleがよりよく理解できるようにすることで、Webサイトの品質とE-A-Tを評価するための取り組みを合理化し、改善することができるだろう。

進化し続けるSchema.orgライブラリに注意を払い、そこに掲載されている多くのスキーマタイプとプロパティを、コンテンツを構造化する上でのガイドとして採用しよう。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「How to Use Structured Data to Support E-A-T」を翻訳した内容です。
構造化データを活用したE-A-Tのサポート方法について、根拠から具体的な方法までがわかりやすくまとめられた記事でした。

サイトのE-A-Tを担保するためには、その情報をユーザーにわかりやすく提示することも重要ですが、検索エンジンに伝えることも同様に重要です。

現状構造化データは、直接的なランキング要因とはされていないものの、その重要性が今後増していく可能性もあり、可能ならば対応しておきたいところです。

構造化データに関する情報はGoogleからも数多く提供されているため、一度公式ドキュメントを見ておくことを推奨します(https://developers.google.com/search?hl=ja)。

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Nielsen Norman Groupの調査(UXを研究するノーマン博士とWebユーザビリティの第一人者であるNielsenが設立した会社の調査)によると、多くのユーザーが10秒〜20秒の間でそのページを読むか離脱する […]

「SEOに注力しよう」はお門違い

ナイルの大澤です。前職は外資系のコンサルティング会社で働きながら、趣味でアフィリエイトをしており、Webの世界が楽しそうだと思って、ナイルでSEOコンサルタントになりました。
アフィリエイターだったころには気づかなかったことですが、SEOコンサルとして働いている間、ある違和感を持つようになりました。その違和感について今日は書いていきます。

施策リストに覚える違和感

私の「違和感」が湧いてくるのはたとえば以下のような施策リストを見たときです。

▼違和感がある施策リスト

違和感のある施策リスト

以下のような施策リストなら違和感はないです。

▼違和感がない施策リスト

違和感のない施策リスト1

違和感のない施策リスト2

この違和感の正体を考えていたところ、数年前に弊社のメンバーがセミナーをした動画を偶然見かけました。そこで、こんなことを話していました。

「SEOってわざわざするものではないんですよ。SEOで成果を出している会社の多くはWebサービスを提供するプロセスの中にごく自然にSEOが組み込まれている」

▼セミナー資料から抜粋

2020-04-20_17h09_50

2020-04-20_17h10_03

ようやくこの違和感の正体が分かりました。SEO施策とは順位を上げるための特別な施策ではないのです。

Webサービスを提供している側ならば売上を立てるために、ユーザーが見つけやすいように、ユーザーがサイトで迷子にならないように、ユーザーが「このサイトは役に立つなあ」とおもえるようにやっていくことなのです。それをわざわざ「SEO施策」と切り出して、ユーザーのためではなくて、検索エンジンのために施策を打つような雰囲気や考え方に、私は違和感を持っていました。

ユーザー行動を録画して観察した体験

大規模サイトにおいて、アルゴリズムを無視した施策を打って成果をあげることはできません。技術要件も正しく実装すれば結果としてランキングは上がりますし、コンテンツの重要性はGoogleもアルゴリズムに関する公式ブログの中で触れています。

参考:Google ウェブマスター向け公式ブログ [JA] : Google のコア アップデートについてウェブマスターの皆様が知っておくべきこと

しかし、世の中の多くのサイトではアルゴリズムに一喜一憂するのではなく、ユーザーの動きを信じて施策を打つことで成果を出すこともできます。SEOに向き合い続けてきた人に、何言ってんだこの人、、と思われるかもしれませんが、これにはある体験があります。

半年やっても順位が上がらない

あるデータベース型のサイト(不動産情報を扱うホームズさん、求人情報を扱うindeedさんなどのようなメディア)を担当させていただいたとき、noindexやcanonicalなどの基本的な設定に漏れがあったので、それらをご提案し、実装いただきました。ほかにもパンくずの変更など、クリティカルと思われる課題は解決しましたが、なかなか順位が上がりません。

競合他社のサイトを研究し、立てた仮説は、「表示件数によってユーザーの動きが変わり、それが検索順位に影響しているのではないか」です。

詳しく書くと検索結果で1位表示をしている競合とのコンテンツ差分を見つけていき、その差分を確実に埋めるようにしたのです。このやり方自体は珍しいことではありませんが、そこで1つ争点になったのは、掲載記事の表示件数でした。

今の検索結果を信じるべきか

競合他社は記事の表示件数を10件以下まで絞り込んでおり、お客様サイトは50件など大量に表示していました。ユーザー行動を録画して分析したところ、件数が多いとすべてを見る前に離脱してしまっていました。おそらくユーザーが飽きたり、疲れているのです。

そこで「ユーザーにとって役立つのは表示件数が少ない方ではないか。その方が選ぶストレスが減り、結果サイト内を回遊するようになり、検索エンジンから評価されているのではいか」という仮説を立てていました。

しかし、私もお客様も、表示件数が多い方がいいと思っていたのです。なぜなら10件の中に自分の希望する記事がなければ、もっと調べる行為をしなくてはなりません。自分がユーザーなら、表示件数は多くて、自分の要望に近い順に並び替えができたらいいと思っていました。

2020-04-22_17h59_49

検索結果から「どんなコンテンツがGoogleに評価されているんだろう」と分析して、「現在のアルゴリズムはこんなサイトを評価しているらしいぞ」と考えて施策を打つ人ならば、きっと表示件数を減らしたと思います。「表示件数が少ないサイトの方が評価されている」「画像枚数が多いサイトの方が評価されている」と考えるからでしょう。

ところが私たちは何度も話し合いを重ねて、表示件数は絞らない。その代わり、表示件数が多いままでも探しやすいようにデザインを変えていくことにしました。デザインを変えてもすぐに順位は上がりません。ようやく上がり始めたのは、PJTが始まってから1年経とうという時でした。

ユーザーの立場で考えて決断するから施策が意味をもつ

この順位があがったのも、デザインを変えたからあがったとか、そんな単純なことではありません。リダイレクトを変えたりcanonicalやパンくずなどを変えていった施策の積み重ねで順位が上がっていったと考えられます。これはわざわざSEOをした、アルゴリズムを研究したというよりは、どういうサイトがユーザーの役に立つんだろう、と考えて、そう決めた、の方が正しい言い方になります。

Googleの検索結果は、参考にはなります。こんな情報をユーザーは求めているから、このキーワードを狙うならこんな情報を書けばいいんだな、と。ただ、それはあくまで参考です。

アルゴリズムは変わり続けます。ユーザーの期待に応える検索結果を出すためにアルゴリズムが変わり続けているのなら、ユーザーのことをとことん考えたサイト作りをしていけば、すぐに成果はでなくても、やがてアルゴリズムが変わっていき評価されるかもしれません。アルゴリズムより先回りできるのかもしれません。

「検索結果で上位表示するため」にやる施策はない

技術要件は検索結果ランキングのためにやるのではありません。技術要件の正しい実装によって、サイトコンテンツを検索エンジンが把握する手助けをしているのです。ユーザーに役立つサイトであっても、ユーザーのニーズとサイトの内容を検索エンジンが紐付けることができなければ、検索結果画面にサイトが出にくくなります。

画像を追加しましょう、なども、検索結果ランキングのためにやるのではありません。画像はユーザーが記事を読みやすいように、また内容を理解しやすいようにするためです。または文章だけでは伝わりづらい内容をより正確に理解してもらえるように、情報を整理したり、視覚的に理解できるようにするものです。

多くのサイトではアルゴリズムを分析しなくたって、ユーザーの検索意図を考え、技術的な手助けを考えてサイトをつくっていけば成果はでるはずです。すべての施策はユーザーが求める情報を見つけやすく、「検索したら解決した」となるために打つものです。これはSEOというよりは、サイトで売り上げをたてていくのであれば当然のことだと思います。

営業ツールをいれるのは、営業の課題を解決するためです。そのツールは営業の課題を解決することに力を注いでいるはずです。

ECサイトにたどり着くのは、買いたいものがあるからです。そのサイトは買い物しやすいように工夫しているはずです。

その「ユーザーが買い物しやすいようにする工夫」の中にごく自然にSEOの施策たちが組み込まれていくわけです。それがリダイレクトをきちんとしましょう、であったり、重複コンテンツをなくしましょう、ページが表示されるスピードを改善しましょう、商品情報をオリジナルで記載しましょう、構造化データを実装しましょう、になるのです。決してSEOのためにしている施策ではないのです。

まとめ

私はSEOコンサルタントとして働きながら、たびたび施策リストに違和感を持っていました。その違和感の正体は「SEOのために施策を打つという雰囲気や考え方」でした。

「検索結果ランキングをあげるため」の施策は意味を持たないと思います。技術要件の施策も、コンテンツの制作も、すべてはユーザーがGoogleというプラットフォームで情報を見つけやすくし、求めた情報にたどり着くために行うことです。Webサイトで売上を立てるためなら、やっていて当たり前の施策であり、SEOのためにやる施策ではないのです。すべてとはいいませんが、多くのサイトではユーザーのために施策を実装する考え方の方が、結果として施策が迷走しないと思います。

以下の記事もSEO施策の考え方について述べています。ぜひ参考にしてみてください。とくにアルゴリズムとの向きあい方や施策の優先順位で悩んでいる方がいれば、おすすめです。

これからSEOを始める方に、最初に知っておいて欲しいこと

マーケターとGoogleアルゴリズムの、ほどよい関係

「SEOに注力しよう」はお門違いナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

Googleは記事の著者をどのように特定しているのか?オーサーベクトルと特許について

何らかの情報を得るために記事を読む際、「記事を書いている人は誰か」ということは、マーケティングとしても情報の信頼性の担保としても非常に重要だと思います。かつて、Googleはオーサーシップ・マークアップを用い、それを特定することを試みていました。

しかし、すでにオーサーシップ・マークアップは廃止となっています。それでは、Googleはどのようにして、コンテンツの著者を特定しているのでしょうか?

あくまで、Googleが申請した特許の内容の紹介であり、実装しているかどうかは不明ではありますが、非常に興味深い記事を紹介させていただきます。

GoogleはWeb上の特定のコンテンツを誰が作成したか、気にかけているのだろうか?

また、そのような情報を検索結果の順位付けに使用しているのだろうか?

我々にそれを知る術はない。

しかし、Googleはコンテンツの著者についての特許を出願しており、そこには、コンテンツの作成者が何かをどこかで公開したことを指し示す方法について書かれている。

私自身の”著者”への興味

私はSEOに関わる以前からずっと、著者に対しての興味があった。検索関連の特許も多く目にしている。

最も有名であり、私が最も好きな英語の物書きは、ウィリアム・シェイクスピアである。彼は有名な舞台劇を多く書き、今日においてもそれらは上演されている。ハムレット、マクベス、テンペストなどが有名だろう。

シェイクスピアは英語という言語の一部となるようなフレーズを多く生み出した。例えば、「光るものすべて金ならず」のように。

しかし、彼を有名たらしめたそうした舞台劇や詩の作者が本当にウィリアム・シェイクスピアであったかどうか、それを示す確固とした資料は存在しない。

そのため、脚本家のクリストファー・マーロウなど、「シェイクスピアが書いたとされる作品の本当の作者が別にいるのではないか」という疑惑は何度も発生している。

私が大学で英語学を専攻していた頃、我々は多くの著者と、彼らが物を書くうえでのスタイルを研究してきた。

学生としての我々の役割は、各作者の癖を知ることだった。その癖をよく知るようになれば、とある作者が書いた作品を読むだけで、その著者の情報がなくとも、誰が書いたかを特定できるのだ。

その著者の作品を十分に読み込むことで、だんだんと特定できるようになる。

英語学の授業で我々が学んだ作者とその作品例をいくつか挙げてみよう。

トーマス・カーライル

イギリスのルネッサンス時代の著者だ。哲学や歴史について書き、「衣装哲学」という本が有名だ。

この国の文化の現状、そして、科学の灯火が2千5百年以上も、誇示されながら一定の効果がでていること、特に最近は、その灯火が、変わることなく、猛々しく燃えさかっているだけでなく、そこから火を与えられた無数の灯心草ろうそくや硫黄のマッチも、あらゆる方向で閃めき、自然界や芸術の世界のどれほど小さなすき間や小穴も、光の届かない場所がないことを考える際、衣装の題目について、哲学でも歴史の観点からでも、基本となる書物が今でさえほとんど書かれていないことは、分別のある人にとっては、多少不思議に感じるのは当然のことだ

アーネスト・ヘミングウェイ

アメリカの小説家であり、読みやすいコンテンツで知られている。「老人と海」という本が有名だ。

彼は年老いた男で、メキシコ湾流にて、小型船で釣りをしていた。一匹も魚が釣れないまま、84日が経っていた。最初の40日間は、小さな少年が彼と一緒にいた。

しかし、魚が釣れないまま40日が経過した後、その少年の両親は、その年老いた男は確実に”サラオ”であると、少年に伝えた。

”サラオ”は最大級の不幸であり、そして少年は他の船に乗り込んだ。そこでは、最初の1週間で3匹の素晴らしい魚を釣り上げた。

ウィリアム・フォークナー

アメリカの小説家であり、意識の流れのスタイルで書かれた、長いセンテンスで知られている。「響きと怒り」という本が有名だ。

7時から8時に間に、サッシの影がカーテンにあらわれると、私はやがて、時計の音を再び耳にする。それは祖父のものであり、父がそれを私に与えた際、彼は私に「あらゆる希望と願いの霊標を与える」と私に伝えた。これを使うことで、自身が求めるものと同じである全ての人間の経験を、彼や彼の父親のものと同じくらいに素晴らしいものにするのは非常に耐え難い。

私がこれを与えるのは、時間を忘れないようにするのではなく、時間を征服することに時間を使わないために、たまには時間を忘れるようにするためである。

なぜなら、そこには、勝利に値する戦いはないのだから。と彼は言った。彼らは戦ってすらいない。そのフィールドは彼自身の愚かさと絶望を人々の目にさらすだけであり、そして勝利とは、哲学者と愚者の幻想に過ぎないのだ。

Googleの”著者”への興味

私は2007年に、エージェント・ランクの特許についての記事を書いた。

エージェント・ランクは、そのページの著者、編集者、コメンテーター、批評家の身元に基づき、ランキングを上昇させる可能性があるレピュテーション・スコアについて述べている。

その後、ソーシャルネットワークのGoogle+が登場した際、コンテンツとGoogle+のプロフィールを結びつけることができる、オーサーマークアップをGoogleは導入した。

私がSEOに初めて出会った頃、Googleが私ほどの著者への興味があるとは思ってもなかった。しかし、Googleが申請した特許を見ることで、彼らも著者への興味があることを知った。

Googleがコンテンツの著者を見る際に用いるプロセスやアルゴリズムの簡単な変遷を振り返ってみよう。

ページに関連付けられたエージェントに基づき、ランキングに寄与するエージェント・ランクとレピュテーション・スコア

2007年、私はエージェント・ランクの特許についての記事をSearch Engine Landで公開した。

エージェント・ランクの原案では、ページ内のコンテンツの作成に関わった全ての人々(著者、パブリッシャー、編集者、批評家)は、そのページのコンテンツにデジタルの署名を残すことができた。

それらエージェントのレピュテーション・スコアは、そのコンテンツのランキングに寄与する。

エージェント・ランクの特許は何回か更新されたが、実際にリリースや実装された形跡はない。

その特許の考案者は、今でもGoogleにいる。

エージェント・ランクがオーサーシップ・マークアップの実装に影響を与えた可能性はあるだろう。

もちろん、それを知る術を我々は持っていないが。

Google+のオーサーシップ・マークアップ

オーサーシップ・マークアップは、Google+のプロフィールを用いる形で実装された。Google+であなたとつながっている誰かによって作成されたコンテンツのランキングに影響を与える可能性があった。

Googleはオーサーシップ・マークアップに関連したいくつかの特許を申請している。

それらについては、「申請されたオーサーシップ・マークアップの特許」、という記事を私は書いている。

オーサーシップ・マークアップの詳細、その使われ方、そして、その終焉については「Googleのオーサーシップ・マークアップの終焉」という記事をSearch Engine Landで公開している。

オーサーシップ・マークアップの代わりは何か?という疑問

Googleがオーサーシップ・マークアップの使用をやめるとアナウンスした数年後、とある発表がGoogleのスポークスパーソン達から告げられた。

彼らは、オーサーシップ・マークアップを削除することは問題ないと告げ、その理由を下記とした。

我々はもうこれ以上、オーサーシップ・マークアップを使用しない。それを上回るアルゴリズムを持っている

これ以上の情報を、我々は伝えられていない。

このことについては、「オーサーシップ・マークアップの削除は問題ない。Googleはもうこれ以上使用しないのだから」という記事を読んでいただきたい。

オーサーシップ・マークアップの正当な後継者は何なのだろうか?

Googleの品質評価ガイドラインにはコンテンツの作成者の評判に言及している

Googleは品質評価ガイドラインを公開しており、度々更新されている。

Googleは人間の評価者へ、Googleが評価するコンテンツについての情報を提供しており、我々は品質評価ガイドラインを通して、その考えに触れることができる。

品質評価ガイドラインには作成者の評価について書かれたセクションがある。それは、前述のエージェント・ランクの特許で言及されているレピュテーション・スコアを私に思い起こさせる。

こちらについての詳細は、「Googleの品質評価ガイドライン:新しいGoogleによる作成者への評価:サイトオーナーと作成者のためのガイド」、という記事を参照いただきたい。

この記事と品質評価ガイドラインを読む限り、「コンテンツの作成者」とは、どうやらGoogleが理解しようという興味の対象であるようだ。

Googleでのオーサー・レピュテーション

この記事内で紹介したいくつかの記事やGoogleが申請した特許の中で、Googleは著者情報について言及している。

この記事は、新しいトピックを追加することを目的としているため、その歴史についての情報を扱っている記事をいくつか紹介したい。

著者情報の歴史についての情報、また、それはGoogleがランキングに使用しているものではないと伝えるいくつかの記事を追記しよう。

こうした記事を紹介することで、明らかにしたいことがある。

Googleによる著者情報はSEO業界で頻繁に議論されているトピックであり、多くの見解が存在するということだ。いくつか見てみよう。

なぜ、オーサー・レピュテーションは検索にとってかつてないほど重要なのか(英語)
SEOの3本柱:権威性、関連性、信頼(英語)
Google:我々はオーサー・レピュテーションをベースにWebサイトを順位づけしない(英語)

誰が何を書いたのかを理解するためのオーサー・ベクトルについての新しいGoogleの特許

Googleはこの3月、ニューラルネットワークのアプローチを用いた、テキスト分類のトピックについての特許を与えられた。

これは、「専門性と権威性を分類するためにWebサイトの表現ベクトルをGoogleは用いる」という記事で言及した特許を私に思い起こさせる。

表現ベクトルの特許は、ニューラルネットワークを用い、該当のサイトで発見された特徴をもとに、複数の業界や専門性のレベルに分類するというものだ。

オーサー・ベクトルの特許は、どのようにWebサイトを分類するかについて書かれている。

テキスト分類システムは、電子テキスト(例:電子ドキュメント)の一部を分類することが可能だ。例えば、テキスト分類システムは、テキストの一部を、予め定められたトピックのセットや特定のトピックに関連するものとして分類することができる。

テキスト分類システムの中には、テキストの一部の特徴をインプットとして受け取り、その特徴を用いてテキストの一部の分類を生成する。

また、この特許では、ニューラルネットワークの作用についての言及もある。

ニューラルネットワークは機械学習モデルであり、1つ、または複数のモデルのレイヤーを使用し、アウトプットを生成する。例えば、インプットとして受け取ったものに対する分類だ。

アウトプットのレイヤーに加え、1つ、または複数の隠れたレイヤーを含むニューラルネットワークもある。それら隠れたレイヤーのアウトプットはネットワーク内の次のレイヤーのインプットとして使用される。

例えば、次の隠れたレイヤーやネットワークのアウトプットレイヤーである。ネットワークの各レイヤーは各パラメーターの現在のバリューと一致したインプットからアウトプットを生成する。

この特許のプロセスはどう作用するのか?

まずは、単語のシーケンスのセットの取得から始まる。この単語のシーケンスのセットは、複数の第1の単語シーケンスを構成する。

これら第1の単語シーケンスに対し、第2の単語シーケンスは第1の単語シーケンスに続く。

それら第1と第2の単語シーケンスは、特定の著者によって書かれたものであると分類される。

ニューラルネットワークのシステムは特定の著者を判断するためにこれらの単語のセットで訓練され、オーサーベクトルは特定の著者を特徴づけるために使用される。

特許の内容は、そのプロセスに従うことの利点を説明している。

特定の著者を効果的に特徴づけるオーサーベクトルは、そのテキストが誰によって書かれたかというラベルが無くとも、その著者によって書かれたテキストから生成される。

一度生成されれば、オーサーベクトルは、その利用の文脈によって、その著者の異なるプロパティを特徴づけることができる。

オーサーベクトルをクラスタリングすることで、似通ったコミュニケーションスタイルと個性を持つ著者のクラスタが、効果的に生成される。

一度生成されれば、オーサーベクトルと、副次的にそのクラスタは、複数の目的で効果的に使用される。

この特許の情報を記載しよう。

  • Generating author vectors
  • Inventors(発案者): Brian Patrick Strope and Quoc V. Le
  • Assignee(受託者): Google LLC
  • US Patent(米国特許): 10,599,770
  • Granted(付与日): March 24, 2020
  • Filed(出願日): May 29, 2018

概要

オーサーベクトルを生成するための、コンピューターのストレージメディアに保管されているコンピュータープログラムを含む、手法、システム、装置。

手法の中には、単語のシーケンスのセットの獲得方法を含み、単語のシーケンスのセットは複数の第1の単語シーケンスと、それぞれの第1の単語シーケンスに続く第2の単語シーケンスから成り、ここで、各第1と第2の単語シーケンスは第1の著者によって書かれたものとして分類される。そして、第1の著者用のオーサーベクトルを決定するために第1と第2の単語シーケンスをもとに、ニューラルネットワークのシステムを訓練し、ここで、オーサーベクトルは最初の著者を特徴づける。

前述したトーマス・カーライル、アーネスト・ヘミングウェイ、ウィリアム・フォークナーの例では、どの文章を誰が書いたかを特定することは、比較的容易であった。また、彼らが書いた他の作品も同様だ。

ある程度は、この特許のポイントもここになる。

Googleは、著者のスタイルを学び、理解し、それらを区別できるようになるため、ニューラルネットワークを活用している。

この特許には下記の内容が書かれている。

特定の著者のためのオーサーベクトルのシステムから生成されたオーサーベクトルは、著者を特定する数的価値のベクトルである。

特に、オーサーベクトルの使用の文脈によっては、オーサーベクトルは、著者の1つ、またはそれ以上のコミュニケーションのスタイル、著者の個性、その著者が選択する特定の表現の可能性、また、それら以外のその著者の特徴を特定する。

この特許は特定の著者によって書かれたコンテンツのうち、下記の項目を見ている可能性がある。

  • センテンス
  • パラグラフ
  • 複数のパラグラフの集積
  • 検索クエリ
  • その他、複数の自然言語の集積

オーサーベクトルの観点からのアドバイス

Googleはコンテンツを作成した著者についてのデータを収集している。

それらは下記の複数のアプローチを含む可能性がある。

・レピュテーションスコアなどの生成

・Google+のようなソーシャルネットワークで他の人と結びついているかもしれない人々によって構成されたオーサーシップのようなアプローチをベースとした、コンテンツの順位付けへの寄与

また、Googleは下記のアプローチを発達させるためにニューラルネットワークの活用を模索している可能性がある。

  • クエリ内の言葉の文脈をよりよく理解する
  • Webサイトをより良く分類する
  • コンテンツの著者が誰であるかを理解するのを容易にする

全ての著者がウィリアム・シェイクスピアではないが、我々はウィリアム・シェイクスピアが誰であるかを本当に知っているわけではない。

それぞれの著者が異なるライティングスタイルを持ち、専門性のレベルも異なり、トピックへの興味も異なる。

Googleはこの特許によって、彼らがラベル付けされていない著者を特定できる可能性があることを、我々に伝えている。

この新しいアプローチが、オーサーマークアップの代替となるのだろうか?

少なくとも、とあるGoogleの社員は、「オーサーシップのマークアップは不要であり、Googleはどの著者が何のコンテンツを書いているかを十分に理解するほど賢い」と我々に伝えている。

これは、2016年の話だ。

オーサーベクトルの特許は、2018年に米国特許商標局へ出願されている。

それがいつ開発されたものなのか、我々が知るすべはない。

Googleがどの程度オーサーベクトルを用いているのか、それについての確証もない。

しかし、「Googleはコンテンツの著者が誰であるかをより良く特定できるようになっているのかもしれない」ということを我々は知ってしまっているのである。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「Author Vectors: Google Knows Who Wrote Which Articles」を翻訳した内容です。
コンテンツの著者を特定する方法をGoogleが試みているようだ、という記事でしたが、非常にGoogleライクなアプローチだと思いました。とても難解なプロセスを経ているという感覚ですが、あくまでも特許の内容であることは心に留めておこうと思います。

検索とは別の話になりますが、記事中にもあったシェイクスピアの件に関して、なんらかの証明ができたとすれば、それはそれで非常にワクワクしますね。

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「このSEO施策って本当に効果あるの?」をSEOコンサルタントが解説してみた2020!

今回は「SEOを全部理解するのは大変なので、まずは手を付けられるところから始めたい」と考えている人向けの記事です。

以下の記事にもありますが、SEOは点で施策を打っても成果につながりづらい側面があります。

素人にありがちなパッチワーク的SEO施策はもうやめよう

とはいえ、各施策の役割を理解して一つずつ実践していくのは時間がかかりすぎてしまう、まずはできることから着手したい、という方向けに、よく質問をいただくSEO施策に関し、1問1答形式で解説してみました。

初心者編

titleタグの調整ってSEO効果 あるの?

効果あります。

ただし前提があり、コンテンツ自体の中身が薄いと、titleタグの調整だけではどうにもならないことが多いです。

狙っているキーワードで検索を行い、そのキーワードの検索結果で上位表示されているサイトのコンテンツを確認してから、titleタグを変えれば上位表示が見込めるかを判断する必要があります。

titleタグを調整すべきなのは、狙いたいキーワードで自社の記事が上位表示されていないのに、自社の記事より内容が不足しているページが上位表示しているケースです。

自分のサイトが重要キーワードを含んでいないため、順位が負けているのだ」と仮説が立てられるのであれば、titleタグを調整することによる順位の伸びしろはあるかなと思います。

競合の方が良いコンテンツをもっている場合は、titleタグの調整よりも競合以上にユーザーニーズに応えられるページにできるように改善していくべきです。 

meta descriptionタグの調整ってSEO効果あるの?

効果あります。

ただしmeta descriptionタグにキーワードを入れても順位向上に直接につながるわけではないと考えています。

meta descriptionタグの主な役割としては、Google検索したときに表示される検索結果画面に並ぶ各Webサイトのtitleタグの下に書かれたテキストになります。

そちらに狙いたいキーワードを含めておくと「ユーザーの検索キーワードと合致する部分が太字で表示されたり」「丁寧に解説してそうだ、という雰囲気が出る」ので、クリック率を高める効果が期待できます。

Googleはmeta descriptionタグ自体がキーワード順位に直接影響する事はないと公式にアナウンスしています。 

Google がサポートしている特別なタグ – Search Console ヘルプ

metaタグ”keywords”は追加した方がいいでしょうか? – Search Console Community 

なお、meta descriptionは正しく設定していたとしても異なるものが検索結果に表示されることがあります。(titleタグも同様です)

その場合は検索キーワードに応じ、本文が引用されます。引用のされ方によっては崩れた文章でユーザーが読みにくい場合がありますので、「このキーワードで検索されるかも」というキーワードは予めmeta descriptionに含んでおくと良いです。(それでも他の箇所が引用されることはありますが。。。)

 

内部リンクの調整ってSEO効果あるの?

効果あります。

前提として理解しておきたいのは、内部リンクは ユーザーが使うものなので、ユーザーが利用しうるリンクを設置する必要があります。

また、ユーザーが利用するページということは、そのページにリンクする価値があるということになり、リンク先が評価対象になることを検索エンジンに伝えるシグナルのひとつであるということです。

わかりやすい例を挙げるとすればトップページです。

パンくずリストを設置しているサイトであれば、すべてのページからトップページにリンクが返っていきます。

それにより、トップページに内部リンクが集中するので検索エンジンから評価されやすくなります。

 

他の例としては、メディアの中で重要なある記事に内部リンクを集中させることで、その記事を評価されやすくします。

たとえばSEOの用語を解説するページで「SEO」のキーワードで検索したときに上位に表示したいとしましょう。

対象サイトの中で

・既に検索エンジンから評価されている他のページ

かつ

・SEOに関連するトピックを扱っていて、SEOのページに自然な文脈でリンクを貼れるページ

から「SEO」のページに向けてたくさん内部リンクを設置してパワーを集めることで評価の向上を見込めます。

逆に全然記事同士の関連性がない内部リンクは効果はほとんどないですし、逆に評価が下がるリスクもあるので 注意が必要です。

 

関連性はどこまでの範囲をいうのか 

「関連性ってどこまでの範囲をいうのか」についてですがSEOのページについてですと

良い:Googleの検索アルゴリズムを解説するページ 

普通:広告なSNSなどの周辺領域を解説するページ

のイメージです。

ただ、個人的には100ページいかないくらいのサイト規模であれば、内部リンクにこだわるよりもサイト全体の力を上げていくために1ページ1ページのコンテンツ品質をしっかり高めることにまず注力すべきだと思ってます。

一方、食べログやホームズのような、数十万、数百万ページ以上あるような大規模なサイトにおいては内部リンクが無数に存在するので、どう制御するかはかなり重要になってきます。

ユーザーや検索エンジンが、サイトの末端の物件のページや、末端の飲食店のページは、階層が深すぎるために、見つけづらいリスクもあります。

記事のテキスト量を増やすのってSEO効果あるの?

ユーザーの悩みや課題解決に役立つ範疇でやるのであれば効果はあります。
ただし、ただ文字数を増やすのはNGです!

・対象キーワードで検索するユーザーが抱えている悩みについてアンケートを取る

・インタビューをし、その悩みをしっかり整理し、テキストにする

・ユーザーへの最適解を記載する

・競合サイトより、情報を充実させる

ができていれば、おのずと順位は上がってきます。

加えて補足すると、テキスト以外のコンテンツにも目を向けた方がよいです。

たとえばビジュアルイメージを伝える写真や、わかりやすくするような図解した画像などです。

動画もユーザー体験を向上させる手段になり得るので、他の手法も駆使してページ改善していくことが望ましいです。

ここから中級者編

被リンクの獲得ってSEO効果あるの?

効果あります。内部リンクと基本的な考え方は同じで、ユーザーが見るに値するページであれば、参考文献や引用元として紹介され、自然な文脈でリンクをもらえます。

以前に比べると被リンクによるSEOのプラス評価は下がったと言われていますが、個人的には依然として重要なシグナルであると考えています。

特に立ち上がったばかりのサイトの場合はドメインパワーがまだまだ弱く、評価されづらい傾向あります。

仮に新規サイトが、関連性が高くてドメインの強いサイトからリンクをたくさんもらえたとしたら、成長速度はかなり早まると思います。

人材や不動産といったSEOの競合性が高い業界で運用歴の長いサイトの場合、SEOの技術的な課題はどこも一定クリアしていて、実際に利用するユーザーの満足度をより高めることが順位評価に影響を与えている印象があります。

ユーザビリティ向上施策すらもやり切っていて、競合サイトと大きな差が出ない場合には、被リンクをどれぐらい獲得しているかという差で、最終的な順位が分かれるケースもあると考えられます。

XMLサイトマップってSEO効果あるの?

効果あります。

ページ数が多いサイトや、ページ数が少なくても更新性が高い場合は有効です。

数百万ページ以上あるような大規模サイトになってくるとクローラーが全部のページを辿り切れない、そもそも内部リンクでは辿れないページ存在してくるケースがあるのでXMLサイトマップは有効な打ち手になるでしょう。

ただし、404のページなど検索エンジンに読み込ませる必要がないページがXMLサイトマップに大量に記載されているとマイナスに 働いてしまうことがあるので注意です。

XMLサイトマップを運用するのであれば、しっかりと記載ルールを決めた上で、クロールさせたいページ をだけに絞って作成していくことが望ましいでしょう。

canonicalってSEO効果あるの?

はい。これも使いどころをしっかりすれば効果は出ます。

前提として理解しておくべきなのは、canonicalはやむを得ず重複ページが発生する場合に、どのURL(ページ)が正規のページかを検索エンジンに伝えるシグナルということです。

例えば、Eサイトで帽子の商品ページがあったときに、青の帽子のページ、赤の帽子のページ、白の帽子のページ、という形式で、ページを分けるケースです。

この場合、ページの内容は帽子の色が違うだけで、その他の情報は全て同じページがたくさん出てきます。

そうしたときに検索エンジンからの評価がそれぞれページに分散しまう恐れがありますが、canonicalを使用することで主となるページを検索エンジンに伝えることができます。

また、記事メディアサイトにおいて、他社の記事をまるっと引用する場合や、自社の記事をまるっと他社サイトに掲載してもらう場合には、オリジナルの発信元に向けてcanonicalを設定するのがマナーです。

個人的な見解としては、一覧ページで1ページ目に対して2ページ目以降のページからcanonicalを向けて制御しているサイトを見かけますが、そこまで気を付ける必要はないと思います。

検索エンジンがその辺りを配慮する精度が上がってきているためです。(稀に記事ページで、その記事の内容が1ページ目から表示させたい場合はcanonicalが必要なケースもあります。)

SNSからの流入が増えるとSEO効果あるの?

直接的な効果はないと思われます。

SNSで話題になり、そのページへの流入数が増える、そのページがあるサイトの運営者に認知され、サイトで紹介されることで外部リンク獲得に繋がるなど、間接的なメリットはあります。

またTwitterやFacebookからのWebページへのリンクはnofollowリンクとして扱われています。このnofollowリンクの意味が、昨年9月に変わりました。
これまでGoogleはnofollow属性のものは、ランキング要因として利用していませんでした。しかし、今後はランキング要因のヒントとして扱われるようになりました。

今後もSNSからのリンクの重要性は上がっていくのではないかと考えています。理由はユーザーの検索行動がGoogleの検索だけでは完結しないケースが増えているからです。

Twitter検索→Google検索、Instagram検索→Google検索の順番でユーザーが調べることもあると思います。

そのあたりの関連性を理解する検索エンジンの精度も今後高まっていくと考えています。

最後に、SNSからのリンクが増えたことで順位が上がった明確な効果検証はできていないですが、SNSで話題になることで、Googleの検索結果に影響を与えるケースは出てきています。

たとえば「100日後に死ぬワニ」が話題になった結果、Googleで「ワニ」と調べた検索結果に「100日後に死ぬワニ」が出てくるようになりました。

 

「このSEO施策って本当に効果あるの?」をSEOコンサルタントが解説してみた2020!ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

SEOの課題を特定し解決する4つのフレームワーク

サイトへの自然検索流入が増減する理由は多々あるため、「何が課題なのか」を特定するのに苦労しているWeb担当者は多いでしょう。

言い換えると、「SEOには変数が多い」ともいえますが、その変数を一つ一つ紐解いていくのは骨が折れる作業です。

今回の記事は、SEOの課題を4つに分類し、分析から解決策までをまとめたフレームワークについての記事となります。

チェックすべきポイントがわかりやすく抑えられているため、多くの方に参考になる内容かと思います。

最近、サイトへの自然検索流入が減少、または上昇した際、あなたはどのように感じただろうか。

よくあるケースとしては、Googleのアルゴリズムが誤っているという結論をすぐ出すことだろう。

しかし、Googleが誤っているという結論をすぐに出してしまうと、SEOにおける成功を獲得できなくなる。さらに悪いケースでは、過ちを繰り返すことになる。

この記事で紹介するSEOの問題を特定するための体系的なフレームワークは、SEOの4要因のうち、どれが実際にパフォーマンスへ影響を与えているのかを特定し、主となる問題と迅速に特定して解決するのに役立つはずだ。

SEOの4つの要因

これらの要因は、検索トラフィックに影響を与える主なものを指している。

以下の各要因について、定義・原因・診断ツール、および主要な問題を解決する方法について解説しよう。

①アルゴリズム

定義:検索アルゴリズムの変更が、検索パフォーマンスに影響を与えている

具体例

  • Googleのアルゴリズムに対する大規模または小規模なアップデート
  • 検索エンジンの結果(SERPs)の表示に影響を与える協調スニペットの増加
  • 特定のトピックにおけるSERPsの広告割合の増加

アルゴリズムの問題の診断

1.トラフィックが増加、または減少した日付を特定しよう。タイムラインはアルゴリズムアップデートと一致しているだろうか。

以下は、MozとSEMrushのタイムラインの例だ。

2.アップデートがない場合は、Googleサーチコンソールで手動による対策(ガイドライン違反)を検討しよう。

3.手動による対策がない場合、トラフィックはSERPsの機能変更と同時に発生してはいないだろうか。

アルゴリズムの問題を解決する

1.ランキングまたは自然検索流入が急に減少/増加したタイミングを特定する。

2.日付をアルゴリズムの変更と紐づける。相関関係がある場合は、問題の規模・詳細・重大さを確かめる。

GoogleWebマスターのYouTubeチャンネル、業界の記事、または親密なSEOerから情報を収集して、最適な解決策を特定しよう。

残念ながら、アルゴリズムのアップデートに対応するための特効薬は存在しない。

ファーストアクションとして最善なのは、アップデートがページの内外、どちらに主として影響するかを理解することだ。

3.相関関係が存在しない場合は、Googleサーチコンソールで手動による対策のペナルティを確認するか、MozCastでSERPsの機能に動きがないかどうかを確認しよう。

②技術的課題

定義:Webサイトへの変更が検索パフォーマンスに影響を与えている

具体例

  • コンテンツに新しいセクションを追加した
  • 2つのWebサイトを1つのドメインに統合した
  • 安全でないホスティングから、安全なホスティングに移行した

技術的課題の診断

サイトの技術的な変更のタイミングを特定しよう(フロントエンドorバックエンド)。

Googleアナリティクスの注釈や、CMS内のチェンジログは分析に役立つ。

これらの課題は、少なくとも定期的にトラッキングする必要がある。

  • 再設計(Redesign)
  • ドメインの統合
  • 大規模なコンテンツの追加、または削除
  • CMSの移行
  • ホスティングの切り替え
  • 大規模なマーケティングキャンペーン

サイトに大規模な変更が実装された時から、検索パフォーマンスに突然の変化が起こるまで、どのような相関関係を描くことができるだろうか。

技術的課題を解決する

技術的課題は、様々な原因から生じる。

テクニカルSEOの監査は、課題を解決するための最高の解決策になるだろう。

監査を行うためには、Screaming Frog、またはお気に入りのクロールツールを使用して、サイトのフルクロールを実行する。

すべてのSEOツールが完全にクロールできるわけではないことに注意してほしい。一部のツールは、クロールするURLの量やタイプを適切に制限する。

クロールの結果を出力したら、次のチェックリストに従ってサイトの各URLを確認しよう。

1.リンク切れの監査(404)

404エラーは時間の経過と共に自然に発生するが、サイトの大部分が「壊れている」場合は、その修復に時間をかけるべきだ。

2.一時的な302リダイレクト、または長いリダイレクトチェーンを特定する。

3.低品質、または内容が薄いページを特定する。

順位がついていない・流入がない・コンバージョンに繋がらないページがある場合は、他のページにリダイレクトするか、統合しよう。

4.重複するページを特定し、canonicalまたはnoindexを設定する。

重複を解消し、1つのページに評価が向けられるようにしよう。これは、重複する要素を複数持つサイトにおいて有効だ。

5.robots.txtによって、サイト内の重要なページがクローラーを弾いていないかどうかを確認する。

6.クロール深度の高いページを監査する。

クロールの深さとは、特定のページがトップページからどれだけ離れているかを計測したものである。トップページから4~5クリック以上離れているページは、クロール頻度が低い可能性がある。

これらのページがビジネスにおいて重要である場合、情報構造の再設計が必要になることがある。

繰り返しになるが、これらはテクニカルSEOの監査の始まりに過ぎない。

ただし、SEOのテクニカルな課題の70~80%は、Webサイトをフルクロールすることで見つけることができるだろう。

③季節性要因

定義:季節性要因が検索パフォーマンスに影響を与えている

具体例

  • 年末年始
  • 祝日
  • 季節性要因(需要期・閑散期)
  • 景気(経済サイクル)

季節性要因の診断

Googleトレンドは、ターゲットとなるトピックの季節的な検索トレンドを特定するのに役立つ。

主要な製品、またはサービスについて、過去5年間の(対象地域における)検索トレンドを引き出すことができる。

次に、業界の検索需要と自然検索流入の相関関係を特定する。

以下の例では、「テラスの家具」に関連するキーワードの年間の検索パターンを示している。

季節性要因を解決する

社内のマーケティングスケジュールと休日によって、季節性のあるキーワードをスケジューリングしよう。

1年を通じてトラフィックの大規模な変動に悩まされている場合は、購入者となるペルソナが検索するキーワードのうち、閑散期でもビジネスと近接しているキーワードを特定することだ。

上の例では、暖かい季節にニーズのある商品を扱っている家具店は、季節ごとのキーワードに合わせたコンテンツを制作する必要があるだろう。

顧客が製品を購入するタイミングは周期的かもしれないが、それでも顧客と繋がるためのきっかけを見つけることができる。

例えば、人々は涼しい時期でも屋外でバーベキューをすることをやめない。

1年を通じて、顧客の季節的な興味関心に合わせに行こう。

④競合的課題

定義:競合の取り組みが検索パフォーマンスに影響を与えている

具体例

  • 市場に参入する新しい競争相手・合併・吸収
  • キーワード単位で競合する火競合サイト
  • 有料広告の増加

競合的課題の診断

SEOに競合的な課題があるかどうかを理解するための鍵は、ビジネスに影響を与えるマクロの傾向や、補完または代替製品、そして顧客となるペルソナの購買行動への知識を深めることだ。

競合が発生することで、自然検索の伸びに影響を与えている2つの指標は次のとおりだ。

  • 複数月/年のGoogleトレンドのデータ
  • 自己解析によって得られたデータ

以下の例は、過去5年間の「食事キット」の人気の高まりを示している。

トピックが右肩上がりに成長していることは、より多くのプレイヤーが参入していることを示している。

さらに、Googleトレンドのデータが全体の自然検索流入のデータと一致している場合は、この仮説を検証することができる。

最後に、自社と競合他社による有料広告への取り組みは、自然検索への流入を奪い合うという意味も持つ。

もし、他社と競合していると感じられる場合は、自社の置かれている業界における有料広告への投資が増えたことによるものなのか、それともSEOに投資する競合他社の増加によるものなのかを特定しよう。

競合的課題の解決

1.キーワードの競合調査を実施する

競合他社に勝っているキーワードと負けているキーワードをリサーチすることで、サイトにおける個別ページの課題を詳しく分析することができる。

競合他社が自社より秀でている最大の要因は、他社のサイトにより多く、より洗練されたコンテンツがあるためだ。

以下の例は、キーワード分析の一例だ。最初にすべてのランキングキーワードを分類してから、それらをピポットテーブルに入れると、キーワードごとの勝ち負けが確認できる。

この例は、代理店の「カスタマージャーニー」に関連するキーワードと、他のMartechソリューションの結果を示したものである。

すべてのキーワードをタグ付け、または分類した後、これらのリストをピボットテーブルにかけることで、1~3ページ目におけるランキングしているキーワードや、ほぼ圏外にあるキーワードの量を把握できる。

以下のサンプルレポートは、上記のシンプルなピボットテーブルから収集できる「ブログ」関連キーワードの強さを示している。

コンテンツの品質に次いで、情報構造は競合他社をしのぐために重要な要素である。

Screaming FrogのForce Directed Crawl Diagramレポートは、サイトの情報構造を視覚化して、コンテンツがキーワードとユーザーの意図によって整理され、どのページにも簡単にアクセスできることを確認するのに役立つ。

2.競合のバックリンクを分析する

コンテンツと情報構造の要素を検討した後、バックリンクの状況を競合他社と比較する必要がある。

これにより、検索結果における競争力を高めるために取得する必要のあるリンク元ドメインの量と質を確認できる。

まとめ

アルゴリズム・技術的課題・季節性要因、そして競合的課題が自然検索流入に変動を及ぼす原動力となっている。

この記事で紹介した体系的なアプローチを使用してSEOの課題を診断することで、SEOの課題を迅速に特定し、組織のマーケティング活動における優先度付けを支援できることだろう。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「A 4-Part Framework for Diagnosing & Solving SEO Problems」を翻訳した内容です。

フレームワークというだけあって、順位変動や流入数の増減に関して、わかりやすくまとめられた記事でした。

このフレームワークをそのまま活用するのもよいですが、自分なりにカスタマイズして持っておくと、使い勝手が良くなるでしょう。

SEOに関する情報は、普遍的なものとトレンド的なものがありますが、普遍的な内容を抑えておくと溢れる情報に右往左往せずに済みます。

SEOを体系的に理解するためにも、まずは基本的な内容から抑えてみてはいかがでしょうか。

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Google Discoverへの最適化と、注力すべき領域

すでに無視できないほどの流入獲得を見込めるGoogle Discover。

SEO Japanでも何度か取り上げていますが、まだまだ解明されていない要素も多いです。そのため、最適化を行える箇所は、通常のSEOと比較すると、少ないと言わざるを得ません。

もちろん、従来の最適化は確実に必要なのですが、Google Discoverに焦点をあてると、どの部分の最適化が重要なのでしょうか。今回紹介するSearch Engine Journalの記事が1つの参考になればと思います。

Google Discoverは最新の機能ではない。

しかし、SEOの新しい時代(検索が発生しない検索)の始まりとして認識すべきだ。

2018年に導入されたDiscover(以前はFeedとして知られていた)はChromeのモバイルアプリケーションで注目の機能となり、Androidデバイスのみの機能であった。

Discoverのフィードは、「Interesting finds」という特別枠として、自然検索結果にも表示される。

しかし、他のリッチリザルトと比べ、「Interesting finds」は非常に珍しい。

Discoverのフィードの対象となる情報は下記だ。

  • ニュース
  • 記事
  • 動画
  • 広告
  • ライブスポーツのスコアなどの特別なリッチリザルト

Google Discoverはソーシャルメディアのフィードと似ており、ユーザーの検索履歴(通常の検索)や視聴したYouTubeのデータなどによって、かなりパーソナライズされている。

GoogleのAIと組み合わせることで、ユーザーの嗜好と関連性が高く、興味関心を持つであろうコンテンツが提供されている。

これは、Facebookがニュースフィードを非時系列で表示させる仕組みと非常によく似ている。

また、Google DiscoverはSEO担当者へ新しい課題を突きつけている。

通常、SEMの多くは何らかの起点(キーワードやキーワード群が一般的)が存在する。

あなたは、「リバースエンジニアリングをしてコンテンツを作成し、キーワードの背後にある検索意図を満たすためにユーザー体験にあわせて調整する」という作業を行ってきたはずだ。

Google Discoverでは、その起点は存在しない。

Google Discoverの戦略を正しく立てれば、大きなトラフィック獲得が期待できる

様々な業界(フィンテック企業からメディア企業まで)のWebサイトで試行錯誤した結果、よく知られていない要素も多いが、Google Discoverとの相関がある要素もわかってきた。

その中でも、Discoverのパフォーマンス改善と強い相関が見られた最適化の方法をご紹介しよう。

Discoverに対するテクニカルSEO

Discoverのパフォーマンスと相関するテクニカルなSEOにおいては、新しい発見や驚愕の事実というものは存在しない。

見落としがちな領域の再確認と言った意味合いが強いだろう。

モバイルフレンドリー

Discoverがスマートフォンとタブレットのみで利用可能であることからも、モバイルからのアクセスを可能にすることはとても重要だ。

何年もの間、Googleはモバイルでの検索に重点を置いているにもかかわらず、レスポンシブデザインになっていない、セパレートされたモバイルぺージのないサイトが多いことは非常に驚きだ。

Discoverでの認知度獲得を目指すのであれば、デスクトップと同様、モバイルの体験も良いものにする必要がある。それは、下記の項目を満たすということだ。

  • 煩わしい広告やポップアップで埋め尽くされたモバイル体験であってはならない
  • 記事内で使用されるあらゆる画像は、アクセス可能ができ、読み取れるものとする。ユーザーが画像をクリックすると拡大画像が表示され、ズームも行えることを確認しよう。

モバイルデバイスでコンテンツをアクセス可能にし、利用できる状態にすることは、モバイルフレンドリー全体の一部分に過ぎない。

他の領域としては、ページスピードが挙げられる。

コンテンツの読み込みの速さとDiscoverのフィードへの採用は強く相関している。また、AMPを活用しているニュースやマガジンのサイトとも相関がある。

画像の最適化

ブローディ・クラーク氏が調査で裏付けたとおり、Discoverからトラフィックを得るために、画像は重要な役割を果たしている。また、品質の高い画像はフィード内での訴求にも相関する。

コンテンツと関連したユニークな画像を作成し、用いることは、コンテンツのパフォーマンス(またDiscoverのフィード内でのアピール機会において)にも影響があることも、彼の調査は指し示している。

そのため、下記に挙げる画像SEOのベストプラクティスを行うことはとても重要なのだ。

  • 画像のファイルサイズは、劣化しない範囲で可能な限り圧縮する(サイトスピードの改善のためにCDNに依存するのはよくない)
  • 画像に適したファイル名を記載する
  • 適切なAlt属性を付与する
  • 画像を端的に説明するキャプションをつける

コンテンツ戦略:複数タイプのコンテンツや新旧のコンテンツ

Googleが保有する特別なコンテンツ(ライブスポーツのスコアや情報など)に加え、YouTubeもDiscoverに採用される。

コンテンツ戦略においては、メデイアとアプローチの両方の意味で、複数のタイプのコンテンツを意味する。

ユーザーがGoogleで検索し、Discoverを利用する度に、Googleはあなたの興味について学習し、あなたがまだ出会っていないと思われるコンテンツを提供する。

この学習には時間を要する。

例えば、私は様々なスポーツチームの試合結果や名簿をよく検索する。

Googleはこうした私の行動から、私がこれらのチームに興味があると解釈する。

それを確かめるために、ライブスコアや数週間先の試合スケジュールなどを私に提供するのだ。

Discoverでの戦略に置き換えれば、あなたは下記の内容を組み合わせる必要があるということだ。

  • エバーグリーンな情報(正確な情報を反映するために更新は行う)
  • 最新の業界のトレンドを載せる
  • 関連トピックのニュースを載せ、それに対する意見も載せる

Discoverのフィードにはペイウォールのコンテンツも採用されることも覚えておこう。

リアルタイムな時間感度の高いコンテンツ

重要なことがある。リアルタイムのイベントや時間感度の高いコンテンツをDiscoverは採用するということだ。

ユーザーは複数の趣味や興味があることから、ニュース性のあるコンテンツを戦略に組み込むことは非常に重要だ。

ユーザーの興味とあなたのコンテンツの内容が重複する箇所は、彼らの興味範囲のほんの一部に過ぎない。

つまり、あなたのオーディエンスを理解すること(彼らの広い興味範囲は何なのか)はとても重要と言える。

顧客に期待を抱かせる

Discoverからのトラフィックを得たいのであれば、顧客に期待を抱かせることはとても重要だ。

他のマーケティング手法と同様、確実に成果が得られるというものではない。

この記事の最初に掲載したグラフを見ても分かる通り、Discoverのインプレッションとクリック数は非常に不安定であり、通常のSEO、広告、ソーシャルメディアと異なり、安定した成長曲線を描くものではない。

私の分析によれば、Discoverに掲載された記事の寿命は、2~3日間である。この数字は、ブローディ・クラーク氏の調査とも合致する数字だ。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「Optimizing for Google Discover: Key Areas to Focus On」を翻訳した内容です。

記事中でもある通り、画像はGoogle Discoverにとってとても重要だと感じます。

実際に、1ユーザーとしてGoogle Discoverを使用していても、きれいな画像にはついつい目を向けてしまいます。さらに、「自分が興味のあるトピックについて書かれているはずだ」と画像から判断できる場合はクリックしてしまう機会も多いと思います。

「ユーザーのためのサイトを作る」をベースとしながらも、「Google Discoverでの見られ方」も意識していきたいですね。

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Google 検索で COVID-19 に関するお知らせをハイライト表示できる新しい方法の導入

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の流行により、多くの組織や団体が、日常生活に影響を及ぼす新型コロナウイルス関連の重要なお知らせを発表しています。

このような状況を受け、Google ではこうした特別なお知らせを Google 検索でハイライト表示するための新しい方法を導入します。各サイトは、ウェブページに SpecialAnnouncement 構造化データを追加したり、Search Console で COVID-19 に関するお知らせを送信したりすることでこれを行えます。

初期段階として、Google は保健機関と政府機関のサイトの構造化データや Search Console で送信された情報を使用して、学校閉鎖や外出自粛指示といった重要なお知らせを Google 検索でハイライト表示します。
現在この機能は積極的に開発が進められており、今後対象のサイトが拡張される予定です。そのため、上記機関以外のサイトのお知らせがハイライト表示されるまでには、少し時間がかかる可能性があります。ただし、Google はこの機能をどのように拡張していくか決めるにあたって、このマークアップを参考にします。

注意: 特別なお知らせ以外にも、イベントのキャンセルや営業時間の変更などの情報をハイライト表示するためのさまざまなオプションが利用可能です。詳細については、この投稿の最後をご覧ください。

検索結果における COVID-19 に関するお知らせの表示形式

ページに SpecialAnnouncement 構造化データを追加すると、通常のスニペットの説明文に加え、その構造化データの内容が COVID-19 に関するお知らせのリッチリザルトで表示されるようになります。COVID-19 に関するお知らせのリッチリザルトには、短い概要説明を含めることができます。この説明は、展開することで追加の情報を表示できます。表示形式は今後変更される可能性があります。また、すぐには結果が Google 検索で表示されない可能性があります。

COVID-19 に関するお知らせの実装方法

COVID-19 に関するお知らせを実装する方法は 2 つあります。

おすすめの方法: ウェブページに構造化データを追加する

構造化データは、ページに関する情報を提供し、ページ コンテンツを分類するための標準化されたデータ形式です。お知らせの実装には、この方法を使用することをおすすめします。理由は、Google にとって情報の取得が容易であり、将来 Search Consoleでのレポート作成が可能になるほか、サイト側で更新が行えるためです。方法の詳細については、COVID-19 に関するお知らせに構造化データを追加するをご覧ください。

代替の方法: Search Console でお知らせを送信する

構造化データの実装には技術的な不安があり、サポートを得ることも困難な場合は、Search Console で COVID-19 に関するお知らせを送信する方法を使用できます。ただし、このツールはまだベータ版テスト中であり、変更される可能性があります。

この方法は推奨されておらず、一時的な回避策としての位置づけにすぎません。構造化データを使用した場合は、ページを変更するとお知らせのハイライト表示も自動的に更新されます。一方、このツールを使用した場合は、手動でお知らせを更新する必要があります。また、この方法を使用して送信されたお知らせは、将来 Search Console で利用可能になる予定の特別なレポートでモニタリング対象になりません。

それでもこの方法で送信せざるを得ない場合は、まず Search Console での確認プロセスを完了する必要があります。その後、COVID-19 に関するお知らせを送信できるようになります。


Google 検索が提供するその他の COVID-19 関連リソース

特別なお知らせのマークアップ以外にも、COVID-19 の影響を受ける可能性がある他の種類のアクティビティをハイライト表示する方法として、以下のものがあります。

ご不明な点やご意見がありましたら、Twitter でお知らせください。

Google 検索でオンライン ビジネスを休止する方法

コロナウイルスの影響が拡大するとともに、世界の多くの企業が、オンライン ビジネスを休止する方法を模索しています。ここでは、再開を視野に入れてお客様に存在を示しつつ、オンライン ビジネスを休止したうえで、Google 検索での影響を最小限に抑えるおすすめの方法を紹介します。このおすすめの方法は、オンライン プレゼンスを確立しているすべてのビジネスに適用できますが、特にオンラインでの製品販売やサービス提供を休止している企業に適しています。詳細については、開発者向けドキュメントもご覧ください。

おすすめの方法: サイトの機能を制限する

状況が一時的なもので、オンライン ビジネスを再開するつもりである場合は、サイトをオンラインにしたまま機能を制限することをおすすめします。たとえば、商品を在庫切れとしてマークしたり、カートや購入手続きを制限したりします。これが、Google 検索におけるサイトのプレゼンスへの悪影響を最小限に抑える、おすすめの方法です。ユーザーはその間も商品を探したり、レビューを読んだり、後で購入するためにほしいものリストに追加したりすることができます。

次のアプローチもおすすめします。

  • カート機能を無効にする: カートの機能を無効にするのが最も簡単な方法であり、サイトの検索順位に影響しません。
  • 顧客に状況を知らせる: バナーやポップアップ div を表示して、ユーザーに適切な情報を提供することで、ビジネスの状況を伝えます。遅延、配送時間、受け取りや配送オプションなど、営業形態が普段と異なるのであれば、ユーザーが納得して処理を進められるよう、それらについてまず伝えます。その際は、ポップアップとバナーに関するガイドラインに準拠してください。
  • 構造化データを更新する: サイトで構造化データ(商品書籍イベントなど)を使用している場合は、状況に応じた調整(現在の商品在庫状況を反映する、イベントをキャンセルにするなど)を行います。実店舗がある場合は、ローカル ビジネスの構造化データを更新して現在の営業時間を反映させます。
  • Merchant Center フィードを確認する: Merchant Center をご利用の場合は、在庫状況属性に関するおすすめの方法に沿って設定を行います。
  • Google に更新情報を送信する: 少数のページ(ホームページなど)の再クロールを Google にリクエストするには、Search Console を使用します。ページ数が多い場合(商品ページすべてなど)は、サイトマップを使用します。

詳細については、Google のデベロッパー向けドキュメントをご覧ください。

非推奨の方法: ウェブサイト全体を無効にする

最終手段として、ウェブサイト全体を無効にするという手段もあります。ただし、これは非常に短い期間(長くても 2~3 日)に限られる最終手段です。それ以上になると、適切に実施した場合でも、ウェブサイトの検索結果に多大な影響が及びます。そのため、代わりに サイトの機能を制限することをおすすめします。その時点では何も販売していなくても、ユーザーはサイトに掲載された商品、サービス、会社の情報を必要とする場合があるからです。

それでも、サイト全体の無効化(前述のとおり推奨されません)を行う必要があると判断した場合には、以下の選択肢があります。

  • サイトを 1~2 日間緊急に無効にする必要がある場合は、コンテンツの代わりに 503 HTTP 結果コードを含むエラー情報ページを返します。サイトを無効にする場合のおすすめの方法を必ずご確認ください。
  • それより長い期間サイトを無効にする必要がある場合は、200 HTTP ステータス コードを使用し、ユーザーが検索で見つけることのできるプレースホルダとして、インデックス登録可能なホームページを提供します。
  • 方法が決まるまでウェブサイトを非表示にする必要がある場合は、検索からサイトを一時的に削除することもできます。

詳細については、Google のデベロッパー向けドキュメントをご覧ください。

無効化には注意が必要: ウェブサイト全体を無効にすることをおすすめしないのは、以下のような副作用があるためです。

  • ビジネスがオンラインで見つからないと、ユーザーはそのビジネスに何が起きているのかわかりません。
  • お客様はビジネスや製品、サービスについての情報を自分で見つけたり読んだりすることができなくなります。たとえば、レビュー、仕様、過去の注文、修理ガイド、マニュアルなどが見つけられなくなります。第三者からの情報は、自社サイトで提供する情報ほど正確、包括的ではない場合があります。そのような情報に購入の決定が左右されることも少なくありません。
  • ナレッジパネルから、連絡先の電話番号やサイトのロゴなどの情報が消える可能性があります。
  • Search Console の確認が正常に行えなくなり、検索によって自社のビジネスに関する情報にまったくアクセスできなくなります。また、ページがインデックスから削除されると、Search Console の集計レポートのデータが失われます。
  • ウェブサイトのインデックス登録からやり直す必要がある場合、回復は非常に困難であり、時間もかかります。さらに、回復にかかる時間も予測できず、回復したとしても、サイトが検索で以前と同じように表示されるかどうかも不明です。

考慮すべきその他の点について

ウェブサイトの運用に関するアクション以外にも、オンライン ビジネスを休止させる際に Google 検索で実施できるアクションがあります。

また、Twitter で Google ウェブマスター(@GoogleWMC)や Google マイビジネス(@GoogleMyBiz)をフォローして、最新情報をご確認ください。

よくある質問

2~3 週間だけサイトを停止した場合、どのような影響がありますか?

ほんの 2~3 週間でもサイトを完全に停止すると、Google によるサイトのインデックス登録に悪影響が及ぶ可能性があります。おすすめの方法 代わりにサイトの機能を制限します。その時点では何も販売していなくても、ユーザーはサイトに掲載された商品、サービス、会社の情報を必要とする場合があるからです。

必要最小限な商品のみにすることに問題はありますか?

問題ありません。必要最小限の商品しか購入できないようにするには、 サイトの機能を制限してください。

一定期間、Google のクロール頻度を抑えるようにリクエストできますか?

はい。Search Console を使用してクロールを制限できます。ただし、ほとんどの場合は推奨されません。これにより、検索結果の鮮度に影響を与える可能性があるためです。たとえば、商品の販売を停止している事実が検索に反映されるのに時間がかかる可能性があります。一方、Googlebot のクロールによってサーバー リソースに重大な問題が生じている場合、クロールの制限は有効な対策です。ビジネス再開時にクロール頻度を元に戻すよう、リマインダーを設定しておくことをおすすめします。

ページがすぐにインデックス登録または更新されるようにする方法はありますか?

少数のページ(ホームページなど)の再クロールを Google にリクエストするには、Search Console を使用します。ページ数が多い場合(商品ページすべてなど)は、サイトマップを使用します。

特定の地域からのサイトへのアクセスをブロックした場合、どのような影響がありますか?

通常、Google によるクロールは米国から行われます。そのため、米国をブロックすると Google 検索によるサイトへのアクセスが不可能になります。ある地域全体からのサイトへのアクセスを一時的にブロックすることはおすすめしません。 代わりに、その地域に対するサイトの機能を制限することをおすすめします。

在庫切れの商品を削除するために、削除ツールを使用すべきですか?

いいえ。削除ツールを使用すると、顧客が商品に関する情報を自分で見つけられなくなります。また、第三者による不正確、不十分な情報のみが残る可能性があります。ページはそのままにして、在庫切れであることを示すようおすすめします。そうすることで、ユーザーは商品を購入できないにしても、状況を知ることができます。商品を検索から削除してしまうと、ユーザーには商品の状況がわかりません。

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ビジネスの休止は重大な決断であり、ストレスのかかるプロセスでもあります。だれもが何をするべきかを知っているわけではありません。もしも後になって「もっと違うことができたかもしれない」と気づいたとしても、すべてが失われるわけではありません。Google は、皆さまのサイトができるだけ早く Google 検索に復帰できるように、システムの堅牢性を高めています。Google も皆さまと同じように、この危機が一刻も早く終結することを願っています。また、今回ご紹介したおすすめの方法で、しかるべきときにオンライン ビジネスを再開し、通常の営業に戻れることを願っています。おすすめの方法を実施するにあたって、問題や質問がありましたら、公開チャンネルでサポート情報を取得してください。

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の情報のアクセス性を高めるための医療機関に対する支援

COVID-19 のパンデミックに関して役立つ情報を提供するために、医療機関はかつてないほど多忙を極めています。そこで Google はこれを支援し、検索での COVID-19 に関する情報のアクセス性を高めるための、医療機関向けのおすすめの方法の記事を作成しました。また、対象となる医療機関向けの新しいテクニカル サポート グループも作成しました。

検索結果の表示に関するおすすめの方法

Google は普段から、どのような検索に対しても、関連性と信頼性が最も高い情報を表示するよう努めています。ただし、Google がコンテンツを適切に理解できるようにコンテンツ所有者からのサポートが得られた場合、関連性や信頼性がさらに向上します。

そのための SEO(検索エンジン最適化)プロセスで医療関連機関を適切にガイドすべく、医療情報サイトに重点を置き、重要なおすすめの方法をいくつか掲載した、新しいヘルプセンターの記事を作成しました。これには次の内容が含まれています。

  • ユーザーが外出先からコンテンツにアクセスできるようにする方法
  • 適切なページ コンテンツとタイトルの重要性
  • 新型コロナウイルス関連のクエリでサイトがどのように表示されるか確認する方法
  • 新型コロナウイルス関連の上位のユーザークエリを分析する方法
  • FAQ コンテンツに構造化データを追加する方法

医療機関向けの新しいサポート グループ

おすすめの方法のヘルプページに加えて、医療機関は新しいテクニカル サポート グループに参加できます。このグループでは主に、COVID-19 の情報を公開している医療機関が検索関連の質問を行うことができます。

アクセスのリクエストはケースバイケースで承認します。初期段階では、国の保健省庁や米国の州レベルの機関が持つドメインのみを受け入れます。今後の展開については、このブログ投稿と Twitter アカウントでお知らせします。上記ドメインのメール(例: name@health.gov)を使用するか、ウェブサイトの Search Console アカウントにアクセスして登録する必要があります。

COVID-19 Google 検索グループへのアクセスをリクエストするには、こちらのフォームに記入します。

このグループは医療機関の現在のニーズに答えるために作られたものであるため、COVID-19 が WHO によって公衆衛生上の緊急事態とみなされなくなったか、同等の感染縮小が広く見られるようになった時点で、すぐにサポートを終了する予定です。

既存のウェブマスター ヘルプ フォーラムをご利用ください。また、ご質問やご意見がございましたら、Twitter でお知らせください。

ローカルSEOとは何か?ローカルSEOの基礎知識まとめ

場所や地域を含む検索を対象とした、いわゆるローカルSEO。

Googleマップの進化もあり、特に物理店舗を持つ中小企業にとっては非常に重要な施策と言えます。もちろん、あくまでSEOの範囲であるため、通常のSEOの施策はその効果を発揮すると思いますが、それだけでは不十分なこともまた事実。

今回は、こうしたローカルSEO特有の施策や気をつけるべきポイントについてまとめている、SEMrushからの記事を紹介いたします。

ローカルSEOとは、地域に特化した検索クエリに対し、ビジネス・商品・サービスを最適化させる作業だ。

Google(また、その他の検索エンジン)はIPアドレス(デスクトップ)と位置情報(モバイル)をベースとしたユーザーの位置を用い、彼らに何を表示させるべきかを判断している。

そのため、歯医者・洗車・鍵屋などと検索した場合、検索エンジンはユーザーのロケーションに関連するビジネスを表示させる。

Googleのローカル検索結果

検索結果はローカルのビジネスにとって、2つのメインとなるパートによって構成されている。

  1. 自然検索結果ーWebサイト
  2. ローカルパックーGoogleマイビジネス(Googleマイビジネス)

ユーザーは特定の地域を示す単語を加えることで、異なる地域の検索を行える。

例えば、「ロンドンのホテル(Hotels in London)」といった具合だ。その他の表示機会は、広告・画像・ワンボックスとなり、もちろん、ローカルファインダーやマップも含まれる。

ローカルSEOの作業は、ローカル検索のクエリに対するWebサイトの最適化を含むが、Googleマイビジネスのページの最適化も対象となる。

例外

ローカル検索のクエリに対し、ローカルビジネスを表示させる場合にも例外はある。

この場合、Googleは、ユーザーの位置情報ではなく、ユーザーの検索意図による判断を行う。このケースは、特に「<場所名>のホテル(Hotels in …)」といった検索で起こりうる。

こうした検索でGoogleは、自然検索結果に旅行予約サイトを表示させることが多い。10個のホテルのWebサイトを自然検索結果に並べるのではない。

その地域の複数のホテルから選びたいという検索意図があると、Googleは判断しているのだろう。

ホテル検索では、2018年7月に、ユーザーの位置情報の重視から検索意図への重視へと切り替わっている。2019年7月には、英国での「空港までの送迎」のクエリにおいて、ユーザーの位置情報の重視から検索意図への重視へと切り替えている。

ローカルビジネスのWebサイトは全て予約サイトに取って代わられてしまった。

こうした検索でローカルビジネスを検索結果に表示させるには、ユーザーは「<場所名>の空港までの送迎(Airport Transfers in …)」のように、特定の場所を検索クエリに含めなければならない。

Googleは検索結果を変更することができ、実際、今後も変更されていくだろう。

しかし、ユーザーの位置情報と検索クエリに適合したホテルパックやローカルパック内に、ローカルビジネスのWebサイトをGoogleは今でも表示させている。

ローカルSEOの戦略は、あなたのビジネスのロケーションと顧客の検索意図に適した内容にすべきなのである。

ローカル検索結果

通常、ローカル検索結果はローカルパック(Googleマイビジネス)自然検索結果(Webサイト)によって構成されている。

ローカルSEOの戦略は、そのビジネスのビジビリティを増加させるために、複数の側面を含んでいる。

  • 有料広告:ローカルパックの上部
  • Googleマイビジネス:ローカルパック
  • オーガニック:ローカルパックの下部

ローカルSEOの実践者として、私は自然検索でのビジビリティ(非広告)の提供に集中している。

しかし、ペイド広告を使用するタイミングと機会は常に存在する。例えば、ローカルSEOを開始したばかりで、ローカルパックや自然検索結果に表示されていない場合などが考えられる。

競合サイトが特定の時間に広告を掲載し、あなたのWebサイトの表示が下部に追いやられている場合も該当するだろう。こうした時間帯でも、あなたはWeb上の露出を維持したいはずだ。

全てのローカルパックが平等に作成されているわけではない

Googleは、クエリの性質やビジネスの種類により、ローカルパックの表示を僅かに変更している。

ブランドの場合

レストランの場合

ローカルビジネスの場合

ワンボックスの場合

ホテルの場合

Googleマイビジネス

Googleマイビジネスはナレッジパネルの表示によって、検索結果に直接ブランドの露出を高めてくれる。

Googleは、下記のオプションをGoogleマイビジネスのページに表示させることで、ユーザーがそのビジネスと検索結果画面で直接やり取りが行える機会を増やしている。

  • 予約機能
  • 見積もり請求
  • メッセージの送付

Googleマイビジネスのページが無ければ、ローカル検索とローカルパックの機会の半分を逸していると言える。

Googleマイビジネスのページは、全てのビジネスが持つべき、最も重要なツールの1つである。

Googleマイビジネスのランキング要素

当然ながら、Googleは正確なランキング要素を公表してはいない。

しかし、いくつかの基本的な情報は「Google のローカル検索結果の掲載順位を改善する」で公開している。

関連性

“関連性とは、ユーザーの検索がローカル リスティングとどの程度一致しているかを示します。

充実したビジネス情報を掲載すると、ビジネスに関するより的確な情報が提供されるため、リスティングとユーザーの検索語句との関連性を高めることができます。”

距離

“距離とは、検索語句で指定された場所から各ビジネス所在地までの距離によって計算されます。

検索語句で場所が指定されていない場合は、検索しているユーザーの現在地情報に基づいて距離が計算されます。”

知名度

“知名度とは、ビジネスがどれだけ広く知られているかを示します。ビジネスによっては、オフラインでの知名度の方が高いことがありますが、検索結果にはこうした情報が加味されます。

たとえば、多くの人に知られている著名な美術館、ランドマークとなるホテル、有名なブランド名を持つお店などは、ローカル検索結果で上位に表示されやすくなります。

ビジネスについてのインターネット上の情報(リンク、記事、店舗一覧など)も知名度に影響します。Google でのクチコミ数とスコアも、ローカル検索結果の掲載順位に影響します。クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、掲載順位が高くなります。”

関連性についてのアドバイス

  1. Googleマイビジネスにおいて、最も適切なカテゴリ、または、サブカテゴリを選択する。
  2. Googleマイビジネスにおいて、正確な説明文を掲載する。メインとなるキーワードやロケーションを含むようにする。
  3. Googleマイビジネス内のビジネス名、所在地、お問い合わせ情報が、Webサイト上の情報とサイテーション(SEMrushのサイテーションツールを推奨)と合致するようにする
  4. 構造化データ(Schema)をWebサイトに組み込む。ここでも、詳細が合致していることを確認する(ローカルSEOのチェックリスト)。

距離についてのアドバイス

距離はWebサイト側が最もコントロールしづらい領域である。全てのユーザーが異なるロケーションで検索を行うからだ。

  1. そのロケーションに実店舗が無いのであれば、実店舗があるロケーションをターゲットとする。
  2. ロケーションをWebサイト上の<title>に含め、適切な箇所であれば、Hタグにも含める。「ABC Taxis – Taxis in Peterborough」や「Jims Plumbing – Emergency Plumbers in Leicester」といった具合だ。
  3. Webサイトに顧客向けの経路案内を提供する。街の規模にもよるが、そのエリアの目立つ場所から3つか4つの経路を記載しよう。
  4. ローカルに特化したコンテンツを作成する。購入を検討しているユーザーを惹きつけるために、ロングテールのキーワードをターゲットとする。

知名度についてのアドバイス

  1. ローカルのサイテーション:自国で権威のある店舗一覧や主要なアグリゲーションサービスに注力する。
  2. あなたのエリア特有の店舗一覧を探す。
  3. あなたのエリアと自国にある、あなたのビジネス領域に特化した店舗一覧を探す。
  4. ローカルの商工会議所や業界団体に登録する。
  5. ローカルのチャリティ:あなたの予算を投下すべきポイントだ。
  6. ローカルの報道機関。特に、チャリティに出資した際など、彼らはこうした話題を好む。
  7. 報道機関や業界団体に対する記事で、顧客の関心を惹く。
  8. Googleマイビジネス、Facebook、業界団体のレビュー。顧客に対し、ニュースレターなどでレビューを依頼する。彼らがレビューを残しやすい状況を整える。
  9. 他のローカルビジネスと共に取り組む。お互いの顧客にとって意味のある形で、それぞれのWebサイトでそれぞれのビジネスを言及する。

何千ものサイテーション(店舗一覧サービスへの登録)を構築することについて警鐘を鳴らしたい。大量の店舗一覧サービスに登録することは控えよう。

低品質な店舗一覧サービスの場合、登録したページが数ヶ月間Googleにインデックスされないこともある。Googleにも、その状況が伝わってしまうだろう。

最も権威があり、最も関連性のあるサービスを選択しよう。

Googleマイビジネスのページを最適化する

あなたがまずすべきことは、Googleマイビジネスのページを作成することだ。

実際に検索する、もしくは、https://www.google.com/business/にアクセスし、すでにGoogleマイビジネスのページを持っているかどうか確認しよう。

Googleマイビジネスはあなたのビジネスの認証を求めてくる。最も一般的な方法は、郵便はがきの送付による認証だ。郵便はがきにはパスワードが記載されており、認証されるために、そのパスワードを入力する必要がある。

他の方法については、Googleがどの程度、そのビジネスがそのロケーションに実在しているかを把握しているかによる。電話、テキストメッセージ、Eメールがそれに該当する。

認証されれば、ダッシュボード内にあなたのアカウントが作成される。モバイルで操作している場合は、Googleマイビジネスのアプリで確認できる。

ビジネスの種類

ビジネスの種類には2つある。

  1. ローカルビジネス。顧客があなたのビジネスを訪れる(所在地を明示する)。
  2. サービスエリアのビジネス。サービスを顧客に提供する(所在地は明示しない)。サービスを提供するエリアや郵便番号を選択する。

メインビジネスの情報

メインビジネスの情報は情報セクション内にある。

下記が入力を必要とする項目だ。

名前(ビジネス名)

・気持ちはわかるが、キーワードを詰め込んではいけない。いずれ問題を引き起こすだろう。また、ビジネス名、所在地、電話番号は一貫させることをお忘れなく。

カテゴリ(ビジネスカテゴリ)

・あらゆる種類のビジネスのカテゴリが用意されているわけではない。あなたのビジネスに最も近いカテゴリとサブカテゴリを選択しよう。
・複数の検索語句に対応するために、競合サイトが何を使用しているか確認しよう。

所在地(ビジネスの所在地)

・ビジネスの正確な所在地を記載しよう。あなたのWebサイトに記載されている所在地と同一としよう。
・マップに表示されるピンが実際の所在地と合致しているか、確認しよう。
・サービスエリアのビジネスの場合、あなたの所在地は表示されないが、あなたがサービスを提供するエリアを選択できる。

時間(営業時間)

・営業時間を設定しよう。
・予約によってのみ行われるビジネスの場合、何も選択しないことをGoogleは勧めている。
・特別な時間帯も追加できる。例えば、夜遅くのショッピングのために営業時間を延長したり、閉店マークを付ける場合などだ。例えば、クリスマスウィークは通常とは異なる営業時間になることもある。

電話番号

・電話番号も複数設定できる。メインの電話番号とサブの電話番号だ。
・コールトラッキングを使用している場合、メインの電話番号にそれを設定しよう。また、ビジネス上でメインとなる番号はサブの電話番号に設定しよう。

略称

・ビジネスの略称を設定することができる。
・これを設定すると、短いURLとレビューへのURLを取得できる。日々のマーケティング活動や、顧客へ直接送付するなど、活用しよう。

Webサイト

・Webサイトのアドレスを追加しよう。
・ここで、UTMトラッキングコードをあなたのWebサイトのアドレスに追加することをお勧めする。これにより、Googleマイビジネスからの訪問をGoogle Analyticsで直接確認することができる。

※例
https://www.example.com/?utm_source=google&utm_medium=organic&utm_campaign=googlemybusiness

・ビジネスの種類によって(予約、アポイント、注文など)他の地域でビジネスを行う場合も、その地域ごとにUTMトラッキングコードを使用できる。

サービス/メニュー

・レストランでなければ、「サービス」セクションが表示されるはずだ。ここでは、あなたが提供するサービスの種類を追加できる。
・レストランの場合、メニューを追加できる。

ハイライト/属性

おそらく、多くのユーザーが困惑し、誤解するセクションだろう。属性を追加することはできず、選択か非選択しかできないのだ。

新しくページを作成する場合、属性は表示されないはずだ。Googleマップをインストールしたユーザーがあなたのビジネスにより多く訪れると、あなたのビジネスについての質問をプッシュ通知する。

その質問へのユーザーからの回答によって属性が追加され、あなたはそれを選択(非選択)することができる。

例外はホテルであり、事前に選択肢が用意されている。

説明文

・ここに大きな機会がある。あなたのビジネスについて、よく考えられた説明文を記載しよう。あなたは誰で、独自性は何で、あなたが提供するものは何か。

Googleマイビジネスのよくあるミスを防ぐ方法も確認しよう。

Googleへの投稿機能

Googleへの投稿機能は2017年7月にローンチされた。

ビジネスのナレッジパネル内で表示される、投稿、イベント、オファー(クーポンや特別なお知らせ)を追加することができる。

Googleの「投稿」は7日間掲載される。

しかし、過去の投稿もユーザーがスクロールすれば見ることができる。イベントやオファーは設定した期日まで表示される。

投稿からの流入は徐々に減少している。Googleはあなたのポストを表示させる位置を実験しており、現在は検索結果に表示されるあなたのリストの最下部に表示されている。

しかし、これは検索結果から直接あなたの顧客へブランディングできる無料の機会である。

また、FacebookやTwitterのようなクローズドなシステムで定期的に投稿しているのであれば、あと5分だけ作業時間を伸ばし、検索結果画面であなたのビジネスを発見してもらうための情報を提供しない手はないはずだ。

また、検索クエリに関連のあるコンテンツを投稿からGoogleが発見した場合、ローカルパックでスニペットに表示する機会も増えている。

GoogleポストにもUTMトラッキングコードを使用することができる。どの投稿がうまくいき、どの投稿がうまくいかないかを判断し、改善を重ねていこう。

写真

  • ランキング要素ではないが、コンバージョンの要素と考えよう。
  • ロゴ(250×250)はナレッジパネルとGoogleへの投稿に表示される。
  • 素晴らしい写真を追加しよう。潜在顧客に対し、コンバージョンとコネクションの構築を手助けしてくれる。
  • 顧客が追加した画像の品質にも気を配ろう。悪い写真は悪い印象を与えてしまう。ダッシュボードからこうした画像をレポートできる。

商品

  • 商品はそれに適したビジネスカテゴリのみ使用できる。
  • 商品はビジネスのナレッジパネル内に表示される。

  • ビジネスオーナーは商品を手動でGoogleマイビジネスに追加し、顧客がそれらを見ることができるようになる。
  • 商品をカテゴライズすることもできる。また、Googleは機械学習により、同様のビジネスをベースに潜在的なカテゴリを学び始めている。

あなたが追加できる項目

  • 画像
  • 商品名
  • 価格帯
  • 商品の説明

Google Website

Googleは小規模のビジネス向けに1ページのWebサイトを作成できるようにしている。

そのWebサイトにはGoogleマイビジネスからの情報を記載する。自身のWebサイトを保有している場合は、このセクションを飛ばしてもよい。もしくは、あなたのビジネスへのサイテーションとして考えてもよいだろう。

質問と回答

質問と回答はGoogleマイビジネスのリスティング内には表示されない。質問と回答は、マップ経由で作成され、ナレッジパネル内に表示される。

Googleマイビジネスのダッシュボードの対象ではないからと行って、このセクションを無視してよいわけではない。

私は、よくある質問と回答を目立たせることを勧めている。この領域で検索をするユーザーの助けとなるためだ。新しい顧客からの質問があれば、いつでも確認する。

Googleマイビジネスと同様のアカウントに付随しているGoogleマップのモバイルアプリがあれば、ユーザーが質問をしたさいに、マップ経由で通知が来る。

レビュー

「より多くのレビューがあれば、より上位に表示される」という逸話を正さなければならない。

レビュー数が少なくとも、ローカルパック内で上位に表示されている例を多く見ているはずだ。レビュー数は、Googleが使用している唯一のシグナルではないのだ。

顧客にレビューを求めたい気持ちは理解できるが、それだけですべてが完結するというものではない。良いレビューにも、悪いレビューにも、誠実にプロフェッショナルとしての回答をしよう。

顧客が簡単にレビューを行えるよう、すぐにアクセスできるURLを用意し、Eメールやニュースレターに使用しよう。

初心者のためのオンサイト・ローカルSEO

自身のビジネスを運営しながら、SEOという新しいスキルを学ぶことは非常に大変だろう。

ここでは、ローカル検索のためのWebサイトの最適化における初心者向けのアドバイスをまとめたいと思う。

SEOについて情報は山程あり、Googleもヘルプ記事を用意している。

複数のロケーションで行うビジネスの場合は、わずかに違うアプローチが必要だ。

サイト上のロケーションを強化する

ローカルSEOの場合、あなたがどのロケーションでビジネスを行っているかを検索エンジンが理解することは非常に重要だ。

サイト内のページ

特定のロケーションでビジネスを行っている場合、検索エンジンと顧客にそれを伝える必要がある。

トップページ

トップページに記載するコピーにはロケーションを含め、可能であればH1タグにも含めよう。

※例
<h1>ボブズ プラミング: ノーサンプトン州の緊急対応可の配管工</h1>
<h1>ハッピー・ポーズは受賞歴のあるノーサンプトン州のドッグ・グルーマーです</h1>

Webサイトであなたのロケーションをしっかりと記述することはSEOの助けとなる。また、あなたのビジネスのロケーションを判断する際、顧客が混乱することもない。

ページタイトル(タイトルタグ)

ページタイトル(検索エンジンでユーザーが目にする箇所)も同様だ。トップページの場合、あなたが主に提供しているサービスの記述を含めよう。

※例
<title>ボブズ プラミング – ノーサンプトン州 緊急対応可 – 24時間受け付け</title>
<title>ハッピー・ポーズ – ノーサンプトン州のドッグ・グルーマー – 受賞歴あり</title>

タイトルの文字数は60文字に収めよう。

メタディスクリプション

メタディスクリプションは、検索結果からあなたのWebサイトに訪問することを顧客に促す役割がある。

※例
ノーサンプトンにある緊急対応可能な配管工です。終日24時間営業しています。パイプの破損から配管の修繕まで対応しています。ボブズ プラミングにぜひお問い合わせを!

ディスクリプションは160文字に収めよう。

内部のページ

内部のページは、あなたのビジネスが提供するサービスや商品についてのページだ。これらのフォーマットはトップページのそれとは僅かに異なる。どのページに顧客が訪れるかはわからないため、ロケーションはしっかりと記載しよう。

※例
<h1>ノーサンプトン州のラジエーターの修理と取り付け</h1>
<title>ラジエーターの修理と取り付け ノーサンプトン州 – ボブズ プラミング</title>

※例
<h1>ハッピー・ポーズのカットとドライヤー ノーサンプトン州</h1>
<title>カットとドライヤー – ドッグ・グルーミング ノーサンプトン州 – ハッピー・ポーズ</title>

商品やサービスについてのよくある質問を記載することは非常に良いだろう。

顧客の疑問に答えながら、検索エンジンに対して十分なキーワードを含んだセマンティックなコンテンツを提供することになるからだ。

サイト全体

ビジネスの所在地やその他関連する情報は、サイト全体のフッターに記載するべきだ。

あなたのロケーション情報を強化するだけでなく、顧客がWebサイトのどのページを閲覧してもビジネスについての詳細を確認することができるからだ。

所在地、電話番号、営業時間、お問い合わせ情報、Googleマイビジネスへのリンクなどを含めよう。

サイト全体にあなたの情報を記載した後は、それらのコンテンツに構造化データをマークアップしよう(ローカルSEOのチェックリストを参照)。

ビジネスサイテーションとローカルリンク

ビジネスのサイテーションやメンション(必ずしもリンクではない)検索エンジンがそのビジネスについての理解とロケーションを把握することの手助けとなる。オンライン上での知名度向上の手助けにもなる。

繰り返しとなるが、数百のサイテーションを構築することが手助けとなるわけではない。より知名度のあるサイトに的を絞るべきだ。サイテーションとローカルリンクの機会となり得るいくつかの例を挙げてみよう。

  • あなたの業界に特化したビジネスのリスト
  • 業界団体や商工議会
  • ディストリビューター
  • サプライヤー
  • そのエリアの補完し合えるビジネス
  • チャリティーやスポンサー
  • ローカルの報道機関

サイト上のローカル化されたコンテンツ

ブログやニュースのセクションは、サイトのメインとなるページでは満足しなかったユーザーに対し、ローカル化されたコンテンツを提供する最適な場所だ。調査段階にいるユーザーを惹きつけることにも役立つだろう。

ボブズプラミング(配管工)を例に挙げてみよう。彼らのラジエーター修理と取り付けについてのページは、修理の基礎知識、修理の種類、新しいラジエーターの取り付け方法などを記載している。

ここで扱っていない内容は、修理や取り付けの際に起こりうる潜在的な問題の重大さについてである。

  • 温度計が壊れた際、ラジエーターを交換すべきか?
  • ラジエーターが最大レベルまで温まらないが、交換すべきか?
  • ノーサンプトンの硬水地域でのラジエーターのメンテナンス

メインの修繕ページでは、修理が必要なケースを数百も記載することはない。そのため、調査段階にいるこうした顧客を惹きつけるために必要な答えや解決策を提供してみよう。

その場合、必ずしも「ブログコンテンツ」である必要はない。ケーススタディ、ポートフォリオ、プロジェクトページなど、購買段階における顧客を惹きつけるには最適な方法だ。

  • 中庭と石の通路 ベックスレイヘルス(ノーサンプトン州)
  • 小屋の建設と芝生 ウェイファー(ノーサンプトン州)

ローカル化されたコンテンツのアイデアは他にもある。ガイド、プレゼンテーション、技術的な情報を集めたシートなど様々だ。

また、SEMrush、Answer the Pubic、Also Askedなどのツールから、ユーザーが検索に使用しているトピック、キーワード、フレーズを探すことができる。

ローカルSEOのアドバイス:まとめ

このビギナーズガイドはあなたのビジネスを正しい道筋に向かわせ、ローカルSEOを構築し改善するためのより深い理解を提供できたはずだ。

覚えておくべき項目

ローカル検索でのあなたの競合サイトをレビューする。あなたが真似ることができる箇所、より良くできる箇所はどこだろうか。

  • Googleマイビジネスのすべての項目を記載し、上記したGoogleマイビジネスのランキング要素を常に意識しよう。
  • Googleの投稿機能を活用しよう。
  • Googleマイビジネスに寄せられた質問に回答しよう。
  • 顧客にレビューを依頼し、レビューを維持し、ネガティブなレビューが誤った方向に向かわないようにしよう。また、Googleマイビジネスでよくある間違いを犯さないようにしよう。
  • 自然検索で必要な量のトラフィックが得られない場合、上位表示されるまでは広告の使用を検討しよう。
  • すべてのページをあなたのロケーションに最適化しよう。ページタイトル、見出し、メタディスクリプションなど、基本的なSEOを疎かにしないこと。
  • サイテーション、リンク、あなたのサイトへの訪問を促すローカル化されたコンテンツのパワーを忘れずに。それら全てが目標へ到達する手助けとなる。

Googleマイビジネスとローカルランキングで苦労しているのであれば、ぜひコメントを寄せて欲しい。

この記事は、SEMrushに掲載された「Local SEO Basics: What Is Local SEO?」を翻訳した内容です。

ローカルSEOにおける一番の課題は、「そのビジネスがローカルSEOに取り組む時間を確保できない」ことにあると思います。

通常のビジネスに割く時間のほうがもちろん重要であるため、なるべく効率的にローカルSEOの施策を行いたいところです。

今回の記事のように重要な課題やポイントをまとめてくれるのは非常に助かりますね。すでにローカルSEOを行っているサイトも、ヌケモレ確認のためのリストとして活用していただければと思います。

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ウェブ全体のモバイル ファースト インデックス登録化についてのお知らせ

Google がモバイル ファースト インデックス登録(スマートフォン用 Googlebot を使用したウェブのクロール)に取り組み始めてから数年がたちました。分析を行ったところ、検索結果に表示されるサイトのほとんどはモバイル ファースト インデックス登録に対応しており、70% はすでに移行済みでした。これを踏まえ、2020 年 9 月より、簡素化のためすべてのウェブサイトをモバイル ファースト インデックス登録に移行します。それまでの間も、システムによりモバイル ファースト インデックス登録に対応済みと判断されたサイトについては、引き続き移行していきます。

ドメインをモバイル ファースト インデックス登録に移行する際、インデックスをモバイル版サイト用に更新している間は、Googlebot によるクロールの頻度が高まります。ドメインによっては、この変更に少し時間がかかるかもしれません。その後は、検索のためのクロールには(引き続き従来のパソコン用 Googlebot を使用することもありますが)、ほとんどの場合でモバイル スマートフォン用ユーザー エージェントを使用します。正確なユーザー エージェント名は、レンダリングに使用する Chromium バージョンと一致します

Search Console には、モバイル ファースト インデックス登録をチェックする方法が複数用意されています。特定の URL について最新のクロールをチェックする場合は、設定ページURL 検査ツールでステータスを表示できます。

すべてのウェブサイトをモバイル ファースト インデックス登録で適切に機能させるためのガイドは、新規および既存のサイトに引き続き適用されます。特に、表示されるコンテンツ(テキスト、画像動画、リンクなど)、メタデータ(タイトルと説明robots メタタグ)、すべての構造化データが同じであることを確認するようおすすめします。ウェブサイトの立ち上げや大幅な設計変更を行う際には、この点について十分確認するようにしてください。URL 検査ツールを使用すると、パソコン版とモバイル版の両方を直接簡単にチェックできます。他のツール(クローラやモニタリング ツールなど)を使用してウェブサイトを分析する場合、Google 検索による認識と一致させるには、モバイル ユーザー エージェントを使用します。

Google は、引き続きさまざまなモバイル ウェブサイト作成方法をサポートしますが、新たに作成するウェブサイトについてはレスポンシブ ウェブ デザインの適用をおすすめします。これまでの経験から、検索エンジンとユーザーの両方に問題や混乱が生じることがわかっているため、モバイル専用 URL(いわゆる「m.」サイト)の使用はおすすめしません。

モバイル ファースト インデックス登録のこれまでの道のりは長いものでした。ウェブがパソコン向けからモバイル向けに進化するなか、クロールとインデックス登録をユーザーのウェブ操作方法の変化に合わせることができたのは、ウェブマスターの皆様のご協力があってこそでした。この移行を順調に進めることができているのも、長きにわたる皆様のご尽力のおかげです。ありがとうございます。この移行関連の変更については、今後もモニタリングと評価を注意深く続けていきます。ご不明な点がありましたら、ウェブマスター フォーラムまたは公開イベントにお気軽にご参加ください。