Googleは世界を壊滅状態に追い込むか?

骨太のGoogle論が魅力のSEO Bookが、米国で最近出版され話題になっている本「Who Owns the Future?」をベースにGoogleと世界の関係について書き下ろした熱い記事を。検索エンジンからメール、各種サービスまで、私含め多くの人々が様々な恩恵を受けておりそれなしには生活できない存在になっているGoogleですが、Googleをはじめとするネット技術の革新と普及により失われていったものも数多くあります。「IT技術が人の仕事を奪う」という話は日本でも昔からいわれてきた議論ですが、その現状と未来について改めて考えさせられる内容です。 — SEO Japan

当初は、目立たない存在であった。

街の郊外に一店あるのみであった。大きな、一体型の店舗であった。この店は、主に輸入された製品や委託された製品等、大量の安価な品物を売りさばいた。従業員の給与、そして、納入業者の利鞘は限界まで抑えられていた。

そして、この小売店は数を増やしていった。

規模を拡大するにつれ、この店は大通りの空洞化を招いた。大通りの店舗と巨大な店舗との力の差は歴然としていた。巨大な店舗が市場に与える影響には、歯が立たなかった。巨大店舗が持つ莫大なデータを分析することで得られる独自の情報には、太刀打ち出来なかったのだ。

ご想像通り、この巨大な店とは、ウォルマートである。

好き嫌いは別にして、ウォルマートは、人々が求めるものを与えた。しかし、そのために、アメリカの中流階級に大きな打撃を与えた。多くの小売店が廃業に追い込まれ、メインストリートの店が姿を消していった。中流階級に安定した収入を与えていた、小規模な家族経営の小売店が消えていった。

どこに行ってしまったのだろうか?

数を減らしたのは、小規模な個人営業の小売店や町工場のメーカーだけではない。この効果はその他の分野にも波及していった。このような中小企業が利用していた地域の会計士、弁護士、広告会社、金融会社、そして、中流階級の経済を調整していたサービスプロバイダーに対する需要が減った。

その結果、やはり彼らも姿を消すことになった。

ウォルマートで仕事を見つけた人もいるだろう。無職になった人もいるはずだ。事業を閉鎖し、早く退職した人もいる。仕事を変えた人もいれば、顧客が多い土地への引っ越しを余儀なくされた人もいるのではないだろうか。

それがインターネットとどのような関係があるのだろうか?

インターネットでも同じ現象が起きているのだ。

零細企業を経営しており、インターネット版の大通りと言える場所に事業を展開している、または、零細企業のビジネスのオーナーに収益が左右されるなら、この記事を読み進めていってもらいたい。

テクノロジーはミドルクラスを壊滅状態に追い込むのか?

ジャラン・ラニエ氏が綴った本「Who Owns The Future」をたった今読み終えた。この本を読むと、インターネットを利用しているなら – そして、少しでも中流階級に該当するなら、自分達の現在および未来について切実な疑問が脳裏をよぎるはずだ。

次の指摘について考えてもらいたい。

写真用品会社のコダックは、全盛期に14万人もの従業員を抱え、280億ドルの価値があると言われていた。コダックは初めてデジタルカメラを販売した企業でもある。しかし、コダックは破産した。そして、現在、デジタル写真の分野において頭角を現しているのがインスタグラムである。フェイスブックに10億ドルで売却された際、このサービスを運営しているのは、たった13名であった。

インスタグラムにとっては最高の状況だが、コダック、そして、コダックの元従業員にとっては、最悪の結果であった。しかし、進化には代償が付きものだと主張する人もいるだろう。コダックのビジネスモデルは廃れ、テクノロジーに飲み込まれてしまったのだ。

これは真実である。そして、進歩である。あらゆる行動が結果をもたらすと言う主張も的を射ている。ラニエ氏によると、革新的なテクロノジーが現れ、大きなテクノロジー企業が価値の多くを保有する場合、中流階級を破壊する結果をもたらす可能性があるようだ。

ラニエ氏は、テクノロジーの進歩は、奪う仕事の数ほど新たな仕事を生むわけではなく、また、仕事を失う人の中では、ミドルクラスに属する人達が増えつつあると指摘している。

(多分)政治とは無関係

この記事では政治を巻き込みたくない。ただし、全ての変化には、本質的に政治が絡んでいる。それでも、政治的な側面には触れないつもりだ。この問題は、政治の範囲を超えている。テクノロジーがもたらす空想的なアイデアやメリットには異論はなく、また、技術革新を反対する時間もない。

しかし、テクノロジーによってもたらされる富と力においてシフトチェンジが行われた結果、そして、インターネットの価値連鎖の中にいる人達が、労力に対して十分な価値を得ているかどうかは、熟慮に値する。

資本主義の本質とは異なり、価値が全体に流れなくなると、一部の人達しか利益を得られなくなる。以前よりも家の中で過ごす子供達は長生きしているだろうか?同じ仕事量をこなすため、以前よりも長い時間働いているだろうか?価値連鎖は壊れてしまったのだろうか?修復するには何をすればいいのだろうか?とラニエ氏は問いかけている。

インスタグラムは本当に10億ドルに値するのか

ラニエ氏は、インスタグラムは10億ドルに値しないと指摘している。なぜなら、非常に優秀なスタッフが素晴らしい仕事をしているためだ。

インスタグラムの価値はネットワーク効果によって算定されたものだ。

インスタグラムを利用する大勢のユーザーがインスタグラムのネットワークの価値となっている。このユーザーベースがなければ、インスタグラムは単なる写真アプリに過ぎない。

最終的に誰が得をするのだろうか?ネットワークに価値を与えるユーザー達ではない。上でネットワークをまとめるほんの一握りの人達 – 「サイレンサーバー」を所有する人達だ:

権力は、ラニエ氏が「サイレンサーバー」と呼ぶ – ユーザー達が無償で提供し、また、一部の飛び抜けた裕福な人達によって、金銭的なメリットとして、許可なく利用されている、生活に関する情報を保有する巨大な企業のレポジトリに存在する。

価値は、ネットワークを構成する全ての人達によって作られるものの、その多くはデジタル処理ツールと言う形で価値のひとかけらを受けるだけである。メリットを得るためには、自分でサイレンサーバーを所有するか、あるいは、サイレンサーバーとの距離を縮める必要がある。

同様に、グーグルの価値の大半もユーザーのネットワークによって生み出されている。グーグルのユーザーは、単純にグーグルを利用することで価値を与え、その結果、グーグルにコンスタントにデータを提供しているのだ。これがグーグルの価値を高める仕組みである。提供するサービスにおいてはグーグルとビングの間に大きな差があるわけではないが、オーディエンスのサイズの差によって、価値に大きな違いが生じする。Orkutよりもフェイスブックの価値が高い理由も同じである。

価値を与えているのはユーザー

グーグルはユーザーからデータを得ている。ウェブパブリッシャーは、無償でグーグルに作品を提供し、グーグルのネットワークに価値を与えている。その後、グーグルは収集した情報のそばに広告を掲載するために、スポンサーに広告料金を請求する。

なぜパブリッシャーはこんなことをするのだろうか?

パブリッシャーは、トラフィックを得られると期待し、このトラフィックからメリットを享受するため、作品をグーグルに提供している。一部のパブリッシャーは実際に収益を得ており、住宅、食べ物、洋服等、現実世界の経費を賄っている。しかし、大半のインターネットパブリッシャーは、この非公式の取引から収益を得ていない。一部のパブリッシャーは大儲けしている。インターネットパブリッシングにおいて、ロングテールは非常に長い。富と権力の大半は、ヘッドに集中している。

同様に、グーグルのユーザーは、個人情報をグーグルに贈呈している。

グーグルを利用する度に、ユーザーはグーグルに価値のある個人情報を提供している。検索クエリ、閲覧パターン、eメールでのやり取り、連絡先のネットワーク。この情報をまとめて、パターンの分析を行い、パッケージに詰めて、その後、グーグルは広告スポンサーに販売する。

グーグルはユーザーにどんな見返りを与えているのだろうか?

ウェブサービスだ。

価値をフェアに取引していると言えるのだろうか?

ラニエ氏はフェアではないと指摘している。グーグル等の企業が籍を置くエコシステム – ミドルクラスの仕事量、そして、支出の選択肢 – そのものを破壊する可能性があるほど、不釣り合いな価値の交換が行われている。パブリッシャーが妥当な生活費を稼ぐことが出来ないなら、配信される作品の質は下がる、あるいは、作品自体が姿を消すことになるだろう。

オフラインを含め、その他の方法で収益を得ることは可能である。しかし、ウェブが既に多くのオフラインのビジネスに影響を与えている点を忘れないでもらいたい。音楽業界は、10年前と比べてみても、かつての盛況ぶりが嘘のように衰えている。音楽業界での中流階級の仕事は大幅に減っている。小規模な小売店は、オンラインストアに負けている。そのため、小売店の仕事の数も激減している。報道業界はほとんど収益を上げていない。出版社にも同じことが言える。オンラインアグリゲータが価値連鎖を断ち切ったため、上述した業界は苦戦を強いられているのだ。

次に、こういった業界を支える業界を考慮してほしい。 そして、健康、図書館、学習等、近いうちに影響を受ける業界についても考えてもらいたい。ミドリクラスを主に採用している会社は廃業、縮小、あるいは、価値の多くをインターネットに奪われてしまう。

当然ながら、中流階級の生活を破壊することがグーグルの目的ではない。私は反グーグルを訴えているわけではなく、単純に行動と結果に注目しているだけである。テクノロジー、特に、大きなウェブ企業はどのような影響をもたらしているのだろうか?その多くは、密かな、私有の場所にユーザーを出来るだけ閉じ込めておく行為に取りつかれているように見える。

グーグルの目的は、世界中の情報をインデックスし、公開することである。素晴らしい目標だ。便利であり、無料で利用することが出来る。しかし、ラニエ氏は、中流階級の骨抜きは再コンテキスト化の副作用であり、その結果、情報の価値が低下すると主張している。情報は無料の方が好ましいかもしれないが、情報を作成する人達は報酬を貰えないことになる。報酬を得ている人達の多くは、組織が弱く、事業の運営を維持するために、作品の質を落とすことを厭わない可能性がある。既に吟味されていなプレスリリースをメジャーなニュースサイトが配信している。今後の展開が気になる。

「共有」- つまり「贈呈」- を促すメッセージが至る所で見られるが、共有は大きなテクノロジー企業自体には及んでいないようだ。

クリックごとに料金を請求している。

robots.txt

グーグル、または検索エンジン全般を嫌いなら、検索エンジンをrobots.txtを使ってブロックするべきだと言う意見がある。これは、都会が嫌いなら、山の中に引っ越せと言っているようなものだ。実際に引っ越すことは可能だが、都会をもう少し住みやすい場所に変え、活気を与え、その中で成功したいのが本音である。

グーグルは便利なツールを提供している。私はiPhoneを利用するようにグーグルを利用している。取引の内容を理解しているし、情報を提供する代わりに利便性を手に入れている。しかし、この取引は、基本的にグーグルによって決められたものだ。ラニエ氏は、個人、そして、零細企業だけでなく、大きな情報サービス自体にもメリットを与える解決策を提案している。

循環するマネー

テクノロジーの改善は、成功をもたらし、強固な中流階級を生み出した。しかし、現在のテクノロジーの改善においては、商品化されているものが情報そのものであり、これが違いをもたらしている。 情報に対するインターフェースとして動作するソフトウェアによる管理が進む世界では、情報を商品化すると、その他の全ても商品化されることになる。

情報を作る人達が報酬を得られない場合、質が下がる、もしくは、量が減少する現象が起きるだろう。現実の世界で購入するものが減り、その結果、グーグルやフェイスブックの広告スポンサーにとって、アピールするオーディエンスが少なくなることを意味する。

ある社会的な概念から全てが始まった。21世紀の代わり目にグーグルのセルゲイ・ブリン氏によって、全ての情報サービスを提供し、その一方で広告から報酬を得ることで、情報を無料で公開しつつ、資本を流通させることが出来ると言う考えが生まれたのであった。しかし、通常の経済の決まりごとを守っていないと言う問題点が存在する。また、非常に範囲が狭いため、参加することで自滅する資本主義とも言える。勝者が全てを獲得する資本主義であり、これでは長続きするはずがない。

確かに長期的に維持することは出来ないだろう。一人の勝者が全てを得るシステムでは、富と力を頂上にいる一部が握りしめ、その他の人達はロングテールに群がる。グーグルは、AP、AFP、そして、その他の欧州の報道機関等の大型のパブリッシャーと手を組んでいるが、この契約は小規模なパブリッシャーには適用されていない。スポーツの世界にも同じことが言える。トップの選手はとんでもない大金を得ているものの、少しレベルが下がると、スズメの涙ほどの収入しか貰えず、家賃さえ支払うことが出来ない。

それでも、テクノロジーによって新たな仕事の機会が生まれているのではないだろうか?コダックを解雇された人達は、別の職を探せばいいのではないだろうか?

高度なテクノロジーのイノベーションが立て続けに起きているものの、過去の技術の進歩ほど多くの仕事が生まれているわけではない。フェイスブック等の象徴的なベンチャー企業は、例えば、ゼネラルモーターズのような大企業と比べ、採用する人数が圧倒的に少ない。 要するに、物々交換と評判で構成される非公式な経済に一般人の生産力の大半を導き、その一方で、抽出した富を自分達で独占しているのだ。デジタルネットワーク上で行われる全てのアクティビティは鞘取りの対象となり、ある意味、リスクはコンピュータの利用が少ない人達に向かう。

このような環境で力を発揮することが出来る人達は、グーグル等、ビッグデータを保有する企業に雇用される可能性がある。あるいは、起業および適応する能力を持ち、データを持つ企業 – ウォルマート、グーグル、フェイスブック、あるいは、大きな金融企業 – に貢献する、または利用することが出来る可能性がある。しかし、ラニエ氏は、このような企業が生まれた仕組みで社会を維持するためには、単純に仕事の数が少なすぎると指摘している。

ラニエ氏は、この状況は、あまりに多くの人々から、あまにりも早く生活の権利を奪ってしまうと主張している。この現象が起きると、ネットワークを保有する成功を収めたオーナーを含む、あらゆる人々にとばっちりが及ぶ。必要とされる情報の活性化を可能にする価値への見返りを渋ることで、貧窮していくのだ。ごく一部の人しか利益を得られない状況では、購入意欲が鈍るのは致し方ない。

検索エンジンであれ、ソーシャルネットワークであれ、保険会社であれ、あるいは、投資信託であれ、ネットワークは情報を使って、力を集中させている。ラニエ氏は、こういった企業は同じ仕組みで動いており、全て似た者同士だと指摘している。このような企業はネットワーク効果を利用して、ビッグデータを掘り出し、分析を行い、その結果、小規模な競合者、そして、その周りに存在する経済を犠牲にして、成長していく。

意図が何かは関係ない。テクノロジーは中流階級の繁栄を妨げる可能性があり、この現象が起きると、最終的に全体が損をすることになる。

どのような解決策が考えられるのか?

数日前、グーグルのスパム対策を統括するマット・カッツ氏が、動画で今後のグーグルの変更についてサイトのオーナーに情報を提供していた

グーグルは、ペンギン 2.0と呼ばれるウェブスパムの変更を行うと発表した。ペンギン 2.0は、アドバトリアル、記事広告に“目を光らせる”と言われており、このタイプの配信形式に対して“強硬な措置”を取るようだ。また、リンクスパムの効果を弱めるため、“上流に上る”とグーグルは指摘している。 

当然、グーグルがこのような動画をリリースすると、ウェブマスターのコミュニティは激震する。グーグルは変更を加え、この変更によって、ウェブマスター達は得をする、または、ピンチに追い込まれることになる。

この点に関して最も興味深いのは、力の関係だと私は思う。グーグルの検索結果で上位にランク付けしてもらいたいなら、交渉する余地はない。グーグルの命令に従わなければ、大負けするためだ。グーグルの言いなりになったものの、負けを見ることもある。富と力はパブリッシャーに分配されるのだろうか?

その答えはノーだ。

最近、グーグルは、リンクネットワークを再び葬った

その後、カッツ氏はさらに同様のネットワークを追うと警告している。富と力はリンクの買い手や売り手にもたらされるのだろうか?

答えはやはりノーである。

検索エンジンの価値を下げると感じたサイトを削除、または、低く評価する方針自体は間違えていない。グーグルは検索の仕組みを確立した。しかし、検索は、トピックが外れたジャンクを使って結果を容易に操作されるようになった12年前に終わっている。この問題の解決策の利益がグーグルに流れこむようになったのだ。

グーグルのような企業に余りにも多くの富が流れこむことで、グーグル自身の経済の大半を破壊してしまうのではないかと言う疑問が存在する。グーグルは、単なるプレイヤーではなく、非常に影響力が強いため、中心として計画を立てている。 マット・カッツ氏は製品の品質管理を行っているが、顧客はパブリッシャーではなく、スポンサーである。

また、グーグルの動画が指摘していない点に注目してもらいたい。カッツ氏が登場する動画は、ビジネスがより大きな成功を収める方法を紹介するものではない。グーグルがより大きな成功を収めるために、グーグルの望み通りにパブリッシャーを動かそうとする魂胆が丸見えである。意見が合う、合わないは問題ではない。なぜならグーグルに逆らうことは出来ないためだ。

これが取引である。

ウォルマートの懸念材料が町の小さな子売り店ではないように、グーグルの懸念は、ウェブマスターではない。グーグルが重視しているのは、企業の目標を達成し、株主に対する価値を強化することである。影響はグーグルやウォルマートのせいではない – グーグル、そして、ウォルマート自体が影響なのだ。

グーグルが目標を達成しようとする影響は、パブリッシングの価値をえぐり出し、その結果、多くの中流階級の価値をくり抜く。グーグルの自動運転する自動車のプロジェクトは、- グーグルが焦点を絞る傾向が見られる – テクノロジーの観点では確かに魅力的に映るが、少なくとも公の場では、このテクノロジーの導入によって影響を受ける人達、具体的に名前を上げると、タクシードライバーや配送業者のドライバーの身に何が起きるのかを全く考えない人達にとっては、さらに魅力的に映るのかもしれない。通常、移民がこの層に当たる。貧しいものの、将来性が豊かな人達だ。

この社会的な影響はグーグルには気にならないようだ。

それでは誰が懸念を持つべきなのだろうか?

やはりグーグルが重視するべき問題である。なぜなら、長期的な視点でみると、グーグルにプラスに働くためだ:

現在、ギターメーカーはグーグルを介して広告を行っている。しかし、ギターのデザインが3Dプリンターで行えるようになり、ギターのデザインが“無料”になったら、誰も広告を買わなくなる。しかし、グーグルにとって、無料で提供するこの情報は生命線である。この情報をグーグルのサーバーは整理している。長期的な視点で考えると、現在のグーグルのビジネスモデルには落とし穴があると言わざるを得ない。

ラニエ氏は、マイクロペイメントを介して、全ての関係者に報酬を分配し、ウェブパブリッシャーに価値に対する見返りを与えるべきだと主張している。コードであれ、写真であれ、音楽であれ、あるいは、記事であれ、自分が所有する作品を保有している限り、支払いは継続される。

例えば、ブログで記事を作成し、誰かが記事の一部を引用した場合、小額の支払いを受ける。引用される回数が増えれば増えるほど、適切な存在と見られるようになり、その結果、より多くの報酬を受け取るようになる。検索エンジンにページをインデックスされると、見返りが与えられる。誰かがページを閲覧すると、マイクロペイメントを受け取る。同様に、誰かの作品を見たら、料金を支払う。検索を行う場合、グーグルのコードを利用することになるため、グーグルに対価を支払う。支払いは、一つ一つを見ればごく僅かだが、塵も積もれば山となる。

このシステムを作る上では大きな技術的な問題が存在するが、ヘッドからテールに金銭を流す効果は見込める。他人が作った無料のコンテンツで帝国を築くのは難しくなるだろう。つまり、コンテンツの作者にお金を返すのだ。

また、こうすることで海賊版の問題も解決される。コンテンツのプロデューサーは、より多くの人々にコピーしてもらい、リミックシしてもらい、再配信してもらいたいはずだ。それだけ支払われる金額が増えるためだ。また、ラニエ氏が提案する双方向のリンクメカニズムを導入することで、所有権とクレジットを記録し、誰がコンテンツを利用しているのかを把握することが可能になる。

情報は無料ではなくなる。しかし、広義において、手頃な価格で得ることが出来る。また、製作に対する見返りを与えるメカニズム、そして、最も適切な情報に最も多くの見返りを与えるメカニズムも存在する。インターネットへの貢献度が高ければ高いほど、コンテンツを利用する人が多ければ多いほど、より多くの収益を得られる。僅かな金額の支払いだが、徐々に増加し、継続的に行われる。

興味深い疑問

今回紹介した疑問が気になったのなら、ジャレン・ラニエ氏が執筆した「Who Owns The Future」を読んでもらいたい。時折、まとまりのない主張が続き – 良い意味で – 脱線することもあるが – 良い意味で – それでも、とても知的で、思慮深い人物である点は十分に伝わってくるはずだ。ラニエ氏は、とても重大で、適切な質問を投げ掛けている。そして、その答えは粗く、異議、主張、議論の対象となるべきであり、そして、詳しく説明してもらいたい。

大きなテクノロジー会社が、世界を変えるような難問に立ち向かうためには、全ての知力、富、そして、力を、奪い去るよりも早いペースで、エコシステムを豊かにするために活用する必要がある。


この記事は、SEO Bookに掲載された「GoogleMart」を翻訳した内容です。

軽く感想を書くのもおこがましい重くハードなテーマですが、今日世界で台頭してきた世界を代表する巨大ネット企業、従来企業と比較して時価総額や売り上げと比較して雇用の数が少ないのは確かです。さらに彼らが提供する世界や技術革新で仕事を奪われた、今後奪われるであろう人々の行先は?Googleクラスの存在になればそこまで考える責任も、社会的にもまた自らが成長し続けるためにも、また出てくるのでしょうか。

ウェブマーケティングの世界一つとっても、かつて人が行っていた作業の多くがプログラムやツールに置き換わられていますよね。企業にとっては効率的であり経済的であり今日の世界で勝ち残るためには必要なことではありますが、そこで仕事を奪われてしまう人も一定数いるのもまた事実です。以前、日本の無駄な仕事の仕方や仕組みについて雑談していた時に、「日本はこんな狭い国に億を超える人が住んでいるんだから、無駄な仕事を適度に作らないと皆が生きていけないんだ」と話した人がいてナルホドと思ったことを思い出しました。日本もグローバル競争の中で既に一億総中流の幻想は完全に消え去っているわけですが、さて今後も進化し続けるであろうIT、ネット社会の行く末は私たちのどれだけに幸せな未来を提供してくれるのでしょうか? — SEO Japan [G+]

単純さに潜む複雑さ

アップルストアを世界的に成功させ、Apple再建の立役者の一人ともいわれたアップルストア責任者のロン・ジョンソン。米国の大手百貨店JCペニーからCEOとして引き抜かれたことが2年前に大きな話題となりましたが、中々結果が出せず招聘からわずか1年半で解雇されたというニュースが最近ありました。他業界や競合のエースを苦戦中の会社がCEOとして引き抜くケースは米国では良くある出来事ですが(最近でいえばマリッサ・メイヤーのYahoo! CEO就任もそうですよね)、必ずしも全てが上手くいくわけでは当然ありません。今回はそんなエピソードをヒントにカリスマ・マーケッターのミッチ・ジョエルが語ります。 — SEO Japan

誰もそれが簡単だとは言わなかった。

年月が過ぎ、自分のビジネスや業界や同僚から物事を見通す力や洞察力を身に付けると、あなたがすぐに気が付くことがこれだ:簡単なことは何もない…単純なことは何もない。すばやい得点さえ(Facebookから10億ドル近くをひったくったInstagramのように)、たやすいことではなかった。全ての企業(および、そこで働く人達)はその難しさを理解する。ただ目を閉じて、かかとを素早く3回鳴らし、子供を公園に連れて行くのと同じくらいにビジネスが楽しくて簡単であって欲しいと、心のどこかで願っている私がいる…しかし、お金が物事を複雑にする。

古い皮を捨てるということ。

JC PenneyがCEOのRon Johnsonをたったの17か月で解雇するというニュースは、様々な意味で私の心を打ち砕いた。第一に、私はこの小売店の大ファンであり、この業界には目がない。私の存在はデジタルかもしれないが、私は完全にアーバニストで、大きなショッピングモールを歩く機会を大いに楽しむ。私は、朝の商業施設の匂いが好きだ(映画Mallratsより引用)。私は小売りのランドスケープを変えることに興味をそそられ、さらには、私たちの文化におけるショッピングモールの立場に大変興味がある(それについて詳しいことはこちら:Do Shopping Centers Have A Future?)。Johnson(以前、Appleの小売部門を率いていて、その前にはTargetのいくつかの成功に関与していた)は、窮地に立ったデパートチェーンを改革するために選ばれたのであり、私は彼の行動がデパート全体のモデルを改革するかもしれないと高い望みを持っていた。

自己中心的な話。

自己中心的な水準において、私は、もうすぐ発売する自分のビジネス本CTRL ALT Delete(5月21日発売)の中で、Ron JohnsonとJC Pennyについて話すことにいくつかの段落を費やした。このニュースが流れるとすぐに、私の本を更新、編集、または変更してJohnsonの仕事に関する話を入れる時間はあるかどうか尋ねるメールをJoseph Jaffeから受け取ったのだ。私の本能的反応は、エージェントとエディタに電話をして彼らの指導を求めることだった。この本の特定の部分を見直すことによって、私はとても重要なことに気が付いた。伝えられているストーリーは、本当は、JC Pennyについてでも、Ron Johnsonについてでも、彼らがどれくらい成功したのかについてでもないのだ。ますます複雑になり、膨れ上がって、買い物客にとってなぜか面白くないものになっていたビジネスに、Johnsonがたくさんの単純さをもたらそうとした、というのが本当のストーリーなのだ。JC Pennyのストーリーは、私がそれを最初に書いた時の状態と今日も全く同じだ。もしかすると、Johnsonが出ていけと言われた今はもっとそうかもしれない。ビジネスのもつれを解いて製品をできる限りシンプルで喜ばしいものにすることを試みるのは、とても、とても大変な仕事なのだ。それはあなたが大きくなればなるほど難しくなり、会社がビジネスに長く携わっていればいるほど難しくなる。私たちは皆、複雑さの極限にある単純さについてのアインシュタインの言葉を聞いたことがあるが、Johnsonの離脱のニュースは正にそれを強固にする。

物事はどれくらい単純なのか?

もしあなたがAppleの従業員に調査をしたなら(そして、もし彼らがあなたに率直に真実を言う意思があれば)、恐らくあなたは、Appleが全くシンプルな企業ではないということを発見するだろう。それほどの秘密主義や階層などがあるため、全ての個人はオープンで協力的な環境で働いているというよりは、いくつもの欠片や部分がどのようにして大きな製品やサービスを支えるのかの完全な理解なしにそれらがマスターされ最適化されている複雑な場所で働いているのだ。しばしば、これが情報が漏れる可能性を減らすという言い訳がされるが、その玉ねぎの皮をはがせば、あなたが中心に見つけるものは、人々にとっては簡単に使用できる製品をもたらすとても複雑なモデルなのだ。

ビジネスはシンプルではない。

ビジネスの過度な単純化は、間違っているかもしれない。結局のところ、私たちはみんな(B2CだろうとB2Bだろうと)、使うのにシンプルで直感的な製品やサービスを作ろうとしている。その道のりは、たくさんの複雑なことが起こることを要求する。Johnson離脱のニュースが流れた時、興味深いことが起きた。Timeの記事によると、JC PenneyはCEOのRon Johnsonを追い出し、Ullmanが戻ってくる“Penneyの月曜夜の株価は、Johnsonに対する投資家の苛立ちとPenneyの未来に関する疑念を示していた。マーケットがクローズした後にPenneyがJohnsonを追い出すというニュースが流れ始めた時、通常は15.87ドルでクローズしていた株が、時間外取引で13パーセント近く上がって17.88ドルにまでなった。しかし、投資家はJohnsonの追放に満足したのと同じくらいに、その後任に感銘を受けたようには見えなかった。PenneyがUllmanが引き継ぐことを発表した後、株価は通常の終値から11パーセントまで落ちて14.10ドルに逆戻りした。それは、時間外の株価からは21パーセントの下落だ。”

もう一つの見解…

恐らく、Johnsonは合わなかったのだろう。恐らく、彼の戦術は既存顧客ベースからの摩擦に遭遇したのだろう。彼のマーケティング戦術は外れていたのかもしれない。でもこれだけは言える:JC PennyはJohnsonを必要としていた(もしくは、少なくとも、改革を必要としていた)。彼を見限ってもそれは変わらない。単にそれを強調するだけだ。これが最終的にどうなるのかは誰にも分からないが、誰がJC Penneyで統治を手にしようと、今日の消費者と一致した店舗内体験を作ることに焦点が合わせられることは確実だと思う。そして、ヘビーユーザーやブランド支持者になる消費者というのは、見事にシンプルな製品やサービスを手にしている人達であることは確実だと思う。いや、私は、元へ戻って0からコンテンツを変えるつもりはない。実際、このストーリーは、ビジネスが自分の能力を知る煉獄の瞬間を美化していると思うのだ(そして、それがこの本の中心となるメッセージだ)。あなたは17か月もしくはそれ以下でそのような規模の組織を上向きにすることができるだろうか?それは簡単なタスクではない。それは、私たちが今日ビジネスで目にするスピードと変遷の新しい現実だ。私は、人々は、自分の周りにいる人々の左を見てそれから右を見る必要あると言うことからこの本をスタートする。なぜなら、あなた達のうちの1人は次の5年で同じ職業にいない可能性が高いからだ。たぶん、この本の本当に編集すべき場所は、タイムフレームに関することであるべきかもしれない。17か月が標準にならないことを願っている。

JC Penneyは今も再起動を必要としている。私の推測では、あなたのビジネスやあなた自身のキャリアの一部もそれを必要としている。


筆者について:ミッチ・ジョエルは数々の受賞歴を誇るカナダ発のデジタルマーケティング/コミュニケーションエージェンシー、Twist Imageの代表です。2008年にはカナダで最もソーシャルメディア上で影響力のある人物、そして40歳以下で最も有名な40人の一人、さらに世界で最も影響力のあるオンラインマーケッター100人の一人に選ばれました。著書である「Six Pixels of Separation」(Grand Central Publishing – Hachette Book Group)は、ビジネス/マーケティング書として英語圏で大ベストセラーになっています。ミッチのブログはこちらから。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「The Complexity Of Simplicity」を翻訳した内容です。

全てが複雑になっている現代ですし、人間、どちらかというと物事を複雑化して考えがちですが、それはそれで幅広く多面的に考えるためにも重要なことと思いますが、その中でいかに単純な真実やニーズを見つけることが起業家やビジネスにとっては重要と思いますし、複雑なものを単純化して見せるということがAppleに代表される強力なブランドの構築にもつながりえる今日なのだと思います。

私も日々できるだけ全てを単純化して生きるように心がけていますが、仕事にプライベートに様々な邪念?が入るのもまた事実。この記事を読んで改めてシンプル・ライフの実践に励もうと思った私でしたが、そもそもそんな理解でこの記事を読んでいいのかとも思ったり。人によって印象や感想が変わる記事かもしれませんね。 — SEO Japan [G+]

データ・インフォームドとデータ・ドリブンの違い

ビッグデータをかつてない規模・レベルで解析できるようになりつつある現代、そのデータに学んだ知見を元に実際のアクションに活用するデータドリブンなマーケティングが求められる時代になってきました。とはいえ、データドリブンということは簡単ですが、本当にデータに基づいた適切な行動が取れているか、というのは全く別の議論であり、ともすればその場限りの低いレベルでの知見しか学び切れていないデータインフォームドの状態になりかねない、というデータドリブンマーケティングにおける懸念点をアンドリュー・チェンから。 — SEO Japan

メトリクスは、あなたが整備することができる製品戦略の反映にすぎない
データが強力なのは、それが実体を伴うだからだ。多くの起業家にとって、実験データは、他の何にも―ベストプラクティスや、素晴らしい教育と肩書を持つ人にも―勝る。そして、それには正当な理由がある。それはまさに、疑い深い人の持つ最高の武器で、スタートアップが新しく革新的な方法で問題を解決するのを助ける重要なツールなのだ。

深入りするのは簡単だ―それが、“データ・インフォームド”と“データ・ドリブン”の区別だ。私が最初にその話を聞いたのは2010年のFacebookの講演だった(この記事の下に埋め込んだ)。結局のところ、メトリクスは、あなたがすでに持っている製品戦略の反映にすぎない。それは、既存の製品がどう機能するかということや、既存オーディエンスを基にあなたがすでに築いたものに基づいているにすぎず、自ずと限りがある。データ・インフォームドであるとは、成功する製品を築くために必要な情報のほんの一部分だけを持っているということをあなたが認識していることを意味する。最終的には、それらのデータを元にあなたの製品が、他の新しいオーディエンスをターゲットにすることができたか、または全く異なる優れた機能を備えることができたかなのだ。データはあなたがすでに築いたものに基づいたスナップショットを基に作られ、一般的には、あなたは1回に2~3個の変数を変えることができるが、それは限られている。

これは、あなたは極大に向かったイテレートの方法を知っているが、最大の市場で最高の結果を得る方法を理解するための十分なデータを持っていないことを意味する。

データを謝って必要以上に簡略化することがないようにすること
つまり、データ・インフォームドとデータ・ドリブンの違いは、私の考えでは、あなたが何千もの継続して変化する変数を使って解決している厄介な問題の1つの欠片として、データを比較検討できるかということだ。データは実体があるが、時々、統計的に見方が偏る。全てが最適化問題ではないため、それは適切なツールでもない。そして、自分の意思決定を今測定できることだけに任せることは、より重要な問題のマクロの側面をしばしば後回しにする。

データ・ドリブンのアプローチが弱い意思決定を招くいくつかの点を検証しよう。

データは、時に統計的に偏りすぎることがあり、気づかなければその代償は大きい
データ・ドリブンであることの最初の問題は、あなたが集めることができるデータは、その性質上、固定できない形で統計的に偏ってしまうことがよくあるということだ。

以下の条件が満たされる時にはデータを集めるのは簡単だ:

  • データを集めるための多くのトラフィック/ユーザーを持っている
  • データを素早く集めることができる
  • 何が良くて何が悪いかの明確なメトリクスがある
  • 自分が持っている製品(持ちたいと思っている製品ではない)を使ってデータを集めることができる
  • 費用がかからない

このような種類のデータは、ホームページ上のサインアップ率のようなことに適している。それらは、サイトの最も訪問者の多い部分であることが多く、明確なメトリクスがあるため、数日間実験を行ってデータを素早く回収することができる。

対照的に、長期保持率を測定したいのなら、それはもっと難しい。もしくは、ユーザー体験の長期的認知や、重要だがニッチな機能(アカウント削除など)の影響力を測定しようとする場合もだ。これらは全て、ものすごく難しい。なぜなら、長い時間を要するか、お金がかかるか、集めるのが不可能なデータポイントであるからだ―人々は、1か月以上の保持率がどうなのかを見るために1か月も待てない。

にもかかわらず、これらのメトリクスは、時に最も重要な解決すべき存在でもある。

さらに悪いことに、“データ・ドリブン”の考え方を持って、長期的な保持率に対するサインアップ率のような具体的なデータポイント間でメトリクスをトレードオフしようとするケースを検討するのだ。データの役割に関してあなたがよりマクロな賢明な視点を持たない限りは、保持率が勝利を収めるのは難しい。短期対長期のトレードオフは、浅いデータではなく深い思考を要するのだ!

全てが最適化問題ではない
もっとマクロレベルでは、最も重要な戦略的問題は最適化問題ではないことに注意しなくてはいけない。最初から、つまりあなたが製品を選択する時から始めよう。例えば、あなたは、消費者もしくは法人もしくはSBMをターゲットとした素晴らしいビジネスを築くことができる。同様に、あなたは、ウェブ先行(Pinterest)もしくはモバイル先行(Instagram)のビジネスを築き、どちらも成功することができる。これらは、マーケットサイズやモバイルの成長のような一般的なパラメーターを感じるにはいいかもしれないが、最終的に、それらは、あなたが満足する決断をすることが重要なとても大きな市場なのだ。これらのケースの場合、あなたはデータ・インフォームドになることが強いられるが、データ・ドリブンになることは難しい。

これらのタイプは、イノベーションのジレンマの中で議論されているように、破壊的イノベーションを業界が経験している時に、質問が特に重要となる戦略だ。この本の中で、クレイトン・クリステンセンは、成功を収めて1つのエリアで大きな収益ベースを築く会社のパターンについて議論している。彼らは、コアビジネスを10%増やすことの方が同じことをするために新しいビジネスを作るよりも大抵簡単であると気付くが、この考え方が次第に彼らの崩壊を招く。これは、メインフレーム対PCから、ハードウェア対ソフトウェア、デスクトップ対ウェブ、今ではウェブ対モバイルと、テクノロジー業界で何度も起こった。現職者は自分が考えていることは正しいと思ってやっている―既存顧客ベースの話を聞き、1パーセント基準から収益を増やし、一般的には最もデータ・ドリブンなことをしようとする。しかし、業界がどのように進化し改善するのかのビジョンを持たなければ、大企業は次第に破壊される。

直ちにデータを活用する
戦略的だろうと戦術的な問題だろうと、同じようにデータを活用することが重要だ。自分がしようとしていることに対してビジョンを持つこと。正当性を認証してあなたがそのビジョンをしっかりと進む手助けするためにデータを使用し、それをあなたがデータ・インフォームドのやり方で実行し始めることができるほどに小分けする。たまたま安く/簡単に/早く集まったデータの浅はかな分析によって、あなたの起業家的探究心からそれないようにすることだ。

データ・インフォームド対データ・ドリブンに対するFacebookの考え方
最初にこの記事をインスパイアしたアダム・モセリによるFacebook動画を紹介する。彼は、複数の写真アップロードの例を使用し、どのようにワークフローを最適化するためにメトリクスを使用するかを説明している。以下に埋め込んだ動画を見るか、YouTubeで見よう


この記事は、@andrewchenに掲載された「Know the difference between data-informed and versus data-driven」を翻訳した内容です。

ビッグデータに無駄に踊らされない知識として勉強になった記事でしたし、例え活用できたとしても最適化に囚われすぎることの危険性に関しても認識しておきたい、私もデータを活用した最適化事業に携わっている者としてと感じました(実際、私たちも最適化ではなく最大化とあえて呼んでいます)。また最後に紹介されている、この記事が書かれるインスピレーションともなったFacebookのYouTube動画、データドリブンなウェブサービスを構築する上でかなり参考になる事例ですので、英語がわかる方であれば是非ご覧ください。 — SEO Japan [G+]

ロボットは人間よりも優れたマーケッターになれるのか?

アドテクノロジーの進化で機会化・自動化が進むインターネット広告の世界。検索広告の入札管理はもちろん、キーワード選定からディスプレイ広告の運用までその範囲は拡がっています。「そんなこといったって人間しかできない作業はあるだろう」と高を括っているあなた、現時点でもアドワーズ広告からFacebook広告までネット広告のかなりの部分が人の手をほぼ介さないプログラミング管理である事実は認識しているでしょうか?そしてアドテクノロジーの進化はまだその入り口でしかありません・・・。広告、そしてマーケティングの未来を考える記事を。 — SEO Japan

人類はかつてないほどに今日の広告を複雑にしている。

意見、アイディア、クリエイティビティが、より良い広告主は誰なのかを見つけ出す戦場に溢れかえっている:人間?それともロボット?これは、マッド・メンターミネーターをミックスしたMad Magazineのパロディの一場面なのか?そうではない。長い間、マーケティング企業は、極めて戦術的で分析に基づいた問題を解決して存在してきた:どのようにしてGoogleAdWordsプラットフォームに最高の広告を構築するのだろうか?あなたの詳細な調査がGoogleで一番の広告主を暴く時、大抵の場合、あなたが発見することは、解決策として利用されている大量のテクノロジーであり、テキストベースの広告を作るのに使用されているクリエイティブな取り組みはとても少ない。それは、キーワード、場所、時刻、競争率の高い用語、トラフィックの高いランダムな用語、入札戦略、一番コンバートする(そしてコストは最も少ない)広告に絞るための他のさらに曖昧なデータポイントを混合する複雑なシステムだ。これらの広告の裏にいるブランドは、クリエイティブな方面はほとんど気に掛けず、それが生きた入札環境の中でどのように反応しているかについて気に掛ける。Facebookは、2012年には広告に45億ドル近く出した(信じられるか?)。そして、Business Insiderの記事『How Facebook Is Replacing Ad Agencies With Robots(どのようにしてFacebookが広告代理店をロボットに置き換えているか)』によると、その仕事のかなりの部分が、クリエイティブなディレクターや、広告代理店、さらには人間の手によるものではない。この記事からの抜粋:“プロのエージェンシーのクリエイティブがほとんど関わっていない広告がこんなに多く表示されているのはかつてないことだ…。エージェンシービジネスの中では、それらの広告は、かつて新聞に登場していた古い案内広告の代わりとして見なされている。”

他の側面がある…

同時に過去10年以上にわたるソーシャルメディアの人気は、今日のひどく中抜きされたメディア飽和状態の環境において注目とエンゲージメントを獲得する唯一の方法はできる限りブランドを人間および人間味のあるものとして作ることだと、ブランドを納得させようとしてきた。このトピックに関する影響力の大きなビジネス本、『クルートレイン・マニフェスト』(初版1999年、日本語で一部読めます)は、“マーケットとは会話である”と言った。ブログ、ポッドキャスト、Twitter、Facebook、YouTubePinterest、その他あなたが思い付くあらゆるチャネルを介して、ブランドは顧客と繋がり、これらの会話と意義のある関係の中で顧客に関与することができる。では、それはどのようになっているのか?私たちは、13年に及ぶソーシャルメディアの商業化にだんだんと迫っており、それを用いて見事に成功したブランドもあれば、投資に対する真の利得を見つけることに苦しんでいるブランドもある。メディアの原動力としてコンテンツを作ることや、それがどのように直接的な反応の原動力に変わるのかを見つけ出すことには複雑さがある。ソーシャルメディアマーケティングにおける現在のイテレーションは、“コンテンツマーケティング”に吹き替えられている。一方で、今でも従来の広告収入もしくはブランドからの収益を得ることを求めているデジタルオンリーの新加入者からの出血を止めようとしているパブリッシャーは、可能性のある広告収入としてネイティブ広告の方を向いている。ソーシャルメディアであるにしろ、コンテンツマーケティングであるにしろ、ネイティブ広告であるにしろ、これら3つ全ての発生地は、ブランドのためにたくさんの手間暇を必要とする。これらは、素早く簡単に勝利する特効薬ではない。どんな形のコンテンツ戦略も、時間と、努力と、継続したメンテナンスを必要とする。多くのブランドにとって、昔のマスメディア広告の世界ではする必要がなかったことだ。

このストーリーの3つの側面

1つの側面においては、私たちには、クリエイティビティよりもテクノロジーによって自動化され動かされる新しい形のパフォーマンスベースの広告があり、そこではスピードとリアルタイムの反応がブランドのパフォーマンスにおいて必要不可欠な要因となる。その一方で、私たちには、コンテンツマーケティングとネイティブ広告がある。それは、コンテンツ、共有、ソーシャルチャネル、ブログ記事やYouTube動画が口コミで広がるのに似たような反応を生み出すものによってもたらされる。これによって、戦略を作り、広告をデザインし、広告を配置する一番良い場所を現実とバーチャルの両方で見つけ出す人々はどうなるのだろうか?マーケティング評論家は『顧客は広告を求めているのではない、会話を求めている』というタイトルの記事を発行するが、私たちが生きている世界では、これらの見境のない一般化はこの新しい消費者を反映していないかもしれない。極めてはっきりしていることは、広告が、宣伝チャネルの真ん中に滑り込んでいくということだ。それは、もはやマーケティング・ミックスの中の800ポンドのゴリラではない。これは、“ビッグ・アイディア”の終わりを告げるわけでもないし、現在たくさんの賞を獲得している広告代理店が近いうちに扉を閉めることになることを意味するわけでもない。

広告はどうなるのか。

私たちに分かっていることは、今日の本当に効果的な広告代理店は、テクノロジー、パフォーマンス、コンテンツ制作、その他を連動して活用しているということだ。それらの言葉をスライドデッキの中にスラスラと書いて信用証明となるチェックマークを付けるのは簡単だが、実際に実施してその専門知識を発揮できるというのは全く異なる話だ。私たちは、リターゲティングとリマーケティングの世界に住んでおり、そこではユーザーは大半のオンライン行動履歴を追跡されるため、ブランドはユーザーの行動をより理解することができ、ユーザーが消費したコンテンツや閲覧した製品に基づいて広告を発信することができる。リターゲティングの取り組みの大部分は、クリエイティビティにはあまり頼らず、データや自動化サービスに多くを頼っている。それと多変量解析を結びつけると、さらに私たちは、クリエイティビティやビッグ・アイディアに欠けており、才能あるクリエイティブ・ディレクターは反対した立場を取るかもしれないが、最も優良な広告を作って提供することができる広告モニタリングテクノロジーの世界に踏み込んでいく。

広告の未来は、これら3つのストーリー(マーケティング自動化、コンテンツマーケティング、広告代理店が提供するもの)が、より大きくより幅広く経済価値をもたらすブランドストーリーを伝えることをどれくらい上手くやるかの競争になるだろう。


筆者について:ミッチ・ジョエルは数々の受賞歴を誇るカナダ発のデジタルマーケティング/コミュニケーションエージェンシー、Twist Imageの代表です。2008年にはカナダで最もソーシャルメディア上で影響力のある人物、そして40歳以下で最も有名な40人の一人、さらに世界で最も影響力のあるオンラインマーケッター100人の一人に選ばれました。著書である「Six Pixels of Separation」(Grand Central Publishing – Hachette Book Group)は、ビジネス/マーケティング書として英語圏で大ベストセラーになっています。ミッチのブログはこちらから。



この記事は、Six Pixels of Separationに掲載された「Do Robots Make Better Marketers Than Humans?」を翻訳した内容です。

最近流行のコンテンツマーケティングが広告代理店、ネイティブ広告がメディアを行きながらえせる手法として注目されているという観点は皮肉的でしたが、さてどう思われたでしょうか。逆にいえば、これまで人が行ってきた従来型の広告の大半はそのかなりの部分が自動運用化できるということでもありますよね。広告とマーケティングはまた違うだろ、という話もあるわけですが、ビッグデータ解析技術が進み、マーケティングの参考になる取得データが増え、そしてそれらを総合的に統合管理できるようになればなる程、プログラミングによる「あるべき広告展開と運用」「あるべきマーケティング戦略とアクションプラン」はある程度導き出されそうな気もするのもまた事実です。

グローバル企業のCMOが世界各国で日々取得、そして長年蓄積してきた膨大なデータを元に、日本のマーケティング責任者に「日本ではこういったマーケティング戦略を取れ。アクションプランはこう。」と具体的に細かく指示し、人間はそれを実行するだけ、なんて世界にも10年後にはなっていそうな気がするのも、想像するとちょっと怖いですね。人が発揮できるクリエイティビティは、クリエイティブやキャンペーンのちょっとした仕掛けのみ、なんてことになったらマーケッターの仕事は面白いのでしょうか。もちろんAppleのiPhoneなどゲームチェンジャー的な存在を築くには人の創造力がないとできないと思いますが(そうあってほしい)、滅多にそういうことがあるわけではないですし、Appleにしてもここまで圧倒的なブランドになれば逆に、マーケティングもプログラミング管理した方が失敗しない路線をきちんと進める方が確実かもしれませんし。

朝から色々考えてしまう記事でしたが、マーケティングや広告に関わる人の多くがどこかそのクリエイティブ性に面白さを求めている人も多いのではと思いますし、実際ウェブマーケティングや広告はクリエイティブ性の低さを既存メディアの人に揶揄されている現状もあると思いますが、さて10年後20年後には、そういった区別も無くなっていると思いますし、どんな世界が私たちを待ち受けているのでしょうか。 — SEO Japan [G+]

SEO業界の異端児、アーロン・ウォールに学ぶSEOの未来

ウェブコンサルタントとして最近注目を浴びているロス・ハッジス、彼のブログはSEO始め、CRO(コンバージョン最適化)、コンテンツ戦略など非常の濃い内容の記事が多いことに最近気づき、今回から定期的に翻訳していきたいと思います。第一弾は、なんとあのSEO業界で誰もが一目置くカリスマ、SEO Bookの翻訳記事でSEO Japanでもお馴染みのアーロン・ウォールのインタビュー記事を。そのハイレベルな内容をただただ楽しむべし。 — SEO Japan

私はアーロン・ウォール氏を深く尊敬している。ウォール氏は間違いなくSEO業界で最も優秀な人物の一人である。それだけでも、ウォール氏が運営するSEOBookを読む価値があると言えるだろう。ウォール氏の見解は、賛否両論を呼ぶこともあるが、常に説得力がある。また、私は以前から同氏が抱えるレベルの高いコミュニティに参加するかどうか検討しているが、恐らく、間もなく参加することになるだろう。賛否両論の意見を持つ優秀な人達と議論をする場所は少なく – だからこそSEOBookは、私にとって読む価値のあるブログの頂点に君臨している。アーロン・ウォール氏は、私が言いたいことを代わりに言ってくれているのだ。このインタビューに応じてくれた同氏に感謝の意を伝えたい。ツイッターでSEO Bookをフォローし、ブログをブックマークしておこう。

1. SEOコミュニティは「SEOは終わった」と言う主張を「SEOは進化した」と言う主張に変えることに成功しました。その結果、大勢の人達が「インバウンドマーケティング」によって、SEOの影が薄くなる、あるいは、SEOにとって代わると考える、または望むようになりました。しかし、この推測は外れるはずでしょう。「インバウンドマーケティング」が用語として定着するかどうかは未知数です。このアイデア、「インバウンドマーケティング」が、現在、多くの「SEO」サイトが得ているマーケットのトラフィックの大半を共食いする可能性はあるのでしょうか?多くのSEOの活動の基盤となっており、そして、大勢の人達が「ザ SEO」と見ているSEOMozでさえ、SEOから撤退してでも、さらなる成長を求めて長期的にブランドの再構築を行う方針について揺れているように見えます。マーケットの規模が大幅に縮小した場合、「SEO」のトラフィックは別の用語に食われるかもしれませんが、あるいは、SEOの支持者によるメカニズムのおかげで食い止められる可能性もあります。SEOBookは、5年後、10年後に(基本的に)今とほとんど変わっていないと思うでしょうか?(期間は短いですが)SEO業界に参入してから、目立つ変更はサイトのデザイン変更だけだったように思えます。また、どのようなマーケットの状態になったら、ビジネスを行うアプローチを部分的に変えるのでしょうか?あるいは、推測を無視し、その場その場で対応していくのでしょうか?

特定の企業や人物や言葉を考慮しない状態では、マーケティングを実施する価値はありません。過去のコンセプトに捻りを加えて新しい何か(http://www.youtube.com/watch?v=suRDUFpsHus)を作り出す行為が行われており、これには幾つか意図があります:

  • 言い換え & 新鮮 + 関連しているように見せる:
  • 毎日(あるいは毎週でさえ)新しいことを考えるのは容易ではありません。新たなコンセプトを考案するよりも、過去のコンセプトを改称し、新しい包装紙に包む方が遥かに簡単なのです。
  • 特定の行為をスパムと見なす「高度」なSEOを実施し、半年間、または、1年間待って、同じ行為を最先端の「ホワイトハット」戦略と指摘する人達は大勢います。真意は火を見るよりも明らかです。
  • 悲しいことに、SEO業界の関係者の多くは無知であり、このようなトレンドを理解することが出来ず – 新しさが感じられる手法に乗っかり、より深い背景を理解する努力をせずに、撤退する傾向が見られます。私は以前から一番利益になるのは素人だと主張していますが(http://www.seobook.com/images/customer-pyramid.gif)、SEOBookのメンバーの大半は、マーケットの玄人に偏りがちです。
  • 短く & 簡単な記事を投稿すると、多くのコメントが寄せられます。しかし、読み終えるまでに長時間を要する記事を投稿すると、メンバーのフォーラムでは話題になるものの、ブログでは、ツイッターで「絶対に読むべき」等のコメントが寄せられる以外、リアクションは起きません。
  • 支持者の流れを作る:
    • マーケットに参入したばかりの素人の記憶に留まるようなキャッチーなフレーズを作り、自分のサイトを無償で宣伝してもらうのです。その一方で、残りの無知な人達は、マーケティング戦略のサクラになってくれます。
    • 今年の「____マーケティング」は5年/10年前の「_____の規定」と何ら変わりありません。
    • 倫理的なPRを説くエドワード・ベルナイスが、グアテマラでクーデターを起こしてクライアントの利益を高め(http://www.youtube.com/watch?v=jnYZVNVqBgU)、自由への灯火キャンペーンにより大勢の女性を肺ガンにした点をブログで取り上げたことがあります。
  • 伸びを証明する:
    • このSERP(http://www.seobook.com/images/newyorkhotels.png)を見ると、SEOの効果を証明するのは至難の業です。グーグル自身が検索結果に侵入し、SEOの推測が困難になりつつあるため、マーケッター達は異なる呼び方を必要としているのでしょう。
    • 投資家が資金を調達する企業に対する価値を高く見積もるべきだと言う見解を促すため、投資家に対して対応可能なマーケットに関する見解/範囲を広めることが、異なるキーワードの主な狙いだとデブラ・マスタラー氏(http://www.alliance-link.com/)が指摘していた気がします。

    マーケティングの認識を変えるために、マーケティングのコンセプトを練り直す新たな用語が近いうちに登場するとは思いませんが、長年に渡って、小さな変化が積み重なっていくのではないでしょうか。

    この点について心配しているかと問われれば、特に心配していないと答えます。それには、幾つか理由があります…

    • 新しいコンセプトが生まれないほど(あるいは古いコンセプトが新しいコンセプトとして再び登場するほど)マーケットが停滞しているなら、マーケットは動かない状態で収益化されていることを意味します。
    • 短期間においては痛みを伴いますが、パンダアップデート等の出来事は、参入のハードルが上がり、より頻繁に学習しなければならくなることから仕事の機会が確保され、プロのSEOにとってはプラスに働くでしょう。
    • ウェブの構造が変化するにつれ、様々な分野の最適化 & 投資の最適水準も変わります。
  • 数年前、SEOマーケットの用語の変化について、メンバー専用のセクションで触れたことがあります。
    • 私自身、SEO業界で複数のキーワードを造り、または、広めたことがあります – 今年は以前と比べ、大幅に登場する機会が少ないだけです。新しい用語は、現れては、消えていくのです。
    • トレンドを一度理解したら、その他のマーケットで起きる変化の一部を推測しやすくなります。
  • また、SEOのキーワードをごり押ししたところで、仕事の機会が増えるわけではありません。
    • SEO業界の商取引は、主に口コミマーケティング(http://www.seobook.com/word-of-mouth-marketing)を中心に動いています。
    • アドワーズにはスパムと詐欺がまん延しており + 検索エンジンのアドバイスは誤解を招くものが多く、検索結果をSEOの客観的な情報源として信頼することが出来ないアドバイスが、多く出回っています(http://directmatchmedia.com/googles-trust-us-penalty.php )。
    • 中にはSERPを信頼している人達もいますが、私自身は、成功または失敗の分岐点ではなく、潜在的な信頼性と考えるようになるでしょう。

    あらゆるマーケティングの用語における大きな問題は、ある程度成功すると、SEOを見直そうとするアプローチ(普通、そして、正当に見える戦略をスパマーや詐欺師がマネしようと試みる)と同じアプローチで見直される点です(http://www.johnon.com/293/seo-consulting-2.html)。詐欺師も信用を必要としているため、信頼性のバッジ、業界機関のバッジ等をウェブサイトに表示しているのではないでしょうか(http://www.benedelman.org/publications/advsel-trust.pdf)。

    SEOBookに関しては、このサイトを立ち上げた時(2003年)、3年から5年間、運営する予定でした。毎年、期限を延ばす傾向があります。1年後のことは心配していません – ただし、2年後、3年後には全てが消えると考えるようにしています。そうすることで、短期において全力を尽くす気になるからだ。年末になると、私はあと2、3年は維持できると考えます。しかし、SEOBookのようなサイトは、間違いなくいずれ姿を消し & 最終的にSEO業界から撤退することになるでしょう(5年後、または、それ以降になるかもしれません)。個人的に重要だと考えているのは、刺激/動機/意図です。昨年は、この3つの領域において物足りなさを感じていましたが、予想外の展開を迎えることがあります。最低の取り組みがうまく行くと感じることもあれば、大きく失敗に終わっても、意外なほど晴れ晴れとした気分になることもあるのです。

    2. ここ最近、SEOBookで、グーグルが、アフィリエイトや同様のサービスを絶えず抹殺しているため、SEO目的で新たなサイトを作ることはないと宣言していました。この点に関して、意見は変わっていないのでしょうか?コミュニティ/ソフトウェアにおいて、SEOBookほどの地位を確立していない人達にとって、高額なSEOはどこに向かっているのでしょうか? 優秀なSEOの人材、そして、ブルーグラス等の元アフィリエイトを抱えている企業は、(見たところ)高額のコンサルティングのみに絞っており、新たにサイトを構築した後の持続性について不安を感じる人達がいます。自分のサイトを構築する試みを行う代わりに、このようなルートを選択する方針は、「SEOの新たな自衛」の手段として得策なのでしょうか?自分自身を価値の高いSEOと言う「ブランド構築」を行い、大企業の顧客を集める方が、瓦礫を掻き分けて進み、自分独自のネットワークを構築するよりも、理に適っているのでしょうか?

    新しいサイトを作らないと断言したかどうか、ハッキリとは覚えていません。好奇心 & 新旧/大小/営利非営利等の分野を理解するプロになりたいと言う欲求により、新しいものをどうしても作りたくなります。その結果、どうしても新しいサイトを作らざるをえなくなるのです。SEOBookと(「SEOの生活のイメージ」を売るものの、現場の知識に欠ける)その他の有名なSEOサイトの大きな違いは、Bookは新しいプロジェクトを次々と立ち上げ & その多くが、それぞれ異なる発展の段階にあることです。統計データを持つ会社は、様々な規模のウェブサイトを熟知している会社と同じように、SEOの仕組みを理解することに苦戦しています。

    SEOコンサルティングは、今後の3年または4年間で、価格決定力に関して、大打撃を負うでしょう。コンサルタントの仕事の多くは、関係会社 & 外部のコンサルタントよりも報酬が少ないインハウスに流れていく可能性があります。このトレンドは既に進行しています。優秀なSEOのプロが、フォーチュン 500のマーケットでのサービスの提供を狙うのは当然です。グーグルが徹底的にアルゴリズムを大手企業に有利に働くようにバイアスをかけており(http://www.seobook.com/learn-seo/infographics/brand-branding-brands.php)、さらに、小規模な会社に何層ものリスクを与えている状況では(http://www.seobook.com/learn-seo/infographics/affiliates.php)、企業のマーケットに力を入れる方針は合理的だと言えるでしょう。雪だるまを山の頂上まで転がしながら登るよりも、山腹の雪片を吹き飛ばす方が簡単なのです。

    しかし、グーグルがアルゴリズムを大企業に有利になるように仕向けていたとしても、企業のコンサルティングが、必ずしも楽に実施することが出来るわけではありません – 巧みにプロジェクトを管理し、駆け引きに対処し、内部のチームから支持を引き出す必要があります。また、このような支持を得るニーズにより、時折、外部のエキスパートを招き、SEOの必要性を説いてもらう必要があるのです。.

    3. SEOBookコミュニティの購読サービスは、私が知る限り、この業界では独特のサービスであり、ウォールさん自身のような、価値の高いメンバーによる貢献があってこそ存続しているコミュニティだと思います。「コミュニティ」ベースモデルは、どの程度伸びしろがあるのでしょうか?当初は十分に成長させることが出来ると感じましたが、コントロールするためにはメンバー/優秀なSEOの適切なバランスが求められるのではないか、また、数ヶ月間で退会する人が続出する可能性もあるのではないかと思うこともあります。同様に、価格が300ドル丁度と言う点も際立っています – 299ドルのような心理的な価格設定は行っていません。これは意図的な方針なのでしょうか?「意図的」と言えば、SEOBookブログは「意図的」(最適化したURLの文字列/アフィリエイトのコードに関する製品のレビュー)なコンテンツと「非意図的」(業界の発展を説明するランダムな投稿)なコンテンツが組み合わされているように思えます。このように「意図」を意識し過ぎない方針は、ブログを必要以上に営利目的に見せない効果があり、ブログにとって必要不可欠な戦略なのでしょうか?それとも、「特に気にしていない。どちらでもよく、書きたいことを書くだけ」と言うハッカーニュースコミュニティの思考過程に似た、単純な方針なのでしょうか?ラーメンの利益程度まで金銭的なインセンティブが下がったとしても、SEOに関する記事を作成するのでしょうか?

    基本的にソフトウェアベースをモデルとしたウェブサイトは、規模を変幻自在に変えることが可能です。主にインフラを維持するだけでよく、関係構築および維持を行う必要がないためです。 また、ソフトウェアモデルは、リスクを軽減し、製品を出来るだけ多くのオーディエンスに見てもらうために実施する、無料のお試し期間等を楽に提供することが出来ます。一方、コミュニティベースのサイトを主に運営し、無料のお試し期間を提供すると、無料と言うワードに飛びつく人達が集まり、サイトが汚染され、既存のメンバーに対する価値が破壊されてしまいます。

    コミュニティベースのウェブサイトは、ベンチャーキャピタル投資を獲得し、大幅に拡大することが可能なビジネスとは異なり、「身の丈に合った」ビジネスだと言えるかもしれません。慌てて成長させようとすると、チャーンを増やし、サービスの価値を低下させてしまう可能性があります。そのため、成長を考慮して、SEOBookでは、最適化を試みているのではなく、小規模なエキスパートのコミュニティを運営することに満足しています。

    SEOBookのブログで統一感が取れていないのは、主に私自身の関心とグーグルのアルゴリズムのバイアスが原因です:

    • 自分のアイデアを具体的に表現し、フィードバックを得ることが、記事を作成する目的の一つです。私自身へのメモとも言えるかもしれません … 一部の読者は嫌がるかもしれませんが、小規模な事業を自立させる程度なら、万人に受け入れられなくても問題はありません。
    • グーグルの意向により、大企業なら5%ほどの努力で上位に格付けされる状態では(これはグーグルがパンダアルゴリズムを実施した動機です – 小規模なウェブサイトを一掃しつつ、その一方で、大企業のウェブサイトを優先したのです)、特定のアドバイス & 手法を公の場で紹介する上での金銭的なインセンティブは存在しなくなります(共有することで、得られるものよりも、失うものの方が遥かに大きくなる可能性があるため)。短期的に作業の機会を作るものの、その一方で、今後の収益の機会を破壊してしまうなら、有名なサイトであるかどうかは、大きな意味を持たなくなります。
    • このように、特定の業界のトレンドに関する記事を作成しても、前向きな情報を共有する金銭的なインセンティブが欠けるため、必要以上に皮肉の多い記事が完成してしまいます(マーケットメーカーに不当な扱いを受けている状況で、公の場で自分のアドバンテージを明かしたくはないのです)。
    • レビュー等に関しては、ブログをミックスし、多様性を与えるために行っています。レビューの多くは、記事の中にアフィリエイトのリンクを掲載せず、また、大半のレビューは無償で行っています。基本的にSEOBookにとっては単なるコストですが、メンバー、そして、SEOコミュニティ全体に対するサービスとして実施しています。
    • とは言ったものの、価値がある情報を共有することもあります。しかし、大半の場合、SEOBookは、全てをさらけ出すのではなく、読者に行間を読むよう求めています。奥の深い記事を作成するのは、SEOBookと適当なことばかり主張するブロガー達との差別化を行うこと、そして、SEO業界の優秀な人材をコミュニティに集めることが目的です。SEOBookのメンバーの多くは私よりも年齢が高く、私よりも遥かに大きな成功を収めています – 私達のコミュニティには大勢の優秀な人材が揃っているのです。

    4. 少し軽い話題を取り上げます。ウォールさんは、どのサイトを定期的にチェックしているのでしょうか?SERPには直接影響を与えないものの、SEOの取り組みを改善する効果はある「間接的なSEO」の記事はあるのでしょうか?また、SEOBookの取り組みやIMを実施していない時、何をしているのでしょうか?

    私にとっては、軽い取り組みがSEOに当たるかもしれません。経済に関する多くの記事に目を通していますが & 米国が数年後に主要通貨のイベントを行うと私は睨んでいる。iTulip、Ritholtz.com、Market-ticker.org & OfTwoMinds.com等のサイト/ブログは、マーケット、トレンド、そして、経済を理解する上で有益な情報を得ることが可能であり、マーケティングの手法を適用する方法に応用して、黒字の事業を構築する上で役に立ちます。

    残念ながら、社会は封建的になりつつあり、財産を盗み、一般市民の人生を破壊しておきながら、バンクスターには何の責任も問われない状態です( http://www.bloomberg.com/news/2012-03-23/mf-global-s-corzine-ordered-funds-moved-to-jpmorgan-memo-says.html)。バンクスターが権力を持っている限り、私達は破滅に向かって進んでいると言わざるを得ません。

    会計は基本的に抽象的な概念です – どうすれば多くの国々が同時期に借金を抱える状況になるのでしょうか?誰に借金をしているのでしょうか?誰かがこの詐欺ゲームで勝っているはずです。なぜ、ほぼ全ての通貨が借金としてマーケットに入ってくるのでしょうか?なぜ、民間に利子をつけて貨幣を作らせ、マーケットの民間の団体の一部からレバレッジ制限を取り払うのでしょうか?また、所得の不均衡が問題なら、犯罪に手を染めたバンクスターを救済し、不正に作った借金を一般市民に押し付ける行為は、八方塞になるペースを早める以外に何の効果があるのでしょうか?

    私は経済に関する出来事への無関心や無知に怒りを感じています。しかし、米国では、子供の頃から無関心や無知を徹底されており、また、この方針は、文化に深く根付いています。米国は過剰消費に基づいた社会を形成しているのです。

    経済の構造は私達が功績を認める以上に重要です。しかし、昨年の北アフリカで起きたような状態になるまでは、感謝しようとはしないでしょう。

    少なくとも、興味深い時代に生きていると言えます。

    5. 30年後には、SEOBook、またはSEOBookが進化したプロジェクトから引退しているかもしれません。 しかし、ブランドを基にSEOBookは構築されており、コミュニティは、個人のブランドのおかげで繁栄しています。この点を考慮すると、ウォールさんが引退した時点で、このサイトの価値の多くはは消えてしまいます。ランド・フィッシュキン氏は、SEOMozで同じような問題に直面しているが、ブログの取り組みの多くをその他の優秀なブロガーに「移転」することに成功しており、現在、コミュニティを活用して、独自のブランドを築こうと試みています。SEOBookでも、時折、他のブロガーが記事やコラムを投稿しているものの、このブログのレベルおよび多様性は限られており、今でもSEOBookは「アーロン・ウォール」そのものと言う印象を私は持っています。その多くは、真似することが出来ない独自の見解と関係があるのでしょう。SEOmozのようにコミュニティを解き放つ/拡大する上で、記事に対する多様性を高める取り組みを検討したことがあるでしょうか?将来的にこの方向に進み、SEO Bookから距離を置く、または、その他のプロジェクトに力を入れるつもりはあるのでしょうか?

    寄稿を増やす方針は検討したことがありますが、慎重に行う必要があります。大勢のマーケッターが、SEOブログを支援するのではなく、経路として利用しようと試みています(http://www.seobook.com/reddit-distilled-virante)。そのため、この類の人達には注意しなければいけません。また、頻繁に読むブログのことを考えると、ブログを開設した人物が関与しない状況になると、面白味がなくなると言わざるを得ません。例えば、マイケル・アーリントン氏が辞めた後、テッククランチは魅力の半分近くを失ってしまいました & また、この独自の魅力にページランク、リンク、コンテンツ、勢い、注目等が左右されるのです。

    30年後には間違いなくSEOから距離を置いているはずです。しかし、サイトの更新を止めても、オンラインに残しておくつもりです。私は1年間に1000ドル支払って、Threadwatchを数年前からホスティングしています。このサイトを引退させた後も、インターネット上で引き続き提供しているのです。

    私は常に複数のプロジェクトを並行して運営しています – 一つのプロジェクトから得た知識を別のプロジェクトに活かすことが出来るからです。また、各種のプロジェクトの宣伝 & 取り組みの加減を頻繁に調整しています。SEO Bookを閉鎖したくなったら、まずはスタッフと協議し、その他のサイトにより積極的に関わってもらうようにするでしょう。ただし、現時点では、うまくいっており、何かを変える必要はありません。

    時々、多少モチベーションを失うことはありますが、その他の一般的な仕事と比べると、SEOはとても魅力的です。また、SEO Bookのコミュニティには、優秀な人材が揃っています。私があまり乗り気ではない時は、他のメンバーが素晴らしい情報を提供し、私がいなくてもコミュニティに多くの価値を与えてくれます。また、スタッフを雇うことで、私が仕事を休んでも、サービスを継続することが出来ます。幸いにも、SEO Bookは大勢の優れたメンバーに、そして、私は優秀なスタッフに囲まれているのです。

    6. 第二の検索エンジンに対する注目が高まってきているようです。事実、投資家がDuck Duck Goやその他のソリューションに熱い視線を送っています。グーグルの有料検索結果が増え、その他の大手検索エンジンが発展する中、新たな検索エンジンが近いうちにマーケトシェアを浸食する可能性はあるのでしょうか?5年後には大きく進展しているのでしょうか?台頭する検索エンジンがあるとすれば、それはどこからやって来るのでしょうか?

    グーグルの最大の競争上の脅威はグーグル自身です。誰とでも競い & プライバシーにおいてユーザーを騙す欲求により、やがて痛い目を見るでしょう。最終的に、グーグルは、政界の大物に睨まれ & その結果、様々な行動が引き起こされるでしょう – 今の段階では、これ以上予測することは出来ません。

    素晴らしい答えを提供してくれたこと、そして、SEOコミュニティへの貢献に感謝している。SEOBookツイッター、そして、SEOBookブログでアーロン・ウォール氏に注目してもらいたい。


    この記事は、Ross Hudgensに掲載された「Interview With SEO Book’s Aaron Wall」を翻訳した内容です。

    アーロン・ウォール、翻訳が難しい文章・話し方の人で、直訳調で恐縮です。しかし普段チェックしているブログが経済系なのが目の付け所が違います。内容自体もじっくり考えたくなってしまう重みのあるコメントが多かったですね。業界の人間としてはSEOMozの話も興味深く読みましたが、さてSEO業界、このインタビュー記事を参考にあなたなりの今後の発展の方向性について考えてみてはいかがでしょう。 — SEO Japan [G+]

    米国トップ100ブランドの大半がGoogle+とYouTubeを活用中

    イマイチ日本で活用が進まないGoogle+とYouTubeですが、米国ではトップブランドの多くが活用する定番ソーシャルプラットフォームとして人気を博しているようです。今回は最新の調査に基づいたGoogle+とYouTubeの活用状況に関する分析記事をサーチエンジンランドから。Google+はSNS、YouTubeは動画という観点から読めば日本でも参考になる点は多そうです。 — SEO Japan

    トップ 100のブランドの4社のうち3社がグーグル+に登録しており、今後、大きく成長していくだろう。一方、ユーチューブに至っては、一流ブランドの85%が利用しており、グーグル+とユーチューブを合わせると、グーグルにとって、検索とソーシャルメディアの双方で大きな戦力になる。

    2011年6月に立ち上げられて以来、グーグル+の成功/失敗に関する記事やコラムが投稿され、調査や投票等が行われてきた。グーグル+は、検索およびソーシャルメディアにおいて高まりつつある、本質的な特徴を示している。また、利用者が増えるにつれ、検索とソーシャルの取り組みを統合および調整する必要性も高まっている。グーグル+がついにメジャーのマウンドに立とうとしている。

    Google + Millionaire

     

    昨年の12月、5億名がグーグル+にアップグレードし、2億3500万名が頻繁に利用し(グーグルプレイでアプリを+1する、Gメールでハングアウトを行う、検索で友達とつながりを持つ等)、そして、1億3500万名が積極的にストリームを活用しているとグーグルは発表していた。

    今回の投稿では、グローバルブランド トップ 100によるソーシャルメディアの利用を測定する際に得た、見解およびデータを紹介したいと思う。この中には、アップル、BMW、レッドブル、そして、サムソン等の企業が含まれている。また、データには、ユーチューブがソーシャルネットワークとして機能する仕組みに関する情報も盛り込まれている。それでは、BrightEdgeによる「トップ 100 ブランドソーシャルシェア」調査のデータおよび見解を紹介する。

    Since December 2011 Google+ has 94X followers

    Google+ Growth

    グローバルブランド4社のうち3社はグーグル+のアクティブユーザー

    グーグル+はメジャーなソーシャルネットワークとしての地位を確立している。一流ブランド100社の大半(3/4)がグーグル+を積極的に活用している。ブランドがユーザーと交流を行うにつれ、迷っていたブランドがグーグル+で強固な存在感を示す取り組みに乗り出すようになるだろう。

    トップ 100ブランドの多くは、グーグル+が効果的なソーシャルメディアである点を認識し、このメディアを通して、既存のユーザー/顧客、そして、ユーザー/顧客候補の人達との関係の構築および強化する取り組みを継続的に行っている。グーグル+は、ブランドの価値を大幅に高めることが可能な優れたメディアである。また、費用効率が高いだけでなく、ユーザーとのコンスタントな会話を促す効果も見込める。これは、ブランドの製品、機能、そして、サービスに関する最新情報をオーディエンスに知ってもらう上で欠かせない。

    ブランドの20%がホームページとグーグル+のページにリンクを張る

    今年に入って、企業(ブランド)名に対する検索を行うと、グーグル+のページがSERPに現れる確率が高くなっている。これは昨年大幅に変化した分野であり、現在、5社のうち1社のグーグル+のページがSERPに現れる。ブランドがグーグル+のユーザーを集めるにつれ、ブランドのグーグル+のページはさらに検索結果での存在感を高めていくと思われる。

    また、現在、マーケッター達は、グーグル+を積極的にブランドのホームページに統合しており、そのうちの25%は2012年にプロフィールへのリンクを掲載していた。10社のうち3社は、グーグル+のプレゼンスをウェブサイト上にプロフィールページへのリンクを掲載することで、宣伝している(メルセデス、日産、サムソン)。このような取り組みが昨年の時点では見られなかった点を考慮すると、今年はさらに多くのブランドがグーグル+を活用するようになると思われる。

    Google+ in SERPS

    グーグル+を積極的に利用するブランドの59%が投稿を通してユーザーと交流

    グーグル+をアクティブに利用する75社のブランドのうち44社は、2013年2月の時点で、ユーザーに投稿を提供していた。このデータは2月8日から16日の期間を対象としている。

    このデータは、ブランドがオーディエンスに夢中になってもらうことの重要性を理解しており、ユーザーとのこのような関係を促進および発展させるプラットフォームとして、グーグル+の人気が高まっていることを示唆している。

    グーグル+を利用するトップ 10のブランドがフォロワー5人中4人を占める

    2090万人のフォロワーの大半を、トップ 10のブランドが独占しており、78%を獲得している(1630万人)。現在、最もフォロワーが多いのはH&Mであり、249万人のフォロワーを抱えている。これは想定の範囲内である – 前回の「ソーシャルシェア」調査を行った際も、同社は一貫してユーザーを夢中にさせてることに成功していた。

    Google + Users - Brightedge

     

    さらに、以下の表には、グーグル+のファンを2013年になって増やすことに成功したブランドがリストアップされている。これは初回のスキャン(2013年1月9日)と最新のスキャン(2013年1月16日)の差を反映させたものだ。この表を見ると、累計に対して、現在のブランドのパフォーマンスを把握することが出来る。

    トップ10入りした10社のうち9社がこの表にリストアップされている点は興味深い。最新の表では、サムソンに代わり、ザ・ホームデポがリストアップされている。

     

    top 10 google = brands - brightedge

     

    このランキングでは、BMWが77000名の新たなファンを獲得し、1位に輝いている点も注目に値する。

    ソーシャルメディアにおけるグーグルの地位を固めるユーチューブ

    youtube-logo(2)ブランドとの関係を重要視されることはないものの、ユーチューブは、顧客との交流を求める企業にとって有料なツールになりつつある。

    グーグルに従属するユーチューブは、個人のつながりを構築する強力な手段として、トップ 100のブランドにその実力を認められている。先日も、グーグル+とユーチューブの統合が強化されており、2013年、両者がさらに成長すると考えられる。

    ブランドの87%がユーチューブチャンネルを持つ

    ブランドの87%は公式のユーチューブチャンネルを持ち、ファンとの交流を行い、大勢の視聴者に接触している。トップ 100のブランドの動画の視聴回数を合わせると、31億5000万回に到達する。

    最も視聴回数の多いブランドはグーグル

    ユーチューブに関してはグーグルとレッドブルがずば抜けている – グーグルは7億1800万ビュー、そして、レッドブルは5億3500万ビューを獲得しており、視聴者の注目の獲得に関しては、競合者を大きく引き離している。3位は1億6000万回視聴されているサムソンであり、グーグルの視聴回数と比べると、4分の1に満たない。

    トップ 10は、予想通り、、BtoCのブランドが独占していた。このような企業は視聴者候補と直接的なつながりを既に築き、このつながりを使って、ユーチューブでファンを魅了している。

    ユーチューブのメリットを活かしたいなら、トップ 10の企業の取り組みを参考にするべきである。

    ユーチューブで視聴回数が多いブランド トップ 10

    Top 10 YouTube Brand Subscibers

    Top 10 Most Subscribed Brands On YouTube

    Top 10 most subscribed brands Youtube

    レッドブルは、今回も登録者数の部門で1位をキープしている。グーグルとアップルはそれぞれ2位、そして、3位につけている。サムソンは、初登場5位を記録している。また、ノキアは5位から6位に、そして、前回8位だったBMWは7位に、前回7位だったブラックベリーは8位に順位を変え、マイクロソフトは6位から9位に、そして、コカコーラは9位から10位に後退している。前回10位であったホンダはトップ 10から漏れ、11位に順位を下げている。

    まとめ

    グーグル+は、ブランドおよびユーザーの双方において、引き続き右肩上がりで成長している。現在、ブランドは、グーグル+がブランドにもたらす大きな機会を理解している。そして、好きなブランドの進展および発展を追跡するメディアとして、ユーザーはグーグル+に引き寄せられている。2013年1月9日から2013年2月16日の間、ブランドのグーグル+ページは、合計で新たに59万7090名のファンを獲得していた。

    グーグル+ページとホームページにリンクを張るブランドは、定期的に投稿をアップデートすることで一貫してユーザーを魅了しており、今後もグーグル+を利用する大きな見返りを受けていくのではないだろうか。

    大勢のユーザーが、今後もユーチューブをソーシャルメディアとして利用していくだろう。ユーチューブの視聴回数は、驚くべきペースで増加を続けていくはずだ。事実、全ブランドの視聴回数を合計すると、32億回を超える。

    大幅に勢力を拡大するツイッターとフェイスブックと並び、グーグル+はメジャーなソーシャルネットワークとしての地位を確立しつつある。それぞれ異なるメリット、そして、デメリットを持っている。そこで、ブランド、オーディエンス、検索、そして、ソーシャルメディアの目標に応じて、全てのネットワーク上のアクティビティのバランスを取る努力は、2013年の検索およびソーシャル戦略の重要な要素の一つである。

    ユーチューブとグーグル+の製品を通じて、グーグルは、グローバルブランド、そして、ユーザーのニーズを満たす効果的且つ双方向的な環境を作り出すことに成功している。

    さらに詳しい情報および分析データが必要なら、「ソーシャルシェア」 – 2013年1月版をここから無料でダウンロードしよう。

    この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


    この記事は、Search Engine Landに掲載された「3 Out Of 4 Top 100 Global Brands On Google+, YouTube Use At 85%」を翻訳した内容です。

    参考というか、米国ブランドはSNSや動画を積極活用しているな、、、と改めて思わされる記事でした。日本はGoogle+はSEOに効果があるかも、みたいな話もある割には余り普及が進んでいない気もしますが(私もやってませんが・・・)Facebookで十分という感じなのでしょうか。どちらかというとマイクロメッセンジャーの方が盛り上がっていますからね。とはいえ、Googleが戦略サービスとして中核に位置づけるサービスだけに、今後利用が進んでいく可能性は十分にあると思います。YouTubeに関しては日本でも大人気とは思いますが、企業の動画活用という意味ではニコニコ動画の方が話題になることも多いような気もします。後者の方がよりソーシャルともいえますし、これも日本ならではの動画マーケティングの進化でしょうか。 — SEO Japan [G+]

    6人の賢者が語るソーシャルメディアマーケティングの最新事情

    4月を迎え今年こそはソーシャルメディアマーケティングに本格的に取り組みたいと考えているマーケッターや会社も多いかもしれません。ソーシャルメディアマーケティングについて学びたい人には既に多数の書籍もありネット上にも情報が溢れていますが、常に休むことなく変化・進化し続けるのがソーシャルメディアの世界。今回はソーシャルメディアマーケティングの最前線で活躍する6人のプロフェッショナルに2013年のソーシャルメディアマーケティングに関して様々な質問をし答えをもらった最新のソーシャルメディアマーケティング事情について学べる記事を。 — SEO Japan

    ソーシャルメディアはほとんどの2013年のビジネスプランの要であるが、多くのマーケッターとビジネスエグゼクティブは今でも、測定可能な結果につなげるためにそれをどのようにして効果的に使用するかを解き明かそうとしている。

    あなたのソーシャルメディアマーケティングの取り組みを成功への軌道に乗せる手助けをするため、私たちは6人のトップソーシャルメディアエキスパートに3つの質問をして、ソーシャルメディアランドスケープがどのように進化していて、それがビジネスにとってどんな意味を持つのかについての見解を得た。彼らは、このトピックに関して8冊の本を書いていて、売れっ子のコンサルタントやスピーカー達である。(ちなみに、あなたは、4月7日、8日、9日のSocial Media Marketing Worldで彼らと個人的に会ったり話を聞いたりすることができる。)

    エキスパートの紹介:

    • Jay Baer ― Convince & Convert、The NOW Revolutionの共同著者。Twitter: @JayBaer
    • Ric Dragon ― Dragon Search Marketing、Social Marketologyの著者。Twitter: @RicDragon
    • Derek Halperin ― Social Triggers
      Twitter: @DerekHalperin
    • Dave Kerpen ― Likeable Local、Likeable Media、Likeable Social Media and Likeable Businessの著者。
      Twitter: @DaveKerpen
    • Joe Pulizzi ― Content Marketing Institute、Managing Content MarketingおよびGet Content Get Customersの著者。
      Twitter: @JuntaJoe
    • Michael Stelzner ― Social Media Examiner、LaunchおよびWriting White Papersの著者。
      Twitter: @Mike_Stelzner

    1.たった一つだけソーシャルメディアプラットフォームを持つことができるとしたら、あなたはどれを選びますか?また、それを選ぶ理由は何ですか?

    • Jay Baer: Twitter。なぜなら、それは簡潔さを強いるし、モバイルや短時間で最新動向を把握するのが最も簡単だからだ。
    • Ric Dragon: Google+ – なぜなら、それを好きにしろ嫌いにしろ、Googleはいまだに900ポンドのゴリラであり、デジタルマーケティングの駆動力だからだ。Facebookは楽しいし、LinkedInには勢いがあるし、私はTwitterで大きな成功を収めてきた―しかし、私はデジタルマーケティング業界にいるため、Googleに協力するほかないのだ。
    • Derek Halperin: 私が頼りにしている唯一のソーシャルメディアプラットフォームは、自分のウェブサイトSocial Triggersだ。私はTwitterやFacebookも楽しむが、結局のところ、私は自分が作る全てのものをコントロールすることを好む。そして、自分自身のウェブサイト以上に自分でコントロールできるものはない。私が選ぶ次のプラットフォームは、Eメールリストだ。なぜなら、自分の見込み客とクライアントとやり取りするのにこれ以上の方法はないからだ。
    • Dave Kerpen: 私はLinkedInを選ぶだろう。なぜなら、それは私の最も価値のあるキャリアコネクションを含んでいるし、私が自分の職業上のコンテンツの大部分を獲得する場所でもある。
    • Joe Pulizzi: 私はSlideShareを選ぶだろう。SlideShareは眠れる獅子で、いまだに大部分のマーケッターが使用していない。つまり、それを使っている人たちにより多くのチャンスを与えるということだ。
    • Michael Stelzner: Facebook。なぜなら、そこにはこのプラットフォーム上で発生する個人表現と最高のエンゲージメントがあると思うからだ。そして、私が知っている全ての人がそこにいると言っても構わない。

    実用的なマーケティングの見解: ユーザーやマーケッターに関してFacebookには数があるが、それを選んだソーシャルメディアエキスパートは1人だけだ。私はGoogle+の使用に関するRic Dragonの理論に強く同意する。(私たちのGoogle+のアドバイスはこちら。)そうは言っても、Derek Halperinのように、私は自分のブログを選ぶだろう。ちなみに、私のクライアントの多くは、SlideShareがビジネスを推進すると言うJoe Pulizziに賛成している。

    2.あなたのお気に入りの新しいソーシャルメディアツールは何ですか?その理由は?

    • Jay Baer: Little Bird。なぜなら、話題のエキスパートを素早く簡単に調査したりモニターしたりすることができるため。(実を言うと、Jayは投資家だ!)
    • Ric Dragon: 残念ながら、お気に入りのツールはない。しかし、それが何かを物語っているのかもしれない。例えばブログを読むための手段を提供するiPadのPulseなど、過去2年間で登場したどんな素晴らしいツールも私の毎日のルーチンの一部になることはなかった。
    • Derek Halperin : 私のお気に入りのソーシャルメディアツールは、私のEメールサービスプロバイダーのAWeberだ―この会社は私がSocial Triggerを購読する全ての人達に更新情報のためにEメールを送ることを許可する。
    • Dave Kerpen: 私のお気に入りの新しいツールは、Brewsterだ。なぜなら、私の全てのソーシャルコンタクトを1つの場所に保管することができ、旅行中に彼らと個人的に情報交換することができるからだ。
    • Joe Pulizzi: Little Bird…ソーシャルメディアインフルエンサーのリストを作るため。プライスレスだ。
    • Michael Stelzner: 私はTweetBotが好きだ。iPhoneからTwitterアカウントを管理するのを純粋な喜びにしてくれる。

    実用的なマーケティングの見解: 多くの人に尊敬されるソーシャルメディアエンティティはなかったが、Derek Halperinが勧めるように自分独自のEメールリストを持つことは非常に価値がある。AWeberのような経験豊富なESPによってホストされるEメールリストは、もしソーシャルメディアがなくなったり検索が変化してもあなたのビジネスを前進させ続ける。なぜなら、それはあなたがコントロールするコミュニケーションの形態だからだ。

    3.多くのビジネスがソーシャルメディアを使用する際におかす最大の過ちは何ですか?また、それを修正するためにすべきことは何ですか?

    • Jay Baer: 既存顧客の話を聞いたり励ましたりするためにソーシャルを使用するのではなく、顧客獲得ツールとしてソーシャルメディアに焦点を合わせること。
    • Ric Dragon: 多くのビジネスは真の目的なしにソーシャルメディアを実行することを始める。望む結果の全体的な展望への深い理解を持つことが必須だ―あなたの組織の目標から、リーダーシップのビジョン、ゴール、目的から具体的なメトリクスに至るまで全てのことだ。上司がマーケティングマネージャーのために1,000ドルのシャンパンを買いに行くように仕向けるのはどんな結果だろう?その全てが理解された後、それらの結果を計画するための実行プランを作ることができる。
    • Derek Halperin : ビジネスがソーシャルメディアに出くわした時におかす最大の過ちは、自分たちがしようとしていることに関係のないことを共有することだ。私は多くの企業が文字を入れた画像を共有し(Facebookで目にする馬鹿げたバイラル・イメージのことだ)、穴埋め問題に答えることによって会話を強いる(確かに、そのようなものは高い相互作用を獲得するが、それはビジネスと何の関係があるのだろうか?)のを目にする。
    • Dave Kerpen: ビジネスがおかす最大の過ちは、自分たちをあまりにも宣伝しすぎることだ―話しすぎ、売り込み過ぎで、十分に聞いたり関与したりしていない。落ち着いて、話を聞き、優れたコンテンツを通して関係を築き、その後で販売するのだ。
    • Joe Pulizzi: そのチャンネルを使用している従業員が、なぜ会社がそのチャンネル(すなわち、FacebookやTwitter)を使用しているのか根底の目的を知らないかもしれないこと。修正については…トレーニングをたくさんすること。従業員は、自分たちがそれらのチャンネルを使ってすることがそのビジネスに役立つ(もしくは傷つける)理由、目的、しくみを知る必要がある。
    • Michael Stelzner: 彼らは、コンテンツを備えた独自のプラットフォームを築くというよりも、ソーシャルネットワークに投資しすぎている。

    実用的なマーケティングの見解: 各回答はマーケティングの成功に必要とされる異なる側面を提供している。(Social media – the one thing 70% of businesses do wrongもチェックするといいかもしれない。)さらに、ソーシャルメディア戦略を5つのステップで作成する方法を紹介しよう:

    1. まず始めに、ソーシャルメディアの会話を聞く。
    2. ビジネスゴールに通じるソーシャルメディアアクティビティのゴールを設定する。
    3. 関係を築くためにソーシャルメディア上で他者とやりとりする。
    4. 自分のソーシャルメディアアクティビティと一体化したコンテンツマーケティング戦略を作る。
    5. 結果を自分のビジネスの目標にまで遡る。

    これら6人のエキスパートからの見解が明らかにしているように、ソーシャルメディアの成功を達成するのに1つの決まった道はない。あなたが提供するもの、ターゲットオーディエンスのニーズ、ビジネスゴールに合わせて自分のソーシャルメディアマーケティングを作ることが非常に重要なのだ。

    自分のソーシャルメディアマーケティングを次のレベルに進めたい?もしそうなら、Social Media Examiner’s Social Media Marketing Worldで、これらの6人のエキスパート(およびWho’s Who of Social Mediaの40人以上の他の人達)とつながろう。このイベントは売り切れ必至なので、今すぐにチケットを手に入れよう!


    この記事は、Heidi Cohenに掲載された「Social Media Marketing: The Inside Scoop From 6 Experts」を翻訳した内容です。

    イベントのPR色が強かったものの、内容は十分参考になるコンテンツマーケティングの見本のような記事でした。最初のプラットフォームの回答が足並みそろえたように皆が違う答えだったのが笑えますね。SEOであればGoogleが気にするべき唯一のプラットフォームですが、ソーシャルメディアマーケティングはプラットフォームも手法も様々、自分なりのやり方で進んでいけば良いと思います。ユーザーが多い所は競争も多く、少ない所は逆に圧倒して目立つ可能性もあるわけで。

    3つ目のソーシャルメディアマーケティングの過ちに関する答えも興味深かったです。最初の「顧客獲得ツールとしてソーシャルメディア」(を捉えるのは間違い)は、思わずドキリとした企業マーケッターさんも多いのではないでしょうか。まぁ、最終的にはそこであっても、対話や支援を行って中長期的な関係を顧客・潜在顧客と築きたいですね。

    繰り返しになりますが、この賢人達と直に会って話せるなら思わずイベントに参加したくなってしまう、グッドジョブな記事でしたね。ちなみに記事中で紹介されているLittle Birdもかなり使えそうなソーシャルモニタリングサービスです。しかし本当にアメリカは次から次に新たなサービスが登場しますね。。。 — SEO Japan [G+]

    B2Bマーケッターが学ぶべき最も価値のあるレッスン

    インターネットを活用したB2Bマーケティング、様々な手法や戦術が取り組まれてきたと思いますが、今回は筆者自ら「最も価値がある」と言い切るB2Bマーケティングのレッスンについて。 — SEO Japan

    Image via BigStockPhoto.com

    ジャーナリスト、そしてマーケティングライターとして、私の仕事は物事を単純化することだ。それはこんな風に進むことが多い:

    私はミーティングに参加する。私のクライアントは、その製品と市場を本当に良く知っているため、他にもたくさんの人を招いた。これらは専門家たちだ。

    握手と名刺交換と世間話の後、私は聞き手モードに入る。私のデジタルレコーダーが回っている。私は書いている。私は、時々、質問を差し挟むかもしれない。通常、サポートのためにスライドデッキが使用される。必ず、クライアントチームは私にメールする必要のあることのちょっとしたリストを用意する。なぜなら、それが物事をはっきりさせるからだ。これらのミーティングは長時間かかる傾向がある。

    クライアントが話し終わって私の質問もなくなると、彼らは、“Barry、あなたはどう思いますか?”と言う。一旦停止し、殴り書きをする。そして、私は幸運を祈り、ありたっけの誠意をかき集めて、こんな風に答えるのだ:“あなたの製品は人々の時間を節約するように聞こえます。”

    沈黙。ゴクリという飲み込む音。恐怖。誰も次に進みたがらない。携帯電話をチェックする人々。私はもじもじしている。私はどこで間違ったのか?私の何が悪いのか?

    安堵。頭がゆっくりとうなずき始める。みんな私の簡単な評価に食ってかかりたいが、できない。次第に、誰かが思い切って言う:“その通りだ。素晴らしいよ、Barry。”

    何が私をこんなにも賢くするのか?

    おっと、恥ずかしい。私はそんなに賢くない。私はこれをしばらくやっているのだけれど。これに関する本はあるのか?ない。私は争ってそれから記事を抜き出そうとしている。でも、“それ”って何?

    それは私の教訓だ。私があなたに伝えた教訓はとても価値があった。

    B2Bマーケティングでは、あなたの価値命題は2つのことに関する。たった2つだ。

    1. 時間
    2. お金

    以上。時間とお金。時間はとてもシンプルだ。あなたの価値命題は、それを節約することにある。それを作ることではない。

    お金はもっと複雑だ。あなたのお金問題には2つの側面がある。1つ目に、あなたは自分の顧客のお金を節約することを提案できる。2つ目に、あなたは彼らがお金を儲けることを提案できる。

    これはビジネスだ。

    申し訳ないが、私はあなたがもっと手の込んだことをすることを許可できない。私たちはここで下着を売っているのではないのだ。

    B2Bはメインストリームの消費者市場と同じではない。消費者の世界では、あなたの価値リストはもう少し長くなる―セックスアピール、愛、楽しみ、思い出、パワー、高い評判、快適さを重視したタグのない下着…マイケル・ジョーダンはこれらの戦略に役立つかもしれない。

    あなたには私の言っている意味が分かるだろう?このリストはかなり幅広い。

    B2Bではそうではない。時間とお金だけなのだ。快適さは、あなたがそれを時間かお金に結び付けることができない限りは、ダメなのだ。

    では、なぜ価値命題のミーティングは拷問のような長くてじれったいのか?それには理由がある。

    企業は、自分の顧客が自分達の製品について気にしていると考える。

    それは真実だ。これは、企業が考えていることなのだ。でも、実際にはそれは間違っている。あなたの顧客は、あなたの製品について気にしていない。本当に。

    私は今、いくつかのクライアントと価値命題を作る段階にいる。私がその中のあるクライアントと経験してきたこのプロセスの流れは、私が自分の主張を通すのに役立ち、全く同じではないにしても似たような状況をたくさん示す働きをするはずだ。

    そのクライアントは、商品サービスを少し楽しむ。私たちみんなそうなのでは?でも、彼は自分の会社はより強い価値命題を持っていると心から信じている。彼はこう説明する:

    全ての従業員がMBAを持っている。彼らが期限を守らないことは決してない。会社はその仕事に対していくつかの賞を獲得したことがある。彼らはユニークな企業文化のために、一流の雇用主として認識されている。彼らは厳正な国際スタンダードに適合し、最良のベストプラクティス―ジャストインシステム生産システムシックス・シグマ改善のような証明されているもの―を使用する。クライアントは、この会社の超真剣なサービス方向性のために馬鹿らしいほどに忠実だ。そしてあっと驚くのはこの後だ…

    彼らには、他の会社が提供すると主張することができないソフトウェアとハードウェアの相応しいコンビネーションを備えた優れたインフラがある。あなたは、それは技術水準であると言うかもしれない。あいたたた。

    この全ては有効な価値命題とはかけ離れているため、もしこの半分が事実なら、この会社は責任を持って効果的に行動しているように思われる。ボスは本当にそれをもたらすことができる。彼はマイケル・ジョーダンとほぼ同じ位に説得力がある。

    しかし、彼は価値命題が何であるかを分かっていない

    彼はそれを“About Us”ページ、もしくはパンフレット、もしくはコマーシャル、もしくはスライドショー、もしくは保留メッセージ、もしくは決して関係を重要な次のステップつまりは決断プロセスへと動かすことのないつまらないことと混同している。

    この情報を聞いた誰かが、“それは価値があるように聞こえる。そのCEOとはどこで会うことができるのか?”と返答すると思うだろうか?

    それは起こらない。

    クライアントは、みんな彼の会社に夢中にさせられ、彼が未来について長々としゃべる恐ろしい罠の犠牲になったのだ。では、なぜ彼はそんなことをしたのか?

    彼は自分の会社を差別化しようとしていた。それは良く聞こえる。でもそうではない。

    あなたがビジネスをするやり方で自分の会社を差別化したい?あなたはそうすべきだ。もしくはそうしようとすべきだ。あなたが自分のメッセージをはっきりと言う方法で自分の会社を差別化したい?確実にそれは賢い考え方だ。

    違った考え方をする、それが大事と思うかもしれない。でも、それでB2Bでは、あなたは価値命題を差別化することはできない。もしそうすれば、あなたの命題には価値がない。

    あなたは時間もしくはお金について私に伝えることができる。

    以上。私はビジネスパーソンだ。あなたもビジネスパーソンだ。それが私たちが大切にするものだ。そして、それが私たちが大切にする全てだ。

    スケーラビリティ?いいや。インターオペラビリティ?いいや。リライアビリティ?コンパティビリティ?申し訳ないが、私はあなたが思い付く最後に“ビリティ”のつくたくさんの言葉なんてどうでもいいのだ。もしあなたがクロスプラットフォーム、またはユーザーフレンドリー、またはミッションクリティカル、または市場で証明済み、または業界最先端などであるとしても、私はほんの少しも支払わない。

    もしあなたが、意味のない古臭い自分勝手なハイフンでつながった決まり文句を無理やり食べさせようとするつもりなら、私はここから出て行く。次のようなハイフンでつながった価値命題を試そう:(1)Time-saving(時間節約)、(2)Money-making(お金を稼ぐ)

    それなら私は話を聞く。さあ続けてくれ


    この記事は、Convince & Convertに掲載された「The Most Valuable Lesson a B2B Marketer Will Ever Learn」を翻訳した内容です。

    B2Bサービスを手がける人間として思わず読み込んで唸ってしまった記事でした。「B2Bマーケティングは時間かお金が全て」、いわれてみると、確かにそうかもしれません。そう考えるとB2Cより簡単な気がしますが、それを説得させ実際に使ってもらうまでには過去の慣習も含め中々簡単にいかないのがまたB2Bの難しいところなんですけどね。全てのB2Bマーケッターはこの記事をじっくり読んで自分のB2Bマーケティングがどうあるべきか、じっくり考えるべし。 — SEO Japan [G+]

    コンテンツマーケティング・メトリクス

    最近、コンテンツマーケティング関連の記事を紹介すると妙に緊張する私ですが 汗、さて今回は、コンテンツマーケティングの効果測定を考えてみようという記事を。単純なアクセス数やコンバージョン数だけではその価値を測りきれないコンテンツマーケティング、様々なメトリクスをチャート形式で紹介することにチャレンジした内容をHeidi Cohenから。 — SEO Japan

    あなたのコンテンツマーケティングは順調?

    コンテンツマーケティングがそのビジネスゴールを確実に達成するように、あなたは進捗状況と結果を測定しなければならない。コンテンツマーケティング・メトリクスは、従来のトラッキング分析とコンテンツ制作に関連したより具体的な質問の組み合わせを包含する。

    制作に関連したコンテンツマーケティング・メトリクス

    あなたのコンテンツマーケティングプログラムにおける、従来のマーケティング・メトリクスにはないソフトな要素をトラッキングすることから始めよう。これらの因子は、あなたのプログラムのコンテンツがあなたのゴールとターゲット市場のニーズを基にしたそのビジネス目標に見合っていることを確かめるために検証することを目的とする。ここでは、あなたのコンテンツマーケティングの量と質を評価するための7つのコンテンツマーケティング・メトリクスを紹介する。

    1. どんな種類のコンテンツが作られるのか? 情報カテゴリを明確に考え、種類ごとにコンテンツをトラッキングする。どれくらいの頻度でコンテンツは作られるのか?もしくは、アップデートされるのか?これらのアップデートは何によって決まるのか?
    2. どんなコンテンツの形式が作られるのか? 例えば、ブログ記事、写真、動画など。
    3. 誰がコンテンツを作るのか? 具体的に誰がコンテンツ開発に責任を負うのか?これには、部署による社内リソース、外部代理店、顧客、大衆が含まれる。顧客もしくは大衆がコンテンツに貢献するのか?もしそうなら、どんな種類のコンテンツで、どれくらいの量で、どれくらいの頻度なのか?コメント、採点、レビュー、投票、アンケート結果を見落とさないこと。
    4. コンテンツはどこに置かれるのか? オウンドメディアなのか、サードパーティメディアなのか、ソーシャルメディアなのか。 全てのオンラインコンテンツとソーシャルメディアと同様に、コミュニケーション、製品パッケージ、店舗情報のようなオフラインコンテンツも含めること。
    5. コンテンツにブランドが組み込まれているか? あなたはこのブランド・インパクトをどのようにトラッキングするのか?このブランディングは、それがあなたの会社の情報として認識されることを確実にするためにさらなるクリエイティブな作業を必要とするのか?
    6. コンテンツマーケティングがどのように製品もしくはオンラインプレゼンスと結びついているか? これは、ウェブサイトまたはブログまたはQRコードへのリンクかもしれない。他に必要とされるコンテンツはあるか?
    7. 見込み客をコンテンツマーケティングに引き付けるために関連したマーケティングが必要とされるか? もしそうなら、このマーケティングは全体的なマーケティングプランに組み込まれるか?そのコストは予算に含まれるか?

    既存のトラッキング項目によるコンテンツマーケティング・メトリクス

    これらは、既存のトラッキングシステムを使用してモニターされるコンテンツマーケティング・メトリクスだ。それらは、5つの基本的なメトリクスカテゴリに分類される。


    コンテンツマーケティング・メトリクス

    カテゴリ

    トラッキングする要素

    メトリクス

    - 1つのコンテンツにどれくらいの訪問者/閲覧者がいるのか?ユニークビジターの数は?

    - コンテンツマーケティングはリード生成を改善したのか?

    - 訪問者数、ユニークビジター数

     

    - 販売見込み客の数

    行動

    - 訪問者はコンテンツでどれくらいの時間を過ごすのか?

    - 彼らはコンテンツを共有するか?

    - 彼らは継続中のコンテンツに登録するか?

    - 彼らはあなたが求める次の行動をするか?(あなたは相応しい行動喚起を用意しているか?)

    - サイト滞在時間、ページ滞在時間

    - ツイート数、Facebookいいね!の数、友人へのメールの数
    - Eメールニュースレター、RSS、ダウンロードなど

    - アクションの数(固有のプロモコードが重要!)

    ブランド・インパクト

    - あなたのコンテンツのブランド・インパクトは何か?コンテンツマーケティングはブランディングを改善したか?

    - 改善されたブランド・センチメント、購入の意思、ブランド・リコールなど

    収益

    - コンテンツマーケティングに関連した売り上げはどうか?

    - コンテンツマーケティングはコンバージョン率を改善したか?

    - アーンド・メディアの価値は何か?

    - コンテンツマーケティングが返品商品を減らしたか?

    - 合計売上、合計販売数、平均注文数

    - コンバージョン率
     
     
    - アーンド・メディアのドル価値

    - 返品商品の数、返品商品の金額

    費用

    - コンテンツ制作のコストは?(クリエイティブ、テクニカルサポートなどを含む)

    - コンテンツマーケティングは検索マーケティング費用を減らし、結果を改善したか?

    - 合計コスト(社内コストに対する社外コストの発生)
     
     
    - 検索マーケティング費用、キーワードごとの検索ランキング

    あなたがどこから始めるとしても、コンテンツマーケティングプログラムがそのゴールに見合っていることを確かめるために、コンテンツマーケティングプログラムのソフトとハードの両方のメトリクスをトラッキングすることが大切だ。たとえあなたのメトリクスが完璧に満たないとしても、コンテンツマーケティングの結果を測定し始めて、やっていくうちにそれらを洗練していくのだ。

    このリストに追加したいその他のコンテンツマーケティング・メトリクスはあるだろうか?もしあるなら、以下のコメント欄に投稿して欲しい。


    この記事は、Heidi Cohenに掲載された「Content Marketing Metrics」を翻訳した内容です。

    現状のアクセス解析ツールでは上記のメトリクスを調べるのも手間がかかりそうですが、いずれはダッシュボード化されて簡単にコンテンツマーケティングの効果測定が行えるサービスが登場してくるのでしょうか。今を生きるウェブマーケッターの皆さんはできるところから地道に効果測定しつつ、コンテンツマーケティングに励んでいくしかなさそうですが。。。無駄に思える作業も増えるかもしれませんが、そこから得るものは大きいはず。 — SEO Japan [G+]

    出会い系サイトは中国の結婚相手探しをどのように変えているか?

    ネットが普及して政府がメディア規制に追われている中国ですが(私も上海にたまに行きますがTwitter/Facebookが使えないのが毎度困ります)、ネットで結婚相手を探す人が大量に増えている”ネットで結婚”革命もまた起こっているようです。日本でも出会いなり結婚相手探しに活用されてきたインターネットですが、今回は中国の「出会いサイト」の現状を探った記事をThe Next Webから。 — SEO Japan

    世界で最も人口の多い国の10億人以上の住民は、それだけの人に囲まれているのだから人と出会うことにそれほど苦労しないだろうと思いがちだが、それはいささか還元的でもある。中国は、かつてないほどの数の住民が都市に移り住む激動の時代にあり、古くからのコミュニティ構築の方法は、高層ビルマンションや都市生活にはとても当てはまらない。

    様々な理由が混ざり合って、中国の独身者にユニークな状況を生み出したのだ。現在、デートをする人たちは、一人っ子政策と経済改革、一部の人に関しては新たに芽生えた繁栄に影響を受けた世代だ。それと同時に、都市への人口移動は、中国の巨大都市で何百万もの若い人々をよそよそしく扱ってきた。なおかつ、彼らは素早い技術発展の中に生きている。これらの人達は、インターネット、インスタントメッセージ、携帯電話の世代の子どもなのだ。

    最高のテクノロジーが問題を解決する。そして、たくさんの中国インターネット企業が、中国の男性と女性を結びつける手助けをするという高まる問題を解決することに着手し始めた。大家族全員が結婚の仲介に関与することが多いため、若い人達は伴侶を見つけるという大きなプレッシャーに直面する。リサーチャーのLeta Hong Fincherは、女性、特に20代半ばを過ぎた大学院の学位のある人が、それにまともに直面すると考えている。

    “私は個人的に、自分がインタビューした女性が生活のあらゆる領域から結婚に対する激しいプレッシャーを受けているのを目にする。男性にもプレッシャーは存在するが、男性には女性ほどのプレッシャーは見られない。”と、彼女は言った。

    実際に同じような動きが、政府の公式チャンネルからも生じている。最近Fincherは、ある年齢以上の独身女性を表す“売れ残りの女”(剩女, shengnu)というこの国の正式呼称に焦点を合わせて、The New York Timesの論説の中で言及した。政府の立場は、27歳だが、その他の意見は一般的に25歳から30歳に及ぶ。彼女の社説は、中国のPhoenix TVチャンネルで話のタネになったために、実際に中国で反響を呼んだ。

    Fincherによると、中国女性連盟は、“学歴が高く、ハイクオリティな女性”として分類されるいわゆる“売れ残りの女”のためのお見合いイベントを企画してきた。政府が学歴のある独身女性に圧力をかけているのは、家族をこの国の安定と等しいと見なすからだ、と彼女は推測する。

    “これは2007年から実際に政府が“shengnu”という言葉を押しつけてきた理由の1つであり、“協和的な社会”を宣伝する1つの手段である、というのが私の主張だ。中国では、あなたは何にもまして社会的に安定しなければならないし、協和的な社会の基本は協和的な家族であると、最高幹部によって宣伝されている。家族と結婚に関する公式発言を見ると、彼らはよく協和的な家族と言っている。あなたはどうやって協和的な家族を手にするのだろうか?そう、結婚しなければならないのだ。“

    ああ、それが難しいところなのだ。

    もしあなたが運命の人だったなら

    中国で最近大ヒットしているのが、Jiangsuテレビ局によるFei Cheng Wu Raoのデート番組だ。文字通り“真剣じゃないなら、邪魔しないで”と訳され、“If You Are the One(もしあなたが運命の人だったなら)”という英語名で通っているこの番組は、イギリスのTake Me Outと似ている。この番組について詳しく知りたいのなら、Kristin GrahamがMinyanvilleでこのオーディションのプロセスについて非常に貴重な英語での解釈を提示している。彼女が実際の番組に出たようには見えないが…。

    TVは、優れたエンターテイメント―特に他の人が苦境に立ってもじもじするのを見ること―を生み出すが、実際に番組に出ることができる人は一握りであるため、中国国民は自分の運命を変えるために、それに相当するもの、つまりはインターネットに目を向けた。

    良い運命

    Fincherはオンラインデーティングに直接注目していたわけではなかったが、この件は彼女の調査中に定期的に持ち上がっていた:

    “私がインタビューをした女性のかなり多くが、‘売れ残りの女’になることを恐れて、結婚を切望して、[オンラインデーティング]を指摘した”、と彼女は言った。

    良い運命という意味を持つJiayuanは、中国でオンラインデーティングサイトのトップに位置付けられている。興味深いことに、その創設者であり共同CEOのGong Haiyanは、初期の中国のデーティングサイトに偽のプロフィールを書いたというネガティブな経験をし、修士号の勉強しながら2003年にJiayuanをスタートした。少なくとも彼女にとって、その製品は役立った―Gongは、Jiayuanで夫と出会ったのだ。Gongについて詳しいことは、Evan OsnosがThe New Yorkerで彼女の紹介をしているので読むと面白い。

    去年の相次ぐ中国のテック企業のIPOの一部として、JiayuanはNew York Stock Exchange(DATE)にリストされ、1億ドル近くの資金調達をしたと報告された。去年5月には初期価格10.70ドルで市場に出ており、その株は特に良かったわけではなかった。それは去年夏に上がったり下がったりして、今年始めに3.70ドルで底をついた。それ以降、これを書いている時点では約6ドルまで戻った。

    一部の株のいざこざは現在の経済状態のせいである可能性が高いが、その運命は、Jiayuanが関与した注目の刑事事件と訴訟によって改善しなかった。中国中央テレビ局は、去年7月に1人の男性がこのサイト上で会った女性に対して詐欺行為をしたことで懲役2年半を言い渡されたと報道した

    しかし、この会社は今も利益を上げている。その第二四半期では、収益9900万RMB(1586万ドル)および営業利益1850万RMB(296万ドル)をもたらした。そして、6月30日時点で6770万人の登録ユーザーを誇る。

    見知らぬ人々との出会い

    しかし、オンラインデーティングは、過去10年のものだ。次は、近くにいる新しい人と出会うのを手助けするiPhoneとAndroid用の人気のソーシャルネットワーキングアプリ、Momoについて書こう。今は、ソーシャルで、ローカルで、モバイルな世界だ。そしてそれは、Momoの世界が勝つことを意味する。

    Momoは、中国語の“見知らぬ人”が由来の名前だ。去年8月のローンチ後、このアプリは1年そこらで1600万人以上のユーザーを集めた。1周年に1000万を達成したということは、たったの2か月でさらに600万人を獲得したということを意味する。

    The Next Webは、海外プロジェクトを率いるMomoのVP、Zhang Yingと、このスタートアップの経営責任者であるWang Liと直接話をして、この会社の成功について詳しいことを聞いた。中国の文化的背景がMomoがけん引力を得るのを手助けした、とWangは言った。

    彼がより直接的であると見なしているアメリカ人と比べて、“中国人は簡単ではない。彼らはウェブサイトを介してコミュニケーションを取ることや、文章を介してコミュニケーションを取ることを好む”と、彼は言った。

    Zhangは、中国の都会に住む人達は近くに住む人のことを知らないことが多いのを理由に、このアプリの必要性を強調した。

    “新しいテクノロジーを使って、私たちは自分の隣人を再発見することができる。中国において、隣人のコンセプトは、現在のコミュニティではある意味失われている。このアプリを使って、私たちは新しいコミュニケーションチャンネルを築くことができるのだ”、と彼女は言った。

    Momoは、若者の間で簡単な性行為を手助けするという悪評を得たが、Zhangは、このアプリ自体は“人をもてあそぶための機能を提供していない”し、根本的にはとても基本的なコミュニケーションサービスであるということをすぐに指摘した。

    それに、このアプリのユーザーの間では真剣なお付き合いも発展している。この会社は、少なくとも30組のカップルがMomoで出会った後に結婚したことを聞いている。それは多くはないように思われるかもしれないが、このアプリはまだ1年と少ししか経っていないため、一般的に見るとそれらはかなり早い関係である。

    また、Zhangは、多くのユーザープロフィールには現在の職業や学歴などの詳細情報が含まれているため、Momoを使って求職者を探す求人担当者もいる、と言った。

    私は、TencentのWeChatがMomoのライバルなのかどうか尋ねた。このメッセージアプリは見知らぬ人と会うための独自の機能を持っているためだ。しかし、Wangは、この二つは異なるレベルで機能し、Tencentははるかに大きいのだと言った。Jiayuanに関しては、Zhangは、このサイトは真剣な関係により焦点を合わせていて、Momoよりも年齢層の高い人達を対象としている、と言った。

    では、Momoのユーザーはどれくらい若いのだろうか?平均年齢はおよそ25歳で、このアプリは学生に人気がある。面白いことに、このサービスの男女比は2対1で、業界平均よりも良いと彼らは言った。このサービスが、Andoroidは男性に傾いているが、iPhoneでログインする女性のパーセンテージがより高いということも特筆するに値する。

    一方で、Momoはおよそ70人の従業員を抱えており、そのユーザーと同じように、彼らもかなり若い。労働者の平均年齢は24~25歳であると、二人のエグゼクティブは言った。

    今後のことを見ると、この会社は、特定の建物や複合施設内にいる映画ファンのようなグループにユーザーが自ら参加することを可能にする新しいグル―プ特性の採用を促進させることに取り組んでいる。

    私は、Momoユーザーが結婚したり真剣な付き合いを始めたらこのサービスを使うのを止めるのかどうか興味があったが、Wangは、ユーザーは時と共に変化するソーシャルニーズとしてこのサービスを採用するだろうと期待している。例えば、家族が近所に自分達と同じ年頃の子どもがいる他の家族を見つけるのにMomoを使うことができるかもしれない。

    もちろん、自分のパートナーがこのアプリを使い続ければ、嫉妬する男性や女性がいるのは自然なことだが、Momoのスタッフはそれを個人的な問題と謳い、自分達はソーシャルネットワーキングサービスアプリを作っているだけで、それをどのように使用するのかはユーザーに決めさせているのだと言った。

    Momoには海外志向があり、もうすぐ英語版がリリースされる予定だ。最近彼らのオフィスを訪ねた時に見たところでは、それは現在のアプリの必要最低限のものだけを装備したバージョンのように見えるが、Facebookのインテグレーションには興味をそそられた。Facebookは中国ではブロックされており、それは今後もそのままである可能性が高いため、10億人のユーザーネットワークとのインテグレーションは、海外進出をはっきりと意味している。

    中国のこのような会社によくあることだが、Momoはまだ収益化に焦点を合わせていない。その代わりに、次第に収益をもたらすという理解と共に継続したユーザー成長に注意を払い続けている。

    しばらくの間は継続するのに十分なお金を持っているといいのだが。今年始め、伝えられるところによれば、Eコマース大手のAlibabaが投資家の1人としてサインしたという話と共に、MomoがシリーズBファンディングで4000万ドルを調達したという噂があった。私がそれについて尋ねた時、どちらのエグゼクティブも詳細について認めなかったが、この会社が1億ドルで評価されたことは明かした。

    私の初めての体験

    私は数日前にMomoに登録し、これを書きながら検証した。私が結婚していることを考えれば、面目を失わずにこのアプリを携帯に持つことができる唯一の方法は、調査の下であるということだ。この記事に取り組むために椅子に座っていた時に、私はこのアプリから初めてのお知らせ音を受け取った。近所にいる自称26歳の女性ユーザーがチャットをしたがっていたのだ。

    私たちは少しささいなやり取りをし、その後、私は自分がMomoについて書いているのだと述べ、いくつか質問をしたいと言った。どれ位このアプリを使っているのかと尋ねると、彼女はベータ版の頃からメンバーで、たぶんユーザーの“第一陣”だと答えた。

    このアプリを使う理由を尋ねると、彼女は、モバイルアプリ開発業界での自分の仕事が新しいアプリの最新動向を把握させるのだと言った。さらに、このサービスを“ユーザー心理”を研究するために使用するのだと付け加えた。そして、彼女は私にミルクティーをおごると言った。

    私は、Momoでの1つの偶然な出会いが平均的なユーザーを示すということには懐疑的だが、それは、人々がこのサービスでチャットを始めることができる気楽さを間違いなく強調している。

    アンダーグラウンドなゲイコミュニティ

    中国政府はいわゆる“協和的な”家族を強く求めているにもかかわらず、ソーシャルメディアはその機関の祝福を受けないかもしれないカップルに機会を開いてきた。ゲイとレズビアンのコミュニティはこの国では主としてアンダーグラウンドであるが、そのメンバーの多くが繋がりのためにSina Weiboマイクロブロギングサービスを始めているという証拠がある。ゲイやレズビアンコミュニティのメンバーの中には、中国におけるゲイであることに対する根強いタブーが理由で、2つ以上のアカウントを作る人もよくいると、Fincherは言った。

    “Weiboは中国のゲイコミュニティに大きく寄与してきた”と、彼女はTNWに教えてくれた。

    Sina Weiboは厳しく規制され検閲されているが、個々の投稿は気付かれないように振る舞っていることが多い。この夏にSina Webio上で婚約を発表して話題となった一組のゲイカップルが、今月初めに自分たちの結婚式への公開招待状をこのサービス上に送信したと、Bloombergが報告している。地方自治体からの圧力が、彼らに元々の会場を断念することを余儀なくさせ、最終的にこの二人は人前で式をすることになったのだ。その後、その動画が国内のソーシャルネットワークに出回った。

    公式見解では今でもゲイの結婚を禁止しているものの、政府は少なくともこの1つのケースを大目に見る意思を表している。この結婚式は、それを中国での“高まる寛容さ”として説明した国有のChina Radio Internationalからの英語コメントにおいて賛同を引き起こしたのだ。

    画像クレジット: STR / AFP / GettyImages; FREDERIC J. BROWN/AFP/Getty Images, OR忠少 / Sina Weibo


    この記事は、The Next Webに掲載された「One in a billion: How technology is transforming dating in China」を翻訳した内容です。

    以前、上海に行った時に、公園で何十人という年配の親御さんたちが息子のお見合い・結婚相手を探してお互いに紹介しあっている姿を見て衝撃を受けた私ですが、時代は大分進歩しているようですね(あの光景は光景でまた味わいがありますが・・・)。出会いサイトというとどことなく怪しい響きも漂う日本ですが(実際、やらせ中心の出会えない出会いサイトも多いようですし)、中国では真面目に結婚相手を探す目的で使う人が大半なのでしょうか。後半でてきたMomoはロケーションを活用した日本でイマイチ流行らない今風なサービスですが、1年で1000万人のユーザーがいるのは流石、規模間では圧倒的な中国。同性愛のコミュニケーションにネットが使われているというのも、かつての日本以上にゲイがタブーな中国だけに納得ですが、ネットをきっかけに同性愛に対する寛容が深まればいいのですけど。

    しかし他にもデート番組のリアリティショーが大人気なんて、日本に住んでいるとわからない中国の意外な(?)一面がわかったりして面白い記事でした。最近は、尖閣問題など衝突が激しい日中関係ですが、実際行ってみると全く普通に楽しく過ごせましたし、若者はどこの国の若者も皆同じだなぁ、と思いましたし、大抵の人はちょっと知り合いになると優しくしてくれますし、まぁ、日本の完璧なサービスを期待する人には無理でしょうけど(そんな国は他にないですけど)経済的にも文化的にも関係が改善されることを密かに願う私でした。 — SEO Japan [G+]

    データドリブンな未来のSEOを実践するための11の指標

    パンダ・ペンギンアップデートに代表されるGoogleの進化とソーシャルメディアの普及に伴うユーザーの変化のダブルパンチで、SEOもこれまでのもう一段階、いや二段階位の進化を求められています。SEOにもコンテンツマーケティングを活用すべきとの話もありますが(コンテンツマーケティングに注力してSEOはそっちに取り込んでいくべき、でも別にいいです)、今回は最近IT業界でバズワード化しているビッグデータのSEO、ならびに検索マーケティングに活用する可能性について考えた記事を。 — SEO Japan

    マーケティング業界に参入するには、今が最高のタイミングであり、スリルを味わえる。顧客のデータを集める、新しいデータ主導型のアプローチとインフラは、マーケティングの戦局を大幅に変えており、データがもたらす新たな見解を基に行動を起こすことが出来る人達にとって、大きなチャンスが到来している – マーク・ジェフリー ケイログ経営大学院

    ジェフリー氏の指摘は正しいと私は思う – マーケティング業界に参入するには、今が最高のタイミングであり、スリルを味わうことが出来る。

    現在、マーケティングのパフォーマンスを計測するコストは低く抑えることが可能であり、また、容易に計測することが出来るため、マーケティングの機会を見つけ、つかみ取るべきである。適切なデータを集めて、分析することが出来れば、より秀でた決断を下し、成功の確率を高められるだろう。

    グーグルが、強引な手法を使ってシステムの操作を難しくしているため、次世代のマーケティングは、顧客維持、チャーン、収益性、顧客生涯価値等の従来のマーケティングの計測基準と緊密に統合させるべきである。ビジターの獲得に高額なコストがかかる場合、当該のビジターが、獲得する価値があるビジターである点、そして、ビジターのポストクリックを引き込めば引き込むほど、グーグルに対して、より適切なサイトであるように見える点を確認しなければならない。

    それでは、測定し、行動を起こす上で重要なメトリクスを幾つか見ていく。

    しかし、その前に….

    データドリブンの現状

    たとえ一部の検索マーケッターが異なるアプローチを選んでいたとしても、全ての検索マーケッターが、データドリブン(註:データ志向・データ重視的意味ですが、ニュアンスを無くさないよう本記事ではデータドリブンで通します)の考え方を把握しておくべき理由はもう一つある。

    それは、グーグルがデータを基に動く企業だからだ。

    グーグルの次の一手を読むには、グーグルのように考える必要がある。
    グーグルの従業員は、- データ – を考慮し、- データ – に基づいて行動を取る。

    `

    グーグルの元デザイナー、ダグラス・バウマン氏は、ビジュアルデザインの決定において、直観よりもデータにあまりにも頼り過ぎていると感じたため、グーグルを去った。

    グーグルのチームは、2本の青い線のどちらが良いのか決めることが出来ない。そのため、2種類の青の間の41の色調を試し、どの青のパフォーマンスが高いのか確認する。最近は、ボーダーの幅は3ピクセルがいいのか、4ピクセルがいいのか、あるいは、5ピクセルがいいのかで意見が割れ、また、自分の主張の正しさを証明しろと言われた。これでは仕事にならない。このような些細なデザインの決定について議論することに嫌気が差した。もっと刺激的なデザインの問題がこの世の中にはあるはずだ。

    データを基に行動を取るのであれ、直観に頼るのであれ、データドリブンの考え方、そして、その考え方がもたらす会社のカルチャーを関連付けることが出来るなら、グーグルをより深く理解することが出来るようになる。検索エンジンのユーザーの満足度は、グーグルのレーダーにハッキリ現れ、グーグルは時間の経過とともにさらに改善し、さらに精度を増していく。

    パンダアップデートは、ユーザーエンゲージメントの問題を重要視していた。ユーザーを引き込むことが出来ないサイトが、上位にランク付けされる確率は低い。

    インターネットマーケッターのジム・ボイキン氏は、グーグルは「ロングクリック」に興味を持っていると指摘している:

    最も基本的なレベルにおいて、グーグルはユーザーの満足度を把握することが出来る。トルストイの言葉を借りるなら、「幸せなユーザーは同じ反応を示す」と言うことだ。ユーザーの幸福感を最も顕著に示すのが、「ロングクリック」である。これはユーザーが検索結果に向かい、理想的には上位の結果をクリックし、戻ってこないケースである。つまり、グーグルはクエリを全うしたことになる。一方、不満を持つユーザーは異なる反応を示す。最も分かりやすいのは、「ショートクリック」であり、リンクに従ったものの、すぐに検索をやり直す行動である。「ユーザーが何かを入力して、すぐにクエリを変更する場合、満足することが出来なかったことを意味する。結果の次のページに進んだ場合も、不満の表れである。グーグルのサービスに対するユーザーの不満を意味する、このような兆候を活用して、調査を行うことで、検索を改善することが出来る。」と(アミット)パテル氏は指摘している。

    ブランドに関しては、知名度が高ければ高いほど、トラフィックの一部が事前に認められるようになる。ブランドアウェアネスは、直帰率を下げ、その結果、エンゲージメントのシグナルは改善される

    あらゆるサイトが、意図的なブランド関連のトラフィック、そして、一般的な検索のトラフィックを得る。サイトが多くのブランド関連の検索を得ている場合、このタイプの検索は前向きなエンゲージメントの目安となり、サイト全体を押し上げる効果がある。次の表はあくまでも概念を表したものだが、要点を理解する上で役に立つはずだ。ブランドトラフィックが増えるに従い、総合的なエンゲージメントのレベルは上がっていく。

    サイトおよび企業のメトリクスが、ビジターの満足度において良好なら – つまり、ビジターが製品を買う/記事を読んでいる/友達に薦めている – グーグルが、関連性のシグナルを高く評価している可能性は高い。ユーザーはサイトに到達し、戻るをクリックしているのではない。サイトに没頭し、時間を割き、サイトについて語り、そして、再びサイトを訪問している。

    サイトへの繰り返しの訪問、とりわけ、グーグルにログインしたクレジットカードを登録しているユーザーの訪問もまた、ユーザーが製品を気に入り、求め、そして、高く評価しているシグナルとして、グーグルは注目している。

    パンダアップデート以降、SEOでは、ビジターのポストクリックの行動が最も重要視されるようになった。ビジターの満足度を最適化するためには、ポストクリックの行動を計測し、オファーを調整しなければならない。パンダアップデート以降の環境下で、私がうまくいくことに気づいたモデルがデータドリブンのアプローチであり、このアプローチはPPCで主に利用されている。現在もリンクを構築し、有益なページを配信する必要はあるものの、ビジターがサイトにアクセスした後の行動に焦点を絞る必要がある。そのため、私達は行動のデータを集めて、分析し、配信戦略に反映させるようにしている。ビジターが求めるものを確実に提供するためだ。

    データドリブンマーケティングとは?

    データドリブンマーケティングとは、文字通りデータを集めて、分析を行い、マーケティング戦略に明晰な見解をもたらす取り組みである。

    ビジターにとってどれだけ適切なのかを計測する手段であり、適切であればあるほど、エンゲージメントのメトリクスは上向きになる。過去のビジターの行動を基にサイトを常に調整し、さらに適切なサイトに変えていくことが出来る。

    そうすれば、誰でも成功することが出来る。

    データドリブンマーケティングは、3つの段階を経て行われる。ビジターの行動を計測し、分析するフレームワークを設定し、ビジターのデータを使って仮定をテストし、そして、コンテンツ、チャンネル、および、オファーを最適化し、最大限の見返りを得る。このプロセスは、PPCで多用されている。

    ウェブが登場する以前は、このタイプのデータを得るには多額の投資が必要であった。大企業は、調査の実施、フォーカスグループの決定、そして、フィールドワークの実行をマーケットの市場調査員に任せていた。

    最近では、消費者からデータを集め、キャンペーンを調整する取り組みは、分析ソフトを起動させ、行動を観察するプロセスを作って、結果を基にアプローチを修正するだけで済む。貴重なデータの分析およびマーケティングが、少ない予算で実施することが出来るようになったのだ。

    にも関わらず、多くの企業がデータドリブンマーケティングをいまだに実施していない。

    また、実際に実施ている企業の多くは、適切なデータを計測しているとは言い難い。適切なデータを獲得し、分析することで、競合者の大半よりも優位な状況に身を置くことが出来る。

    マーク・ジェフリー氏は著書「データドリブンマーケティング」の中で、フォーチュン 500でパフォーマンスが低い企業は、平均的で予算の4%をマーケティングに割り当て、一方、パフォーマンスの高い企業は、平均で20%以上をマーケティングに割り当てていると指摘している。パフォーマンスの低い企業は、需要の生成 – セールス、クーポン、イベント – 等に力を入れ、一方のパフォーマンスの優れた企業は、ブランドおよびマーケティングのインフラに焦点を絞っている。インフラには、マーケティングのデータを手に入れ、分析する上で必要なプロセスとソフトウェアが含まれる。

    そのため、より大きな成功を収めている会社は、パフォーマンスの低調な企業よりも、ツールとプロセスに資金を投じているのだ。

    中小企業に関しては、必要なツールの多くは既に揃っている。適切なデータの取得および分析においては、プロセス、そして、適切な質問を尋ねる取り組みが鍵を握る。

    適切な問いとは?

    ビジターの満足度を計測し、最適化する上で役に立つ一連のメトリクスが必要である。

    ジェフリー氏は、マーケッターの15のデータ分析の領域を特定している。この領域の一部は、検索マーケティングに直接関係しているが、関係していない領域もある。しかし、関係がなくても、少なくとも認識しておく価値はあるだろう。なぜなら、従来のマーケティングマネージャーは、このタイプのメトリクスを利用しているため、検索マーケティングと従来のマーケティングが交差する場所について考える上でインスピレーションを得られるかのもしれないからだ。データドリブンマーケティングを短期で集中的に学び、マーケティング担当者の考えを深く理解したいなら、データドリブンマーケティングを読むことを薦める。

    • ブランドアウェアネス
    • テストドライブ
    • チャーン
    • 顧客満足度
    • テイク率(興味を示したものの、実際には行動を起こさなかったビジターの割合)
    • 収益
    • 正味現在価値
    • 内部収益率
    • 資本回収
    • 顧客の生涯価値
    • コスト・パー・クリック
    • トランザクションコンバージョン率
    • 広告利益
    • 直帰率
    • 口コミ(ソーシャルメディアの接触範囲)

    このリストを再定義し、ビジターのエンゲージメントおよび満足度に関して、サイトおよびオファーを最適化する取り組みにおいて、現実的に利用することが可能な一部のメトリクスに絞って、話を進めていく。この取り組みを実行に移すことで、おまけとして、グーグルが求めており、上位にランクインする際に役立つ、適切な関連性(相応しさ)のシグナルも得られる。因みに、メトリクスの大半は、PPCをベースとしている。

    まずは、…ダッシュボードが必要である。ダッシュボードとは、一目で、時間の経過とともに計測された進捗状況を見ることが出来る場所を指す。第三者のツールから選ぶことも、あるいは、自分で作ることも出来るが、重要なのは、ダッシュボードを手に入れ、利用することである。ビジターのエンゲージメントに関して、現状、そして、今後の方向性を計測する手段が必要である。

    1. トラフィック Vs リード

    トラフィックは、ディスプレイおよびブランディングにおいては、有効である。サイトが、サイトのビューの数に応じて収益を上げている場合、トラフィックを計測することになる。

    その他のサイトにおいては、トラフィックとリードを組み合わせることで、重要な情報を得ることが出来る。トラフィックが増加しているものの、リード – もしくは理想的な行動の測定値(ここでは総称してリードと呼ぶ)が変化していないなら、そのトラフィックは価値があると言えるだろうか?リードが完了した数を記録すると、トラフィックの価値を把握することが出来る。トラフィックが高いものの、エンゲージメントが低いなら、ビジターは戻るをクリックしている。これはグーグルにとって望ましいシグナルとは言えない。

    また、このデータは、オファーおよびコピーの調整とテストのベースとなる。エンゲージメントは、コピー/オファーを調整した後、増加/減少しただろうか?

    2. 検索チャンネル Vs その他のチャンネル

    検索トラフィックは、例えば、ソーシャルメディアのトラフィックよりも、より多くのリードをもたらしているだろうか?その他のチャンネルよりも多くのリードを与えているだろうか?多くのリードをもたらしているなら、その他のチャンネルよりも検索マーケティングへの予算を増やす正当な理由になる。

    比較/対比することが出来るように、マーケティングチャンネルを分離しよう。

    3. チャンネルの成長

    SEMのチャンネルは成長しているだろうか、変わっていないだろうか、それとも、その他のチャンネルと比べ、衰退しているだろうか?

    ターゲットおよび段階的な目標を定めるべきである。コピーとオファーを調節し、成果を計測するプロセスを作ろう。求める行動へのコンバージョンが高くなればなるほど、関連性のシグナルも高まる可能性があり、より多くの見返りを得られるようになるだろう。

    このメトリクスをさらに細かく設定することも出来る。特定のページが、キーワードのクリックの結果として、他のページよりも多くのリードを生成しているなら、チャンネル全体のパフォーマンスを改善するため、どのキーワードの領域を拡大し、活用すればいいのか分かる。ビジターがページからページへとスキップしているかどうかを区別するのは難しいが、サイトのパフォーマンスに貢献しているエントリのページおよびキーワードの目安を得る効果はある。

    4. 有料 Vs 自然

    検索キャンペーンがPPCとSEOの双方を用いているなら、2つのソースを分ける必要がある。SEOがより多くのリードをもたらしているなら、ブログの投稿、記事、リンク戦略等への投資を増やす方針を正当化することが出来る。

    PPCの方が多くのリードを獲得しているなら、PPCのトラフィックに投じる資金を増やし、オファーとランディングページを最適化し、A/Bテストを実施した方が無難である。当然だが、ここで得られた情報をSEOに反映させることが可能である。PPCでコンテンツがうまくいっているなら、少なくとも、エンゲージメントに関しては、SEOでもうまくいく。

    5. コール・トゥ・アクション

    どうすれば、コール・トゥ・アクションが効果を上げているかどうかを把握することが出来るのだろうか?コール・トゥ・アクションの文言を変えるべきだろうか?どのコール・トゥ・アクションが、最も望ましい成果を上げるのだろうか?どの位置が良いのだろうか?リンクの色は結果に影響を与えるだろうか?

    このタイプのテストはPPCでは浸透しているが、SEOではあまり行われていない。SEOのページがこのような方針で最適化されているなら、エンゲージメントのレベルを高めつつ、クリックバックを減らすことが出来るだろう。

    6. 再訪

    ビジター全員が初めてサイトを訪問し、二度と戻って来てくれないなら、関連性のシグナルは低い。

    だからと言って、サイトが妥当であるとグーグルに見なしてもらうために、必ずしも全てのサイトが多くのリターンビジターを必要としているわけではない – 単発の販売サイトはリターンビジターが少なく、ブログは多い。しかし、当該のサイトが、リターンビジターを得ているサイトのグループに属している場合、比較されてしまう可能性がある。

    リターンビジターと初めてのビジターを計測しよう。とりわけ競合者のリターンビジターの比率が高いと思われる場合、ビジターに戻って来てもらえる方法を考えるべきである。

    7. コスト・パー・クリック/トランザクションコンバージョン率/広告利益

    PPCのマーケッターはこの手のメトリクスには慣れている。クリックごとに料金を支払い(CPC)、ビジターが理想の行動にコンバートすることを祈る。この測定基準とトランザクションコンバージョン率(TCR)および広告利益(Return on Ado Dollars Spent:ROA)とを組み合わせることで、キーワードマーケティングの効果を把握することが可能になる。TCR = トランザクションコンバージョン率とは、ウェブサイトにクリックしてアクセスした後、購入した顧客の確率であり、ROAとは支払った広告投資に対する利益を意味する。

    この3つの測定基準は、とりわけSEOへの投資がその他のチャンネルに関連している場合、SEOにとっても、貴重な情報を得る上で役に立つ。コスト・パー・クリックに関しては、キーワードの価値を実証したいなら、アドワーズの相場を用いて、自然のキーワードに割り当てることを薦める。遥かに低いクリック単価でビジターを獲得しているなら、SEOのチャンネルは効果的である。SEOにおけるコスト・パー・クリックは、また、クリック数で分割されたSEOキャンペーンのコストの総額とも言える。

    8. 直帰率

    パンダ以降、直帰率は、重要な測定領域になると推測する人達が多い。パンダに関係なく、明らかに直帰率を低く抑えておきたいところだ。

    上位にランク付けされているものの、直帰率が高い場合、ページのコンテンツが適切ではない可能性がある。アルゴリズムが見る限り、適切なのかもしれないが、ビジターの意図とは一致していないと思われる。このようなページは、時間の経過とともにランキングを徐々に下げる可能性があり、ビジネスにとってプラスに働くことはない。

    9. 口コミ(ソーシャルメディアの接触範囲/ブランド)

    他の人達の話題に上がっているだろうか?会社名を繰り返し取り上げてもらっているだろうか?頻繁に話題にしてもらっているだろうか?企業名をベースに大勢の人にグーグルで検索してもらうことが出来れば、そのワードを“自分のもの”にすることが出来る。すると、グーグルは当該のサイトを結果で返さなければならなくなる。さもなければ、ユーザーから不十分と見なされてしまうためだ。

    以前、口コミを計測する取り組みは難しかったが、最近は、ソーシャルメディア、そして、様々な情報収集ツールのおかげで、遥かに容易に計測することが可能になった。アーロン・ウォールは、SEOにおけるブランドの影響について多くの記事を投稿しているので、この分野に明るくないなら、ブランドの台頭ビッグブランド、そして、パンダを考慮した潜在的なブランドシグナルに目を通しておくことを薦める。

    10. 収益

    収益が全てである。

    収益にプラスの影響を与える点を証明することが出来れば、その検索マーケッターは、慰留され、予算を増額してもらえる可能性は高くなる。これは、ビジネスの収益が増えれば、ビジターが満足している確率が高くなる点を除いて、パンダの最適化とは、直接関係があるわけではない。

    利益 = 収入 – 経費。検索マーケティングキャンペーンは、経費よりも多くの収入を得ているだろうか?どのようにこの点を計測し、証明することが出来るのだろうか?検索マーケティングキャンペーンが焦点を絞っているのは、収益性の高い製品だろうか、それとも、低い製品だろうか?どの製品が会社にとって最も利益をもたらすのか理解しているだろうか?顧客は製品にどのような価値を見出しているのだろうか?

    このような領域をまとめて計測する手段はない。そのため、測定基準を考慮し、測定する方法を考案し、ダッシュボードに加えていく必要がある。

    11. 顧客の生涯価値

    重要度の高い顧客もいれば、低い顧客もいる。一部の顧客は、利益につながらない製品やサービスを購入し、二度と戻ってこない。その一方で、最も収益性の高い製品やサービスを買い、何度も何度も戻って来る顧客もいる。

    その検索キャンペーンがサイトに迎えているのは前者のタイプだろうか、それとも後者のタイプだろうか?顧客の生涯価値を計算するのは困難であり、検索マーケッターがアクセスすることが出来ない社内のシステムが必要になる可能性がある。しかし、既に会社がこの情報を得ているなら、検索マーケティングキャンペーンのコストの妥当性を検証し、最も見返りの多いキーワードの領域にキャンペーンを絞る上で役に立つ。

    一部のメトリクスは、ランキングとは関係なく、マーケティングの価値に着目している。しかし、従来のマーケティングの測定対象、そして、検索マーケティングの測定対象の説明には、共通する点が幾つかある。今回紹介したメトリクスは、利用可能な多くのメトリクスの一部に過ぎない。そこで、皆さんが利用している他のメトリクス、そして、その利用方法を、是非、教えてもらいたい。

    ビジターの経験を考慮した最適化

    上述した測定基準をテストし、コンテンツおよびオファーを分析 & 最適化すると、収益が増えるだけでなく、ビジターに対する“相応しさ”に関して、ビジターが取るクリック後の行動のおかげで、グーグルの目に、好ましく映るだろう。

    この取り組みを適切に行っていれば、ビジターはサイトに没頭する。戻るボタンをクリックするのではなく、サイト上のリンクをクリックし、その他のページに目を通し、フォームに記入し、ページをブックマークし、ソーシャルメディアで他の人達に伝えてくれるだろう。これは全てエンゲージメントのシグナリであり、エンゲージメントのレベルが高ければ高いほど、通常は、より相応しいページだと考えられる。

    これは、たとえ検索チャンネルにこだわり、SEOを前面に押し出していたとしても、SEO主導のマーケティングのアプローチよりも深い領域に達する(SEO主体のアプローチは、最近までは確かに有効であった)。データドリブンのマーケティングでは、新しいユーザーおよび初めての訪問だけでなく、リターニングビジターおよびその後のエンゲージメントのレベルを重要視している。検索エンジン経由のビジターは、初めてのクリックおよび閲覧を遥かに超える価値を持っている。

    データドリブンのコンテンツおよびオファーの最適化は、今後のSEOのあるべき姿と言えるだろう。


    この記事は、SEO Bookに掲載された「Post Panda: Data Driven Search Marketing」を翻訳した内容です。


    しかしこの記事を読んでいると、ますますSEOの範疇がわからなくなってきますね 汗 Googleがクリック後のユーザー行動をある程度監視しており検索結果にも影響を与えているであろうことは以前からいわれていましたが(どれ位はともかく)、これこそ正にビッグデータの本格活用。ウェブマスターとしては少なくとも自身のサイトのユーザー行動をきちんと分析して、それをサイト改善・ユーザー行動のさらなる喚起に活かしていくことがウェブサイト成功の王道でもあり、そしてSEOの成功にもつながるようです。

    これはこれで真実と思いますが、しかしこういう記事を読んでいると私も意見しておいてなんですが、最近色々いわれている***マーケティングとかどうでもいいというか全部まとめてもう一回ウェブマーケティング一言でリセットしなおしても良いんじゃないかという気もしてくる私でした。なんて、最近はオフラインマーケとかも増えているので面倒ですが。。。ま、言葉の定義考える暇があれば戦略立案と実行、後は改善サイクルの繰り返しに時間をかけたい私です。 — SEO Japan [G+]

    真のソーシャルメディア戦略を持つ企業が進む6段階

    久しぶりのブライアン・ソリスから今回は企業のソーシャルメディア戦略を6段階にわけて考えた記事を。新しい季節の4月に、企業のソーシャルメディア活用を考えるにはとっても参考になる記事です。 — SEO Japan

    ビジネスの世界では、ソーシャルメディアは、eメールのように扱われることが多い。あらゆる会社がソーシャルメディアを導入している。弊社、アルティメーターグループが、2012年の後半に700名のエグゼクティブとソーシャルメディア戦略の担当者に行った調査では、参加者全員が程度の違いはあれど、ソーシャルメディア戦略を利用していると答えていた。しかし、eメールとは異なり、フェイスブックやツイッター等を介して、効果的にコミュニケーションを取る方法をマスターとしているとは言い難い。

    ここ数年の間、企業は、ソーシャルメディア戦略をマーケティング、サービス、そして、その他の関連する取り組みに採用するペースを早めてきている。しかし、ソーシャルメディアの採用、そして、顧客と従業員の関係、および、収益への影響の理解は、必ずしも比例しているわけではない。 ソーシャルメディア戦略と企業の価値感の間には溝があるため、大勢のエグゼクティブは、総合的なアプローチ、そして、そのアプローチを支えるために構築したインフラについて見直しを迫られている。この内省的なプロセスは、日頃のソーシャルメディア戦略を、より深いソーシャルビジネス戦略に変えるモチベーションを企業に与えつつある。

    シャーリーン・リーと私は、昨年、時間を割いて、企業がソーシャルメディアにアプローチする仕組み、計画、プロセス、そして、成果が時間の経過とともに成熟する経緯を徹底的に調査した。その結果、興味深い傾向が浮かび上がった。この結果は、新たにリリースしたレポート、「ソーシャルビジネスの進化 – ソーシャルメディアの転換の6つの段階」の中で取り上げている。

    調査結果は、控えめに言っても、衝撃的であった。ソーシャルメディアプログラムおよびキャンペーンを実行する企業、そして、ソーシャルビジネス戦略に具体的に投資する企業との間に大きなギャップが見られた。アルティメーターは、ソーシャルビジネスを、ソーシャルメディアとソーシャルな手法を会社に徹底的に統合して、事業のインパクトをもたらす取り組みと定義した。

    裂け目の片方には、何も意図せず、または、成果を目標に結びつけることなく、積極的にソーシャルメディアに投資する企業(部門)が存在する。もう一方の側には、ソーシャルメディアとソーシャルな手法を企業全体に徹底的に統合し、目に見える事業のインパクトをもたらすことに成功している企業がいる。

    事実、ソーシャル戦略が事業の成果に結びついていると感じると答えた企業は34%であり、企業の部門が共通するビジョンの下、協力する体制が整った、総合的なアプローチを行っていると答えた企業は28%だけであった。また、来年以降を見越した計画を策定していると自信を持って答えたのは12%のみであった。しかし、最も衝撃的だったのは、エグゼクティブが、「会社のソーシャル戦略に関して、詳しく知らされている、関与している、そして、協調している」企業の割合が、調査に参加した企業の5割だけであった点だ。

    しかし、望みがないわけではない。シャーリーンと私は、1)組織の戦略上の目標と明確に一致しているかどうか 2)組織的な協調および当該の戦略の実施を支えるサポートがあるかどうかが、ソーシャルビジネス戦略を成功に導くための重要な基準である点に気づいた。そして、大半の企業は、成熟する上で、6つの注目すべき段階を進む(または、既に進んでいる)ことを見抜いた。

    以下に6つの段階を挙げていく:

    段階 1: 計画 – “情報収集”

    1つ目の段階の目標は、戦略の進展、組織的な協力体制、リソースの推進、そして、戦略の実行の強固な土台がある点を確認することだ。この段階では、1.顧客の声に耳を傾け、ソーシャルメディアでの行動に関する情報を学ぶ、2.実験プロジェクトを用いて、ソーシャルメディアの取り組みの優先順位を決める、そして、3.評価を行い、内部の準備の状態を評価する等の取り組みが重要な鍵を握る。

    段階 2: プレゼンス – “主張する”

    主張を行う行為は、計画からアクションへの自然な進化を表している。ソーシャル戦略を実施していくにつれ、経験によって、ソーシャルメディアでの組織的な、情報に基づくプレゼンスが確立されていく。この段階では、1.ソーシャルメディアのコンテンツを活用して、既存のマーケティングの取り組みを拡大する、2.情報を提供して、取引後の課題を支える、3.部門の目的、または、役割の目的に測定基準を合わせる等の取り組みが重要である。

    段階 3: 交流 – “会話が関係を深める”

    この段階に進むと、企業は、ソーシャルメディアは「あったらいいね」ではなく、関係構築において欠かせない要素だと考えるようになる。この段階では、1.会話に参加して、コミュニティを構築する、2.交流および影響力を使って、購入までに要する時間を効率良く短縮する、3.消費者同士の交流および直接的な交流を介して、サポートを提供する、4.リスク管理およびトレーニングのルールを確立して、発想を変える、5.エンタープライズ用のソーシャルネットワークを介して、従業員の交流を促進する等が重要な鍵を握る。

    段階 4: 形式化 – “規模を考慮して整理する”

    まとまりのないソーシャル戦略を実施すると、段階 4へ組織を移す主な原動力にマイナスの影響を与える可能性がある。この段階では、3つの主要なアクティビティ:エグゼクティブの支援の確立、ハブ – CoE(センター・オブ・エクセレンス)の構築、そして、組織全体を対象とした管理基準の策定に対して、形式化されたアプローチが用いられる。企業は、潜在的なCoEの落とし穴を考慮しておく必要があるが、計画を形式化することで、長期的な規模の問題に直面する可能性がある。

    段階 5: 戦略 – “ソーシャルビジネス化”

    企業が成熟の段階に移行すると、ソーシャルメディア戦略は、実際の事業へのインパクトをもたらすようになり、認知度はますます高くなる。その結果、経営陣および部門のトップがソーシャルのポテンシャルに注目するようになる。この段階では、1.ソーシャルをあらゆる組織の領域に統合する、2.エグゼクティブの関与を獲得する、3.運営委員会を設立する、4.ソーシャルの取り組みを事業のユニットに押し出す等の取り組みが重要な役割を持つ。

    段階 6: 集中 – “真のソーシャルビジネス”

    部門を横断して機能し、エグゼクティブからの支持を取り付けた結果、ソーシャルビジネス戦略は、進化する組織に浸透していく。この段階に進むためには、企業は単一のビジネス戦略のプロセスに力を入れなければならない: つまり、ソーシャルをデジタルに融合し、1点集中型のメディアを用いて、総合的な消費者経験を生み出し、総合的なソーシャルな文化を作る取り組みである。


    この記事はBrian Solisに掲載された「The Gap Between Social Media and Business Impact: 6 stages of social business transformation」を翻訳した内容です。

    どちらかというと大企業向けが自身のソーシャルメディア戦略を状況把握するための内容ですが、中小企業やスタートアップでもソーシャルメディアの活用レベルを再確認する指針としては使えるかと思います。さて、あなたの会社のソーシャルメディア戦略はどのステージだったでしょうか? — SEO Japan [G+]

    コンテンツの口コミ拡散を妨げている7つのソーシャルメディアの間違い

    コンテンツマーケティングがSEOに大事と叫ばれる最近ですが、コンテンツが拡散するのはソーシャルメディア経由が主流の今日、ソーシャルメディアマーケティングもきちんと理解した上で取り組む必要があります。コンテンツ作成に励んでいるマーケッターやサイトは日本でも増えてきたようですが、肝心の口コミ拡散を妨げかない間違いを起こしていないでしょうか?!カリスママーケッターのニール・パテルがコンテンツのソーシャルメディア拡散の際に注意したい項目をアドバイス。 — SEO Japan

    ソーシャルメディアマーケティングは、難しい理屈ではないかもしれないが、それでもそれには大きな科学的要素が存在する。もしあなたが自分のコンテンツを広めたいのなら、数字に目を向けなければならないし、勇気ある決断をすることを止めなければならない。

    過去5年間で、私は、口コミで広がるようにソーシャルメディアを介してコンテンツを押し出すことに成功するための方法について学んだ。そしてもっと重要なことに、すべきではないことを学んだ。

    そこで、もしあなたが自分のコンテンツを確実に広めたいのなら、以下の7つの間違いを避けよう:

    間違いその1: タイミングは問題ではない

    真夜中にコンテンツを書いてそれを配信し、それが口コミで広まることを期待することはできない。TwitterやFacebookのようなソーシャルサイトには、使用時間のピークがあり、あなたが理想の曜日と時間に自分のコンテンツをそれらのサイトに投稿することができれば、それが広まる可能性は高くなる。

    Twitterユーザーの48%が東部標準時に住んでいて、水曜日の午後5時にリツイートする可能性が最も高い。また、Twitter上のリンクは、投稿されて1時間以内に最もクリックされる傾向がある。

    だから、もしあなたが何かをTwitter上で共有したいのなら、東部標準時の水曜午後5時にツイートすること。

    また、Facebookに何かを投稿して最も多くのいいね!を獲得したいのなら、2日に1回以上投稿しないこと。さらに、最も多くのいいね!を獲得するためには、東部標準時の土曜昼に投稿するのだ。

    間違いその2: 全てのソーシャルボタンは同じ

    Quick Sprout上では、ソーシャルメディアボタンの位置をブログの上部と下部でテストした。驚いたことに、上部に置かれたソーシャルボタンは下部のボタンよりも117%増のクリックを獲得した。つまり、人々は記事を読む前にそれをシェアする傾向があるのだ。

    それに加えて、Sharebarのようなスクロールするソーシャルボタンを使用してみたところ、記事の上部にあるソーシャルメディアボタンよりも226%増のクリックを獲得した。

    上部のソーシャルボタンとスクロールするソーシャルボタンの組み合わせをテストした時には、下部のソーシャルボタンと組み合わせた時のスクロールボタンに比べて29%低い働きをした

    最も多くのソーシャルシェアを獲得したいのなら、Sharebarのようなスクロールするソーシャルボタンと組み合わせてブログ記事の下部にソーシャルメディアボタンを置くことを検討しよう。

    間違いその3: トラフィックではなく、シェア数が重要

    ほとんどのブロガーやコンテンツマーケッターは、Facebook上で自分のコンテンツにいくつのいいね!を獲得するかや、Twitter上でどれくらいツイートを獲得するかに焦点を合わせる。理論上は、より多くのシェアがあれば、より多くのトラフィックを獲得するはずだが、いつもそうなるとは限らない。FacebookやTwitterからクリックしてあなたのウェブサイトに行く人がいなければ、あなたが訪問者を獲得することはないのだ。

    純粋なソーシャルシェアの数にだけに焦点を合わせるのではなく、トラフィックにも目を向けるべきだ。これらのソーシャルサイトからのトラフィックを増やす良い方法は、自分のクリックスルー率を分析することだ。

    Dan Zarrelaによるこのブログ記事によると、Twitter上でリンクを置くのに最適な場所は、25%地点だ。つまり、Twitterトラフィックを増やしたいのであれば、始めでも真ん中でもなく…25%地点にそれを追加するようにすること。

    間違いその4: 人々は、コンテンツをシェアするピーク時にコンテンツを読む

    人々がコンテンツを読みたい時とそれをシェアする時には大きな時間の差がある。間違いその1に基づき、あなたは人々がTwitterでは水曜日、Facebookでは土曜日を好むことを知っている。

    人々は、東部標準時の月曜午前11時にブログを読むことを好む。そして、東部標準時の土曜午前9時にブログにコメントすることを好む。

    もしあなたが、女性オーディエンスをブログのターゲットにしているのなら、夕方もしくは夜に投稿しないこと。女性は、東部標準時のお昼前にブログを読むことを好む。

    間違いその5: 全てのソーシャルチャンネルに焦点を合わせること

    私は先にソーシャルメディアボタンの配置について話したが、あなたが宣伝すべきソーシャルサイトの数については話さなかった。Quick Sprout上では、異なるソーシャルメディアサイトのボタンを3つ、もしくは4つ、もしくは5つ配置するテストをした。私がいくつのソーシャルメディアボタンを使用したかは関係なく、1つ以上のソーシャルボタンをクリックした人は9%未満だった。

    しかし、5つのボタンに比べて3つのボタンがあった時には、人々がソーシャルメディアボタンをクリックした回数に大きな違いがあった。私が3つしかボタンを置かなかった時には、選択肢は少なかったが、クリックスルーは11%増加したのだ。4つのボタンと3つのボタンのクリックスルー率の違いは統計的に有意なものではなかった。

    人々は、1つのソーシャルサイト上のみでコンテンツをシェアする傾向があるため、あなたは3つ以上のソーシャルメディアボタンを置くべきではない。もしも月50,000以上の訪問者がいる場合は、4つのソーシャルボタンを置くことを検討しよう。

    間違いその6: 自分のコンテンツについて一度だけツイートすること

    最適な日時にツイートするからといって、全ての人があなたのツイートを見るということにはならない。Twitterユーザーの82%が350人以下のフォロワーを所有するが、18%のユーザーにはそれ以上のフォロワーがいる。そして、18%という数字が小さいからといって無視するべきではない。Twitterには5億人のユーザーがいるのだ。

    あなたの全フォロワーのうち、他にも何千人もフォローしているような人は、恐らく大部分のあなたのツイートを見ることはないだろう。そして、もし彼らがあなたのツイートを見ないのであれば、彼らはそれをリツイートすることもクリックしてあなたのウェブサイトに行くこともできないのだ。

    Mark Susterが実施したテストによると、あなたは最低でも2回は自分のブログ記事についてツイートすることを検討すべきだ。彼は、ブログ記事について再度ツイートすることによって、さらに56%多くの訪問者を獲得した。自分のコンテンツについて3回ないしは4回ツイートすることもできるが、あなたが同じ記事についてツイートする数が多ければ多いほど、フォロワーの多くはすでにそれを見ているために各ツイートから得るクリックは少なくなる。

    間違いその7: ゆっくりと着実にがレースに勝つ

    ソーシャルメディアの世界では、スピードが全てだ。短い時間内でコンテンツが獲得するシェア数が多ければ多いほど成功だ…特にFacebookでは。

    Facebookは、勢いを考慮に入れるため、もしも、あなたのコンテンツが素早いペースで大量のいいね!を獲得しているなら、より多くの人々が自らのフィード内にそれを目にするようになる。

    私は、1つの記事に対して最初の30分で50個のいいね!を購入し、2つ目の記事に対しては8時間かけて50個のいいね!を購入する、という簡単なテストをした。どちらのコンテンツも同じだったが、最初の1時間で50個のいいね!を獲得した方は、最終的に合計142個のいいね!と10個のコメントを獲得した。2つ目の記事の方は95個のいいね!と7個のコメントに終わった。

    もしあなたが自分のコンテンツをソーシャルウェブ上で広めたいのであれば、かなり短い時間内に多くのシェアを獲得する必要がある。

    結論

    上記7つのソーシャルメディアの間違いを避ければ、あなたのコンテンツが繁栄し広まる可能性は高い。あなたが上記アドバイスを活用することに決めた今、それらが自分に機能すると仮定せずに、必ず自分のコンテンツでそれらをテストすること。ウェブサイト訪問者の大部分が住んでいる場所や、オーディエンスの人口統計に基づいて、結果は異なってくるかもしれない。

    あなたが避けるべきその他のソーシャルメディアの間違いは何だろうか?


    この記事は、Quick Sproutに掲載された「7 Social Media Mistakes that Can Keep Your Content from Going Viral」を翻訳した内容です。

    間違いというか、意識したい・テストしたい項目とでもいえる内容だったでしょうか。投稿時間やタイミングは日本では時差もありませんし、そのまま活用できるわけではありませんが、重要な要素であることは間違いないですよね。ツイート内のリンクはツイート文の最初の1/4後がクリック率が最高というのは、普段最後にリンクを置いている私としては気になりました。。。ちょっと実験してみたくなりました。ソーシャルボタンの件は、このサイトSEO Japanもそろそろ見直したいと思っていたところですし。。。と、古くからブログやコンテンツマーケティングをやっている人であればある程、余り深く考えずそのままにしてしまっている要素って意外とありますよね。そういう要素を一つ一つ見直し、最適化していくことがコンテンツマーケティングの拡散力を一段階も二段階も上げていくのでしょう。 — SEO Japan [G+]

    完全版GoogleウェブマスターツールSEO活用ガイド

    ウェブマスターなら誰もが活用したいグーグルのウェブマスターツール。SEO本格的に取り組まなくとも、グーグルでのサイトの登録状況が様々な側面から把握できるこのツール、意図しないペナルティ等も増えている最近、最低限理解&設定しておきたい項目を厳選して紹介します。機能が豊富すぎてどこから手をつけたらよいかわからない、というあなたもまずはこれを読んで基本を押さえるべし。 — SEO Japan

    グーグルウェブマスターツール(WMT)は、強力な味方になり得る。しかし、ミスをすると、もしくは、間違った使い方をすると、SEOにマイナスの影響をもたらす可能性がある。この記事では、ウェブマスターツールの利点を完全に利用していない人達のために、ウェブマスターツールの基本的なSEOガイドを提供したいと思う。

    これから説明するツールの一部は、その他のツールよりもサイトにより大きなダーメージをもたらすことがある点を指摘しておく。また、それぞれのツールやレポートに対する記事が既に投稿されている可能性もある。このウェブマスターツールのSEOガイドは、鋭い見解を交えた要約だと思ってもらいたい。

    SEO Guide to Webmaster Tools

    ウェブマスターツールのSEOガイド

    メッセージ: スパムの警告 & その他の通知

    優先順位: 中/高

    サイトに問題が見つかると、グーグルがウェブマスターツールにeメールを送信することは、よく知られている。ウェブマスターツールのメッセージを頻繁にチェックしていない場合、重要な情報を見逃してしまう可能性がある。

    重要メッセージの例として、不自然なリンクの通知が挙げられる。このようなメッセージは、重大な問題を示唆する場合もあれば、結果的に何も起こらない場合もある。特定の状況に対処するグーグルの計画に左右される。いずれにせよ、このタイプのメッセージを受信したなら、その理由を解明するべきである。

    Bad Link Warning

    リンク警告

    設定

    優先順位: 高

    設定のタブでは、- 地域ターゲット、使用するドメイン、そして、クロール速度の3つの設定を行うことが出来る。

    地域ターゲット

    グーグルは次のように指摘している。「お客様のサイトで汎用的なトップレベル ドメイン(.com、.org など)が使用されている場合は、地域ターゲティングの情報を基に グーグルでは検索結果へのお客様サイトの表示方法を決定できます。地域ターゲティングにより、地域に関連する検索結果の精度も向上します。お客様のサイトを特定の地域に関連付けたくない場合は、[指定なし] を選択してください。」

    この項目を設定して、意図する地域のマーケットに狙いを定めよう。

    使用するドメイン

    グーグルはこの項目について、「使用するドメインを http://www.example.com と指定し、グーグルが検出したサイトのリンクが http://example.com である場合、この 2 つのリンクは同一と見なされます。」と説明している。

    私は使用するドメインに関しては、ウェブサイトをどのようにインデックスして欲しいかを考慮して設定するよう薦めている。こうすることで、wwwと非wwwのドメインの双方の所有権を証明する必要がある可能性がある。

    クロール速度

    最後の選択肢は、クロール速度である。グーグルは、「グーグルでは、サーバーの帯域幅に大きな負荷をかけることなく、サイト内のできるだけ多くのページをクロールすることを目標としています。サイトのクロール速度(クロール処理での グーグルのリクエストの速度)は、www.example.com や http://subdomain.example.com のようなルート レベルまたはサブドメイン レベルのサイトで変更できます。新たにカスタマイズしたクロール速度は 90 日間有効です。」と説明している。

    大抵の場合、ウェブマスターは、グーグルにそれぞれのウェブサイトに対するクロール速度の選択をグーグルに任せている。しかし、一部のケースでは、グーグルボットが問題を起こす可能性があり、その場合は速度を変えなければならない。

    Settings Webmaster Tools

    ウェブマスターツール – 設定

    サイトリンク

    優先順位: 中

    あらゆるウェブサイトのオーナーが良質なサイトリンクを求めている。ちなみにサイトリンクとは、グーグルの検索結果でドメイン名の下に表示されるリンクのことである。

    小さなサイトリンク:

    Small Sitelinks

    小さなサイトリンク

    大きなサイトリンク:

    Big Sitelinks

    大きなサイトリンク

    サイトリンクは、特定のクエリに対して、ドメインが持つオーソリティの高さに基づいて決定される。サイトリンクを構築して、オンラインの評判管理を支えているウェブサイトは多い。ネガティブな情報をページの下の方に下げることが出来るためだ。

    サイトリンクがどのように表示されているにせよ、ウェブマスターツールのこのセクションで、サイトリンクを降格させることが出来る。従って、何らかの理由で表示させたくないサイトリンクがあるなら、削除しておこう。

    ここで一点注意しておきたいことがある。1本のサイトリンクの順位を下げた結果、全てのサイトリンクが数ヶ月間に渡って表示されなくなったケースがある。そのため、軽はずみな気持ちで、順位を下げるべきではない。

    Sitelinks Webmaster Tools

    ウェブマスターツール – サイトリンク

    URL パラメータ

    優先順位: 高

    ウェブマスターツールでは、URL パラメータを指定し、クロールするべきURLとするべきではないURLをグーグルに伝えることが出来る。これは非常に強力なツールになり得る。しかし、失敗すると、サイトの大半がインデックスから削除されてしまう。

    個人的には、このツールの利用を避けるべきだと思う。このツールが役に立つ問題に直面したなら、rel=canonical、no index/no follow、301 、または、robots.txtを使う方が無難である。

    このツールを利用する必要がある場合は、適切に設定していることを確認してもらいたい。また、ウェブサイトのURLの構造を熟知していることが、このツールを利用する上での大前提だと言っておこう。

    サイトのURLの構造がクリーンであり、適切な人物が利用しているなら、役に立つだろう。

    URL Parameters

    ウェブマスターツール – URL パラメータ

    アドレス変更

    優先順位: 中

    引っ越しするなら、適切にその旨を伝える必要がある。

    この項目についてグーグルは次のように説明している。「新しいドメインにサイトを移す際、アドレス変更ツールを使って 、グーグルに新しいURLを伝えることが出来ます。グーグルは、インデックスを更新し、新しいURLを反映させます。変更は180日間に渡って有効であり、その頃までには、新しいURLのページをクロール & インデックスしているはずです。」

    Change of Address

    ウェブマスターツール – アドレス変更

    過剰な量のクロールのエラー

    優先順位: 中

    ウェブサイトの動きが悪く、定期的にエラーが発生しているなら、対処するべきである。しかし、現実には、エラーに対処していないウェブサイトが多い。ユーザビリティに悪影響を与えるエラーは、顧客の損失につながりかねない。

    Crawl Errors WMT

    ウェブマスターツール – クロル エラー

    クトールの統計情報

    優先順位: 中

    このレポートは、1 日あたりのクロールされたページ数、1 日にダウンロードされるキロバイト(KB)数、そして、ページのダウンロード時間 (ミリ秒)を報告している。偶然にも、ページのダウンロード時間を伝えるレポートが新たにグーグルアナリティクスに導入されている。個人的には、アナリティクスのレポートの方が遥かに質は高いと思う。しかし、このタイプのレポートは、全体的に有効だと言えるだろう。レポートを確認する際は、次のように考えてもらいたい:

    • クロールされるページが多ければ多いほど良い(グーグルがコンテンツに興味を示し、チェックしている)
    • ダウンロードされるページが多ければ多いほど良い(無視しても良い領域でグーグルが時間を無駄に費やす問題が発生していない場合)
    • ダウンロードに費やす時間が短ければ短いほど好ましい。ご存知のようにページスピードはSEOの要素である。しかし、特定のメディアのダウンロードに時間がかかる可能性もある。

    注記: 上述した原則は、全てのウェブサイトに当てはまるわけではない。あくまでも一般的な目安である。

    Crawl Stats

    ウェブマスターツール – クロールの統計情報

    ブロックされたURL

    優先順位: 中/高

    このレポートでは、robots.txtによってブロックされたURLを確認することが出来る。一部のケースでは、ブロックされるべきではないサイトの領域が表示されることもある。このケースに該当する場合は、ブロックを解除する必要がある。

     

    Blocked URLs

    ウェブマスターツール – ブロックされたURL

    Fetch As Google

    優先順位: 高

    Fetch as Googleは、グーグルのようにウェブサイトのページを取得することが出来るツールである。ページがアクセス可能かどうかを調べたい場合、このツールは大いにプラスに働く。大規模なサイトの場合、様々な取り組みが行われており、このシンプルなツールが頼りになることがある。直接的な答えを得られるからだ。当該のページをグーグルが取得することがどうかが分かる。

    また、このツールには、グーグルボット-モバイルとして、ページをフェッチするオプションも用意されている。モバイル向けの最適化の異なる形式に対して、必要な要素が存在するため、このオプションは大いに役に立つ可能性がある。

    Fetch as Google

    ウェブマスターツール – Fetch as Google

     

    インデックスステータス

    優先順位: 中

    インデックスステータスのレポートは、グーグルがウェブサイトで見つけることが出来るURLから、何本のURLがインデックスされているのかを報告する。

    このレポートを利用することが可能な用途の例を一つ紹介しよう: サイトマップに300本のURLを抱えていると仮定する。この300本のURLは、インデックスしてもらいたいURLであり、また、恐らく、サイト上に存在することを把握しているURLだと考えられる。しかし、インデックスレポートは、20,000本のURLから、3,000本のURLをインデックスしていると指摘している。

    このような不一致が意味することは、サイトが、カノニカルURLや重複するコンテンツの問題を抱えているか、または、ただ単にウェブマスターがサイトでの取り組みをよく分かっていないかのいずれかである。

    Index Status Webmaster Tools

    ウェブマスターツール – インデックスステータス

    マルウェア

    優先順位: 高

    フォーラムやコメントに誰かがコードを挿入した場合、問題が発生する。グーグルはこの問題に気づき、マルウェアだと判断する。すると、誰かがこのサイトに訪問すると、ユーザーにとって安全ではない旨を説明するメッセージが表示される可能性がある。そのため、マルウェアのレポートを確認する必要がある。

    Malware Webmaster Tools

    ウェブマスターツール – マルウェア

     

    検索クエリ

    優先順位: 中

    検索クエリのタブでは、グーグルのインデックスでURLが得ているインプレッションとクリックの回数の目安を知ることが出来る。このツールは、上位のクエリを表示し、また、携帯電話、画像、動画、ウェブ、場所、そして、トラフィックに分類されている。

    このレポートを確認することで、ランキングとトラフィックの目安を得られる。しかし、信頼性に欠けると言わざるを得ない。このレポートで提供される情報は目安に過ぎない。チャートに大きな変動があるなら、調べてみる価値はある。

    Search Queries

    ウェブマスターツール – 検索クエリ

     

    サイトへのリンク

    優先順位: 中/高

    ご存知のように、劣悪なウェブサイトから張られたリンクはサイトに害をもたらす可能性がある。一つのキーワードに対してアンカーテキストが多過ぎる(日本語)と、アルゴリズム関連のペナルティを科される可能性がある。ウェブマスターツールのリンクレポートでは、誰がリンクを張ったのかが分かる。また、上位のアンカーテキストの情報も得ることが出来る。上位のアンカーテキスト内に表示されている用語で上位にランクインしていないなら、リンクの一部を削除しておくことを薦める。

    この項目では、ウェブサイトに向かうリンクを全てエクスポートし、見直すことが出来る。審査請求を行う前にリンクを無効化する必要がある場合、この項目を時間を割いてよく調べる必要がある。とりわけ、私はこのレポートを見る時、サイトに大量のリンクを向けている質の低いサイトを確認するようにしている。通常、海外の質の低いサイトからのリンクは、グーグルに注意を促す。リンクを評価する方法を延々と語ることも出来るが、このツールが存在する点をここでは知ってもらいたい。

    Links to your Site

    ウェブマスターツール – サイトへのリンク

    内部リンク

    優先順位: 中

    良質な内部リンクは、グーグルがページを発見する上で大いに役に立つ。また、適切に実施すれば、ランキングアップにもつながる。ページに対するリンク1本1本が、それが、内部リンクであれ、外部リンクであれ、グーグルで上位にランクインするための票の役目を持っている。そのため、内部リンクがもたらす価値についてよく考えてもらいたい。

    ページに向けられているリンクが多ければ多いほど、グーグルの目には、ページのオーソリティが高く映る。従って、検索にとって特に重要なページに対して、頻繁にリンクを張るように心掛けよう。しかし、その他の取り組みにも共通することだが、過剰にリンクを張る行為は避けるべきである。妥当な範囲内で内部リンクを行い、その他のページの内部リンクの比率に合わせるように努力しよう。

    Internal Linking Webmaster Tools

    ウェブマスターツール – 内部リンク

    サイトマップ

    優先順位: 中/高

    サイトマップに関しては、少なくともウェブマスターツールには投稿しておくべきである。これは、基本的なXMLのサイトマップであることが多い。また、画像のサイトマップ、ニュースのサイトマップ、動画のサイトマップ、または、モバイルのサイトマップもまた投稿することが出来る。

    いずれにせよ、この項目をチェックして、サイトマップが投稿されているかどうか、エラーが生じているかどうかを確認しよう。サイトマップは多ければ多いほど良い – サイトマップを支えるコンテンツが存在することが条件。

    Sitemaps Webmaster Tools

    ウェブマスターツール – サイトマップ

    URLの削除

    優先順位: 中/高

    グーグルはURLの削除ツールを用意しており、ウェブマスターは、URLの削除を依頼することが出来る。当然、ウェブサイトを持っていることが条件である。残念ながら、このツールの効果を理解することなく利用している人がいるようだ。以前、ある会社の従業員がこのツールを使って、大規模なウェブサイトのホームページを削除していたことがあった。私がこのリクエストの存在に気づくまで、誰もトラフィックが激減した理由を理解することが出来なかった。

    また、先日、あるディベロッパーがこのツールを使って、50本以上のURLを削除していた。全てのURLのページは割と上位にランクインしており、301リダイレクト、または、単純に修正して残しておくべきであった。このツールは強力であり、誰にでも利用させて良いわけではない。

    Google URL Removal Tool

    ウェブマスターツール – URLの削除ツール

    HTMLの改善

    優先順位: 中

    このレポートはとても価値が高い。グーグルの視点で、ウェブサイト上の重複したコンテンツの形態を見ることが出来る。重複するコンテンツのタイトルタグのリンクをクリックすると、同じタイトルを利用しているページのリストが表示される。これは、カノニカルURLやサイト上のその他の重複するタイトルやディスクリプションを見つける上で大いに役立つ。

    HTML Improvements Webmaster Tools

    ウェブマスターツール – HTMLの改善 Improvements Webmaster Tools

    コンテンツ キーワード

    優先順位: 中

    コンテンツ キーワードレポートは、ウェブサイトで特に多く利用されているキーワードを報告する。この内容はSEOに影響をもたらす。パンダアップデート以来、ウェブサイトに関連するテーマを持つことが重要になった。

    論理的なテーマを持つキーワードのグループを携えることで、グーグルで上位にランク付けされる可能性は高まる。難易度の高いキーワードに焦点を絞っているなら、コンテンツ キーワードレポートに反映されているべきである。

    Content Keywords Report

    ウェブマスターツール – コンテンツ キーワードレポート

    構造化データ

    優先順位: 中

    構造化データレポートは、グーグルがサイトで見つけた構造化データの数、そして、構造化データが用いられているページの本数を報告する。また、サイトで利用されている構造化データのタイプの数も伝える。構造化データは、競合サイトから差別化する上で効果があり、今後、SEOにおいて大きな役割を担うようになるだろう。このタブを見れば、サイト上の構造化データを明確に理解することが出来る。

    Structured Data

    ウェブマスターツール – 構造化データ

    データハイライター

    優先順位: 中

    データハイライターは、コーディングに自信がないウェブマスターにとって貴重なツールである。このツールを使うと、サイトに変更を実際に加えることなく、構造化データをウェブサイトに適用することが可能になる。現在、利用することが出来るのは、イベントの構造化データのみだが、今後、グーグルが構造化データを加えていく可能性はある。

    Data Highlighter

    ウェブマスターツール – データハイライター

     

    その他のリソース

    優先順位: 中

    その他のリソースには、3つのツールが用意されている。一つずつ簡単に紹介していく。

    リッチスニペットテストツール

    これは、グーグルが正確に構造化マークアップを解釈し、表示していることを確認するためのツールである。

    グーグルプレイス

    グーグルが提供するこの無料のローカルプラットフォームはグーグル+になったものの、ここではグーグルプレイスと表記されている。アップデートしてもらいたいものだ。

    Google Merchant Center

    これは製品データをアップデートするための場所である。先日のアドワーズの統合により、このアカウントをアドワーズに接続して、グーグルショッピングで良好なパフォーマンスを実現することが重要になった。この点に関して詳しく知りたい方は、この分かりやすいスターターガイドを参考にしよう。

    作成者の統計情報

    優先順位: 中

    このページには、作成者(オーサー)のプロフィールがウェブサイトに適切に接続されている場合、スタッツが表示される。新しいウェブサイトにrel=”author”を設定する際に私はこのツールを多用した。全て適切に設定され、準備が整っていることを確認するためだ。

    Author Stats Webmaster Tools

    ウェブマスターツール – 作成者の統計情報

    カスタム検索

    優先順位: 低

    グーグルの検索バーをウェブサイトに加えることが出来る点を知っていただろうか?このタブでは、カスタム検索に関する情報を得られる。 私はカスタム検索を複数のサイトに設定したことがあるが、全て問題なく動いている。このツールには、サイトの検索レポートを有効にする利点がある。

    Custom Search Webmaster Tools

    ウェブマスターツール – カスタム検索

    インスタントプレビュー

    優先順位: 低

    このツールは、Fetch as Googleにとても良く似ている。ウェブサイトを取得し、その後、検索のオンデマンド インスタント プレビュー検索のプリレンダリング インスタント プレビュー、そして、モバイル検索のインスタント プレビューを見ることが出来る。

    このセクションでは、取得中のエラーも表示される。ここでは、Ignite Visibilityを例として用いている。ご覧のように幾つか問題は発生していたが、デザイン変更を終えようとしているところであり、今後対処する予定である。下の方には9つのエラーが発生した旨が表示されている。

    Instant Previews

    ウェブマスターツール – インスタントプレビュー

     

    サイトのパフォーマンス

    優先順位: 一番低い

    グーグルは、サイトのパフォーマンスのサポートを終了している。グーグルはこのセクションで次の情報を提供している。

    サイトパフォーマンスはWebmaster Labsの機能でしたが、現在はサポートを終了しています。

    サイト パフォーマンスを把握し、改善するには、以下のサービスをお試しください:

    • グーグル アナリティクスのサイトの速度では、ユーザーのページ読み込み時間が測定され、他のユーザー設定速度も測定できます。
    • ページスピードインサイトではページのコンテンツが分析され、パフォーマンス改善のための提案を見ることができます。

    ちなみに、私はページスピードインサイトを愛用している。

    リンクの否認ツール

    優先順位: 議論の余地あり

    リンクの否認ツールは、役立つこともあれば、害をもたらすこともある。グーグルでウェブスパム対策を統括するマット・カッツ氏は、強力なツールだと強調している。しかし、良質なリンクをブロックしてしまうと、ランキングが落ちる可能性はある。質の低いリンクを否認すると、SEOにプラスの影響を与えると見られている。

    従って、このツールを利用する際は、リンクの質を理解しておく必要がある。大半のSEOのエキスパートは、質の低いリンクを分析するための基準を用意している。

    disavow links tool

    このガイドでは多くのポイントを取り上げたものの、他にもこのツールを利用する用途は数多くあり、また、このツールとレポートから得られるメリットも他にも多く存在する。まずは、始めることが最初のステップである。サーチエンジンランドには、グーグルウェブマスターツールの最新情報、そして、ウェブマスターツールを特集したニュースが豊富に揃っており、情報源としても利用してもらいたい。


    この記事は、Search Engine Landに掲載された「The SEO Guide To Getting Started With Google Webmaster Tools」を翻訳した内容です。

    予想以上に全体を網羅した充実の記事でした。私もブックマークして使いたいと思います。。。 — SEO Japan [G+]

    イノベーションが起こる場所

    ネット業界、スタートアップで働く者であれば誰もが夢見る(そうであってほしい)イノベーション。そのアイデアはどこで生まれるのでしょうか?最近、米国Yahoo!で新たなCEOとしてGoogleから転職してきたマリッサ・メイヤーが、在宅勤務を禁止にしたことが大きな話題となりました。何故にそんな時代錯誤なルールを?!と思われた人も多かったと思いますが、カリスママーケッターのミッチ・ジョエルが「イノベーション」をキーワードに、彼なりのその意味を考えた記事を。 — SEO Japan

    イノベーションはどこで起こると思うだろうか?

    あなたは、自分のアイディアと二人きりの時に最高の仕事をしているのだろうか?同僚とオフィスで共同作業をしている時に最高の仕事をしているのだろうか?ニワトリがわめき出す前の早朝に最高の仕事をするのだろうか?お気に入りの曲を大きな音で鳴らしたヘッドフォンをつけながら夜遅くに最高の仕事をするのだろうか?自分の机に座って最高の仕事をするのか、それとも街角の喫茶店の方が居心地がいいのか?あなたの最高の力は、納屋の中であれこれいじくり回している時にやってくるのか、それともオフィスで同僚に意見を求めている時にやってくるのか?

    これについて深い瞑想にしばらく時間を費やそう。

    ここ1週間、テック界(およびシリコンバレーのビジネスに注目している人達)は、Yahoo CEOのMarissa Mayerが、Yahoo従業員が在宅勤務をしたり家から仕事をすることに終止符を打つことにショックを受けた(それについて詳しくはこちら:The Yahoo memo and Marissa Mayer’s big innovation gamble)。The Washington Postの記事より:“それは、私たちがシリコンバレーで目にしてきたイノベーションの文化を作るための最大の“社運を賭けた”動きの1つかもしれない。Marissa Mayerは本質的に、‘もしあなたがYahooをもう一度シリコンバレーにある最大の企業の1つにすることに100パーセント帰属しないなら、もはやあなたはYahooには合わない’と言っているのだ。在宅勤務の禁止は、人員削減によって経費節減をしようとしている企業からの魅力的な買収のオファーのように機能する。それは、新しいYahooに対する彼女のビジョンに従業員がどのように尽くすかのテストなのだ…。“

    イノベーションはどこで起こるのか、もう一度自分自身に尋ねよう。

    Yahooは面白い会社だ。メディアとして生み出すのと同じくらいのビジネスがあるYahooを進歩的もしくは革新的な組織として見ている人はわずかだ(もしいるとしても)。むしろこれは、小さな子供を持つ従業員や事前に決められたミーティングに参加することを通常は求められない人達の軽視というより、Mayerはこれをする必要があるのだ。それは、“全員集合”が目的ではなく(それも必要とされるが)、イノベーションが目的だ。人々がお互いに考えをぶつけ合うことができる時に、飛躍的な発明、衝突、アイディア、ひらめきが起こる。人々が一緒になり、お互いに押し上げ、仕事を強制する時には、エネルギーと感触とパルスがある。もちろん、個々が仕事を終わらせるために1人の時間を必要とする時は問題がないが、全てのチームがホームベースを必要とする。全てのチームにはホームベースが必要なのだ。全てのチームには、そのシステムをやり遂げるために定期的かつ継続的に集まる場所が必要なのだ。

    それは万人向きではない。

    私は、自分のコメントが一部の読者をあきれさせるかもしれないことに気が付いた。多くの人々はMayerがしたことに対して厳しい考えを持っていることに気が付いた。私は、全ての人に深呼吸をして、一歩下がり、Yahooの立場に目を向け、このイノベーションがどこからやって来るのか尋ねてもらいたい。新しい結果を引き出すかもしれないより深い熟考に精を出す自宅でのその瞬間が、イノベーションが起こる場所の重要な要素であることは疑いようがないのだ。しかし、イノベーションがどこで起こるのかという質問に対する回答はこうだ:それはどこでも起こる。あなたは、情報と場所と人と上に挙げたインスピレーションの全てが必要だ。そして、あなたには真のホームベースが必要だ。家から仕事をすることは、一部のビジネスにとっては機能するし、それを機能させている組織の例は数えきれないほどあるが、私たちが一緒になって特定のイデオロギーの下に集結し、高望みする時に、人間は本当に素晴らしいことを作り出す。

    それは痛みを伴うが、そうあるべきではない。

    Mayerは人々に自分を嫌いにならせようとか、彼女を反現代文化的であると判断させようとしていたのではないと思う。彼女はYahooで物事を機能させることについて深く考慮し、そして、自分のチームに一緒になって仕事を終わらせてほしいと思っているように思われる。Yahooがうまくやってのけるかどうかは数年以内に分かるだろう。真のイノベーションは、たくさんの情報、複数の情報からやってくる。そのイデオロギーを奨励するために人々を引き合わせることは、賢い動きだし、今日のYahooをかつての姿にするための試みにおけるもう一つの勇気あるステップだ。

    あなたはどう思うだろうか?


    筆者について:ミッチ・ジョエルは数々の受賞歴を誇るカナダ発のデジタルマーケティング/コミュニケーションエージェンシー、Twist Imageの代表です。2008年にはカナダで最もソーシャルメディア上で影響力のある人物、そして40歳以下で最も有名な40人の一人、さらに世界で最も影響力のあるオンラインマーケッター100人の一人に選ばれました。著書である「Six Pixels of Separation」(Grand Central Publishing – Hachette Book Group)は、ビジネス/マーケティング書として英語圏で大ベストセラーになっています。ミッチのブログはこちらから。


    この記事は、Six Pixels of Separationに掲載された「Where Innovation Happens」を翻訳した内容です。

    かつてはインターネットを代表する最先端のベンチャー企業であったYahoo!も、米国ではかつての勢いはなくなり、特にイノベーションという観点からはGoogleはもちろん、最近では新興のFacebookやTwitter、マイクロソフトにも完全に追い抜かれた感があるのも事実。まずは社内の意識改革からとマリッサ・メイヤーが手を付けたのがこの在宅勤務廃止制度だったと。ある種、非常に大胆な試みと思いますが、あれだけの大企業で当然様々な批判を覚悟しつつも、この決断をするというのがイノベーター的であり、今後Yahoo!の文化にどのような影響を与えていくのが非常に興味深いです。

    私もこのニュースを聞いた時は、なんでそんな前近代的なルールを?と一瞬思いましたが、紹介されていたインタビュー記事やジョエルの記事を読むにつれ、マリッサなりの深い思考があっての英断なんだろうなと思いましたし、結果が出ることを期待しています。確かに、在宅勤務制度って働く人には便利かもしれませんが、そこから新たなイノベーションが生まれるとは余り思えないのもまた事実。私もどちらかというと一人で何かを考えり物事を進める傾向があるのですが、最近、人とからんでプロジェクトを動かすことが増え、その中で刺激を受け新たな発想が出ることもありますし、途中のジョエルの一連の文章には改めてもっと他社と関わっていくべき、と強く感じました。

    人々がお互いに考えをぶつけ合うことができる時に、飛躍的な発明、衝突、アイディア、ひらめきが起こる。人々が一緒になり、お互いに押し上げ、仕事を強制する時には、エネルギーと感触とパルスがある。もちろん、個々が仕事を終わらせるために1人の時間を必要とする時は問題がないが、全てのチームがホームベースを必要とする。全てのチームにはホームベースが必要なのだ。全てのチームには、そのシステムをやり遂げるために定期的かつ継続的に集まる場所が必要なのだ。

    さて、皆さんは今回の米国ヤフーの決断、そしてイノベーションの起こる場所についてどう思われるでしょうか? — SEO Japan [G+]

    ビッグ・データは必要か?

    近年のネット、いやIT業界を代表するバズワードの1つがこのビッグ・データ。その可能性は誰もが感じつつも、とりあえずビッグ・データといえばお金になるかも、とビッグ・データという言葉だけが先行した製品サービスが世の中に溢れつつあります。今回はそんなビッグ・データの現状と可能性について、カリスマデジタルマーケッターのミッチ・ジョエルが冷静に見つめ直した記事を。 — SEO Japan

    この大量のデータをどうすればいいんだ!

    マーケティング系ブロガーを揺り動かせば、“ビッグデータ”という言葉がそのポケットから転がり落ちるのを目にすることが増えてきた。最近マーケッターを最も興奮させているもの、それがビッグデータの概念だ。しかし、ビッグデータの定義に関する一致した見解もなく、どのようにそれが効果的に利用でき、ブランドの経済価値にどう影響を与えるのかについては、事例も含めて、理解している人が余りいないのが悲しい現実だ。つまり、ビッグデータは高校でのSEXのようなものだ:みんながそれについて話すが、実際にそれをやっているのはほんの少しの人だけなのだ・・・

    ビッグデータとは?

    私の大局的な視点から見ると、ビッグデータは2つの方向で話されているように感じる:

    1. 将来性。以前はできなかった方法で消費者の行動を理解することができる世界を想像しよう。人口統計や心理学のような基本的なメジャメントの範囲を超えることができる世界を想像しよう。自分の習慣に関して消費者自身さえも知らないような消費者に関することをあなたが知っている世界を想像しよう。あなたのデータが3次元になり、それを以前は思いもよらなかったような方法で切り刻むことができる世界を想像しよう。
    2. 言い訳。ビッグデータへのアクセスがなければ、私たちは救いようがない。みんながビッグデータを使用しているため、もしもビッグデータへのアクセスを持たなければ、私たちはライバルと同じくらいに賢くはなれない!もし私たちだけがビッグデータへのアクセスを持っていれば、恐らく私たちはもっと自分たちのビジネスをよく理解し、改善された結果を得ることができただろう。

    ビッグデータはただのデータ。

    ビッグデータの将来性と現実は、軽くあしらうものでも、忘れるものでも、はねつけるものでもない。そのパワーと将来性はとても現実的だが、一つ言っておく:データは単なるデータにすぎない。私の友人、Avinash KaushikGoogleのデジタルマーケティング・エヴァンゲリストであり、Web Analytics – An Hour A DayWeb Analytics 2.0の著者)は、データから実用的な洞察を引き出して本当に意義のある結果をもたらすものにするスキルを持つ力に焦点を合わせることを好む。私は彼に賛成だ。私たちのデータの取り扱い方と分析力は業界全体で良くなってきているが、いまも間違ったデータを見て憶測を立て、ビジネス戦略やより良い結果に基づかない行動をとっている人が圧倒的多数いるのだ。データの力やリアルタイムWeb、マーケティング最適化に重点を置いて何を成し得るかを理解している人はわずかだ。もしあなたが、この状況に苦しんでいるのなら、AvinashのブログOccam’s Razorをチェックしよう(彼は、実用的な洞察がデータの反吐(彼の言い方を借りると)について何ができるかに関してもっと深く書いている)。

    では、どうすればいいのか?

    ビッグデータではなくビッグ・インサイト(大きな洞察)について考え始めたらどうだろうか?より数の多いデータやビッグデータというのは、大部分の専門家が理解しない事柄がいっそう多くなる(いっそう大きくなる)ことを意味する。私は時々、ビッグデータへのアクセスをマーケッターに与えることは彼らの頭を爆発させることになるのではと心配する。一歩下がってみたらどうだろうか?私たちが今手に入れているデータを実際に見て、それが意味すること、それによって私たちにできることをもっと理解したらどうだろうか?(これは、顧客の生涯価値、顧客の獲得単価戦略、パフォーマンスベースのメディアがどのように具体的な結果をもたらすことができるかのようなことを解き明かすためのハードな道のりを私たちに強いるだろう。)こんな風に考えるのだ:私たちはみんな、Microsoft Word(もしくは、文字を打つために使用するソフトウェアなら何でもいい)が装備している機能にワクワクするが、おそらく90パーセント以上の人がその機能の5%しか使っていないというのが現実だ。私たちは、ビッグデータに進むことができるほど十分に、今現在自分たちが手にしているアナリティクスに上達したのだろうか?

    それは間違った質問ではない。

    今後の年月の中で、ビッグデータは、理論と“手にしたいもの”からすぐ手の届くところにあるアクセスと情報へと変わっていく。もし私たちが(今のように)自分が手にしたものについて適切な行動を起こすことを要求されたなら、どのように私たちは、想像もできないような規模と重要さのデータをより上手に対処することを予期できるのだろうか?ビッグデータを今機能していないことの言い訳として見たり、あり得た可能性として見ないことだ。その代わりに、自分が持っているものに焦点を再び合わせて、頭を草むらへと突っ込み、自分が今現在獲得しているアナリティクスを研究し、本当に実用的な洞察を発見して、できる限りほぼリアルタイムでそれを行動に起こすのだ。あなたがそれをマスターすれば、ビッグデータはもっと多くの扉とチャンスを開くだろう。

    ビッグデータの現状についてあなたの意見も聞かせて欲しい。


    筆者について:ミッチ・ジョエルは数々の受賞歴を誇るカナダ発のデジタルマーケティング/コミュニケーションエージェンシー、Twist Imageの代表です。2008年にはカナダで最もソーシャルメディア上で影響力のある人物、そして40歳以下で最も有名な40人の一人、さらに世界で最も影響力のあるオンラインマーケッター100人の一人に選ばれました。著書である「Six Pixels of Separation」(Grand Central Publishing – Hachette Book Group)は、ビジネス/マーケティング書として英語圏で大ベストセラーになっています。ミッチのブログはこちらから。


    この記事は、Six Pixels of Separationに掲載された「Who Needs Big Data?」を翻訳した内容です。

    ビッグデータがデータに過ぎず、そこからいかにインサイトを得るかが重要。わかっていても、ビッグデータという言葉だけが独り歩きしているのは、新しい概念やサービスの普及過程で仕方のないことともいえますが、そもそもビッグデータって取得できるデータが増えただけの話なんですけどね。全国各地で「これからはビッグデータですよ!」と活用方法や事例も示せないままビッグデータ関連の製品サービスが売られているのでしょうけど、さてさて3年後どうなっているやら。

    しかし流石ミッチ・ジョエル、最後のパラグラフにあった文章は唸らせてくれました。「ビッグデータは、理論と“手にしたいもの”からすぐ手の届くところにあるアクセスと情報へと変わっていく。」「もし私たちが(今のように)自分が手にしたものについて適切な行動を起こすことを要求されたなら、どのように私たちは、想像もできないような規模と重要さのデータをより上手に対処することを予期できるのだろうか?」検索エンジンが登場し、検索エンジンマーケティングが普及した時、マーケッターはマーケティング市場初めてユーザーの興味を検索キーワードという形で知ることができたわけですが。。。それ以上に無限の可能性を持つビッグデータ、チャレンジングではありますが、開拓にし甲斐はありそうですね。 — SEO Japan [G+]

    ディスプレイ広告にはディスプレイ広告、検索広告には検索広告の基準を

    アドテクの進化で盛り上がりを見せているディスプレイ広告ですが、過去10年サーチに侵食されきった結果、多くのマーケッターが検索広告の延長線上でディスプレイ広告を理解・活用しようとしている人が多いようです。今回は、ディスプレイ広告を活用する際に考えるべきディスプレイ広告ならではの基準について、ディスプレイ広告の歴史から紐解いて考えてみた記事を。業界ベテランにも新人マーケッターにも興味深い記事です。– SEO Japan

    1990年代が懐かしい – インターネットが登場したばかりで、IPOが容易に行うことが可能であり、CPMが50ドルに到達するのが普通だった時代だ。残念ながら、絶頂を極めた90年代が去り、ITバブルがはじけると、CPMは急激に下落していった。その結果、バナー広告、続いて、ディスプレイ広告が“消滅”すると推測する専門家が大勢現れた。しかし、幸いにも、ここ数年で事態は好転し始めている。

    事実、ディスプレイ広告は、堅調に成長を続けている。先日ニューヨークで開催されたAppNexus Summitに参加したところ、フォレスターで主席アナリストを務めるジョアンナ・オコネル氏が、プログラマティックバイイング(註:いわゆるRTB取引全般)の収益は、2007年まで増加を続けるのではないかと推測していた。これは朗報だと言えるだろう。

    CPMの平均値もまた上昇を続けており、最新のMediaPostの記事では、2017年までにCPMの平均は3.17ドルから6.64ドルに上がると推測しているフォレスターの見解が引用されていた。

    もう少し深く検証してみよう。なぜ、CPMは上がってきたのだろうか?なぜ、ディスプレイは突然再び注目を集めるようになったのだろうか?この業界をリサーチすると、ディスプレイ広告が復活した理由が幾つか見えてくる。 – エクスチェンジが台頭し、マーケットの「安定感」が増した。新しいターゲティングの選択肢(消費者のプライバシーに関する懸念の影響を受けやすい)によって、大量のデータがエクスチェンジの構造に組み込まれた。このターゲティングの選択肢の登場によって、優れた広告主は、ターゲットのオーディエンスに接触する新しく、独自の手段を得た。

    個人的には、- ディスプレイが検索とは異なり、同じ“クリック数”ベースの基準で測定するべきではない点を大勢のマーケッター達が理解するようになったことが、最も重要な理由だと思う。

    検索の基準とディスプレイの基準の違い

    検索マーケティングは、複雑なテーマであり、厳格な領域に発展した。キーワード検索マーケティングは、電話帳の広告によく似ている。1970年代では、会社を見つけたい時は、分厚い電話帳を調べるのが普通であった。電話帳に掲載する広告が大きければ大きいほど、より多くの電話がかかって来る仕組みである。電話の回数を記録することで、大きな広告のパフォーマンスを容易に調べることが出来た。売り上げにつながらなかった場合、広告を出した場所を誤ったか、あるいは、消費者への対応を誤ったかのいずれかが原因であった。

    残念ながら、検索広告において単純な基準が採用されたため、大勢のマーケッター達が、ディスプレイベースの広告も同じ基準で計測するべきだと考えるようになった。しかし、このタイプのマーケッター達は、現在、ディスプレイの真価とは、接触、認識、そして、顧客を購入ファネルで動かし、最後まで進ませる力である点を理解しつつある。

    通勤中に毎日目にする広告掲示板について考えてもらいたい – 電話帳の広告と同じ基準で掲示板の広告を計測するマーケッターはいないはずだ。メディアが異なれば、計測する方法もまた異なるのだ。

    従来のメディアは、オーディエンスを最も重要視している – ディスプレイは、いろいろな意味で従来のメディアに似ていると私達は考えるようになってきた。検索リターゲティングを例にとって考えてみよう。この手法は、革新的なテクノロジーをベースとしたディスプレイターゲティングの戦略である一方で、非常にオーディエンスに焦点を絞った手法でもある。

    過去7日間の私の検索履歴を見ると、海外渡航者、テクノロジーに詳しい消費者、さらには、自動車の購入を真剣に検討している消費者のカテゴリに当てはまる。新車、海外のホテルのプラン、そして、最新のアップルのガジェットの広告を掲載する完璧なターゲットだと言えるだろう。

    しかし、大半のケースでは、広告を見せることで、消費者の行動を一度止めて、別の行動を取ってもらうことを目指すのは現実的とは言えない。同じように、テレビのCMの視聴者に対して、好きな番組の視聴を今すぐに止めて、行動を起こしてもらえるとは、スポンサーも期待していない。ディスプレイ、とりわけ、広告ターゲティングは、独自の基準で成果を計測するべきである。

    ディスプレイの復活について考える時、ディスプレイが何をもたらしたのかを考慮するべきである。検索の直接的なレスポンスとも、広告掲示板や30秒間のテレビCMによる認知度を高めるタイプとも異なるものの、ディスプレイ広告は、急ピッチでこの2つの世界の長所を集めた広告になりつつある。ディスプレイは、認知度とオーディエンスのターゲティングに橋をかけ、広告業界を変えた広告と言えるだろう。

    この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


    この記事は、Search Engine Landに掲載された「What Does The Re-emergence Of Display Mean For SEM?」を翻訳した内容です。

    若干、ディスプレイ褒めすぎな終わり方な気がしなくもないですが、インターネット歴10年以上のベテランマーケッターには懐かしいネット広告の歴史を再確認、新人ウェブマーケッターにはディスプレイ広告が今に至る過程を学べる良い記事だったと思います。後半書かれているディスプレイ広告のマーケティング手法はまだまだ試行錯誤の段階のものとは思いますが、技術の進化でこういうことが簡単に実現できるようになったのです。スマホなどモバイルデバイスも普及し、24時間体制で(流石に言い過ぎですが)ユーザーの生活を追うことができるようになった今日のデジタル社会。ディスプレイ広告の本格的な活用は始まったばかりです。 — SEO Japan [G+]

    もしもリファラーデータが100%見れなくなったら

    Googleアナリティクス等で検索キーワードのデータが以前に比べ大幅に見えなくなっている状況を知りつつも、とりあえずある程度は見えるのでどうにかなるだろう、と思っているマーケッターが大半かとは思います。しかしあのGoogleリーダーでさえ、Googleの方針転換で簡単に終了してしまう時代、検索キーワード、つまりリファラーデータが全く見えなくなってしまう日が来ないとは限りません。今回はそんな検索マーケッター恐怖の日を考えた記事を。– SEO Japan

    google-not-provided-200px先日、クロームがセキュアサーチに移行するニュースが報じられ、一部のマーケッターは、ウェブ分析で検索データを利用する取り組みの先行きに懸念を抱いている。

    サイトに導く検索は、企業にとって貴重なデータである。消費者の要求とニーズに直接アクセスすることが可能なデータのソースは他にあるだろうか?当然だが、直接消費者に尋ねることが出来る。しかし、消費者は本音を隠す可能性がある。あるいは、答えてくれない可能性もある。ビジターが実施した検索に注目することで、顧客が誰なのか、顧客は何を求めているのか、そして、求めているものを自分達が提供することが出来るかどうかについて、多くの情報を得ることが出来る。

    検索マーケッターは、以前からこのデータの価値を認めていた。しかし、検索マーケッターに限らず、従来型のマーケッター、製品マネージャー、カスタマーサポートに至るまで、組織の様々な部門においても、有益な情報を得ることが出来る。誰だってオーディエンスのことをもっと良く知りたいはずである。このデータは非常に魅力的であり、本を一冊書いてしまったほどだ: 「Marketing in the Age of Google

    しかし、この情報が姿を消そうとしている。うろたえるべきなのだろうか?このデータを取り戻すために、何かできることはあるのだろうか?

    検索データを失いつつある理由

    まず、現状を把握する。検索エンジンにクエリを入力し、検索結果内のページをクリックすると、ビジターを当該のページに「照会」(リファラー)したURLは、通常、ビジターが検索したクエリを含んでいる。サイトのサーバーログ内でリファラーのURLを確認し、ウェブ分析パッケージをインストールしているなら、当該のリファラーのURLからビジターが検索したクエリを解析し、便利なレポートとして提供してもらえる。

    1年と少し前、グーグルは、特定のケースで、リファラーのURL内に検索用語を含める取り組みを休止した。その代わり、リファラーのURLは、www.google.comと表示されるようになった。ウェブ分析プログラムは、ビジターが検索した用語を把握する手段を用意していなかったため、ビジターがグーグルを経由して訪問したことしか分からなくなってしまった。そのため、ウェブ分析プログラムは、グーグルの自然検索として訪問をカウントし、検索用語を「not provided」と表示するようになった。

    それでは、一つずつ特定のケースを振り返っていく

    • 2010年5月 – グーグルは、www.google.comとは別のURLで検索の暗号化を立ち上げた。リファラーのデータから検索用語を外すためには、セキュアサーチにアクセスしなければならかった。
    • 2011年10月: グーグルのアカウントにログインしているユーザーがwww.google.comで行った検索は、グーグルのセキュアサーチに送られるようになった。当時、グーグルは検索の10%がこの取り組みの影響を受けると推測していた。
    • 2012年3月: www.google.com以外のグーグルのサイトで検索を行う場合も(グーグルの米国外のドメイン等)グーグルのセキュアサーチに送られるようになった。
    • 2012年7月: 全ての検索に対してグーグルのセキュアサーチを利用するファイヤーフォックス 14がリリースされた。
    • 2012年9月: iOS 6のサファリが、グーグルのセキュアサーチの利用を始めた。グーグルは、セキュアサーチをモバイルデバイスでは異なる方法で処理しているため、このトラフィックはリファラーのデータには全く反映されず(www.google.com経由だとしても)、ウェブ分析プログラムでは、ダイレクトトラフィックとして計上されるようになった。
    • 2013年1月: クロームの最新版(バージョン 25)は、グーグルのセキュアサーチをアドレスバーでの検索にも適用している(グーグルのアカウントにログインしていないユーザーがwww.google.comで行った検索は、セキュアサーチには送られない)。

    グーグルは、セキュアサーチの最新の措置に関して、クロームの公式ブログで説明を行っている。

    セキュアサーチのよって曖昧になるトラフィックの割合

    それでは、グーグル検索のトラフィックのうち「not provided」として表示されるのは、どれぐらいの割合なのだろうか?そして、このトラフィックはいずれ100%に達するのだろうか?

    ご存知の通り、曖昧にされる検索データの割合は、サイトのオーディエンスに左右される。検索を行う際、グーグルのアカウントにログインする傾向があるのだろうか?一部の調査結果によると、ログインするユーザーが急増しており、さらに、右肩上がりで増えていくようだ。しかし、これは緩やかな増加ではなく、各データソースがセキュアサーチに切り換えると、急激に変化し、その後、次の変更が行われるまでは横ばいの状態が続く。

    例えば、休暇シーズン中には、iPhoneユーザーのトラフィックの大半は、大勢の消費者が、iOS 6が予めインストールされた最新のiPhoneを購入したため、「ダイレクト」として処理されていた。

    さらに多くのデータソースがセキュアサーチに切り換える可能性が高く、今後も不明確なトラフィックの割合は増えていくはずだ。

    弊社、Nine By Blueでは、様々な業界のサイト、そして、オーディエンスのタイプの異なるサイトをサンプリングし、現状を把握する取り組みを実施した。思った通り、not providedとして報告される検索の割合は、時間の経過ともに増加していた。私達は、2011年12月、2012年6月、そして、2012年12月の割合に注目し、また、セキュアサーチは当初米国のみに適用されていたため、米国のサイトと海外のサイト(英語)を区別した:

    Not Provided Over Time

    下の図では、2011年12月と2012年12月のデータを比較している:

    not provided

    あるサイト(テクノロジーが好きなオーディエンスを抱える)では、グーグルの自然な検索の用語のうち、54%はnot providedとして処理されていたが、大半のサイト(特に消費者を中心としたサイト)では、このように検索用語が表示される検索の割合はずっと低かった。

    うろたえるべきか?データを取り戻すことは出来るのか?

    うろたえるべきではない。リファラーは確かに素晴らしいデータであり、失うのは痛い。また、曖昧にされるデータの割合は、今後も増加していくだろう。しかし、同じ決定を行い、同じ行動を特定することが可能なデータは、今後も引き続き手に入れることが出来る。

    リファラーデータの失うことで、最も懸念されているのは、トレンドを把握することが出来なくなってしまう点である。私は、個別の用語だけではなく、検索クエリのカテゴリに注目するよう常に推奨している。例えばブランドの用語、または、「how to」の検索は、時間の経過とともに減っているように見えるが、実はこのトラフィックの多くは、単純にnot providedとして処理されているだけである。

    グーグルウェブマスターツールのデータを利用する

    リファラーのデータを取り戻す上で、ウェブ分析プラットフォーム以外のツールに頼る手が考えられる。検索用語はリファラー内に表示されていないことが問題とされているが、グーグルは、今でも検索用語をまとめてクエリログに表示している。グーグルは、このデータをウェブマスターツールの中で用意している(情報開示: グーグルで働いていた頃、ウェブマスターツールの構築に関わったことがある)。

    過去90日間の上位2000の検索用語を確認することが出来る。グーグルは、サイトの98%に対して、ウェブマスターツールは検索用語を漏れなく表示すると指摘している。残りの2%は、このデータを最も知りたい大規模なサイトなのだろう。いずれにせよ、完全な検索のデータがウェブマスターツールで提供されていなくても、トレンドは正確である。そのため、オーディエンスが探している情報、そして、低迷しつつあるトピックの分野に関する情報を十分に把握することが出来るはずだ。

    私はウェブマスターツールのデータは、とても価値が高いと考えており(先程述べた理由により、私の意見はバイアスがかかっている)、私の会社では、このデータに関する見解を提供する検索分析ソフトウェアを開発した。Blueprint(情報開示: この製品を販売している)は、ウェブマスターツールのクエリデータを論理的なトピックのカテゴリに分類し、長期間に渡って保存する(従って、90日間が過ぎても問題ない)。

    ウェブマスターツールは、このデータに対する、通常のウェブ分析プログラムとは異なる視点をユーザーに与え、各クエリのインプレッションのデータ、ランキング、そして、クリックスルー率を表示する。この視点で検索クエリを見ることで、オーディエンスが関心を抱いている事だけでなく、トラフィックの減少が、ランキングの問題なのか、あるいは、ただ単に季節の影響を植えているだけなのかを理解することが出来るようになる。

    例えば、以下のグラフでは、2012年のデータ点ごとのブランドのトラフィックを比較することが出来る。ランキングは一年を通じて変動は少ないものの、トラフィックは、検索の量の変化(季節)、そして、検索結果からのクリックスルー率の変化(9月にrel=authorマークアップを追加)による影響を受け、変動が見られる。

    Blueprint

    有料検索データの利用

    先程も申し上げた通り、検索用語のデータを表示しなくなったのは、リファラーのみである。そのため、グーグルのクエリログでは、今でもこのデータが表示されているだけでなく(そして、ウェブマスターツールのソースとして用いられている)、アドワーズでもこのデータの提供が提供されている。有料検索を利用しているなら、自然な検索データと同じようなオーディエンスの見解を得ることが出来るだろう。当然ながら、有料検索を利用していない場合は、役に立たない。

    その他の検索エンジンのデータを利用

    恐らく、皆さんのサイトの検索トラフィックの大半は、グーグル検索が占めているのだろう。しかし、オーディエンスのことを深く知りたいなら、 – 何を求めているのか、そして、その要求に応じることが出来ているかどうか – ビングが今もリファラーデータを提供している点を思い出してもらいたい。

    ウェブ分析データを新たな方法で利用

    Not Providedを有益で、実用的なデータに変える方法」には、ウェブ分析のデータの見方に関して、検索用語のリスト以外の解釈が取り上げられている。

    今後の行方

    セキュアサーチに移行するデータソースが増え続けているため(そして、その他の検索エンジンがこの流れに追随する可能性があるため)、今のうちに計画を練って御くことが肝要だ。現状のプロセスを見直そう。

    クエリデータの一部がなくなっても、同じ結論および行動計画が導かれるだろうか?ウェブマスターツールやその他のデータを使って、決定を下すために必要な材料を集めることが出来るだろうか?キーワードリサーチを行い、オーディエンスのデータを増やすことが出来る。また、クエリベースのビューではなく、ページベースのビューに注目することで、サイトの行動に関するデータを得ることが可能だ。何を実現する必要があるのかをじっくり考えて、失われたデータに焦点を絞るよりも、この目標を達成する上で効果のあるその他のデータに着目してもらいたい。


    この記事は、Search Engine Landに掲載された「Will [Not Provided] Ever Reach 100% In Web Analytics?」を翻訳した内容です。

    何というか、結局、グーグルウェブマスターツール(&解析用の自社製品)のPRに終わってしまった内容の気がしなくもないですが、、、100%リファラーや検索キーワードデータは見えなくなる状態は想像がつきにくいですが、多くの人が利用するRSSリーダーでさえ一瞬で終了を決定してしまうGoogle(RSSリーダー製品市場を破壊した上で!)、ブラウザー(普及が進行中)やウェブマスターツール(既にアクセス解析市場もほぼ破壊・・)にマーケッター軽視の大きな変更があっても不思議ではありませんし、たまに余り喜ばしくはない未来の可能性とその対応策について考えることも、マーケッターにはプラスの作業かもしれません。 — SEO Japan [G+]

    マーケティング・パラダイムの4つの変化

    いきなりの大げさなタイトルですが、書いてあることは真っ当です。今日を生きる、そして明日を生きていくマーケッターであれば、理解しておきたい内容。 — SEO Japan

    消費者は、ほんの5年前まではなかったブランドへの期待を持っている。マーケッターは、5年前にはなかったコミュニケーションおよびエンゲージメントのチャンネルへのアクセスを持っており、消費者の期待に耳を傾け、それに応えている。マーケティング・エグゼクティブは、自分たちのオーディエンスに手を伸ばして関与し、彼らを忠実で熱心な顧客へと変える最も効果的な方法への鋭い洞察力を持つ必要がある。以下に4つのマーケティング・パラダイムがある。全てのマーケティング・エグゼクティブはこれらのマーケテティング・パラダイムを採用しなければ、それを採用している競合相手に顧客選好で負ける危険がある。

    ソーシャルビジネス

    マーケティングは1つの事業部ではない。組織全体が各々の役割を理解して、マーケティングプロセスに参加すべきだ。

    ソーシャルビジネスとは、以下の特徴を示すものだ:

    1. マネージメントの全レベルからの積極的な参加と同時にマーケティングへの明白なアプローチを採用するためのエグゼクティブレベルのサポート。
    2. 顧客に直接対応する全部門(例外はなし)に関与するコンテンツ戦略へのコミットメント。
    3. ソーシャルメディアチャンネルは目的を達成するための手段であるが故に、コンテンツを配信することおよびオーディエンスとのエンゲージメントを許可することに大きな役割を果たすという理解。
    4. コンテンツ開発、ソーシャル共有、ソーシャルエンゲージメント、結果の測定を容易にするツールとテクノロジーの徹底的な使用。
    5. リーチ、セグメント、ターゲットオーディエンスとのエンゲージメント、クローズド・ループ・マーケティングを含むリード・インテリジェンスへの洞察のための鋭いデータ分析。

    これを書いている時点で、ソーシャルビジネスであると心から言うことができる組織はほとんどない。Dell、IBM、Starbucks、Ford Motor Companyが数少ない中に入る。小さな企業の方が、数千人もの従業員を抱える大企業に比べて変えるべき文化のレイヤーが少ないため、ソーシャルビジネスの原則を取り入れ易いところに位置している。

    従業員のブランディング

    従業員に自分のパーソナルブランドを築くことを奨励することは、優れたビジネス手法だ。従業員が自分のパーソナルブランドを築くことを妨げる組織は、それ自身のブランドを締め付けている。全ての企業は人によって成り立っていて、ほとんどの従業員がデジタルプレゼンスを持っている。企業にとって、従業員が仕事中にソーシャルメディアチャンネルを使用することを禁止することができると考えることは鋭さに欠ける。その代わりに、組織はガイドラインと境界線を設けて、従業員と雇用主の両方にメリットのある方法で従業員が自分のブランドを開発することを奨励すべきだ。従業員と雇用主の間で上手く足並みの揃ったブランディングプランは、ブランドに対する“ハロー効果”を持つことができるのだ。

    従業員のブランディングを受け入れる1つの方法は、SAPのMichael Brennerのように従業員に個人ブログを所有することを奨励することだ。彼のブログB2B Marketing Insiderは、B2Bマーケティングにおける彼のソート・リーダーシップの考え方を反映していて、それがMichaelのパーソナルブランドを築くのに役立っていると同時に、彼の雇用主であるSAPの評判を高めている。全ての従業員が企業ブランドと足並みを揃えた個人ブログを持つことに適しているわけではないが、雇用主が双方の利益のために従業員に自分のブランドを築くように奨励して導く方法は他にもたくさんある。

    体験を届ける

    消費者は、ただ読むだけではなく、あなたのブランドを体験したいのだ。販売促進キャンペーンは、それがトランスメディアキャンペーンである時に最も成功することが多い。これは、消費者に1つの体験を介して参加するように勧め、複数のメディアチャンネルにまたがるターゲット客に触れるキャンペーンのことを指す。B2Cの例が、Ford 2013 Fusionキャンペーンだ。そこでは、消費者は、もし自分が真新しいFord Fusionを貸し出された100人のうちの1人だったなら、何をしたいかを共有するように要請される。このキャンペーンは、テレビコマーシャルとYouTube動画とRandom Acts of Fusionというデスティネーションサイトから成っている。2012年ロンドンオリンピックの最中、私は、ライブイベントともっと多くのことをモバイルアプリで体験した。体験的なマーケティングのB2Bの例は、サプライチェーン・マネジメント・ソフトウェアのメーカー、Kinaxisだ。Kinaxisは、6,400以上のサプライチェーンのプロフェッショナルから成る活気あるオンラインコミュニティを作った。そこで、集まった大勢の人の知恵を(お互いに)体験するのだ。Kinaxisはデスティネーションを提供する。しかし、その体験は、Kinaxisのコミュニティ・マネージャーからのほんの少しの助けはあるが、メンバーに任せられている。

    データ駆動型マーケティング

    マーケティング・アクティビティの測定は、何も新しいことではない。しかし、マーケティングプランの影響を測定することに対するマーケティング・エグゼクティブへの圧力は、以前にも増して大きくなっている。マーケッターにとって幸運なことに、リーチ、エンゲージメント、センチメント、コンバージョンなどの測定を可能にするデータ駆動型メジャメントツールのリストは増加している。CRMシステムとの統合が、B2Bマーケッターがオンラインマーケティングの結果を測定することを可能する。

    これら4つのマーケティング・パラダイムは、消費者行動の素早い変化を示している。マーケティングテクノロジーツールの素早いペースに加えて消費者行動におけるこのシフトが、マーケッターに現在および将来のマーケティング・パラダイムへの自分達の影響力を検討することを要求するのだ。

    私は、これらの4つのマーケティング・パラダイム・シフトについて、2012年9月21日にAMAのイベントで話をした。私のスライドはここから無料ダウンロードできる。


    この記事は、Find & Convertに掲載された「THE MARKETING PARADIGM HAS SHIFTED FOR CONSUMERS AND BRANDS」を翻訳した内容です。

    どれも素直に納得できるものばかりですが、これを実際に実践できるかとなると全く別次元の問題ですよね。とはいえ21世紀を生き残る企業になるためには、どれも避けて通れないパラダイムシフトばかり。同時にエンタープライズ視点で書かれてはいますが、スモールベンチャー・スタートアップも、だからこそ、ここに書かれていることを即実践していける機動力を持ちたいですよね。コンテンツ&インバウンドマーケティングは立派なソーシャルビジネスですし、小規模で会社の知名度がないからこそ個人を押し出したブランディングが重要。施策の効果測定とデータマーケティングはウェブの世界では当然です(どこまで掘り下げるかはともかく)。そしてオフラインと連動した体験マーケティングは私自身もネットビジネスであっても今後もっと活用方法を模索していきたい点です。

    時代の変化に惑わされず、前を見てチャレンジしていくのみ。 — SEO Japan [G+]

    インバウンドマーケティングと雪合戦の7つの類似点

    何かと話題のインバウンドマーケティングですが、さて今回はインバウンドマーケティングと雪合戦に類似点を探そうという面白ネタながらもインバウンドマーケティングを理解しきれていない人には密かに役に立つかもしれない記事をどうぞ。– SEO Japan

    1月12日の日曜日、シアトルの人々は世界最大の雪合戦、Snow Dayのために集まる。ダンプトラックが、新しいギネス記録をうち立てることを試みる5000人の人達に162,000ポンドの雪を届けることになっている。また、それはBoys and Girls Clubs of King Countyのための資金集めのイベントだ。

    一体これがインターネットマーケティングと何の関係があるというのか?あなたが思っている以上に、雪合戦は、最近話題のインバウンドマーケティングに似ているところが7つあるのだ…

    1. 行動計画が必要不可欠

    行動計画なしでも人生もしくは雪合戦である程度の成功はするかもしれない。しかし、敵に圧倒的に勝ってフィールド全体を支配したいのなら、前もって計画を立てなければならない。インバウンドマーケティングプランには、注目を集めること、自分自身を見つけやすくすること、顧客に価値を提供することが含まれているべきだ。

    2. 新しいテリトリーを探求する

    インターネットが登場してしばらく経つが、そのランドスケープはあらゆる戦場と同じくらい速く変化している。Googleがアルゴリズムをアップデートするたびに、私たちは戦略を見直して、新しい戦術を作る。あなたが最新のコンテンツを作っているにしろ、大急ぎでカタパルトを作っているにしろ、適応が生き残るためのカギだ。

    3. 汚いことをする人もいる

    成功を約束してリンクの束を販売するインターネットマーケッターもいる。これはインバウンドマーケティングではない。スノーボールの中に石を入れる卑怯者のように、彼らは短期的には成功するかもしれないが、たくさんの副次的なダメージがある。自分が他人にしてもらいたいように他の人にすることだ…

    4. 優位な立場を得る

    あなたはGoogleで1位になりたい。その極めて貴重な頂点のポジションは、客があなたを見つけるのに役に立つ。一度自分の旗を立てると、自動的に自分がターゲットになるということを予期しよう。そこに到達する時には自分の立場を守る準備をしておくのだ(ステップ1参照)。

    5. 小さくても勝つことができる

    インターネットで勝つために、メガストアである必要はない。実際、小さいことには利点がある。適切な設定があれば、とびきりの要塞にしろ素晴らしいサイトデザインにしろ、敵に気付かれないようにしながら客の心(または飛んできたスノーボール)を掴むことができる。そう、もしあなたがカメラなしで超最高の動画を作ることができるのなら、何でもできるのだ。

    6. 短期間で資本化する

    旬の話題は、シアトルの雪と同じくらいにはかなく美しい。人々は、解ける前の一瞬の間それについてとても沸き立つ。コンテンツ戦略の一部(一部だけ)は、ホットなトピックをつかんで簡単にコンテンツで成功することも含まれるべきだ。

    7. チームワークが最高の戦略

    2010年に韓国で行われた雪合戦世界記録に勝つためには、5,388人の参加者が必要とされる。それは、5,387人のスノーボールを投げる見知らぬ人と対抗するすか、あなたを支援する友人とチームを組むか、を意味する。同じことがインバウンドマーケティングにも当てはまる。なぜなら、インターネットは時にこんな風に見えるからだ:

    あなたが攻撃プランを練るのを助けてくれる経験のある人とチームを組むことを検討しよう。

    シアトルセンターで1月12日に行われるSnow Dayに登録するのを忘れないように。一緒に世界記録を出し、チャリティのためにお金を集め、楽しい時間を過ごそう。


    この記事は、Portentに掲載された「7 Ways Inbound Marketing is Like a Snowball Fight」を翻訳した内容です。

    インバウンドマーケティングというか、、、何でも当てはまりそうな内容でしたし、ちょっと切れ味に書ける記事でしたかね?ま、こちらもタイトルに釣られて訳してしまったわけですが。。。汗 突っ込みどころ満載ですが、お許しください。ちなみに、このスノーデーのイベント、無事に世界最高記録を更新したようで何よりでした。サイトが1ページ&今風の作りでイベント用の簡易サイトの見本として参考になる点は多そうなので興味があれば是非! — SEO Japan [G+]