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Pubcon 2015-Googleのゲイリー・イリーズ氏によるキーノート。ミレニアルズの特徴と彼らのニーズを満たすための戦略。
スピーカー:Gary Illyes(Webmaster Trends Analyst,Google)
イントロダクション
Googleに入社するとき、”無制限でコーヒーを飲む”、というオプションを契約書に追加してほしいと申し出た。もちろん、担当者は困惑した。一応、約束は取り付けたが、契約書に追加することはできなかった。さて、プレゼンテーションを始めよう。
3時間前までPRチームとこのセッションで何を話すかを相談していた。彼らは、モバイルを提案した。みなさんもそう思っただろうか?しかし、今日はモバイルについては話さない。ユーザーについて話す。
Generation Y
Y世代
Y世代についての事実をまとめよう。
- 1980年から2000年の間に産まれた世代
- テクノロジーの変化と供に育つ
- 不安定さを伴う、直接の経験
- 教育水準は高い
- 常にインターネットと関わっている
- 社会的
また、彼らの特徴は以下の通りだ。
- 自己中心的
- 独立志向
- 自信がある
- 変化を進んで受け入れる
- 愛情を欲する
- 忍耐強くない
- 関心(集中力)が持続する期間が短い
彼らは自身の意見を過度に評価しているかもしれない。ソーシャルネットワークで様々なトピックに対し、自身の見解を散布している。
46%が自分で小さなビジネスを起こしたい考えている。また、雇用者でも35%が自分で何かのビジネスを始めている。
Y世代の3分の2が、自身のローカルな世界の中で良い影響を与えることができると考えている。また、40%がグローバルでもインパクトを残せると答えている。
彼らについての情報はInstagramやFacebookで全て手に入る。また、自撮りが大好きだ。
彼らの興味が持続する時間は、2000年には12秒だったが、2013年には8秒になっている。ちなみに、金魚の場合は9秒だ。
Generation Z
Z世代について
Z世代についての事実をまとめよう。
- 1995(もしくは2000年)から現在にかけて産まれた世代
- 危機的な期間に産まれている
- 高い教育水準(見込み)
- 常にインターネットと関わっている
- 社会的とは言えない
彼らの特徴についてもまとめてみよう。
- 自己中心的
- 独立志向
- 変化を進んで受け入れる
- 愛情を欲する
- 忍耐強くない
- 関心(集中力)が持続する期間が短い
自己中心的でいつも自撮りをしている。高校生の72%が起業する意思がある。Wifiとバッテリーは重要。ノモフォビア(Nomofobia:モバイル依存症)という言葉をご存知だろうか?そして、彼らの関心が持続する時間は2.8秒だ。
上記の通り、Y世代とZ世代は非常に似ている。彼らに対し、どのようにアプローチすればよいのか?
新世代へのアプローチ
Y世代とZ世代へのアプローチ
彼らは特に深く考えずに、あなたのサイトから去ってしまう。彼らは自分が探しているものを正確に把握しており、彼らが探している情報をあなたが提供していない場合は、すぐにサイトを離れてしまう。また、彼らのユニークな個性に注意を払わなければ、すぐに別のサイトに行く。そして、あなたのサイトの読み込み速度が遅くても、彼らは去ってしまう。
Googleは常にユーザーの期待に応えようとしている。その結果多くの進化をしてきた。
最近の取り組み
ユーザーの期待に応えるために、Googleが行っている取り組みを挙げよう。
- モバイル・フレンドリー・アップデート(モバイルゲドンではない!)
- App-Indexing
- Google Now
- Now on Tap
- 音声検索
Now on Tapとコンテクスト
Now on TapはAndroidで使用できる。アプリを使用している際、ホームボタンを長押しすることで、アプリを使用しながら(Googleがコンテクストを理解し)、欲しい情報が手に入る。
音声検索では、連続した質問を投げれば、前回の質問のコンテクストを理解し、回答してくれる。例えば、”エンパイアステートビルの場所は?”、”その写真がみたい。”、”高さはどれくらい?”、”誰が建てたの?”、”いつ?”と質問した場合、全て望み通りの結果が得られるだろう。(注1)
*注1:言語設定を英語に変更すれば日本からでも可能ですが、日本語のままだと未対応のようです。
位置情報の理解
例えば、あなたがあるレストランの前に立っていた場合、”開店時間は何時?”と尋ねれば、Googleは答えてくれる。Googleは、あなたがどの店の前にいるのかをわかっているのだ。Googleの目標は、パーソナルなアシスタントを構築することなのだ。
Z世代のユーザーを満足させるために
彼らが望む情報を記載している箇所は、ハイライトなどで目立たせるようにしよう。また、ユーザーは記事の全てを読むわけではない。そのため、ユーザーのニーズのみを満たす箇所を記載した、素早く読める短めの情報を記載しておこう。ユーザー一人一人を特別に扱い、自動入力機能などを実装し、彼らが快適にあなたのサイトで過ごせるようにしよう。
あなたがすべきこと、すべきではないこと
すべきこと
- 注意を払いながら、オリジナルのコンテンツを作成する
- ユーザーが素早く情報を発見できるようにする
- 可能であれば、簡単に理解できる少量の情報を置く
- コミュニティは残しておく
コミュニティについて、コメントやフォーラムやUGCは削除しないでおく。しかし、調整役はすべきである。UGCはスパムでない限り、あなたのサイトにとって良い影響を与えるだろう。上記の内容を行わなければ、Googleではなく、ユーザーからペナルティを受ける(サイトから去ってしまう)だろう。
すべきではないこと
- 検索エンジンのためにサイトを構築する
- 自分が持っていない情報を最適化する
- 全てのユーザーを他のサイトへ送る(アフィリエイトサイトに言及)
- 広く普及しているデータのみ使用する
自身に問う
一日の終わり自身に問いかける質問は、”どれだけの人が自分のサイトを訪れたのか?”ではない。”何人の訪問客を、私は助けることができたのか?”である。
質疑応答
Q1:パンダアップデートのペナルティ対策に、内容の薄いコンテンツを削除するべきか?
まず、パンダはペナルティではない。また、内容の薄いコンテンツを削除すれば、ランキングはさらに下がる恐れがある。全てのコンテンツを内容のあるものにするべきだ。もちろん、スパムなコンテンツであれば、削除しなければならない。内容が薄いかどうかに悩むのではなく、高品質なコンテンツを作成するために時間を使おう。
Q2:ローカルパックは頻繁に変更しているが、なぜか?
対応しているチームは、色々と実験をしている。ユーザーがあまり使わない表示は削除する、といったように。
Q3:Googleは、NAP(名前、住所、電話番号)の理解が未熟だと思う。コンテクストの理解は進んでいるはずなのに。ローカルSEOにとっては重要な要素だ。
非常に良い指摘だ。フィードバックとして持ち帰り、調べてみる。
Q4:ネガティブSEOは有効なのか?
多くのネガティブSEOと思われる状況を見てきた。しかし、実際に効き目のあることはなかった。もちろん、おかしいリンクが張られていれば、否認したほうがよい。
Q5:Search Consoleについて何か情報はあるか?
より便利に、タイムリーになるように取り組んでいる。インデックス数をより正確なものにし、より多くの例を表示しようとしている。
Q6:盗用コンテンツについては?
Googleはオリジナルのコンテンツとそうでないコンテンツを正しく理解していると考えている。しかし、うまくいかない場合もある。もし盗用されたコンテンツのページがあなたのページよりも上位に表示されていれば、時間があれば修正されるはずだ。もしくは、あなたのサイトに致命的な問題があるかもしれない。
Q7.マンスリー・ウェブマスター・アップデートはもうやらないのか?
多くの人が、我々の言葉一つ一つを分析し、そこから推論を立て、ランキングへの影響などを考えたりする。本当は全く影響もないのに。不要なことに時間を割いてしまうのだ。本来、検索はそれほど複雑なものではない。簡単なルールさえ守っていれば、ランキングはよくなるだろう。我々が情報を更新するとそうしたことが起こる。SEO担当者であれば、コンテンツのプロモーションに集中するべきだ。
今回のレポートを持ちまして、Pubcon 2015のセッションレポートは最後となります。個人的には、キーノートを中心に、これからの施策への”気づき”が多くありましたので、参加する価値は高かったと感じました。今後もSEO Japanでは海外のカンファレンスのレポートを行っていく予定ですので、引き続き、よろしくお願いいたします!
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Pubcon 2015-GoogleのCXラボからの調査報告。モバイルを取り巻く現状のデータとサイトデザインの25の原則。
原題:Capture the Mobile Moments with Google
スピーカー:Joe DeMike(Head of the Google CX Lab,Google, Inc.)
モバイル・モーメント
モバイルの適用が変化を促進している。
あるデータによれば、60%の人間が朝起きてまずやることに、スマートフォンの確認を挙げているようだ。モバイルの普及についてのいくつかのデータを見てみよう。
- 世界中でスマートフォンを所有している人の数は、10億5千万人
- “常に電話を手元において置く”と答えたミレニアルズは、87%
- モバイルを主要なデバイスで使用している人々は、50%
- モバイル経由でこれからオンラインにふれる人の数は、50億人
我々にとって、オンラインの世界は訪れる場所ではなく、生活をしている場所だ。
モーメント・オブ・トゥルース(Moment of Truth)
今後おこるであろうことは、今、あなたが考えなければならないこと。P&Gが提唱したモーメント・オブ・トゥルースは非常に理にかなった考えであった。
お店で商品を手にする。これが最初(ファースト)のモーメント・オブ・トゥルース。買った商品を家に帰ってから使う。これがセカンド。その商品のファンになったり、ソーシャルでの共有などのエンゲージメントを行う。これがサード。
Googleはゼロ・モーメント・オブ・トゥルースを提唱した。これは、消費者が購買活動を行う前の調査段階を指す。実際に、多くの人が購入する前に調査しているのだ。
モバイルでの機会創出
最も影響のあるモーメントをモバイルで創出する。我々は1日に150回もスマートフォンを確認し、177分間操作している。いつでも、どこでも、あなたの消費者にリーチしよう。
人々とモバイル
時間別でモバイルの使用率は異なる。人々はモバイルで何かを視聴し、何かを知り、何かを発見し、何かを購入したいと思っている。また、ラジオ、テレビ、デスクトップなどと比べ、人々はモバイルではブランドとの関わりをより強く感じている。モバイルはユーザーとの距離が最も近いのだ。
動画は最もパワフルだ
動画コンテンツは非常に強力なコミュニケーションツールだ。80%のユーザーが、モバイルでブランドのコンテンツ動画を視聴した後、何らかのアクションを起こしたことがあると答えている。また、デスクトップやテレビに比べ、1.8倍もコンテンツを共有する傾向がある。モバイルは、テクノロジーではなく、行動なのだ。
モバイルサイト作成における25の原則
目的と調査方法
モバイルでの露出がかつてないほど重要になっているが、良質なモバイルサイトを決定づける要因とはなんだろうか?Googleはこれについての調査を行い、モバイルサイトデザインのベストプラクティスを作成することを目標とした。これから25のポイントについて説明するが、以下の5グループに分けられている。
ホームページとサイトのナビゲーション
デスクトップの場合は様々な情報を表示することができるが、モバイルの場合はユーザーが探している情報にフォーカスするべきだ。
#1.行動を喚起する箇所(Calls-to-Action)は画面の中心に設置する
モバイルではユーザーがメニューを見落としやすい。そのため、行動を喚起する箇所はユーザーが見えやすい場所に設置しよう。デスクトップとは設置箇所が異なることもある。
ポイント:主要なCalls-to-Actionはサイト内の最も目立つ箇所に設置しよう。
2.メニューは短く、スウィートに
詳細なメニューはデスクトップの場合は有効かもしれないが、モバイルユーザーは長いリストから何かを探すことを好まない。そのため、最少のメニューを記載できるかどうか、検討してみよう。
ポイント:はっきりとしたカテゴリーの短いメニューはモバイルユーザーを案内しやすい。
3.ホームページ(トップページ)へは簡単に戻れるように
ユーザーはあなたのサイトを回遊した後、ホームページへ簡単に戻る方法を探すものだ。また、ロゴをタップすればホームページへ戻れると考えている。
ポイント:ロゴをホームページへ戻るためのナビゲーションとして利用しよう。
4.プロモーションや広告がコンテンツを隠さないように
プロモーションや広告がコンテンツを隠してしまうと、ユーザーがタスクを完了することが難しくなる。隠されたコンテンツに重要な情報があった場合、ユーザーがそれについて知る機会を失わせてしまう。
ポイント:プロモーションや広告がナビゲーションを妨げないようにし、Calls-to-Actionにはっきりとした区別をつける。
サイト検索
サイト検索は、ユーザーが探している情報を素早く探す助けとなる。
5.サイト検索を目立たせる
ユーザーは特定の情報を探すときにはサイト内検索を行う。そのため、サイト検索はユーザーがあなたのサイトでまず初めに見えるものの内の一つとするべきだ。
ポイント:サイト検索をホームページの上部付近に設置しよう。
6.サイト検索の結果の関連性を確かめよう
ユーザーはサイト検索で返って来た最初の情報をベースに判断する。そのため、検索結果の最初の画面を強力なものにしよう。
ポイント:最も強力な検索結果を最初に返し、オートコンプリートや入力間違いの修正機能などをつけ、スマートな検索を実装しよう。
7.サイト検索のユーザビリティを高めるためにフィルターを実装しよう
ユーザーは検索結果を絞り込む場合、フィルターをよく使用する。また、絞り込みができない場合は、途中で諦めてしまう。
ポイント:フィルターを実装し、彼らが検索結果から求める情報を手に入れる手助けをしよう。
8.より良い検索結果へユーザーを案内しよう
多様なセグメントがあるサイトの場合、ユーザーが検索を行う前に質問を投げることが役に立つ。例えば、大規模な靴の販売サイトの場合、検索の前に性別やサイズなどを尋ねている。
ポイント:あなたがサイトで提供しているものが、セグメントによって簡単に絞れる場合は、より関連性のある結果を表示するために、ユーザーに幾つかの質問をしよう。
コマースとコンバージョン
カスタマージャーニーはより複雑となっているが、ユーザーを上手くコントロールし、コンバージョンを拡大しよう。
9.ユーザーが決断する前に猶予を与えよう
登録ボタンをサイトに訪れてからすぐに表示してしまうと、コンバージョンに悪影響を与えてしまう。個人情報を求める場合などは、ユーザーにサイトを回遊させ、あなたのサイトがなにを提供しているか理解する時間を与えよう。
ポイント:ユーザーがアカウントの登録をせずに、あなたのサイトを使えるようにしよう。
10.ユーザーがゲストとして買い物ができるようにしよう
商品を購入しようとしたとしても、アカウントの作成に同意するとは限らない。ゲストとして購入する際に求められることは、”便利で”、”シンプルで”、”簡単、且つ、素早い”ことだ。
ポイント:ゲストとして購入できるオプションを用意し、具体的な利益を提示した上で、登録を促そう。
11. 利便性を最大化させるために、既存の情報を利用しよう
既に登録をしているユーザーのために、登録内容を事前に埋める機能を実装しよう。新規のユーザーのためには、彼らが既に使用している可能性のあるサードパーティー製のサービスを提供しよう。
ポイント:あなたが既に持っている情報を最大限活用し、サードパーティ製の支払いサービスを使うことで、可能な限り簡単にコンバージョンを行えるようにしよう。
12. 複雑なタスクの場合は、”お電話はこちら”ボタンを使用しよう。
複雑であったり、ユーザーにとって公にしたくない情報の入力を求める場合は、”お電話はこちら”ボタンを設置しよう。具体的な例を挙げると、金融系のサイトなどだろう。
ポイント:個人的で複雑な情報の入力が必要な際は、”お電話はこちら”ボタンを目立つように設置しよう。
13.別のデバイスでもコンバージョンが完了できるようにしよう
全てのユーザーがモバイルでコンバージョンを行うことを快く思っているわけではない。そのため、別のデバイスでもコンバージョンを行えるようにしよう。
ポイント:モバイルユーザーは後ほど別のデバイスでコンバージョンを行いたい場合もある。Eメール送信、ソーシャル共有、保存機能などをつけるようにしよう。
入力フォーム
ユーザーのコンバージョン体験は可能な限りシームレスであるべきだ。効率的な入力フォームでそれを叶えるようにしよう。
14.効率的な入力方法
郵便番号や生年月日など、数字を入力する場合は、数字の入力画面を自動的に表示しよう。また、事前に入力した情報がある場合は、自動的に表示できるようにしよう。モバイルでは、キーボードの切り替えを頻繁に行うと、煩わしく感じてしまう。
ポイント:数字を記載する場合は数字の入力画面を表示し、既に入力した情報を自動的に表示しよう。
15.最も簡単な入力方法を提供しよう
〇〇月などの限定されたオプションの中から選択する場合は、ドロップダウンリストから選べるようにしよう。タップする箇所は大きく、見やすいように。
ポイント:ドロップダウンが最適な場合は全て適用し、簡単にタップできるようにしよう。
16.日付の選択の際は、カレンダーを表示しよう
ユーザーは常に”来週の日付”を覚えているとは限らない。日付を確認するために、あなたのサイトから去ってしまうことが無いようにしよう。
ポイント:日付選択にカレンダーを表示することでユーザーをサイトにとどまらせよう。
17.ラベル付けとリアルタイムの修正を行うことで、入力エラーを最小化させよう
ユーザーが情報を入力している間も、それが郵便番号なのか、地域なのか、何を入力しているかわかるようにラベルが見えるようにしよう。また、結果を送信する前に、リアルタイムで入力エラーを修正できるようにしよう。
ポイント:はっきりとしたラベルを表示し、リアルタイムのエラー修正ができるようにしよう。
18.効率的な入力フォームをデザインしよう
ユーザーが同じ情報を繰り返し入力することがないようにしよう。また、自動入力機能を活用しよう。複雑なプロセスの場合は、上部に進捗情報を表示し、次になにが来るかわかるようにしよう。
ポイント:入力フォームの数を最小化し、自動入力を可能な限り活用しよう。また、進捗情報をはっきりと表示しよう。
ユーザビリティとフォームの要素
モバイルユーザーはあなたが提供するささいな配慮に感謝する。ユーザーのユニークなニーズを満たす工夫を凝らそう。
19.サイト全体をモバイルに最適化しよう
明らかなことだが、デスクトップ表示のサイトよりも、モバイルに最適化されたサイトの方が簡単に操作することができる。また、デスクトップ表示とモバイル表示が混合したサイトは、全てがデスクトップ表示のサイトよりも、ユーザーに困難を与えてしまう。
ポイント:全てのページがモバイル用にデザインされていれば、ユーザーは簡単に操作することができる。
20.ピンチやズームをさせない
ピンチやズームが必要な場合は、ユーザーを苛立たせるだけでなく、重要な情報を見落としてしまう可能性も発生させる。ユーザーがサイズを変更する必要がないようにデザインしよう。
ポイント:ズームが必要な場合はCalls-to-Actionを見落としてしまうかもしれない。
21.商品画像は拡大可能に
ユーザーは自分が購入する物を詳細に確認したいものだ。リテールサイトの場合は、高解像度の画像が見られるようにしておこう。
ポイント:商品の写真などは高品質な画像を用意しておこう。
22.最適な画面の向きを伝えよう
特別な提案がない限り、ユーザーは同じ向きで画面を操作し続ける傾向がある。縦向きで使用しているユーザーに、横向きのオプションを提供したとしても、重要なメニューやボタンは明確に表示しておこう。
ポイント:特定の向きが最適である場合はユーザーにそれを知らせ、どの向きでも重要なメニューやボタンはわかりやすく表示しよう。
23.単一のブラウザ表示で済むようにしよう
スマートフォンでウィンドウを切り替えると問題が生じることもある。また、ユーザーが元の画面に戻れなくなってしまうこともある。新しいウィンドウを開く必要がないようにしよう。
ポイント:Calls-to-Actionは同一のウィンドウにとどめよう。
24.”全サイト”という表示は避けよう
“全サイト”と”モバイルサイト”という表示があった場合、ユーザーはモバイルサイトでは全ての情報が表示されていないと感じてしまう。”全サイト”の代わりに”PCサイト”のような表記にしよう。
ポイント:切り替えが簡単にできるようにするべきだが、”全サイト”という表記は避けよう。
25.位置情報を求める場合は理由を明確にしよう
ユーザーは、なぜあなたが位置情報を尋ねているか理解すべきだ。位置情報は、デフォルトでは空欄にしておこう。
ポイント:ユーザーの位置情報を尋ねるときは理由を明確にし、位置情報を提供することでどのような影響があるかを伝えよう。
最後に
ユーザー体験とは、ユーザーへの贈り物である。
*デザインの原則の部分は、Googleが行った調査に参加した方からのデータを元にしています。記事では一貫して”ユーザー”と表記しましたが、その中にはスピーカーが”参加者”と表現していた部分も含めております。
*デザインの原則についてはGoogleがレポートを提供しており、こちらからダウンロードできます。(英語の資料となります。)
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Pubcon 2015-リンクビルディングに役立つツールと戦略をご紹介します。
原題:Linking 2015:Post Panda Mortem
スピーカー:Russ Jones(Moz, Principal Search Scientist)
*リンク先は全て英語となっています。
我々のツールボックスの中身
#1.Brokenlinkbuilding.com
対象のサイトをクロールしてSEO関連の色々な情報を持ってきてくれる。ブロークンリンク(リンク切れ)も発見してくれる。すでに機能していないページや、そのページに向けられているリンクの抽出など。データはテーブルで表示。
完璧にホワイトハットなリンクビルディングを目指そう。
#2.Grepwords.com
どんなトピックや用語が人気があるのかを確認できる。どのキーワードを最適化するべきかは、非常に悩ましい分野であるが、このツールは便利。APIで使える。
アンカーテキストを調査し、リスク管理をしよう。
#3.peek(peekerboo)
キーワードベースであらゆるサイトを検索。検索基準はサイトのタイプ(ブログなど)でフィルタリングできる。また、コンタクトメッセージがあるサイトのみ、といった検索も可能。さらに、それらのサイトのバックリンク数などの情報も取得可。
重要なサイトを発見し、そのサイトのリンクの増減なども確認できる。また、”おすすめインテリアのTOP10”のようなコンテンツを作成し、インフルエンサーに知らせる、といった使い方も。
#4.SEMrush
ランキングやビジビリティなどのデータを取得。PPCにおける価値を自然検索のキーワードに置き換えることも可能。
リンクビルディングの機会を発見するために使っている。
#5.nTopic
ページに含めるべきフレーズを調査。また、既存のコンテンツに追加すべき内容などを発見できる。コンテンツと対象キーワードを入力した後、関連性を%で出す。
具体的なキーワード(例:”SEOツール”)が入っていなくても、コンテンツの内容から関連性があると判断している。コンテンツを修正し、再度関連性を計算し、よりトピックに近いコンテンツの作成が可能。
#6.SpiralDB.com
Kerboo、Majestic、Ahrefs、SEMrushのデータからサイト全体の状況を確認できる。無料で利用でき、Chromeのプラグインでも使用可。
- ツールの種類は本当に多い。どんなツールが必要かは、君が何をやりたいかによる。基本的には無料のツールを使用している。(Gareth)
- 僕は何かをしなければならない時にツールを買う。その時だけしか買わない。(Russ)
リンク構築のための3つの戦略
スピーカー:Gareth Hoyle(Kerboo,Co Founder)
#1.ディスカウント・メソッド(The discount method)
“.edu” や”.gov”のドメインからのリンクを獲得する方法。割引のキャンペーンを企画して、大学などのWebサイトにリンクを依頼する。”〇〇大学の学生限定の割引クーポン”のような形で。とあるサイクリング屋さんはこの方法で、数十のリンクを1日で得た。
掲載を依頼するサイトは大学の比較サイトなどでもよい。また、企業のWebサイトも対象にできるだろ。”〇〇企業に努めている方は〇〇%オフ”のような形で。
掲載を依頼する場合は、キャンペーンページのPDFを添付し、Eメールで送信。この際、iPhone(スマホ)からのメールで送ることがコツだ。iPhoneから大量のメールを送っているとは思われないだろうから。
#2.エモーショナル・プレイ(The emotional play)
過ぎ去った日々を回顧させる手法。大きなファンがいる、趣味になるような業界が特に有効。感情に訴える方法と言える。
ボウガンを最初に打った日をおぼえてる?という質問からコンテンツを作成した。また、ドリームプロジェクトと題し、金額を無視して女の子に夢のようなファッションを買ってもらう、ということもした。
コンテンツの作成後は、その内容に興味がありそうなブロガーを探し、コンテンツのことを伝える。さらに、そうしたブロガーの大体がコミュニティに属している。サイドバーあたりにあることが多いが、そのコミュニティ先のリンクをクリックし、同じことに興味のある人を沢山探すことができる。
#3.コンペティター・リンク・スティーリング(Competitor link stealing)
競合サイトのコンテンツとリンクを調査し、彼らからリンクを奪う方法。まずは、競合のコンテンツよりも多くの情報を載せたコンテンツを作成する(競合はA、B、Cの商品を紹介。でも、自分はDの製品を含めているといった具合)。その後、競合にリンクを張っている人にコンタクトし、その人に自分のコンテンツを紹介する。自分のコンテンツの方が優れていれば、こちらにリンクを張ってくれる。
#3-1.Webアクセシビリティ(Web accessibility)
障がい者に対応したサイト作り。競合サイトと同じテーマだが、障がい者に対応したサイト作りにする。Googleも好むサイトだろう。
WAVEというツールで測定してくれる。エラーを修正し、改善していこう。
Pubcon 2015-Mozのランド・フィッシュキン氏によるキーノート:2つのアルゴリズムの世界におけるSEO
原題:SEO in a Two Algorithm World
スピーカー:Rand Fishkin(Moz,Founder)
*記事中のリンク先は全て英語となっています。
Googleの進化
ランキング要素の進化
思い出してみよう。かつて、我々の仕事は非常に単純だった。ページを最適化すればよかったのだ。この頃はGoogleのサーチクオリティチームが、ランキングシステムの要素に何を含めるかを決定していた。そして、彼らはコンテンツよりもリンクを重視していた。
2007年まで、リンクスパムはいたるところにあった。2012年でも、Googleはホワイトハットの世界に嘘をついていたと思う。しかし、この3年間で変わった。Googleは古きSEOの慣習を排除したのだ。
Googleは意図的なリンクやコンテンツを対象とする効果的なアルゴリズムを導入した。さらに、ペナルティに対する不安と不確かさを、Webマスターへ与えるようにもなった。
検索意図(インテント)の理解の進化
こうした変化の中、Googleは別の側面でも進化してきた。検索意図(インテント)の理解だ。幾つか例を挙げてみよう。
- 例1:検索意図(インテント)の理解
クエリ:best beef in seattle(シアトルでベストなビーフ)
Google:”beef”という言葉が沢山あるページを探しているわけではないだろうな。
検索結果:グルメサイトのステーキハウスの特集ページなど
- 例2:キーワードではなく、言語の理解
クエリ:movie where they make fun of star trek(スタートレックをおもしろおかしくしている映画)
Google:お、この映画は知ってるぞ!
検索結果:ギャラクシー・クエストの映画のページなど
- 例3:情報の新鮮さの理解
クエリ:best marketing conferences(ベストなマーケティング・カンファレンス)
Google:これについての古いページは必要ないだろうな。
検索結果:これから行われるカンファレンスの案内ページなど
Googleはナビゲーショナル(案内型)クエリをインフォメーショナル(情報収集型)クエリから区別できるようになっている。また、エンティティをトピックやキーワードと結びつけるようにもなっている。その間、ブランドはエンティティとしての形をとるようにもなった。
こうした取り組みにより、Googleは自身が公にしている主張に、より合致したことを行うようになっている。彼らが主張している内容の大部分が、今日の検索マーケティングにおけるベストプラクティスと合致しているのだ。
マシンラーニングの導入
上記のような改良を行う間も、Googleのサーチクオリティチームが変革を起こしていた。マシンラーニングである。初期の段階では、Googleはマシンラーニングをランキングアルゴリズムに使用することを否定していた。
しかし、Googleは2012年にマシンラーニングを広告のCTRの予測に活かす論文を発表した。エンジニアは”SmartASS”と呼ばれるシステムの構築に取り組んでいた。その後、Googleは公の場でマシンラーニングと自然検索についての話しをし始めた。2013年のPubconで、マット・カッツ氏も説明している。
マシンラーニングとランキング
マシンラーニングの導入により、ランキングの根幹が変化することになる。Googleは画像認識の分野でこの技術を活かす方法を発表したが、ランキングアルゴリズムへの応用も可能だろう。
直帰とショートクリック(注1)の値が低い場合、その検索結果は良いと言える。逆に、ロングクリック(注2)が少なく、すぐに別のクエリで検索するユーザーが多いと、悪い検索結果といえる。こうしたトレーニングデータを学習プロセスに投入し、アルゴリズムに活かすのだ。
- 注1:ショートクリックは、検索結果からサイトをクリックし、その後すぐに検索結果に戻ってしまうこと。短ければ短いほど、良いシグナルとは言えなくなる。
- 注2:ロングクリックは検索結果からサイトをクリックし、その後再び検索結果に戻るまでの時間が長いこと。長ければ長いほど、良い。
ディープラーニングはさらに優れている
そう、今我々は、アルゴリズムを構築するアルゴリズムの話しをしている。そしてそれは、人間の介在を必要としない。言い換えると、Googleの社員がランキングファクターをアルゴリズムに入力する必要がなくなるということだ。マシンが自身で決定できるようになるのだ。
ディープラーニングはSEOにとって何を意味するのか?
アルゴリズムの変化
Googleの社員でもランキングの仕組みがわからなくなる。その代わり、クエリの成功度が問題になる。ロングクリックやショートクリック、エンゲージメント、他のクエリの検索、などの要素だ。ユーザーが良い検索結果を示すデータを生み出し、そのデータが検索結果を向上させるのだ。
その結果、我々はタイトル内のキーワード、アンカーテキスト、コンテンツの独自性などに目を向けなくなる。逆に、検索のアウトプットを最適化するようになる。
現在における影響は?
これらは未来の話だろうか?今日における影響はどうか?先日のSMX Advancedで、Googleはクリック数をランキング要素に使用しないと述べた。ノイズが多すぎるからである。
検証テスト
しかし、私はロングクリックとショートクリックの影響を測るテストを行った。1.特定のクエリを検索し、2.1位のサイトに訪問した後すぐに直帰し、3.4位のサイトに長く滞在する、という行為を多くの人に行ってもらった。(ランド氏自身がTwitterで呼びかけた。)
その結果、4位のサイトの順位が上昇し、結果的に1位表示された。しかし、このサイトの順位は後に下降し、同様の現象の再現は難しいことは覚えていて欲しい。自身のサイトへは絶対に行わないでくれ。
未来のSEOの形
ベストなSEOとはGoogleが向かう場所へ最適化することだ。今我々に必要なことは、旧来の要素と新しい要素のバランスをとることである。リンクやアンカーテキストの効果は今でも見られる。その一方で、今後伸びてくる要素を考えるのだ。旧来の要素の重要性が低くなることはない。あたらしい要素が台頭するだけである。
5つの新しい要素
1.今の順位の平均以上のCTRを目指す
タイトルやディスクリプションを最適化しよう。キーワード対策としての意味以上に、多くのクリックを獲得することを目指す。ブランディングも忘れずに。
2.エンゲージメントを高める
ポゴスティッキング(注3)やロングクリックは重要な要素だろう。ランキングと、そのランキングに居続ける期間に影響を与える。下記に、エンゲージメントを高めるための確認項目を記載する。
- 注3:ポゴスティッキングは検索者が複数の検索結果で、いくつものサイトを行ったり来たりすること。
- 検索者が気がついているニーズと気がついていないニーズの両方を満たす
- スピード、スピード、そしてスピード
- 全てのブラウザでベストなユーザー体験を提供する
- ユーザーをサイトの奥深くまで誘導する
- 訪問者を苛つかせたり、諦めさせたりする要素を避ける
New York Timesで、家庭の年収と子どもの大学進学についての記事がある。グラフでその関係性を示しているが、そのグラフには読者が線を引ける仕組みとなっている。良いエンゲージメントを生み出す好例だ。
3.訪問者の知識のギャップを満たす
Googleはそのページが検索者のニーズを満たしているかどうかを判断するシグナルを探っている。その目的はマシンラーニングによって叶う可能性がある。マシンラーニングは、特定のワードやフレーズを含むページが、より最適な検索結果に値すると判断できる可能性があるのだ。
例えば、ブルックリンやロングアイランドについての言及がないページは、ニューヨークについての情報を網羅していない、という判断ができるということだ。検索者はニューヨークについての知識がないため、その知識のギャップを埋める(ブルックリンやロングアイランドの記載もしっかりとある)ページに高いランキングを与えるだろう。
マシンラーニングの観点から自身のコンテンツを確認するために、Alchemy APIやMonkeyLearnを使用してみよう。
4.訪問毎により多くのシェア、リンク、ロイヤリティを獲得する
結局読まない記事を共有することが多々あるため、Googleがソーシャルでのシェア数をそのままランキングに活用することはないと思う。しかし、Googleはロイヤリティと再訪問を導くシェアを確認したいことだろう。そのため、以下の項目が新しいKPIとして有効だと考える。
#1.ユニークな訪問÷シェア数+リンク数
#2.トータルのセッション÷再訪問者数
“優れた”コンテンツなどは必要ない。”10倍優れた”コンテンツが必要とされている。そして、旧来の戦術では、これを達成することはできないのだ。
5.検索者のタスクを満たす
タスクとは、検索者がクエリを投げた時に完了したいと思うものだ。Googleは検索者がタスクを完了できるサイトへ、すぐに連れて行きたいと思っている。クエリを満たすだけでは不十分で、検索者のタスクを満たす内容でなければならない。
2つのアルゴリズムの世界におけるSEO
2015年現在、2つのアルゴリズムが存在している。
- アルゴリズム1:Google
- アルゴリズム2:コンテンツに関わる人々
エンジンのためではなく、人々のためにページを作成しよう。
最後に、検索エンジンと人々に分けて、重要な項目をまとめる。
検索エンジン
- キーワードターゲティング
- 品質と独自性
- クロールフレンドリー
- スニペット最適化
- マルチデバイスでのユーザー体験
人々
- 相対クリック率
- ショートクリックとロングクリック
- ギャップを満たすコンテンツ
- 再訪問率
- タスク完了の是非
続きを読む Pubcon 2015-Mozのランド・フィッシュキン氏によるキーノート:2つのアルゴリズムの世界におけるSEO
Pubcon 2015-インハウスSEOに必要なツールと課題の解決方法
原題:In-House Tools and Tricks
このセッションは以下の3部構成となっています。
*リンク先は全て英語となっています。
ソリューション、プラットフォーム、そしてインハウスSEOの成功の秘訣
スピーカー:Keith L. Goode(seoClarity,Chief SEO Evangelist)
インハウスのSEO担当者が費やす時間
彼らが実際にどのような作業に時間を費やしているのだろうか?
- データの集約(33%)
- レポート(22%)
- リサーチや分析(22%)
- 施策作業(17%)
- 教育(6%)
インハウスのSEO担当者が費やすべき時間
それでは、彼らが本来行うべき作業はどういったものだろうか?
- 施策作業(70%)
- 教育(14%)
- リサーチや分析(10%)
- レポート(5%)
- データの集約(1%)
いつプラットフォームが必要だと気づくだろうか?
データの集約は時間の無駄だ。MOZ、SEMrush、Screaming Frog、など大量のツールからデータを集約する作業は困惑を産む。
適正と学習曲線
ツールやプラットフォームは、自分にあったものを使用した時に初めて利用価値がある。また、人間は習慣の生き物であるため、既に獲得した習慣を変更することには困難が生じる。
この課題に対する解決策として、レポートが鍵となる。成功体験と教育のデモンストレーションを行うのだ。そのため、上司への報告に上限を持たすべきではない。同僚へのレポートは適した内容にカスタマイズする。個人レベルでのセッションも積極的に行おう。
ROIの証明
多くの管理者は時間短縮のメリットについて興味を示さない。彼らは新しい収益を見たいのであり、オペレーションに問題がある場合に節約が問題になる。
この課題に対しては、自身でビジネスモデルを構築することが重要だ。ツールやプラットフォームの価値をビジネス上のニーズに合わせて説明するのだ。ツールに対してのコスト対利益の説明しなければならない。
組織の合意と選定プロセス
予算の確保、KPIの設定や合意、見積り依頼の作成なども課題だ。
この課題に対しては、プロセスの管理が鍵となる。どのKPIが最も重要かを判断し、そのKPIを説明するためのデータを選定する。承認を得るための入り口を構築し、定期的にコミュニケーションを取り、情報をアップデートする。
データの検証
APIキーの失効、IP毎に違うデータの表示、内部と外部のファイヤーウォール、などが課題だ。
この課題に対しては、自身の役割と他者への依頼を上手く組み合わせることだ。あなた一人でデータの検証を行い、寝ずの番をする必要はない。他のメンバーのほうが詳しい課題もあるため、彼らの協力を仰ごう。
SEOを成功に導く7つの習慣
インハウスSEOで成功するために習慣としておきたい内容を挙げる
- データをキチンと保管する(ランキング、コンテンツの変更、ログファイルなど)
- 対人交渉を上手く使う(協力を得るため、開発者にはビールをごちそうしよう)
- 組織内でSEOに取り組む(コンテンツ、PR、開発室なども巻き込もう)
- アラートを設定する
- リポーティングする相手を知る
- レポートをシンプルにする(1つのレポートにつき、KPIは2-3個)
- クロールを行う(多くのSEOが自身のサイトの構成を把握していない)
もう一つ付け加えたい習慣
自分自身をアップデートしよう。そう、あなたは勉強すべきなのだ。ブログを読む、テストを行う、そして、他のSEO担当者と交流し、自身のアップデートを怠らないようにしよう。
ツールを活用したエクセレントで持続的なSEO
スピーカー:Brian Mcdowell(President,SERP Strategies, Inc)
少ない作業で多くを産む
可能な限り自動化しよう。自身の予算を分析し、それをベースに計画を立てる。
2016年の投資先
来年、あなたの予算を投資するべき箇所は以下の通りだ。
- データ
- 教育
- 人材
データには最も投資すべきだろう。ROIを証明するために、どのようなデータが必要だろうか?また、現在はどのようにして集めているだろうか?
教育も重要だ。人数は揃っているかもしれないが、しっかりと”ノウハウ”は伝えられているだろうか?知識の集約のための投資を行おう。
あなたの組織を成長させるために必要な人材は揃っているか?現実とのギャップはどこで生まれ、どう埋めようとしているだろうか?
自身のサイトの調査
自サイトの精査や調査に使用するツールを紹介しよう。
Screamingfrog
まあまあといったところか。アメリカでは最も安いツールかもしれない。もちろんデータにリミットはある。
DEEPCRAWL
クラウドでデータを保管することが可能。大量のデータを管理することができる。
URI Valet
非常に便利なツール。ユーザー・エージェント毎の表示確認、タイトルやメタデータなどの情報、ダウンロードタイムなどを取得できる。
ANNIELYTICS
コンサルティングを頼む場合は、彼女がベストだ。資料も公開している。
大企業向けのツール
エンタープライズ向けのSEOは各種ある。その中かからなにを選べばよいのか?Search Engine Land のこちらの記事が役に立つ。またDIGITAL MARKETING DEPOTに、フルガイドが載せられている。
ランキング調査
ランキング調査で使用するツールは以下の通りだ。
全てをダッシュボードにいれよう
Geckoboardをお勧めする。ダッシュボードを作成でき、様々なツールに対応している。設定も楽。私はモニターを複数使い、時期別にデータを表示している。上司に報告ときは大きいモニターを使用しているが、ダッシュボードに予めいれておけば非常に便利だ。
教育について
Evatoではさまざまな技術を持った人材がコミュニティを形成している。教育目的のコミュニティもあるので、このコミュニティに登録している人材に教育を依頼することも可能だ。
ニーズを特定しよう
TOP20の都市でSEO関連の仕事は18%も増えている。アメリカでのSEO関連の仕事が探しやすい地域を紹介しよう。
自身のサイトがどう構築されているか
built withを使おう。技術的な情報に加え、マーケット情報やグローバルのトレンドも確認できる。
SEOの成熟度を査定し加速させよう
スピーカー:Alex Volk(Search Marketing Director,Microsoft)
SEOにおける課題
SEOに関連する課題は複数ある。また、マイクロソフトでは様々なサービスを提供している。マイクロソフトは集約化された組織ではないため、色々な部門とコラボするのは難しかったりする。そのため、組織のゴールをまとめる事が重要となっている。
“ハイブリットSEO”によるアプローチ
マイクロソフトでは中心的なSEOチームを設置し、そのまわりに各種サービス(Office、Skype、Surfaceなど)が関わっている。プラットフォームの設置も重要で、マイクロソフトの場合はBright Edgeを使用している。ここで重要となるポイントを挙げてみよう。
- よく設計されたSEOの指針の設定
- SEOのターゲットの特定とレポーティング
- ターゲットキーワードのカテゴリ別のリスト
- 技術的なSEOの優先順位付け
- マイクロソフト流のソーシャル共有の戦略の採用
- Bright Edgeの活用
- iCrossingやその他のエージェントの活用
SEOの成熟モデル
マイクロソフトの場合のため、スモールビジネスの場合は違うかもしれない。それぞれのステージにゴールを設定することがポイント。例えば、SEOの技術の習得→計画の策定→戦略の構築→他メンバーの指導、などをそれぞれの分野で策定している。
自身のSEOの成熟度
さらに、個人レベルでも設定することが大事だ。ポイントを幾つか挙げよう。
- 組織の習熟度と個人の習熟度との比較
- 他グループや他社に対するベンチマーク
- 習熟度のスピードを上げる取り組み(全員が上手くできるわけではない)
- 戦略的に行い、リターンを最大化する
コミュニティ
コミュニティは非常に大事だ。コンテンツをパッケージ化し、コミュニティ内で共有しよう。我々にとってのコミュニティの一例は、Search Engine Land、Moz、
Yammer Communityなどだ。
業界の情報収集
何が起こっているかを把握し、新しい物事をキャッチアップする。水平的に情報を把握する。
レポーティング
対象にわけて、定期的に行う。自分の場合のパターンを見つけて、一貫して行う。(一貫して行わないと、ブレてしまう。)
- 週次(自動ツールのレポート、現場レベルの情報)
- 月次(トレンドや更新内容のまとめ、重要事項のハイライト、関連部署に広く送付)
- 3ヶ月毎(上層部へ報告、業務上の影響や重要な出来事、今後の展望やプロジェクト)
- 適時(大規模なサイトや業界などのニュースやイベント)
Pubcon 2015-Bingのデュアン・フォレスター氏によるキーノート:なぜ、あなたは未来に目を向ける必要があるのか?
原題:Why You Look Forward
今後10年から15年で何が起こるか?
ミレニアルズ
ミレニアルズ(Millennials:1982年から2004年の間に産まれた世代。現在は10歳から34歳)が主要な世代になる。市場規模は7兆ドルになり、これは、世界中の旅客機の約半数分の金額に値する。彼らについて知ることが重要だ。以下に特徴をまとめよう。
- 商品(Products)ではなく、経験(Experience)に価値をおく
- 組織に属するよりも、独立志向が強い
- 多くがインターネットがなかった時代を知らない
- コード・カッティング(ケーブルテレビではなく、インターネットで番組を見る)
- ブランドとの関わりは求めるが、ロイヤリティーは低い
キーワード調査で彼らを満足させることは可能だろうか?
バイヤーを知る
ミレニアルズに商品を売ろうとしても、うまくいかないだろう。彼らには経験を売らなければならない。世代によって好みは違う。現実的でなければならず、違いを知らなければならない。
デルタ航空のストーリーがいい例だ。ソーシャルで有益な情報を流しているが、ある時乗り継ぎの方法がわからない客がいた。運用チームがSNSグループと連携し、ソーシャルで乗り継ぎの方法を教えていた。この顧客にとって、非常に素晴らしい経験だっただろう。バイヤーを幸福なままにさせておくのだ。
モバイルについて
モバイルファースト
モバイルファーストについて、再度考えてみよう。具体的には以下の通りだ。
- モバイルのクエリ数はデスクトップ以上
- コンテクストが鍵
- レスポンシブデザインが必須
- モバイル用のアルゴリズム
モバイルの時代は、”今”だ。もしもあなたが、今後大きくなるだろうと考えているなら、その時点であなたは既に後れを取っていると言える。人々は6秒間に1回、モバイルを操作している。これが、モバイルの行動だ。
Project Arcadia
スマホをパソコンに差し込み、AndroidとiOSのアプリを、Windowsのデバイスで使用できるようになる。将来はこうした使い方が主流になる。
モバイルとスターバックス
スターバックスはモバイルでの勝者と言える。彼らが提供している内容をまとめよう。
- お店では全体の11%の決済がモバイルで行われている
- アプリのユーザー数は1千万人
- お店の検索
- ギフトカードの利用
個人的に、私はスターバックスが提供する数々のプロセスが好きだ。顧客との素晴らしいモーメントを創り出している。
Apply Payとその他のモバイル決済
モバイルでの決済が進んでいる。例えば、空港などでは現金での支払いは煩わしい。特徴をまとめてみよう。
- 決済毎にランダムで一回きりのIDが使われるため、安全
- モバイルはいつでも手元にある
- 簡単に使え、トラッキングも楽
- レジ係りにクレジットカードを見られなくて済む
- 信頼性の構築とPOSシステムのアップデートが必要な点は障害と言える
お財布のいらない、自由な世界へ
ウェアラブルが広がれば、自分の時計で支払うことも可能だ。クーポン券をお財布に沢山入れる必要もない。モバイル決済では、アフィニティプログラムを通して、顧客にリワードを与えることが可能だ。これにより、ブランドと顧客との結びつきをより強いものにすることができる。
前述のスターバックスに加え、Amazonプライムも良い例だ。Amazonプライムのメンバーのうち、Amazon以外のサービスで買おうとする顧客は、1%にも満たないのだ。
忘れてはならないこと
実に様々なことをモバイルで行えるようになっている。私はパワーポイントをモバイルに入れている。しかし、モバイルの画面はあくまでも小さい。そのため、モバイルで表示する内容については、我々はしっかりと考えなければならないのだ。
モバイルとファネルの影響
モバイルが検索に影響を与える事柄をまとめる。
- 検索を行うロケーション
- 物理的に小さい画面
- 表示される検索結果の数は少ない
- 検索におけるあらゆる側面で高品質な結果が求められる
上記がモバイル用のアルゴリズムが必要な理由だ。検索の経験を再定義していると言える。ここでは、コンテキストと経験が重要な要素となっているのだ。
自動運転
今後の拡大
5年後には一般道で見られると思う。体験したが、自動運転車は素晴らしい経験だと感じた。アメリカでも許可が下りた州の数は増えている。イギリス、ドイツ、フランス、イタリアなどでも法整備は進んでいる。
ローカルビジネスでは”運転をしないドライバー”へのリーチが可能になり、車の中で広告を流すことや、エンターテイメントのビジネスへのチャンスも広がる。
データについて
データのシグナルはいたるところに
“データは新しい石油だ。”世界中で最も価値のある商品となっており、拡大し続けている。また、アメリカでは一人につき、3,000のデータポイントがあると言われている。モバイル、銀行、車、ウェアラブル。さまざまな方法でデータは集められている。
情報とデータの成長
5エクサバイト(10の18乗バイト)を作成されるまでの日数を計算してみよう。
- 2010年では2日かかった
- 2013年では10分以内に
- 2015年ではコーヒーを注文している間に完了する
これ以上Webに無駄な情報を流さないでくれ(笑)。
マシンラーニング
マシーンラーニングの実例
“今後20年でマシンラーニングはモバイル以上のインパクトを与えるだろう。(by Vinod Khosla)”検索エンジンは世界の意味を理解しつつある。マシンラーニングのいくつかの例を挙げよう。
- Bingはユーロビジョン(ヨーロッパの歌のお祭り)の勝者をピックアップできる
- How-Old.netは人物を特定し、性別と年齢を測定する
- Googleのマシンラーニングシステムは、その方法を伝えられなくても、顔を特定する方法を学ぶことができる
マシンラーニングを用いることで、様々な情報をどうつなげるか?という問題を解決し、ナレッジグラフを作成する。
検索の未来
今後の検索は?
進化し続ける検索の特徴をまとめよう。
- ユーザーのインテントと経験の懸け橋となる
- 単純にキーボードに文字を入力するのではなく、ユーザーがより自然な方法で自身を表現できるようにする
- より多くのデータを集約し、実行可能な結果を提供する
- 関連した情報を提供するデバイスを連携するためのシステムとなる
人々は、少量の作業でより多くの結果を手にしたくなるだろう。また、インスタントアンサーの発達により、今問題になっていることにより多くの時間を過ごせるようになる。
エージェントとしての存在
あなた専用のエージェントへ
検索エンジンはあなた専用のエージェントのような存在になる。彼らがあなたのためにしてくれることを幾つか挙げよう。
- コンサートチケットを探して買ってくれる
- 飛行機の安いチケットを調べ、目的地を選んで、予約してくれる
- あとでクーポンなどを使うかもしれないから検索してくれる
仮に、旅行先で充電コードが必要になったとしよう。あなたの電話の種類、必要なコード、滞在先のホテル、などは全て理解しており、コードをホテルまで届けてくれる人を検索してくれるのだ。
最後に
SEOにとっては?
SEOは終わってはいない。しかし、少々複雑になっている。成功までに行うべきものが非常に多いのだ。またデスクトップはいずれ終わるかもしれない。
*画像が不鮮明ですが、SEOの成熟モデルの画像で、成熟するまでに必要なスキルや分野をまとめています。
まとめ
- データは重要(共有し、消費し、理解する対象)
- もしも、”モバイルはやってきている”、という考えならば、すでに遅い(モバイルはすでにある)
- 次世代のモチベーションとなるものを知る
- 伝統的なオンラインマーケティングは、今、変化している
- “道路を運転する”という考えをやめる
- “訪問者のタスクを完了させる”ことを考える
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Pubcon 2015-2015年のSEOにおける変化についてまとめます。
原題:What Happened in SEO in 2015?
*記事内で”ダイレクトアンサー(アンサーボックス)”についての言及があります。Googleは”フィーチャードスニペット”と呼んでいるようですが(細かく言うと、”ダイレクトアンサー”の1種ということになりますが)、スピーカーは”リッチアンサー”と表現していましたので、そのまま”リッチアンサー”という表現を使用しています。
セッション概要
このセッションではOn-Page SEOとOff-Page SEOにおいて、2015年に変化があった内容を伝える。On-Page SEOで取り上げる項目は以下の通りだ。
On-Page SEO:1.モバイル検索(とその他)
モバイルゲドン
モバイルゲドンが起こったが、ファーストリアクションは”何も起こらなかった”、である。その後、調査を行った。4月17日の週に15,235クエリを調査し、5月18日に再度調査した。TOP10のランキングをモバイルゲドンの4週間後に確認したのだ。結果は、モバイルフレンドリーではないサイトの46%が下落していた。個人的には非常に大きな変化であったと思う。
App Indexing
App Indexingについての4つのステップを確認しよう。
- HTTPディープリンクをサポートする
- App Indexing SDKを追加
- 実装の確認
- 検索におけるパフォーマンスを促進
App Indexingによって、検索結果にアプリのコンテンツを直接表示させる機会を得るのだ。
A/Bテスト
リニューアルした内容はランキングに影響するか?ランキングだけでなく、CTRに影響するかもしれない。A/Bテストをシステマティックに運用する体制を整えよう。トリップアドバイザーは頻繁に行っている。テストを積み重ね、実装を繰り返すことによって、全体のパフォーマンスを上げる。
Hreflang
同一言語が複数の国で使われている場合や、複数の言語が同一の国で使われている場合などがある。設定の際は、言語のみの設定か言語と国の設定にすること。言語の設定は”ISO 639-1”のフォーマットを使用し、国の設定は”ISO 3166-1 Alpha 2”のフォーマットを使用する。また、それぞれのページにリンクを相互に張ること。
On-Page SEO:2.TwitterとSEO
ツイートとインデックス
GoogleがアクセスできるTwitterのリソースは限られている。我々はGoogleの検索結果における、ツイート数の調査を行った。138,000ツイートを対象とし、2015年2月と6月に、つぶやいてから7日以内のインデックス数を測定した。結果、6月のインデックス数は、2月と比べ、466%(0.6%→3.4%)も増加していた。
フォロワー数とインデックス
Googleはオーソリティのあるユーザーのツイートをインデックスする傾向があるようだ。フォロワー数が多ければ多いほど、よりGoogleにインデックスされていた。もしあなたのアカウントがインフルエンサーでなければ、インフルエンサーにツイートしてもらうようにすると効果的だろう。
On-Page SEO:3.リッチアンサー
リッチアンサーの表示機会
“iPhoneのリセット方法”などの質問形式のクエリで検索し、リッチアンサーが表示されるかどうかの調査を行った。サイドバーでの表示と、そうでない表示(検索結果に含まれる表示)に分けて計測した。2014年12月と2015年7月の表示数を比較したところ、二つの表示で増加していた。(サイドバー:30.4%→38.9%、サイドバー以外:22.6%→31.2%)
オーソリティとトラフィック
また、リッチアンサーとオーソリティの関連性は低いと思われる。例えば、
”What is a rfp(request for proposal)”というクエリでリッチアンサーとなっている元のサイトのDA(Domain Authority)は47だ。トラフィックは、リッチアンサーに表示されると増加し、表示がなくなると落ちた。タイトルタグがリッチアンサーに含まれ、そこから流入があったのだ。
別の例では、DAが38で検索結果では5位のサイトがリッチアンサーになり、
”More items…”が表示される形式だった。こちらの例でもトラフィックは増加している。共通して言えることは、クエリに対してシンプルなアンサーを掲載したことだ。
リッチアンサーとして表示されるために
では、どうすればリッチアンサーに取り上げられるのか?実験をしてみた。まずは、一般的なクエリ(How to ○○)をリスト化する。その答えとなる動画を公開。説明文もしっかりと記載する。また、How to以外にも価値のある情報も含めた。Google+でシェアし、
Search ConsoleでURLを送信。結果、3日後にリッチアンサーとして取りあげられた。
リッチアンサーになるためには、付加情報を記載するのが非常に重要だと思う。また、TOPページにアンサーを載せなければいけないというわけではない。それについての証拠はない。サイト内でアンサーを設置する箇所は関係ない。また、構造化データのマークアップとの関連性も見られなかった。
Off-Page SEO
ここからはOff-Pageについて。以下の項目についてお話する。
Off-Page SEO:1.ソーシャルメディアとSEO
ソーシャルからのデータ
ソーシャルプラットフォームからのリンクはNoFollowのリンクだ。また、ソーシャルからのデータは検索エンジンにとって重要なのだろうか?Chartbeatのデータによると、ソーシャルシェア数とシェアしたユーザーが実際に記事を読んだか、についての関連性はない。ノイズも多い。シェアとエンゲージメントの関連性はほぼないだろう。つまり、検索エンジンにとって信頼できる値ではないのだ。
ソーシャルの効果
しかし、ソーシャルメディアでの共有はリンクを発生させる可能性がある。シェアされることでトラフィック、リンク、新しい購読者をもたらす。しかし、保証されたものではない。
ペイド・ソーシャル
ペイド・ソーシャルの場合は、ターゲット性は高くなる。そのため、メディアへのコンタクトリストを作成しよう。どのメディアが自分のターゲットをカバーしているか、それを把握するのだ。
Off-Page SEO:2.コンテンツのタイプ
コンテンツの種類
MozとBuzzsumoのリサーチプロジェクトは興味深い。コンテンツの長さ別に、シェア数とリンク数の関係性を調べた。結果は、コンテンツの量が多いと、シェア数とリンク数が多い傾向となった。
シェアされやすく、リンク数も獲得しやすいタイプのコンテンツとはどういったものか?上記のMozとBuzzsumoの調査によれば、以下の3つのタイプのコンテンツがそれに該当する。
- 意見を伝える、ジャーナリズムのある内容
- 調査によって裏付けの取れている内容
- 長文のコンテンツ
Off-Page SEO:3.コンテンツマーケティングのエコシステム
コンテンツマーケティングの仕組み
コンテンツがSNSでシェアされ、さらに他の媒体へと流れる。リンクビルディングはもはやゲームとなってしまった。エコシステムを打ち負かそうとする考えは捨てるべきだ。
ソーシャルでのシェアはオーディエンスを構築する。そして、オーディエンスが多ければビジビリティが増加する。インフルエンサーはオーディエンス数が非常に多いため、このプロセスをを加速させる存在と言える。
インフルエンサーとの接触
つまり、インフルエンサーとの関係性を構築できれば非常に有利に働くと言えるが、どうすればよいだろか?彼らにリーチする方法をまとめてみた。
- 彼らが書いた記事は全て読む
- ソーシャルメディアで彼らをフォロー
- 交流を開始
- 相手を急がせない(忍耐強く)
- あなたのことに気が付いてくれるまで待つ
- 関係性が深まってきたら、彼らとコラボできる提案する
無事にインフルエンサーとの仕事ができれば、あなたの強力なパートナーとなるだろう。
Pubcon 2015-ガイ・カワサキ氏によるキーノート:あなたのマーケティングをパーフェクトにする10の方法。
原題:How to Perfect Your Marketing
*リンク先は全て英語となっています。
自己紹介
AppleやGoogleなどでマーケティングに関わってきた。また、多くの本を執筆している。ソーシャルメディアを活用したマーケティングが非常に重要になっているが、今回はあなたのマーケティングを完全なものにするための10個のアドバイスを送ろう。
#1.ソーシャルメディアへの認識をパーフェクトにする。
ソーシャルメディアの活かし方を説明するために、オンライン・デーティング
(online dating:ちょっとニュアンスが異なることもありますが、いわゆる”出会い系サービス”)を例に出そう。eHarmonyとTinderが有名だ。前者は、登録をする際に個人の好みなどを細かく入力し、どういった人と相性が良いかを伝えることができる。後者は、登録者の写真から直感的な、素早い判断が下される。
ソーシャルにおけるマーケティングの場合、Tinder方式が圧倒的に採用されているのだ。
#2.アバターをパーフェクトにする。
写真や画像から判断されるため、最適なアバターを作成しよう。優れたアバターを作成するために、以下のポイントを伝えることが大事だ。
- 感じがよいこと
- 信用できること
- 有能であること
写真の特徴として、”顔だけを撮る”、”非対称”、”正面からの光”、”一貫性”、が挙げられる。一貫性とは、同一のアバターを、(他のサービスを含む)全てのプロフィールで使用するということだ。また、実際の人物とあなたは同一でなければならない。(”演出”を行わない。)
#3.カバーフォトをパーフェクトにする。
カバーフォトの役割は、あなたが何に興味を持っているか、あなたのブランドは何を表しているか、それを伝えることだ。カバーフォトのポイントは以下の通りだ。
- 物語を持つ(写真でストーリーを伝える)
- 最適なサイズ(各サービスに最適な大きさ)
- 黒の背景(花の色などはすごい映える)
幾つかの悪い例を見てみよう。デフォルトのカバーフォトは最悪だ。顔が見えないロングの写真、犬の写真、映画のスクリーンショットなども良くない。ストーリーを何も伝えないからだ。家族の写真は、愛する家族がいるというストーリーになる。しかし、赤目に写っている写真は好ましくない。
ポルシェは会社のロゴを使っているが、背景に白のスペースが多すぎる。SNSでは非常に小さく表示されてしまうだろう。ベンツの場合は、ポルシェよりもずっと良い。黒の背景にロゴが光っていて映える。
また、全てのプロフィールは、プロフェッショナルな内容であるべきだ。他者があなたのプロフィールを見つけたとき、その人はあなたを雇ってくれるだろうか?その判断基準は
Tinder方式だ。一瞬の内に判断されてしまい、プロフィールが個人的なつながりのための内容かプロフェッショナルな内容か、考えている時間などはない。
#4.カード(名刺)をパーフェクトにする。
名刺を最適化するためのポイントを紹介しよう。
- 大きめのフォント(10ポイントが最小)
- スキャンに対応(多くの人が名刺をスキャンして管理している)
- 携帯電話の番号を記載
携帯電話の番号を記載することについて、「いつでもかかっててきてしまうのでは?」と思うかもしれない。私は多くの人にカードを配ってきたが、いつでもかけてくる人など、実際にはいない。リスクはない上、携帯電話の番号はビジネス上非常に便利だ。メールはめんどくさい。ただ電話するほうが良い。僕だったらそうする。
まずは、自分の名刺をEvernoteに取り込むか、写真を取ってみよう。他者にとって便利な内容だろうか?名前と会社名はしっかりとわかりやすく写るか?コンタクトインフォメーションは細かく、内容も多いので、しっかりと確認してみる。
また、Eメールのシグネチャーやロゴにも、名刺と同じ内容を含めよう。自分のメールアドレスを加え、自身を表す内容になっているか確認し、それらをパッケージ化しておく。ちなみに、Evercontactはおすすめ。
#5.スライドをパーフェクトにする。
マーケターとして、セッションなどで使うこともあるだろう。また、SlideShare用の最適化とも言える。
- 10スライド(これがマジックナンバー)
- 20分間
- 30ポイントのフォント
- 16×9のサイズ
- 黒の背景
スティーブ・ジョブズのスライドを見てみよう。(対比として、ビル・ゲイツのスライドを紹介。)
また、デモの内容もパーフェクトに。“1枚の写真は1,000の言葉の価値がある。しかし、デモは1,000枚のスライドの価値がある。”ジョブズもプレゼンテーションにデモをよく取り入れていた。初代マックにフロッピーを入れるところを、実際に見せていた。
#6.写真をパーフェクトにする。
写真を撮るときのポイントをまとめよう
- 写真は水平(横向き)
- 光の具合
- トリミング
- 寸法を合わす
高い建物を撮る時でも、横向きの方が良いだろう。場合によってはトリミングを行うことを忘れずに。光の具合は重要だ。背景が明るいと顔がしっかりと映らない。顔がしっかりと写っている方が、ストーリーが伝わる。対象を明確にするためにトリミングを行い、不要な情報を含めないようにする。また、各サービスに合わせてサイズを変更しよう。Canvaは全てのソーシャルサービスごとに最適化している。
#7.ポストをパーフェクトにする。
今日はSNS=マーケティングと言える。そのため、投稿内容の最適化は必然だ。
- NPR(National Educational Radio Network)のモデルを参考にする
NPRは毎年資金調達のキャンペーンを行っている。人々が資金を提供する理由は、
NPRが優れた価値を提供しているからだ。スポンサーはNPRでのコンテンツを配信している。つまり、SNSをマーケティング・プラットフォームとして活用しているのだ。 - 共有のテストを行う
レストランでチップを与えるように、コメントや共有はあなたの評判を伝える行為だ。どれだけクリックされているか?自分のコンテンツがどれだけリツイートされているか?非常に大事に見ること。 - 画像を追加する
グラフィックがあるだけで、エンゲージメントはかなり高まる。リツイートの時にも表示されている。ただのリンクではなく、画像がある方が目立つ。ベンツはクールな写真を併せてつぶやいている。ストーリーをより伝えることになる。 - Facebookへはネイティブ動画を投稿する
YouTubeのコンテンツを貼り付けても自動再生されない。Facebookからすれば、他社のサービスをプロモートしたくはないだろう。同じ動画を投稿しても、自動再生の方がリーチ数が圧倒的に多い。一手間かかってしまうことになるが、その手間をかける価値はある。
#8.頻度をパーフェクトにする。
同じ投稿を複数回行うことは良くない、という人もいるだろう。実際に、ツイート数が多いというコメントを受けることもあるが、それは無視するようにしている。
私は、同じ内容を8時間の間隔を空けて3回行っている。異なるタイミングの投稿で異なるユーザーがクリックするからだ。もちろん、誰かの不満を買ってしまうかもしれない。しかし、そこに重要性があるのであれば、複数回の投稿はするべきだろう。
#9.”ピン”対応をパーフェクトにする。
PinterestをGoogleのように活用している人が増えている。例えば、レシピなどを検索する場合だ。あなたが投稿した画像が、”ピン”できるようになっているか、Pinterestのエクステンションを使って確認しよう。
この前、ある写真をピンしようとしたら広告が出てきた。何回もクリックしてやっとその画像をピンすることが出来た。こうしたことは無いようにしよう。
#10.メソッドをパーフェクトにする。
Facebookでリンクボタンを押してシェア。これは、ミニマムな行為。そうではなく、コメント、リンク、質問、を加える。すると共有数が全く違う。誰かが何かを共有した際、ただのリンクの共有と、コメントを併せた共有である場合、あなたはどちらをクリックするだろうか。
以上、様々なポイントを紹介したが、それらを実際に試すことであなたのメソッドはパーフェクトになる。画像ありとなしの投稿、名刺のスキャンなど、すぐに試せるものはトライしてみよう。また、Canvaをデザインを容易にする。SNSやスライドや名刺に画像を使う時、Canvaは非常に便利だよ。
続きを読む Pubcon 2015-ガイ・カワサキ氏によるキーノート:あなたのマーケティングをパーフェクトにする10の方法。
BtoB企業で記者会見をやってみたい方に。イノーバの事業戦略発表会に潜入取材
コンテンツマーケティングが上手くいく仕組みと、その理由。
*記事内のリンク先は全て英語となっています。
効果的なコンテンツマーケティングキャンペーンは、間違いなく、自然検索におけるトラフィックを増加させる。寄稿者のエリック・エンジ氏による、確かなコンテンツマーケティング戦略を実施する方法をお届けしよう。
“コンテンツマーケティング”という言葉は、使う人によって異なる意味を持つ。一般的な概念を理解しているマーケターは沢山いるが、彼らはコンテンツマーケティングの仕組みの基本的な要素を見落とし、その結果、その効果を十分に活かしきれていないように感じている。
そこで、この記事ではコンテンツマーケティングの計画を適切に実施するための、基本的な方法をお伝えしようと思う。
まずは定義から見直してみよう。
【上記画像和訳】
コンテンツマーケティングとは、コンテンツを作成し、配布し、共有する一連の行為であり、その目的は、あなたのブランドに対する評判の構築と発見性を高めることである。
この定義には、何か欠けている気がする方もいるのではないだろうか?上記の定義の中に、リンクの獲得についての言及を含めなかったのだが、それに気がついただろうか?
良質なコンテンツマーケティングキャンペーンは、多くの質の高いリンクをもたらす。しかし、リンクをコンテンツマーケティングの目的の中心に据えると、方向性を見失ってしまう可能性があるだろう。評判と発見性を優先することにより、副作用として、最高のリンクを獲得することができるのだ。
今回の記事では、SEOのメリットにはほとんど触れていない。しかし、勘違いはしないで欲しい。効果的なコンテンツマーケティングキャンペーンは、ランキングの上昇、および、自然な検索トラフィックの増加をもたらす原動力となり得るのだ。
リンクはSEOにおいて今でも重要だが、先ほども申し上げた通り、コンテンツマーケティングを旧来のSEOの考えに基づいて実施してしまうと、失敗につながる可能性がある。
この投稿では、主にセールスファンネルの上層部に新たな顧客候補を呼び込む効果に注力して、話を進めていく。
とは言ったものの、あなたの製品を全く購入しない人達との関係を構築してしまうことも、多くある。しかし、彼らがそのコンテンツを広めてくれることもあるため、彼らとの関係性にも大きな価値があるのだ。
また、既に交流を行っている人達をセールスファンネルの後半の段階に導くためのコンテンツは、この記事で扱うコンテンツの性質とは大きく異なる点を予め指摘しておく。
関係性と発見性の観点からコンテンツマーケティングを考える上でベストな方法は、あなたのブランドの認知度を高めることに、最初のうちは注力することだ。
【上記画像和訳】
認知度
顧客候補
問い合せ
提案/販売
新しい顧客
プッシュマーケティング vs プルマーケティング
Webの誕生がもたらした偉大な変化の一つに、ブランドと顧客の間で交わされる会話を、顧客がより直接的にコントロールすることができるようになったことが挙げられる。
Webが誕生する以前は、コミュニケーションは主にTV、印刷媒体、そして、ラジオを介して行われていた。相互の交流は不可能であり、顧客が望む望まないにかかわらず、コマーシャルのメッセージを受けなければならなかった。
Webがこの状況を変えた。望まない宣伝に消費者が耳を傾けなければならない理由はなくなったのだ。別のWebページにアクセスするか、あるいは、単純にコンテンツを見なければ済むためだ。
時間の経過とともに、この変化の影響はより濃く現れるようになる。賢明なブランドは、顧客候補となる人々を魅了し、彼らの生活に役立つコンテンツを作成する必要性に気がついたのである。
このコンセプトは、TVのCMにも浸透するようになった。現在、娯楽的な価値をCMに付加する動きが強まっており、それ故、CMもコンテンツマーケティングの一つとして考えられるようになっている。
顧客候補となる人々がいる場所に向かえ
コンテンツマーケティングを理解する人が増えるにつれ、コンテンツマーケティングに利用することが可能なWeb上のチャンネルの数も増えていった。自身のサイトでコンテンツを配信することも、第三者のサイトでコンテンツを配信して顧客との関係を築くことも、あるいは、ソーシャルメディアプラットフォームを活用することも可能だ。
しかし、多数のソーシャルメディアの選択肢があり、また、コンテンツを配信することが可能な第三者のウェブサイトの数も多い。そのため、大半のビジネスは少数の選択肢に絞らなければならない。こうした理由から、最も価値をもたらしてくれるチャンネルを選ぶことが重要になる。
手を広げ過ぎるべきではない。つまり、あくまでも”顧客候補となる人々がいる場所に向かう”ことを目的とするのだ。この目的を達成するために、ターゲットとなるオーディエンスが望む時に、そして、望む方法でコンテンツを消費できるようにすべきなのだ。
【上記画像和訳】
左から時計回り:関連する業界のウェブサイト1 業界内の主要メディア 関連する業界のウェブサイト2 ソーシャルメディア&ネットワーキングチャンネル
下: コンテンツマーケティング 顧客候補がいる場所に向かう
ソーシャルメディアとコンテンツのプロモーション
強固なソーシャルチャンネルを構築することができれば、強力なメリットを得られる。あるいは、有料のソーシャル広告を用いて、より多くのオーディエンスに見てもらう手もある。
多くのブランドが、この取り組みの恩恵を受けてきた。例えば、下の図で示したように、ソーシャルプラットフォームを通じて強力なコンテンツをシェアすることで、大きなメリットを得ることができるのだ。
【上記画像和訳】
トラフィック、リンク、新たな購読者
ソーシャルメディアでシェアされると
新たなファロワー、ファン、シェア、+1がもたらされる
ご覧のように、どちらの側にもメリットはある。良質なコンテンツは、あなたのソーシャルメディア上の存在感を強める。ソーシャルでの露出が高まれば、ビジター、購読者、そして、リンクをもたらす機会が増え、あなたのコンテンツにおけるROI(投資利益率)を高めてくれる。
つまり、ソーシャルメディアを担当するチームとコンテンツを担当するチームが力を合わせることが、何よりも重要だと言えるだろう。
ソーシャルが全てではない
さらにコラボレーションを発展させてもらいたい。コンテンツマーケティングは、あなたの会社の評判と可視性の拡大にとって不可欠な存在であるため、PRチームにも協力を求めるべきだ。 PR部門は、あなたが作成したコンテンツの宣伝に役立つネットワークを、多く持っている可能性がある。
また、あなたが行うコンテンツのプロモーションと、PR部門が通常業務として行うプロモーションとの間に、衝突がないように配慮しよう。
さらに、(信じ難いかもしれないが)以下の図でも説明している通り、プレスリリースは今でもコンテンツの可視性を高める上で役に立つのだ。
【上記画像和訳】
左上から時計周り
プレスリリース ワイヤーサービス 他者のオーディエンス あなたのコンテンツへ向かうリンク
PRチームと協力する理由は沢山ある。彼らをチームに招くことを忘れずに。
その他の巻き込むべき人達
(ターゲットのオーディエンスだけではなく)その他にも引き寄せるべきタイプの人達が存在する。
- メディア関係者とブロガー(メディア)
- インフルエンサー
メディア関係者は、あなたのコンテンツに対する記事を書いてくれるかもしれないし、彼らのサイトであなたのコンテンツの一部を配信してくれることもある。いずれのケースにおいても、オーディエンスにあなたのコンテンツを見てもらえる機会は増えるだろう。
インフルエンサーもまたメディア関係者の場合が多いが、そうだとも限らない。例えば、大勢のソーシャルメディアのフォロワーを抱える人物は、ブログやメディアサイトを運営していなくても、インフルエンサーに該当する。
こうした人々にコンテンツをシェアしてもらえると、大きな利益を得ることになるだろう。多くのメディア関係者にあなたのコンテンツを見てもらえるようになるかもしれないし、記事で取り上げてもらえるかもしれない。インタビューを申し込まれる、あるいはゲスト投稿の機会を与えてもらえる可能性もある。
あるいは、あなたの存在をメディア関係者に知ってもらうことだけでも大きな違いがある。今後彼らと実際に話す機会があれば、あなたが書いた別のコンテンツの話しができるかもしれない。以前あなたのコンテンツを読んだことで既に相手の中で信頼感が芽生えていれば、より有益な対話が行われるだろう。
以下の図は、インフルエンサーがマーケティングミックスにおいて担う役割を説明したものである。
【上記画像和訳】
上から右回り: トラフィック、リンク、新たな購読者
ソーシャルメディアでシェア 新たなフォロワー、ファン、シェア、+1
シェアがプロセスを加速化 リンク フォローする/直接的な接触
目的は関係の構築
評判と可視性を築くことを目指すコンテンツマーケティングは、製品やサービスを宣伝するために実施するのではない。コンテンツを消費する人に、価値を与えることが目標なのだ。
継続的にこうした取り組みを行うことで、直接交流しているわけではなくても、オーディエンスはあなたとの関係が構築されていると感じるようになる。そして、”良い人だ”というイメージがつきはじめる。こうしたイメージは、あなた自身、そして、あなたの発言に対する信頼につながるため、是非、手に入れておきたいところだろう。
関係性の構築が主要な目的である点を考慮し、コンテンツを作る際には以下の点を考慮していただければと思う。
- あなたの製品やサービスの宣伝をしない。
- 新しく、独自の価値を与えるコンテンツを作成する。
- 会話を促し、質問を投げ掛ける。
- 投稿した記事、ソーシャルメディアなどで直接コメントに対応する。
- 接触してきた人々を助ける方法を探す。
この方針を徹底することで、あなたと読者/視聴者との関係は育まれていくのだ。
まとめ
大半の組織は、上記プロセスの内のいくつかでつまずいている。彼らが直面している共通の問題は以下の様なものだろう。
- リンクの獲得に比重を置いてしまう。
- ソーシャルメディア/PR部門とのコラボレーションが欠けている。
- 利益をあげることが目的でないコンテンツを作成することに消極的であること。
- ターゲットとするチャンネルが適正でない。
- キャンペーンを立ち上げる前の計画が不十分。
- インフルエンサーとメディアへの注力が乏しい。
- ターゲットオーディエンスとの関係性の重要度を理解していない。
基本的なコンセプトを正しく理解しておくと、コンテンツマーケティングの取り組みから、より多くのメリットを得られるようになる。また、上の問題のリストに挙げられている問題を複数抱えているなら、一つずつ解決していこう。前へ踏み出すその一歩一歩が、成功へとつながるのだ。
この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。
この記事は、Search Engine Landに掲載された「How And Why Content Marketing Works」を翻訳した内容です。
コンテンツマーケティングのはじめの一歩。
コンテンツマーケティングに馴染みが薄く、どこから始めれば良いかわからないという方も多いのではないだろうか?当ブログのコラムニストである、エリック・エンジ氏がそうしたSEO担当者(に限ったことではないが)のために、デジタルマーケティングにおける重要な戦略-コンテンツマーケティング-についてアウトラインをまとめてくれた。
SEO戦略を成功に導くためには、リンクを獲得する取り組みに加え、宣伝の要素、つまり、ビジネスの評判や認知度を高める取り組みが求められてる。しかし、いまだに多くのビジネスがコンテンツマーケティングを真剣に実施してはいない。そこで今回の記事で、コンテンツマーケティングを始める上で必要な要素をまとめてみることにした。
大企業であっても、個人や数名で運営を行うスモールビジネスであっても、大規模なキャンペーンを立ち上げるのは容易ではない。大企業の場合は、マーケティングの予算を豊富に持っているものの、この予算の割り振りは厳格に定められており、予算がまったく残っていないという可能性もある。そのため、短期間で、大規模なコンテンツマーケティングの取り組みを行うために、多額の資金を引き出すことはほぼ不可能といえるだろう。
一方、スモールビジネスの場合、コンテンツマーケティングを実施するという決断が下されれば、大企業と比べ、その優先度を高めることは容易な作業であろう。しかし、コンテンツマーケティングに対して十分な予算を与えてもらえるわけではない。
いずれのケースにおいても、大半の会社は、スロースタートを切らざるを得ない。この点を踏まえながら、SEOに大きなインパクトを与えるコンテンツマーケティングキャンペーンを始める上で、最初に優先するべき幾つかのポイントを見ていくとしよう。
4つの優先事項
SEOのニーズを満たすコンテンツマーケティングを実施しようとするあまり、リンクの獲得を目的にしてしまうこともあるが、これは大きな過ちとなる可能性がある。この方針は、Googleのジョン・ミューラー氏が、リンク構築において指摘していた行為 (氏は「基本的に、私なら回避する。」と述べている)と言えよう。
公正を期すために言っておくが、ジョン・ミューラー氏の発言は、リンクを求める行為に対するものだ。このリンクの獲得を最優先にするアプローチには背を向け、代わりに、コンテンツマーケティングが正しい方向に向かうように、幾つかの主要な優先事項に力を入れてもらいたい。以下に4つの優先事項を挙げていく。
- 評判を築く
人々があなたのブランドを思い浮かべる際、あなたは彼らに良いことをイメージしてもらいたいはずだ。コンテンツマーケティングをあなたの代理人として、ブランドについての評判を高める手段として活用しよう。 - 露出を高める
コンテンツマーケティングは、いろいろな形であなたのブランドの露出度を高めてくれる。基本的なコンセプトを、(ソーシャルメディア等の手段を介して)シェアしたくなるようなコンテンツの作成に設定しよう。その結果、新たなオーディエンスにあなたのブランドを知ってもらえるようになる。 - オーディエンスを構築する
詳細は下記で説明するが、自分のサイト以外のプラットフォーム(例えば、他人のウェブサイトやソーシャルメディアサイト)でコンテンツを配信し、評判と露出度を上げる方法はいろいろある。しかしこうした方法は、結局、他人のスペースを借りているだけである。配信する場所にかかわらず、あなたのコンテンツを探してくれるファンを作る必要がある。オーディエンスの育成は非常に重要な要素だ。既存のオーディエンスがあなたの助けとなる度に、また新たなオーディエンスへあなたはアプローチできるようになる。コンテンツを投稿し、シェアする度に次のような波及効果が起きるのだ。
- 近づきやすい存在になる
評判、露出、オーディエンスはすべて重要だが、近づきやすい存在と感じてもらう必要もある。大勢の熱狂的なファンを獲得したとしても、ファンがあなたとの交流に疑問を抱いてしまえば、ファンを獲得したビジネス面でのメリットに制限をかけてしまう。そこで、他の人達 — インフルエンサー、および、インフルエンサー以外の人達 — と交流し、オーディエンス全体があなたを身近な存在であると理解してもらうよう、努力すべきだ。
上記の4つのポイントを適切に理解することが求められる。長い目で見れば、このアプローチこそが、最高の質のリンクをもたらし、リスクを最も軽減することができる方法なのだ。これは、人生において時に起きる奇妙な現象と通じるものがある — 欲しいものを直接求める行為を控えれば控えるほど(この場合、価値の高いリンク)、それらを得られるようになる。
最初に取り組むべきことは、ゲスト投稿。
先程も申し上げた通り、新しいコンテンツマーケティングキャンペーンは、突然、何もないところから、優秀な人材のチームと共にスタートを切ることができるわけではない。あなたには限られた人材と予算しか与えられないが、そうした状況の中、メリット(そして、実施するスキル)を証明しなければならない。
シンプルなゲスト投稿から始めると良い。私の場合、月に1度、1つ、または、2つのコラムを投稿する機会を得ている。投稿しているサイトは自分のマーケットと一致しているサイト(また、ターゲットオーディエンスにリーチできるサイト)である。ここでのゲスト投稿の内容は、コラムであることを強調しておこう。
ターゲットのオーディエンスにリーチしているサイトでコラムを書くという取り組みは、上記4つの優先事項に取り掛かる上で非常に有効である。他の人達が抱える問題の解決に役立つコンテンツを配信することで、あなたの評判を確立しよう。その結果、あなたの露出度も高まるはずだ。他社のWebサイト、すなわち、彼らのオーディエンスに対して、あなたが何かを伝える機会を与えられたのだから。
さらに、このコンテンツは、自分のオーディエンスの獲得にも貢献してくれる。なぜなら、あなたのコラムを読んだオーディエンスの一部は、あなたのコンテンツをもっと見たいと望むようになるためだ。これは、あなた自身のオーディエンス獲得するための第一歩だと言える。下記の画像で、適切な場所でのゲスト投稿がオーディエンスの増加に導く仕組みを説明している。
上記画像のサマリー部分の和訳
コラムを投稿したサードパーティのサイトからリンクとビュー数が、コラム投稿者のサイトへと流れる。
最後に、あなたのコラム対するコメントや質問には必ず返信するようにしよう。そうすることで、あなたはオーディエンスにとって、より近づきやすい存在となる。
注記: SEOを意識したゲスト投稿に対してマット・カッツ氏が警告を行ったことは私も理解している。しかし、上記の4つの優先事項は、マット・カッツ氏が指摘した内容とは異なる。あくまでも力を入れるのは、評判、認知度、オーディエンス、そして、近づきやすさである。
ソーシャルメディアでの認知度を高める取り組みもOK!
ソーシャルメディアを活かした取り組みも、コンテンツマーケティングを始める場所としては最適だ。ゲスト投稿と同じように、ソーシャルメディアでの取り組みも、ビジネスにすぐに利益をもたらすわけではないが、4つの優先事項に取り掛かる際にプラスの効果を与える。
コラムの投稿と同様、単純に時代遅れのマーケティング用メッセージを伝える配信メディアとして利用するのではなく、誰かの助けとなるコンテンツを配信することに注力しよう。そうすることで、あなたの評判、露出、そして、オーディエンスを一度に高める効果が見込めるのだ。
ソーシャルメディアでも、あなたへのコメントに返信し、オーディエンスと交流することを忘れずに。そうすることで、近づきやすい存在であることを証明することができる。
ゲスト投稿とソーシャルメディア以外にすべきこと
ゲスト投稿とソーシャルメディアは、他者のオーディエンスにあなたの存在を知ってもらえるため、コンテンツマーケティングに着手する上で最初に取り掛かるタスクとして、非常に適している。言い換えれば、あなたの潜在顧客や見込み客がすでに存在する場所を訪れることである。そうした見込み客にあなたがコンテンツを提供し、彼らが抱える問題を解決する手助けをすることで、あなた自身のオーディエンスを獲得するきっかけとなる。
しかし、彼らはあくまでも他者のオーディエンスである。Facebookが良い例だが、利益を発生させることが最優先事項になれば、自身の広告用のプラットフォームに多くのトラフィックを発生させることに注力し始め、(Facebookから見た)第三者の投稿の露出を低めてしまうだろう。他のソーシャルメディアも同様のことを行うかもしれない。また、ゲスト投稿も、将来的には同じ道をたどる可能性がある。
こうした理由から、あなたは別の種類のコンテンツマーケティングキャンペーンにも取り組み、自分のサイトで直接オーディエンスを構築する試みを始めるべきである。つまり、他者のオーディエンスから、自分自身のオーディエンスへ、獲得する対象を転換することが重要なのだ。
今回の投稿は基本的な概念の説明となっているため、自身のオーディエンスを獲得するためのアプローチを詳しく説明することは控えたいと思う。しかし、ゲストコラムとソーシャルメディアにおける取り組みをしっかりと行えば、あなたは強力な基盤を獲得することとなり、それはあなたのコンテンツマーケティングを次のレベルへ押し上げる原動力となるだろう。
この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではありません。
この記事は、Search Engine Landに掲載された「Your First Steps In Content Marketing」を翻訳した内容です。
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ユーザー、デバイス、そしてコンテンツマーケティングの未来
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人類の文明の歴史において、我々はスマートフォンほどパーソナルでパワフルなデバイスを発明し、所有してきたことはなかった。
我々とモバイルデバイスとの関係は非常に親密なものになっていて、ほんの数分間でも手元になかった場合、不安に感じてしまうほどなのだ。
モバイルデバイスを用い、我々は、購買活動や各種の支払い、仲間との連絡や協力、オンラインでの学習などを行う。エンタメやゲームを楽しみ、自身の健康状態を確認し、生活の記録を残したりもする。
指先でタッチやスワイプをするだけで、モバイルデバイスは我々に様々な経験を与えてくれるのだ。いつの日か、モバイルデバイスから直接、3Dでのプリントアウトをすることも可能になるかもしれない。
新しいテクノロジーとデバイスにより、我々がコンテンツを作成し、消費し、プロモートする方法は変化し続けている。こうした変化は、我々の行動様式を根本から覆す可能性を示唆している。そして、我々の行動様式の変化はマーケティングにおける要求と戦略を新たに産み出すのだ。
タッチスクリーンに表示されるコンテンツは、テレビやパソコンのモニター、プリントアウトされた紙面などの伝統的なスタイルで表示されるコンテンツとは異なるものである。我々は未だに伝統的なフォーマット用にコンテンツを作成しているが、同時に、モバイルアプリ、モバイル・コンテンツマーケティング、異なるサイズの画面でもユーザーフレンドリーであるコンテンツの作成、などにも手を伸ばしている。
こうした、”攻めも守りも行う方法”においては、新しい技術への注目が何よりも必要になる。なぜなら、新しい技術は、将来のコンテンツマーケティングのあり方に影響を与えるからだ。この記事では、そうした新しい技術の中でも特に重要な4つの技術について、その内容とコンテンツマーケティングへの影響をまとめたいと思う。4つの技術とは、すなわち、検索、ウェアラブル、音声認識とジェスチャー認識、そしてビッグデータである。
検索
Googleは検索アルゴリズムをより洗練されたものにするべく、改良を重ねている。こうした改良は、オーディエンスに提示されるコンテンツに大きな影響を与えている。数年前の検索結果は、単純に、ユーザーが入力した検索ワードとの一致を基本として提供されていた。
今日の検索結果は、”いつ”、”どこで”、”どのようにして”、検索が行われているかが考慮されている。検索者がいる場所、過去の検索の履歴、時期的な要素などから検索者の意図を判断し、それに対する最適な検索結果を提供しようとする試みである。将来においても、検索結果の改良に対する試みは継続され、最終的には人工知能のように我々の生活をサポートしてくれることが期待されているのだ。
コンテンツマーケティングにおける影響
数千ものリンク(検索結果)を提供するのではなく、検索エンジンはそのタイミングにおける我々の要求を予測し、最も関連性のあるコンテンツのみを提供するようになるだろう。
検索エンジンは我々の代わりにコンテンツを選別してくれるだけでなく、利用可能な検索者についてのデータをもとに、我々が求めるコンテンツを提供してくれるようになる。
こうした理由から、マーケターは作成するコンテンツを、ユーザーの要求を予測したものにする必要があると言えるだろう。大規模な完結したコンテンツを作成する代わりに、モジュールのような少量のコンテンツを作成し、それらを組合せてコンテンツのブロックを形成することで、変化し続けるユーザーの要求や行動へ素早く対応できることがより効果的となるだろう。
ウェアラブル
我々とモバイルデバイスとの関係は非常に親密なものになっているが、現在のモバイルデバイスに対して、完全に満足しているわけではない。PebbleやAppleやSamsungなどの腕時計型、Googleグラスなどのメガネ型、またはその他の型など、我々はより小さく、よりイノベーティブな形式のデバイスを求めている。こうしたデバイスは現在では未発達の分野ではあるが、今後は様々な機能が追加され、我々にとって欠くことのできないデバイスとなり、いずれは行動様式さえも変化させてしまうだろう。
1980年台に初期のパソコンが導入されたが、当時のパソコンは単純なテキストの編集とスプレッドシートの機能しかなかった。それ故、当時はパソコンの使用は特定の人のみに限られていたが、今日のパソコンは実に様々な機能を搭載している。音楽や写真を管理し、動画を編集し、世界中の友人とコミュニケーションを取ることが可能となっている。電話についても同様のことが言える。今日の電話は、生活の全てを管理するためのツールとなっているのだ。ウェアラブルデバイスも同様の足跡をたどることになるだろう。情報を集め、利用できる機能を予測し、トレンドに乗り遅れないことが重要だ。
コンテンツマーケティングにおける影響
小さい画面で表示されるため、長めのコンテンツは適さないだろう。ウェアラブルデバイスでは、形式、デザイン、ユーザーインターフェースなどがコンテンツを作成する上で重要な役割を果たしている。コンテンツを異なるデバイスに合わせてカスタマイズすることが必要となる。
ウェアラブルデバイスでは、コンテンツを一つのデバイスから別のデバイスに適用させることが、より困難になっている。フォームを形成する要素やインフラの違いから、レスポンシブデザインも異なるデバイスに完全に適用できるわけではない。
音声認識とジェスチャー認識
我々はコンテンツを目で読むことのみを想定して作成している。技術の発達により、音声やジェスチャーによってコンテンツと関わる機会は、今後も増加していくだろう。マーケターは、音声による命令や、手の動きでも機能するコンテンツを作成することが求められるようになるだろう。コンテンツを消費する方法は今後も進化し、キーボードとスクリーンによって消費されるだけでなく、異なる様式でのインプットとアウトプットの方法が可能となるだろう。
コンテンツマーケティングにおける影響
インプットとアウトプットの両面で新しい技術が導入され始めており、文字形式のコンテンツのみではもはや不十分な状況となっている。
コンテンツとの関わりは、様々な方法でも行うことができるように対応するべきだ。タッチ、ジェスシャー、音声認識などに対応する必要がある。
ビッグデータと個人化
各種デバイスとの連携と、技術とツールへの依存が増加している状況によって、大量のデータが生み出されている。我々がデバイスに触れているあらゆる瞬間において、サービスやアプリやツールを提供している会社によって、我々の行動が記録されることが、可能性としてはある。
地下鉄に乗るなどのオフラインでの行動でさえ、防犯カメラによって記録され、データとすることが可能だ。個人のプライバシーの観点とは別に、こうした情報は企業が特定の個人への理解を深めることを可能にし、個人の要求に則したコンテンツや潜在的な機会に合わせたコンテンツを作成することを可能としている。
コンテンツマーケティングにおける影響
ビッグデータを用いた顧客へのより深い理解が可能となっているため、個人に向けてカスタマイズされたコンテンツを作成することが可能となっているだけでなく、もはや必要なものとして考えられている。顧客は、企業が彼らを深く理解していると想定しているのだ。我々は利用可能な情報と予算を効果的に活用することで、個々のユーザーに異なるコンテンツを作成し、管理することが求められている。
フォーマットの形式にとらわれず、ビッグデータ内の生データのユニットとして異なるコンテンツを扱うことができるシステムやアプリケーションを想像して欲しい。
適切に作成し、成熟されたコンテンツは、顧客セグメントへ非常に正確に届けられるだろう。最終的には、たった一人の顧客セグメントへも、最適なコンテンツを提供できるようになるかもしれない。
違いを生み出すために、今、我々がすべきこと
この瞬間における困難を整理し、基本へと立ち返ろう。なぜ、我々はコンテンツを作成するのか?ビジネスを成長させるためだ。我々は有益で、教育的で、エンターテイメントなコンテンツを作成することにより、ビジネスを成長させるための価値を創造している。技術がどれだけ進歩し、検索エンジンがどれだけ洗練され、ビッグデータがコンテンツへの要求をどれだけ個人化させたとしても、全ては下記に集約されることとなる。
我々を取り巻く世界が変容し、技術がどれだけ進歩したとしても、マーケティングにおける基本的な規律は変更せず、我々の指針として機能するだろう。
この記事は、Global Content Marketingに掲載された「People, Devices and the Future of Content Marketing」を翻訳した内容です。
「Cross Forum2015
〜コンテンツマーケティング・CRO・スマートフォン SEO が繋ぐオウンドメディアの未来〜」
URL: http://www.crossfinity.co.jp/news/20150325_01.html
(多分)最強エディトリアルカレンダーの無料ダウンロード開始!
エディトリアルカレンダー自体、初耳の方もいらっしゃるかもしれませんが、日本語に訳せば編集カレンダーとでもいいましょうか、その名の通り、コンテンツの運用管理を円滑に行うためのスケジュール表のようなものです。基本、コンテンツの運用に特化されたシンプルなスケジュール表と考えていただければ。EXCELベースで管理されることが多く、独自に作成することも可能ですが、0から作るとなると、意外と面倒なのもまた事実。特に英語圏では無料のテンプレートが多く配布されていますが、どれを見てもイマイチ、使い勝手が悪いというか「これは!」というものがありませんでした。そこで今回、私が関わるコンテンツマーケティング会社「エコンテ」にて、独自にエディトリアルカレンダーを作成し、無料配布することにしました。
2015年4月~2016年3月まで月別にシートを作成しています。また記念日やイベント等の情報も盛り込みましたので、コンテンツのアイデア発想や配信スケジュール決定にもお役立ていただけると思います。私が知る限り、これ以上の完成度のエディトリアルカレンダーは現状、他にないのでは?!と少なからず自負しています(ま、そんな大したものでもないですが・・)。ブログからTwitter、Facebook等のSNSのコンテンツ運用から投稿管理まで、是非ご活用ください!
決定版!Googleアルゴリズムの変遷のすべて~後編~
*今回の記事は、前後半に分けてあります。前半記事はこちらです。
ペンギンアップデート
2012年4月24日(注:原文では2014年と記載されているが、おそらく間違い)に、Googleはペンギンアップデートをリリースした。パンダアップデートは内容の薄い、低品質なコンテンツを主要なターゲットにしているが、ペンギンアップデートは被リンクにより注力したアルゴリズムとなっている。
ペンギンアップデート以前は、サイトオーナー、コンテンツマーケター、Webマスターのそれぞれが、異なるリンクビルディングの戦略を採用していた。
こうした戦略は、一握りを残し、ほぼ全てが通用しなくなっている。Rival IQによると、ペンギンアップデートの対象となる4つの要素がある。それぞれの詳細を見てみよう。
i).リンクスキーマ-リンクは依然として重要だが、高品質なサイトであることが、ランキングの改善のための最適な方法である。
リンクスキーマは、Web検索のランキングを意図的に操作することを目的としたリンクである。リンク構築にやっきになり、あらゆるサイトから被リンクを受けようとすれば、ペンギンアップデートによるペナルティを受けることになるだろう。
Rap Geniusという歌詞を紹介しているサイトがペナルティを受けた理由は、Rap Geniusがランキングを操作する目的でリンクスキーマを使用していることを、Googleによって発見されたからである。
教訓:あらゆる類のリンクスキーマは避けるべきだ。リスクを高める以外の何者でもないのだ。
ii).キーワードの詰め込み-Matt Cutts氏は関連性のあるキーワードをサイト内に詰め込む事に対し、常に警鐘を鳴らしてきた。どんなに高品質なサイトで、ナビゲーションが素晴らしかったとしても、ペンギンアップデートはすぐにそれらを発見し、ペナルティを課すだろう。今までにキーワードの詰め込みの例を見たことがあれば、その理由はすぐに理解できるだろう。下記に、その一例を記載する。
あなたの配偶者にバレンタインのギフトを送ることは素晴らしい行為である。今年こそ、あなたがどれだけ彼女(彼氏)を愛しているかを伝える手段として、バレンタインのギフトを活用しよう。バレンタインのギフト選びは、慎重に行うことを忘れずに。しかし、慎重に選ぶだけでは不十分である。こうした行為を、あなたの配偶者に愛を伝えるための習慣としよう。バレンタインであれ、クリスマスであれ、全てが対象になる。あなたが愛を示せば、あなたは愛されることになるだろう。例えば、今日あなたが示す愛は、あなたが愛されることにつながるのだ。最適なバレンタインのギフトを選ぶ準備はできているだろうか?
上記のコンテンツ内で、キーワードが何回も強調されているかわかるだろうか?こうしたコンテンツは明らかにキーワードの詰め込みであり、GoogleのWebマスターガイドラインに反する行為である。
コンテンツ内に過度にキーワードを使用することは控えよう。ランキングを意図的に操作する行為を避けるのだ。コンテンツ内で特定のキーワードが不自然に配置され、文章の流れを遮るようであれば、そうしたキーワードは使うべきでない。
注意:ペンギン・パンダアップデート以降も、キーワードは重要な項目である。キーワードの意図(キーワードを使用する理由)に注視し、人々の感情に訴えるようなコンテンツや、特定の問題を解決するコンテンツの作成を心がけよう。効果的なSEOとは、常にこうした作業を指す。複雑に考えるのではなく、こうした単純な目的を持とう。
iii).過度な最適化-KISSmetricsの言葉を引用すると、”SEOは素晴らしい手法だが、やり過ぎると過度な最適化“、となってしまう。例えば、アンカーテキストを過度に最適化してしまうと、ペンギンアップデートによるペナルティの対象となってしまうだろう。最適なアプローチは、ソーシャルメディアマーケティングを併用することで、自然なリンクを獲得することである。
2012年の4月に、過度なキーワードとアンカーテキストの最適化をし、リンクスキーマを利用し、意図的にランキングを操作する行為を行った大規模なサイトへペナルティを課すアップデートを行った。
過度な最適化の一例として、内部リンク(自身のサイト内から張られているリンク)のアンカーテキスト内にキーワードを詰め込むことが挙げられる。
一例を下記に記載しよう。
Hp Pavilion 15のノートパソコンと機能について知ろう。
(リンクはexample.com/hp-pavilion-15-laptops.htmlに向けられている)
もう一つ、別の例を記載しよう。
あなたにとって最高の、手作りによるiPhoneケースを知っていますか?
(リンクはexample.com/best-iphone case-hand-craftedに向けられている)
注意:アンカーテキストのリンクを直接目的のURLに向けることは、有効なSEOの手段である。しかし、過度に行うと、ペナルティの対象となる可能性がある。
iv)不自然なリンク-不自然なリンクは、読者からもGoogleからも、誰の目から見ても良くは見えない。こうしたリンクは、明らかにサイトの内容とは関係のないトピックでリンクが張られている。Cardstoreは記事のディレクトリページから不自然に張られたリンクによって、ランキングを下降させている。
確かに、過去においてはこうしたリンクは有効であり、大規模なサイトがよくこうした手法を採用していた。ペンギンアップデートは、こうした大規模サイトが一生懸命努力してきたものを全て破壊したのだ。この話から得られる教訓は、リンクは自然であるべきだ、ということである。
【画像内和訳】
目的は”リンクを自然なもののように見せること”ではない。”リンクが自然であること”が目的である。
リンクの購入や交換を試みた場合、アンカーテキストもリンクもどちらも関連性がないという傾向がある。別例として、 Overstock.comは.EDUサイトとリンクの交換をしたことをGoogleに発見された結果、商品検索でのランキングを下降させている。
私はリンクの購入はお勧めしないが、もしも購入しなければいけない場合は、リンク元のサイトが関連性があり、権威のあるサイトであること、リンクが自然であることを確認しよう。Search Engine Landで掲載されたコンテンツが非常にわかりやすいため、下記に掲載しよう。
【画像内和訳】
どのようなリンクがGoogleのガイドラインに違反しないのだろうか?
どんな状況であれ、リンクに対しての支払いがある場合、それは広告となる。そして、広告はページランクを上昇させるために使用されるべきではない。ページランクを上昇させるリンクは、その記事の編集上の理由で、与えられたリンクなのである。
価値のあるコンテンツを作成し、そのコンテンツの認知を高め、人々に存在を知らせよう。そして、彼らが”リンクを張りたいから”という理由を作り、彼らにリンクを張ってもらおう。より詳細な情報は、”Search Engine Landのリンク構築についての週間コラム”や”Googleからのアドバイス”などを参考にしよう。
ペンギンアップデートが作用する仕組み-ペンギンアップデートのアルゴリズムは、Googleが頻繁に行うアルゴリズムのアップデートに依存する検索フィルターであり、スパムリンクと不自然なリンクに対するペナルティを目的としている。
ペンギンアップデートは検索結果のランキングを操作する目的で、過度に構築されたリンクを探すアルゴリズムである。
例えば、新規に立ち上げたサイトに短い期間でバックリンクが与えられていた場合、Googleはそれをすぐに感知することができる。結果として、そのサイトはペナルティを受けることになり、さらにはインデックスから削除される場合もある。
今日でも、将来でも、検索結果を上げる目的で構築されたリンクは、GoogleのWebマスターガイドラインに違反することを忘れないで欲しい。
リンク交換、ペイドリンク、その他のブラックハットなリンク獲得のあらゆる手法は、全て悪い意味でのSEOである。一時的にはうまくいくかもしれないが、遅かれ早かれ、Googleはそうした手法を発見するだろう。より重要なポイントとして、検索結果のランキングを操作する目的での、リンクウィールを避けることが挙げられる。
【画像内和訳】
1.露骨なリンクを配置する。
2.Googleをその他のサイトへ誘導する。
パンダアップデートとペンギンアップデートの相関関係-内容の薄いページと低品質なコンテンツの改善に取り組むことことは、ユーザーが自然にリンクを設置したくなるようなWebサイトの構築を行うということである。そして、この関係がそのままパンダアップデートとペンギンアップデートとの関係になる。
ここで、あなたのWebサイトのコンテンツが独自のコンテンツであり、有益で、深い内容であったとしても、低品質なリンクによって、ペンギンアップデートのペナルティを受けてしまうことがある、ということに注意して欲しい。
それでは、パンダアップデートとペンギンアップデートとの違いとは何だろうか?パンダアップデートはコンテンツの品質に対するアップデートであり、ペンギンアップデートは検索結果のランキングを意図的に操作することを目的とした、スパムリンクや過度なリンクに対するアップデートである。
両方のアップデートに注意することが重要である。例えば、あなたのサイトがパンダアップデートによるペナルティを受けたとしても、さらに、ペンギンアップデートによるペナルティも受ける可能性があるのだ。複数のペナルティを受けたサイトも存在しており、その間、検索結果のランキングにずっと気を配り続けることになる。
このパンダアップデートとペンギンアップデートの相互作用とも言える現象の一例として、Finestationery.comを取り上げたい。このサイトの自然検索におけるランキングが下降し始めた当初、明確に何が起こっているかを説明することはできなかった。パンダアップデートによるペナルティなのか?ペンギンアップデートによるペナルティなのか?
ペンギンアップデートによるペナルティを避けるために-ペンギンアップデートによるペナルティを避けたいのであれば、自然なリンクを獲得するように努力しよう。Search Engine Watchは非常に実践的なケーススタディを公開している。全体のリンクの内、61%が自然なリンクで39%が不自然なリンクというサイトを改善した方法が紹介されている。
Web of Trust (WOT)を使用して、ユーザーからの信頼度を計測することも良い手段だ。WOTのスコアが低ければ、改善するための方法を考えよう。品質の高いコンテンツの作成とソーシャルエンゲージメントを高める方法を突き詰めるのだ。
アンカーテキストを理解する-アンカーテキストとは、単純に、リンク内のクリック可能なテキスト部分を指す。ハイパーリンク自体は見えないようになっているか、隠されている。リンク先のURLは、実際にクリックするか、マウスポインターを重ねないと見ることはできないが、アンカーテキストはページ上に表示される。
そして、キーワードに直接マッチしたアンカーテキストの過度な使用は、ペンギンアップデートによるペナルティの原因となる。これは、多くのSEO担当者にとって驚愕の事実となった。というのも、かなり長い間、SEO担当者はリンク構築の手段として、ターゲットキーワードと完全に一致したアンカーテキストの構築に取り組んできていたのである。
ペンギンアップデートがリリースされた後、多くのサイトオーナーが自然検索のランキングとトラフィックの減少を経験した。そして、その理由は非常に単純なものであった。ターゲットキーワードと完全に一致したアンカーテキストの過度な使用だったのである。
【グラフタイトル】
被リンク内のキーワードと一致したアンカーテキストの割合
(ペナルティを受けたサイトが対象)
【縦軸】
Webサイトの割合
【横軸】
被リンク内のキーワードと一致したアンカーテキストの割合
事実として、アンカーテキストはペンギンアップデートにおける、主要な役割を果たしている。そのため、ペンギンアップデートによるペナルティを受ける可能性を下げるために、正しい種類のリンクを、関連性があり自然な言葉を用いて、構築することが重要である。
その他のリンクやコンテンツの意図的な操作もペナルティの対象となり得る。
【画像内和訳】
1.リンクの購入
2.リンクの交換
3.重複したコンテンツ
4.H1タグの過度な使用
5.404ステータスの内部での使用
6.多言語サイトからのリンク
ハミングバードによるGoogleの変革
2013年9月26日に、Googleは検索エンジンのアルゴリズムにおける、今までで最も大規模と言える変更をリリースした。ハミングバードはGoogleに”正確で素早い”プラットフォームを与えた。検索者は、特定のキーワードを検索エンジンに入力することで、彼らが探している情報を簡単に手に入れることができる。
言い換えれば、このパンダアップデートは、特定のキーワードに対する結果を提供する方法を改善するために設計されている。そして、そのキーワードとは、完全一致のキーワード以外の、我々が”キーワードインテント(キーワードの意図)”と呼んでいるものも対象になっている。ある意味では、パンダアップデートとペンギンアップデートは既存のアルゴリズムへの継続的なアップデートであったが、ハミングバードは全く新しいアルゴリズムと言えるのだ。
この新しいアルゴリズムは200以上のランキングファクター(要因)を用い、特定のサイトの関連性と品質を判断している。ハミングバードは、従来のSEOと新しいSEOの間に明確な線引を与えている。
【画像内和訳】
従来のSEO:このクエリ(検索語)に対し、どのようにして上位に表示させよう?
新しいSEO:ユーザーが持っている質問に対し、どのようにして最適な答えを提供しよう?
つまり、注力すべき対象がキーワードからユーザーへと変化したのだ。もちろん、キーワード調査はこれからも必要ではあり、特に新しい市場に進出する際は必ず行うべきものである。
しかし、現在は人々が持つ問題を解決するためのコンテンツの作成が必要とされるため、こうした質問への回答に注視するべきなのである。今日のSEOの流れは、ユーザーから開始し、高品質なコンテンツを作成し、Webページヘのリンクの影響を測定する、という流れになっている。
BrightEdgeの創始者であり、CEOであるJim Yu氏は、ハミングバードの時代においても必要とされる要素についての説明を行っている。キーワード調査はSEOの中でも重要な位置を占めているが、高品質なコンテンツを提供するというプロセスの中で実現されるべきものだとしている。
【画像内和訳】
Googleが検索結果の改善に取り組む内容を考慮し、引き続き重要となる要素を下記に記載する。
・モバイルSEO:疑いもなく、モバイルで検索を行う際に、会話形式の検索は非常に重要な部分となる。そのため、モバイルへの最適化は引き続き注力すべき課題といえる。
・構造化データ:あなたのサイトについての情報を可能な限り検索エンジンへ伝えることで、検索エンジンがさらに最適な検索結果を提供する手助けとなる。構造化データは、リッチスニペットの表示によって、CTRの増加も期待できる要因となる。
・Google+:Googleが提供するソーシャルネットワークは、オンライン上でのあなたのブランドを特定するための手助けとなる。ブランドのコンセプトとあなたのサイトをつなぎあわせ、Googleの検索結果内に表示させるための手助けにもなる。
・リンク:SEO担当者がページランクのデータに注力することをGoogleは望んでいない。しかし、リンクは全く無関係であることを意味しているわけではない。リンクはWeb上におけるGoogleのコンセプトを手助けする。リンクは、あなたのページの信頼度をGoogleに伝えるための強力なシグナルなのである。
・キーワードの最適化とコンテンツの作成:今日において、キーワードの使用に関しての議論は活発に行われている。しかし、キーワードは死に絶えたわけではない。コンテンツの品質は必須の要素であり、ある程度のキーワード最適化も必要な要素である。
注意:ハミングバードは、ビッグキーワードよりもロングテールキーワードに注力している。そのため、ロングテールキーワードに対しての施策を行っているサイトは恩恵を受けることになるだろう。私のサイトでは、検索トラフィックの内、91%がロングテールキーワードからのトラフィックになっている。
Marcus Sheridan氏は彼が運営するRiver Pools Company Blogへのトラフィックを増加させる手法として、ロングテールキーワードを長い間用いてきた。
ハミングバードについてのより詳細な情報と、2013年のリリースからどのようにしてSEOに影響を与えてきかについて知りたい場合は、下記に掲載するSearch Engine Journalが作成したインフォグラフィックが役に立つだろう。
ハミングバードの要素:ハミングバードはパンダアップデートやペンギンアップデートのような単純なアルゴリズムのアップデートではなく、ユーザーに対する検索結果のより良い提供を目的とした、総合的な変更である。そのため、より重要となる要素への理解を深める必要がある。こうした要素をまとめ、うまく機能させるために、オーディエンスへの理解が必須となると言えよう。
会話形式の検索
会話形式の検索はハミングバードによるアルゴリズムの変更の核となる部分である。
あなたの業界がなんであれ、コンテンツの価値を高めるための、会話形式のキーワードは必ず存在する。今日において、会話形式で検索を行う人は非常に多い。ある調査によると、44%のマーケターがキーワードでのランキングを目的としているが、必要とされることは、キーワードに対してではなく、SEO全体に対しての取り組みである。
GoogleはWebページ内の言葉の意味を理解するために、ナレッジグラフとソーシャルシグナルからデータを引用している。
【画像内和訳】
答えを得るために、検索を行う場所は問題ではない。
ナレッジグラフからの情報はデスクトップ、タブレット、スマートフォンでも利用できます。そのため、Googleで検索を行う場合、指先一つで簡単に答えを得ることができるのです。
Quoraが非常に人気のサイトとなった理由はなんだろうか?多くの理由が考えられるだろうが、一つの単純な理由に集約されると思う。Quoraは、喜んで質問に答えようとする、あらゆる分野におけるエキスパートからの助言を会話形式で提供している、という点である。
【画像内和訳】
才能のない人間が生き抜くための手段とは?
読書はなぜ重要なの?
(質問部分のみ)
サイトオーナーとコンテンツ作成者は、人々が会話し、情報を探す方法とおなじやり方で、キーワードとコンテンツを配置させる必要がある。会話形式のキーワードは質問形式のキーワードである。実際に検索を行う際に、よく出くわすだろう。
ランディングページはクエリで投げかけられた質問に答える内容にするべきである。一例として、”ニュージャージー州の最高のアスリート保養施設”という検索が行われたとしよう。あなたのコンテンツは、この検索者への情報を含んでいる必要がある。ロスアンゼルスにあるアスリート保養施設へのページヘリダイレクトをしてはならない。
それでは、会話形式(質問ベースのロングテールキーワード)のキーワードをどのようにして発見すればよいのだろうか?
Step #1:Googleのキーワードプランナーを活用しよう。”~の方法”に関連するキーワードを入力してみる。例えば、”体重を減らす方法”といった具合だ。
Step #2:会話形式のロングテールキーワードを特定しよう。
【画像内矢印】
1週間で体重を減らす方法
お願い 体重を減らす
どうすれば痩せられる
上記のスクリーンショットから、ユーザーは検索者が会話形式のキーワードで情報を探している場合もあることがわかるだろう。彼らはあなたが提供する答えを求めている。こうした答えを会話形式で提供することが、あなたの仕事である。
“~の方法(~のし方)”というようなキーフレーズやコンテンツはユーザーの質問に対するより良い答えとなり、高いエンゲージメントにつながる傾向がある。上記の例で言えば、有益で、インタラクティブな、内容の深い、減量のためのケーススタディを提供することが挙げられる。
私のブログの87%が”~の方法”というようなチュートリアルの内容であり、これが私のブログが成功した大きな原因となっていると考える。
ハミングバード以降、ユーザーが注目すべき対象になったことを忘れずに。
【画像内和訳】
内容の深いコンテンツを掲載したことで、Googleからのトラフィックをたったの30日で13.15%上昇させた方法。
Copybloggerもオーディエンスを喜ばすための方法を理解しているサイトである。彼らのブログのタイトルは、人を引き寄せるタイトルになっており、会話形式であることを前提としている。さらに、競合サイトへの理解も深く、モバイル対応もしっかりしており、ソーシャルメディアからのシグナルを上手く活用している。こうした要素の全てが、Googleがより多くのトラフィックをCopybloggerにもたらす結果となっている。
【画像内和訳】
読者を引きつける魅力のあるコンテンツによって読者を満足させるための7ステップ
コンテンツは新しい形態の広告である。従来の広告はユーザーを苛つかせる傾向があるが、有益で興味深いコンテンツは読者を引き寄せ、リピーターを作り出すことができる。
これが、コンテンツマーケティングの核となる部分である。また、私のソフトウェア会社を成功に導いた秘訣でもある。Googleのポリシーを全て理解することは不可能であるが、Jenna Mills氏のアドバイスに従い、Googleからのペナルティを回避することだけに集中するのではなく、自然検索のランキングとトラフィックの改善による結果を楽しむべきである。
【画像内和訳】
Googleのポリシーは一旦忘れてしまおう。あなたのビジネスに集中すべきだ。コンテンツは訪問者のために作成するべきで、Googleのために作成するのではない。ソーシャルネットワークを駆使し、訪問者があなたのコンテンツを簡単に発見できるようにしよう。あなたのWebサイトが素晴らしければ、Googleはそれを評価するだろう。
ピジョンアップデート
ここまで、我々はパンダ、ペンギン、ハミングバードについて議論してきた。その内容は、Googleのアルゴリズムのアップデートが、ペナルティを受けることなく検索結果のランキングを改善したいサイトオーナーに、どのような影響を与えるかを説明した。
しかしながら、2011年に初めてパンダアップデートがリリースされて以来、その他のアルゴリズムのアップデートと変更はされ続けてきた。特に、2014年7月にリリースされたピジョンアップデートは特筆すべきものだ。ピジョンアップデートについて詳細な情報が必要な場合は、以前私が書いた記事を参考にして欲しい。
ピジョンアップデートがSEOとマーケティングに与えた影響は、どの程度のものであるか? Search Engine Landによれば、58%のローカルマーケターが、ピジョンアップデート以降に戦略を変更したとのことだ。
結論
Googleの主要なアップデートである、パンダ、ペンギン、ハミングバード、ピジョンへの理解がこの記事によって深まればいいと思う。これらのアルゴリズムのアップデートと変更は、SEOに革命をもたらしたのだ。
最終的な結論:あなたがするべきことは、測定可能なリンク構築を自然な方法で行い、ブログポストや創造的なインフォグラフィックなどの高い品質のコンテンツを提供し、トラフィックの増加を目指すことである。
こうしたGoogleのアルゴリズムのアップデートが、あなたのサイトに与えた影響を、あなたは認識しているだろうか?
*今回の記事は、前後半に分けてあります。前半記事はこちらです。
この記事は、NEIL PATELに掲載された「The Ultimate Google Algorithm Cheat Sheet」を翻訳した内容です。
ピジョンアップデートについての記述がかなり少なくなっていましたが、SEO Japanの過去記事でまとめ記事を掲載しています。
こうした、いわゆるストック記事を掲載することも珍しいため、皆様の評価が非常に気になるところですが、今後も定期的にこうした記事はアップしたいと考えています。また、今回の記事で参照されていた別記事の中にも、面白い内容の記事があったため、許可の取れている記事を中心に、今後掲載していきたいと思います。引き続き、SEO Japanをよろしくお願いします!SEO Japan
決定版!Googleアルゴリズムの変遷のすべて~前編~
筆者はPUBCONやSMXでもスピーカーを務める、起業家のNeil Patel氏。ウォールストリートジャーナル紙、フォーブス紙、果ては、オバマ大統領からも(!!)賞賛の言葉を得ているトップ・インフルエンサーです。
非常にボリュームのある記事となっているため、前編と後編に分けました。今後のSEO・コンテンツマーケティング戦略を構築する上での参考資料にしていただければ幸いです。– SEO Japan
あなたは今まで、Googleがアルゴリズムをアップデートし続ける理由を考えたことがあるだろうか?
あなたはGoogleのアルゴリズムの変更について、十分理解しているだろうか?
今後行われるアップデートがどういったものになるか、正確に予測できるSEO担当者やコンテンツマーケターなどは存在しない。Googleの社員でさえ、Web上で最も支配的な検索エンジンに起こっていることの全てを理解しているわけではない。
こうした状況は経験豊かなサイトオーナーにも大きな問題を投げかけている。Googleのランキングの要素の数はゆうに200を超えるため、Googleがアルゴリズムをアップデートするたびに、どの要素に注目すべきか?という問題が発生するのだ。
Googleは今までに4つの主要なアップデートを行っている。時系列順に並べると、パンダ、ペンギン、ハミングバード、そしてピジョンと呼ばれている。また、こうした主要なアップデートが行われる間にも、Googleのエンジニアは、公表されてはいない調整をアルゴリズムに行っており、それらが検索結果のランキングに影響がある可能性は十分にある。
Googleのアルゴリズムの変遷の概要
個々のアルゴリズムのアップデートの影響についての理解を深める前に、検索エンジンのアルゴリズムについての実践的な知識を確認しておこう。
アルゴリズムとは、特定の課題や問題を解決するための、論理的で段階的な手順を意味する。検索エンジンにとっての課題は、”特定のキーワード(検索語)に対して、最も関連性のあるWebページを発見すること”である。アルゴリズムとは、Googleが関連性のある結果(Webサイト)を発見し、ランク付けし、ユーザーに提示するための手順と言える。
GoogleはWeb上におけるNo.1の検索エンジンであり、その理由はGoogleが全ての検索において最適な結果を提供することに注力している点にある。Googleのエンジニア部門の副代表であるBen Gomes氏は、”我々のゴールは、あなたが探している正確な答えをより早く手に入れることだ”と発言している。
初期の段階から、Googleは正確な答えを素早く提供する能力を向上させるために、検索アルゴリズムのアップデートを行っている。そうした結果、Googleはユーザーへ関連性のある結果を提供する方法を、しばしば抜本的に、変化させてきた。
こうしたアルゴリズムにおける変更の結果、多くのサイトがランキングの下降を伴うペナルティを受けた一方、急激なランキング上昇とトラフィックの増加を勝ち得たサイトも存在する。
簡潔な歴史:アルゴリズムの変更は大規模なものと小規模なものに分けられるが、ほとんどが小規模なものだ。2014年にはGoogleは約500個の変更をアルゴリズムに加えている。こうした調整の結果、多くのサイトのランキングが下降した。
10年前の2004年の2月にGoogleはブランデーアップデートを行った。ブランデーアップデートは大規模な変更であり、リンクのアンカーテキストへの注目を高めるための変更であった。これは、”最新のセマンティックなインデックス“と呼ばれた。簡単に説明すると、インデックスされたページだけでなく、同サイト内の別ページに検索語が含まれているかも判断する内容だった。
言い換えると、Googleはキーワード自体だけを対象にすることをやめ、キーワードの分析やキーワードの意図に注目の対象を変化させたのだ。
さらに昔の話をすると、2000年にGoogleは複数の変更を加えており、Googleツールバーのローンチや”Google Dance“と呼ばれる大規模な調整が行われた。しかしながら、商用WebサイトのSEOにおける影響に限れば、これらのアップデートが及ぼす影響は限定的なものであった。
もしも、あなたがこれらのアルゴリズムの変更の最新情報を身に着けたいのであれば、Googleアルゴリズムの変遷の全体に目を通してみるのもよいだろう。
Googleは、よりよい判断を行うことができるようになるために、大規模なデータを必要としている。ユーザーが特定のキーワードでの検索を行う際、より関連性のある結果を手にすることができるようになるにつれ、Googleはより正確なデータを手にすることができ、最適な結果を検索者に提供することができるようになる。
上記の理由は、こうした変化がモバイルでの検索結果にも変更を加える理由にもなっている。Googleの近年の変更はモバイルデバイスの利用の爆発的な増加と密接に関係しており、その結果、検索マーケターにとって大きな影響を与えているのだ。
【グラフタイトル】
マーケティングでの取り組みの中で、以下のトレンドやテクノロジーの影響をどのように判断しますか?
【横軸の指標(左から)】
モバイルでのインターネットの使用、Googleのアルゴリズムのアップデート、ローカル検索の台頭、行動ターゲティング、パーソナライゼーション(個人化)、メデイアリターゲティング、動画検索、BingとYahooの統合
【グラフの種別】
非常に重要だ(濃い青)、重要だ(薄い青)、重要ではない(灰色)
この記事では、Googleの4つの主要なアルゴリズムの変更に焦点をあてている。これらのアップデートは検索エンジンマーケティング、内部施策のSEO、サイト全体のコンテンツ戦略に大きな影響を与えており、これからも与え続けるものである。具体的には、以下の4つのアップデートを取り扱う。
- パンダアップデート
- ペンギンアップデート
- ハミングバードアップデート
- ピジョンアップデート(最新のアルゴリズム)
Googleのアルゴリズムの変更によるSEOへの主要な恩恵
ここ数年間で、パンダ、ペンギン、ハミングバード、ピジョンがSEOに良い意味での変化を与えている。具体例を幾つか記載したい。
ユーザーに焦点をあてる-Googleのゴールを思い出してほしい。検索者が探している正確な情報をできる限り早く手にすることを手助けすることだ。これらのアップデート、特にパンダアップデートは、ユーザーに対するGoogleのゴールをより明確にすることが目的だった。
検索結果の品質を向上させるためにGoogleが行うべきことはまだまだあるが、検索した際に最初に提供されるページの中に、関連性があり、有益なサイトが含まれている可能性は非常に高いだろう。
例えば、”ベスト カメラ ブランド(best camera brands)”と検索したとしよう。検索結果の上位は上記の検索語かそれに近しい言葉を含んだものになっている。
より深い内容のコンテンツの順位を上昇させる-serpIQは近年のSEOにおいて、”長さは強さだ”と主張している。より長いコンテンツを掲載しているサイトが検索結果の上位を占める傾向が強いということだ。
パンダアップデート以前は、内容の浅いコンテンツが上位に表示されることがあった。コンテンツの作成者は300単語ほどの記事やブログの投稿を大量に生産し、ページランクの高いサイトからリンクを貼ることで、Googleの検索結果の1位を何か月にも渡って獲得することができた。しかし、そうした状況は既に終わっている。Brian Dean氏も、サイトのランキングを上昇させたいのであれば、長いコンテンツを投稿するべきだと主張している。
【グラフタイトル】
上位10位以内のサイトのコンテンツの平均の長さ
【縦軸】
コンテンツの長さの平均
コンテンツファーム(品質が低く、内容の浅いコンテンツを頻繁に掲載するサイト)が、パンダアップデートにおける、主要なターゲットとなった。 EzineArticles、ArticleAlley、Buzzleなどのサイトは、長期間運用しているサイトであったが、ランキングが大幅に下降した。こうしたサイトが掲載していたコンテンツは有益で、関連性があり、長期間に渡ってソリューションとなるような内容ではなかったのだ。
今日において、Googleは長い間有益であるような深い内容のコンテンツに恩恵を与えている。例えば、このブログのある記事は主要な検索フレーズで4位を獲得している。
コンテンツの新鮮さが得るアドバンテージ-あなたが自身のサイトに新鮮なコンテンツを掲載した際、Googleは該当のページに点数を与えている。時間を経るにつれ、この新鮮さによる点数は効力を失うため、結果として、あなたのサイトはより新鮮なコンテンツを掲載する必要がある。
Cyrus Shepard氏は、時間が経つにつれ失われるが、”新鮮さによる点数は特定の検索キーワードにおいて、上位表示の獲得を促進する“と発言している。新鮮さによる点数は、Googleボットがページをクロールし、インデックスするとすぐに算定される。
【グラフ下部の文章】
他の全ての要素が同様の場合、新鮮なコンテンツの価値は時間とともに下がり、特定のキーワードでの上位表示は難しくなる。
それゆえ、あなたが関連性があり、よくリサーチされ、深い内容のコンテンツ(2000単語以上)を常に掲載していれば、ランキングの上昇とGoogleからのオーガニックな訪問者を多く獲得することが期待される。反対に、サイトへの投稿が不定期で散発的な場合は、Googleの検索結果で安定した順位を維持することは非常に厳しくなると言える。
人気のあるサイトの多くは最低でも1週間に1度は新しいコンテンツを掲載しており、Mozのようなサイトは、毎日新しいコンテンツを掲載している。
永続的に新鮮さによる点数を獲得するために、Mashableのような人気のあるブランドは、ほぼ毎日詳細な記事を複数掲載している。
ブランド認知-これについてははっきりとしたものではないかもしれないが、Googleのアルゴリズムの変更はブランド構築への変更をサポートしている。
Googleがキーワードを大量に含んだアンカーの内部リンクを大量に使用しているサイトへペナルティを与える前は、過度に最適化する手法がよく使われていた。しかし、SEOは進化し、(依然として重要ではあるが)リンクの構築は主要な手段ではなくなっている。Mozはアンカーテキストの17%をブランド名にすることを薦めている。
【図表タイトル】
アンカーテキストの配分表
【各エリアの表記(上から順に)】
完全一致、フレーズ、ブランド名、ブランドカテゴリ、キーワードとブランドカテゴリ、その他、URL
会社組織、中小企業、ブログオーナーは、アンカーテキストの使用に大きな注意を払うようになった。オンライン上でのブランドと関連性を高めるためのリンクを構築するようになり、人工的に自然検索のランキングを上昇させようとするリンクを避けるようになった。
BeardBrand.comを見てみよう。”best beard oil(最高の髭剃り用オイル)”は彼らとっての主要なキーワードであるが、Googleの検索結果の1P目に表示されている。
BeardBrand.comが獲得しているリンクの多くが、ブランド名やURLを含んでいるアンカーフレーズになっている。下記に、OpenSiteExplorerからのデータを記載する。
【画像内矢印の箇所】
ブランド名のアンカーテキスト
それでは、Googleアルゴリズムのアップデートの詳細を見ていこう。
パンダアップデート
おそらくパンダアップデートという名前は聞いたことがあるだろうが、Google関連のニュースを毎日見ているSEOのエキスパートでなければ、詳細については把握していないだろう。
パンダアップデートはSEOに革命をもたらした。リードと売り上げの発生をGoogleに依存していたあらゆるビジネスに刺激を与えたのだ。
我々が留意すべき非常に重要な教訓として、”SEOは不変で一定の手法ではない”ということが挙げられる。SEOは継続的に進化するものであり、今日の”最善な方法”が明日には時代遅れな方法になる可能性は十分にある。例えば、完全一致のドメイン名がGoogleによるペナルティの対象となると信じていた人は、どれだけいただろうか?
パンダアップデートとは何か?:パンダはGoogleのエンジニアである、Navneet Panda氏にちなんで名づけられた。
2011年の2月にパンダアップデートの一部となる最初の検索フィルターがロールアウトされた。パンダアップデートは、低品質で内容の薄いサイトがGoogleの検索結果のランキングの上位に位置することを防ぐことを目的とした、コンテンツの品質に対してのフィルターである。
パンダアップデートの大規模なアップデートが行われるたびに、サイトオーナーはオーガニックのトラフィックとランキングの下降に気が付くことになる。もちろん、その逆の場合もある。
【画像内和訳】
パンダアップデート直後に大規模なトラフィックの下降が見られた
パンダアップデートはSEOの世界を一変させた。コンテンツ戦略、キーワードリサーチ、ターゲティングを変容させたのだ。また、高品質で関連性のあるリンクへの価値を増大させたため、リンク構築の方法さへも変容させた。
Googleはどのサイトが”スパム”であり、どのサイトがユーザーに有益と考えられているかをより正確に判断できるようになっている。
パンダアップデート以前は、低品質なコンテンツが上位表示を獲得したり、場合によっては検索結果を独占する場合があった。パンダアップデート1.0はコンテンツファームとの戦いのために導入されたアップデートだった。Googleは、このアップデートは米国における検索の12%に影響を与えた、と発言している。
注意:パンダは定期的に更新されているため、”アップデート”と呼ばれている。また、更新が行われるたびに、新しい形態を採るアップデートになっている。
言い換えれば、高品質なコンテンツは検索結果のランキングの回復が容易になり、以前のアップデートから逃れたコンテンツも次回のアップデートで捕獲させる可能性があるということだ。
2011年以降、およそ1-2ヶ月ごとにアップデートが行われ、2011年の2月14日からトータルで26回のアップデートが行われている。こうしたアップデートの間に小規模な調整が行われていると思われているため、26という数字は正確なものではない可能性があるが、大体この範囲であるだろう。
1)パンダアップデート1.0:この検索フィルターはコンテンツファームを標的としたものだった。コンテンツファームは多くのライターを雇い、Googleの上位10以内に表示させるために、特定のキーワードに関連する低品質なコンテンツを作成していた。当初、このアップデートは米国のサイトを対象とし、検索結果の12%が影響を受けた。
しかしながら、複数の著者がいる全てのサイトがスパムであるということを意味しているわけではない。例えば、Mozには数百のライターが存在するが、Googleの上位表示を多く獲得している。なぜなら、Mozは読者にとって大きな価値となるコンテンツを提供しているからである。
言い換えれば、よくリサーチされ、内容が深い、主要なソーシャル(Facebook、Twitter、Pinterest、Google+など)でシェアされているコンテンツは、引き続き検索結果の上位に表示されている。おそらくは、以前よりも高い順位にいるはずだ。
2)パンダアップデート2.0:このアップデートは2011年の4月にリリースされ、インターナショナルの検索語を対象とした。(アメリカでも全体の検索の2%に影響があった。)
このフィルターは、英国や豪国での検索や、仏国や中国などの非英語圏内における英語での検索(検索者が英語での検索結果を選んだ場合)に影響を与えた。
Googleで検索結果の品質の責任者である、Amit Singhal氏はVanessa Foxに対し、このように発言している。”GoogleはユーザーにWeb上で最も関連性があり、最高品質のページを提供することにフォーカスしている。”
3)パンダアップデート2.1 – 2.4:このアップデートは、2011年の5月、6月、7月(日付はおおよそのもの)に行われた、小規模なアップデートである。この期間にGoogleは、サイトの品質をより正確に判断するために、より多くのシグナルを追加している。
低品質なコンテンツやページへのペナルティはさらに進められ、高品質で興味深い記事の作成に積極的に取り組んでいたサイトは、自然検索からの流入の爆発的な増加を経験してる。
パンダアップデート2.3は小規模なアップデートであったが、ユーザー体験に焦点をあてていた。そのため、エンドユーザーに貢献するコンテンツや、ナビゲーションのわかりやすいサイトを作成しているブロガーやサイトオーナーは、この変更による恩恵を受けた。
4)パンダアップデート2.4:このアップデートは2011年8月12日にロールアウトされ、検索キーワードの約6-9%に影響を与えた。 Michael Whitaker氏は、今回のアップデートはサイトのコンバージョン率の改善とサイトにおけるユーザーへの貢献度の改善にフォーカスしていたと発言している。
【図表タイトル】
コンバージョン率の比較:自然検索結果対PPC
2008年9月29日~2009年9月28日
このアップデートの以前は、Michael Whitaker氏は3,000のユニークビジターを獲得していた。
パンダアップデート2.4が導入された直後に、彼のサイトの月間トラフィックは207まで落ちている。
5)パンダアップデート3.0:この検索フィルターは2011年10月17日に導入されたが、公式には2011年10月21日に発表されている。このアップデートにより、FoxNewsやAndroidなどの大規模なサイトのランキングが上昇している。
パンダアップデート2.5以降、Googleはアルゴリズムのアップデートをより頻繁に行うようになり、この現象は、”パンダ・フラックス(Panda Flux)“と呼ばれている。
自身のコンテンツが低品質とみられないために、Expressのライターは以下のステップを薦めている。
【画像内和訳】
・過去に作成したコンテンツを整備し、価値のある状態を保持する。
・新鮮で、独自の、重複していないコンテンツをサイトに追加する。
・新しいコンテンツを全てのページに記載し、同一のコンテンツを複数回利用しない。
・信頼性のある、きちんと調査された事実のみを使用する。
・文法や文脈など、高い品質の執筆を心がける。
6)パンダアップデート3.1は、2011年11月18日に導入された。小規模なアップデートであり、検索結果の約1%に影響を与えている。1%という数字は低い数字に思えるかもしれないが、日々行われる検索の総数を考えてみると、非常に大規模なものである。
個々のアルゴリズムの変更は、ユーザーが関連性があり、有益な情報を手にすることができていないという結果から行われている。広告のメディア企業として、Googleは利益を生み出す必要がある。そして、ユーザーを満足させることができなければ、Googleは利益を生み出すことができないのだ。
7)パンダアップデート4.0:2014年5月20日にMatt Cutts氏がTwitter上で、Googleがパンダアップデート4.0をロールアウトしたことを発表した。これは次世代のパンダアップデートであり、勝者と敗者の両方を生み出すことになった。
このアップデートは非常に大きな影響を与えている。Ebayは上位10位以内に表示されていた割合を著しく落としている。
【グラフタイトル】
eBayの10位以内のシェア数
パンダアップデート4.0は主要なキーワードにおいて10位以内を支配していた、比較的大規模なサイトをターゲットにしている。
今日において、あなたがサイトを作成する場合、一貫して内容の深いコンテンツを作成しなければならない。コンテンツの内容は価値を与え、読者の興味をそそり、特定の問題を解決する内容でなければならない。もしそうしたコンテンツを作成できない場合は、読者へ貢献することは不可能であり、コンバージョン率も非常に低くなってしまうだろう。パンダアップデート4.0以降の主要な敗者を以下に記載する。
その他のパンダアップデートと同様に、パンダアップデート4.0も勝者を生み出している。Search Engine Landが提供する情報によると、主要な勝者は以下の通りである。
全ての業界やセクターが影響を受けたわけではないが、注目すべき業界は以下の通りだ。
【画像内各円グラフのタイトル】
不動産、ファッション、テクノロジー、保険、旅行、ブロードバンド
(左上から順に。30が最高値で最も影響があったことを示す。)
パンダアップデートによるペナルティを受ける要因(また、その対応について):自然検索の順位とトラフィックの上昇を得たサイトは確かに存在するため、パンダアップデートによるペナルティを受ける要因とは何か?という疑問が出てくるのは非常に自然なことだろう。下記に6つの要因を記載する。また、潜在的な問題の解決方法と、Googleからの信頼を取り戻すための方法も併せて記載する。
重複したコンテンツ:同一サイト内に重複している箇所はないだろうか?これは多くの問題を引き起こしてしまう。SEO担当者とサイトの訪問者の両方にだ。
下記の動画でMatt Cutts氏は、スパムな手法でない限り、重複したコンテンツ自体はサイトへの影響はないと説明している。
重複したコンテンツへリダイレクトを行うことは望ましいことではない。Googleボットがあなたのサイト内で重複したコンテンツを発見した場合、ペナルティを課す前に、あなたのサイトを構成する他の要素の分析を行う。
【画像内和訳】
検索エンジンはどのようにして重複したコンテンツを判断しているか。
①発見
コンテンツが検索エンジンに発見されると、過去に発見したあらゆるコンテンツとの比較を行い、重複したコンテンツかどうかを判断する。
②除去
まずは、リンクファーム、MFA(Made For AdSense の略。アドセンス目的のサイトで内容がないサイト)、ブラックリストに入っているIPからのページ、を除去する。
③分析
次に、内部リンクとリンクジュースを分析し、それぞれのリンクの発生元を確認する。
④判断
最後に、コンテンツを発見した時期と目立ったリンクを評価し、どのコンテンツがオリジナルのコンテンツであるかを判断する。
このように、コンテンツの重複は、どんな形態であれ、完全に避けるべきであり、ユニークで、助けとなる、高品質なコンテンツを掲載することに注力するべきなのである。欺かれるべきではない。オリジナルコンテンツと重複したコンテンツの間にバランスなどは存在しないのだ。
【グラフタイトル】
重複したコンテンツとカノニカルURLの1:1の比率
あなたのサイトを横断して同じコンテンツが掲載されている場合、問題を引き起こす可能性がある。
Greg Gothaus氏は以前、下記の画像をシェアすることで、重複したコンテンツがなぜ問題を引き起こすかを説明した。コンテンツが同一のものであることにより、例えURLがわずかに異なっていたとしても、Googleは重複したコンテンツを掲載していると判断する。
喜ばしいことに、サイトやブログ内の重複したコンテンツの発見は比較的容易に行うことができる。下記の方法を試してみよう。
Step #1:Duplicate Page Finderというツールを用いる。空欄のボックスに該当のサイトのURLを入力する。その次に、そのサイトと比較したいサイトのURLを入力する。例:yoursite.com/about
【画像内矢印和訳(上から順に)】
自身のサイトのURLを入力
サブドメインなど、比較したいURLを入力
“Continue”ボタンをクリック
*画像承認が現れる場合もあるため、その場合は画像に表示されている文字列を入力する。
Step #2:結果を分析しよう。重複したコンテンツがいくつかあった場合は、以下の2つの方法で対処することができる。(1)全てのページが完全にオリジナルなものにするために、重複しているページを修正する。(2)no-indexタグを該当のページに追加し、Googleボットがそのページを無視し、インデックスをせず、リンクジュースを受け渡さないようにする。
また、上記以外にもう一つ考えるべき問題がある。自身以外のサイトで重複したコンテンツが掲載されていないかを確認することだ。外部のサイトで重複したコンテンツがあるかを確認するための方法は以下の通りである。
Step #1:Siteliner.comに行く。自身のサイトのURLを入力し”Go”ボタンをクリックする。
*ツール提供者に確認したところ、日本語、中国語、韓国語は非対応のようです。
Step #2:重複したページを分析しよう。結果画面をスクロールしていくと、“duplicate content(重複したコンテンツ)”という結果画面がある。
“Duplicate Content”(上記画像の矢印の部分)をクリックすると、独自の内容にすべきページのリストが、その度合いと併せて記載されている。
あなたのサイトがゲストブログや広告記事の掲載を許可しているのであれば、重複したコンテンツの確認を行うことを習慣づけるべきだ。コンテンツを受け取ったらすぐに、重複したコンテンツや盗用記事の確認ツール(例:smallseotools.com)を使用しよう。
【画像内矢印の和訳】
確認したいコンテンツをペーストする。
下部にある、“Check for plagiarism!”ボタンをクリックする。
こうしたツールを動かせば、独自コンテンツと重複したコンテンツをフレーズ、センテンス、パラグラフの単位で確認することができる。
注意:上記のスクリーンショットを見て欲しい。92%のコンテンツが独自コンテンツであるという結果が出ている。この数字は非常に妥当なものであると言える。
しかしながら、確認した結果、独自コンテンツの割合が10%-70%のスコアであった場合、記事の修正や削除が必要となるだろう。重複したコンテンツが過度に発見された場合、次回のパンダアップデートがロールアウトされるタイミングでGoogleからペナルティを受けることになりかねない。
ここで重要なポイントを押さえておきたい。あなたのコンテンツの全てが独自コンテンツだったとしても、それがそのままランキングの上位表示を約束するものではないということだ。Frank Tankington氏の発言のように、”5つの非常に似通ったコンテンツがあったとして、その中のどれが最初に書かれたかは問題ではなく、最も多くのバックリンクを獲得しているコンテンツが検索結果の1位に表示されるだろう。”
【画像内和訳】
個人的には、みんなGoogleに過度な信頼を寄せすぎていると思っている。5つの非常に似通ったコンテンツがあったとして、その中のどれが最初に書かれたかは問題ではなく、最も多くのバックリンクを獲得しているコンテンツが検索結果の1位に表示されるだろう。Googleが非常に強力な知性を獲得し、コンテンツの読解、レビュー、比較の精度が高まるまで、僕はこの考えに基づいてコンテンツを作成する。
これは僕個人の意見であるから、否定する人もいるだろうね。
しかしながら、実際には”最も多くの”バックリンクという考えだけでは不十分だ。ペンギンアップデート以降、信頼できる、関連性のあるバックリンクの獲得が必要になっているのだ。
低品質なバックリンク-独自性のあり、有益なコンテンツを作成しているにもかかわらず、SEOがうまくいっていない場合、バックリンクの精査を行うべきだ。
あなたのページに向けられている低品質なリンクは問題の原因となってしまうだろう。なぜなら、ペンギンアップデート2.1は検索エンジンを”量”ではなく、”質”に目を向けるよう、設定されているからだ。
Kristi Hines氏によれば、過去に作成した低品質なコンテンツはあなたを悩ませる原因になると述べている。そのため、高品質なリンクを今日から獲得する、という行為のみでは不十分である。あなたがマーケティングを開始し始めた当時に構築したリンクは、今日のあなたランキングに影響を及ぼしてしまうのだ。
現実には、あなたのサイトと関連性の低いサイト(コンテンツファームや違う業界のサイト)から大量のバックリンクが構築されていた場合、Googleからペナルティを受ける可能性は高くなってしまう。
ペンギンアップデート以降、獲得しているリンクの大半を、自身のサイトのテーマや主題と同様のサイトからのリンクとするべきなのだ。The SEM Blog chartが提供している下記の画像は、この点に関して非常にわかりやすい情報となっている。
【グラフタイトル】
同業界のサイトからバックリンクを獲得している割合
【グラフ種別】
ペナルティを受けていないサイト(青色)
ペナルティを受けているサイト(赤色)
低品質なリンクに対し、どういった対処をするべきかを話す前に、まずはそうした低品質なリンクを発見する方法について説明したい。言い換えれば、あなたのサイトを運営してきた期間で構築し、獲得したバックリンクがどのくらいあるかを把握するのだ。嬉しいことに、この作業は非常に簡単に行うことができる。以下にその方法を記載する。
Step #1:OpenSiteExplorerに行く。自身のサイトのURLを入力し、“Search”ボタンをクリックする。
Step #2:“Linking Domains”をクリックする。
Step #3:被リンク元のドメインを分析する。
あなたのサイトに害を与えるリンクが発見されるだろう。フッターのリンク、サイトワイドリンク、過度に最適化されたアンカーテキストのリンクやその他。まずは、こうしたリンクへの対処から始めよう。
こうした、パンダアップデートで対処すべき2点(重複したコンテンツと低品質なリンク)について、より詳細な情報が欲しければ、以下の2記事を読むことを薦める。
高い直帰率-“直帰率”とは、あなたのサイトにおける、1ページのみのセッション数の割合を示す言葉である。1ページのみのセッションとは、ユーザーがあなたのサイトを訪れても、なんらかのアクション(リンクをクリックする、より多くのコンテンツを読む)などをせずに、あなたのサイトから立ち去ってしまうことだ。
高い直帰率は、訪問者が探している情報を掲載していない、もしくは、あなたのサイトは非常に有益なサイトとは言えない、というシグナルをGoogleに送ってしまうことを意味する。
それでは、妥当な直帰率、平均的な直帰率とはどの程度なのだろうか?その答えは、業界によってことなるだろう。実際は、コンバージョン率が増加しているかどうか、が問題であるといえる。下記に、デバイスごとの平均的な直帰率のグラフを記載する。
直帰率を減らし、回復傾向に導くことは可能であると言える。例えば、Recruiting.comは直帰率を42.84%まで引き下げることに成功した。
大まかに言って、直帰率が60%を超えている場合、直帰率を減らすための努力が必要と言える。下記の図の直帰率は妥当なものと言えるが、競合サイトの直帰率はどうなっているだろうか?
サイトデザインとユーザービリティは直帰率に影響を与える基本的な要因である。思い出してほしい。ユーザーがあなたのサイト内で必要な情報を簡単に見つけることができなければ、Googleはあなたのコンテンツを有益なコンテンツとしてみなさないだろう。これが、Googleボットが、まさに、ユーザーを追跡している理由となっている。
あなたがブログの読者に貢献することができれば、読者はあなたのサイトへの貢献をするだろう。その結果、直帰率は減少傾向になり、ランキングスコアは上昇することになるのだ。
直帰率は変動しやすいものだ。また、直帰率が若干あがったとしても、それがそのまま悪いサインであるということにはならない。そうした状況は、大規模なサイトの改善の際にも起こりうる。例えば、あなたがブログのデザインを変更した場合、直帰率は一時的に高まることはありうる。訪問者が新しいデザインやレイアウトに慣れるまで、少々の時間がかかるのだ。
リピート率-サイトへの訪問者が再度あなたのサイトを訪問しないという事実を、Googleは、あなたのサイトが関連性があり有益な情報を提供していないと判断するだろう。
そのため、リピーターの総数を気にすることは非常に良いアイデアと言える。Googleアナリティクスにログインし、リピーター数を確認し、先月の数と比較しよう。
低リピート率を改善するために、ユーザーが再度訪問してくれた時に、なんらかの見返りを与えよう。リピーターに対し、有益なコンテンツを提供するのだ。例えば、無料で価値のあるレポート、イベントやEラーニングの無料アクセス権などだ。さらに、ユーザーにとっての再訪問する価値を高める方法や、再訪問をした時の満足度を高めるための方法を探してみよう。
一例として、Amazonはショッピングサイトの中でも非常に高いリピート率を誇っている。ユーザーが初めてAmazonを訪れ、異なる商品を閲覧した場合、Amazonはそうしたユーザーの行動を自動的に追跡している。そのユーザーが再度Amazonを訪問した際、過去に閲覧した商品やそれに類する商品をお知らせしてくれるのだ。
さらに、Amazonはユーザーがより多くの商品を購入するよう、アップセル戦略を非常にうまく活用している。こうした取り組みにより、買い物客が本当に必要な商品を探すことが容易になり、すぐにオーダーすることが可能になっている。
あなたが訪問者との関係を保持することができず、再度訪問してもらえない状態であるならば、このような状況は検索結果のランキングにも悪影響を及ぼすだろう。
Googleアナリティクス内でのトラフィックのソースにも気を配る必要がある。ユーザーを多く運んでくれるドメインもあれば、再訪問を促すドメインもあるだろう。
ユーザーとの関係性を保持することに注力しよう。この点においては、ソーシャルメディアのソースよりも、オーガニックなソースのほうがより信頼性があると言える。
Better BizはWebトラフィックの最適なソースを判断するための、B2BとB2Cの両方で3か月間行った実験の結果を公表している。下記に、その実験の結果を掲載する。
あなたのサイトへのリピーターを増加させるために、どういった手法が有効だろうか?下記に簡単な方法を記載する。
a).サイトのロード時間を減らす-より多くのリピーターを獲得したいのであれば、サイトスピードを向上させる取り組みをしよう。Mozによると、”サイトスピードは実際に検索結果のランキングに影響を及ぼす”としている。サイトスピードを向上させ、ユーザーがより多くの時間をあなたのサイトで過ごすようにしよう。(そして、再度訪問したくなるサイトにしよう。)
検索結果への直接的な影響は大規模なものであるとは言えないが、下記の図が示す通り、サイトスピードが早いサイトはより良いユーザー体験を提供し、サイトの価値を向上させることに一役買っていることは、明らかな事実である。
非常に興味深い統計結果を紹介しよう。40%のユーザーがロードに3秒以上かかるサイトの閲覧を諦めている。つまり、読み込みの遅いサイトは高い直帰率を生み、同時にリピート率も下げてしまうのだ。
私は、Googleとユーザーが読み込みが早いサイトを好むと気づいたとき、すぐに改善に着手した。様々な努力をした結果、サイトスピードを1.9秒から1.21秒まで改善することができた。結果、一日あたりのトラフィック数を2,000以上増加させることに成功したのだ。
下記は改善に着手する前の読み込み時間を示した画像だ。
そして、下記はStudioPressの協力を得て、コードなどを見直した結果だ。
読み込み時間の改善はすぐにでも取り組むべき課題だ。詳細な方法は、ここを参考にするとよいだろう。
b). 誰かの助けとなるサイトにしよう-リピーターを獲得する次の方法は、ユーザーを助けることだ。あなたのサイトは、特定の問題を解決するためのコンテンツを提供しなければならない。例えば、あなたの市場に関する、わかりやすいチュートリアルなどは、ユーザーにとって、よい手助けとなるだろう。
例えば、もしあなたがSEOやインターネットマーケティングに関するトピックを掲載している場合、実際の画像と併せた、Googleアナリティクスの詳細なチュートリアルガイドなどを提供してみてはどうだろうか?Googleアナリティクスの理解に奮闘している人は多くいるため、こうしたガイドは特定の問題を解決することができるコンテンツであると言える。
常用文の使用率-常用文とは、サイト内で何度か利用されているコンテンツを指す。例えば、有益なコンテンツ内の特定の部分などは、他のコンテンツでも何度か利用されているかもしれない。一度や二度の利用は大した問題にはならないだろうが、常用文の利用の総回数が非常に多い場合は、検索結果のランキングの下降を引き起こすかもしれない。
一般的に、サイト内で同一のコンテンツ(または、非常に似通ったコンテンツ)を1ページ以上使用することは避けるべきである。独自のコンテンツに注力しよう。これが、あなたのサイトのランキングを上昇させるための最も有効な方法である。
常用文としてよく用いられる一例として、”隠しコンテンツ”が挙げられる。特定のページをユーザーに表示し、Googleがクロールしてきたときには他のページを表示させる行為を、Googleは常用文のコンテンツの使用と認識する。こうした行為が多く行われている場合、Googleはそのサイトに対してペナルティを課すだろう。
関連性のないメタタグ-正確に、的確にメタタグを設定することは非常に重要である。なぜなら、無関係なメタタグの使用はGoogleからのペナルティを受けるリスクを高めてしまうからだ。下記に、関連性のあるメタタグを作成するための方法を記載する。
メタタグは、タイトル、ディスクリプション、キーワードから成ることを思い出してほしい。
All in One SEOというプラグインをインストールしていれば、メタタグの作成は非常に容易であり、作成するのに3分ほどしかかからないだろう。また、パンダアップデートは重複したコンテンツを許さない、ということも思い出してほしい。Travel Blog Adviceはこのプラグインの設定方法をわかりやすく解説している。
下記の画像で、Pat Flynn’sのメタタグが非常に具体的で、ページとの関連性が高いことがわかるだろう。しかしながら、今日のSEOの状況では、例え全てが関連性があるとしても、多くのキーワードを使用することは推奨されていない。
注意:多くのキーワードを使用することで、キーワードの詰め込みと判断されてしまうだろう。David Amerland氏によれば、キーワードの詰め込みは、パンダアップデートによるペナルティの原因となりうるのだ。
パンダアップデートによるペナルティを解除する方法-パンダアップデートによるペナルティの特定と解除の方法はどういったものだろうか?パンダアップデートによるペナルティを受けた場合、あなたが次にするべきことは、それらの問題を修復するための計画を立てることだ。これは非常に難しい作業と言える。ペナルティの解除を扱った記事やブログはWeb上に多数存在しているが、それらの記事は、問題を解決するための実践的なステップを扱っているわけではない。
Portal Programasは、問題解決のための行動を起こすことで、パンダアップデート4.0以降、65%のトラフィックの回復に成功した。そして、彼らが採った行動とは、単純にユーザー体験に注力するといったものだった。
パンダアップデートの直後にトラフィックとランキングの下降が見られた場合は、Googleによるペナルティを受けた可能性が非常に高いと言えるだろう。
パンダアップデートの対策は、ユーザーへの内容の薄いコンテンツの提供を避けることが大事だ。内容の薄いコンテンツの修正か削除が求められる。特に、10-100単語ほどのアーカイブページなどはその対象となる。
コンテンツを書き直すことも、ペナルティを解除するための有効な手段である。そして、Googleから見ても高品質なコンテンツとなるように、書き直すのだ。Stone Temple Consulting社の代表である、Eric Enge氏はSearch Engine Watchで、”あるクライアントはサイト内のコンテンツの書き直しと追加をすることで、700%の回復を見せたことがある”、と述べている。
パンダの品質スコア(Panda Quality Score)の改善-内容の薄いコンテンツの削除や、より詳細でユーザーの助けとなるコンテンツにすることに加え、パンダの品質スコアにも気を配るべきだ。
下記に、パンダの品質スコアにおいて、高スコアを獲得する方法を記載する。
【画像内和訳】
パンダの品質方程式
静的な要素×品質チェック×ユーザー体験=パンダの品質スコア
Googleは、常に、あなたのサイトにおけるユーザー体験を注視している。そのため、パンダアップデートはサイトワイドのペナルティとなっている。
Googleはユーザーの達成度を測定したいと思っている。
Googleに、あなたのサイトの訪問者はあなたのサイトを愛している、と思わせることができれば、Googleはより多くの訪問者をあなたのサイトに送ってくれるだろう。
上記の方程式はGoogleから提供されたものであるため、パンダアップデートのペナルティの解除の方法として信頼できるものだ。では、それぞれの要素を詳しく見てみよう。
1)静的な要素-ほぼ全てのサイトは静的な要素(サイト紹介、管理者の紹介、サービス規約などのページ)を掲載しているだろう。一般的な静的な要素としては、個人情報に対する指針(プライバシーポリシー)、お問い合わせ、このサイトについて、サービス規約などが挙げられる。
i). プライバシーポリシー-多くのサイトのプライバシーポリシーのコンテンツは、サードパーティ製のツールで作成されたものだろう。こうしたページには”no-index”や”no-follow”タグをHTML文の
要素に付加してもよい。しかし、Googleはこうしたページに対しても、独自のコンテンツをより好むようになっている。Googleが重複したコンテンツと見なさいように、単純にサードパーティ製のツールからコピーをするのは避けよう。
サードパーティ製のツールを使用する場合でも、個人化された内容にするべきである。プライバシーポリシーの文章を作成した後、該当のコンテンツを書き換えよう。もしくは、料金がかかってしまうが、MyPrivacyPolicyなどのサービスを利用しよう。
ii). お問い合わせ-次に取り上げる静的な要素は、”お問い合わせ”のページである。一般的にこうしたコンテンツの内容は薄く、100単語以内のコンテンツになってしまう場合が多い。
Googleボットはこうしたページもクロールし、住所、メールアドレス、著者、電話番号などの情報を保管しておく。そのため、”no-index”タグを追加することと、コンタクトフォームや住所の下部により多くのコンテンツを追加することは、非常に重要である。
注意:Googleは、あるサイトのコンテンツの内、1-2ページが非常に品質の高いコンテンツだったとしても、その他全てのコンテンツの品質を低いと判断した場合、そのサイト全体の品質を低いと判断する。
全てのコンテンツが品質の判断の対象となるため、静的な要素(お問い合わせ、このサイトについて、など)もリッチで、独自の、ユーザーの手助けとなるようなコンテンツにしよう。
iii). このサイトについて-“このサイトについて”のページも品質スコアを低くも高くもする可能性のある、重要な静的な要素である。”完璧なアバウトページを作成する方法“という記事は、すでにお読みになっただろうか?
こうしたページのコンテンツも、他のページと同様に、独自性と価値のあるコンテンツを作成するよう努めるべきだ。オーディエンスの興味を引き、行動を喚起するようなストーリーを作成するのだ。
短い文章しか掲載していないアバウトページは、Googleがサイト全体の品質を低いと判断する要因となり得る。こうしたページのアップデートに取り組もう。あなたの経験や苦労、提供できる価値などをあなたの言葉で伝えるのだ。
iv). サービス規約-おそらく、ほとんどのユーザーは深く読み込むことはないだろうが、それでも独自性を与え、Googleが好むコンテンツにすることは非常に重要なことである。ブロガーの場合はこうしたページの作成は任意であるだろうが、Eコマースやサービス会社などは、サービス規約にも注意を払うべきである。
上記で説明した、プライバシーポリシー作成時の注意点を活用しよう。独自性のあるサービス規約ページを作成するのだ。文章の内容は深く(700-1000単語)、可能な限り興味のある内容にしよう。
2)品質チェック-パンダアップデートのペナルティの解除に必要な次の項目は、確かな品質チェックである。言い換えれば、サイトのコードを素晴らしく、最新の基準に合わせたコードにするのだ。
マッチしないHTMLタグ、PHPのエラー、機能していないJavascript、不適切なCSSのルールなどは、全てユーザー体験に影響を与える。あなたのサイトのエンゲージメントを測定するための手助けになるという理由で、Googleはユーザー体験を非常に重く見ている。
もしも古いバージョンのHTMLを使用しているのであれば、HTML5を使用したサイトに変更することを検討すべきだ。その場合、メタディスクリプションとタイトルタグ内に、ターゲットキーワードに関連性のあるキーワードを含め、独自の内容にすることを忘れずに。
3)ユーザー体験-パンダアップデートは、サイト全体を評価するペナルティであるため、サイト全体のユーザー体験を向上させることに注力しよう。ユーザー体験の全ては、ユーザーについてである。そして、ユーザー体験の向上は、パンダアップデートのペナルティの解除につながるのだ。
ユーザー体験をマッピングし、下記の全ての要素を満たしているか確認しよう。
【グラフ内の各エリア】
コンテンツ戦略、インフォメーションアーキテクチャ、機能性、プラットフォーム、ユーザーインターフェース、ユーザービリティとアクセシビリティ。
(最上部から時計回りに)
分析の結果、ユーザー体験を向上させる余地があると判断した場合は、下記の項目を確認しよう。
i) 良いユーザー体験を提供しているか?
プロダクトやサービスを販売している場合、訪問者や見込み客は、どのようにして、良いユーザー体験を受け取っているだろうか。
ii) あなたのコンテンツは特定の問題を解決しているだろうか?
ユーザーはあなたのサイトへのエンゲージメントを通して、どのくらいの満足度を示しているか考えよう。サイトに滞在し、コンテンツを読んでいるだろうか?あなたの投稿に対し、コメントを残しているだろうか?
iii)ナビゲーションに改善の余地はないか?
例えば、ユーザーはあなたのサイト内のどのページにいても、すぐにTOPページに戻ることができるだろうか?もしそうでなければ、改善の余地があると言えよう。素晴らしいナビゲーションを設計しているサイトを参考にしてみてもよい。例えば、Mindtools.comなどだ。
ナビゲーションの改善をした瞬間、それはあなたの自然検索結果のランキングとトラフィックの改善の始まりでもある。ナビゲーションリンクの全てをクリックが可能である状態にし、サイト内の検索が完璧に機能している状態にしよう。
iv)ユーザーが再び訪問してくれるサイトになっているか?
上記でもすでに取り扱ったが、Googleは初回訪問者だけでなく、リピートユーザーも計測している。
コンテンツの質が最高のものであれば、ユーザーは再びあなたのサイトを訪れてくれるだろう。しかし、そうでない場合は、ユーザーはすぐにあなたのサイトを離れ、結果としてあなたのサイトの評価は低いものとなってしまう。
v)ページの読み込みにどのくらいの時間がかかっているか?
サイトの読み込み時間が4秒以内であれば、非常に良い状態と言えよう。しかし、そうでない場合は、まだまだ改善の余地がある。最適化をすることで、あなたのサイトの読み込み時間をより早くする方法を探そう。
読み込み速度の計測方法を以下に記載する。
Step #1:tools.pingdom.comに行く。サイトのURLを空欄に入力し、“Test Now”ボタンをクリックする。
Step #2:サイトの読み込み速度を確認する。
この記事は、NEIL PATELに掲載された「The Ultimate Google Algorithm Cheat Sheet」を翻訳した内容です。