コンテンツ最適化 – コンテンツとSEO、モバイル、データ構造化の未来

コンテンツマーケティングが注目される昨今ですが、単にユーザーに価値がある記事を書いているだけでは不十分。平均制作費100億、広告宣伝費100億のハリウッド映画とはいわずとも、魅力的なコンテンツだからこそ、そのマーケティングは最大限やっておきたいものです。今回はコンテンツを効率的に発信するためのテクニックをSEO、特にモバイル対応とデータ構造化の観点から伝授する記事を。 — SEO Japan

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過去のSEO、そして、シンプルだった時代を振り返ることはあるだろうか?

SEOは、以前から常にコンテンツを中心とした取り組みであったが、コンテンツの最適化の意味は、数年を経て、大きく変わった。以前、SEO業界は、コンテンツとSEOを別物と捉えていた。全く別の分野に属し、最適化の段階で両者が揃うのは、ほんの一瞬であった。

この時代、コンテンツのSEOは、キーワードリサーチ、オンページの最適化、そして、その他の少数の手法で構成されていた。SEOの担当者は、別個のコンテンツ作成チームが作ったコンテンツに対して、キーワードを幾つか散りばめ(特にヘッダーやタイトルタグ等の目立つ場所)、アンカーテキストリンクを巧みに配置していた。

その後、「コンテンツは王様」と呼ぶ時代が到来し、キーワード主体のコンテンツが、品質の高いコンテンツへとシフトチェンジしていくのであった。検索エンジンは、良い結果をユーザーに提供するため、「過剰に最適化」されたコンテンツ、そして、怪しいリンク構築の手法の取り締まりに乗り出した。優れたコンテンツは報われるべきであり、有益なシェア、そして、信頼に値する被リンクを自然に集めるはずだ、と言う考えが、この方針転換を支えている。

テクニカルへの比重が高まるコンテンツの最適化

最近、コンテンツの最適化は、さらに技術的な領域へと向かおうとしている。SEOとコンテンツの間にあった垣根を打ち壊し、質の高い、検索フレンドリーなコンテンツを作ったら、今度は、ユーザーと機械が、どのようにコンテンツにアクセスするのか、考えなければならなくなった。

スマートフォン、タブレット、デスクトップを含むすべてのデバイスで、優れたユーザー体験を提供することは、検索エンジンが、コンテンツの意味を理解する上で有効なセマンティックマークアップと共に、SEOで、重要視されるようになった。

検索結果の質は、数年前よりも確実に改善されている。また、検索体験は遥かに高度になり、コンテンツとSEOの融合において、今まで以上にテクニカルな手法が求められるようになった。

この記事では、コンテンツとテクニカルSEOが重なる2つの領域を検証していく。素早くユーザー体験をこの重なりに適応させ、流れを自分に引き寄せておきたいところだ。

コンテンツ & モバイル

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現在、自然の検索の62%において、デスクトップとスマートフォンでは、異なる結果が表示される。この傾向は、BrightEdgeが、今年の早い段階で実施した調査「2014 Mobile Share Report」で判明し、コンテンツをデバイスに届ける際の目安となる。

このように、モバイルデバイスの利用が急激に増加し(マット・カッツ氏は、今年中にモバイル経由のクエリがデスクトップのクエリを上回る可能性があると言っていた)、モバイルユーザーにコンテンツをどのように見せるのかが、企業にとって大きな課題となっている。

ComScoreのこのレポートは、米国でのスマートフォンの浸透率が、2014年の年末までに、74%に達すると推測している。つまり、コンテンツとモバイルをウェブサイトでどのように両立させれば良いのかを解明する必要があるのだ。

そのためには、コンテンツを配信する方法(モバイルの構造)をまず決定し、次に、デバイスにメッセージを合わせていくべきである(メッセージは、どのように異なるのだろうか?)。

Googleのダレン・プレザンス氏は、BrightEdgeブログ(私が勤務する会社)の取材に対して、「コンテンツをデジタル化するだけで満足し、モバイルにコンテンツを合わせる取り組みを怠っているサイトは、とても多い。アプリ内、そして、モバイル体験と連動した、コンテンツ作成の新たな段階が存在する。」と指摘していた。

コンテンツは、作成され、デバイスのタイプに合わせて調整される。その結果、全体的な体験が根本的に改善される。今まさに起こりつつあるモバイルコンテンツ革命に備えるため、まずは次の取り組みに力を入れてもらいたい:

  1. モバイルデバイス経由でコンテンツにアクセスすることが可能な環境を作る。ユーザーがモバイルデバイスを使ってサイトにアクセスしたものの、スムーズに利用することが出来なかった場合、すぐに立ち去ってしまう。さらに、モバイルの検索結果のランキングが下がる可能性もある。
  2. モバイルの構造を賢く選択する。 モバイルのソリューションには違いがあり、モバイルの構造によって、テクニカルな実装の問題が起きる頻度も異なる。
  3. デスクトップ、モバイルで表示するコンテンツを決定する。 モバイルユーザーは、デスクトップユーザーとは、異なるニーズを持つ可能性がある。ユーザーの目標と意図を見出し、コンテンツを使って満たす方法を決定しよう。

コンテンツをモバイルに備える方法を詳しく知りたい方は、Marketing Landに投稿した記事「レスポンシブデザインは万能薬ではない」を参考にしてもらいたい。

コンテンツ & 構造化データ

まるで、コンテンツだけでは不十分だと言うように、コンテンツのマークアップを考慮し、実装するべきだと指摘を行う人達が増えつつある。これは廃れることがない戦略であり、ウェブサイトにプラスに働く。

デュアン・フォレスター

これは、Bingのデュアン・フォレスター氏の発言であり、同氏は、セマンティック検索の進化に備えるべきだと提唱している。SEO業界の大勢の関係者は、このコンセプトを「文字列ではなく、物事」と呼んでおり、– 検索エンジンが、単純にウェブ文書内のキーワードの文字列だけではなく、エンティティを特定する試みを行っている現状を表現している。

ここ1、2年の間に、Googleを筆頭とする検索エンジンは、セマンティック検索に向けて、前進を続けてきた。Googleのナレッジグラフ(2012年にリリース)の改善に加え、検索製品へのインフラのアップデート(ハミングバード)が敢行され、SEOにおける新たな革命が始まろうとしている。

ただし、方針はすぐに変わることを肝に銘じておいてもらいたい。SEOの関係者にとっては常識だが、最適化は、「キーワードXをここに配置する」ような取り組みではなくなった。コンテンツの最適化には、検索エンジンが、コンテンツを正確に理解し、エンドユーザーに提供してもらえるようにするため、テクニカル SEOのアプローチが多数採用されている。

セマンティック検索の進化に対して、サイトのコンテンツを備えるために、次のポイントを考慮すると良いだろう:

  1. schema.orgマークアップを実装するプロセス。サイトの既存のコンテンツをマークアップする計画を練り、続いて、新しいコンテンツに対するマークアップの計画を考案し、配信プロセスに組み込む。マークアップは、検索エンジンを助けるだけでなく、検索エンジンのユーザーの体験を改善する効果もある(例えば、リッチスニペット)。
  2. セマンティック検索の仕組みを深く理解する。セマンティック検索は、テクニカル SEOの関係者の間で話題に上がることが多いものの、企業が理解し、利用するためには、こなさなければならない課題は多い。今後の計画を練られるように、このコンセプトを詳しく調べておく必要がある。

このトピックを学ぶ上で、参考になる記事を幾つか紹介しておく:

フォレスター氏は、BrighEdgeとのインタビューで、「検索エンジンが、マークアップされたデータの利用を強化するにつれ、豊かなユーザー体験が生じるようになる。ユーザー体験、SERPの並べ替え等の実験を勝ち抜いたソリューションは、今後、長期間にわたって有効に働くはずだ。ただし、マークアップ(評価)されなければ、競争に参加することは出来ない。」と巧みに指摘していた。

コンテンツ & SEOに対応する

検索のメカニズム、そして、検索エンジンの目標を理解する者が、SEOの最先端に君臨する。過去のSEOは、今思えば単純だったと感じるかもしれないが、当時は、手法を学習し、実装するために必要なリソースは、現在よりも遥かに少なかった。

SEOにおいて重要性が今後も変わらないのは、体験であり、その体験は、作成するコンテンツのタイプ、そして、コンテンツを提供する方法に左右される。

(ストックイメージ: ライセンス契約の下、Shutterstock.comの作品を利用した)

この記事は、Search Engine Landに掲載された「The Future Of Content & SEO: How To Stay On Top」を翻訳した内容です。

データ構造化はともかく、モバイル対応をSEOと呼んでいいかは意見がわかれそうですが、検索エンジンからのトラフィックを最大化するという意味では広義のSEOですかね。そんな分類はどうでもいいのですが、データ構造化はまだまだ日本で導入が遅れていますし、今年中には着手して来年完成させる位のスケジュール感は持っておきたいですね。モバイル対応は特にB2Cにおいては、PCメインのサイトであっても最早モバイル経由のアクセスが普通に多い時代、PCサイトで見られてるから別にいいや、ではなくモバイル最適化していない機会損失を考えて何か対応できることがあればやっていきたいものです。 — SEO Japan [G+]

【リサーチ】2014年の夏休みに使う平均予算、1万円アップ(昨年比)

消費税8%に増税後、初の夏休み。消費税増税は、夏休みの過ごし方にどんな影響を与えているのでしょうか?弊社がリサーチをお手伝いさせて頂いた「2014年の夏休みの過ごし方」についてご紹介します。 — SEO Japan

あなたは、夏休みをどう過ごしますか?
2014年の夏休みに使う平均予算まずは、社会人300名を対象に「夏休みの過ごし方」についてリサーチ。理想の過ごし方の第1位は「海外旅行」ですが、現実ではトップ5にもランクインしていないという残念な結果に。現実には「帰省」が第1位になりましたが、理想の過ごし方になると第4位に下がっていることから、理想と現実ではかなりギャップがあるようです。

夏休みの過ごし方の「理想」と「現実」
夏休みの過ごし方の「理想」と「現実」夏休みの平均予算については、昨年よりも1万円アップの「4.9万円」との結果に!平均日数には大きな変化はないので、消費税アップを見通した上で、予算に余裕を持たせているようです。また、理想の予算の平均は「10.6万円」ということから、「現実の2倍の予算があればいいのに・・」という本音がうかがえます。

消費税の増税は、夏休みの計画を立てる時期や、使える予算などに少なからず影響しているようです。より詳細な調査結果は【Harmoney.jp】「2014年の夏休み、平均予算が1万円アップ!?消費税増税の影響はいかに」のページをご覧ください。

詳細な調査結果からは、消費税アップの対処法として、今年は近場で行楽地をえらぶ、予算を数万円多く見積もる、などの工夫がみられます。今年の夏休み、あなたは消費税アップの影響を感じていますか?– SEO Japan

Social Media Marketing World 2014で学んだコンテンツマーケティングの極意

米国で毎年開催されているソーシャルメディアマーケティングの一大カンファレンス「Social Media Marketing World」。サーチ関連のイベントでも今日の最重要項目の一つとして取り上げられるコンテンツマーケティングですが、ソーシャルメディアマーケティングのイベントでも多く語られたようで。。参加した筆者がまとめてくれた最新のソーシャルメディア&コンテンツマーケティングの活用方法を。 — SEO Japan

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Social Media Marketing World 2014は、豊富な情報、とりわけ、コンテンツマーケッターが重宝する情報を惜しげもなく与えていた。 このイベントに登場したプレゼンター達は、Facebookのページに多額の資金を投じたものの、コンテンツの1%しかニュースフィードに自然に表示されていない点に気づいた会社に言及し、「借地で事業を営む」行為を回避するべきだと主張し、その一方で、良質なコンテンツに力を入れる必要性を力説していた。

このイベントが開催された2日間、ブライアン・ブーと私は、コンテンツマーケティングの分野、そして、コンテンツを作り、宣伝し、整備する企業に関連すると考えた分野のセッションで、取材を行った(残念ながら、全てのセッションを網羅しているわけでない)。それでは、以下に、実用性と有効性を考慮して抽出した、特に大事な部分を挙げていく。

2014年のソーシャルメディアマーケティグの概要: 最新の調査結果が明らかにする事実

Social Media Marketing World、および、Social Media Examinerの設立者、マイケル・ステルツナー氏が、先頭を切って登場し、前進する上で考慮してもらいたい興味深いスタッツと事実を明らかにした。

  • マーケッターの68%は、デジタルマーケティグ戦略で中心的な役割を担うのはブログだと答えた。コンテンツは土台であり、ソーシャルメディア、Eメール、そして、自然な検索は、推進力をもたらすチャンネルである。
  • マーケッターが、学ぶことを望むプラットフォームの中で一番人気が高かったのは、Google+であった。調査の回答者の65%が、優先順位の1位にGoogle+の名を挙げていた。
  • Facebookの広告は、有料メディアの中では、今でも最善の策と認識されているものの、Facebookのウォールへの投稿の重要度は低くなりつつある。現在、自然にタイムラインにコンテンツが表示されるファンは、1%前後のみである。
  • 2014年および2015年において注目するべきコンテンツのタイプとして、ポッドキャストが挙げられている。関心を持つリスナーに対して、十分な量のポッドキャストが提供されていないためだ。現時点で、ポッドキャストを提供している企業は6%のみである。しかし、33%は、ポッドキャストのコンテンツを作成する計画を持っている。ポッドキャストは、その他のメディアと比べ、極めて忠誠心の高いファンを生み出すことが証明されている。

上のトピックは、カンファレンス全体で取り上げられており、その多くは、その他のセッションで詳しい精査の対象になっていた。

大半の企業が無視するものの、実は無視するべきではないコンテンツマーケティグの取り組み

Content Marketing Instituteを設立したジョー・プリッジ氏が行ったプレゼンは、実用的な情報を数多く含み、特に気に入ったセッションのうちの1つに数えられる。

  • コンテンツマーケティングのミッションステートメントを作成し、会社全体で全てのステップを導くために活用する。このステートメントを、コンテンツを作成する関係者全員に送ろう。コンテンツを作る前に、「この作品はミッションに合うかどうか」を考えてもらうのだ。
  • Twitterの4:1:1の比率 — インフルエンサーのコンテンツを4回シェアし、自分のコンテンツを1回シェアし、製品を1回紹介する — これがTwitterの黄金律だ。
  • コンテンツの作成を中止してしまう、と言う単純な理由で、自社製のコンテンツマーケティングの取り組みの多くが失敗する。
  • ソーシャルメディアのチャンネルを利用する理由を一歩離れて考えてみよう。Facebookがトラフィックの増加に貢献していないなら、撤退し、別のチャンネルを改善する取り組みに力を入れるべきだ。
  • ターゲットのオーディエンスのタイプが複数存在するなら、何かを見誤っているはずだ。コンテンツを提供するオーディエンスのタイプは、1つに絞る必要がある。
  • 「絶対に他人の土地でコンテンツを構築するべきではない」。これはSocial Media Marketing World 2014全体のテーマとなっていた。有料メディアに手を出す前に、Eメールの購読者を増やして、自社のメディアを構築するべきである。
  • ブランドを構築するため、インフルエンサーのリストを作成しよう。オーディエンスが、自分のウェブサイトを訪問していない時、どのウェブサイトにアクセスしているのか特定し、このウェブサイトを運営する人達と関係を構築する取り組みに力を入れると良いだろう。
  • Eメール購読者の55% – 60%は、Eメールのオプトインを紹介するポップアップで登録している。見る側にとっては、迷惑な存在だが、サイトを運営する側にとっては、強力な武器である。プリッジ氏は、「読者としてはポップアップの購読ボタンが大嫌いだが、コンテンツマーケッターとしては、大好きだ」と打ち明けていた。
  • コンテンツを再利用するなら、異なるストーリーを伝えるか、もしくは、異なる視点で伝える努力をしよう。闇雲にプラットフォームで配信するのではなく、少数のプラットフォームを厳選するべきである。
  • B2Bに該当するなら、SlideShareを頻繁に利用すると良い。Content Marketing Instituteにとって、Eメール購読者の供給源の中で、(ポップアップに続いて)2番目に有効に作用しているのがSlideShareのコンテンツであった。
  • Googleで見つけてもらう取り組みは、一先ず忘れてしまおう。業界の情報を得る頼りになる存在になれば、Googleにリストアップしてもらえるからだ。

自社のプラットフォームを作るために、ポッドキャストに投資するべき6つの理由

The Podcast Answer Manの創設者、クリフ・レイベンスクラフト氏は、最近、人気を集めているポッドキャスター(パット・フリン氏やジョン・リー・デューマ氏等)を育てた実績があり、また、エキスパートに頼りにされる存在である。そのレイベンスクラフト氏は、ポッドキャストが多くの会社にとって大きなチャンスをもたらすと指摘していた。

  • ポッドキャストを行うなら、今がチャンスだ。競争は少なく、また、様々な分野において、これから成長する余地が大きく残されている。ポッドキャストから、大きな機会を得られるはずだ。英語のブログは4億5000万サイト以上存在し、毎月、400万時間に相当するYouTubeの動画がアップロードされる一方で、iTunesには、現在、22万5000点のポッドキャストしか存在していない。つまり、1,000サイトのブログに対して、ポッドキャストはたった1つのみである。そこで、飽和する前に、ポッドキャストの作成に着手し、影響力を高める取り組みを真剣に検討してもらいたい。
  • ブログの読者は、平均すると、3分間を読む行為に割く。一方、ポッドキャストのオーディエンスは、45分を割く。
  • 実際の人間の声を聞くため、ポッドキャストのオーディエンスは、より個人的なレベルでつながっているような気分になる。
  • ジム、通勤中、または、仕事中にポッドキャストを聞く人が増えつつあるため、モバイルポッドキャストは、今後も成長を続ける。
  • (YouTube動画の視聴とは異なり)スクリーンの前にいる必要がないため、マルチタスクを行うことが出来る。
  • ポッドキャストは、インタビューを行うことで、専門家や助言者とつながりを持つことが可能である。

認知度と売り上げを意識して、数名のライターが寄稿するブログを作る方法

Copybloggerを運営するブライアン・クラーク氏とSocial Media Examinerを設立したマイケル・ステルツナー氏が、Q&Aセッションを行い、数名のライターが在籍するブログを成功に導く方法を議論した。

  • 競争の激しい分野であっても、恐れずにブログを構築するべきである。Social Media Examinerを開設する前、無数のソーシャルメディア関連のブログが存在したが、マイケル・ステルツナー氏は、より質の高いブログを作れば良い点を理解していた。ブライアン・クラーク氏は、「当該のテーマを誰も取り上げていないなら、それは誰もそのテーマを気にしていない証拠だ」と述べ、ステルツナー氏の考えに同意した。
  • 所有するチャンネル — とりわけEメールアドレスのリスト — を通じてオーディエンスの構築に集中する必要がある。ステルツナー氏、そして、クラーク氏は、共に、熱烈なオーディエンスを増やす取り組みを優先するべきだと指摘していた。「オーディエンスを増やせば、事業を構築することが可能だ。まずはオーディエンスを増やすことに専念しよう。それすれば、やがて、その他の取り組みの成果もついてくる」と力説している。
  • Facebookで実証されているように、自然のリーチは最終的に落ち込むため、ソーシャルメディアのチャンネルに多くの時間と資金を投じるべきではない。その代わりに、自社のプロパティの構築と、インフルエンサーとの関係構築に資金を投じよう。片手間にブログを作っているのではなく、雑誌、または、メディア帝国を作ろうとしている、と自分に言い聞かせてもらいたい。
  • 個人事業を始めるつもりなら、自分の名前以外でのブランディングを検討すると良い。ブライアン・クラーク氏は、「理由があって、www.brianclark.comではなく、www.copyblogger.comと名づけた」と述べ、この点を強調していた。自分自身と会社は、別箇のブランドとして扱うべきである。
  • 聴衆の一人が、「どれぐらいの頻度でコンテンツを配信すればいいのか」を問うと、クラーク氏は、「優れたコンテンツを提供することが可能なペースで配信するべきだ」と答えていた。2日に1回であれ、1ヶ月に2回であれ、処理可能なペースでコンテンツを配信する必要がある。
  • 関係構築に着手する際は、いきなり有名な人物に狙いを定めるべきではない。信頼されていない状態では、対応してもらえないためだ。代わりに、やや有名、少しだけ有名な人物に狙いを絞り、徐々にレベルを上げていくと良いだろう。

自分のメディア帝国を作る

Owner Magazineのクリス・ブローガンCEOが、コンテンツマーケティング戦略を語ってくれた。ブローガン氏は、常にユニークなプレゼンを行うことで有名だが、今回もその姿勢は健在であった:

  • 良質なメディアを作るためには、自分自身がこの取り組みに夢中になる必要がある。ポッドキャストが好きではないなら、やめるべきだ。ブログが嫌いなら、やめてしまおう。とても単純な論理だが、「効果がある」と言われ、やらなければならないと感じる人は多い。
  • 確信が持てない時は、C.A.S.E.(Copy And Steal Everything: 真似して、全て盗め)スタディーを実施しよう。まずは、業界のリーダーを探し出し、当該の人物の取り組みを完全にコピーする。その後、差別化できる点を探し、価値を加えよう。
  • 見解を持つべきだ。見解に対する立場を明確に示し、こだわろう。全員に気に入ってもらう必要はない。
  • 複数のメディア、ウェブサイト、YouTube、Soundcloud…自分のビジネスにおいて有効なアイテムを活用してもらいたい。ただし、当該のメディアに対する取り組みを自分自信が好きであることが条件だ。
  • 簡潔にまとめよう — 注意が持続する時間は平均で20分程度だ。そのため、無理して、1時間のポッドキャストや2000ワードを超えるブログの記事を作る必要はない。

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ソーシャルメディアの「ソーシャル」を失ってしまったのか?

ジェイ・ベーア氏テッド・ロビン氏ジェフ・レールス氏、そして、ニコル・ケリー氏による、楽しく、機知に富んだ議論が行われた。ブランドが、ROIを求めるあまり、「ソーシャル」の意味を見失ってしまったかどうかが、メインの議題であった。

  • ブログの記事の最後で、読者に問い掛けるのはやめよう。懇願しているように見えるだけでなく、コメントが投稿されない場合、悲壮感が漂う。例: セス・ゴーディン氏のブログ。「これはゴーディン氏の家であり、誰もコメントを投稿するする権利はない」。
  • 成功を判断する唯一の基準は、コンバージョンである。ブログのコメント数、ツイートの本数、広告料シェアは、意味がない。
  • 消費者が、フィード内で、自分の会社のフィードを見たいかどうか考えてもらいたい。たとえ当該のブランドのことが大好きであっても、フィードで見たいとは思っていない可能性もある。
  • ブランドを管理するスタッフは厳選するべきだ。全従業員が、顧客に関与する必要はない。
  • ニコル氏は、「従業員がブランドを代表する」と力説していた。そのため、ソーシャルメディアで、従業員に力を与え、背中を押してあげよう。
  • ソーシャルメディアでのクライアントとの交流を従業員に禁止するべきではない。従業員の行動をコントロールすることは不可能であり、また、「ソーシャルメディアのポリシー」を策定したところで、「愚か者」を更生させることは出来ないため、教育する必要がある。

ソーシャルメディアのROIの計測方法を明かすブランド

このセッションでは、ニコル・ケリー氏が、ソーシャルメディアのROIに関する議論をリードし、大規模なブランドでこの取り組みを指揮している3名のエキスパートが意見を交わした: ニック・ロビンソン氏(SAP)、スコット・ガルブランセン氏(DSI)、ルイス・ベルトルッチ氏(Humana)

  • 顧客サービスや顧客維持等で節約した金額を含む、ソーシャル節約ROIを優先しよう。コストの削減は、新たな収入と同じぐらい重要だ。
  • コミュニティの動向を追う。コミュニティは、各マーケットのニーズを理解する上で鍵を握る。
  • 会社のニーズと計測する基準を合わせよう。
  • CFO(最高財務責任者)、CMO(最高マーケティング責任者)、もしくは、CEO(最高経営責任者)のように考え、コミュニケーションを行う。請負業者の視点で考えていると、全体像を見失ってしまうだろう。
  • ソーシャルを改善する際には、反復的なアプローチや考え方が必要になる。すると、ROIに左右されることなく、徐々に改善していくことが可能になる。
  • 顧客を獲得するために投じるコストを決めるべきだ。これはソーシャルメディアの取り組みを進める上で絶対に欠かせない。
  • 経営陣と話をするときは、重役が分かる言葉を用いる必要がある。例えば、リーチをコスト・パー・インプレッション等の基準と意訳しよう。
  • 代わりの宣伝用のプラットフォームを探すべきだ。ニコール・ケリー氏は、Humana社が、Facebookでファン全員に接触するには、12万7,000ドルが必要になると計算した。SAP社は、ROIを計測した後、資金をLinkedinに移したようだ。
  • コミュニティが存在する全ての場所を考慮しよう。1つの場所に焦点を絞ると、限定してしまうことになるためだ。
  • ケリー氏は、会場には大勢のオーディエンスが詰めかけ、様々な会話が交わされているものの、セクシーなコミュニティ、フォーラム、そして、内部のソーシャルメディア戦略を誰も取り上げていないことに気づいた。このタイプのチャンネルは、(皆さん自身が個人で運営しているなら話は別だが)一部の会社に独占されているわけではない。

読んでもらい、シェアしてもらえるブログの記事の7つの条件

出版業界で30年以上のキャリアを持つマイケル・ハイアット氏が、優れたブログを作る基本に関するプレゼンを行った。このプレゼンは、ビギナーを対象としていたため、ここでは、要点を幾つか紹介していく:

  • オーディエンスを調査する。この調査は、ユーザー層とユーザーの心理に関する情報を入力してもらう形式で行われる。この情報のおかげで、オーディエンスのことを深く理解することが可能になる。ハイアット氏は、同氏自身が行った読者の調査をケーススタディとして紹介していた。
  • 真摯な姿勢でことばを紡ぐ必要がある。専門家ではないなら、専門家面をするべきではない。ビギナーなら、まだまだ学ぶことが出来る点を正直に明かそう。持っていないスキルを持っていると吹聴してはいけない。なぜなら、これは、読者が最も嫌う行為だからだ。また、嘘をついていることは、簡単に見破られてしまうだろう。
  • その記事を書いている理由に個人的なストーリーを持たせよう。恐れずに、私的なつながりを反映させてもらいたい。
  • ヘッドラインを完成させることに多大なエネルギーを注ぎ込む必要がある。コンテンツは、永延と続くRSSリーダーのリストに掲載され、世界中の最高のブログと競争しなければならない点を忘れないでもらいたい。

有効なソーシャルコンテンツマーケティング戦略を構築する方法

マーケティングブログ、Convince and Convertを作ったジェイ・ベーア氏が、TapInfluenceのラスティン・バンクスCEOと共に、ソーシャルメディア戦略の策定方法に関するプレゼンを実施した。このセッションでは、幾つかの事実と名言が飛び出し、大きな注目を集めた:

  • 消費者は1日に携帯電話を110回チェックする。携帯電話は、単なるデバイスではなく、個人の一部となった。
  • 製品を売ろうと試みるよりも、役に立つ存在になる方が、遥かに重要である。有益な記事は、宣伝目的の記事よりも、30%もシェアされる確率が高い。ジェイ・ベーア氏は、「とても有益であるため、オーディエンスが喜んでお金を払うマーケティング」を「YOUtility」(ユーティリティ)と呼んでいた。
  • オーディエンスが許容するコンテンツではなく、大切にするコンテンツを作ることに常に力を入れてもらいたい。

上級者向けのブログ: 分析、最適化、接触

Orbit Mediaの共同設立者、アンディー・クレストディナ氏が、分析データから得られる、より深い実用的な見解、そして、コンバージョン率を改善する方法について語っていた:

  • 簡単に達成可能な目標を掲げよう。上位にランク付けされるポテンシャルが高い記事を見つけ、質を改善する、または、別のフレーズを狙う。あるいは、関連するトピックのコンテンツを増やし、リンクを張る手もある。
  • ゴールから逆さまにルートを辿り、どんなブログの記事がコンバージョンに導くのか考えてみよう。
  • オーディエンスのモチベーションを改善し、抵抗を軽減するために出来ることは全て行い、コンバージョン率を高めるべきだ。
  • 推薦は、良い仕事をしている証拠である。このメッセージをシェアすると良い。ただし、ウェブサイト全体に拡散する必要がある。

ブロガーから本を出版する作家になる: 信頼されるエキスパートになるには

5冊の本を出版した作家であり、ブロガーでもあるジョエル・コム氏は、本の出版に関するアドバイスと情報を提供していた:

  • Eブックのダウンロードは、急速に増加しているものの、書籍の売り上げの75%は印刷版であり、残りの25%はデジタル版である。75%の印刷版の書籍のうち、23%はAmazon、22%はBarnes and Noble、そして、55%は個人経営の書店で売られている。
  • 従来の方法で出版された本は、平均で1,000冊売れる。一方、自己出版の本は、たった10冊しか買ってもらえない。
  • 現在、本を売るには、オンラインパブリッシングにおいて、高い評価を得る必要がある。
  • 作家達は、卸売価格で大量の本を購入し、ベストセラーのリスト入りを果たすことで、システムを操作している。詳細を知りたい方は、resultsource.comを参考にしよう。
  • 「起業パブリッシング」の利用が増えつつある。この手法は、従来の出版と自己出版の長所と短所を併せ持つ。

オンラインコミュニティを構築する方法: 良い方法、悪い方法、最悪な方法を厳しく判定

マーカス・シェリダン氏ジニ・ディートリッヒ氏が、オンラインコミュニティの要素に関する見解を発表するため、ステージに上がった:

  • コミュニティは、常に目立つわけではない。シェリダン氏曰く、500 – 1000万のページビューを獲得しているものの、そのうちの1つのブログが得るコメント、ツイート、そして、シェアは、合計で400点程度のようだ。閑散としていると思うかもしれないが、シェリダン氏は、コミュニティは「四六時中」存在すると主張していた。
  • 読者のレベルに合わせて、より良いつながりを持とう。自分の方が重要、または、賢いと言う考えを記事に反映させるべきではない。
  • 最初の製品が失敗した時のことを考えて、別の製品のアイデアを支えるコミュニティを構築する必要がある。
  • 記事の成功の判断を、ソーシャルメディアの計測基準だけに頼るべきではない。値が低くても、傑作の価値を下げるわけではない。
  • コミュニティ構築の手本: 眼鏡/サングラスを販売するWarby Parkerは、ネット上で同社を話題にしたユーザーに「お礼」の意味を込めた動画を送っている。
  • コミュニティ構築の手本: ジニ・ディートリッヒ氏は、マーク・シェーファー氏のブログに今でもブログを投稿している。なぜなら、ディートリッヒ氏のコメントに対して、シェーファー氏は、直筆の手紙を送ったことがあるためだ。

最高のポッドキャストを作る: 効果のある取り組み、ない取り組み

Smart Passive Incomeを運営するパット・フリン氏は、強力なポッドキャストを作る方法を詳しく分析していた。このプレゼンは、同氏が投稿した記事「ブログの始め方」に基づいている。

  • ポッドキャストを今すぐに始めよう。同氏は、会場で、2008年に録音したポッドキャストを流した。この作品を録音してから、1年以上、ポッドキャストの作成をフリン氏は中断したようだ。初回のポッドキャストには、非難するフィードバックは1つも寄せられなかった。不満を持っていたのはフリン氏だけであった。 再開するまでに、随分と時間が経過してしまったことを同氏は後悔している。
  • 順序としては 1) 適切な機器を手に入れ 2) iTunesのイメージ用の良質な作品を用意し 3) iTunesストアのポッドキャストを改善する。
  • iTunesのイメージに関して — まずは、競合者のイメージをチェックすると良い。競合者が、全員、青い背景のイメージを利用しているなら、明るいオレンジ色の背景を採用しよう。競合者のロゴとの差別化に役立つなら何でも活用しよう。その後、1400 x 1400のロゴを作り、各種のデバイスでテストする。
  • iTunesのSEOに関して — タイトル、ホストの名前、ディスクリプション、メタタグ、そして、ポッドキャストの名前を最適化する。
  • 聞きたくなるような作品、そして、その他の作品とは異なる独自の価値を提案しよう。続いて、5-10点の作品を録音し、公開する48時間前に、Eメールの購読者に通知する。最後に、インフルエンサーを見つけて、24時間前にツイートしてもらおう。

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時が経っても失われることのない、優れたコンテンツマーケティングとソーシャルメディアマーケティングの質とは

The Sales Lion、そして、数百万ドルの収益を上げる企業を設立したマーカス・シェリダン氏が、エネルギッシュな閉会キーノートを行った。

  • シェリダン氏は、プールメーカーを4つのワード「They ask, we answer」(お客様が質問し、私達が答える)をモットーに経営している。同氏は、オーディエンスが持つ疑問を特定し、この疑問に答える頼りになる存在を目指すべきだと主張していた。
  • 「お見積もりをご希望の方は、ご連絡下さい」と呼び掛けるのではなく、価格の情報を用意しておくべきだ。これはビジター側にとって、迷惑であり、ストレスがたまる。かつて、ビジターが、プールの価格に関する疑問を抱えていたものの、答えが提供されていなかった時代があった。そこで、シェリダン氏は、価格に関する記事を投稿した。すると、大量のトラフィックがもたらされたようだ。
  • 顧客は疑問を抱えている。この疑問への回答を怠ると、やがて、競合者に代わりに答えられてしまう。
  • マーケティグ部門と営業部門、または、エージェンシーとクライアントを隔てるべきではない。橋を渡して、協力することが可能な環境を整えよう。

Social Media Marketin World: 今回も有益な情報が満載

空母で行われた初日のネットワークイベントから、金曜日の閉幕キーノートまで、Social Media Marketing World 2014で得た経験は、その他のカンファレンスでは得られない素晴らしいものであった。提供された情報はファーストクラスであり、参加者、そして、プレゼンターは、気さくで、率直で、オープンであった。

このイベントで、次の重要な教訓を得ることが出来た:

  • Eメールアドレスのリスト/自社のメディアの拡大を最優先する。
  • コンテンツマーケティングのミッションステートメントを作成する。
  • 健全なシェア率(先程紹介したジョー・プリッジ氏が提案する4:1:1等)を用いて、影響力と接触範囲を拡大する。
  • Facebookの効果は下がりつつあるため、Google+を代わりに活用する取り組みを検討する。
  • とりわけ、飽和していない分野に属しているなら、ポッドキャストの利用を吟味する。
  • オーディエンスと双方向の会話を持ち、オーディエンスが抱える問題点と望みを明らかにする。「オーディエンスが質問する。ウェブサイトが答える」を実行に移してもらいたい。

来年もSocial Media Marketing Worldに参加したくなった。因みに、今回のカンファレンスは、サンディエゴで行われた。


この記事は、Siege Mediaに掲載された「Content Marketing Recap from Social Media Marketing World 2014 #SMMW14」を翻訳した内容です。

GOOGLEに見つけられること、つまりSEOを忘れてしまおうというのは、サーチ関連イベントでは勇気ある発言かもですが?、諸々参考になるリアルなデータやティップスが満載の内容でした。ポッドキャストは日本では結局ブームにならないままでしたが、米国ではそれなりの利用企業とユーザーを得ているようですね。SEO Japanでも記事を紹介しているコピーブロガーのブライアン・クラークやクリス・ブローガンも登壇し、経験に基づいたアドバイスを送っていました。Facebookの効果が下がるのは日本ではもう少し先の気もしますが(Google+もイマイチ盛り上がっていないですし)、TwitterはもちろんYouTubeしかりSlideShareしかり、複数チャンネルを活用したマーケティングにも今後ますます注目したいですね。 — SEO Japan

【リサーチ】新紙幣の肖像にふさわしい人は誰? 20代1位は「イチロー」

5月から新5千円札が発行されましたが、景気刺激策の一つとして5万円札の発行も前々から検討されているんだとか。そんな新しい紙幣の顔にふさわしい人は誰なのか、弊社がリサーチをお手伝いさせて頂いた結果が発表されたのでご紹介します。 — SEO Japan

新紙幣の肖像にふさわしい人は誰?マネー専用情報サイト「Harmoney.jp」が全国の男女500人に対して行った調査によると、20代で最も票を集めたのは「イチロー」選手。

その理由は「日本人なら誰もが知っているから」「国民的ヒーローだから」などで、そのイメージから世の中を変えてくれるのでは…という願いが込められたコメントが多かったとのこと。

その他「ハローキティ」「ドラえもん」「鉄腕アトム」などのキャラクターもランクイン。収集家などがコレクションしたくなるお札になりそうです。

また全体の4分の1が、新しいお札が発行されるなら「5万円札」が欲しいと回答。
新しいお札が発行されるなら「5万円札」が欲しい検討されている5万円札の導入にはおおむね前向きな反応が集まりました。5位に既存の1,000円札がランクインしている理由は「今度は誰の顔が印刷されるのか見てみたい」(70歳/男性)など、リニューアルを求める声が多かったからのようです。


より詳細な調査結果は「Harmoney.jp」【リサーチ】全国20歳~69歳の500名に聞きました!「紙幣の肖像にふさわしい人は誰?」のページをご覧ください。

ちなみにこの調査結果に対しては様々な反応を頂いており、20代がお札の顔にスポーツ選手やアニメキャラを選ぶ感覚に驚愕したり、「坂本龍馬」に納得、という声が多かったりとコメントを見ていても面白いです。 — SEO Japan [G+]

世界初のチーフ・コンテンツ・オフィサーが明かす仕事の流儀

米国、そして日本でもコンテンツマーケティングがブームとなっています。日本では黎明期ということもありコンテンツマーケティングのサービス業者の大半が、大量にライターを抱えたブログ記事執筆代行エージェントだったりする現実もあるわけですが、米国ではコンテンツを大量生産する前にその前の戦略から深く考え、社内に編集チームを置いてコンテンツマーケティングを運用する企業も増えているようです。そして、ついにトップレベルでコンテンツ戦略を統括するチーフ・コンテンツ・オフィサー、CCOなる職種まで現れたようで。。有名女性ブロガーとして米国で知られ、最近大手マーケティングメディアのCCOに就任したアン・ハンドリー氏が語るライティングの極意とは。 — SEO Japan

image of Ann Handley

コンテンツが魅力的かどうかを、手っ取り早く、なりふり構わずテストしたいなら…

ティーン世代に見てもらい、次の問いに答えていこう:

  • 30秒後、1分後、5分後、15分後、あるいは、30分後も引き続き読んでいた(見ていた、あるいは、聴いていた(だろうか?
  • 喜んだだろうか?混乱しただろうか?それとも怒っただろうか?
  • その子は自分の子供だろうか?

自分の子供が30分後もコンテンツを聴いているなら(読んでいるなら/見ているなら)、そして、楽しんでいるなら、素晴らしいコンテンツを作ったと言えるだろう。

10代の反応を軽視していた方に知ってもらいたい科学的な事実: ティーン世代のDNAには、大人、とりわけ両親に対する行動への反感が刻み込まれている。

自分の娘にプレゼンを聞いてもらったところ、気に入ってもらえたシーンを想像してみよう。

これは、アン・ハンドリーが実際に経験したシナリオである。 続きを読む 世界初のチーフ・コンテンツ・オフィサーが明かす仕事の流儀

米国ウェブ業界の有名ライターが語る成功の秘訣

10年以上の歴史を誇る人気SEOブログTop Rank Blogの著者でもあり、コンサル会社の経営者でもあるリー・マッデン。その活躍の場はSEOのみならずコンテンツマーケティングやソーシャルメディアまで幅広く、米国の各種カンフェレンスでも引っ張りだこの一人です。今回はそんな彼がコンテンツマーケティングの老舗ブログであるコピーブロガーに語ったインタビュー記事をお届け。人気ライターとして成功してきたその理由を誠実に語ってくれており、成功を夢見るブロガー&ウェブライターのヒントになる点があるかも。 — SEO Japan

image of Lee Odden with Authority Intensive colors and branding

Wall Street Journal、The Economist、そして、New York Timesに登場したことがある。

香港、ロンドン、サンフランシスコ、そして、ニューヨークで講演を行ったことがある。

Content Marketing World、Social Media Marketing World、そして、BlogWorld Expo等の毎年恒例のイベントの常連である。

キーノートを担当したイベントのリストもまた壮観である:

  • Search Congress(バルセロナ – スペイン)
  • NMX BlogWorld(ネバダ州 – 米国)
  • Fusion Marketing(アントワープ – ベルギー)
  • Social Media Junction(オークランド – ニュージーランド)
  • Search Exchange(ノースカロライナ州 – 米国)
  • MN Blogger Conference(ミネソタ州 – 米国)
  • Online Marketing Summit(ミネソタ州 – 米国)

2010年には、注目のソーシャルメディアストラテジストの一人に名を連ねていた。2008年には、トップ 100オンラインマーケッターで、15位を獲得していた。そして、Twitter Power 150リストでは、トップ 10入りを果たしている。

この多産のライターは、本(Optimize: Win more customers with Social Media, SEO and Content Marketing)も出版しており、また、Online Marketing Blog(良質なオンラインマーケティングのウェブサイト)ではエディターを務めている。

  • Content Marketing Instituteは、Online Marketing BlogをNo.1のコンテンツマーケティングのブログに3度選んでいる。
  • Social Media Examinerは、ソーシャルメディアブログで2位に選んでいる。
  • AdAgeは、Power 150 Listの一人に挙げている。

検索、ソーシャルメディア、そして、コンテンツマーケティングが交わるポイントを心得た人物と言うだけでは、過小評価に当たる。

Duct Tape Marketingの代表を務めるジョン・ジャンツ氏は、リー・オデン氏をこのように表現している:

リー・オデンは、オンラインツールと戦略を誰よりも心得ている。さらに、この一見テクニカルなトピックを誰でも利用することが出来るように、分かち合い、分かりやすく説明し、そして、教える才能を持っている。

Minnesota Interactive Marketing Association、DMA Social Media Advisory Council、そして、DMA Search Engine Marketing Councilで役員を務めていた経歴を持っていても、驚くようなことではない。

最後になるが、コンテンツ、ソーシャル、検索マーケティングエージェンシーのTopRank Online Marketingでは、CEOを務めている。このエージェンシーは、McKesson、LinkedIn、そして、Dell等のB2B企業を顧客に抱えている。

さて、Copybloggerが主催するイベント「Authority Intensive」でオデン氏が講演を行う点は既に伝えただろうか?必ずや場を盛り上げてくれるはずだ。

紹介はこれくらいで十分であろう。後は、ライター自身に語ってもらうことにする。

ライターについて…

自己紹介して下さい

「自己紹介」とは、随分と抽象的な項目で始まりましたね。そうですね、基本的に、私は人間とテクノロジーが交差するポイントに強い関心を持っています。好奇心に身を任せた結果、複数のキャリアを経て、TopRank Online MarketingのCEO & 共同創設者に落ち着きました。

過去13年間、私は世界中を旅して、大勢の読者のために文章を綴り、多数の大企業の相談に乗り、弊社で賢く、創造力豊かなマーケッターで構成されるチームと共に働き、そして、毎日のように新しい発見をしてきました。

大学生の頃に、未来から誰かがやって来て、私がライターとして活躍し、講演活動を行っていると言ったら、ビール、いや、スプライトを吹き出してしまったはずです。

私達のマーケティングエージェンシーでは、私は弊社自身のマーケティング、執筆の多く、そして、コンテンツの作成を担当しています。記事の執筆であれ、インフルエンサーと共同して行うカンファレンス用のEブックの作成であれ、あるいは、業界イベントでのプレゼンであれ、常にコンテンツ関連のプロジェクトに関わることを好みます。

基本的に、私はマーケッターですが、良き父親であり、旅を楽しみ、食に興味を持ち、そして、全く関係ありませんが、立派なヒゲを蓄えています。

ライターとして専門とする分野は何ですか?

執筆の大半(なんと過去10年間で120万ワードに達しています)は、ブログ — toprankblog.com — を介して行っており、このブログでは、マーケティングとパブリックリレーションズの交わるポイントを取り上げています。

通常、ブログの記事、業界紙の記事、eブック、レポート等のコンテンツを作成しています。また、複数の本に寄稿したことがあり、私自身も、本「Optimize: How to Attract and Engage More Customers by Integrating SEO, Social Media and Content Marketing」を出しています。

どこで作品を見ることが出来ますか?

MarketingProfs、Content Marketing Institute、そして、ClickZに至るまで、様々なサイトに寄稿していますが、定期的に記事を投稿しているのは、Online Marketing Blogです。ただし、今年の後半には、marketingblog.comで新たなブログを立ち上げる予定です。

ライターの生産性について…

一日の中で、読む取り組み、または、調査にどれぐらいの時間を費やしますか?

ケースバイケースです。私は多数の仕事を担当し、また、移動することも多いため、読む時間と調査する時間を分散させています。恐らく、合計で2時間ほど調査に費やしていると思います。

書き始める前に、何か事前に行う儀式やしきたりはありますか?

特定の時間において記事を作成する際は、決まった習慣がありますが、儀式と呼べるほどのものではありません。始めてみた方が良いかもしれませんね。

例えば、ブログの記事を書く前はオレンジを食べ、雑誌の記事を執筆する前には、ブライアン・クラークさんに悪戯電話をかけてみる、と言うのはいかがでしょうか?

記事を書く際に、好んで聞く曲はありますか(あるいは、音楽を聞きませんか)?

音楽は大好きですが、書く際は邪魔になります。曲を聞いていないほうが、あるいは、ホワイトノイズに囲まれているほうが、確実に流れに乗ることが出来ます。

文章の作成(Eメール、ソーシャルメディア等は除く)に1日にどれぐらいの時間を割きますか?仕事がはかどるのは何時ごろですか?

平均で、1日に3時間ほどを書く作業に当てています。しかし、移動する際は、大きく異なります。私にとって最も仕事がはかどるのは、静かになり、邪魔が入らない時であり、大抵、飛行機に乗っている時間、あるいは、朝早く、もしくは、夜遅くが該当します。

毎日文章を作成していますか?それとも、何か特別なシステムにこだわっているのでしょうか?

システムですか…教えても構いませんが、生きて帰れなくなりますよ。

と言うのはもちろん冗談です。かつては、ブログの記事を全て私が作成していました。今でも大半の記事は私が書いています。そのため、毎日書く作業は欠かせません。私は、指定されたトピックのコンテンツ計画を実行する取り組みと、経験、ニュース、そして、コミュニティとの交流を通じて現れた機会を活用する取り組みを組み合わせています。もしかしたら、おみくじも効果的かもしれませんね。

「ライターズブロック」の存在を信じていますか?信じているなら、どのように回避していますか?

ライターズブロックは、私にとって天敵です。過去5年間、ライターズブロックに何度か遭遇しました。状況を変えると短期的には効果がありますが、長期的な効果をもたらしたのは、実際の生活で、そして、インターネット上の双方で、同じ考えを持つ人達、そして、異なる考えを持つ人達と濃い交流の機会を作る取り組みでした。

コミュニティとの交流が濃ければ濃いほど、多くのアイデア、そして、答える必要がある疑問が浮かんでくる、と私は考えています。

ライターズブロックに打ち勝つアイデアが、コミュニティには沢山眠っているのです。

ライターの創造力に関して…

創造力を定義して下さい。

創造力は、独特で、魅力的で、尚且つ、予想外の方法でアイデアを見て、伝える能力のことを指すと私は考えています。

オンライン、または、オフラインで好きな作家を教えて下さい。

子供の頃は、サイエンスフィクションが大好きでした。アイザック・アシモフ、ロバート・ハインライン、J.R.R トールキンの作品もたくさん読みました。また、フランツ・カフカの作品にも手を出しました。

一番好きな名言を教えて下さい。

「人が想像すること、そして、信じることは、実現する」 ナポレオン・ヒル

ライターとして、創造力をどのように高めたいと願っていますか?

今まで多くの作品を書いてきましたが、いまだに自分が優れたライターだとは思えません。そのため、あらゆる改善が、成長をもたらすのです。

長期間において、様々なコンテンツのタイプとメディアに、様々なレベルのストーリーを組み込む取り組みを大幅に上達させたいと思っています。そのため、現在、トランスメディアのストーリーテリングのリサーチを集中的に行っています。

書く作業を行う際、現在、誰から、または、何からインスピレーションを受けていますか(具体的に刺激を受ける作品等)?

スタン・リーの作品です。子供の頃よく読んだMarvelのコミックを何冊も読み返しています。全く新しい角度で、ストーリーテリングや視覚の要素を見ているのです。

優れたライターの条件を教えて下さい。

優秀な商業ベースのライターは、「情報で読者をもてなし」、ストーリーを使って、ビジネスのトピックを関連させており、ライターが伝えようとしているポイントを伝え、読者に実感させることに卓越していると私は考えています。

ライターのワークフローについて…

どのハードウェアとタイプライターのモデルを好んで利用していますか?

13インチのMacBook Airは、デジタル版タイプライターとして活躍しています。また、iPhoneやiPadをリサーチに用いることもあります。

書く取り組み、そして、通常のワークフローに対して、どのソフトウェアを頻繁に活用していますか?

書く作業と調査の整理にはEvernoteを愛用しています。このツールは、クラウドと同期するため、どこにいても容易にリサーチを行い、一つの場所にメモを残すことが出来るのです。そして、どのデバイスでもアクセスすることが出来ます。

先送りを回避するコツを持っていますか?締め切りを忠実に守っていますか?

このアンケートに取り組むタイミングから判断すると、私は締め切りに追われるタイプのようです。先送り、または、テキパキと行動する努力は同時進行で進んでいます。そのため、マーケティングアシスタントを採用するのです。

それでも多少は進歩しています。期限を定め、逆算して作業を進め、残りの量、そして、いつまでに終える必要があるのかを把握するように心掛けています。また、5-6本の記事の作成を同時に進め、中断が頻繁に生じる問題を解決しています。個人的には、数週間に渡って、徐々に作業を進めてきた800ワードの記事を完成させる方が、1時間、あるいは、2時間腰を落ち着け、リサーチを行い、記事を一気に書き上げるよりも遥かに楽なのです。

どのように整理された状態を保っています(方法、システム、あるいは、「常識外れなテクニック」)?

EvernoteとGoogleドキュメントに助けられています。

一生懸命仕事をした後、どのようにリラックスしていますか?

子供と一緒に過ごすこと、家族との食事、50キロほど自転車に乗ること。

おまけ…

恩師は誰(または何)ですか?

実験、常軌を逸した困難な状況から抜け出す方法を見つける取り組み、失敗、そして、成功から、多くのことを学んできました。

人生で一番の成功は何だと思いますか?

私にとっては家族が最も重要であるため、家族のために素晴らしい生活を作り出すことは、とても大きな意味を持ちます。長年に渡って、この目標を実現する上で貢献してくれた、社内のスタッフ、クライアント、そして、仲間にとても感謝しています。

仕事の面では、カンファレンスで、誰かと出会った際に、私のブログ、記事、そして、本が仕事の役に立った、会社を成長させる上で役に立ったと言ってもらえると、この上ない喜びを感じます。これは期待していなかったことであり、実際に起きると感激します。

現在、最も腹立たしく思っていることを教えて下さい(執筆に関連することでも、全く関係がなくても構いません)?

個人的に関わっているプロジェクトにのめり込み過ぎてしまうことです。制御して、もっと任せる必要があります。

一緒に食事をしたい作家(故人でも構いません)は誰ですか?

難しい質問ですね。ベンジャミン・フランクリン…いいえ、ドクタースース(絵本作家)にします。

明日、世界のどこにでも行くことが出来るとしたら、どこに向かいますか(コストや仕事は度外視して下さい)?

ネパールに行きたいですね。ブラジルも良いですね。でも、ハワイが一番です。オアフ島のノースショアに行きたいです。

仲間のライターに対して、時間を遡ることが出来たら、自分自身にも伝えるであろうアドバイスを何か送って下さい。

気合で試行錯誤してライティングスキルを磨こうとすると、無駄に時間がかかってしまいます。そのため、講座を受講する、相談相手を探す、そして、出来るだけ実戦経験を積むと良いでしょう。最も好きな取り組みにこだわり、粘り強くチャレンジしてもらいたいです。

本サイトの読者に何か他に知ってもらいたいことはありますか?

仕事ばかりで、遊ばないでいると、つまらない人間になってしまいます。

ウェブ上で連絡の取れる場所を教えて下さい。

ライターの仕事場…

私は、執筆作業の大半を飛行機の中で行っていますが、本腰を入れ、仕事を終わらせる聖域も持っています。

仕事中に集中力が切れそうになると、信頼するパートナーのココが脱線を食い止めてくれます。

また、退屈になったら、創造力を活性化してくれる巨大なシェイクスピアの本を読むようにしています。

Image of Lee Odden desk

ライターファイル…

私達に刺激を与えてくえるライターの作品の中に、さらに多くの問いや答えが眠っている。アーカイブを調べたい方は、このページをクリックして、インスピレーションを得てもらいたい。

Copybloggerをeメール、または、RSSを介して既に購読している方には、通常のコンテンツと同様に、次回の連載も送信する。購読していないなら、貴重な情報を見逃さないように、今すぐに購読しよう。

それでは、締め切りを大胆に決めて、仕事に戻ろう。次回をお楽しみに!

また、この記事に関する議論に参加したい方は、Google-Plusにアクセスしてもらいたい。

編集者注

Copybloggerが主催するコンテンツマーケティング & ネットワーキングイベント「Authority Intensive」では、リー・オデン氏の講演が予定されており、期待は膨らむばかりだ(2014年 5月7-9日 コロラド州デンバー)。チケットは完売しているが、来年のAuthority Intensiveの詳しい情報を提供するので、しばらく注目して頂きたい。


この記事は、Copybloggerに掲載された「Here’s How Lee Odden Writes」を翻訳した内容です。

なんというか、特に特別な秘訣があるわけではなかったと思いますが、逆に考えれば誰にでもチャンスはあるともいえるかもしれません。多産で有名な彼ですが、そんな彼でもライターズブロックを何度も経験しているんですね。結局は諦めずに書き続けることが大事、ということでしょうか。 — SEO Japan [G+]

ネイティブ広告は倫理的に見て問題ないのか?

ネイティブ広告に関する記事を連投してきたSEO Japan、最後はネイティブ広告が批判される理由でもあるその倫理性について深く考えた記事を。コンテンツか広告か区別がつきにくく、受け手の混乱を招く、場合によっては騙す手法として批判もあるネイティブ広告、日本でも有名人ブログのステマが一時問題になりましたが、昔から米国以上に使われている雑誌のPR記事なども一読して広告やコンテンツか判断出来ないような内容が多いのもまた事実です。そんなネイティブ広告の倫理性に関する様々な議論を。 — SEO Japan

image of mountainous wilderness with varying shades of light and shadow

早速、検証していこう。

ある日曜日、怪しげな6ページの折り込み広告がDenver Postに掲載されていた。

広告をめくると、「埋め立ては環境のバランス、そして、エネルギーのニーズを改善する」や「コロラド州の環境の規制は、全米の模範となっている」等の記事が現れる。

このセクションは「Advertising Supplement to the Denver Post」(Denver Postの広告付録)と記されていた。見た目、そして、デザインにおいては、Denver Postの他のセクションとは若干異なっているものの、通常の記事に似せようとする意図は明白であった。

しかし、実際には記事ではない。

これは、コロラド州を拠点に活動する2つのエネルギー供給会社によって設立された団体、Coloradans for Responsible Energy Development(CRED)の広告である。

皆さんなら、どのような反応を示すだろうか?

コロラド州の大勢の市民(Denver Postの大勢の職員を含む)は、激怒した。

抗議を受けて、CREDの広報は、「これほどの嬉しいニュースは滅多にありません。この朗報を皆さまと分かち合う機会だと私達は考えています。賛否両論があるから語られないのではなく、純粋に良いストーリーなのです」と主張している。

そのストーリーを伝える最適な方法と言えば、当然、PR記事(日本語)が真っ先に思い浮かぶ。

と言うことで、ネイティブ広告シリーズを締めくくる今回の投稿では、「ネイティブ広告に関する一般的な懸念」を取り上げる。

懸念その1: 消費者が混乱する

ネイティブ広告において最も厄介な点は、詐欺を連想させてしまうことだ — 広告が実際には編集コンテンツ(メディアが自主的に作成した記事)だと、巧みに思わせる意図を持つためである。

これが、冒頭で紹介した件で、「広告」と明記されているにも関わらず、大勢のコロラドの市民を怒らせた原因であった(のではないだろうか)。

ここで、「無害の団体(キルト作りの団体等)が見開き広告を買ったなら、ここまで批判されていたのだろうか?」と言う疑問が浮かぶ。

恐らく、これほど大勢の人達が、目くじらを立てることはなかっただろう。

広告と明記されているか否かに関わらず、「私達の自然」をスローガンに掲げる州では、エネルギー開発はデリケートなトピックに該当する。

しかし、「表記」が問題ではないことを示唆する証拠が、増え続けている。

サンフランシスコ大学で法律を教えるデビッド・フランクリン教授が実施した調査では、大半の読者が、「スポンサー」と言う表示を見ていない点が判明した。単純に飛ばしているのだ。

その上、大半の参加者 — 過半数 — は「スポンサー」の意味すら理解していない。「スポンサー」の意味を理解する人達は、この表示を重要視しているのだろうか?フランクリン教授は、否定的な考えを持っている。

また、この調査で、同教授は、60%以上がコンテンツを気に入っていることも発見していた。

「読者は、マーケッターが仕掛けた刺激を楽しみ、「People Magazine」を読むように、好みのページを読むだけだ」とフランクリン教授は指摘している。

BuzzFeedのジョン・スターンバーグ社長による消費者の混乱は作り話に過ぎないと言う主張は、あながち的外れではないのかもしれない。

また、スポンサードコンテンツを楽しんでもらえるかどうかは、コンテンツの質にも左右される。

しかし、Buzzfeedのオーディエンスに受け入れられることが、New York Timesのオーディエンスにも受け入れられるとは限らない。この件に関しては、ネイティブ広告の現状を把握する意識調査(日本語)の中で説明した。この調査では、BuzzFeedと比べ、The Timesがブランデッドコンテンツを配信した場合、懸念を持つ人が多いことが判明していた:

graphs showing differing opinions on how much people would care if brands published content in the New York Times and BuzzFeed

ニューヨークタイムズは「真面目なジャーナリズム」、一方のBuzzFeedは全く毛色の異なる存在と見られているためだ。

教訓: 意図を徹底して明白に記し、ネイティブ広告計画(PDF)の開示の推奨事項を学び、常に、質の高いコンテンツを作成する。

懸念その2: Googleはネイティブ広告を嫌う

状況に左右される。

約1年前、Googleのスパム対策を統括するマット・カッツ氏がPR記事に関する動画を投稿していた。カッツ氏は、紛らわしい広告を掲載する行為、もしくは、売買したリンクを介してページランクを渡す行為を糾弾していた。

カッツ氏の発言を以下に掲載する:

また、PR記事 — ネイティブ広告の一種 — にも注目している。この手の広告は、品質ガイドラインに違反している。従って、取り上げる代わりに、もしくは、広告等を行う代わりに金銭を受け取っているなら、この広告にページランクを循環させるべきではない。

Googleのルールを違反すれば、検索ランキングにペナルティーが科される。

しかし、この動画から1ヶ月も経過しないうちにGoogleは、DoubleClick Digitalにネイティブ機能を加えていた。Facebookが広告で大儲けしていると言う噂を耳にしたのかもしれない:

J.P Morganは、ネイティブ広告の長所として、支出に対して大きな利益をもたらす点を挙げている。同社によると、ネイティブ広告は、2013年にはFacebookのインプレッションの5-10%に過ぎなかったものの、収益の60%以上を占めていたようだ。

ネイティブ広告から60%以上の収益を得た、と聞けば、誰だってこの広告ユニットに対する立場を見直すはずである。

教訓: ペナルティーの対象になる行為は慎む必要がある。要するに、インターネットユーザーが求める有益なコンテンツを作ろう。

懸念その3: 利害の対立

このタイミングで、ネイティブ広告業界は、二分されていることを伝えておく(ネイティブ広告の例を紹介した記事(日本語)のハーフタイムで示唆した)。

スポンサーやブランドによるコンテンツ、および、PR記事等の編集コンテンツを持つグループ、そして、スポンサー記事、プロモツイート、推奨ウィジェット、モバイルアプリ広告等のコンテンツを持つグループが存在する。

後者に関しては、異なる定義が存在する。

AppsFireのオーリエル・オハヨンCEOは、「ネイティブ広告とは、製品の購入、アプリのインストール、サービスの利用、登録、ニュースレターの購読等、直接的な反応をベースにしている」と指摘している。

オハヨンCEOは、さらに次のように述べていた:

広告を読んだ後なら、もしくは、双方向的なやり取りを行った後なら、全てを計測することが可能だ。例えば、恐らく、ネイティブ広告の中では最も進歩した部類に入るモバイルにおいては、特定のソースからアプリをダウンロードしたユーザーのLTV(障害顧客価値)まで把握することが出来る。経験上、ネイティブ広告のCTR(クリックスルー率)とCVR(コンバージョン率)は、通常の割り込む広告形式よりも、5-20倍高い。これは、多くのスポンサーにポジティブな印象をもたらす。

つまり、このタイプのネイティブ広告(日本語)は、割と容易に計測することが出来る。

この広告ユニットは、利益の対立に関する懸念を呼び起こす可能性は低いだろう。媒体の流れから逸脱していないためだ。

利害の対立に関する懸念が生じるのは、例えば、Forbes、New York Times、Gawker、あるいは、Denvor Postに代表されるような、編集コンテンツである。

その前に、利害の対立とは、何のことを言っているのだろうか?「利害の対立とは、一次的な利益に関する仕事上の判断や行動が、過度に二次的な利益による影響を受ける状況を指す」。

例えば、CNET(NBCの子会社)が、競合する製品に賞を与えることをCBSが禁じる行為に代表される。

教訓: 良質なブランデッドコンテンツは、混乱を招くことを意図しているわけではない。商業的な動機を明確に公表し、顧客候補に対して、適切な背景で有益なコンテンツを提供することを重視するべきである。

懸念その4: 人材不足

コンテンツマーケティングにおいては、規模が課題となる。

一般的に、大量のコンテンツを作成する取り組みは、中小企業には向いていない。誰もがこの点を心得ている。薄っぺらいコンテンツを作成するのとは、大いに異なる。中身のあるコンテンツを作るには、遥かに多くの人的資源が必要になる。

例えば、本サイトが「ブログの記事に欠かせない11点の材料」を記したインフォグラフィックを作成した際は、2週間に渡って、1名のライター、1名のエディター、そして、1名のデザイナーが参加していた。

ブランデッドコンテンツやスポンサードコンテンツのようなネイティブ広告作品には、多くの労働力が求められる。Forbesは毎日400本の記事を配信しているが、それが出来るのは、400名の寄稿者が毎日記事を投稿しているからだ。

この大規模な労働力は、ブランドに代わってコンテンツを作成する、Studio@Gawker等の社内の代理店によって満たされる。当然、費用は要求される。また、CopyPress等のコンテンツマーケティングサービスを提供する会社も存在する。

直接反応広告ユニットによって、中小企業でもネイティブ広告を利用することが可能である。

キャンペーンを軌道に乗せ、管理するために必要な労力は、大規模なコンテンツマーケティングプログラムに比べれば、少なくて済む。もちろん、無数のアプローチから適切なものを選び、ある程度の予算を持っていることが前提となる(ちなみに、コンテンツマーケティングの代わりに、この取り組みを推奨しているわけではない)。

教訓: 予算を組み、(どれだけ規模が小さくても)コンテンツマーケティングプログラムに資金をつぎ込む。 オーディエンスを構築することが真の目標であり、そのためには、まず、ブログのようなメディアサイトの運営に着手する必要がある。その後、ネイティブ広告ユニットを用いて、このサイトにトラフィックを送り込み、拡大する取り組みを継続していくべきである。

懸念その5: 連邦取引委員会(FTC)

最後に、この類の広告をマークすると思われる米国政府の機関 — 連邦取引委員会(FTC)を取り上げる。

懸念としての唯一の問題点は、機能しているようには思えないことだ。

昨年末、FTCは1日限りのワークショップ「曖昧な境界線」を行い、「警戒していることを」印象づけようとしていた。しかし、広告を専門とするオーガスト T. ホーバス弁護士も指摘しているように、FTCはネイティブ広告が何かさえ理解していないようだ。

事実、主催したカンファレンスで認めてしまっている

FTCは、スポンサードコンテンツ(曖昧な境界線と言っておきながら、ハッキリとスポンサードコンテンツと名指ししていた)に焦点を絞っているようだが、先程も説明した通り、これはネイティブ広告の半分でしかない。

FTCは、Google、Facebook等の広告ネットワークやモバイルアプリの広告をマークしているとは、私には思えない。なぜなら、単なる広告にしか見えていないためだ。また、ブランデッドコンテンツの領域において、消費者を保護する活動は、無意味だと考えられる。

先程紹介した、ネイティブ広告に対する意識調査を行ったサンフランシスコ大学のフランクリン教授は、このカンファレンスに参加していた。フランクリン教授は、調査結果(ほとんどの調査参加者が「スポンサー」を見ていなかった)を発表し、その後、「消費者を何から守ろうとしているのか?」と発言していた。

教訓: 明確に表記する。また、(まだ読んでいないなら)今のうちに.com Disclosures: デジタル広告で効果的に開示する方法(PDF)に目を通しておこう。

最後に

壊れたレコードのように聞こえるかもしれない — ネイティブ広告に関わる懸念を避けたいなら、明確に表記するべきである。意図が明白に伝わるように心掛けよう。

唯一の適切な表記は「広告」だと主張する消費者保護団体も存在する。パブリッシャーはこの考えを受け入れられないはずだ。しかし、全て正当な懸念である。New York Timesを見てみよう。このような表記には「注目しないで下さい」と合図する意図があるのだろうか?

しかし、Denver Postの件で発覚したように、気候変動、銃規制法、あるいは、性と生殖に関する権利等、デリケートなトピックにおいては、抗議問題に発展する可能性もある。

それでは、ネイティブ広告に対する最終的な結論を提供する。

PRのエキスパート、エリス・フリードマン氏の考え方は、個人的に気に入っている:

ネイティブ広告は、最悪、おとり商法になり得るが、最高のケースでは、役に立ち、有益なアイテムとなり、たまたま、金銭の享受が行われている、と言うことも出来る。

どのアプローチを私達が支持しているのかは、皆さんなら容易に判断することが出来るはずだ。

Google-Plusのディスカッションに参加し、意見を発表してもらいたい。

ネイティブ広告シリーズ

ネイティブ広告シリーズの記事に全て目を通しているだろうか?まだ読んでいない記事があるなら、今のうちに追いついておこう:


この記事は、Copybloggerに掲載された「Is Native Advertising Ethical? (It Depends On Who You Ask)」を翻訳した内容です。

一人一人が考えたい、常にどこかで意識していたい問題でした。批判はありつつも、その効果の高さからさらなる利用が見込まれるネイティブ広告、こうした議論を通じてより良い形で普及していってほしいですね。 — SEO Japan [G+]

ネイティブ広告はブランドに利益をもたらすのか?

ネイティブ広告関連記事を連投しているSEO Japan、今回はネイティブ広告の主要な利用主となるであろう、ブランドにとってネイティブ広告は実際に活用できる存在なのか?という記事を。ネイティブ広告の意味から効果、各種意見等、様々な内容が盛り沢山のネイティブ広告について考える上で色々参考になる点が多い記事になっています。 — SEO Japan

vintage image of a man looking at bags of gold

新たな収入源を必死で求めるパブリッシャー達が、ネイティブ広告に大挙して押し寄せている。

パブリッシャーは、ウェブサイトの貴重なスペースを、トラフィックを獲得し、ブランドアウェアネスを強化する新たな手段を探しているブランドに渡している。

そして、このスペースに対して、プレミアム価格を請求する。

PR記事、スポンサードコンテンツ、そして、モバイルフォンアプリのインタースティシャルに至るまで、ネイティブ広告(日本語)には、様々な形がある。そして、選択肢は増え続けている。同時にネイティブ広告に費やされる金額も増加の一途を辿っている。

しかし、(簡単な答えは存在しないが)ブランドは、「ネイティブ広告に費やす資金に対して、プラスの利益を得ているのか?」を問う必要がある。

そこで、私はこの分野の複数のキープレイヤーに見解を尋ねてみた。

ネイティブ広告が台頭していることは明白

コンサルティングエージェンシ-のKIA/Kelseyは、米国のソーシャル広告の収益は、2012年の47億ドルから、2017年には110億ドルに大幅にアップすると推測している。

年間18.6%のペースで増加することになる。

このような成長率を経験すると、当然ながら、ネイティブ広告に関するアドバイスを送る取り組みが増え続ける(もちろん、我々も参戦している)。

さらに、パブリッシャーは、この需要に応えるため、社内にエージェンシーを作っている。Onion Labs、Snap、そして、Studio@Gawker…この分野で台頭するプレイヤーが続出している。

また、SharethroughOutbrainRespondHQ、そして、AppsFire等、ネットワークを設立して、フィード内広告を支援する企業も現れている。

Sharethroughのダン・グリーンバーグCEOは、Eメールを介して、「ネイティブ広告によるフィードの収益化は、パブリッシャーにとって、収益を増やしていく究極のチャンスである。適切に実施すれば(つまり、通常の広告ではなく、コンテンツを活用する必要がある)、品質の高い、礼儀を重んじたユーザー体験を読者に与えることが出来る」と主張している。

パブリッシャー、そして、メディアの仲介者は、毎年、バナー広告の見返りが減り続けているため、スポンサーはこの形式を採用すると指摘するようになるだろう。しかし、Chartbeatのトニー・ハイレCEOは、この考え方を完全に否定している(後ほど詳しく説明する)。

このように、ネイティブ広告を利用する動きは活発になっている — しかし、実際に効果はあるのだろうか?

ネイティブ広告の効果

AppsFireのオーリエル・オハヨンCEOは、「ネイティブ広告には2つの種類がある。すぐにROIを求めるのではなく、ブランディングを意識して作られる広告、そして、すぐにROIを計測し、その要因を特定することが可能なネイティブ広告が存在する」と明言している。

オハヨンCEO曰く、Jeep等の自動車メーカーのInstagramでの広告は、恐らく、直後の販売増加を期待しているのではなく、エンゲージメント(参加を介した交流)と接触範囲を成功の基準として計測するようだ。

「大半の編集関連のコンテンツに同じことが言える。データを持っているわけではないが、直接的なレスポンスではなく、ブランド構築、あるいは、購入/意思決定の援助を考慮しているのではないだろうか。つまり、ROI主導のパフォーマンスを求めているわけではない」とオハヨンCEOは続けた。

SharethroughのグリーンバーグCEOは、ネイティブ広告の効果を評価するために実施された調査を幾つか紹介してくれた。

まず、SharethroughとIPG Labsが協力して実施した調査: 「ネイティブ広告の有効性」を検証する。

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infographic exploring the effectiveness of native ads

結果の概要を紹介する:

  • 消費者は、バナー広告よりも、ネイティブ広告を見る確率が高い。
  • ネイティブ広告は、ブランドの好感度を高める効果がある。
  • ネイティブ広告は、購入する意欲を高める。
  • ネイティブ広告はシェアしてもらえる確率が高い(32% vs 19%)。
  • 広告するブランドに個人的に共感する確率が高い(71% vs 50%)。
  • ネイティブ広告をオリジナルのコンテンツと同じように読み、同じ時間を費やす。

別のSharethroughのレポート(Neilsen Labsとのコラボレーション)「最もブランドの好感度を上げる動画広告のメソッドは?」では、ネイティブ動画広告とプレロール動画広告の比較が行われている。

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infographic explaining what-video-advertising-methods-drive-highest-brand-lift

ネイティブ動画広告は、ユーザー側が再生を始める広告であり、時間の長さは決まっていない。一方のプレロール広告は、動画が始まる前に自動的に15-30秒間再生される。

それでは、この調査の結果を簡単に説明する:

  • ネイティブ動画広告は、ブランドのイメージを85%アップさせる。
  • プレロール動画広告は、ブランドの好感度を下げる確率が高い。

さらに、昨年の8月には、InMobiの製品部門を統括するピユシュ・シャー氏が、フルページのインタースティシャル(「間」の別の言い方)モバイル広告は、動画の視聴数が25倍、コンバージョンは7倍、そして、広告スポンサーの収益は9倍に増やすと述べている。

シャー氏は、「通常、インタースティシャルは、ゲーム、ソーシャルアプリ、そして、娯楽関係のアプリの宣伝において特に効果が高い」と結論付けている。

これまでは文句のつけようがない。

ネイティブ広告の効果を測定する方法

そもそも、何を計測しようとしているのだろうか

クリックスルーが測定基準として最も適切しているだろうか?エンゲージメントは向いているだろうか?オンサイトまたはオフサイトだろうか?ページビューを数えればいいのだろうか?ページの滞在時間がベストだろうか?

何よりも最も重要なのは、「ネイティブ広告は利益をもたらしているかどうか」である。

パブリッシャーは、様々なアプローチを考案している。Forbesのチーフレベニューオフィサーを務めるマーク・ハワード氏曰く、Forbesは、「ページビューのカウント、ユニークビジターのカウント、フォロワー、シェア、コメントのカウントをスポンサーに伝え、好きな時にいつでもこのデータを分類することが出来るようにしている」ようだ。

また、SheKnowsのチーフレベニューオフィサー、サマンサ・スカイ氏は、「私達はコンテンツの有効性を計測する方法とほぼ同じ方法でネイティブ広告の有効性を計測している。つまり、基本的に、関心の大きさ、ユーザーが広告に没頭した時間、そして、シェアする欲求が計測の対象となる」と明言している。

また、NewsCredは、下の便利なガイドの中で、適切なソーシャル広告のオプションに対する、適切な計測基準を特定している。

クリックすると新しいウィンドウで拡大した画像を閲覧することが可能。

proper measurement for the proper social ad option

どうやら、ネイティブ広告は、堅実で、健全な生活を送っているようだ。しかし、このようなバラ色の未来を予測していない人物が少なくとも二人はいる。

ネイティブ広告否定派

一人目は、ネイティブ広告は滅亡すると確信しているジャーナリスト/マーケッターのカーク・チェイフィッツ氏だ(ただし、その他の否定派のように連邦取引委員会が、滅亡に追い込むとは考えていない)。Story WorldwideのCEOであり、編集長を務める同氏は、ネイティブ広告は、単なる一時的な流行に過ぎないと断言している(つまり、バナー広告と同じだと言うことだろうか?)。

チェイフィッツ氏の主張は、ネイティブ広告が、ブランドの信頼性を落とすと言う仮説に成り立っている。「コンテンツマーケティングがここまで成功している中、なぜネガティブに考えるのか?」

と言う問いに対して、同氏は次のように説明している:

ニュートラルなプラットフォーム(例えばYouTube)、または、広告スポンサーが所有するサイトに表示される際、ブランドを語るストーリーはブランドのために全力を尽くす。

つまり、ブランドは、ネイティブ広告が、自らのコンテンツに関して、期待に応えていないことに気づくようになる、と同氏は指摘しているのだ。

この見解には一理ある。

2011年のCustom Content Councilの支出調査で判明した事実を以下に挙げていく:

  • マーケッターの72%は、雑誌の広告よりも、ブランデッドコンテンツの方が効果は高いと考えている。
  • 62%は、テレビのCMよりも効果が高いと考えている。
  • 69%は、ダイレクトメールとPRよりも優れていると答えている。

もう一人のやや悲観的な考えを持っているのは、先程紹介したChartbeatのトニー・ハイレCEOである。

このTimeの記事で、トニー・ハイレ氏は、インターネットに関して、私達の見解はいつも誤っていると主張している。「バナー広告は役に立たない等の一般的な考えは、現実とは異なる」と同氏は述べている。

ネイティブ広告が、パブリッシャーの救世主であると言うアイデアもハイレ氏は否定している。

「通常の記事では、読者の3分の2が15秒間没頭するものの、ネイティブ広告の場合、その割合は3分の1に激減する」と言うのが同氏の持論だ。

要するに、ネイティブ広告を見ても、オーディエンスに没頭してもらえないことになる。

「ブランドが料金を支払い、パブリッシャーがトラフィックをもたらすコンテンツは、ビジターの注目を集めることも、クリエイターの目標を達成することもない。平たく言うと、ネイティブ広告は、注意欠陥障害を患っているのだ」とハイレ氏は指摘している。

この指摘は当然と言えば当然である。

試しに、Inc.、The New York Times、または、Gawker等のサイトのブランデッドコンテンツを見ると、コンテンツが、売れるコンテンツの重要な要素を満たしていても、編集記事には勝てないことは明白である。

Buzzfeed: ネイティブ広告大使

しかし、あるパブリッシャーは、有益なビジネスモデルを確立している可能性がある。それは、BuzzFeedだ。そして、そのモデルは、直感に訴える、優れたコンテンツを目玉に掲げている。

ネイティブ広告の現状を把握する意識調査」(日本語)で私はCaptain Morganを例に出したが、それはコンテンツの質が高かったためだ。

しかし、上の記事では言及しなかったが、この件に関して、少し奇妙な点があった。Captain Morganは、自社のウェブサイトでこの記事を15ヶ月間以上も掲載していなかったのだ。その理由を考えてみよう。

色々な理由が考えられる — 予算が枯渇した、他のことに注目していた、目標を達成した等々。気になったので、Captain Morganに連絡を取ってみた。すると、同社の代わりにキャンペーンを行ったエージェンシーを紹介してもらえた。そこで、担当者に質問を投げ掛けたが、まだ返事は受け取っていない。

また、BuzzFeedの広告部門にもeメールを送ったが、こちらも返事は貰えていない。

このページには、BuzzFeedでの広告に関して、次のように記されている:

  • ブランデッドコンテンツは、ソーシャルメディアでのシェアが平均で1.3倍増える。
  • クリックスルー率は、1-3%増える(大して増えていないと思うかもしれないが、業界の平均の20倍と聞けば考えが変わるはずだ)。

そして、Taco Bell、Mini、そして、Virgin Mobile等の一流ブランドによるケーススタディを見る限り、BuzzFeedは価値を与えているように見える。しかし、どのぐらいの価値を与えているのだろうか?また、この価値は全ての広告スポンサーにメリットを与えているのだろうか?現時点では、ハッキリとした答えは分かっていない。

結論: ライターが再び得をする

ネイティブ広告は滅亡することはない。

そうではなく、現在、ネイティブ広告の価格 — とりわけ、ブランデッドコンテンツとスポンサードコンテンツの類 — が、マーケットの価値に合わせて、下がる現象が起きている。何を測定するべきかに関して賢くなり、測定するツールが開発されるようになると、ROIを明確に理解することが出来るようになり、その後、プレミアム価格は下がる。

最後にもう1点気になったことを言っておく。

私は「ネイティブ広告が圧倒的な勝利を収める」と言う考え方には、懐疑的な立場を取っている。しかし、ライター、特に優秀なライターにとってチャンスであることは疑いようがない。

Contentlyでジョー・ローソースカス氏が指摘しているように、かつてブランドは編集コンテンツを深く理解しているとは程遠い状態であったが、最近では、プロのジャーナリストが参加し、また、Red Bull、Chipotle、そして、GE等の優れたブランドによって模範が示されていることもあり、大きく進化を遂げている。

事実、ライター冥利に尽きる1年がまた訪れようとしているのかもしれない。

意見募集

ネイティブ広告は、大事な成果をもたらすことに、どの程度成功しているのだろうか?

この記事でスタッツや裏話に目を通した結果、ネイティブ広告への期待度は高まっただろうか、それとも、下がっただろうか?

奮ってGoogle+で議論に参加してもらいたい。

ネイティブ広告シリーズ

ネイティブ広告シリーズ記事に全て目を通しているだろうか?まだ読んでいない記事があるなら、今のうちに追いついておこう:

Flickrのクリエイティブコモンズの画像 — The University of Washington


この記事は、Copybloggerに掲載された「Is Native Advertising Even Profitable for Brands?」を翻訳した内容です。

色々意見はあるようですが、成長していくことは間違いないこの分野、さて皆さんどう思われたでしょうか? — SEO Japan [G+]

最高のPR記事(アドバトリアル)を成功させる14の手順

コピーブロガーのネイティブ広告関連の記事を集中投稿しているSEO Japanですが、今回はネイティブ広告の一種であり、日本でも雑誌メディアを中心に古くから使われてきたPR記事を書くティップスを14まとめた記事を同じくコピーブロガーから。 — SEO Japan

still life image of a desk with Mac products, colored pencils, books, etc

PR記事はネイティブ広告であり、「読者から特定のアクションを引き出す」と言う意図を持つ。

例えば、チャリティ団体への寄付、PDFのダウンロード、Eメールニュースレターの購読、店への訪問、あるいは、製品の購入等が、このアクションに該当する。

効果的なPR記事は、読者の心をつかみ、– 具体的な言葉を介して向けられた、次に起こすべき行動に論理的に導く。これが コールトゥアクションと呼ばれるものだ。

様々な種類のPR記事がある。

  • リストやガイドの形式で提供されることもある。
  • 動画や印刷媒体の記事の形式を取ることもある。
  • 1ページの作品もあれば、6ページの作品もある。

フォーマットやメディアに関わらず、大半のPR記事には、ストーリーが存在する。

そのため、ブログの記事の欠かせない要素とPR記事の欠かせない要素の間には多くの共通点が見られる。

しかし、知っておかなければならないPR記事特有のポイントもある。

以下に、成功する — つまり売れるPR記事を作成する際の基本的なステップを挙げていく。

1. メディアを調べる

PR記事は、雑誌やウェブサイト上で、背景を踏まえて掲載される。

そのため、この背景を詳しく調べる必要がある。

  • レイアウト、フォント、そして、列の選択等、デザインの技法
  • タイトル、キャッチコピー、署名欄等、編集の技法。

それよりも、メディアのオーディエンスを理解しなければならない(後ほど詳しく説明していく)。

2. タイトルを調べる

タイトルのスタイルを一致させる必要がある。

そのメディアは、Time誌の「法廷、ベルルスコーニに社会奉仕活動を求める」等、ニュースの断片を取り上げるタイトルを採用しているだろうか?あるいは、Quartzの「大気汚染が原因で何年寿命を縮めていますか?」等、好奇心を刺激し、完全な文章のタイトルを用いているだろうか?

もしくは、Upworthyのように長く、それでいて、ルーズなタイトルだろうか?それとも、BBCのように短く、内容の濃いタイトルだろうか?

3. 冒頭を調べる

複数の記事の最初の2、3行を調べてみよう。当該のメディアがどのように読者をストーリーに引き寄せているのか理解してもらいたい。

特に人気の高い記事から始めると良いだろう。

  • キャラクターを紹介することから始めているだろうか?
  • 詳細に説明しているだろうか、または、簡単に説明しているだろうか?
  • 場所を説明しているだろうか?
  • どの感覚に焦点を絞っているのだろうか: 視覚?触感?音?
  • 冒頭の文は、短く、パンチが効いているだろうか?それとも、長く、詳しく説明しているだろうか?

4. 本文を調べる

メディアは、American Conservativeのようにテキストの塊を規則正しく用いているだろうか?それとも、Sports Illustratedのように会話が不規則に散りばめられているだろうか?

Scientific Americanのように洗練された言葉が用いられているだろうか?それとも、BuzzFeedのようにシンプルな言葉で綴られているだろうか?

短い文を好むだろうか?長い文を好むだろうか?

PR記事でも全く同じパターンを採用するべきである。

5. オーディエンスを調べる

どんな人が読んでいるのだろうか?

何よりも重要なのは、オーディエンスが何を求めているのかを探ることだ。

  • 読者層と読者の心理に関するレポートの提供をメディアに求める。
  • コメント欄やお便りのコーナーを読む。
  • 読者層に関して、編集者に見解を尋ねる。
  • 数名の読者とEメールでやり取りする。

6. 広告のポリシーを把握する

メディアに広告ポリシーを尋ねてもらいたい。その際は、PR記事に関する立場を把握することを心掛けよう。

不安があるなら、具体的な質問を投げ掛けるべきである。

7. ストーリーを作る

ジャーナリストの視点で、PR記事の作成に取り組んでもらいたい。データを集め、格言を集めよう。

キャラクターを紹介し、キャラクターの人生を描写し、葛藤を伝えると良いだろう。

優れたストーリーは、紆余曲折した構想を基に展開されていく。

要するに、ストーリーテリングのスキルを磨き上げる必要があると言うことだ。

8. 読者の痛みを特定する

理想的な読者の悩みを一つ特定しよう。

眠れない原因は何だろうか?何を心から求めているのだろうか?

そして、理想の読者にどんな感情を持ってもらいたいだろうか?

9. 痛みを悪化させる

優れたストーリーでは、キャラクターの紹介が行われる。キャラクターの日常生活を紹介し、その後、この日常的な習慣を徹底的にぶち壊し、キャラクターをどん底へと突き落す。

順調に出世街道を突き進んでいた…乳がんによって戦線離脱するまでは。

何もかもがうまくいっていると思っていた…妻が他の男を愛し、家を出ていくまでは。

読者が共感するストーリが必要になる。

10. 敵を紹介する

この痛みの原因は何だろうか?

  • 給与を根こそぎ奪い、無駄遣いする政府が、原因に該当するときもある。
  • 製品の製造過程を隠ぺいした大企業が、痛みをもたらすこともある。
  • 平穏な週末をぶち壊しにした奇妙な隣人が怒りの対象なのかもしれない。

憎らしい敵が登場すれば、読者はストーリーに引き込まれる。

11. 解決策を紹介する

読者が動揺したら、解決策を与えよう — この解決策こそが、製品であり、サービスである。

例えば、自分が値する給与額の交渉を行う方法を、メンタープログラムがどのように教えるのか実証しよう。薬品を使わずに、青々とした芝生にする方法を伝えよう。

ここで、製品、または、解決策のメリットを伝えてもらいたい。問題が消えてなくなるほどの大きな利点を分かってもらうのだ。

12. 大胆な主張を裏付ける

ストーリーは主張として受け取られる。そのストーリーが、実際の人物に関する、実際のストーリーであるなら言うことはない。

  • 孫と過ごすのどかな時間が、突然やってきた鬱によって台無しになった。
  • 同僚に裏切られた結果、重役が思い描いていた財務の見通しが、根底から覆されることになった。

データ、テストの結果、そして、スタッツを用いて、製品やサービスに関する主張を立証しなければならない。この情報を豊富に提供してもらいたい。

自分の製品が提供するメリットを提供する製品が他には存在しないと思わせる必要がある。

13. ハッピーエンドで終わる

これはブラックユーモアでもなければ、アバンギャルドなフランス映画でもない。サンダンスやカンヌを狙っているわけではない。

工夫は必要だが、ハッピーエンドでストーリーを締めてもらいたい — 最後に正義は勝ち、敵を倒し、再び平穏な日常生活が戻って来る。

14. コールトゥアクションを加える

13までを実行に移したら、読者は連絡を取る方法を求めているはずだ。例えば、製品を買いたくなっている、もしくは、雇用したくなっているのだ。

そのため、何をするべきか具体的に示してあげよう

  • 購読する方法
  • Eブックをダウンロードする方法
  • アプリを購入する方法

具体的な行動に導こう。推測は禁物だ(Star News OnlineがこのPR記事をどのように締めているのか確認してもらいたい)。

結論

良質なPR記事は、読む人、見る人、そして、聞く人を意識している。受け手側が、自分自身を記事の中に反映することが出来るのだ。

優れたPR記事の最終的な目標は、「広告」と言うラベル、企業名、そして、コールトゥアクションを削除すると、コンテンツがメディアに溶け込むことだ。

効果的なPR記事の例(日本語)を参考にすると良いだろう。

次回の予告

PR記事において見て見ぬふりが横行しているポイントがある — それは、編集作品の背景に溶け込ませる方法である。悪質な会社は、何の躊躇いもなく、境界線をまたいで、詐欺に走りがちである。だからこそ、今後の記事では、PR記事、そして、ネイティブ広告全般における倫理的な懸念を考察していく。

しかし、次回の投稿では、広告スポンサーにとって、そもそもこのタイプの広告が利益をもたらすのかどうかを検討する。

意見募集

PR記事について、どんな考えを持っているだろうか?詐欺に近いと思うだろうか?あるいは、広告の形式としてポテンシャルを秘めていると感じているだろうか?とりわけ巧みに実施されたPR記事、もしくは、見事に失敗した記事を見たことはあるだろうか?

奮ってGoogle+の議論に参加してもらいたい。

ネイティブ広告シリーズ

ネイティブ広告シリーズに全て目を通しているだろうか?まだ読んでいない記事があるなら、今のうちに追いついておこう:

  1. ネイティブ広告が古いジャーナリストを黙らせる5つのポイント ? ネイティブ広告徹底解剖シリーズ パート1(日本語)
  2. ネイティブ広告の現状を把握する意識調査(日本語)
  3. ネイティブ広告の実例集12選(日本語)

画像: Aleks Dorohovich — Unsplash


この記事は、Copybloggerに掲載された「The 14 Keys to Writing Advertorials That Sell」を翻訳した内容です。

ネット業界どっぷりの私ですが、意外と雑誌にPR記事を定期的に出しているのですが、ウェブでも雑誌でもPR記事を考えている人には基本を理解できる良い内容だったと思います。PR記事は日本の場合、雑誌の広告はかなりの比率で何らかのPR記事的なメニューになっていますし、ウェブと比べても提案内容・実績含めかなり充実していると思いますが、これからウェブにもこういった手法が広まってくるのでしょうか。

記事の内容については途中の「読者の痛みを特定し、悪化させ、敵を紹介し、解決策を紹介して主張を裏付ける」という一連の流れは定番ながらいわれてみるとそういうことだよね、と思ってしまいました。最後にハッピーエンドで終わる、というのはアメリカらしい?でもんですか。

ちなみに日本のPR記事というと、私だけかもですが古くは大手メーカーが有名作家にエッセイ風に書いてもらったブランディング?記事が思い浮かびますが、あれはブランデッドコンテンツの部類に入るのですかね。明確に最初から「何らかのアクションを誘う意図を持つ」と書かれていたので米国ではそういう用途なのかな、と思いました。最も前述の例もそこでブランディングしてそのメーカーの商品を買ってもらいたい、という意図はあるのでしょうけど。 — SEO Japan [G+]

ネイティブ広告の実例集12選

ネイティブ広告関連の記事を連投しているSEO Japanですが、なんとなくネイティブ広告の意味は分かっていても具体的にどういうものかといわれると、すぐにイメージできない人も多いのではないでしょうか?ということで、今回はネイティブ広告の実例を12集めた、ネイティブ広告を理解するにはもしかすると一番簡単かもしれない記事を。 — SEO Japan

Guinness Guide to Cheese advertorial

大きな注目を集めているものの、ネイティブ広告(日本語)は、大半のマーケッターにとって、今も尚、曖昧なコンセプトである。

2014年の現状調査(日本語)によると:

  • 調査参加者の49%はネイティブ広告が何だか全く理解していない。
  • 24%はほとんど理解していない。
  • 24%は少し理解している。
  • 十分に理解しているのはたった3%である。

今回の投稿では、この認知度の低さ(そして、スポンサーシップ等と勘違いする人達が多いこと)を踏まえ、ネイティブ広告の例を幾つか紹介し、うまくいく理由を検証していくことにした。

それでは、早速例を見ていこう。

1. 印刷媒体のPR記事…一番手は古典的な作品

基礎、つまりPR記事から紹介していく。

デビッド・オグルヴィの「Guinness Guide to Oysters」は、上の「Guinness Guide to Cheese」と同じく、典型的なPR記事である。PR記事が話題に上がる際は、大抵、このPR記事が言及される。ブライアン・クラークもその一人だ。

一見すると、記事のように見える:

David Ogilvy Guinness Guide to Oysters advertorial native advertising example

先週(日本語)、このコンテンツがPR記事である理由を説明した(来週は、コンバージョンをもたらすオンラインPR記事の書き方を詳しく説明する予定だ)。ここでは、このコンテンツを活かすためには、通常の記事のように見え、また、背景の様式とマッチしていなければならない、とだけ言っておこう。

つまり、ブランドの名前を削除した際に、メディアのスタイルにフィットする必要がある。

Guinness Guideは、印刷媒体の広告であり、「PR記事はウェブ上でも効果があるのか?」と言う疑問が湧く。一緒に考えていこう。

2. オンラインのPR記事

これはAtlanticに掲載されたIBMのPR記事である:

Example of IBM's branded content on The Atlantic

ご覧のように、「Sponsor Content」(スポンサーのコンテンツ)と明記されている。また、ヘッダーとナビゲーションバーを除くと、その他のIBMのコンテンツに組み込まれている。

さらに、この記事を作成したのは、IBMのマーケティング、ビッグデータ、および、分析部門のバイスプレジデントを務めるデビッド・ラバティー氏である。それでも、Atlanticの編集スタイルとデザインにマッチしている。

これはPR記事なのだろうか?実はPR記事ではない。明確なコールトゥアクションが掲載されていない。そのため、スポンサードコンテンツ、または、ブランデッドコンテンツと言うことになる。

Gawkerに掲載された以下のコンテンツはもっと分かりやすい。

この記事はGawkerのルートドメインを用いており、また、Gawkerの編集スタイルとデザインのスタイルとマッチしている。

example of an advertorial on Gawker

そして、「Sponsored」(スポンサー)と明記されている。

また、2段落目に進むと、スポンサーの意図が明確に記されている — 番組を見て下さい!

example of Gawker advertorial call to action

これは明確なコールトゥアクションである。リンクをクリックすると、King of Nerdsを放映するTV局のウェブサイトに導かれる。これは正真正銘のPR記事である。

3. オンライン動画のPR記事広告

オンライン広告が話題に上がる際は、必ず動画も話題に上がる。

PR記事広告は動画にもなり得るのだ。Onion Labs クリエイティブエージェンシーを介して、The Onionは、まさにこの取り組みを行っている。

先週投稿した記事で、Southwest Airlineの動画を紹介した。今回は、知る人ぞ知る企業、Microsoftの動画を紹介しよう。

Microsoftは、この愉快なパロディーを介して、Onionの洗礼を受けているが、メッセージを伝えることに成功している。

コールトゥアクションは明確だ — Explorer 9を試してみよう。

4. PR記事…失敗

AtlanticによるScientologyの実験(失敗に終わる)により、「ネイティブ広告」と言うワードが広告業界に浸透するようになったと言える。

この実験の前では、「native advertising」(ネイティブ広告)の検索結果は、2011年の2月まで遡らなければ見つからず、しかも、2012年の11月になるまで1桁に達していなかった。

以下に、配信した直後に削除した当該のPR記事を掲載する:

Image of controversial Church of Scientology  sponsored post on The Atlantic

PDF形式でならPonyterで全体を見ることが可能だ。

なぜAtlanticはこの記事を引っ込めたのだろうか?専門家は、Atlanticが失敗したポイントを挙げている:

  • 「Sponsor Content」(スポンサーコンテンツ)と言う曖昧な表現を使った。これは、Guardianのライター、ダン・ギルマー氏曰く、広告を広告のように見せたくない際に使う表現のようだ。
  • デザインのレイアウトが、Atlanticのデザインと似すぎている。
  • 記事がAtlanticの記事と似すぎている。

コールトゥアクションも見当たらない。

しかし、このジョークは、Atlanticではなく、Scientologyに向けられたものである。この宗教団体は、広告が下手クソだ。個人的には、Atlanticがプレッシャーに屈したことが意外であった。広告が目立たないと言うなら、なぜ大量のクレームが出たのだろうか?

それでは、スポンサードコンテンツを見ていこう。

5. スポンサードコンテンツ

スポンサードコンテンツとは、パブリッシャーが作成し、その後、企業が製作費を支払うコンテンツを指す。The OnionによるH&R Blockのスポンサードコンテンツを紹介しよう。

example of sponsored content on The Onion for H and R Block

明確なコールトゥアクションはなく、このコンテンツは、ブランドアウェアネスに該当する。

しかし、この記事はH&R Blockのバナー広告で囲まれたページに掲載されている。

Screen shot showing banner ads surrounding H and R block sponsored post on The Onion

このバナー広告には、コールトゥアクションが含まれているが、クリックしてもらえる可能性は、あまり高いとは思えない。

オフラインの世界では、Mutual of OmahaによるWild Kingdom(テレビ番組)がスポンサードコンテンツに該当する。 保険会社のMutual of Omahaが、この番組の製作費を支払っていた。コールトゥアクションはなく、単なるブランドアウェアネスである。

6. シングルスポンサー号

印刷メディアの世界では、単一の広告主が、雑誌全体のスポンサーを務める状況を、シングルスポンサー号と呼ぶ。

Targetが、2005年にThe New Yorkerの8月22日号の広告欄全体(表紙を含め、約18ページ)を買ったケースが、最も有名である。

Image of two Target ads in the New Yorker

スチュアート・エリオット氏は、このキャンペーンを報道しようとした際、「シングルスポンサー号の目的は、広告スポンサーが、テレビ番組シリーズのCMの時間を買い占める際の目的 — つまり、広告の環境を整理することで、注目を集めるのと同じ」点に気づいた、と指摘している。

このケースでもコールトゥアクションは存在せず、ブランドアウェアネスのみである。

オンラインでも仕組みは似ている — シングルスポンサーは、ウェブサイト(または関連するウェブサイトのネットワーク)の広告インベントリの大半を期間限定(1日、半日、あるいは、1時間)で購入する。例えば、Subwayは、通常、特定の注目に値するイベントに合わせて、スポーツ関連のウェブサイトでこの取り組みを実施している。

本サイトのコンテンツディレクター、ジェロッド・モリスがスポーツブログ「Midwest Sports Fans」を運営していた頃、スポーツブログネットワークのYardBarkerとの関係のおかげで、1ヶ月に1度の頻度でこのような機会に恵まれたようだ。

既に配置されたYardBarkerの広告をコントロールする特別なコードをヘッダーに加えると、ネットワーク内の参加するサイトは、同じスポンサーの同じ広告のみを表示する。

7. ブランデッドコンテンツ

スポンサードコンテンツとブランデッドコンテンツの唯一の違いは、ブランドがパブリッシャーに対してコンテンツを作成している点である。

NYTimes.comのDellの記事を以下に掲載する。有償のコンテンツである点を示すシグナルに注目してもらいたい。

dell-ny-times-branded-content

このように、有償のコンテンツの名称に関しては、広告の基準が存在しないため、用語を正確に利用すると、混乱を招く可能性がある。

今まで紹介してきた例、そして、これから紹介する例では、ネイティブ広告に対して様々な名称が用いられている。デビッド・ロドニツキ氏は、連邦取引委員会が定めた虚偽的広告の規定に違反する可能性があると指摘している。しかし、この件については、また別の機会で検証していく。

Spotifyのブランデッドプレイリストをこのカテゴリーに含めることも出来る。

必ずしもブランド側が楽曲を作るわけではないものの(セサミストリートは作った)、テーマに沿って楽曲を集めている。

Jaguar USAAbercrombie + Fitch、そして、ニュージャージー州のクリス・クリスティ知事(クリスティ知事もブランドである)は、良い例だ。

8.プロダクトプレイスメント

1993年に公開された映画「The Firm」で使用されたRed Stripeのビンが典型的なプロダクトプレイスメントである。

American Idolの審査員の前に置かれたCokeのカップもこの手法に該当する。

映画E.Tには、Reese’s Pieces(チョコレートキャンディー)が登場していた。

それでは、インターネット上では、どのような取り組みが行われているのだろうか?

必ずしもViceを読んで欲しいとは思わないが(間もなくその理由が分かる)、リサーチを実施している際に、同サイトがネイティブ広告の分野で何を行っているのか気になった。

その時、この逸品に遭遇した(仕事中には見ないこと): 「Talking to Girls About the Good Ol’ Number Two Taboo」。このスライドショーは、American Apparelを中心としたアパレルメーカーのファッションショーと化している。

1ページ目のコメントに手掛かりが掲載されている(さもなければ、このスライドショーを取り上げることはなかった):

example of product placement on vice

なるほど、Ericha Kemmは、良い嗅覚を持っている。そこで、私はこの記事の作者に問い合わせてみた。

この記事を作成したのは、Caisa Ederydであり、スウェーデン人のとても謙虚なライターである。私はネイティブ広告を取り上げており、「記事」ないの写真のほぼ全てに、American Apparelの服を身にまとったモデルが写っている点を指摘した。さらに、American Apparelがスライドショーの製作費を支払っているのか尋ねてみた。

Ederydさん曰く、American Apparelは料金を支払っていないようだ。

「これはスウェーデンの記事であり、このプロジェクトには予算がなかったため、無料で服を貸してくれる会社を探さなければいけませんでした。偶然、Beyond RetroとAmerican Apparelが、私達のスタイリストが求める服の大半を持っていたのです」とEderydさんは説明してくれた。

しかし、私がさらに「このプロジェクトには予算がなかった」の意味を追求してみたところ、この記事を投稿する時点では、回答はない。

これは明らかにプロダクトプレイスメントである。

金銭の享受が行われなかったとしても、利益の享受は行われていた。たとえ少額であっても、無料で服を提供する行為は、American Apparelにとってはコストとなる。その代りに、同社は、大勢の人に見てもらうと言うメリットを得た(少なくとも24時間にわたって、この記事は「人気の高い記事」に指定されていた)。

Onionの記事でも、プロダクトプレイスメントを見たことがある。例えば、このCanon PowerShot S1100 IS デジタルカメラの言及だ:

Canon product placement in Onion article

Canonはこの広告に料金を支払っているのだろうか?広告部門によると、支払いは行われていないようだ。しかし、それなら、なぜここまで具体的なのだろうか?

宣伝の意図がないなら、「Cannon」または、単純に「カメラ」と言っても良かったはずだ。この疑問に対する回答も、まだ受けていない。

プロダクトプレイスメントもまた、ブランドアウェアネスを意識した取り組みである。明確なコールトゥアクションは存在しない。またH&R Blockの例とは異なり、コンテンツはCannonのバナー広告で囲まれているわけではない。

ハーフタイム

ネイティブ広告の現状を把握する意識調査(日本語)の中で、これから取り上げるFacebookのスポンサードポストやプロモツイート等のプロモーテッドコンテンツは、ネイティブ広告ではないと私は指摘した。フィード内広告とGoogle Adwordsも同じくネイティブ広告とは一線を画している。

その理由は、私のネイティブ広告の定義を読めば分かる:

ネイティブ広告とは、配信媒体の編集基準にマッチし、尚且つ、オーディエンスの期待に沿う有償のコンテンツである。

FacebookとTwitterは、どちらも配信媒体ではないため、この定義を満たしていない。Google Adwordsにも同じことがいえる。所謂、従来の編集部が存在しないのだ。

TwitterおよびFacebookに関しては、ブランドが再シェアのために料金を払うユーザー生成コンテンツが該当するが、これは、パブリッシャーが作成した編集コンテンツを装うわけではない。一方、Googleの場合、広告スポンサーが、オーディエンスに見てもらうために、料金を支払っているだけである。

これは通常の広告だ。

この点に関して、Sharethroughのダン・グリーンバーグCEOは、 異論を唱えるだろう。さらにリサーチを行った結果、グリーンバーグCEOの主張にも一理あることを認めざるを得なくなった。

ソーシャルストリームや検索リスティングに表示されるため、この類の広告「スポンサードポストやプロモツイート」が、ネイティブ広告に該当する、と言う原理である。つまり、広告の分類では、プロモーテッドコンテンツはPR記事に関連することになる。しかし、私は編集を経ていないため、やはりネイティブ広告とは異なると考えている。

要するに、誤りを認めている、ようなものである。:D

それでは、この告白を最後にハーフタイムに区切りをつけ、4つのネイティブ広告のアプローチを再び紹介していく。

9. フィード内広告

「ウェブ上」のコンテンツを推薦するウィジェットを目にしたことがあるのではないだろうか?

Slateのウィジェットを以下に掲載する:

Examples of in-feed ads on Slate

このリンクは、多少の宣伝と共にユーザーを別のサイトに導く。

SharethroughOutbrain、そして、Respond等のサービスは、このような広告を運営するネットワークを提供し、広告スポンサーはクリックに対して料金を支払う。

しかし、次に紹介するフィード内広告は一味違う。明らかに宣伝する目的を持っている。

Example of commercial in-feed ad on Slate

ヘッドラインは、Slateの編集スタイルとマッチしているものの、「Sponsored」と記されている。リンクをクリックすると、業界最高の会社として、航空会社が進化した経緯を説明する動画が掲載された、British Airwaysのブランドページに導かれる。

次に、別のサイトに導くフィード内広告を紹介する。どんなアイテムだか想像がつくのではないだろうか?

  • お腹の贅肉を燃やすたった1つの単純な運動。
  • 地域の逮捕に関する情報。

ボールド体の「ウェブで話題を集めているコンテンツ」の下に、目立たない薄いグレーで「広告」と記されている類の広告である。

この手の広告は、コンテンツに関して、そして、導くウェブサイトに関して、パブリッシャーによる編集を感じさせるものの、商業的な意図を持っている。このタイプの広告は嫌われているものの、広告スポンサーにとっては有効に働く気がする。なぜなら、今でも利用されているためだ。

10. スポンサードポスト(Facebook)

Facebookのスポンサードポストの良い例を見つけることが出来なかった。私が避けているからだろうか?と言っても、スポンサードポストが何なのかは、よくご存知のはずだ。

以下に比較的良い例を掲載する:

example of a sponsored post on Facebook

スポンサードポストの投稿はここで確認しよう。

11. プロモツイート

プロモツイートは割とベーシックな部類に分類される。Twitter自身のプロモツイートを以下に掲載する。

example of a promoted tweet

プロモツイートの詳細はこのページで確認してもらいたい。

12. Googleのテキスト広告(検索リスティング)

広告がどれだけ分かるだろうか?

google-text-ads

Bingでも状況は同じだ。

example of text ads on bing

Googleのテキスト広告の詳細はここで学ぼう。

コンテンツマーケティングがネイティブ広告と同類扱いされる理由

コンテンツマーケティングは、同じ家で生まれ、そして、同じ目標を掲げている。コンテンツマーケティングでは、ブランドがパブリッシャーになる点が主な違いだ。

コンテンツマーケッターの模範を紹介しよう:

  • Red Bull
  • GE
  • Mint
  • Magnolia

本サイト、Copyblogger Mediaでも同じようにコンテンツマーケティングを巧みに実施していると思いたいものだ。ちなみに、常に収益の成果は、期待を満たす、あるいは、超えている。

上記したブランドは、情報を与える、教育する、あるいは、楽しませるコンテンツを作成している。これはビジネスを構築するオーディエンスを構築する方法そのものである。

そのため、ネイティブ広告は、コンテンツマーケティングのコンテンツにトラフィックをもたらす有償のコンテンツと言うことも出来るだろう。

最後に、もう1つ比較をしておこう — ゲスト投稿は、ウェブサイトのコンテンツにトラフィックをもたらす償のコンテンツである。

次回の予告

このシリーズの次回の作品を紹介する。

まず、コンバートをもたらすPR記事の作り方を説明する。

その後、ネイティブ広告は、利益をもたらすかどうかを結論づけるリサーチを提供する。 パブリッシャーにとって利益があることは分かっているが、広告スポンサーにとっても利益はあるのだろうか?それをこれから調べていく。

最後に、ブライアン・クラークの言葉でこの記事を締めさせてもらう:

良質なネイティブ広告は、読む人、見る人、そして、聞く人を重視したコンテンツである。しかし、New Rainmakerから無料のレポートを承諾するように、広告スポンサーにとって実用的な目的が存在するはずである(今後、この件を取り上げる予定)。

この記事に関して意見をお持ちなら、あるいは、ネイティブ広告の他の例を紹介したいなら、Google+でのディスカッションに参加すると良いだろう。


この記事は、Copybloggerに掲載された「12 Examples of Native Ads (And Why They Work)」を翻訳した内容です。

整理された分類と丁寧な解説で、私自身、ネイティブ広告の理解が深まった記事でした。SEO Japanの読者にはお馴染みのリスティング広告でさえ、ネイティブ広告の一種と捉える考え方もあるのですね。見た目もユーザー体験上もコンテンツのように見える、という意味ではそうかもです。細かな定義はともかく、ソーシャルウェブ時代の広告の新しい流れとして今後さらに普及が進んでいくことは間違いないでしょう。この記事の実例を参考にあなたならどんなネイティブ広告にチャレンジしてみたいか考えてみては? — SEO Japan [G+]

コンテンツマーケティングと芸人のネタ作りの深い関係

コンテンツマーケティングを導入したものの、なかなか効果が出ず頭を悩ませている方も多いと思いますが、芸人のネタ作りにコンテンツマーケティングの神髄を学んでみようという記事自体がネタかと思いきや読んで納得の内容をコピーブロガーから。 — SEO Japan

Image of Hemingway Editing a Draft

以下の質問は他のどの質問よりも受ける回数が多く、また、会社を宣伝する上で、その答えがとりわけ重要な意味を持つ質問でもある:

実際に効果のあるコンテンツマーケティング戦略を策定するにはどうすればいいのか?

この質問の答えを綴っていくと、随分と長くなってしまうだろう。また、答えを聞いたところで、独自の戦略を練らなければならない。そう、結局自分次第なのである。

まずは、正しく考える姿勢が必要になる。

つまり、第一に、適切な見解を持ち、マーケティングツールとしてインターネット上のコンテンツを成功に導く必要がある。

通常、早い段階で、終わり(望む成果)を考慮しがちである。ここでコンテンツマーケティングは失敗する — 実行可能な戦略が存在しないためだ。

この問題を解決するのが、アジャイルコンテンツマーケティングである。なぜなら、最初にどれだけ誤っていても、この哲学に従っていれば、いつでも方向を修正することが出来るためだ。

ここでも、他の会社によって成果が証明されているメソッドを借りることが可能である。一部のソフトウェア会社は、アジャイルのメソッドを随分昔から取り入れている。

この背景で用いられるアジャイルは、ソフトウェア開発の専門用語であり、反復、漸増に基づいている。要するに、リーン生産方式と同じように、シンプルなアイテムから着手し、改善の必要性を理解し、そして、フィードバックを基に素早く改善を行う。

アジャイルコンテンツマーケティングでは、最低限の実行可能な製品から着手するのではなく、リーン生産方式の反復と漸増の原則を用いて、最低限の実現可能なオーディエンスの構築から始める。オーディエンスを増やす方法を理解し、オーディエンスが求めている製品を的確に把握するためだ。

コメディアンは、このようにして抱腹絶倒のコンテンツを作り上げていく。アジャイルコンテンツマーケティングも同じ手順を踏む。

コメディアンがコンテンツを作る方法

コメディアンが、ネタを書き、テストし、そして、改良する手法を通して考えると、アジャイル開発を正しく理解することが出来る。

一般的な考えとは対照的に、創造力豊かな天才の下に、笑いの神様が降臨するようなものではない。反復、漸増的にジョークを発展させていくのだ。

まず、コメディアンは、ネタを書く。このネタは、コメディアン自身が、経験を頼りにオーディエンスにとって面白いと思うストーリーをベースにする。

コメディアンは、ネタを試し、改善する必要がある点を心得ている。そのため、小さなお笑いショーに出向き、実際のオーディエンスの前で、初期段階のネタを披露する。

オーディエンスの反応に応じて(笑いが起きる、または、滑る)、コメディアンは、一部を切り捨て、別の一部を調整し、新たなジョークを書き、ステージに戻り、再び、パフォーマンスを行う。 ある時点で、ネタは仕上がり、このネタを大きな会場のショー、HBOのコメディー特番等、より洗練されたネタが欠かせないステージに持ち込む。

単純だが、簡単ではない。発表する勇気が求められ、そして、客観的、漸新的に適応させていく必要がある。

ジョークではないコンテンツを作る方法

アジャイルコンテンツマーケティングもまた同じ3ステップのプロセスを用いる:

  1. コンテンツのアプローチを経験を頼りに考える。
  2. 欠点があることを理解しながらコンテンツをリリースする。
  3. フィードバックを基に常に改善を行う。

これは、規律のある取り組み持続的なイノベーションの双方を促す珍しいアプローチである。この準備して、撃って、狙うメソッドは、4つの明白なステップにまとめることが出来る:

1. リサーチ

経験に基づく推測を行う段階である。この推測は、接触を試みるオーディエンス、オーディエンスが現在購入している製品、問題を解決し、欲求を満たすために学ぶべきこと、この答えと購入を求める製品との関連性に対するマーケットリサーチを基盤とする。

2. リリース

リサーチは重要だが、いずれウェブサイトの全体的な位置づけを決め、コンテンツを公開していく必要がある。映画館やスタジアムを満員にするほどのオーディエンスが必要なのではなく、小さなお笑い劇場と同程度の規模で構わない。それでも、有意義なフィードバックを得るために、コンテンツを見てもらい、シェアしてもらえるように、作業を行わなければならない

3. 改善する

3段階目までは、雑誌の編集上の焦点、テレビシリーズの生産サイクル、もしくは、スタンドアップコメディアンのキャリアのように、プロジェクトを続ける限り、何度も反復される。ミスをして、方針を転換する。しかし、ウェブサイトに欠かせないコンテンツが、コンテンツマーケティングの取り組みの働き手として、整理され、改善されていくことに気づくだろう。

4. つながり

この背景では、つながりとは、徐々にコンテンツを広め、オーディエンスを拡大するために構築する関係、提携、あるいは、ネットワークを指す。関連するサイトでのゲスト投稿から、ソーシャルネットワークの拡大に至るまで、コンテンツを出来るだけ大勢の人達に見てもらえるよに、常に努力しなければならない。

詳しく知りたい?

その気持ちはよく分かる — しかし、冒頭でも申し上げた通り、まずは、アジャイルコンテンツマーケティングの考え方を理解する必要がある。この哲学を徹底しなければ、その取り組みは、反復から、愚行に成り下がってしまうだろう。


この記事は、Copybloggerに掲載された「Agile Content Marketing: How to Attract an Audience That Builds Your Business」を翻訳した内容です。

コンテンツマーケティングに限らず今日のウェブマーケティング、成功させるには全てがアジャイルである必要がありますよね。代理店やコンサルに頼りすぎず、自ら主体者となって日単位でとはいわずとも週単位で取り組み少しずつ改善させていくことが大切なのかな、と思います。 — SEO Japan [G+]

ネイティブ広告の現状を把握する意識調査

ネイティブ広告関連の特集記事第二弾は、ネイティブ広告に関しての意識調査を米国の有名コンテンツマーケティングブログ「コピーブロガー」の読者を対象に行った紹介した記事を。そもそもコピーブロガーの読者なので、何らかの形でウェブマーケティングに関わる人が中心とは思いますが、2000人以上が参加したというこの調査、一見の価値ありです。原文ではインフォグラフィックで結果が公表されていたので、グラフィックの下に翻訳した調査結果も記載しました。 — SEO Japan

blog post title image for Copyblogger's 2014 State of Native Advertising Report

ネイティブ広告とは、配信媒体の編集基準にマッチし、尚且つ、オーディエンスの期待に沿う有償のコンテンツである。

BuzzFeedでのCaptain Morgan(酒造メーカー)のキャンペーン、とりわけ、「キャプテン、コマンダー、征服者について知らなかった15の事実」を思い浮かべてもらうと良いだろう。

まず、記事のテーマは、ブランドの価値 — Captain Morganは、実際に存在した海賊であり、冒険と荒々しい征服を生き甲斐にしていた — とマッチしている。そして、このテーマは、BuzzFeedの読者にとって、それほど異質ではない。

その上、この記事は、BuzzFeedの編集基準も満たしている — 大きな画像と短く、奇抜なコピー。これはBuzzFeedのオーディエンスが期待する形式である。

ここで重要なポイントを3つ挙げておく:

  • コンテンツには明確に「BuzzFeedのパートナー」と記載されている。
  • 何も販売されていない。コールトゥアクションは、「Captain MorganのYouTubeのページへのアクセス」であった。
  • Captain MorganのBuzzFeedの作者ページは、同ブランドによって運営されている。

これは典型的なスポンサード、または、ブランデッドコンテンツである。ネイティブ広告の例をもう一つ見ていこう。次に紹介する広告は、随分昔の作品である。

今のうちて言っておくが、お腹が空いてしまうかもしれない。

ネイティブ広告としてのPR記事

デビッド・オグルヴィによる「The Guinness Guide to Oysters」は、古典的なPR記事だ。ちなみに、ブライアン・クラークが、数週間前にこの広告記事を検証していた。以下に大事なポイントを挙げていく:

  • 関連する背景: 生活や食べ物に関する雑誌の中で、もしくは、パブやクラブでポスターとしてこの広告が掲載されていたはずだ(オグルヴィ& メイザーに連絡を取ったものの、誰も分からなかった)。
  • 明確なコールトゥアクション: カキを食べるときは、Guinessを飲もう。カキを食べなくても、Guinessを飲もう。とにかくパブに行って、Guinessを飲もう。

このガイドは典型的なPR記事であり、Betty Crocker(ケーキミックスのメーカー)等の企業が、料理本の中で、製品を楽しむための便利な方法を紹介する取り組みと同じ働きをする。

要するに、消費者の想像力に火を付ければ、売り上げは増加するのだ。

もっと最近では、AtlanticでのIBMの取り組みや、サウスウェスト航空のThe Onion Labの動画等が例として挙げられる(下の動画を再生するか、ここで視聴してみよう)。

すべてのケースにおいて、コンテンツにブランドの宣伝が色濃く反映されている。

スポンサード/ブランデッドコンテンツ、そして、PR記事の後に続くのは、フィード内広告、コンテンツウィジェット、プロダクトプレースメント、そして、プロモーテッドポストとリスティングである。

また、ポール・キアーズも言っているように:

当然だが、料金を支払うブランドにとって適切であり、個性を維持する必要があるパブリッシャーにとって適切であり、そして、コンテンツに価値を見出さなければ没頭することはないオーディエンスにとって適切なコンテンツを作る能力に成功は左右される。

少し先走りしてしまったようだ。

Copybloggerが実施した「ネイティブ広告の現状調査 2014」

イントロの段階で、くどくどと説明したのは、ネイティブ広告の調査結果を公開する前に、実用的な定義を確立したかったためだ(この件に関しては以前約束した通りだ)。

その場しのぎでも構わないなら、Copybloggerのローレン・マンケがデザインしたシェア可能なポスターにざっと目を通すだけでも良い。

ポスターの下には、見解、そして、2088名の参加者の意見の一部を掲載していく。

blog post title image for Copyblogger's 2014 State of Native Advertising Report

サイトにポスターを埋め込む

次のコードをコピーし、ブログの記事やウェブページに貼り付けよう:

調査結果と参加者の言葉

まずは基本から。この調査では:

  • 2080名を超える方々が参加した。
  • 640点以上のコメントが寄せられた。

言うまでもないが、一番気に入ったコメントは、「ネイティブ広告って何なの?」であった。今なら、何だか説明することが出来るのではないだろうか — 348番さん。

1. ネイティブ広告が何だか分かりますか?

  • いいえ、全く分かりません – 49%
  • あまり分かりません – 24%
  • 少し分かります – 24%
  • 良く理解しています – 3%

参加者の半分近くが、ネイティブ広告について全く知識を持たず、また、48%は少ししか理解していないことが判明した。曖昧な広告モデルなのではないか、と言う疑いが、この問いの答えで証明されたことになる。

2. 次のうちネイティブ広告と考えられるのはどれですか?

  • プロモツイート – 9%
  • PR記事 – 16%
  • ブランデッドコンテンツ – 14%
  • 上の3つすべて – 23%
  • 分かりません – 38%

正解は「上の3つすべて」である。

私自身は「プロモツイート」と「Facebookのスポンサードポスト」がネイティブ広告だとは考えていなかったものの(後ほどその理由を説明する)、リサーチによって複数のソースがこのモデルもネイティブ広告として扱っていたため、この問いを設けた。

3. ネイティブ広告に関して、どんな感情を持っていますか?

  • 全く気にしていません – 25%
  • 反対です。邪悪な取り組みだと思います。 – 3%
  • 大好きです。 – 21%
  • 疑っています。 – 51%

「全く気にしていません」と答えた25%の回答者は、ネイティブ広告が何だか分からなかった可能性が高い(Gravity Formsの条件機能を利用するべきであった)。

4. あなた(または、あなたの会社)はネイティブ広告に予算を用意していますか?

  • はい – 9%
  • いいえ – 91%

思った通りの結果であった。

5. 広告予算のうち幾らをネイティブ広告に当てていますか(毎月)?

  • 0ドル – 100ドル – 91%
  • 101ドル – 500ドル – 5%
  • 501ドル – 2000ドル – 2%
  • 2001ドル – 5000ドル – 1%未満
  • 5000ドル以上 – 1%未満

意外にも、ネイティブ広告に毎月5000ドル以上を費やす参加者が16名もいた。この人達のことをもっと知りたくなった。

6. フリーランスとエージェンシーの方へ: 仕事のうち、ネイティブ広告は何%を占めていますか?

  • 0% – 81%
  • 少なくとも25% – 13%
  • 少なくとも50% – 3.5%
  • 少なくとも75% – 1.5%
  • 100% – 1%

この問いの答えも予想通りであった。

7. ネイティブ広告を広告、または、サービスの選択肢として今後提供する可能性はありますか?

  • 絶対に提供しません – 37%
  • 恐らく提供しません – 22%
  • もしかしたら提供するかもしれません – 30%
  • 提供する可能性が高いです – 11%

ネイティブ広告を利用する人達よりも、しない人達の方が明らかに多い。しかし、11%の差は大きな差ではない — ネイティブ広告を深く理解していくと、このギャップは埋まるだろう。

8. ネイティブ広告を効果的に利用しているブランドを一つ挙げて下さい。よく名前が挙げられた10社のブランドを以下に掲載する。

  • Amazon
  • Apple
  • Buzzfeed
  • Coke
  • Copyblogger
  • Nike
  • Red Bull
  • Starbucks
  • Target
  • Virgin Mobile

特に意外な名前は出てこなかったが、コンテンツマーケティング全体をネイティブ広告と認識している人達が多少いるのではないかと、私は気になった。AmazonやStarbucksがネイティブ広告を利用しているとは、少なくとも私は認識していない。もちろん、私にも知らないことはある。

9. ネイティブ広告は読者を欺くと思いますか?

  • はい – 39%
  • いいえ – 61%

この問いに対して、「時々」や「たぶん」を答えに用意して欲しいとコメントした人達がいた。その通りであった。このような選択肢を用意していたら、どのような答えになっていたのだろうか?

10. New York Times等のメディアで、ブランドがコンテンツを作成したら、どの程度懸念しますか?

  • まったく懸念しない – 33%
  • ほとんど懸念しない – 18%
  • 少し懸念する – 31%
  • 大いに懸念する – 18%

参加者の一部もコメントしていたように、The New York Timesは既にネイティブ広告を利用している。ご指摘に感謝する。

結果がほぼ二分したため、興味を惹かれた。懸念しない派を合わせると51%になり、懸念する派は49%に達する。

BuzzFeedとは大きく異なる結果であった…

11. ブランドがBuzzFeed等のメディアでコンテンツを作成したら、どの程度懸念しますか?

  • まったく懸念しない – 45%
  • ほとんど懸念しない – 27%
  • 少し懸念する – 22%
  • 大いに懸念する – 6%

ある参加者は「既にBuzzFeedはブランドのコンテンツを提供しているのではありませんか?」と指摘していた。その通りだ。

否定的な意見(下の2つ)はたった28%だったが、肯定的な意見は72%に達していた。The New York Timesは真面目なジャーナリズムの媒体と見られ、一方、BuzzFeedは、全く毛色の違う媒体と見られているような気がした。

12. 企業や広告スポンサーがニュースを報道したら、どの程度懸念しますか?

  • まったく懸念しない – 19%
  • ほとんど懸念しない – 12%
  • 少し懸念する – 25%
  • 大いに懸念する – 44%

信じられない結果が出た — 参加者の半分近くが、大いに懸念すると答えていた。信じられない、と言ったのは、企業は既にニュースで報道を行っているからだ。あらゆるメディアが収益を得ている。メディアも企業である。

この調査に寄せられたコメントを幾つか紹介していく:

「最後の方の問いは、個人的には、特に重要だと思った。有償の広告をニュースのコンテンツや作成を混合することに、当初は懸念を持つべきだと考えていた。つまり、編集者と企業お抱えのライターを一つ屋根の下で生活させる方針(宗教と政治)には、反対であった。しかし、もともとニュースを信頼していない市民は多く、だからこそ、ネイティブ広告に懸念を持たない人が多いのではないだろうか。結局、コンテンツが面白く、役に立つなら、作成費を誰が支払ったかなど、わざわざ気にしない。」 No. 631

「新しいトレンドだとは思えない。良くてもPR記事、卑劣なものもある。宣伝戦略だと思う。」No. 15

「消費者が目にするコンテンツが、企業/ブランドによって作られたことが明確なら、ネイティブ広告がメディアに掲載されることに、特に問題があるとは思わない。うまく実施すれば、とても簡単に消費者とのつながりを築くことが出来るような気がする。緻密さが要求されそうだ。」No. 1417

「支持するスタンスに左右される。PR記事は、企業を宣伝する素晴らしい手段ではあるものの、経験上、私のようなライターは、トピックに関して何も知らない企業が、まるで権威のように思えるような記事を作ることが出来る。誤解を招く恐れがあるが、企業が成功するためには、欠かせないマーケティングツールである。しかし、結局、あまり前には進めない。成功は、宣伝ではなく、結果に現れるのだ。」 No. 1822

「編集済みのコンテンツとしてコンテンツを提示するものの、実はブランドによって作られているなら、その点が判明した際に、欺かれた気になる。」 No. 971

次の記事では、ネイティブ広告の定義を深く追求し、起源を探り、さらに、ネイティブ広告に対する土壌を整えた、3点の新しいディスラプション(破壊)について検証していく。

お楽しみに。

この調査結果に関して言いたいことがあるなら

皆さんの意見を是非聞かせてもらいたい。

「ネイティブ広告の現状調査 2014」に関する記事をブログで投稿し(目玉としてポスターを利用する手もある)、@copybloggerにリンクをツイートして、私達が目を通せるようにしてもらいたい。

また、Google+で議論に加わることも可能だ。


この記事は、Copybloggerに掲載された「Copyblogger’s 2014 State of Native Advertising Report」を翻訳した内容です。

まず、半分の人がネイティブ広告を知らない、と答えたのは少し驚きました。ネイティブ広告に予算配分している人も9%止まり。月額予算50万円以上の人(2000人以上が参加した調査)が16人。ネイティブ広告がそもそも何なのか余り分かっていない人がまだまだ大半のようですが(コンテンツマーケティングをネイティブ広告と勘違いしている人が一定数いそうなのはナルホドという感じでした)、ニューヨークタイムズなど既存の有名メディアが利用することには何となく躊躇を覚える人は半数いるようです(Buzzfeedなど新興ウェブメディアは2/3が許容)。

米国で注目を集め出しているネイティブ広告ですが、まだまだ知らない人も業界内でも多数いる状況なようですね。ネイティブ広告の1種であるPR記事やタイアップ広告はジャーナリズムとメディアの境目が良くも悪くも緩い日本では米国以上に長年行われてきたことですが、その境界線が日本よりははるかに厳格な米国ではある種の気持ち悪さを感じる人も多いようですね。とはいえ、広告の新しい形として注目されていることには疑いがありませんし、普及も相当進んでいくと思われるだけに、今後の発展に注目していきたいです。 — SEO Japan [G+]

あなたのサイトのトラフィックを激増させる15種類のコンテンツ

釣り気味のタイトルで恐縮ですが筆者が米国を代表するウェブマーケッター(流行言葉でいえばグロースハッカー?)のニール・パテルとなればその内容は見逃せません。集客に効果があると思われるコンテンツを分類してその方法と注意点まで紹介してくれた、グロースハックを実践してきた彼ならではの経験に裏打ちされた納得感ある記事です。 — SEO Japan

content types

コンテンツマーケティングは、ブログで記事を投稿するだけではない。 その取り組みは遥かに広範に及ぶ

コンテンツマーケティングを始めたばかりなら、まずは、ブログを立ち上げ、記事を作成していこう。

続いて、ブログがある程度認知され、成果を上げるようになったら、新たなタイプのコンテンツを投入していく。すぐに違いが現れるはずだ — 新たなトラフィックがもたらされ、ターゲットのビジターが訪れ、コンバージョン率は上がり、SEOは改善されていく。

トラフィックを増やす15タイプのコンテンツを紹介する前に、幾つか知っておいてもらいたい点を挙げていく:

  • すべてのタイプを試す必要はない – フィットするコンテンツのタイプは、ブランドのタイプによって、そして、方法によって異なる。あるタイプが合わないと思ったなら、それで構わない。このリストは、絶対に必要な取り組みを並べたものではなく、可能性のあるアイテムを紹介することを意図している。
  • 恐れずに新たなチャレンジを行う – 時間がかかり過ぎる、難し過ぎる、あるいは、絶対にうまくいかないと思い、新しいコンテンツのタイプの利用を控える人達がいる。心配する気持ちは分からないではないが、とにかく試してもらいたい。 例えば、動画から着手したいなら、グリーンスクリーン、編集ソフトウェア、あるいは、プロ級のカメラを買う必要はない。iPhoneとYouTubeのアカウントを利用しよう。小さなことから始め、徐々にスケールアップしていけば良い。
  • 1つ選んで、スケジュールに組み込む – コンテンツマーケティングのスケジュールを組むなら、次回の編集カレンダーに以下のリストから1つか2つ組み入れておこう。計画しないなら、実行もしないだろう。 1つ選んで、今後4週間以内に試してもらいたい。
  • これは完全なリストではない – コンテンツのタイプではなく、アイデアとして検討することを薦める。 コンテンツが採用する形式よりも、アイデアが重要である。まずはアイデアを練り、続いて、採用する形式を検討しよう。コンテンツの種類は無限にある。独自のコンテンツのタイプを編み出すことだって可能だ。

それでは、コンテンツのタイプを15点紹介していく… 続きを読む あなたのサイトのトラフィックを激増させる15種類のコンテンツ

コンテンツマーケティングとSEOを組み合わせてトラフィックを増やす7つの方法

出張明けのSEO Japan記事第一弾は、SEOとコンテンツマーケティングを組み合わせてトラフィックを激増させようという時代のトレンド真っ只中の記事をQuick Sproutから。カリスママーケッターが自ら実証してきたその極意とは? — SEO Japan

peanut butter jelly

コンテンツマーケティングとSEOは、ごはんと梅干のような関係だ。別々に食べても十分に美味しい…

しかし、一緒に食べたらどうなるだろうか? お互いの良さを引き出すはずだ。だからこそ、オニギリの具の中で、梅干しは圧倒的な支持を受けているのだ。一緒に食べると、最高のハーモニーが口の中に広がっていく。

ごはんと梅干のコンビは最強であり、何度も何度も、口の中に運ぶことになる。

質の高い検索トラフィックを増やそうとしているなら、コンテンツマーケティングとSEOの取り組みを組み合わせる必要がある。別々のキャンペーンとして実装しているようでは、組み合わせて実装する場合と比べて、増加することが出来るトラフィックの量は限られてしまう。

また、大企業の場合は、コンテンツマーケティングとSEOが一つの部門で取り扱われるように、組織を改編しなければいけなくなる。

それでは、コンテンツマーケティングとSEOを組み合わせる7つの賢い戦略を紹介していく:

作戦その1: Wikipediaでもリンクを張りたくなるぐらいのコンテンツを作成する

Wikipediaはインターネットで最大規模の情報源である。Googleでは、ほとんどの用語で上位にランク付けされており、ウェブで最も人気の高いサイトの一つに数えられる。「Comedy Central」によるマーケティングのプレゼンテーションを見るまでは、私はWikipediaの実力をよく理解していなかった。

Wikipediaは、どれぐらいのトラフィックを生成しているのだろうか?10万人/月を超えるビジターをもたらす。実に衝撃的なデータである。

さらに、Comedy Centralは、Wikipediaからリンクを張られたページには、その他のサイトからリンクがもたらされる傾向があることも把握していた。

それでは、どうすればWikipediaからリンクを獲得することが出来るのだろうか?一番手っ取り早いのは、Wikipediaの被リンク構築を介する方法だ。

Wikipediaはリンク切れを把握しており、これは代わりのページを探すきっかけとなる。

Googleでこのタイプのリンクを発見する方法を伝授しよう:

site:wikipedia.org キーワードを挿入 “リンク切れ”

wikipedia dead link search

次に、検索結果をクリックして、ページで「リンク切れ」を探す。

wikipedia dead link

その後URLをArchive.orgに貼り付けて、同じようなページを自分のサイトで作る — ビジネスに関連しており、ビジターがコンテンツに価値を見出すことが前提。

同じようなページを作ったら、Wikipediaのエントリに戻り、右上の「編集」ボタンをクリックする。

edit wikipedia dead link

編集を行う際は、最初にユーザーアカウントを作り、その他の記事を編集する必要がある。Wikipediaは、ユーザーに自分のサイトへのリンクを追加するだけではなく、その他の記事も編集し、コミュニティに価値を継続的に提供してもらいたいと考えている。

最後に、とっておきの上級者向けのテクニックを教えよう。まず、リンク切れのURLをコピーして、Ahrefsに貼り付けて、リンク切れのページにリンクを張っている全てのサイトを把握する。その後、各サイトに接触し、リンク切れの記事を自分のサイトの記事に置き換えてもらうよう交渉することが出来る。

broken dead link building

この戦略を最大限まで活用したいなら、キーワード、そして、ビジターの視点において、関連性の高いページを作成することに力を入れるべきである。被リンク構築では、貪欲になってしまいがちだが、リンクを幾つか増やすために、大量の関連性の低いページを作る行為だけは絶対に避けてもらいたい。

作戦その2: キーワードのデータに基づいてコンテンツを作成する

キーワードのためにブログの記事を作成するべきではない。ビジターが読みたい記事、そして、ターゲットにしたいキーワードを基に記事を作成するべきである。

検索データの大半が「not provided」でも問題はない。3つのGoogle Analyticsのレポートで提供されているデータを使って、トラフィックをもたらすキーワードを把握することが出来る。

3 google analytics report

ターゲットにするキーワードの一覧を作ったら、このキーワードに関するコンテンツを作成していく — トピックがビジターにメリットを与えることが前提。

実際に自分が運営するサイト「Quick Sprout」で私はこの戦略を実施したことがある。Analyticsでは、Instagramに関連するキーワードが、常連のユーザーを生み出すと言うデータが出ていたため、Instagramのマーケティングに関するブログの記事を作成した。

この記事を投稿してから30日以内に、Instagram関連のキーワードで上位にランクインするようになり、全体的なトラフィックにおいては、マンスリービジターが12万増加した。

instagram traffic

このモデルで大量のトラフィックを獲得する際には、Google Trendsを使って、コンテンツのトピックとなるキーワードを相互参照する取り組みが鍵を握る。 私自身、トレンドになり、サイトと関連するトピックのみを取り上げるようにしている。下火になっているトピックを取り上げても、得られるトラフィックは減少していくだけである。

instagram traffic trend

このような結果を必ず得られるわけではないが、この戦略を丹念に利用していれば、いずれ報われるはずだ。

ただし、この戦略を利用する際に、キーワードを詰め込む行為は避ける必要がある。ランキングに悪い影響が出る恐れがあるためだ。

作戦その3: 大量生産を狙う前に質の高い記事を作る

Googleが生まれたばかりの頃、どんなコンテンツを投稿しても、大勢のビジターを獲得することが可能であった。最終的に、Googleは賢くなり、アルゴリズムは、質の高いコンテンツを上位に格付けし、質の低いコンテンツを沈めることが出来るようになった。

そのため、深く掘り下げた質の高いコンテンツの作成に力を入れるべきである。なぜなら、Googleの検索結果ページの1ページ目に掲載されるコンテンツは、平均で2000ワードを超えるからだ。

word count

事実、Mozは、被リンクが多ければ多いほど、通常は、高くランク付けされるため、分析を行い、被リンク数とワード数との間の相関関係を調査している。

word count moz

以下の図表には、ワード数ごとに、記事に寄せられるリンクの本数が記されている:

link count moz

ご覧のように、ワードの数と被リンクの本数には、明確な相関関係が存在する。このように、上位へのランク付けに貢献するため、詳細な記事を作成する方針を検討してもらいたい。

また、詳細なコンテンツを作成することで、GoogleのIn-depth Articles機能を介して、トラフィックが増える効果も見込める。事実、このサイト(Quicksprout)は、In-depth Articlesを活用して、検索エンジン経由のトラフィックを13.5%増やすことに成功している。

平均で2183ワードの記事に対しては、検索トラフィックが増加し、1000ワード以下の記事には、変化は見られなかった。

質の高い詳細な記事を書くことが出来るようになったら、量を増やすことに狙いを定めよう。それまでは、深く掘り下げた記事を書くことに力を入れるべきである。

作戦その4: FAQを考慮する

QualarooSurvey Monkeyを使えば、訪問者が顧客にコンバートしない理由が明らかになる。以下のような問いを投げ掛けるだけでよい:

  • このページで他にどんな情報があったら良いと思いますか?
  • 製品の購入を見送る理由は何ですか?
  • 製品やサービスに関して、気になることはありますか?

このような問いを尋ねることで、コンバートを妨げる障害を把握することが可能になる。さらに、サポートチームに要請、もしくは、サポートに寄せられたeメールをチェックして、その他の障害を明らかにする手もある。

ビジターが抱える懸念や疑問をリストアップしたら、当該の問いに答えるFAQセクションを作成する取り組みを検討してもらいたい。すると、製品に関するロングテールの用語で、上位にランク付けされるようになる。

大量のトラフィックが転がり込んでくるわけではないものの、得られるトラフィックは、非常に関連性が高く、コンバートする可能性が高い。Crazy Eggのサポートセクションでも同じ手法を利用したところ、ビジターが4108名/月増加した。そのうち、82名が顧客へとコンバートした。

作戦その5: 業界のブログを狙ってゲスト投稿を行う

リンクが多ければ多いほど、ランキングは高くなる。コンテンツマーケティングチームに関連する業界のブログをターゲットにさせることで、適切なトラフィックをもたらす適切なリンクを構築することが可能になる。

私はマーケティングをテーマに掲げる49サイトのブログで、61回ゲスト投稿を行った。 ゲストとして投稿した記事の中で、関連性がある際は、Quick Spourt(自分のサイト)の内部のページにリンクを張った。ただし、アンカーテキストにキーワードを詰め込まないように注意してきた。すると、リファラーのトラフィックが増えるだけでなく、検索トラフィックも増加する効果が見られた。

この取り組みをスタートさせてから3ヶ月も経たないうちに、リンクを張った記事の検索トラフィックが22.7%増加した。

適切なトラフィックを増やしたいなら、以下の取り組みを検討してもらいたい:

  • 関連するサイトのみでゲスト投稿を行う。
  • 自分のサイトにリンクを張って、検索エンジンを操作する試みには手を染めない。読者にとってメリットがある時のみ、リンク張る。
  • キーワードリッチなアンカーテキストの利用を避ける。

上記の取り組みに加えて、Googleのガイドラインの範囲内でゲスト投稿を行う方法を説明する動画を見てもらいたい。この動画を見たら、次に、ゲスト投稿の機会を得るためにブロガーに接触する方法に関する動画を確認しよう。

作戦その6: 間接的なコンバージョンに力を入れる

SEOの取り組みを、コンバートしやすいキーワードでトラフィックを得る試みのみに集中させると、得られるトラフィックを自ら制限することになる。理想的な顧客候補のビジターが、ブログを通して問題を解決することが出来るように手を貸すと、すぐにはコンバートしないものの、ブログのトピックに関連するランダムな検索用語からトラフィックを得られるようになる。

例えば、KISSmetrics(私が運営するサイト)では、1000万ドル以上の年間収益を上げるインターネットマーケッターを理想的な顧客としてターゲットに定めている。KISSmetricsでは、分析製品を製品しているものの、ビジターの方々は、SEOやソーシャルメディアマーケティング等のその他の製品にも時間と資金を費やす傾向が見られる。 これは、KISSmetricsブログでは、「競合者のソーシャルメディアのフォロワーを盗む方法」等のトピックをビジターに伝授しているためだ。

その結果、毎月、Googleから新たに34万9335名のビジターを獲得することに成功している。

kissmetrics blog traffic

ビジターの大半はマーケッターであり、通常、すぐにはコンバートしない。通常、3回訪問すると、KISSmetricsの製品を試す決断を下す。なぜなら、このブログのコンテンツを気に入っているためだ。毎月のリードの49 – 72%は、このようにして生まれている。

他のサイトでも同じような現象が起きているようだ。Mozもトラフィックの多くをブログのコンテンツから得ており、間接的に製品の購入へとコンバートさせている。

作戦その7: 相互リンクを忘れずに行う

サイトにコンテンツを加えるだけでは不十分である。コンテンツを相互にリンクしなければならない。TechCrunch、Mashable、そして、Gawker Media等のブログのコンサルタントを務めていた頃、オンページの課題を解決することで、検索トラフィックを増やすことに私は成功した。

相互リンクが行われているページが、最も大きな問題であった。大量のページを持っているなら(やがて持つことになる)、全てのページが確実にインデックスされるようなサイトアーキテクチャを作ることは不可能である。だからこそ、ページを相互にリンクさせる必要があるのだ。

私はMashableでこの取り組みを実施し、内部ページを相互にリンクさせた。今でもMashableは、この手法を利用しており、「Twitter」等の用語でGoogleの1ページ目に掲載される原動力となっている。

twitter rank

ページを相互リンクしておけば、誰でも同じような成果を得られる。ただし、アンカーテキストにキーワードを詰め込むと、ダメージをもたらすことがあるので注意してもらいたい。Mashableが、Twitterのページに対して、「ここをクリック」等のテキストを使わずに、アンカーテキスト「Twitter」のみを使ってリンクを張っていたら、現在ほど高い位置にランクインすることは出来なかったかもしれない。

結論

優れたコンテンツマーケッターは、SEOのエキスパートとは異なるスキルを持っている。しかし、一緒に実施することは可能である。事実、コンテンツマーケティングの取り組みとSEOの取り組みを組み合わせると、より早いペースで良質な検索トラフィックを集めることが可能になる。

今回紹介した手法の中で、個人的に特に気に入っているのは、FAQを活用する方法である。割と容易な作業であり、どんな会社も用いることが出来る。また、プログラミングの知識がなくても構わない。このWordPress FAQプラグインを使えば、楽に作ることが可能である。

コンテンツマーケティングとSEOを組み合わせる方法を他に知っているなら、是非、紹介してもらいたい。


この記事は、Quick Sproutに掲載された「7 Smart Ways to Combine Content Marketing with SEO for More Qualified Search Traffic」を翻訳した内容です。

作戦1のニッチながら効果がありそうな手法、誰もがいわれてみれば分かるけど実際にやる人はほとんどいない、でも効果はありそな手法に筆者のオタク度、でなく凄さを感じましたね。残りの内容は定番といえば定番ですが、コンテンツマーケティングとSEOを組み合わせるということ、特に目新しいことでもないですし、本来やるべきことをきちんとできるかという話です。

しかし最初の「おにぎりと梅干」の組み合わせ、アメリカ人がこんなことを?と思いましたが、原文はピーナツバターとゼリーでした。ピーナツバターとイチゴの赤いゼリーが入ったサンドイッチ、アメリカに長年いた私が最後まで理解できなかった食べ物の一つだったので翻訳者の日本人にも腹落ちする改訳はグッドジョブでした。こういう細かなユーザーへの気遣いがコンテンツマーケティング x SEOには大事? — SEO Japan [G+]

SEOのためのコンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングがSEOにとって重要であることは誰もが理解しつつある今日現在、まだまだ実際に実践している人は少ないのが日本の状況です。米国でも今年最も注目されている手法でもあるコンテンツマーケティング、そのSEOにとっての価値を改めて考え直した、コンテンツマーケティングに未だ取り組んでいないウェブマーケッターにとっては重い腰を上げるきっかけになるかもしれない記事を。 — SEO Japan

現代のSEOはコンテンツマーケティングから始める

現代のデジタルマーケッターにとっての課題は、Googleでの順位を目的としたコンテンツ最適化から離れて最高のユーザー体験で人間の役に立つコンテンツを作ることへと向かうパラダイムシフトだ。あなたがデジタルの洞窟に住んでいるのでない限り、Googleのペンギンアップデートが、‘不自然なバックリンクはウェブスパムの罪を犯している’というSEO裁判所の判決のようであるということは知っているはずだ。人々の疑問に答える関連性のあるコンテンツがGoogleに好まれ、マーケッターにとってはポジティブなSEOの結果をもたらす。そして、ランキングが各個人でパーソナライズされるという事実も加わって、基本的にSEOの世界は一新されたのだ。

コンテンツ戦略

一貫したSEOの成果を届けるコンテンツ戦略をどうやって作り上げるのかを見ていこう。ここで説明されるプロセスは、証明済みのプロセスだ。私がそれを発明したわけではない。私は、去年くらいから、顧客を引き付けて維持するためにはコンテンツ戦略が重要であることを理解しているビジネスでこのプロセスが実行されるのを観察してきた。このプロセスは機能する。それは完全に“ホワイト・ハット”であり、Googleともめ事を起こすことはない。そして、何よりもそれは、あなたの顧客のためになり、コンテンツ戦略を実行する責任を負う従業員のためになるのだ。

ゴール

古臭く聞こえるかもしれないが、いつだって、主要となるコンテンツやシリーズコンテンツのゴールから始めること。たとえSEOが永遠のゴールであるとしても、他にも具体的なゴールがあるはずだ。ゴールの可能性としては、ソート・リーダーシップ、ブランド構築、競争に勝てる差別化、リード生成などが挙げられる。

ペルソナ開発

コンテンツを届けたい相手は誰なのか?ターゲットオーディエンスをできる限り具体的に特定すること。ターゲットを大ざっぱに特定するだけでは不十分だ。ビジネスにおける役割、デモグラフィック、特別な興味関心、もしくはあなたのターゲットを区分する具体的な基準によって、ペルソナを特定するのだ。例えば、主な購入者がCMOであるソフトウェア会社は、ビジネスアナリスト、CFO、CEO、もしかするとチーフ・セールス・オフィサーの興味も引き付ける必要があるかもしれない。各ペルソナは、彼らのニーズと興味に特に着目したコンテンツを必要とする。以下は、住宅建築業界の例だ。

キーワード戦略

それぞれのニーズに関する詳細と共にペルソナの輪郭を描いたなら、キーワード戦略を開発する時だ。キーワード調査は、必要不可欠なSEOベストプラクティスだ。コンテンツ駆動型SEOにとっては、キーワードがそれぞれのコンテンツ要素でそれぞれのペルソナに関連して使用されるように、あなたが描いたペルソナとキーワードを協調させることが重要だ。

コンテンツのテーマ

主要となるコンテンツには具体的なテーマがなければならない。コンテンツは常に、実用性やインスピレーションを介して問題を解決したり誰かの現状を改善するというニーズや興味関心に取り組むべきだ。これはいつもコンテンツのテーマから始まる。例えば、経営幹部のためのソーシャルメディアや、SSAE16の解剖とあなたのビジネスにそれが必要な理由がある。

コンテンツ制作のプロセス

制作プロセスは、コンテンツマーケティングの最も理解が低い側面であることが多い。時に、コンテンツ制作は、マーケティング部門によってアサインもしくはリクエストされた主題専門家の手に委ねられる。上の例では、タイトルの中で投げ掛けられた質問に回答するのに相応しい人物は、マーケティングからの締め切り以外は何も持たないコンテンツ・プロデューサーだ。コンテンツ制作が構造化され、効率的で、繰り返し可能であるためには、プロセスが必要である。

プロデューサー

映画を撮影するという例えを考えてみよう。オーディエンスへの最終的なコンテンツの配信においてスクリーン上で脚本に命を吹き込む俳優が、映画を作ったわけではない。それぞれの映画には、プロデューサーとディレクターがいる。プロデューサーの仕事は、プロセス全体を監督すること、最終的には出来上がった作品の責任を負うことだ(CEOのように)。ディレクターは、俳優と技術スタッフの間の細かいこと全てを実行する責任を負う(COOのように)。コンテンツマーケティングにおいては、プロデューサーは通常、マーケティングのリーダーシップの役割を担う人物で、コンテンツ戦略を伝達したり、主題専門家、ライター、ビデオ技術者、ウェブ設計者、デザイナー、プログラマー、その他コンテンツ制作のプロセスに関わる人たちを採用する。プロデューサーはこれら全ての人々をコーディネートして、コンテンツがどんな形式で届けられることになろうと、それを作って実行するのだ。ある組織では、別の人物が無数の細かいことを管理する責任を負う。この人物は、映画におけるディレクターと類似している。もしコンテンツ制作が主題専門家の手だけに委ねられるとしたら、それは俳優に映画をプロデュースすることを期待するようなものなのだ。

コンテンツ・カレンダー

コンテンツ制作には、管理されるべき細かいことがたくさんある。詳しく触れる価値があるのが、コンテンツ・カレンダーだ。一貫してコンテンツを生み出すことに本腰を入れているソーシャルビジネスは、コンテンツ・カレンダーを作る。このカレンダーは、全ての参加者が自分の任務を目で見ることを可能にする。カレンダーは、オンラインで共有されるスプレッドシートから以下に示したようなオンラインのコンテンツマネージメントシステムにあるカレンダー機能まで、様々な方法で管理される。

プロモーション

コンテンツ制作が完了する前に、プロモーション戦略が特定されるべきだ。プロモーションの要素は、それぞれのビジネス、コンテンツの種類、ターゲットなどに従って多岐にわたる。チームメンバーの任務と共にプロモーション戦略を文字に起こして綿密に計画すること。コンテンツ・プロモーション戦略の重要な要素は、それをソーシャライズすることだ。全ての従業員に、各自のプロフェッショナルなネットワークでコンテンツを宣伝するように要請するのだ。コンテンツが関連したソーシャルチャネルで共有されるようになると、Googleが、パーソナライズされた検索結果内でのランキングを検討するためにソーシャルシグナルに気が付いてくれる。

オーガニックSEOがついに意味を持つ

オーガニックSEOという言葉は、長年使用されてきた。おそらく、それがついに成功したのだ。Googleの複数回に渡るペンギンアップデートは、SEOを戦術的で技術的なものから、優れたユーザー体験を提供することに重点を置いた戦略的で質的なものへと転換したようである。結局のところ、ユーザーのコンテンツ消費が便利で共有可能なものである時に、コンテンツはそのターゲットオーディエンスへ続く道を見つけるのだ。そこには現代のSEOにおける最大のパラダイムシフトが横たわる。それはもはや、あなたのコンテンツが見つけられることが全てではなく、あなたのコンテンツがオーディエンスを見つけることが全てなのだ。


この記事は、Find and Convertに掲載された「Content Marketing for SEO」を翻訳した内容です。

コンテンツマーケティングの基本的な考えた方と実施プロセスをまとめた良い記事でしたね。「SEOにおける最大のパラダイムシフト」とは大きく言い切ってくれましたが、過去15年近いSEOの歴史を考えると、テクニックやリンク構築以上に、ここまでコンテンツが重要となりコンテンツが主役となったのは初めてですからね。さらに最後の「それはもはや、あなたのコンテンツが見つけられることが全てではなく、あなたのコンテンツがオーディエンスを見つけることが全てなのだ。」という一言、たまたま昨日別ブログの筆者によるコンテンツがユーザーを検索する時代という記事を紹介し、私も偶然コメント欄でパラダイムシフトという言葉を使いました。SEO新時代はその扉を開きつつあります。 — SEO Japan [G+]

ロングテールSEOで売上を劇的に増やすための3ステップ

一時期、バズワードとしてもてはやされた「ロングテール」、今日その可能性を最大限に活用したSEOに取り組めているサイトはどれ位あるでしょうか?天才マーケッター、ニール・パテルが改めて問うロングテールSEOの価値と具体的活用方法。 — SEO Japan

SEOは、ウェブサイトにトラフィックをもたらすことが全てではない。それは、実際にあなたの売上を増やすために使用することもできる。考えてみるのだ:あなたが検索エンジンを使う主な理由は何だろうか?

調査をするため、ではないだろうか?

例えば、もしあなたが私の会社のサービス、Crazy Eggを購入することに興味を持っているなら、他の人がどう思っているかを見るために、“Crazy Eggレビュー”でGoogle検索をするかもしれない。レビューが肯定的な場合、あなたがさらにいくつかの売上を手にする可能性は高くなるだろう。

Crazy Eggのレビューが良いことが理由で、私たちは、“Crazy Eggレビュー”でGoogleの1ページ目にランクしているサイトから過去12か月間で19,380ドルの収入を生み出すことができた。

その一方で、私は、ひどいレビューが原因で廃業しなければならなかった自己金融企業を知っている。誰かが“レビュー”という言葉と共にその会社の名前で検索をした際に、検索エンジンがあまりに多くの否定的なレビューを表示したため、彼らの月の利益は1月の318,288ドルから6月には141,509ドルにまで落ちた。その時点で、彼らは毎月の収入よりも支出の方が多かったために、廃業しなければならなかったのだ。

今やあなたはロングテールSEOの価値を理解しているが、どのようにしてロングテール検索を介して収益を増やすことができるのだろうか? あなたがしなければならないことは、以下の3つのステップに従うことだ:

ステップ1: キーワード調査

見込み客があなたの製品を購入することに興味がある時、どんなキーワードで検索するのだろうか?明らかなものは:

  • [あなたの会社名] alternatives(代替品)
  • [あなたの会社名] review(レビュー)
  • [あなたの会社名] competitors(競合他社)
  • [あなたの会社名] discounts(割引)

人々が検索しているものを知ることができる一つの方法は、Googleサジェストのデータを見ることだ。あなたは、自分の社名をGoogleの検索ボックス内に入力するだけでいい。以下のような一連の結果を手にするはずだ:

Googleサジェストの唯一の問題は、提示するキーワードの数に限界があることだ。幸運にも、Suggesterと呼ばれるツールがあり、Googleサジェストが提示しないその他のキーワード全てを教えてくれる。

人々があなたの会社に関して検索している用語の完全なリストを手に入れたなら、どのキーワードがニーズに合っているのかを把握することができる。

例えば、私が“Crazyegg”という言葉をSubbesterで実行した時には、人々がCrazyegg competitors、Crazyegg coupons、Crazy Egg Clicktale、Crazy Egg case studiesと入力していることを教えてくれた。

見込み客が検索しているキーワードの完全なリストを手に入れた今、次のステップは戦略を築くことだ。

ステップ2: 戦略を築く

あなたには主に2つの選択肢がある…一つは、それぞれのロングテールキーワードに焦点を合わせたランディングページを自分のサイト上に作ることだ。二つ目は、上記キーワードに焦点を合わせてあなたの製品に関するランディングページを他の人のサイト上に作ってもらうことだ。

では、自分のサイト上にランディングページを作ることから始めよう。もしあなたがコンテンツマネージメントシステムを持っているのなら、これはそれほど難しいことではないはずだ。もしそのようなシステムを持っていないのなら、Unbounceを使うといいかもしれない。そこには何百ものテンプレートがあるので、あなたはコンテンツを追加するだけでいい。

もうひとつのソリューションは、WordPressのようなCMSを使うことだ。実際に私たちはこれをCrazy Eggで使用している。私たちは、どのようなクエリで見込み客が検索していたかを知るためにステップ1を使用し、そのクエリは主に製品に関連していることが分かった。

ステップ1のスクリーンショットを見ると分かるように、人々はCrazy Egg WordPressやCrazy Egg Code のようなフレーズで検索していた。そのため、私たちは、WordPressを使ったサポートセクションを作り、見込み客の検索パターンを踏まえて、彼らが持っているかもしれない疑問に回答した。

さて、もしあなたが、他の人にあなたのロングテールキーワードに関連するページを彼らのサイト上で作ってもらいたいのなら、あなたが利用できるいくつかの戦略が存在する:

  1. ブロガーに製品もしくはサービスを無料で提供する – 彼らから見返りを何も期待しないこと。しかし、もしあなたが優れた製品もしくはサービスを持っているのなら、彼らがそれについて書く可能性はとても高い。もし彼らがそれについて書く場合は、あなたが検索エンジンを操作していることがないように、リンクをnofollowにするように必ず彼らに知らせること。この戦略は、“レビュー”に関連したキーワードに対する結果をコントロールするのに役立つはずだ。
  2. 販売促進オファーを実施するRetail Me NotCoupons.comのようなサイトにクーポンや割引コードを追加することによって、クーポンに関係する用語で他のサイトを上位にすることができる。
  3. 援助プログラムを作る – 大学生を助けるためにお金を与える必要はない。あなたは彼らに自分の製品やサービスを無料で提供することができる。Microsoftは、自社のBizSparkプログラムを介してスタートアップに対してこれを多く実施している。TreeHouseはトレーニングコースを用いてこれを実施し、TechCrunchのようなブロガーにそれについて書いてもらうことができた。この戦略は、あなたの会社について友好と肯定的な噂を作るのに役立つ。

もしあなたがランディングページを作ることができないのなら、クリック報酬型キャンペーンを実施することも可能だ。ROIがプラスになるため、私たちはCrazy Eggでこれをやっている。例えば、“Google Egg review”でGoogle検索をすると、あなたはクリック報酬型広告を目にする可能性が高い。

ステップ3: コンバージョンのために最適化する

ランディングページ上のコンテンツは、コンバージョンのために最適化される必要がある。人々にあなたから購入するように言う行動喚起ボタンを入れるだけでは十分ではない。あなたのコンテンツは、人々があなたから購入することを奨励するのを手助けする方法で書かれる必要がある。

これをする最も簡単な方法は、あなた自身が検索者と同じ立場に身を置くことだ。もし誰かがあなたの競合相手のリストを検索した場合は、理想的には、なぜあなたのソリューションが競合相手のものよりも優れているのかを詳しく説明する表が載ったあなたのサイトにランディングさせたい。

Clickyは自らの比較ページ上でこれを上手くやっている:

比較表は、なぜあなたの製品が他者のものよりも優れているのかを素早く示すことができる。

もう一つの素晴らしい例は、Demo Duckだ。“Demo Duck case study”とGoogle検索すると、この会社のサービスから顧客が獲得する結果について詳細を記したDemo Duckのサイトページを目にすることになる。

見て分かるように、彼らのケーススタディのページはCrazy Eggが彼らのサービスから獲得した結果を詳細に述べている。それは、Crazy Eggがどれくらい多くのお金を稼いだのかさえも教えてくれる。これは、すべきことの完璧な例だが、彼らは2つの重要なことを見落としていた…それが何だか分かるだろうか? クライアントからのテスティモニアルがないのだ。それによって読者が結果を信じることを難しくしている。また、人々にサインアップすることを促すための行動喚起ボタンもない。つまりそれは、このケーススタディを読んだ後、次に何をすべきなのか分からないということを意味する。

ロングテールSEOに関して、ランディングページのコンバージョンを最適化するための最高の方法は、ユーザーが検索していた回答を提供し、彼らにサインアップや購入をせがむ行動喚起ボタンを追加することだ。

結論

ロングテールSEOから売り上げを増やすことに取り組んでいる時には、検索エンジンからできるだけ多くのトラフィックを獲得することに焦点を合わせるべきではない。その代わりに、コンバージョンをもたらすことが分かっているキーワードからのトラフィックを獲得することに焦点を合わせるのだ。

上に挙げた事例の全てを見ると、トラフィック全体を増やすためにランダムなロングテール用語で上位表示されることを試みているサイトはない。代わりに、彼らはコンバートの高いページにおけるロングテール施策に焦点を合わせているのだ。これらの種類のキーワードで検索をするビジターは多くいないかもしれないが、それらは非常によくコンバートするのだ。私はそれらが40%という高い数字でコンバートするのを目にしてきた。

他に売上を増やすためにどのようにロングテールSEOを使用することができるだろうか?


この記事は、Quick Sproutに掲載された「How to Increase Your Sales Through Long Tail SEO」を翻訳した内容です。

まず、最初のロングテールSEOの図が妙に懐かしかったのは私だけではないでしょう?!私の会社でも運営しているメディアやECサイトで相当のトラフィックをロングテールに頼っていますが、単純にトラフィックがあるだけで満足していては不十分ということを改めて思い知らされた記事でした。筆者がいうように「検索エンジンからできるだけ多くのトラフィックを獲得することに焦点を合わせるべきではない。その代わりに、コンバージョンをもたらすことが分かっているキーワードからのトラフィックを獲得することに焦点を合わせるのだ。」ことこそが、最も重要なことはわかっているつもりでも、つい前者のトラフィック獲得が上手くいっていると、それで成功した気になって後者の努力を怠っているケースも意外とあるのではと思います。エンティティ検索対応のマークアップ、レスポンシブWEBデザイン等やるべきことは多い今日のウェブサイトですが、ロングテールSEOの分析を一度徹底的に行ってみると新たな収益源拡大の可能性が眠っているかもしれません。 — SEO Japan [G+]

コンテンツがユーザーを検索する時代

検索マーケティングの際、ユーザーの検索行動を考えるのはプランニングの基本中の基本ともいえますが、最近はGoogleの進化に伴って、Google Nowに代表されるように、検索エンジン自体がユーザー行動を予測し支援する時代に入りつつあります。その支援対象となるコンテンツに自社サイトやコンテンツが選ばれるかどうかが重要なわけですが、そんなパラダイムシフトに関して私たちはどう立ち向かうべきなのでしょうか?サーチエンジンランドから1つの見解を。 — SEO Japan

検索に関しては、サーバーサイドではなく、クライアントサイドでクエリの入力が始まると言う考えが定着している。しかし、グーグルナウやその他のサービスが、この長年にわたるトレンドを変えつつある。検索は、基本的にユーザーが始めたアクションを意味する。それでは、グーグルナウやナレッジグラフ等のテクノロジーによって、どのようにしてこの概念が変わりつつあるのだろうか?

まず、グーグルナウについて簡潔に説明していく。グーグルナウは、グーグルのモバイル検索アプリの内部で提供されており、ユーザーが生成したクエリに答えるだけでなく、推測テクノロジーを用いて、“カード”と言う形式で、ユーザーが必要としている可能性がある情報を提供する。グーグルは次のように説明している:

グーグルナウのカードは、最も必要と思われるときに表示されます。多くの場合、現在地、最近の検索、カレンダーの入力内容など、グーグルのアカウントで利用可能な情報に基づきます。

これは、モバイルの検索ユーザーにとって、非常に便利なプッシュテクノロジーを説明しているように私の耳には聞こえる。カードの例を次の画像で幾つか紹介する。

Google Now Cards

ナレッジグラフの拡大

自分からコンテンツを見つけるのではなく、コンテンツの方からユーザーを見つけると言うコンセプトには、実は、グーグルのユーザーは昔から親しみがある。グーグルのナレッジグラフは、このテクノロジーを以前から活用し、改善を行っている。例えば、検索用語[weather]をデスクトップのコンピュータに打ち込むと(ファイヤーフォックスを使い、グーグルにサインインしていない状態で)、次の結果が得られる:

Search Result Query Weather

下の画面全体のスクリーンショットを見れば、サインインしていないだけでなく、ファイヤーフォックスでプライベートブラウジング機能がオンになっていることが分かる。それでも、このクエリは、検索履歴のデータにアクセスすることなく、絞り込みを行い、コンテクストを加えていた – この場合、ジオロケーションさえあれば十分であった。

Full Version Above Screenshot

グーグルの検索結果、とりわけ、旅行およびレジャー業界に関して、その他の表示が強化された“答え”のタイプもまた大きな注目を集めている。

先日、[Encinitas Hotels]で検索を行ったところ、次のスポンサー付きの結果が表示されることに私は気づいた:

Search Google Encinitas Hotel

ナレッジグラフの収益化が行われている。明らかに仲介者の省略が行われているのだ。このケースでは、予約サービスが蚊帳の外に置かれている。消費者は、予約サービス同士の競争が激しくなり、手数料が下がるため、よりお得なパッケージを購入することが出来るようになるのだろうか?それとも、手数料は別の場所に消えるのだろうか?

いずれにせよ、航空券やホテルのセマンティック検索により、より有益な検索結果が生成され、ユーザーエクスペリエンスは向上するはずである。航空券の検索クエリ[Flights from San Diego to SFO]の結果を見てみよう。

Results Query Flights SD to SF

グーグルは、「パラメータ化されたクエリ」 – つまり、若干ハードコード化された自然な言語のクエリを変数に対応するプレースホルダー付きのクエリを使って、セマンティック検索の結果を活用している – ここでは、?loc1 から ?loc2までのフライトを示唆している(?locは空港の名前やコード)。

今後数年の間に素晴らしい機能が、グーグル(そして、その他の検索エンジン)からリリースされるはずだ。また、スタートレックのコンピュータを目指し、グーグルは着実に歩みを進めているように見える。

グーグルナウやグーグルグラス等、グーグルがもたらす最新の検索のイノベーションを介して「カード」のような表示を行う上で、セマンティックマークアップを使って、ページをマークアップすると、絶大な効果を発揮する。 グーグルが明らかにした最新のカードは、In depth articlesである。今後も新たにカードがリリースされていくはずだ。

ローカル & モバイルマーケティングにセマンティック検索が与えるインパクト

モバイルデバイスのローカル検索に対応する際、地域のビジネス(会社/店舗)を上位にランクインさせる取り組みの重要度はより高くなる。カルーセル内で1番目(あるいは、少なくとも、3番目まで)に表示されなければ、存在しないに等しい – 単純にグラフ内でのビジビリティはゼロである。スクリーンのサイズが小さいため、カルーセル内の大半の答えは、表示されない。

サンタモニカの美味しいハンバーガーに関する検索を例にとって考えてみよう。ラップトップ(少なくとも、グーグルにサインインした状態の私のラップトップにおいて)では、ローカルカルーセルの1位にUmami Burgerが表示された次の検索結果が返ってきた。

Search Santa Monica Burger  Local Carousel Results

モバイルの結果では、スクリーンが小さいため、ローカルカルーセルで1位になることの重要性は明白である:

Mobile Result Burger SM

セマンティックマークアップ & ナレッジカード

セマンティックマークアップは、機械が読み取れる情報を提供することが出来るため、アンサーエンジンに対処する際に有効に働く。検索エンジンのユーザーの個人情報(ジオロケーション、時間、過去の検索データ)との関係で考えると、グーグルは、インデックス内でコンテンツを絞り込み、SERPで直接答えを出すことが可能である。

schema.orgのマークアップをGメールに追加すると、グーグルナウを本来のパーソナルアシスタントのSiriにパワーアップさせ、さらにこのメリットを活かすことが出来る(この情報へのアクセスをグーグルに許可していることが前提)。搭乗券、フライトの遅れ、レストランの予約、ホテルの予約等の情報を把握する機能、そして、(カードと言う形で)タイミング良くユーザーに伝えるイベントリマインダー機能は、間違いなく便利である。

このようなカードは、必要に応じてプッシュされる。要するに、ユーザーのクエリの推測が可能になるのだ – そして、時間の経過と共に推測の精度は高まっていく。

さらに、インターネット全般、そして、デバイス間の相互通信の台頭および進化もまたプッシュ化の道を辿り、このトレンドをさらに加速させていくだろう(関連する情報のアラート等)。つまり、コンテンツの方からユーザーを探す取り組みが強化されるようになるのだ。

SEO業界の関係者にこのトレンドはどのような影響を与えるのだろうか?SEOは過去の遺物となるのだろうか?あるいは、本質、そして、手法を適応させなければならなくなるのだろうか?

まとめ

グーグルは、ナレッジグラフの構造化データと組み合わせて、ウェブページ上のセマンティックマークアップから得た構造化データ(通常は)を表示する最高のフォーマット/表示方法を試している。

通常、グーグルは、一度に数種類の表示形式を試し、ユーザーエクスペリエンスを最適化する取り組みを行っていると見られる。このような試みは、スタートレックのコンピュータになる夢、そして、アンサーエンジンの登場に深く関わっている。

現在、そして、今後の検索の世代に対して、ウェブサイトを強化して、最適化するため、次の取り組みを実施してもらいたい:

  • 出来るだけ多くのコンテンツをマークアップする
  • オーサーシップのステータスとパブリッシャーの情報をグーグルで活用する
  • 事前に情報をマークアップする

schema.orgは、活発であり、拡大を続けている。そのため、賢いマーケッター達は、出来るだけ多くの情報をマークアップし、変化が検索結果に影響を及ぼす際に、必要な浮力を得る取り組みを行っている。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Used To Searching For Content? Now, Content Searches For You」を翻訳した内容です。

結局、マークアップちゃんとやりましょう、オーサーシップ構築しましょう、という話でした。日本では米国に比べるとまだまだ本格導入を行っているサイトは少ないようですが、今後確実に伸びてくるであろうこの世界、早目に対応できるかどうかが今後の検索マーケティングの成功のカギを握るのは間違いなさそうです。 — SEO Japan [G+]

コンテンツマーケティングの名言「Content is King」を最初に言ったのはビル・ゲイツだった。

先週、投稿したコンテンツよりコンテキストが王様という記事、内容に納得すると共に冒頭に出てきた「ビル・ゲイツが最初にコンテンツが王様といった」という一言が妙に頭に残っていました。建前・本音含め日本の誰よりも「コンテンツが王様」と書いてきたSEO Japanですが、ビル・ゲイツが発した言葉とは露知らず。彼がそんな発言をするイメージも実際にマイクロソフトがやってきたことからも微塵も感じられないのですが、今回気になりすぎてネットで調べた挙句、原文らしきものがインターネットアーカイブに残っていました。一読した所、その内容に余りに衝撃を受けたため、より多くの方に是非読んでいただきたく、ここに翻訳して紹介します。 — SEO Japan

コンテンツは王様

放送業界と同じように、インターネットで生じる利益の大半は、コンテンツによってもたらされる。

50年前に始まったテレビ革命は、テレビメーカーを含む、様々な業界に波及していったものの、長期的な成功を手中に収めたのは、メディアを使って、情報や娯楽を提供した人達であった。

インターネット等のインタラクティブなネットワークにおいては、「コンテンツ」の定義は広範に渡る。例えば、コンピュータソフトウェアもコンテンツの形式の一つであり — 非常に重要度は高い。事実、今後もMicrosoftは、このタイプのコンテンツを最も重要視していくだろう。

大半の企業にとっては、情報や娯楽が、重要なコンテンツに該当する。どんなに小さな会社であっても、コンテンツビジネスに参入することが出来る。

PC、そして、モデムを持っていれば誰でも作ったコンテンツを配信することができる点は、インターネットの魅力の一つである。ある意味、インターネットは、コピー機のマルチメディア版である。オーディエンスの規模に化関わらず、原稿を低価格でコピーすることができるためだ。

パブリッシャーは、基本的にコストを全くかけずに情報を世界中に配信することができる。チャンスに満ち溢れており、多くの企業が、インターネット向けのコンテンツを作成する計画を立てている。

例えば、Microsoftは、インタラクティブなニュースビジネスを行うため、テレビ局のNBCと提携を結んだ。MicrosoftとNBCは、ケーブルニュースネットワークのMSNBC、そして、インタラクティブなニュースサービスを共同で運営していく。NBCは、このジョイントベンチャーにおいて、引き続き編集を担当することになる。

今後、ソフトウェアやニュース等の人気の高いコンテンツのカテゴリーだけでなく、ゲーム、娯楽、スポーツプログラム、ディレクトリー、案内広告、そして、その他の主要なジャンルのオンラインコミュニティのコンテンツににおいても、強烈な競争が発生することになる。その結果、当然、勝つ者が現れる一方で、失敗する者も現れる。

印刷雑誌は、同じ関心を持つ読者を抱えている。オンライン版の雑誌が、このコミュニティに貢献することは目に見えている。

しかし、雑誌をそのまま電子の領域に移動するだけでは、オンラインで成功を収めることはできない。オンラインメディアの欠点を克服するだけの深さ、そして、インタラクティビティ(双方向的な要素)が、印刷メディアのコンテンツには欠けているためだ。

インターネットユーザーに、コンピュータの電源を入れて、スクリーン上のコンテンツを読んでもらいたいなら、奥深く、最新の情報を用意しなければならない。検索して、見つけることができる点も条件の一つである。オーディオ、さらには、動画を提供する必要もある。また、通常の雑誌の「投書欄」と比べて、遥かに個人的に関与する機会をユーザーに与えなければならない。

印刷媒体でオーディエンスに製品を提供する企業が、インターネット上でコンテンツを提供するビジネスを、どの程度成功に導くことができるのかに関して、大勢の人達が否定的な見方をしている。印刷雑誌の未来そのものが、インターネットの登場により疑問視されている。

例えば、インターネットは、専門的な科学の情報を交換する仕組みに革命をもたらしている。印刷版の科学雑誌は、発行数が少なく、そのため、価格が高くなる傾向がある。大学の図書館は、科学雑誌の顧客の大半を占めている。専門的なオーディエンスに対して情報を配信するこの手法は、ぎこちなく、ペースが遅く、また、高額のコストがかかるものの、代案が存在しない状態であった。

しかし、現在、一部の研究者が、インターネットを使って、科学的な発見を世界に配信しつつある。この取り組みは、由緒ある印刷媒体のジャーナルの未来に脅威を与えている。

インターネット上の情報の範囲は、時間の経過とともに、大幅に広がり、消費者にとって魅力的なメディアとなる。今のところ、ゴールドラッシュのような雰囲気は、米国内に限られているものの、コミュニケーションのコストが低下し、それぞれの国でその国の言葉で綴られたコンテンツが、一定の量を越えると、インターネットは世界を圧巻することになるだろう。

コンテンツのプロバイダーにコンテンツの対価が支払われなければ、インターネットは発展しない。長期的な見通しは良いものの、コンテンツを提供する企業は、広告や購読から収益を得ることに苦戦するため、短期においては、多くの失望をもたらすだろう。現時点では、うまくいっているわけではなく、また、今後も、しばらくは、思い通りには、ことが運ばないかもしれない。

少なくとも、インタラクティブな配信の取り組みに投じる資金や労力の多くは、ほぼ奉仕活動、もしくは、デジタル以外の世界で販売する製品を宣伝する活動に投じられている。このような取り組みは、「いずれ誰かが利益を得る方法を発見する」と言う考えに基づいていることが多い。

長い目で見ると、広告は有望である。インタラクティブな広告の長所は、多くの情報を伝えるのではなく、注目を集めるだけで良い点である。インターネットユーザーは、広告をクリックして、詳しい情報を取得し、一方、広告スポンサーは、クリックしているかどうかを計測することができる。

しかし、現在の購読または広告による収益は、ゼロに近い — 合計で2000-3000万ドル程度である。広告のスポンサーは、常に新しいメディアの利用に消極的であり、そして、インターネットは、確実に新しく、今までとは異なるメディアである。

大勢のインターネットユーザーは、広告を見ることに快感を覚えているわけではないため、広告主の消極的な姿勢には、ある程度、同情の余地がある。多くの広告主が、ダイヤルアップ接続でのダウンロードに時間がかかる、大きなイメージを用いていることが、理由の一つである。雑誌の広告も大きなスペースを取るものの、読者はペラペラとページをめくることができる。

インターネットへの接続スピードが早くなれば、広告が読み込まれるまで待たなければならないストレスは減り、やがて、完全になくなるはずだ。しかし、数年間は我慢しなければならないだろう。

コンテンツプロバイダーの中には、一部のコンテンツを無料で提供する購読モデルを試している人達もいる。購読料金を要求した途端に、サイトのビジターの人数は、大幅に減り、広告スポンサーになるメリットは少なくなる。

コンテンツに対する料金の支払いが、まだ受け入れられないのは、小額の料金の請求が、実用的ではないからだ。電子取引のコストと煩わしさにより、小額の購読料金を請求する方針は、非現実的である。

しかし、1年以内に、コンテンツプロバイダーが、情報に対して1セント、または、数セントを請求するメカニズムが登場するはずだ。5セントを要求するページを訪問するために、小切手を切る、または、請求書が送られてくるのは、理に叶っていない。 1セントが請求され、蓄積していくことを承知で、見たいページをクリックするシステムが必要である。

このテクノロジーが登場すると、パブリッシャーは、大勢のオーディエンスを集めるために、小額の料金を請求する煩わしさから開放されるだろう。

成功を収める者は、アイデア、経験、そして、製品の市場、つまりコンテンツの市場として、インターネットを進歩させていく。

1996年3月1日
ビル・ゲイツ

[インターネットアーカイブのマイクロソフトサイトより]

インターネットを軽視して出遅れたことを自ら認めているだけに、半信半疑で読み進めましたが、この文章を書いた時点ではインターネットに本格的に取り組み出した後とは思いますが、それでも相当のビジョナリーですね。

「Content is King」は文章のタイトルで出ているだけのようですが、内容は正に「コンテンツは王様」な内容。コンテンツの条件に、「検索して、見つけることができる」Google誕生はるか以前の1996年にSEOの重要性を理解し、「オーディオ、動画を提供する必要もある」今日のマルチメディア展開や「個人的に関与する機会をユーザー」ソーシャル&コミュニティの重要性を示唆、、、正に今日、コンテンツマーケティングが重要視される理由そのものです。そして既存の紙媒体との軋轢や広告モデル、決済システムまで、ほぼその予見通りになったことばかりというか、インターネットの歴史を振り返った文章のようでもあります。

スティーブ・バルマーの破天荒すぎるキャラも魅力でしたし、スティーブ・ジョブスという強力すぎるビジョナリー兼ライバルもいたわけですが、ビル・ゲイツもそのイメージ以上に思慮深く常に人の何歩も先を考えている人物だったのでしょうね。 — SEO Japan [G+]

15種類のブログプラットフォームを分析:あなたにピッタリなのはどれ?

ブログといえば知らない間にWordpressが定番プラットフォームに君臨してしまいましたが、米国を見ると新たなブログプラットフォームが定期的に生まれているようです。今回はそんなブログプラットフォームを15比較紹介した記事をThe Next Webから。次に使うブログプラットフォームや、新規サービスのヒントになるかも? — SEO Japan

2,3年前の兆候では、ブログを書くという技術は、FacebookやTwitterなどのソーシャルネットワークの手によって痛い死に方をするであろうと簡単に推定できた。確かにソーシャルは私たちのオンラインでのコミュニケーションの取り方を変えたが、依然として物事の中心にあるのはブログだ。

実際、ブログを書くのに今ほど適した時はないというのが真実だ。ソーシャルネットワークがオーディエンスを築いてコンテンツを読者に届ける手助けをし、より定評のあるブログやウェブサイトが自分よりも小さなサイトにリンクしたりアグリゲートしたりして、記事を読む訪問者の大群を送り込んでいる。―The Daily Mail aside

しばらく休んでいたブロガーも、新しいホームを探しているブロガーも、初めてオンラインで書くつもりのブロガーも、これから私たちが紹介するのが世の中にあるブログプラットフォームだ:

WordPress: WordPress.com and WordPress.org

WordPressには次の2つの選択肢がある:.wordpress.comドメイン―例:jonrussell.wordpress.com(独自のドメインを使用するために料金を支払うこともできる)―を提供し、制限付きのカスタマイゼーションが含まれた無料のホステッドサービス。または、自分のサーバー上でもっと支配権を持ってWordPressをホストしたり、思う存分テーマを編集したり、コードをハックしたり、好きなだけWordPressプラグインを追加したりすることが可能な完全に自由な.orgバージョン。

簡単に言うと、WordPressは、ブログの父である。このプラットフォームは、Webのおよそ19パーセントの動力源で、4500万回以上ダウンロードされている。

このプラットフォームの中核となる強みの1つは、WordPressユーザーが高機能で強力なプラグイン(機能)を自分のブログに追加したり、新しいレイアウトやデザインでそれを修飾したりすることを可能にする何千ものカスタマイゼーションや微調整を生み出してきたクリエイティブのコミュニティだ。

良い点:カスタマイゼーション、カスタマイゼーション、カスタマイゼーション!

悪い点:幅広い選択肢は、経験の少ないユーザーにとっては混乱を招くことがある―慎重に歩くこと。

判定:今でも最高の選択肢。WordPressは、高機能のウェブサイトを開発しようとしている会社や個人にとっては特に便利だ。

Blogger: Blogger.com

Googleがブログに関して勧めているのが、使い易い無料プラットフォームのBloggerである。始めるために必要なのはGmail/Googleアカウントだけだ。

Bloggerブログは、新しい背景やレイアウトを使って簡単にカスタマイズすることができる。当然ながら、このプラットフォームには、Googleのアドセンス広告プログラムやGoogle+(コメント用)などその他のGoogleサービスがもともと備わっているし、Feedburner(RSS配信用)は簡単に設定できる。

良い点: 使いやすく始めやすい。

悪い点: とりたてて高機能ではなく、Googleと結びつきがある―忘れないように言っておくが、GoogleはGoogle Readerを滅亡させた。

判定: この分野ではあまり人気はないが、Bloggerは、この作者を含め、多くの人がオンラインで初めて書いた場所でもある。そのカスタマイゼーションの選択肢は他のものより劣っているし、レイアウトは新しいプラットフォームと比べると少し時代遅れに見える。

Tumblr: Tumblr.com

ブログ界の寵児、Tumblrは、間違いなく、ブログとソーシャルメディアを組み合わせた最初の主流サービスだった…そして、次第にYahooがそれを購入するために11億ドルをしぶしぶと出すこととなる。

Tumblrは、他のユーザーのコンテンツを自分のTumblrアカウントにリブログできるという気楽さのおかげで、TwitterやFacebookと似たようなユーザーの強力なコミュニティを持つ。それが、このプラットフォームをWordPressのようなものとは異なるものにしているのだ。そして、ユーザー(特に若い世代)は、独自のコンテンツを生み出すよりも自分が好きなアイテムをキュレートするためにTumblrブログに転換する傾向がある。

さらなるメリット:Tumblrはカスタムドメイン名に対応している。また、写真アップロードなどモバイルからの使用が非常に簡単だ。

良い点:Yahoo所有であること―Yahooが購入のために突然舞い降りた時、Tumblrにはほとんどお金がなかった。

悪い点:Yahoo所有であること―YahooのCEO、Merissa Mayerは、Tumblrブログに広告が進出することをほのめかした。

判定:ブログというよりはソーシャルネットワークに近いが、てっとり早く簡単なものを探しているなら良い選択肢だ。私たちは、Tumblrブログをキープしながら別にメインブログを持っている企業が増えていることにも気が付いている。

Medium: Medium.com

もしブログがバーだったなら、たぶんMediumは、今現在最も流行に敏感な場所だろう。Twitter創設者のEv WillamsとBiz Stoneが始めたというだけでなく、それは、ユーザーが他の人の作品を編集したり注釈を付けたりすることが可能な機能を含む‘ソーシャルレイヤー’を持ち、当然ながらTwitterと上手く統合している。

Mediumはカッコいいが、他のプラットフォームと比べていくつか大きな違いがある。一つには、その機能は柔軟性に欠ける。そのネットワーク上で他のコンテンツにリンクする方法は、ライターが立ち去るほどにイライラするのだ。Twitterはグローバルタウンスクエアと呼ばれてきたが、その意味では、Mediumは、人々が興味深いトピックにもっと詳細に手を加えようとする140文字の叫びとカオスとは一線を画している。

このサービスはまだ全ての人に公開されているわけではないが、Mediumは以前から招待者を増やしていて、既存ユーザーは友達にこのサービスへの参加を要請することができる。また、この会社は、Twitterで目にした会話を基に招待者を抽出しているようである。

良い点:自分のコンテンツを大きなオーディエンス(潜在的には)に見せびらかすには素晴らしい場所。

悪い点:ライターにとっては、カスタマイゼーションの欠如と、コンテンツ発見に関するいくつかの問題がある。

判定:Mediumはやってみる価値はあるが、そこで書いている人の多くが、2番目もしくは3番目のブログとして使用している。

Svbtle: Svbtle.com

デザイナーDustin Curtisのブログプラットフォームは、私の意見では、世に出ているあらゆるブログプラットフォームの中で最も巧妙なユーザー体験を持つ。(Svbtleブログを持つ人として話している。)

ユーザーインターフェースは、メモ帳もしくはTo Doリストのような感じで、ちょっとした思い付きを書き出したりアイディアを思い付いたりできる場所になっているが、一方でMarkdownにも対応している。

読者が目にするレイアウトを見ただけでも、その上品さとこのサイトの背景にある考え方が分かる。Svbtleは、見込みユーザーが参加の申し込みをすることを許可していて、あなたはサイト上にリストされたEメールアドレスを介して自分の正当性を述べることができる。

良い点:美しいデザイン。

悪い点:選ばれた数のユーザーにのみ公開。面白いことに、コメントシステムがない―それは良い点でもあり悪い点でもある。

判定:Svbtleウェブサイトは、近々全ての人に公開されると言っているが、現時点では限られた人しか利用できない楽しいブログプラットフォーム。

Quora: Quora.com

人気のQ&AサイトQuoraの機能をここで見ることに驚くかもしれないが、Quoraは2012年1月にユーザーブログを追加したのだ

特定のトピックに関してストーリーを伝えたり知恵を分け与えたりすることを求めているブロガーは、知識を見せるプラットフォームとして、Quoraを便利だと思うかもしれない。投稿はQuoraのタグを使用して分類され―検索可能にするため―、ほんの少しの運と適切なコンテンツがあれば、みんなの目に触れ広く共有される可能性がある。

しかしながら、パーソナライゼーションはなく、Quoraは、ウェブ上の‘ホーム’というよりは自分のライティングや知識を見せる場所に近い。

良い点:興味深い新規コンテンツを吸い上げる力強いコミュニティ。

悪い点:パーソナライゼーションと、個人ブログの‘ホーム’感の欠如。

判定:Quoraブログは、自分のステイタスを高めることを求めているインフルエンサーや、Quoraコミュニティに入りたいと思っている人にとっては興味深いものだ。2番目もしくは3番目のブログとして適している。

Postach.io: Postach.io

人気のメモアプリEvernoteは、そのプラットフォーム内であなたが書いたコンテンツを共有させてくれるが、それは実際にはブログではない。そこでPostach.ioの出番だ。

このブログサービスは、Evernoteに入り込んで、専用のノートブックを使ってEvernoteから直接投稿を書いたり、‘published’、‘page’、‘avatar’のようなキーワードを設定することを可能にしている。単にEvernoteからコンテンツを書くだけでなく、Postach.ioは、コメントエンジンDisqueに接続し、Googleアナリティクスに対応し、カスタムドメインやソーシャル共有、そして面白いことにMarkdownも許可している。

このサービスは、現在ベータ版ではあるが、それらの機能とカスタマイズ可能なテーマの幅広いセレクションがPostach.ioにPosterousのような簡単に書けるブログという感じを与えている。

良い点:軽量で使い易い。

悪い点:限定されたカスタマイゼーション。

判定:ブログシーンにおいては比較的新しいが、サードパーティアプリおよびサービスのEvernoteコミュニティのおかげで、ちょっとした思い付きやマルチメディアが豊富な投稿を書く際には、検討するに値するプラットフォームだ。

Google+: Plus.google.com

Google+はソーシャルネットワークなのか?Googleはそうではないと言っている―同社は、それはソーシャルネットワークよりも広いものだと考えている―そして、このサービスの様々なトップユーザーたちがそこでコンテンツのようなブログを書き、時には素晴らしいエンゲージメントを生み出している。例えば、TNWの貢献者Robert Scobleは、Google+に“自分の未来を賭けること”を選択して、ブログの量を少なくした。

結局のところ、Google+はブログではないが、エンゲージメントを増やすためにそのコミュニティに入りたいのなら、ブログを書くことができる場所だ。近頃では、ほとんどのコンテンツはソーシャルメディアで共有されるのだ。それをソーシャルメディアで始めて何がいけないのだろう?あなた次第だ。

良い点:Google+には強力なコミュニティがある。

悪い点:ブログプラットフォームではないため、カスタマイゼーションもしくはその他の機能がない。

判定:一部の人にとっては十分であるため、選択肢として外すことはできない。

Facebook Notes: Facebook.com/notes

私たちはここで全てのソーシャルネットワークをブログとして扱うというリスクを冒す気はないが、Facebookは、そのNotes機能が基本的にブログプラットフォームであるとう理由からこのリストに追加された。

世界最大のソーシャルネットと繋がったFacebook Notesは、画像、URL、引用のブロックなどの全ての基本機能を使って投稿を書くことを可能にする。デザインと洗練さで賞を獲得することはないが、メッセージを発信するにはシンプルな方法だ―特にあなたがFacebook上に確立されたファンを持っているならば。

良い点:毎月11億人のユーザーがFacebookを使用している。

悪い点:FacebookだけがWebではない。

判定:私たちは、Facebookはもう十分なのだ。それを単なる一つの機能として追加するのではなく、専用のブログ体験を提供することに専念した大量のサービスが存在する時には特に。

SETT: Sett.com

SETTは、エンゲージメントを約束するコミュニティに焦点を合わせた新しいプラットフォームだ。スタイルはMediumとSybtleに似ていて、そのユーザーコミュニティーをベースに、ライターが平均して98%以上多くのコメントと、多くの注目を獲得するのを手助けすることができる。

このプラットフォームは、読者がブログをフォローしたり、似たような投稿やブロガーを見つけたり、お互いにコミュニケーションを取ったりすることを可能にする―読者がブログのトピックについて議論できる‘部屋’もあるのだ。このサイトは、エンゲージメントに明確に焦点を合わせていて、ブロガーがオーディエンスとコミュニティを育む手助けをすることを約束している。

良い点:素晴らしいエンゲージメントと、オーディエンスを見つけるチャンスを自慢にしている。

悪い点:まだ始まったばかりで、他のプラットフォームの機能がない。

判定:この将来有望なプラットフォームは、オーディエンスを確立する手段として投資する価値はあるかもしれないが、エンゲージメントを作ることができるという保証は限られていると感じずにはいられない。結局のところ、優れたコンテンツが読者とオーディエンスをもたらすのだ。

Ghost: Tryghost.org

Ghostはオープンソースのブログプラットフォームで、目標の25万ドルの遥か上の30万ドル近くを資金調達して2013年5月に無事にKickstarterを卒業した

今、このサービスはKickstarterで彼らを支援した人達のみに公開されているが、“2013年夏の終わりあたり”に全ての人に公開すると言っているため、それほど先のことではない。

このプラットフォームは、その上品さと、完全にカスタマイズ可能なシステムでブロガーを“インスパイアする”ことを約束したチームについて、Web上で大絶賛された。それには、“全てのオプション機能、テーマ、プラグイン、このサービスでしか利用することのできないいくつかの追加機能を備えた完全なGhostソフトウェア”、レスポンシブデザイン、“革命的な”ダッシュボードなどが含まれる。

良い点:斬新なスタイルと新しいアプローチをもたらす。

悪い点:今現在は利用できない。価格を含む詳細がまだ伝えられていない。

判定:Ghostはたくさんの人々をワクワクさせ、新しい刺激をブログにもたらすことを約束している。しかしながら、詳細に関してはもうしばらく待たなければならない。

Squarespace: Squarespace.com

Squarespaceは、ビジネスユーザーの間で人気のあるブログプラットフォームだ。ブログを作ってホストすることは単なる一部で、eコマースサイトをはじめとする様々なウェブサイトを作成および管理するために使用することができる。

大部分の他のプラットフォームとは異なり、14日間のトライアルを除いて、無料オプションは存在せず、年間プランで月8ドル以上のコストがかかる。しかしながら、このプランは、クラウドベースのホスティングやメンテナンスを含め、ブログやウェブサイトの全ての要素を網羅している。

良い点:見事にデザインされた、完全に網羅された機能とサービス。

悪い点:価格が高い。明確にブログに焦点を合わせたものよりも、ビジネスサイトを作るのにより適しているかもしれない。

判定:もしあなたがビジネスを持っているのなら、検討すべきだが、もっと小さな規模でブログやサイトを設定するつもりなら、他の選択肢の方が良い。

Typepad: Typepad.com

もう一つのブログの重鎮、Typepadは‘ブログ’が始まった頃から存在している。今日、Typepad上のブログは、毎月8.95ドル以上のコストがかかり、それには一連のデザイン、無制限のストレージ、カスタマーさビスが含まれている。

Typepadは、その安定性を強調している。そして、間違いなくこのプラットフォームは‘独創的な’サービスで、使い易いがWordPressよりはカスタマイズ性が低くパワフルではない。

良い点:設定が簡単、使い易い。

悪い点:無料ではない、制限がある。

判定:Typepadには、カルト的ブロガーSeth Godinを含め、未だにユーザーがいるが、他の選択肢には、独自のカスタムドメイン名を含んだより優れた無料プラットフォームがある。

Posthaven: Posthaven.com

Twitter所有のもと今年ついにWebから姿を消したPosterousの閉鎖から生まれたプラットフォームが、Posthavenだ。

このサービスは毎月5ドルの料金で、基本的にはPosterousの‘ライトブロギング’体験を真似したもので、記事やマルチメディアを簡単かつ迅速に配信することができる。Posthavenのチームは、今後それは買収されたりオフラインになったりすること―Psterousのユーザーが大打撃を受けた2つのこと―は決してないと約束している。

良い点:オフラインになる危険がない。

悪い点:未だ初期段階にあり、他のサービスがすでに提供している機能をいくつか追加している段階だ。

判定:Posterousが好きだった人で、サービスに支払うことは未来の保障を提供するのだということを知って、彼らのブログに投資する準備ができている人にとっては良い選択だ。

アップデート – LinkedInを追加した。

LinkedIn Influencers: Linkedin.com/today/influencers

Webトップのビジネス向けソーシャルネットワーキングサービスは、2012年10月に‘インフルエンサーのためのブログをローンチし、オバマ大統領やRichrd Bransonのような人々を含め150人の著名なビジネスリーダーが登録している。

残念ながら、これを読んでいる人達にLinkedInブログを書く資格がある可能性は低い―これは1パーセントのインターネットユーザーのためのものなのだ。LinkedInがそのソーシャルネットワークをユーザーと企業のためのコミュニケーションプラットフォームへとますます転換していることを踏まえると、いつかは、私たちもそのブログを利用できるようになる可能性が残っている。しかし、それを当てにしないことだ。

良い点:数少ない特権階級のためのプラットフォーム。

悪い点:数少ない特権階級のためのプラットフォーム。

判定:今はまだ、平均的なインターネットユーザーのための選択肢ではない。

最後に、ブログ革命の堕落したヒーローのために記録を残すことにしよう。

Posterous:Posterousは、2012年3月にTwitterによって買収された時には、余命いくばくもないように思えた。この取引は、このサイトの背後にいるデベロッパーの才能を手に入れるために行われたように見えた。その閉鎖を決める運命の日は2月にやって来た。そして、2013年4月30日、Posterousはインターネットを去ったのだ。

Xanga: かつてブログのパイオニアだったXangaは、6万ドルの資金調達をするキャンペーンが目標を達成した後は、生命維持装置につながれたままだ。この会社は、8月後半まで寄付を募っていて、その後、再ローンチする予定だ。死亡記事を載せるのは早すぎただろうか?

LiveJournal:まだ死んではいないが、この元大ヒットプラットフォームは今、ロシアのメディア会社によって所有されたコミュニティベースのソーシャルネットワークだ。

今度はあなたの番だ:このリストで見逃しているものはあるだろうか?あなたのお気に入りのプラットフォームは?その理由は?

コメント欄でその他のサービスをチェックする時間を設け、その後で良いものをリストに追加するつもりだ。

ヘッドライン画像:Shutterstock


この記事は、The Next Webに掲載された「The 15 best blogging and publishing platforms on the Internet today. Which one is for you?」を翻訳した内容です。
記事は昨年後半書かれたものにつき、多少古い情報があれば恐縮です。。とはいえ、今でも十分使える内容と思うので紹介させていただきました。 — SEO Japan [G+]

185億円の損失を出した大コケ映画に学ぶあなたのビジネスを失敗作にしない6つの方法

SEO、コンテンツ関連の真面目な記事を連投してきた後は、コンテンツマーケティングの一例を。日米共に昨年公開されたジョニー・デップ主演の超大作かつ大コケ作品を反面教師としてビジネスを失敗させないためのアドバイスを考えたコピーブロガーらしいブログ記事です。世の中で話題のトピックを記事ネタに活用する好事例。 — SEO Japan

新しいローン・レンジャーの映画を見ただろうか?もしもあなたが大部分の映画常連客と同じなら、見ていないはずだ。

あなたは、代わりに他のヒット作品を見た。もしくは、ビーチへ行った。もしくは、家でTVドラマを一気に見た。ローン・レンジャーは、15ドル(さらにポップコーンも)を支払って見る気のするものには思えなかったのだ。

では、なぜここでこの数億ドルの失敗作について話すのか?

なぜなら、この映画がうまくいかなかった(利益を得るという意味で)理由は、来る日も来る日もビジネスをダメにする理由と同じだからだ。そして、大失敗を分析することによって、私たちはあなたのビジネスを成功させる要因のいくつかを発掘することができるのだ。

ローン・レンジャーは失敗するはずではなかった。ディズニーの配給責任者Dave Hollisは、Yahoo Moviesに悲しそうにこう伝えた:

私たちにとって悔しい点は、私たちがここに全ての材料を持っていたということです。最高傑作のフランチャイズ権、世界で最も成功しているプロデューサーと受賞歴のあるディレクターと世界の映画大スターのチームがあれば、成功の可能性は著しく高いとあなたは考える。しかし、私たちはそれをうまくできなかったのです。

失敗は繰り返す。成功と同じように。なぜローン・レンジャーが撃沈したのか、そして、あなたのビジネスはその最悪の結果を避けるためにどのようなことを学ぶことができるのかについて話をしよう。

問題点その1: 批評家が寛容ではなかった

この夏は、一般的にヒット作にとっては素晴らしい夏ではなかった(いくつかの例外はある)が、ローン・レンジャーは特に際立っていた。

もしローン・レンジャーが専門家の懸念通り1億9000万ドルを損失すれば、この映画は史上最大の失敗作という残念な栄誉を手に入れることになるだろう。~ World News Views

共演スターのジョニー・デップは、この映画の失敗を、映画が公開される前にすでに始まっていた酷いレビューのせいにしている。The Guardianの“全速力なんてものではなく、電気ソケットにひずめが引っ掛かった死んだ馬のむち打ちをダラダラと続けた感じ”というようなフレーズを引き出す映画なら、興行成績で何らかの問題に直面するかもしれない。

しかし、私たちみんなが知っているように、批評で失敗してもたくさんのお金を稼いでいるものは数多くある。実際、ワールド・ウォーZは、ローン・レンジャーと同じように、公開前に批評家に激しくけなされていたが、それでも興行成績で5億ドルを記録し、ブラッド・ピットの最高のヒット映画となっている。

ここからは、もっとビジネスライクな視点から見ていこう。

問題点その2: ローン・レンジャーは右へ倣えの製品だった

ディズニーのDave Hollisが言ったように、ローン・レンジャーは、私が押出映画製品(Extruded Film Product ―EFP)と呼んでいるもの―お金を稼ぐために計画された“確実な”要素の型通り集めたもの―の典型的な例だ。

ビジネス版で言うと、自分が特別にしたいことではないかもしれないが、世間一般の通念では常に需要があると言われている“安全な”ビジネスである。あなたの魂は創作ダンスに打ち込みたいと叫んでいるのに、ママは歯科矯正医になりなさいと言っているのだ。

大きな予算のついた映画を見に行く人なら誰でも知っているように、押出映画製品はたくさんのお金を稼ぐことができる。ディズニーは、一体なぜ今回はそうならなかったのか嘆き悲しんでマスコミに話したのだ。しかし、その理由を見つけ出すのは難しいことではない。

ローン・レンジャーのような失敗作には、成功するEFP(およびビジネス)が絶対に持っている材料が欠けているのだ。例えば、『怪盗グル―のミニオン危機一髪(Despicable Me 2)』にはそれがある―そして、興行成績でローン・レンジャーをピシャリと叩いた。

その欠けている材料については後で話すが、まずはそれほど“確実”ではない要素について話そう。

失敗を防ぐためのアドバイス

自分のビジネスを一般的な右へ倣えの製品にさせないこと。あなたと同じ製品またはサービスを提供する他の全ての人とあなたの違いが何であるかを見いだすことに時間をかけるのだ。

問題点その3: ローン・レンジャーはブロッコリー・アイスクリームだった

映画界での一般通念では、もはや西部劇を見たい人などいない。海外の観客は特にだ。

そして、それは取るに足りない要因ではない。“宇宙空間での西部劇”という説明が、恐らく、壮大なテレビ番組『ファイヤーフライ 宇宙大戦争(原題:Firefly)』を運命づけたのだろう。それは、ブロッコリー・アイスクリームのように聞こえた―番組製作者(Joss Whedom)は興味があったが、実際、その他の人達は求めていなかったのだ。当時、その口コミがたくさんのオーディエンスに広まり、その番組はなくなった。

(もちろん、Whedonは、次第に自分の才能を観客が飢えているものへと向けるようになった―それがスーパーヒーロー『アベンジャーズ』だ。)

映画―そして、ビジネス―は、観客がすでに渇望しているものに取り組むことによって、より安全な賭けをすることができる。だから、“パーソナルトレーナー”は、“メクラネズミの世話係”よりも安全なキャリア選択なのだ。

しかし…

『ランゴ』、『ジャンゴ 繋がれざる者』*、『許されざる者』、『ダンス・ウィズ・ウルブズ』、『明日に向かって撃て!』は全て西部劇だが、西部劇が特に流行っていなかった時代にたくさんの観客を魅了した。

なぜそれらの映画は、“西部劇が終わった”時代に成功したのだろうか?それらの映画には、ジャンルを超越した素晴らしい脚本があった。それらが非常に素晴らしかったために、見ないわけにはいかなかったのだ。そして、それを見た全ての人が、あなたの肘をつかんで、あなたもそれを見に行くように言ったのだ。

失敗を防ぐためのアドバイス

あなたが提供するものに対して実際に顧客の欲求があることを確かめること。あなたのビジネスは、まあまあ良いものならば、“変な”製品やサービスのアイディアでも生き残るかもしれないが、次のファイヤーフライ、つまりその時代にオーディエンスを見つけることのできなかった見事なアイディアになるのは楽しいことではない。

問題点その4: ローン・レンジャーの脚本は最悪だった

ローン・レンジャーに対する一部の良いレビューは、脚本についてはあまり触れず、ほとんどがトント役のデップの演技や華麗なアクションの連続について話している。

良いレビューでさえも、脚本が曲がりくねっていて、構成が欠けていることについて触れている。

その膨れ上がる予算問題を見て、ローン・レンジャーの崩壊を予測した観察者もいる。なぜなのか?理由はこうだ:

コントロールの利かなくなっている予算は、通常、映画制作者が映画を作り始める時に確固たるビジョンを持っていないことを意味する。将来のビジョンがなければ、映画がどんなものに仕上がろうと、事実上それは膨大な量の書き直しとイメージし直しの結果であるということを意味する。それでは、なぜこれが問題なのか?なぜなら、それが起こる時、最終的な製品は、それが持つはずだった効果的なストーリーテリングの力と同じ種類の力、始めから非常に興味を引き付けて話さない物語そのものを生み出さないからだ。~ James Gadea at policymic

成功するヒット映画の世界では、ライター(それとは反対のジョークをよそに)が主導権を握る。壮大なストーリーの力がなければ、押出映画製品は、単に押し出されたようにしか感じないのだ…

優れた文章がヒットの可能性を作り出す。そして、力強い文章―特に説得力のあるストーリーを伝える文章―が成功するビジネスを作ることができるのだ。

あなたのビジネスがビッグアイディアを持っている時―そして、興味をそそる方法でそのアイディアのストーリーを伝える時、オーディエンス(顧客)はあなたに引き付けられ始めるのだ。

失敗を防ぐためのアドバイス

自分のビジネスのビッグアイディアを知ること。時間をかけて、説得力があり興味のそそる方法で自分のストーリーを伝えること。私たちは、あなたがこれをどうやってすればいいのかを教えるための完全無料のライブラリを用意している。

問題点その5: ローン・レンジャーにはG.A.Sが欠けていた

最後に、ローン・レンジャーが撃沈したのは、G.A.Sの欠乏が理由だと私は考える。(ごめんなさい、これは、Give A Shit(気を使う、注意を向ける)の略だ―詳しいことはこの投稿で読むことができる。)

書き直しによって脚本は長すぎて分かりにくいものに膨らんでしまっただろうか?気にするな、オーディエンスはバカだからそんなことに注意は払わない。

親は、時折タランティーノレベルの暴力に逸脱するバカなコメディに子どもを連れて行きたくないと思うだろうか?そんなこと心配するな。どっちにしても子どもが何をしているかなんて誰も監視していない。

この映画は平凡でつまらない?そんなわけがない。だってジョニー・デップを使ったんだから。頭には鳥が止まってるし

私は、その映画がEFPであることを責めているのではない―それは、近頃のハリウッドが生み出すものだ。

しかし、もしあなたが公式を書くつもりなら、それについて気にかけなければならない

実際、私は、この映画の先駆け(同じ優秀なチームで作られた)であるパイレーツ・オブ・カリビアンがこれほどものすごい成功を収めたのはこれが理由だと思うのだ。誰もが海賊映画を特に強く求めていなかった。ディズニーの乗り物を基にした映画なんてもっとだ。

それは、脚本から演技や衣装や監督まで、全てが想像以上に良かったのだ。この映画は素晴らしい、本当に素晴らしいといううわさが立った。公式通り?間違いなく。しかし、それは見事に実行された公式だった。

今、あなたのビジネスはユニークな存在かもしれないし、超競争率の高い右へ倣えの世界で自分自身を差別化することに毎日励んでいるかもしれない。

オーディエンスを見つけることができれば、どちらの場合も上手くいく。

しかし、あなたはそれにたくさんのG.A.Sを注がなければならない。

* 注: 『ジャンゴ 繋がれざる者』は、“西部”ではなく“南部”だが、西部劇のような外観で、西部の音楽で、テーマとストーリー展開は完全に西部劇そのままだし、Sergio Corbucciによる1966年の西部劇“ジャンゴ”からかなり多くを取り入れている。もし、西部劇が興行成績の害となるなら、『ジャンゴ 繋がれざる者』は失敗していたはずだ。


この記事は、Copy Bloggerに掲載された「How to Prevent Your Business from Becoming an Embarrassing Failure」を翻訳した内容です。

流石コピーブロガー、映画をネタに思わず読んでしまう内容に仕上げていますし、コンテンツマーケティング、そしてビジネス自身にとってもそれなりに学べる点もあったのではと思います。余談ですが、ローン・レンジャーは製作費250億円、宣伝費175億円で合計425億円(1円=1ドル計算)かかったそうです。ハリウッドの大作映画、毎年100本以上作られていますが、IT業界も真っ青の投資ビジネスですよね。。。 — SEO Japan [G+]