Facebook MessengerにSlackのような「@everyone」機能などの新ショートカット追加

Meta(旧Facebook)は、Messengerアプリにいくつかの新機能とショートカットを導入している。最も注目すべきは、Slackのような「@everyone」機能を追加し、新規のメッセージに関して、チャットの参加者全員に通知できる点だ。Metaは、新機能がグループリマインダー、懇親会、または一刻を争う質問を投げていて、すぐに回答が必要な場合に最適だと説明する。

一方、同社は「/silent」機能も展開している。グループチャットでメッセージを送信する前に「/silent」と入力すると、そのグループのメンバーにはメッセージの通知が一切届かなくなるという機能だ。Metaは、この機能により、時間帯の異なる相手に割り込む不安を取り除き、ユーザーがゆっくりとメッセージを読むことができるようになるという。

これら2つの新機能は、本日から利用可能となっている。さらに同社は、今後数週間のうちに展開される予定となっているいくつかのショートカットも示唆した。

Metaは、1対1のMessengerチャットでの送受信を簡単にする新ショートカット「/pay」を米国で提供開始する予定だ。このショートカットは、iOSとAndroidの両ユーザーに展開される予定となっている。Metaはまた、ユーザーがGIFをすばやく見つけて送信できるようにする「/gif」ショートカットも導入予定だ。iOSユーザーは「/shrug」と「/tableflip」ショートカットを利用できるようになり、それぞれ「 ¯_(ts)_/¯ 」と「 (╯°□°)╯︵ ┻━┻ 」の顔文字を自動的に入力することができる。

画像クレジット:Meta

この度の新機能の提供開始は、Messengerが先に、米国内のすべてのiOSおよびAndroidユーザーに「分割払い」機能を展開したことを受けてのものだ。同社は、ユーザーがアプリを通じて請求書や経費を分担する方法として、2021年末から同機能のテストを始めていた。Metaはこの新機能を、Messengerを通じて金銭を処理するための「自由で迅速な」方法だと考えている。

Split Paymentsは、Messengerが新しいボイスメッセージ録音コントロールを開始したというニュースと同時に導入され、ユーザーは送信前にボイスメッセージを一時停止、プレビュー、削除、録音継続することができるようになった。また、ボイスメッセージの録音時間を1分から30分に延長した。

画像クレジット:Meta

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(文:Aisha Malik、翻訳:Katsuyuki Yasui)

Googleが新文書を作成する「new」ショートカットをマイクロソフトやSpotifyなどに公開

ちょうど1年前、文書、スライド、表計算など各種Googleドキュメントを簡単に作成できる新しいショートカットがリリースされた。このショートカットの実体はTLD(トップレベルドメイン)であり、検索窓にdoc.newと入力するだけで即座に新しいGoogleドキュメント文書が作れる。スプレッドシートが必要ならsheet.newでいい。

米国時間10月29日、 Googleはこのショートカットをサードパーティに公開したことを発表した。企業や組織は自社サービス用にnewドメインを登録すればアプリ内で「.new」ショートカットを利用できる。一部の企業はすでに登録を完了しており、Microsoftはアプリ内でword.newと入力すると新しいWord文書、Spotifyはplaylist.newで新しいプレイリストを作成できるようになる。

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通常あるサービスで新しい文書を作るにはまずサービスを訪問し、ログインし、メニューを開き、「作成」などのオプションを選択する必要がある。「.new」はこの一連の動作を一挙に実行する。

Google自身の「.new」は極めてスムーズに作動するが、一部のサードパーティのドメンの場合、まだ多少ぎくしゃくする。Googleドキュメントの場合、ユーザーはGoogleにログインしているのが普通なのでショートカットは期待どおりに作動する。

しかしサービスにログインしていない場合はひと手間増えることになる。 Mediumの場合、story.newと入力しても即座に新しいストーリー(ブログ記事)が作成されない。まずMediumにログインする必要がある。 もしメンバーでない場合は「Join Medium」という登録ページが表示されるだろう。この場合、新しいショートカットは新記事作成の手間を大きく省くことにならない。

こうした場合、専用の臨時アカウントを用意してすぐに新しい記事を書き始められるようにしたほうがいい。記事を公開する際にMediumに登録あるいはログインするよう求めたほうがユースケースの体験は向上するはずだ。

一方、Microsoft(マイクロソフト)のword.newはGoogleドキュメントの直接のライバルになるはずだが実はまだ機能していない。Googleでは「一部のショートカットはまだ稼働していない。近々運用が開始される」としている。

現在判明しているショートカットには、eBayのsell.new、Canvaのcanva.newとdesign.new、OpenTableのreservation.new、Cisco WebExのcreationwebex.newと letsmeet.new、Bit.lyのlink.new、 Stripeのinvoice.new、RunKitのNode.js APIでのapi.newとlaunch new、CodaのCoda.new、OVO Soundのmusic.new、GitHubのrepo.newなどがある。

Spotifyにはプレイリストを作るplaylist.newの他にAnchorを開始するpodcast.newを用意している。

こうしたサービスのラインアップをみると、「new」ドメインの登録はほかのトップレベルドメインの登録時ほどのゴールドラッシュ的騒動を起こしてはいないようだ。Spotifyのプレイリストを作る機能やマイクロソフトの(今後作動するようになる)のword.newなどは実用的価値が大いにありそうだが、ユーザーが常時ログインしているのでないサービスの場合はユーザー体験の改善にそれほど寄与しないかもしれない。

一部のnewは単に「取れるものは取っておいた」という程度だ。Drakeの運営するレコードレーベル、Ovo Soundのmusic.newなどがそうだ。面白いことにGoogle自身の音楽ストリーミングサービス、YouTube Musicはまだnewショートカットを取っていない。

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GoogleではHTTPSで安全にアクセス可能なドメインであれば登録の申し込みができるとしている。手続きは .app、.page、.devなどのTLD取得の場合に準じる。来月12月2日からLimited Registration Periodが開始されので2020年1月14日まで登録商標の所有者はその商標によってnewドメインを登録できる。

【Japan編集部追記】作動中のGoogleドキュメント向けnewショートカットは、doc.new、 sheet.new、slide.new、site.new、form.new。複数形などのバリエーションも有効。newドメイン登録規約はこちら

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

GoogleのAction Blocksは認知障がい者のスマホ利用を手助ける

米国時間10月2日にGoogleは、新しいアクセシビリティツール「Action Blocks」を発表した。Googleアシスタントの助けを借りて、複数ステップからなる操作を行うショートカットを作れる。その点ではiOSのショートカットなどとさほど変わらないが、Googleはこれを認知障がいをもつ人々のアクセシビリティ機能として使うことを主体に考えている。

「最近スマートフォンでライドシェアリングを予約した人なら、いくつものステップを踏まなくてはならなかったはずだ。スマートフォンをアンロックし、目的のアプリを見つけ、何枚か画面を進めて、目的のオプションを選び、テキストボックスに住所を入力する」と。GoogleのアクセシビリティソフトウェアエンジニアのAjit Narayanan(アジット・ナラヤン)氏は言う。「それぞれのステップでアプリは、使用者が読み書きができて、試行錯誤でものを見つけ、選んだことを覚え、一定期間集中を切らさないことを前提としている」。

Googleの調査によると、重度の認知障がい、例えば、進行性認知症、自閉症、ダウン症などの患者の80%はスマートフォンを使っておらず、こうした障壁が理由のひとつだとわかった。

BedtimeStory 1

Action Blocksは、実質的にはGoogleアシスタントのコマンドを並べたものなので、アシスタントのできることなら何でも、電話をかけることもテレビ番組を見ることもこのツールを使ってスクリプトにできる。Action Blockを設定したら、ショートカットを作成し、ホーム画面にカスタムイメージを置くことができる。

現時点でAction Blocksを利用するには、GoogleのTrusted Testerプログラムに登録しなければならない。将来一般公開されるかどうかはわかっていないが、公開されれば、いろいろな人たちがこの機能を使いたいはずだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

アップルはSiriに航空会社や料理注文、辞書など多数のショートカットを追加

昨年のWWDCで発表した通り、アップルはSiriショートカットを速いペースで増やしている。同社は現在「数千」種類のアプリがこのiOS 12機能を統合していると言っている。その結果さまざまなタイプのサードパーティー機能がスマートアシスタントで使えるようになった。

今日から新しいショートカットが5種類使える。特に注目されるのは(どの航空会社を使っているかにもよるが)おそらくAmerican Airlinesだろう。「Hey Siri, flight update」と言うと最新の旅行計画の情報が提供される。応答内容は位置情報を使って、フライト状況、移動時間、出発ゲートなど提供すべき情報を決定する。

Caviarも新しいショートカットを出した。ユーザーは食べ物の注文状況を調べたり、「order my usual pizza」(いつものピザを注文)と言ってよく利用する品目の再注文ができる。食事がパターン化しているわれわれには理想的な機能だ。Merriam-Websterは「word of the day」(今日の単語)ショートカットを追加し、Dexcomは血糖値モニターをスマートアシスタントで可能にした。

今後数カ月の間に、アップルはAirbnb、Drop、ReSound、コーヒーメーカーのSmarterなどのショートカットを追加する。WazeとNike Run Clubはすでに最近追加されている。アップルがこの仕組みを利用してSiriの機能を強化することで、ライバルのGoogle、Amazonとの競争に備えていることは間違いない。

こうした機能追加によって音声エコシステムがますます豊かになる一方、サードパーティー開発者には多くの負担がかかっている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook