ベラルーシ当局がロシア語版ウィキペディアの主要編集者を逮捕、ロシア「フェイクニュース法」に抵触?

ベラルーシ当局がロシア語版ウィキペディアの主要編集者を逮捕、ロシア「フェイクニュース法」に抵触?

berean via Getty Images

ベラルーシの報道機関Zerkaloが、ロシア語版Wikipediaのトップ編集者マーク・バーンスタイン氏がベラルーシ当局に逮捕されたと報じました。バーンスタイン氏はロシアが先日定めた「フェイクニュース法」に違反したと伝えられています。

ロシアのフェイクニュース法は外国人も対象とされ、ロシア軍に関する「誤情報」、特にウクライナ侵攻に関する虚偽の情報(ロシア政府は特別軍事作戦と呼称)を拡散した者に対しては最長で禁固15年に処される可能性があるとされます。施行前後の3月4~10日にはウクライナ情勢を伝えるため現地に入っていた英BBCなどが取材活動を一時的に取りやめるに至っていました。

今回バーンスタイン氏はベラルーシの組織犯罪対策当局であるGUBOPiKに拘束されたとされ、逮捕直前にはバーンスタイン氏のWikipediaにおけるハンドルネームや勤務先といった情報がGUBOPiKの公開Telegramチャンネルに流れていたとされます。またこのチャンネルではバーンスタイン氏の逮捕の様子をとらえた動画も共有されたとのこと。

ただ、ロシアの法律をベラルーシ当局が適用して誰かを逮捕することは、普通ならできません。The Vergeはこの逮捕が一体何の罪状によるものなのか、どの記事がロシアのフェイクニュース法に抵触するのか定かではないとしています。

ロシアはウクライナ侵攻に関する政府公式の発表と異なる情報やその発信源の取り締まりを強化しており、フェイクニュース法によってロシア国内の独立系メディアを一掃しています。その独立系メディアのひとつである「Novaya Gazetaの編集長ドミトリー・A・ムラトフ氏はNew York Times紙に対して「ロシア政府によるプロパガンダ以外の情報はすべて削除される」と述べました。

Wikipediaを展開するWikimedia財団の広報は「財団の信頼と安全と人権のチームは、ウクライナで進行中の危機を監視してきました」と述べ「彼らの安全確保とニーズに対応するために、各地域の我々のコミュニティと連絡を密にしている」とし、状況を注意深く見守っていると述べました。

(Source:The VergeEngadget日本版より転載)

EAがロシアとベラルーシでのゲーム・コンテンツ販売を停止、Origin、EA Appでの購入不可に

EAがロシアとベラルーシでのゲーム・コンテンツ販売を停止、Origin、EA Appでの購入不可に

Brendan McDermid / Reuters

ゲームパブリッシャーのEAは現在、ロシアとベラルーシでのゲームの販売を停止しています。ロシア・ベラルーシ国内からは、ゲーム内ストア、EA AppやEAが運営するゲーム販売プラットフォームOriginを通じてのゲームやコンテンツその他の購入がブロックされます。

EAは「ウクライナで起きている戦争に衝撃を受けており、世界中の多くの声とともに平和を願い、侵略行為の停止を訴える。我々はウクライナの人々と連帯感を持って行動する」「まずは現地にいる人々、特異に我々の同僚やパートナーの継続的な安全が第一であり、すでに実行に移している我々のプログラム以上に彼らを支援する最善策を検討している」としています。

先日、EAは人気スポーツゲーム『FIFA』および『NHL』シリーズからロシアチームを削除する措置をおこないました。これはFIFAおよびNHLそれぞれの運営団体がいずれも、ロシアおよびベラルーシのチームの国際大会への傘下を禁止したのを受けてのこと。そしてEAはそれだけでなく「我々が取り得る手段の検討を続けている」としていました。

ウクライナのムィハーイロ・フョードロフ副首相兼デジタル担当相は、ゲーム開発企業やeSports団体などに対して、ロシアおよびベラルーシのプレイヤーアカウントの停止などといった措置を呼びかけています。すでに、ポーランドのCD Projekt RedとBloober Teamはゲーム販売を停止する対応を行い、マイクロソフトも、Xbox本体を含めたゲーム全般のロシア国内での販売を停止しています。一方『Rogue Company』の配信元であるHi-Rez Studiosは、ロシア国内の3~4月分の収益を全額、ウクライナの子ども支援のためにUNICEFに寄付すると発表しています・

ゲームとロシアのウクライナ侵攻の間にはあまりつながりがないようにも思えますが、SWIFTからの締め出しをはじめとする世界各国による経済、消費活動の面からの包囲網は着実にロシアとベラルーシを追い込みつつあるようです。

(Source:EAEngadget日本版より転載)

Airbnbがロシアとベラルーシでの全業務を停止

Airbnb(エアビーアンドビー)は、ロシアとベラルーシにおけるすべての事業を停止すると、同社のCEO兼共同創業者のBrian Chesky(ブライアン・チェスキー)氏がTwitter(ツイッター)で発表した。ロシアがウクライナに侵攻する中、多くの企業がロシアでの事業を撤退する中、Airbnbの決断は行われた。

Airbnbの広報担当者は電子メールでTechCrunchに語った。「この決定は追って通知があるまで、両国でカレンダーが新しい予約を受け入れるのをブロックすることを意味します。また、ベラルーシとロシアのユーザーがゲストとして新しい予約をすることも制限します」。

Airbnbは、ここ数日でロシアでの事業を撤退した企業のリストに加わる。Apple(アップル)はロシアでの製品販売を停止したと発表した。Appleはまた、App StoreからSputnik(スプートニク)とRT (旧ロシア・トゥデイ)を引き上げ、同国でのApple Payサービスの一部を無効にした。さらに、The New York Timesの報道によると、Google(グーグル)はロシアでの広告を停止した。同社もAppleに続き、RTとSputnikのアプリをモバイルアプリストアから削除した

Airbnbの発表は、同社がウクライナから逃れてきた最大10万人の難民に無料で一時的な住居を提供すると発表した数日後に行われた。同社は、Airbnbのホストからの援助と、危機的状況にある人々に緊急住宅を提供するAirbnb.orgへの寄付によって、宿泊費をまかなう予定だ。

「この目標を達成するためには、助けが必要です」と、チェスキー氏は米国時間2月28日にツイートしている。「最も必要なのはポーランド、ドイツ、ハンガリー、ルーマニアなどの近隣諸国で家を提供できる人を増やすことです」。

チェスキー氏はまた、世界中の一部の人々が、ウクライナのホストに経済的支援を送るために、宿泊するつもりがなくても、Airbnbを予約していると述べている。

Airbnbは過去数年にわたり、困っている人たちに無料で住居を提供してきた経緯があり、今回の無料提供の動きはその一環だ。2021年9月には、8月に発表した当初の目標である2万人の倍となる4万人のアフガン難民に住居を提供する予定であると発表している。Airbnbによると、先週時点で2万1300人のアフガニスタン難民に住居を提供し、さらにアフガニスタン、アフリカ、中東、中南米などの難民2万人に住居を提供することを新たな目標に掲げている。ウクライナから逃れてきた最大10万人の難民に住宅を提供する計画は、この幅広い取り組みの一部だ。

関連記事:Airbnbがアフガン難民2万人に仮住まいを提供へ、費用を全額負担

2017年、同社はDonald Trump(ドナルド・トランプ)前大統領の難民を制限する大統領令の影響を受けた難民、学生、グリーンカード保持者に無料で住居を提供した。最近では、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの中、Airbnbは10万人の医療従事者に無料または補助金付きの住居を提供した。

同社によると、過去5年間で、AirbnbとAirbnb.orgはシリア、ベネズエラ、アフガニスタンからの難民を含む5万4000人以上に仮住まいを提供してきたという。

画像クレジット:Thomas Trutschel / Photothek / Getty Images

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(文:Aisha Malik、翻訳:Yuta Kaminishi)

ウクライナがロシアにハッキングで対抗する「IT部隊」を募集し反撃、テックリーダーにも参加を呼びかけ

ウクライナがロシアの一方的な侵攻に対抗するために現地の一般市民を動員し武器を与える中、ウクライナ国外で力になりたい人々は、バーチャルワールドでの戦いに参加するよう要請されている。G7(米国時間2月27日に日本も参加)が結集して国際銀行システムのSWIFTからロシアの銀行を締め出そうとしている一方で、ウクライナ政府はデベロッパーたちに向けて、具体的なサイバー攻撃の任務を負ったIT部隊への参加を募るキャンペーンを行っている。政府はテック企業のリーダーにも、それぞれの役割を果たすよう名指しで呼びかけている。

IT Army of Ukraine(ウクライナIT部隊)」は26日に発表され、すでに同部隊のメインTelegram(テレグラム)チャンネルに集まった18万4000近いユーザーは(人数は伸び続けており、本稿執筆時点で1万人近く増えている)、アカウントを使って特定目的のプロジェクトを複数立ち上げ、ロシアのサイト、ロシアのスパイ、ロシアと共謀して行動する人々を封鎖し、ウクライナに住む人たちを動員して自分たちにできる行動をするよう呼びかけている。(Telegramを使っていない人たちのためのGmailアドレス、itarmyura@gmail.com も用意されている。TechCrunchはこのアドレスに連絡を取り、主催者がプロジェクトの詳細について話してくれるよう尋ねている)。

そしてその効果は現れているようだ。ロシア最大級の銀行であるSberbank(ズベルバンク)のAPIを封鎖するためのチャンネルの呼びかけがすでに実行に移されたようで、サイトは現在オフラインになっている。同様に、ベラルーシの公式情報ポリシーサイトも、対応するチャンネルで呼びかけがあったあと、オフラインになったと報告されている。彼らのとっている単純なアプローチは、Anonymous(アノニマス)をはじめとする活動家ハッカーグループが特定のターゲットを攻撃する際に用いているものと類似している。

「信じられないサイバー攻撃がロシアの政府サービス・ポータル、官邸、議会、チャンネル1、航空宇宙、鉄道などのサイトを襲った」と、ロシアメディアを引用して同部隊は指摘した。「『50を超えるDDosアタックが1テラバイト以上の容量を飲み込んだ』誰のしわざ:)?なんと悲しい事故でしょう」。

この取り組みは口コミで広がっているだけでなく、政府担当者もリンクをツイートして支援している。(ただし、政府が実際に背後にいるかどうかはわからない)。

「私たちはIT部隊を作っています。私たちはデジタル人材を必要としています」とウクライナの副首相兼デジタル変革相、Mykhailo Fedorov(ミハイロ・フェドロフ)氏がTwitterで呼びかけた。「誰にでも任務があります。私たちはサイパー前線で戦い続けます。最初の任務はサイバー専門家のためのチャンネルに書いてあります」。

フェドロフ氏はTwitterで言葉を無駄にしていない。同氏はMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏とElon Musk(イーロン・マスク)氏も指名して、それぞれのプラットフォームと既存の製品を使ってプロジェクトを支援するべく、ロシアでのFacebookへのアクセスを禁止し、ユーザーがデータをバックアップできるようにStarlink(スターリング)のアクセスをウクライナに拡大するよう呼びかけた。しかし、Facebookの行動は少々遅れているようだ(広告は禁止されたが、今のところアクセスは禁止されていない)。

フェドロフ氏は、NFT(非代替性トークン)などのバーチャル商品の取引に使われているDMarket(ディーマーケット)が、ロシアとベラルーシのユーザーのアカウントを凍結したこともとり上げて称賛した。それらのアカウントの資金は対ウクライナ攻撃に使われる可能性があったからだ。

この国の暗号資産プラットフォームに対する立ち位置は概してかなり積極的であり、ウクライナ公式Twitterアカウントは26日、Bitcoin(ビットコイン)、Ethereum(イーサリアム)、およびTether (テザー、USDT)による寄付を受け付けるためのアドレスを公表した。多くの人々はアカウントがハックされたものだと思ったが、現在このツイートはピン留めされており、真剣であると思われる。しかし、寄付された資金がどのように集められ、どのように使われるのかは明確にされていない。

一連の出来事は、テクノロジーの動きの速さと、そこへの依存性の高さを物語っている。これを銀行間ネットワークSWIFTの閉鎖と対比すると興味深い。「swift(迅速)」の名前とは裏腹に、この制裁の動きはあまり速くない。なぜなら効果を得るためには各国が名乗りを上げるだけでなく、メンバーの金融機関(SWIFTには200カ国にわたる1万1000社の銀行その他の金融機関が加入している)もスイッチを切る必要があるからだ。

「SWIFTは中立的国際協力機構であり、200か国、1万1000以上の機関からなる共同体の総合的利益のために運営されています。国や個人を制裁するあらゆる決定は、適格な政府機関および適用される立法機関に委ねられています。ベルギー法の下に法人化されている私たちの義務は、EUおよびベルギーの関連規則を遵守することです」とSWIFTがTechCrunchに提供した声明で述べた。「私たちは欧州委員会、フランス、ドイツ、イタリア、英国、カナダ、米国の指導者による、ロシアの銀行に対して近々新たな規制実施を言明した共同声明を認識しています。私たちは欧州当局と協力して、新たな規制の対象となる実体の詳細を理解し、法律を遵守する準備を進めています」。

誤解のないようにいっておくが、SWIFTのアクセスを失うことは一大事であり、ロシアとロシア企業から商品売買のための取引機会を奪うものだ。しかし、この種の封鎖が最後に実施されたのはイランに対するもので、最大の効果を得るまで数年を要した。

「SWIFTを禁止されたりそこから排除されることは確実な影響があります、なぜならポイント・ツー・ポイント・ネットワークに関して、代替手段は多くないからです」とフィンテックコンサルタント会社、Firebrand Research(ファイアブランド・リサーチ)のアナリストファウンダー、Virginie O’Shea(バージニー・ オーシェイ)氏がTechCrunchに語った。彼女は、ロシアはかつてロシア国内銀行ネットワークを独自に構築しようとしたが、現時点で海外へは拡大していないことを指摘した。「SWIFTのような仕組みを作るには多くの時間と手続きが必要です」。

イランのときと同様、他国にも莫大な影響がありガスなどのエネルギー製品をロシアに依存している国々は特にそうだ。SWIFT決議の実施に時間がかかる理由の1つがそれだ。「石油とガスの視点で考えれば、これらのサービスへの支払いを妨げているのであり、ロシアだけでなく取引国にも影響を与えることになるのです」。

画像クレジット:Anadolu Agency / Getty Images

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(文:Ingrid Lunden、翻訳:Nob Takahashi / facebook

ウクライナ、ベラルーシのハッカーが同国防衛軍をターゲットにしていると発表

ウクライナのサイバーセキュリティ当局は、ベラルーシに支援されたハッカーが、ウクライナ軍関係者のプライベートな電子メールアドレスを標的にしていると警告している。

ウクライナのコンピュータ緊急対応チーム(CERT-UA)は、Facebookの投稿でこの活動を発表し、大量のフィッシングキャンペーンが、ウクライナの軍関係者が所有するプライベートのi.uaとmeta.uaのアカウントを標的にしていると述べた。

「アカウントが侵害されると、アタッカーは、IMAPプロトコルによって、すべてのメッセージにアクセスできるようになります」と、CERT-UAは付け加えた。「その後、フィッシングメールを送信するために、アタッカーは被害者のアドレス帳を使用します」。

CERT-UAは、現在進行中のキャンペーンを、Mandiant(マンディアント)が2021年11月にベラルーシ政府と正式に関連付けたUNC1151脅威グループによるものとしている。また、Mandiantは、この国家に支援されたサイバースパイグループを、ヨーロッパ全域で反NATOのレトリックを広め、ハッキング・アンド・リーク作戦に関与してきたGhostwriterディスインフォメーション・キャンペーンに関連付けた。

ミンスクを拠点とするグループ『UNC1151』がこれらの活動の背後にいます。そのメンバーは、ベラルーシ国防省の将校です」と、CERT-UAは書いている。

ウクライナの国家安全保障・防衛評会議のSerhiy Demedyuk(セルヒイ・デメディク)副長官はロイターに対して、キエフ政府は、先週ウクライナ政府のウェブサイトをダウンさせたサイバー攻撃の背後にUNC1151グループがいたと考えていると語った。ウクライナのセキュリティサービスは、その事件の間で70以上の国家ウェブサイトが攻撃され、そのうち10が不正な妨害に遭ったことを明らかにした。

MandiantのBen Read(ベン・リード)氏はTechCrunchに対し、セキュリティ会社は過去2年間にわたりUNC1151がウクライナ軍を広範囲にターゲットにしているのを観測しており「この活動は彼らの過去のパターンに合致します」と述べている。

「ベラルーシ軍と関連があると思われるUNC1151によるこれらの行動は、ウクライナ市民やウクライナ軍の個人データが占領のシナリオで悪用される可能性があり、UNC1151はGhostwriter情報作戦を促進するためにその侵入を使用しているため、懸念されます」リード氏はさらに付け加えた。「ウクライナの団体から取得した誤解を招く、あるいは捏造された文書をリークすることは、ロシアとベラルーシの友好的なシナリオを広めるために利用される可能性があります」。

「Ghostwriterは以前、NATO同盟国を標的とし、この組織への支持を失わせようとしました」と、リード氏は語る。「近い将来、同様の作戦が見られたとしても、私は驚きません」。

画像クレジット:Pavlo Gonchar / SOPA Images / Getty Images

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(文:Carly Page、翻訳:Yuta Kaminishi)

ベラルーシ政権が暴漢・圧力で同国の重要なスタートアップハブImaguruに閉鎖を強いる

マスクをした匿名の侵入者たちに押し入られ、賃貸契約が解除された後、ミンスクにあるベラルーシの主要なスタートアップハブで、イベント・コワーキングスペースでもあったImaguruは、ここ数カ月間、自国民に対して残忍な弾圧を行ってきたルカシェンコ政権によって事実上閉鎖された。しかしこのスペースを運営している会社は、当局に反抗してオンラインでの活動を続けると述べている。

2013年以降Imaguruは、2017年にFacebook(フェイスブック)が買収したMSQRDをはじめとするベラルーシ発の多くのスタートアップが誕生した場所として知られるようになり、また、ベラルーシを訪れる国際的な投資家たちの着地点にもなっていた。このスペースから生まれたスタートアップは、近年、1億ドル(約108億円)以上の投資を集めている。

「Imaguru Startup HUB」は、2013年に「Horizon Holding」が国有企業から老朽化した建物を引き継いだ際に、スペースを借りるリース契約を結んだ。しかし、2021年4月16日、Horizonは一方的にリースを終了するとImaguruに伝え、同スタートアップスペースは4月30日までに退去するよう命じられた。

Imaguruによると、HorizonはImaguruを同不動産事業の「フラッグシップ」テナントと呼んで宣伝しており、リース終了の理由は何もないという。

Imaguruの設立者タニア・マリニッチ氏

外部から見れば、Imaguruがベラルーシ国内の民主化運動を積極的に支援したことで、Horizonに圧力がかかったように見受けられる。

2021年3月上旬にはマスクを被った正体不明の男たちがImaguruのオフィスに侵入し「出口を塞ぎ、若いイベント参加者たちを壁に押し付け、警察署に連れて行った」という。

Imaguruは声明の中でこう述べている。「我々は、誠実で公正な選択の権利を擁護する一般市民に対する無法状態、弾圧、迫害を黙認しません。政権がビジネス、投資、そしてスタートアップの環境をシャットダウンすることを黙認しません。ベラルーシからスタートアップが大量に流出していることも、このことによる国の破滅、そしてこのプロセスにおけるHigh Tech Park(政府支援のテクノロジー経済特区)の役割についても黙ってはいません」。

「I’m a guru(私は達人)」というフレーズにちなんで名づけられたImaguruは、ベラルーシの起業家たちによって文字通り書き起こされ、数え切れないほどのカンファレンスやイベント、スタートアップピッチやコースを開催してきた。また、Venture Day Minsk(現地時間4月29日にオンラインで開催予定)の主催者でもある。

2013年以来、ImaguruはSplitmetrics、MSQRD、PingFin、DEIP、TrackDuckなど、300以上のベラルーシのスタートアップを支援し、250以上の雇用を創出し、1万2000人以上を教育し、3500以上のイベントを開催し、米国、英国、フィンランド、スペインへのスタディツアーを企画し、最近ではTechMinskアクセラレータプログラムを立ち上げたという。

ここ数カ月の間に同社は、不正が疑われる2020年選挙後に起こった国内での抗議活動に連帯して従業員が投獄されたPandaDocへの支持を示す動画を録画し、さらに2020年10月26日のゼネストを支援していた。

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Imaguruチームが主催したGlobal Entrepreneurship Week Belarusは、ベラルーシのリーダーで2020年大統領候補だったSviatlana Tsikhanouskaya(スヴャトラーナ・ツィハノウスカヤ)氏によって開会された。

Imaguruは、ベラルーシのビジネスウーマンTania Marinich(タニア・マリニッチ、TwitterLinkedinTelegram)氏によって設立された。彼女の夫は、ルカシェンコ政権に対抗して選挙に立候補した後、獄中で亡くなった。

下の動画は、Imaguruスペースの閉鎖に関するマリニッチ氏の声明だ。

ミンスクに拠点を置くスタートアップハブは、2013年のベラルーシではまったく新しいアイデアだったが、マリニッチ氏は設立以来、このエコシステムを擁護してきた。

2020年の抗議活動の後、マリニッチ氏は野党の調整評議会のコアチームに加わり、ビジネスグループを率いている。

Imaguruを支援したい方は、同社のニュースFacebookLinkedinTwitterInstagramYoutubeを購読することができる。

Imaguruの商品を購入したり、オンラインで提供し続けているサービスを注文することも可能だ。

また、4月29日に開催されるVenture Day Minsk Onlineに参加することもできる。登録はこちらから。

カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ
タグ:ベラルーシImaguru

画像クレジット:Imaguru

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(文:Mike Butcher、翻訳:Aya Nakazato)