「グノシー」でライブ動画番組が2月24日スタート、クイズとエンタメトークから

2018年1月にライブ動画の配信を開始すると発表していたGunosyが、情報キュレーションアプリ「グノシー」で配信する初回コンテンツの内容を発表した。

今回発表された動画コンテンツは以下の2つだ。

  • グノシーQ : トリビアクイズで連続したら賞金を山分け。配信時間は毎日21:30から。
  • ウワサTV : 話題のネットニュースについて掘り下げるエンタメトーク番組。配信は毎週水曜日の21:30から。

「グノシーQ」の初回配信は2月24日、「ウワサTV」は3月7日から配信される。

これらのライブ動画は、Gunosyが企画段階から参画し、レシピ動画サービスの「DELISH KITCHEN」を手がけるエブリーと共同で制作した。同コンテンツの特徴としてGunosyは、「ユーザー参加型のインタラクティブ性」としている。グノシーQではタレントも起用する予定だ。

Gunosyは、このライブ動画サービスによって「ユーザーのサービス体験をさらに向上させ、ユーザーが求める情報が届くプラットフォームの構築を目指す」と述べている。

今後同社は、グノシーに加えて、ニュースアプリの「ニュースパス」や女性向け情報アプリ「LUCRA(ルクラ)」でも同様にライブ動画の配信を開始していく予定だ。

クラウドファンディング版“ライブコマース”「CAMPFIRE Fireball」1月22日から提供開始

動画でライブ配信しながら物を売る、ライブコマース。中国の動画配信プラットフォームでの成功を得て、2017年には日本でも続々と各社の参入が始まっている。国内の先駆者によれば「猛烈に売れるのは100人もいないのでは」との声もあるが、新たなECのスタイルとして注目を集めていることは間違いない。

今日、クラウドファンディングサービス「CAMPFIRE」から発表された、分散型ライブファンディング機能「CAMPFIRE Fireball」は、ライブコマースのクラウドファンディング版、と言えば分かりやすいだろうか。CAMPFIREのプロジェクトオーナーが配信するライブ動画上にリアルタイムで支援金額やコメントを反映・表示させ、双方向コミュニケーションも可能となるこの新機能は、1月22日から提供開始される。プロジェクト掲載者であれば誰でも、無料で機能を利用することができる。

対応するライブ配信ソフトは「OBS(Open Broadcaster Software)」と「Wirecast」、動画配信プラットフォームは「YouTube Live」「ニコニコ生放送」「SHOWROOM」「LINE LIVE」「FRESH!」「Facebook Live」「Twitch」「Periscope」への対応が確認済みだ。

実はCAMPFIREでは2017年2月に、動画ストリーミングとチャットを組み合わせた似たような機能を「FIRESIDE」ベータ版として提供していた。この時には、動画配信機能はCAMPFIRE自前のものが提供されていたのだが、今回は既存のプラットフォームを取り入れて、活用する道を選んだようだ。

CAMPFIREは「一つの動画配信サービスに依存する集約型ではなく、複数の動画配信サービスから選択可能な分散型として提供することにより、特定のサービス(既存のプラットフォーム)内にフォロワーやファンを持つ方の既存のコミュニティをクラウドファンディングプロジェクトと繋げることができる」と説明している(カッコ内は筆者注)。YouTuberはYouTuber、ニコ生主はニコ生主として活動してもらって、クラウドファンディングをするならCAMPFIREを使ってね、ということだろう。

1月22日からのCAMPFIRE Fireball正式提供に先駆け、1月6日に行われたテストでは、3人組アイドルグループ「TOKYO SWEET PARTY」の楽曲とMV制作費用を集めるプロジェクトが、1時間余りのライブ配信中に150万円の目標金額の半分を達成。公開から48時間後には目標額を達成したそうだ。

また正式版リリース日の17時からは、民間の観測ロケット「MOMO」2号機の打ち上げプロジェクトについて、公開イベントで初回配信を行う予定だという。

Twitter、ウィンブルドンやコミコンのライブ配信に関し新たなパートナーシップを締結

Twitterは引き続きストリーミングビジネスに精力的に取り組んでおり、ここ数週間に複数の企業と新たなパートナーシップを締結した。これにより、ユーザーは7月にサンディエゴで行われるコミコンの様子や、ウィンブルドンのニュース、舞台裏の様子などもTwitter上で視聴できるようになる。

皆さんの中には、Twitter初のスポーツ中継として昨年ウィンブルドンの様子が放映され、それ以前には、同社がNFLから1000万ドルで『Thursday Night Football』の放映権を獲得したのを覚えている人がいるかもしれない。なお、ウィンブルドンの中継は大々的に宣伝されなかったため、当時は本格的なサービスというよりは、むしろTwitter上でのライブ配信のテストのように考えられていた。

しかし時は流れ、その後Twitterはさまざまなスポーツの試合やスポーツ関連の番組、ニュースコンサートをはじめとするイベントなどのライブ配信を行い、NFLやMLBNBANHL(ホッケー)、NLL(ラクロス)、大学スポーツeスポーツなど多彩なコンテンツが扱われるようになった。

同社が今回ウィンブルドンに関するパートナーシップを結んだのは、ESPNではなくAll England Clubで、大会開催中には「Wimbledon Channel」がTwitter上でライブ配信される。具体的な内容としては、その日のまとめやニュース、インタビュー、舞台裏の様子、”好プレー集”が含まれる予定だ(つまり、試合の様子が丸々配信されるわけではない)。

ウィンブルドン以外にも、Twitterは過去2、3週間で新たな契約をいくつか結んでいる。その中でもエンターテイメント系メディアのIGNとは、サンディエゴで行われるコミコン2017(comiccon.twitter.com)の様子を中継することになった。IGNは7月19〜22日に行われる同イベントの様子を最長13時間ライブ配信する予定だとTwitterは語った。

内容としては、ABC、AMC、DC、Lionsgate、Marvel、Netflix、Startz、TBZといった制作・配給会社とのインタビューのほか、IGNのホストやスペシャルゲストによるイベント前後の解説がメインになる。そのほかにも、予告編や舞台裏の様子、俳優やプロデューサーとのインタビュー、コスプレイヤーの映像などが含まれる予定だ。

TwitterとIGNの新しいパートナーシップは、これまでの両社の協力関係を発展させたもので、最近ではロサンゼルスで行われたeスポーツイベント、2017 Electronic Entertainment Expo(E3)の中継でも彼らはコラボしていた。

また、最近はカナディアン・フットボール・リーグ(CFL)、UAFAクラブカップ、女子プロアイスホッケーリーグ(NWHL)などニッチなプログラムにも手を伸ばしており、Twitterのスポーツコンテンツは今後さらに増えていくだろう。

今年の春以降は、スポーツ以外にも元FBI長官ジェームズ・コミーの議会証言(協力:Bloomberg)や、アリアナ・グランデの慈善コンサート『One Love Manchester』など注目が集まっていたイベントの中継を行った。

ライブ配信に注力することで、「今何が起きているかがわかるプラットフォーム」というTwitterの目指す姿に近づくことはできるかもしれないが、消費者が見たいと思うようなコンテンツ(残念ながらカナディアン・フットボール・リーグはここには含まれない)の獲得に関しては、ストリーミング企業や大手テック企業の壁が立ちはだかっている。

例えば、Twitterは今年に入ってからNFLとの契約をAmazonに奪われてしまった。AmazonとNFLの契約料は5000万ドルにのぼると言われており、これは去年Twitterが支払った金額の5倍だ。これを受けて、Twitterのライブ配信事業は批判を浴びることになり、専門家の中には主要なプレイヤーについていくだけの資金力がTwitterにはない(つまり、同社は放映権の獲得競争に敗れる可能性が高く、人気があまりないコンテンツしか扱えない)と言う人もいる。

しかし、TwitterはAmazonへの対抗策としてNFLと新たな契約を結び、ニュースやハイライトといった試合以外のコンテンツをライブ配信することになった。コンテンツの魅力という点では実際の試合の放映権を獲得したAmazonに劣るものの、ニュース性が評価されているTwitterと新しいコンテンツの相性は良さそうだ。結局のところ、Twitterはニュースが集まるプラットフォームであり、多くのジャーナリストが情報収集する場なのだ。

とはいっても、Twitterの最近の動きを見る限り、彼らはファンの数が限られているロングテールスポーツや規模の小さなイベントを重点的に攻めているように見える。さらに同社は5月の時点で200件のパートナーシップを結んでいると発表しており、Twitterが質より量を優先しているのではないかという憶測が強まる。

ただ、個々のパートナーシップを取るに足らないものだと無視することもできる一方で、小さな努力が積み重なれば、人々は何か面白いライブ動画が配信されていないかとTwitterをチェックするようになるかもしれない(少なくともTwitterはそう願っている)。そして、例えNFLの試合のような話題性の高いコンテンツを扱えなくとも、Twitterのライブ配信の認知度が高まれば、長期的には他の指標(登録ユーザー数、広告収益など)に良い影響を及ぼす可能性がある。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

YouTube Liveの配信者が急増中―、チップ収益の96%は未だにTwitch上で発生

YouTube Liveは、先行サービスのTwitchに驚くべき勢いで迫っているが、両者が肩を並べるまでにはまだ時間がかかりそうだ。その一方で、YouTube Liveの未来が暗いというわけでもない。Streamlabsが最近発表したレポートも、ライブ動画配信自体は持続可能なビジネスであることを示唆している。

Streamlabsが自社のストリーミング・アシスタント・アプリを通じて入手したデータをもとに、過去半年間の成長率を見てみると、YouTube LiveがTwitchを上回っていることがわかる。YouTube LiveがYouTubeという人気サービスから派生したものであることを考えると、この結果は予想の範囲内と言えるが、このような新規サービスが十分なトラクションを獲得できずに終わるということもよくある。

最近のTwitchのMAS(Monthly Active Streamers:月間アクティブ配信者数)はだいたい25万人強を記録しているものの、その伸びに関しては、今月は5000人増、翌月は1万5000人増といった具合で間欠的だ。一方YouTube Liveは、初月に2万3000人のMASを獲得し、その数はこれまでに7万5000人へと増加。これはまずまずの成長率で、その勢いが衰える様子もない。

とは言いつつも、Streamlabsのシステム(多数の配信者が利用している)が直接関わっているチップ(投げ銭)収益に関しては、Twitchが全体の96%を占めている。

予想外ながらも嬉しい発見として、長い間ライブ動画を楽しんでいる人のチップ額は、最近ライブ動画を見始めた人よりもかなり大きいということがわかった。2年前に作られたアカウントの平均チップ額が80ドル以上となっている一方、新規アカウントの平均チップ額は約23ドルにすぎなかった。アカウントの保有期間が長くなるにつれて平均チップ額が増加するという傾向からは、ユーザーが動画視聴を趣味のようにとらえ、(他の趣味のように)徐々にそこにかけるお金を増やしている様子が見て取れる。

そしてユーザーからのチップが配信者の支えとなっており、動画配信からの収入で生活する人も増えてきている。同時に、スポンサーがついていない配信者の数も増加傾向にある。

業界動向について探るため、StreamalbsのCEO Ali Moizに話を聞いた。私が特に気にしていたのが、Twitchの成長速度が落ちたことで、ライブ動画配信ビジネスの未来に関する前向きな議論が妨げられてしまう可能性があるのではということだった。

これに関しMoizは、Twitchの成長のスピードが緩まってきたことには同意しつつも、その原因はむしろ健全な競争環境にあると言う。

「今ライブ動画配信を始めようとしている人には、数年前と比較するとかなりの選択肢が用意されています。当時は、ライブ動画配信をしたければTwitch、という感じでしたからね。今ではYoutube、Facebook、Instagramを筆頭にさまざまなサービスが揃っています」と彼は話す。

しかし、選択肢が増えたからといって、配信者や視聴者の数も増えるとは限らない。ライブ動画配信業界は、これからの5年間何を頼りに成長していくのだろうか?

「個人的には、ゲーム以外のジャンルが業界の成長の大部分を支えることになると考えています。モバイル端末を使ったライブ配信もはじまったばかりですしね」とMoizは語る。「旅行やファッション、美容、コンサート、食べ物(特に韓国で人気)あたりが特に注目のジャンルです。ゲームも引き続き少しずつ成長していくとは思いますが、これまでのような2倍、3倍というスピードにはならないでしょう」

Streamlabsのレポート(1月に最初のレポートが発行されて以降、四半期ごとにリリースされている)の全文は、Medium上に掲載されている。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Facebook上の動画の5分の1がライブ動画に―、問題を抱えつつも前進を続けるFacebook Live

多くの人は、まだ何をライブ配信すれば良いのかわかっておらず、中にはいかがわしい内容や犯罪関連の動画を公開している人もいるが、Facebookはこの度、同プラットフォーム上で公開されている動画のうち、ライブ動画の割合が5分の1に達したと発表した。さらに、ライブ動画の視聴時間も前年比で4倍に伸びたと、動画部門のトップであるFidji Simoは記している

このニュースから、”Live”という単語を自社のものにしようとしているFacebookの努力が報われ始めていることが分かる。

ライブ動画配信は、2015年に予測されていたほど爆発的には成長しなかった。当時は、Meerkatがライブ動画市場を再燃させ、TwitterがPeriscopeを買収し、Facebookもライブ機能のテストを始めており、ライブ動画に大きな関心が寄せられていた。そして現在、利用者数の増加はそこそこという程度で、1億ドルもの広告料を配信者に支払い、巨大なオフライン広告キャンペーンまで展開しながらも、暴力的な内容の動画に関連した問題が発生する中、Facebook Liveをいち早くローンチすることに全力を注ぐという、Mark Zuckerbergの決断に疑いの目を向けている人もいる。

しかし当時のFacebookは、ライブ動画市場の様子をただ指をくわえて見ることによるリスクが大きすぎると判断したのだ。同社は、ライブ動画配信が普及し、人々が何かを配信しようとしたときに、1番に思い浮かべるようなツールになるべく、”Live”という動詞を自分たちのものにしようと動き始めた。

ソーシャルサービスの生死はネットワーク効果にかかっており、最初に上手く新しい機能を導入した企業が、雪だるま式にトラクションを集めることができるようになっている。

例えば、Snapchatがストーリー機能の絶対的な存在となる様子を、Facebookはただ眺めることしかできなかった。その後Snapchatの買収を試みるも、低すぎるとされた提示額のせいで上手くいかず、ストーリー機能の導入に乗り遅れたFacebookは、現在必死に追いつこうとしている。

2015年2月のMeerkatのローンチにメディアが飛びついた後、TwitterがPeriscopeの買収を決めたとき、Facebookは消費者が結婚式やパーティー、スポーツイベント、衝撃的な瞬間を”Periscopeする”という悪夢のような未来を想像した。規模ではTwitterに大きく水をあけたFacebookだが、モバイル動画でのTwitterのカムバックは絶対的に阻止したかったのだ。さらに同社は、Snapchatが”クールな”動画配信で支配的な立場に立つことも防ぎたかった。

結果的にFacebookは急ピッチで開発を進め、2015年8月に有名人を対象にライブ機能のテスト版をローンチした後、翌年1月にはアメリカのiPhoneユーザーに同機能を公開した。The Wall Street Journalによれば、ローンチから間もなく、Facebookは衝撃的なデータを目にする。なんとライブ機能のユーザーの75%は、高校生と大学生だったのだ。つまり、ライブ機能によって、Facebookは若年層のユーザーを獲得し、Snapchatに遅れをとっていたオリジナル・コンテンツの共有サービスを拡大するチャンスを得たのだ。

Mark Zuckerbergは社内のリソースをライブ機能へ投入することを決め、全てのユーザーに同機能を公開すべく、Facebookは社員100人以上を使ってライブ機能の開発にあたった。さらに同社は、国内外のビルボードやバス停、テレビCMでライブ機能の使い方を説明する広告を掲載し、さらに”Live”という単語へのグリップを強めていった。

当時Facebookは、議論を呼びそうなコンテンツによって問題が生まれる可能性を認識していたが、その程度については過小評価していた。これまでに、本来はブロックされるべき暴力事件や自殺の様子が、何十回もライブ配信されてしまっている一方、Philando Castileの銃殺事件など、報道価値のある動画が誤ってブロックされてしまうという事態も起きている。

しかしFacebookは、同社のプラットフォームがライブ動画配信の中心地となれば、コンテンツの質や安全性に関する問題はそのうち解決できるはずだと考えているようだ。ここから、「素早く動いてぶっ壊せ」という、最近Facebookが距離を置こうとしている価値観が未だ健在だとわかる。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter