アップルが15インチMacBook Proのバッテリーをリコール、異常加熱の可能性

アップルは6月20日、2015年9月から2017年2月までに発売された15インチMacBook Pro(Retina, 15-inch, Mid 2015)の一部で、内蔵のリチウムイオンバッテリーが異常に高温になる問題があることを公表し、同日からリコールを受け付けている。

同モデルのすべてがリコール対象ではなく、一部のロットに利用されたリチウムイオンバッテリーが原因。アップルではシリアル番号を入力することで該当するモデルかどうかを判別できるページを用意している。

アップル製品のリコールは、4月25日に明らかになった「AC電源プラグ(3芯)」に続いて今年2回目。2003年1月~2015年1月に販売された同製品が破損する可能性があり、破損した場合は感電の危険性があるというものだった。日本国内でこの製品を入手するには「Appleワールドトラベルアダプタキット」を購入する必要があるため、多くのユーザーには無関係のリコールだったが、今回のリコールは注意が必要だ。

リチウムイオンバッテリーの異常加熱は他メーカーでも発生しているが、環境によっては発火する恐れもある。熱が外に逃げない密閉されたカバンなどに入れて持ち運ぶ場合は特に注意が必要だ。

6月21日午前11時現在のアップルのトップページ(左)。スクロールしてもリコールについての記載は見当たらない。プレスリリースサイトやサポートサイトで情報を入手できる(右)

なおアップルはニュースリリースで「お客様の安全は最優先事項です。Appleは、お客様に対して、本件に該当する15インチMacBook Proユニットの使用を中止していただくことをお願い申し上げます」と記載しているが、リコールについての情報は同社のサポートサイトもしくはニュースルームにしか記載されていない。

トップページは相変わらず「対象となるあなたのiPhoneを下取りに出すと、新しいiPhoneが最大31,120円割引になります」という、同社らしからぬ安さをアピールする文言が最初に現れる。

アウディが量産型EVのE-Tron SUVをリコール、バッテリー発火の恐れ

Audi(アウディ)は米国時間6月10日、バッテリー発火の恐れがあるとして、米国で電気自動車(EV)のE-Tron SUVを自主回収すると発表した。Audiの広報はBloombergに対し、これまでに販売された1644台で発火は報告されていない、と語った。発表にると、ワイヤーハーネスを通じて湿気が電池の中にしみ込むことがわかったとのことだ。これが原因の電池故障が世界で5件報告されている。

E-Tronはアウディ初の大量生産EVだ。ちょうどいま世界中のマーケットで発売されているところで、米国ではこれまでに540台が売れた。

私は昨年E-Tronに試乗したが、自信に満ちた車という印象を受けた。Tesla(テスラ)車ほど速くないが、Audi独自の快適性と、加速性が十分にあるパワートレインを備えている。ただし航続距離は200マイルで、主な競合相手となるテスラのModel Xには及ばない。

リコール対象車のオーナーには補償金800ドルが支払われ、車をショップに預けている間の代車も提供される。

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi)

代替食品のSoylentバー、食後不調を訴える人が出てリコール開始

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「食の未来」の消化器官は、常に快調とはいかないようだ。

「飲む夕食」粉末の提供元であるSoylentが、製品リコールを発表した。リコール対象は主力の食事代替粉末ではなく、噛む必要のある2ドルのスナックバーだ。

Andreessen Horowitzが支援するこのスタートアップはバーを8月に出荷開始したばかりだった。この250カロリーのスナックを「簡便で完全な、栄養の最新の進化系」として売り込んでいた。

まあ、それが一部の人びとの胃袋には「最新」過ぎたということが判明したわけだ。

リコールは、バーによって吐き気や下痢などの症状を伴う「激しい不調」に陥った顧客のレポートを受けてのものだ。

どれ位の数の顧客がバーを食べた後に気分が悪くなったのかは明らかではないが、Soylentに行動を決意させるには明らかに十分だった。

そのプロダクトリコールに触れた同社のブログによれば、同社はこのように述べている「最近Soylent Barを召し上がった後に、胃腸の不調を経験されたお客さまが少数いらっしゃったことが、目に止まりました。予防措置として、私たちはすべてのSoylent Barの販売および出荷を停止し、お客さまにはお手持ちのバーを廃棄していただくようお願いしています」。

2013年の創業以来2230万ドルを調達しているこのスタートアップは、苦情を調査していると回答した ‐ しかし、その根本原因は突き止められていない。

「この件に関する私たちの調査は続いていますが、私たちは慎重すぎるほど慎重になることを決め、予防措置をとることに致しました」同社のブログはこう述べ、更に「私たちは全てのバーカスタマーに全額返金を申し出る電子メールをお送りします」と付け加えている。

また「Soylentバーを食べた後、何らかの不快な経験をなさった」顧客への謝罪を述べ、残されたバーを食べることなく破棄するよう依頼している。

Soylentバーの完全な成分リストはとても長いものになる ‐ おそらく、特定の物質に対するアレルギーのリスクを上昇させていることだろう。同社のウェブサイト上ではまた、大豆とグルテンが含まれていることから、バーがアレルゲンフリーではないことに注意を促している。

列挙された主要成分の中含まれるものは:大豆タンパク、コーンシロップ、オート麦粉、キャノーラ油、グリセリン、全藻類粉、イソマルツロース、イソマルトオリゴ糖繊維ならびにオートミールである。

私たちはリコールについての質問をSoylentに送っている。もし何かの返答があれば、この投稿を更新する予定だ。

自己破壊するハイエンド携帯電話から胃袋の不調を招く未来の食品まで、今週は製品リコールにとって、愉快とは言えなかった。あるいは複数のコンポーネントの組み合わされた難しい問題のトラブルシューティングにとっても ‐ SamsungはGalaxy Note 7が炎上した理由をいまだに特定できていない。

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(翻訳:Sako)