フリーランス営業職のマッチングプラットフォーム「kakutoku」が1.4億円調達

カクトクは4月18日、大和企業投資、朝日メディアラボベンチャーズ、iSGSインベストメントワークス、ドーガン・ベータが運営するファンドを引受先とした、約1.4億円の第三者割当増資を発表した。同社としてはシリーズAラウンドの資金調達となる。

左から、朝日メディアラボベンチャーズ白石氏、同山田氏、カクトクCEO満田氏、同CTO仙石氏、 iSGSインベストメントワークス五嶋氏、 KLab Venture Partners御林氏

同社は、フリーランスの営業職と企業をマッチングサービス「kakutoku」を提供しており、今回の資金調達によりサービス拡大に向けた営業・マーケティング体制の強化、kakutoku上で営業即戦力を組織化するためのサポート強化およびびマネジメント機能の開発を進めていくとのこと。

ランサーズがまとめた「フリーランス実態調査2018年版」によると、フリーランスの経済規模は20兆円と拡大傾向にあり、国内のフリーランス人口1119万人のうち137万人がビジネス系、営業職が占めているとのこと。

企業はkakutokuを通じて、自社サービスや商品と相性の合う営業人材に業務委託形式で仕事を依頼できるのが特徴。採用難による採用コストの増加や人材のミスマッチを回避できるほか、業務委託形式のため短期間で営業組織の拡大が可能となる。

フリーランス側としては、オンライン上で自分に適したうサービスや商品を提供している企業を検索できるほか、複数の企業から案件を請け負うことも容易になる。同社によると、現在kakutokuに登録済みのフリーランス営業は2500人を超えており、合計報酬が1000万円超えの人材も誕生しているとのこと。

「顔と名前が一致しない」を解決、人材管理ツールのカオナビが3億円調達

「顔と名前が一致しない……」

急成長中のスタートアップにありがちな悩みを解決しているのが、顔写真を切り口にした人材管理ツールの「カオナビ」だ。

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最大の特徴は、社員の顔写真がずらりと並ぶインターフェイス。顔写真をクリックすると、その社員のプロフィールに加えて、異動履歴、取得資格、評価といった項目が見られる。これらの項目は導入企業の環境に応じて自由に追加できる。

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顔と名前が一致するメリットは?

いたってシンプルなプロダクトだが、利用シーンはこんな感じ。

人事異動の会議。社員の名前がうろ覚えでも、「彼はこっちだ、あ、いや彼女はこっち」と組織全体の評価バランスを見つつ、最適な組織配置をドラッグ&ドロップ検討できるわけだ。

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カオナビを最初に導入したサイバーエージェントでは、入社年度を横軸、社員のグレードを縦軸に並べた上で、新規事業の責任者やチームを決めるような使い方をしている。

アパレルメーカーのトゥモローランドは、全店舗1200人のスタッフ情報に「身長」という項目を追加。スタッフを店舗異動させる際、身長をばらけさせている。身長の異なるスタッフが自社の洋服を着ることで、来店者が自分に似合うかイメージしやすくするためだ。

日本全国に店舗を構えるトゥモローランドは、エリアマネージャーが1日に数店舗を周ることも少なくない。そんな時は移動中にスマホアプリでスタッフの情報を把握し、一人ひとりに名前で声がけしているそうだ。

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「顔と名前が一致する」メリットは一見わかりにくいかもしれないが、「名前で呼ばれると、自分が認識されているという気持ちになる。その結果、やる気が出るだけでなく、ミスや不正も減る」とカオナビの柳橋仁機社長は語る。

メルカリから日清まで、前年2倍の200社超が導入

カオナビは2012年4月にサービスを開始。2016年5月末時点の導入企業は、前年同月比2倍の224社。社員数が数十人規模のスタートアップから、1万人以上の大企業までが導入する。

TechCrunch Japan読者にお馴染みの企業ではメルカリやgumi、Sansan、ピクスタなど、大企業では学研や日清食品など、意外なところでは、20歳以下のラグビー日本代表が選手選考のために活用している。

初期費用は無料、月額料金は3万9800円〜。IT・ウェブだけでなく、外食業やアパレル・流通業、スポーツ業界など、企業規模や業種を問わずターゲットが広がっていて、今後の成長が予想されそうだ。

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カオナビの柳橋仁機社長

国内の人事システムとしては、中小ベンチャー向けには「人事奉行i10」、大企業向けには数百万円の「OBIC7」、大企業向けには「SAP」などがあり、クラウド上でタレントマネジメントサービスを提供するスタートアップには「CYDAS」もある。

これらの人事システムについて柳橋氏は、顔と名前を一致させることに特化したツールはカオナビ以外になく、競合にはならないと見ている。既存の人事システムとの連携機能も用意していて、「顔と名前並べるだけで事業を伸ばす」と意気込む。

6月8日には、大和企業投資と日本ベンチャーキャピタル(NVCC)の2社から、総額3億円の資金調達を実施。調達した資金は新機能開発やマーケティング活動に当て、2019年3月までに1000社導入を目指す。