ブロックチェーンとエンターテインメントを結び付けてIPコンテンツを中心としたコミュニティサービス事業を展開し、「これまでにないエンタメ体験」を創出するブロックチェーン・スタートアップGaudiy(ガウディ)は7月8日、体験ミュージアム「『約束のネバーランド』GFハウス脱獄編」において、NFT(非代替性トークン)を使ったキャンペーンを実施すると発表した。
東京・六本木ミュージアムにおいて、「少年ジャンプ」で連載されていた漫画「約束のネバーランド」を題材とした体験ミュージアムが7月17日から12月30日まで開催予定となっており、来場者や、SNSでキャンペーンに参加した人たちに、公式コミュニティー内で無料でNFTが配布される。
ミュージアムに来場し会場のQRコードを読み取った人には「エマ」の限定NFTトレカ、SNSキャンペーンに参加した人には、「ノーマン」と「レイ」の2枚の限定NFTトレカ、両方に参加した人には、コンプリートを証明する限定NFTがそれぞれ配布される。
3枚のNFTトレカをコンプリートしたことを証明する限定NFTを持っていると、Gaudiyと集英社の共同プロジェクト「約束のネバーランド」公式ファンコミュニティー「みんなのネバーランド」において、限定デジタルイラスト集を閲覧したり、イベント期間終了後にはミュージアムの記念動画コンテンツを視聴できたりなど、単にトレカを持っているだけでなく、そこから新たな価値が広がっていくという仕組みだ。
さらに、コミュニティ内で受け取ったNFTは、イベント期間終了後にパブリックチェーン上のNFTに書き出すことも可能。これらパブリックチェーンチェーンは、複数(Ethereum、Polygon、Flowなど)の中から選択できることを予定しているという。なお、持ち出す際にかかるガス代(ブロックチェーンのシステムを動かすのに必要な手数料)は、ユーザー負担。
NFTは、ブロックチェーンを活用することで、アート作品などのIPコンテンツにも固有の価値をもたせるための技術。Gaudiyは、そうした技術を活用して「総合エンタメ業界のDX」を推進し、ファンとIPコンテンツが共創する「ファン国家」の創造を目指し、現在「トークンエコノミー」事業に取り組んでいる。つまり、NFTなどのブロックチェーン技術を使って、ファンやクリエイターなどコミュニティーで活動する人たちの貢献が正当に評価され報酬が得られる経済圏の構築だ。
さらには、トークンの保有量(ステーキング量)や貢献度合いにより投票への影響力が決まるガバナンスの仕組みなどを用いることで、IP経済圏の民主的な意思決定のもとファンに還元するDAO(Decentralized Autonomous Organization)のスキームを実現するとしている。DAOは、共感するものに人々が自律分散的に集い、その実現や価値向上のために活動し、個々の価値貢献に対してフェアにインセンティブが還元される仕組みという。
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