Adobe、Photoshop CCのiPad版を発表

Adobeが同社の Creative Cloudアプリを近代化して、あらゆるプラットフォームに持ち込もうとしていることは周知の事実だ。本日(米国時間10/15))同社は、ロサンゼルスで行われたMaxカンファレンスで、Photoshop CCのiPad版を正式にアナウンスした。

残念ながら今すぐ試すことはできないが、2019年になったら、あらゆる画像をiPadでレタッチできるようになる。そして、当初はデスクトップ版の全機能を使うことはできないが、今後追加していく予定だとメーカーは言っている。

あらゆるAdobe製品がそうであるように、Photoshop for iPadは他のあらゆるバージョンのPhotoshopと互換があり、PSDに加えた変更はデバイスを横断してすべて同期される。ユーザー体験が一から再構築され、タッチ用にデザイン変更されているのも驚きではない。標準Photoshopの画像編集ツールとレイヤーパネルのほとんどが実装される。もちろん、デジタルスタイラスにも対応している。

iPadバージョンはデスクトップ版Photoshopとコードベースを共有しているため、「機能やパフォーマンスや編集結果に妥協は一切ない」とAdobeは言っている。

しかし現時点でPhotoshop CC iPad版についてわかっていることは、これくらいだ。これ以上は2019年まで待つしかない。もっとも、知っておくべきことはおそらくこれだけだ。Adobeはずっと以前から、ユーザーがどこにいても作業ができるようにしたい、と言ってきた。当初それは、大きなCreative Cloudエコシステムと同期する、機能に特化した数多くの小さなアプリ群のことを意味していたが、今はPhotoshopのような巨大アプリのフルバージョンをモバイルで動かす方向にシフトしているようだ

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facetuneのメーカーからの新アプリは、強力な画像編集ソフトのEnlight Photofox

人気のセルフィー修正アプリFacetuneを提供するLightricksは、本日(米国時間7月6日)新しい写真アプリEnlight Photofoxをデビューさせた。Lightricksが既存のアプリを作り直して、全く新しいスタンドアロンアプリ第2世代としてリリースするのは2回目だ。こうしたやりかたはMonument 2やCandy Crush Soda Sagaのようなゲームの続編を除けば、現在のApp Storeでは珍しい戦略だ。

通常のアプリメーカーは、その代わりに、少なくとも彼らのアプリのユーザーベースに沿って、既存のユーザーへアップグレードを展開して行こうとする場合が多い。しかし大きなアップグレード、たとえば全体的な再デザイン、機能拡張、特にiPad版の作成などに注ぎ込まれる時間とエネルギーを考えれば、そのやり方がいつでも正しいとも言えない。

App Storeの有料アップグレード機能の欠如を、なんとか回避する方法を編み出している開発者たちもいる。たとえば、Tweetbotが新しいバージョンのTwitterアプリケーションをリリースしたとき、旧版と新版を「バンドル」としてパッケージし、既存のユーザーは新しいリリースへのアップグレードを「コンプリート・マイ・バンドル」機能を通して行なうことができるようにした。

一方、Lightricksは違うやり方を選択した。

昨年Facetuneの続編を発表したとき、同社は新しいビジネスモデルも導入した。そのオリジナルのアプリはアプリ内購入は無しで3.99ドルの有料ダウンロードだったが、Facetune2はダウンロードを無料にして個々の機能をアプリ内購入とした。そして全ての機能とコンテンツにアクセスできるサブスクリプションモデルも提供している。

Enlight Photofoxも同様に、Lightricksの既存アプリEnlightの大掛かりなアップグレードだ。

なおオリジナルのアプリは、2015年にはAppleのThe App of the Yearに選ばれ、2016年に発売されたiOSアプリの11位、2017年にはApple Design Awardを受賞している。

Photofoxは、新しいアプリケーションの基本バージョンで無償で提供される編集ツールセットに加えて、Photoshopのレイヤーシステムにインスピレーションを得た、複数の写真を組み合わせて、それらをブレンドし、それをマージする機能を提供している。

個々のレイヤーを編集したり、背景からアイテムを消去したり、イメージの不透明度をコントロールしたり、形や、サイズや、パースペクティブを変更したり、レイヤーを垂直または水平にフリップしたり、レイヤーを色やパターンなどで塗りつぶしたりといったことが可能だ。

また一方、新しい暗室機能では、トーン、コントラスト、イメージの詳細などの調整をきめ細かくコントロールできる。

Photofoxのツールのいくつかは無償で提供される。例えばキャンバスサイズを定義したり、ビネットやブラーを追加したり、アナログライトを模倣したり機能などだ。それ以外の例えば画像の傷の修正やオブジェクトの変形などの機能は有償となる。

さらに、Photofoxには、画像に適用できるフォント、グラフィック要素、プリセットなどの新しいコンテンツが付属している。このコレクションはサブスクリプションによって利用可能となり、定期的に更新される。

  1. 5_presets.jpg

  2. 3_layers.jpg

  3. 4_mask.jpg

  4. 2_elements.jpg

  5. 1_doublex.jpg

新しい機能とツールは、Facetune 2のときと同様に、より高度なユーザーに対応するようにデザインされている。無料のアプリ自身も十分強力だが、月額3.99ドル、または年間19.99ドルの料金を支払うことで、新機能のすべてにフルアクセスできる。あるいは一括で39.99ドルを支払えば、その後一生涯利用可能になる。

Facetune 2を発売するまでは、LightricksはFacetuneとEnlightアプリ単体の有料販売にのみ焦点を合わせていた。サブスクリプション制への移行の前には、同社は年間約1000万ドルの収益を上げていた(これまでの有料アプリのダウンロード回数は1100万に達している)。

「この(サブスクリプションへの)シフトは、初期データとしても素晴らしいものを示しています、これまでのビジネスモデルに比べても生涯買取が桁違いに増えています、このことで会社も更に、モバイルカスタマーの需要を満たす、信頼性が高く複雑なツールとテクノロジーを開発することが可能になります」と、Lightricksの担当者は説明した。

同社はまた、2017年には収益の大幅な増加を見込んでいるとは述べたが、数字を話すにはまだ早すぎると答えた。将来は、サブスクリプションビジネスモデルでさらに多くのアプリをリリースする予定だ。

Enlight Photofoxは、App Storeから無料でダウンロードすることができる

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)